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中原 将海; 渡部 創; 石井 保行*; 山縣 諒平*; 百合 庸介*; 湯山 貴裕*; 石坂 知久*; 江夏 昌志*; 山田 尚人*; 羽倉 尚人*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 554, p.165449_1 - 165449_5, 2024/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Instruments & Instrumentation)マイナーアクチニド回収プロセスにおける抽出溶媒の錯体構造を把握するために、有機溶媒中のランタニド元素の荷電粒子誘起発光分析を行った。本実験では、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構のイオン照射施設においてシングルエンド加速器から得られる水素イオンビーム及びサイクロトロンから得られるアルゴンイオンビームを利用した。本実験において、荷電粒子誘起発光スペクトルを測定し、得られたスペクトルと錯体構造との相関について考察した。
眞田 幸尚; 阿部 智久; 佐々木 美雪; 菅野 麻里奈*; 山田 勉*; 中曽根 孝政*; 宮崎 信之*; 押切 圭介*; 渡部 浩司*
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(5), p.693 - 702, 2024/05
被引用回数:4 パーセンタイル:87.43(Nuclear Science & Technology)主な放射性物質を除去した「処理水」にはトリチウムが含まれており、日本のステークホルダーからはどのように処理するかが議論されている。施設内の処理水の量は限界に達しており、日本政府は、2023年度(年度:年度)までに海に放流することを決定した。本研究では、福島第一原子力発電所(FDNPS)のトリチウム水放出用のシンプルで実用的なトリチウムモニターを開発した。シンプルで実用的なトリチウムモニターは、薄いプラスチックシンチレーターシートに基づくFDNPSトリチウム水放出用に開発された。開発されたデバイスは、標準的なトリチウム溶液と最小検出可能活性を計算する方法を使用して較正された。厚さ0.25mmのシンチレータ15個を0.26Lのフローセルに配置して、サンプル水を供給し、3,200mmの有効表面積を得ることができる。完全な水でのトリチウム水の効率は0.000035cpsBqである。単純なシールド条件下で検出可能な最小活性は7,800BqLであった(測定時間は3,600秒であった)。
眞田 幸尚; 押切 圭介*; 菅野 麻里奈*; 阿部 智久
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1062, p.169208_1 - 169208_7, 2024/05
被引用回数:2 パーセンタイル:94.57(Instruments & Instrumentation)福島第一原子力発電所(FDNPP)の廃炉作業の一環として、2023年から貯蔵処理水の放出が開始される。本研究では、FDNPPでのバッチサンプリング測定により確認されたトリチウム水の濃度を連続的に監視する実用的なトリチウムモニタを開発した。このモニターは、安価なプラスチックシンチレータペレットからなるフローセル検出器を配置し、3つの検出器による同時測定、ベト検出器、環境線の影響を低減するための鉛遮蔽を組み込んだ。このシステムは、測定時間30分で911Bq L-1の検出限界に達し、これはトリチウム水の排出基準1,500Bq L-1よりも低い。このシステムはまた、線スペクトルを用いて、トリチウム以外の妨害放射性核種やバックグラウンド放射線による妨害の存在を定性的に区別することができる。また、線スペクトルを用いて、トリチウム以外の妨害放射性核種やバックグラウンド放射線による妨害の有無を定性的に区別することができる。
中原 将海; 渡部 創; 湯山 貴裕*; 石坂 知久*; 百合 庸介*; 石井 保行*; 山縣 諒平*; 山田 尚人*; 江夏 昌志*; 加田 渉*; et al.
QST-M-47; QST Takasaki Annual Report 2022, P. 64, 2024/03
高レベル放射性廃棄物からマイナーアクチニドを回収のために抽出クロマトグラフィ法の研究が実施されている。効率的な吸着材からのマイナーアクチニドの溶離のために、荷電粒子誘起発光による錯体構造の解析を試みている。本研究では、Eu錯体構造の解析のために吸着材中のEu錯体にArイオンビームを照射し、荷電粒子誘起発光スペクトルを測定した。
中原 将海; 渡部 創; 竹内 正行; 湯山 貴裕*; 石坂 知久*; 石井 保行*; 山縣 諒平*; 山田 尚人*; 江夏 昌志*; 加田 渉*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 542, p.144 - 150, 2023/09
被引用回数:5 パーセンタイル:91.93(Instruments & Instrumentation)マイナーアクチニド回収のための抽出クロマトグラフィ技術において、荷電粒子誘起発光分析により様々な抽出剤を用いて調製した吸着材中のユウロピウム錯体構造の評価を行った。測定は、量子科学技術研究開発機構のイオン照射施設においてシングルエンド加速器から得られる陽子ビーム及びサイクロトロン加速器から得られるアルゴンイオンビームを利用して行った。本研究において、抽出剤の種類によって荷電粒子誘起発光スペクトルが変化することが確認され、これらの変化と錯体構造のとの相関について評価を行った。
太田 雅和; 高原 省五; 吉村 和也; 長久保 梓; 廣内 淳; 林 奈穂; 阿部 智久; 舟木 泰智; 永井 晴康
Journal of Environmental Radioactivity, 264, p.107198_1 - 107198_15, 2023/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所(FDNPP)事故時に環境中に放出され、陸面に沈着した放射性核種について、大気中に再浮遊したCsの吸引は現在における主要な被ばく経路の一つである。再浮遊では、風による土壌粒子の巻き上げが主なメカニズムとされてきた。一方、FDNPP事故後の研究から、帰宅困難区域(DRZ)などの農村部においては、真菌類による胞子放出が大気中Cs濃度に影響を及ぼす可能性が示唆されてきた。本研究は、土壌粒子および真菌類胞子としてのCs再浮遊を計算するモデルを開発し、これをDRZ内に適用することで、これら再浮遊過程の大気中濃度への影響評価を試みた。モデル計算の結果から、土壌粒子の再浮遊は冬から春に観測された大気中Csの主要因となったものの、夏から秋に観測された高濃度を再現できないことが示された。真菌類からの胞子状Csの放出を考慮することで、この夏から秋の高濃度事象は概ねモデルで再現された。解析結果から、真菌類胞子へのCsの蓄積と、農村部に特徴づけられる高い胞子放出率が夏から秋の大気中Csに寄与している可能性が見出された。DRZ内には依然として未除染の森林が存在しているため、この真菌類胞子の大気中Csへの寄与は今後将来も継続する可能性がある。
阿部 智久; 舟木 泰智; 吉村 和也; 尻引 夏*; 眞田 幸尚
JAEA-Data/Code 2023-001, 38 Pages, 2023/05
本調査では内閣府からの委託を受けて、特定復興再生拠点区域の内部被ばく評価に資するため、福島県の3市町村(双葉町、大熊町、富岡町)において、大気浮遊塵中の放射性物質に関する調査を実施した。対象とした市町村にダストサンプラーを設置し、大気放射能濃度を調査するとともに、実測値に基づく内部被ばく線量を評価した。本報告書は、当該受託事業が開始した2018年度から2021年度までの測定結果をとりまとめたものである。大気放射能濃度及び実測値に基づく内部被ばく線量評価結果、基礎データとして気象観測データなどをデータベース化した。
眞田 幸尚; 時吉 正憲*; 西山 恭平*; 佐藤 里奈; 吉村 和也; 舟木 泰智; 阿部 智久; 石田 睦司*; 長峰 春夫*; 藤坂 基幸*
日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 22(2), p.87 - 96, 2023/04
福島第一原子力発電所の事故以来、多くの除染作業が行われたが、作業員の被ばくに関するデータは必ずしも詳細に分析されているとは言い難い。本論文では、作業員が個人線量計とともに携行したGPS位置情報をもとに、作業区域の空間線量率や作業種別ごとの特徴を分析した。その結果、実測線量の50%以上が、空間線量率と実働時間から計算される計画線量の中央値の2倍以上であることがわかった。さらに、作業種別に分析した結果、解体作業者の被ばく線量が高い傾向にあり、これは、作業現場での線量を低減するために、作業前にほとんどの作業を実施していることが原因であることがわかった。また、空間線量から実効線量への換算を考慮すると、計画値が実測値より低くなる過小評価の事例が多く、適切な作業係数を設定することが管理上重要であると考えられる。
中原 将海; 渡部 創; 石井 保行*; 山縣 諒平*; 山田 尚人*; 江夏 昌志*; 湯山 貴裕*; 石坂 知久*; 加田 渉*; 羽倉 尚人*
QST-M-39; QST Takasaki Annual Report 2021, P. 62, 2023/02
マイナーアクチニド回収のための抽出クロマトグラフィ法において、効率的にマイナーアクチニドを分離するために吸着材中の錯体構造解析に係る研究を行っている。本研究では、マイナーアクチニドの模擬物質としてEuを使用し、シリカ担持型吸着材にEuを吸着させた試料を調製した。吸着材中のEu錯体の荷電粒子誘起発光スペクトルを測定し、Eu錯体構造解析に向けた基礎データを取得した。
阿部 智久; 吉村 和也; 眞田 幸尚
Aerosol and Air Quality Research, 21(7), p.200636_1 - 200636_11, 2021/07
被引用回数:4 パーセンタイル:21.49(Environmental Sciences)After the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident, atmospheric radiocesium concentration has been monitored by the Nuclear Regulation Authority (NRA) as a national project to assess its temporal change from August 2011 to November 2017. During the first two years, the atmospheric radiocesium concentration ranged between 10 - 100 Bq m, while concentrations of 10 - 10 Bq m were detected about seven years after the accident. Moreover, two years after the accident, the resuspension factor (RF) ranged between 10 - 10 m and gradually decreased to 10 - 10 m over time. Thus, the time dependence of RF can be divided into two phases, including a rapid decrease for the first two years, followed by a slow decreasing phase. The annual average RF values were also reduced by about half due to decontamination. Furthermore, to investigate the impact of anthropogenic activities on the RF temporal change, the monitoring data were classified into two groups, namely inside and outside the Fukushima evacuation zone. The RF decreased faster in the second than in the first group, which was consistent with the reported data on the time dependence of the air dose rate, suggesting that anthropogenic activities can promote environmental remediation and thereby reduce atmospheric radiocesium content. In addition, the currently observed RF reduction was faster than that reported for the Chernobyl Nuclear Power Plant accident for the same period, consisting with faster environmental remediation at catchment scale in Fukushima compared to Europe.
眞田 幸尚; 操上 広志; 舟木 泰智; 吉村 和也; 阿部 智久; 石田 睦司*; 谷森 奏一郎*; 佐藤 里奈
日本原子力学会和文論文誌, 20(2), p.62 - 73, 2021/06
内閣府原子力被災者生活支援チームは、2022年春頃から2023年春頃までに避難指示解除が計画される「特定復興再生拠点区域」において、放射線防護対策を検討している。放射線防護対策を検討するにあたり、当該区域の汚染状況の把握と被ばく線量の評価は必要不可欠である。福島第一原子力発電所の事故以降、数々のモニタリングにより空間線量率分布が評価され、またこの空間線量率を元に、被ばく線量が推定されてきた。一方、当該区域は比較的空間線量率が高く、放射線防護に対してより慎重な配慮が必要であるため、被ばくに係る詳細な情報が求められている。そこで本研究では、詳細な汚染状況と、当該区域の状況に即した被ばく線量を評価することを目的とし、(1)無人ヘリコプターによる空間線量率の測定、(2)大気中の放射性セシウム濃度の測定、(3)代表的な行動パターンにおける外部・内部被ばく線量の評価を実施した。併せて、空間線量率分布のモニタリング手法と、被ばく線量評価方法の高度化を検討した。今後の放射線防護において有効な、新たな空間線量率のモニタリング手法と被ばく線量評価方法の妥当性を示した。
阿部 智久; 荻谷 尚司*; 柴田 和哉*; 塙 竜明*; 眞田 幸尚
JAEA-Data/Code 2020-004, 280 Pages, 2020/08
東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所事故発生後、日本原子力研究開発機構は事故直後より、文部科学省(後に原子力規制庁)からの委託を受け、平成23年6月から令和元年度まで放射性物質の分布状況調査等を実施してきた。本報告書は、これまで実施してきた福島県内の放射線モニタリング作業において、主に空間線量率・積算線量の測定及び試料(大気浮遊じん・土壌・松葉)中の放射性物質濃度の測定結果としてまとめたものである。空間線量率・積算線量の結果と試料中の放射性物質濃度は、測定地点ごとに経時変化を統一フォーマットの下、データベース化した。また、空間線量率・積算線量の結果と試料中の放射性物質濃度の実効半減期や変化におけるばらつきを評価した。
瀬川 智臣; 川口 浩一; 加藤 良幸; 石井 克典; 鈴木 政浩; 藤田 峻也*; 小林 昌平*; 阿部 豊*; 金子 暁子*; 湯淺 朋久*
Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 9 Pages, 2019/05
硝酸ウラニル・硝酸プルトニウム混合溶液から混合酸化物への転換において、マイクロ波加熱脱硝法が利用されている。マイクロ波加熱の効率性及び均質なUO粉末を製造するための加熱均一性の向上を目的とし、塩化カリウム寒天及び硝酸ウラニル溶液のマイクロ波加熱試験、並びに数値シミュレーションによる解析を実施した。硝酸ウラニル溶液の誘電損失に調整した塩化カリウム寒天を用いたマイクロ波加熱試験により、マイクロ波加熱脱硝に最適なサポートテーブル高さは50mmとなることを確認した。また、断熱材を用いた硝酸ウラニル溶液のマイクロ波加熱試験により、脱硝時間の短縮によるエネルギー利用効率の向上及び脱硝体の剥離性が改善による収率の向上を確認した。さらに複数のサンプリング位置において採取したUOについて、いずれも粉末特性が改善し高密度のペレットが作製可能となることが明らかになった。断熱材を設置することで硝酸ウラニル溶液のマイクロ波加熱の均一性が向上することが数値シミュレーションにより示された。
阿部 智久; 嶋崎 竹二郎; 大杉 武史; 中澤 修; 山田 尚人*; 百合 庸介*; 佐藤 隆博*
QST-M-16; QST Takasaki Annual Report 2017, P. 140, 2019/03
フェライト処理による有害元素の固定化技術の開発のため、固定化性能に影響を及ぼす可能性のある陰イオンを分析する必要がある。本研究では、異なる金属元素を複数の鉄源を用いて合成したフェライトのマイクロPIXE分析を行い、合成したフェライトの違いを組成の観点から明らかにすることを試みた。元素のマッピングデータとピクセルごとの信号強度の相関をとった結果、Agでは、陰イオンの分布がいずれも0に近い部分に分布していた。また、Pbでは横軸に広がった分布となっており、Crでは縦軸に広がった分布となった。今回の結果では、陰イオンの種類ではなく、対象とする金属元素により分布の相関に違いがあることがわかった。
藤田 峻也*; 阿部 豊*; 金子 暁子*; 湯淺 朋久*; 瀬川 智臣; 加藤 良幸; 川口 浩一; 石井 克典
Proceedings of 11th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-11) (Internet), 7 Pages, 2018/11
使用済燃料の再処理工程において、硝酸ウラニル・硝酸プルトニウム混合溶液をマイクロ波加熱脱硝法により、酸化ウラン・酸化プルトニウム混合酸化物粉末に転換しており、今後、量産規模の脱硝技術を開発する上で、マイクロ波加熱時の突沸及び噴きこぼれ防止のために運転条件の把握が求められる。本研究において、溶液の誘電率の増加に伴い熱伝導係数が低下することを明らかにした。また、噴き上げ現象においては気泡成長よりも無数の微小気泡の発生が支配的に影響を及ぼすと考えられる。
藤田 峻也*; 阿部 豊*; 金子 暁子*; 湯浅 朋久*; 瀬川 智臣; 山田 美一; 加藤 良幸; 石井 克典
Proceedings of 26th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-26) (Internet), 8 Pages, 2018/07
使用済燃料を再処理する工程において、マイクロ波加熱脱硝法により、硝酸ウラニル・硝酸プルトニウム混合溶液から酸化ウラン・酸化プルトニウム混合酸化物粉末を製造している。将来に向けた量産規模の脱硝技術開発において、マイクロ波加熱時の沸騰中の突沸及び噴きこぼれを防止するため、十分に運転条件を把握することが求められる。本研究においては、高誘電損失の硝酸ウラニル水溶液の模擬物質として塩化カリウム水溶液において、KCl濃度の増加に伴う誘電損失の増加に伴い、溶液表面でマイクロ波が損失することを実験及び電磁場解析により確認し、加熱状態の変化が突沸の発生に影響を及ぼすことを明らかにした。
阿部 智久; 嶋崎 竹二郎; 大杉 武史; 山田 尚人*; 百合 庸介*; 佐藤 隆博*
QST-M-8; QST Takasaki Annual Report 2016, P. 61, 2018/03
本研究では、フェライト処理による有害な元素の固定化技術の開発のために、目的元素によるフェライト生成物の違いを明らかにすることを目指す。フェライト生成物には原料由来の軽元素が含まれるため、組成分析にマイクロPIXE分析の適用を試みた。Pb及びCrの有害元素含有廃液をフェライト処理し、その生成物を試料としてXRDによる構造解析、PIXEによる組成分析を実施した。測定の結果、フェライトが同一構造をとっているにも関わらず、PbでのみSが検出された。本研究によって、目的元素を変えることによって、同一のフェライト構造をとるのにも関わらず、組成に違いが表れることが分かった。今後は、Sが構造に果たしている役割について調査し、有害元素の固定化性能への影響を明らかにする。
藤田 峻也*; 阿部 豊*; 金子 暁子*; 長南 史記*; 湯浅 朋久*; 八巻 辰徳*; 瀬川 智臣; 山田 美一
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 8 Pages, 2017/07
核燃料サイクルにおける使用済み燃料の再処理の転換工程においてマイクロ波加熱脱硝法が使用されている。マイクロ波加熱では沸騰現象を伴うことから、突沸及び噴き零れを避ける運転条件を十分に把握する必要がある。マイクロ波加熱時の突沸現象を明らかにするため、突沸の発生について高速度カメラによる詳細な観察を実施した結果、マイクロ波照射により加熱が進行し単一気泡による突沸に至るケース、気泡の生成と停止が間欠的に起こり、最終的に単一気泡による突沸に至るケース、気泡生成を伴わず蒸発が進行するケースの3種類に分類できることを明らかにした。また、突沸を引き起こす単一気泡周辺の流れ構造の可視化に成功した。さらに、液体表面の微小気泡を観察し、その生成と成長に対する必要熱量とマイクロ波加熱に伴う放出熱量との比較評価を行い、突沸と微小気泡との関係性を明らかにした。
阿部 智久; 嶋崎 竹二郎; 中山 卓也; 大曽根 理; 大杉 武史; 中澤 修; 百合 庸介*; 山田 尚人*; 佐藤 隆博*
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 83, 2017/03
本研究では、有害物質の溶出を抑制した焼却灰のセメント固化技術を開発するために、焼却灰をセメント固化した際の固化時における焼却灰からセメントへの有害物質の移動及び固化されたセメント固化体から溶出する有害物質の移動を明らかにすることを目指す。研究の第一段階として、マイクロPIXEにより焼却灰粒子を測定し、その違いを検出することを試みた。試料には模擬灰を使用し、粒子を樹脂材に包埋することで、測定試料として作製した。マイクロPIXE測定の結果、焼却灰粒子の数十マイクロメーターの範囲で2つの粒子の組成の違いを検出することができた。セメント固化に影響を与える硫黄等の軽元素についても検出できたため、焼却灰と固化の影響について今後検討したいと考えている。
谷口 拓海; 阿部 智久
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.73 - 74, 2016/06
2015年11月7日(土)、8日(日)の2日間、宮城県仙台市の東北大学青葉山キャンパスにてバックエンド週末基礎講座が開催された。講座には大学や企業などから28名が参加し、7件の講義とグループディスカッションが行われた。本講座の概要とグループディスカッションの内容について報告する。