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報告書

超深地層研究所計画における地下水の地球化学に関する調査研究; 瑞浪層群・土岐花崗岩の地下水の地球化学特性データ集(2017年度)

福田 健二; 渡辺 勇輔; 村上 裕晃; 天野 由記; 林田 一貴*; 青才 大介*; 熊本 義治*; 岩月 輝希

JAEA-Data/Code 2018-021, 76 Pages, 2019/03

JAEA-Data-Code-2018-021.pdf:3.78MB

日本原子力研究開発機構は岐阜県瑞浪市で進めている超深地層研究所計画において、研究坑道の掘削・維持管理が周辺の地下水の地球化学特性に与える影響の把握を目的とした調査研究を行っている。本データ集は、超深地層研究所計画において、2017年度に実施した地下水の採水調査によって得られた地球化学データ及び微生物データを取りまとめたものである。データの追跡性を確保するため、試料採取場所、試料採取時間、採取方法および分析方法などを示し、あわせてデータの品質管理方法について示した。

論文

Determination of fusion barrier distributions from quasielastic scattering cross sections towards superheavy nuclei synthesis

田中 泰貴*; 成清 義博*; 森田 浩介*; 藤田 訓裕*; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 山木 さやか*; 若林 泰生*; 田中 謙伍*; 武山 美麗*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 87(1), p.014201_1 - 014201_9, 2018/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:29.91(Physics, Multidisciplinary)

ガス充填型反跳生成核分離装置GARISを用いて$$^{48}$$Ca + $$^{208}$$Pb, $$^{50}$$Ti + $$^{208}$$Pb, $$^{48}$$Ca + $$^{248}$$Cm反応系における準弾性散乱断面積の励起関数を測定した。これらのデータから融合障壁分布を導出し、チャンネル結合計算と比較した。$$^{48}$$Ca + $$^{208}$$Pb及び$$^{50}$$Ti + $$^{208}$$Pb反応の障壁分布のピークエネルギーはそれらの反応系における2中性子蒸発断面積のピークエネルギーと良く一致し、一方$$^{48}$$Ca + $$^{248}$$Cm反応の障壁分布のピークエネルギーは4中性子蒸発断面積のピークエネルギーより少し下に現れることが判った。この結果は超重核合成の際の最適ビームエネルギーの予測に役立つ情報を与える。

論文

Basic visualization experiments on eutectic reaction between boron carbide and stainless steel under sodium-cooled fast reactor conditions

山野 秀将; 鈴木 徹; 神山 健司; 工藤 勇*

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Next Generation Nuclear Systems for Sustainable Development (FR-17) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2017/06

本報は、我が国で設計されている第4世代ナトリウム冷却高速炉(750MWe級)における炉心損傷事故での溶融炉心の炭化ホウ素(B$$_{4}$$C)とステンレス鋼(SS)の共晶反応及び移動挙動の重要性を示すとともに、それらの挙動に着目した1500$$^{circ}$$Cを超える高温条件下での可視化基礎実験について発表する。まず、予想される挙動を考慮して厳密摂動計算ツールを用いて反応度推移を計算し、B$$_{4}$$C-SS共晶生成物移動挙動が大きな不確かさを持っており反応度推移のうえで重要であることを示した。この挙動を明らかにするため、高温加熱炉の中に溶融SSをB$$_{4}$$Cペレットに接触させ、その反応を可視化する基礎実験を実施した。その実験により、共晶反応を可視化するとともに、固化した試験体の上部で密度分離によりB$$_{4}$$C-SS共晶生成物が固化・移動した様子が示された。

報告書

Synthesized research report in the second mid-term research phase, Mizunami Underground Research Laboratory Project, Horonobe Underground Research Laboratory Project and Geo-stability Project (Translated document)

濱 克宏; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 尾上 博則; 佐藤 稔紀; 藤田 朝雄; 笹本 広; 松岡 稔幸; 武田 匡樹; 青柳 和平; et al.

JAEA-Review 2016-014, 274 Pages, 2016/08

JAEA-Review-2016-014.pdf:44.45MB

日本原子力研究開発機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分の実現に向けた国の第2期中期目標(平成22$$sim$$26年度)に基づき中期計画を策定し、処分事業と国による安全規制の両面を支える技術基盤を整備するため、地層処分研究開発と深地層の科学的研究の2つの領域において研究開発を進めている。今般、本中期計画期間における深地層の科学的研究分野(超深地層研究所計画、幌延深地層研究計画、地質環境の長期安定性に関する研究)の成果を取りまとめるにあたり、処分事業におけるサイト選定から処分開始に関する意思決定ポイントまでに必要な技術情報を事業者・規制機関が活用しやすい形式で体系化し、所期の目標の精密調査(前半)の段階に必要となる技術基盤として整備した。

論文

Development of the evaluation methodology for the material relocation behavior in the core disruptive accident of sodium-cooled fast reactors

飛田 吉春; 神山 健司; 田上 浩孝; 松場 賢一; 鈴木 徹; 磯崎 三喜男; 山野 秀将; 守田 幸路*; Guo, L.*; Zhang, B.*

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(5), p.698 - 706, 2016/05

AA2015-0794.pdf:2.46MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:42.29(Nuclear Science & Technology)

炉心損傷事故(CDA)の炉内格納(IVR)はナトリウム冷却高速炉(SFR)の安全特性向上において極めて重要である。SFRのCDAにおいては、溶融炉心物質が炉容器の下部プレナムへ再配置し、構造物へ重大な熱的影響を及ぼし、炉容器の溶融貫通に至る可能性がある。この再配置過程の評価を可能とし、SFRのCDAではIVRで終息することが最も確からしいことを示すため、SFRのCDAにおける物質再配置挙動の評価手法を開発する研究計画が実施された。この計画では、炉心領域からの溶融物質流出挙動の解析手法、溶融炉心物質のナトリウムプール中への侵入挙動、デブリベッド挙動のシミュレーション手法を開発した。

論文

3D geostatistical modeling of fracture system in a granitic massif to characterize hydraulic properties and fracture distribution

小池 克明*; 久保 大樹*; Liu, C.*; Masoud, A.*; 天野 健治; 栗原 新*; 松岡 稔幸; Lanyon, B.*

Tectonophysics, 660, p.1 - 16, 2015/10

 被引用回数:13 パーセンタイル:26.93(Geochemistry & Geophysics)

岩盤中の割れ目分布と透水性の関連性を把握することを目的に、東濃地域における深層ボーリング調査と立坑の壁面観察データを用いて、地球統計学的手法(GEOFRAC)による3次元割れ目分布モデルを構築するとともに、モデル化された割れ目分布と水理特性の関係について検討を行った。GEOFRACで構築した割れ目分布モデルは、使用した割れ目データの分布とよい一致を示した。また、モデル化された割れ目のうち、連続性のよい割れ目は既知の断層の近傍に分布している傾向にあることを把握した。さらに、GEOFRACで構築した割れ目分布モデルと透水係数分布モデルから、透水性に強い影響を及ぼす割れ目の規模や方向性を確認した。

報告書

第2期中期計画期間における研究成果取りまとめ報告書; 深地層の研究施設計画および地質環境の長期安定性に関する研究

濱 克宏; 水野 崇; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 三枝 博光; 佐藤 稔紀; 藤田 朝雄; 笹本 広; 松岡 稔幸; 横田 秀晴; et al.

JAEA-Research 2015-007, 269 Pages, 2015/08

JAEA-Research-2015-007.pdf:68.65MB
JAEA-Research-2015-007(errata).pdf:0.07MB

日本原子力研究開発機構の第2期中期計画期間(平成22$$sim$$26年度)における、超深地層研究所計画および幌延深地層研究計画、地質環境の長期安定性に関する研究の成果を取りまとめた。研究成果については、地層処分事業におけるサイト選定から処分開始に関する意思決定ポイントまでに必要な技術情報を、事業者・規制機関が活用可能な形式で体系化し、所期の目標としていた精密調査(前半)の段階に必要となる技術基盤として整備した。

報告書

幌延地域を対象とした10mグリッド数値標高モデルを用いた精密地形解析図の作成

酒井 利啓; 松岡 稔幸; 天野 健治

JAEA-Data/Code 2014-005, 43 Pages, 2014/05

JAEA-Data-Code-2014-005.pdf:33.23MB
JAEA-Data-Code-2014-005-appendix(DVD).zip:940.62MB

日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターでは、深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備を目標の一つとして北海道幌延町において幌延深地層研究計画を進めており、その一環として地質環境モデルに関する調査・解析技術の開発を行っている。日本全国を対象とした10m間隔グリッドの数値標高モデルが近年国土地理院より公開され、これにより広域を対象にほぼ均質な精度で微地形の検討ができるようになった。このことから、地質環境モデル構築のためのデータセット整備の一環として、幌延町周辺の地形・地質特性を評価するための基礎データを得ることを目的に、10mグリッド数値標高モデルを利用して地形を可視化する18種類のフィルタ画像データを作成した。

論文

A Scenario of core disruptive accident for Japan sodium-cooled fast reactor to achieve in-vessel retention

鈴木 徹; 神山 健司; 山野 秀将; 久保 重信; 飛田 吉春; 中井 良大; 小山 和也*

Journal of Nuclear Science and Technology, 51(4), p.493 - 513, 2014/04

 被引用回数:28 パーセンタイル:2.15(Nuclear Science & Technology)

ナトリウム冷却高速炉の最も有望な概念として、原子力機構は先進的ループ型高速炉(JSFR)を選定した。JSFRの設計基準外事象に対する安全設計要求は、過酷事故の防止、及び事故影響の緩和である。特に、事故影響の緩和に関しては、仮想的な炉心損傷事故(CDA)を炉容器内に格納すること(IVR)が求められている。これらの安全設計要求の充足性を検討するためにCDAシナリオを構築し、その中で出力逸走の排除と損傷炉心物質の炉容器内冷却の成立性を評価してIVRが達成されることを示さなければならない。本研究では、IVR失敗に至る要因を現象論的なダイアグラムを用いて摘出し、それらに対する各種設計方策の有効性を試験データと計算シミュレーションに基づいて評価した。これは、CDAシナリオを構築する上で前例のないアプローチであり、IVRの失敗要因と設計方策の有効性を客観的に評価する上で非常に有効な手法である。本研究から、原子炉容器の機械的/熱的な破損は適切な設計方策によって回避され、IVR達成に向けた明確な見通しを得ることができた。

論文

地下水流動モデルの改良及び検証

宗像 雅広; 天野 健治; 田中 忠夫

JNES-RE-2013-9032, p.36 - 54, 2014/02

広域的な地下水流動状況を把握するための手法を確立するため、幌延地区周辺を対象として地下水流動解析を行った。解析には、原子力機構で開発した広域地下水流動解析コード3D-SEEPを用いた。既往のデータに基づき構築した水理地質構造モデルによる地下水流動解析結果と涵養域及び流出域で新たに掘削したボーリング孔における間隙水圧等の観測データを比較することにより、データ選定や解析上の課題を抽出した。さらに、改良したモデルによる再解析を行い、構築した広域地下水流動モデルの妥当性を検証した。これらの検討結果に基づき、地下水流動モデルの改良の考え方、検証に有効なデータ選択の考え方、解析手順の在り方等を取りまとめた。

論文

かん養量評価手法の検討

宗像 雅広; 天野 健治; 田中 忠夫

JNES-RE-2013-9032, p.63 - 78, 2014/02

地下水流動を把握するための解析において、上部境界条件となる涵養量は解析結果に影響を及ぼす重要なパラメータの1つである。一般的に、広範囲にわたる涵養量の実測は困難であり、涵養量は水文調査などの結果から代表的な値を決定しているのが現状である。本研究では、不確実性の高い涵養量を空間的に取り扱う手法として、分布型タンクモデルを構築し、幌延深地層研究センターを包含する北海道北部を対象とした涵養量の空間分布の評価を試みた。その結果、1kmグリッドにおける水収支から対象範囲における水循環を俯瞰し、かつ地形・地質特性を考慮した広域的な涵養量評価が可能となった。

論文

Investigation and research on depth distribution in soil of radionuclides released by the TEPCO Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

佐藤 治夫; 新里 忠史; 天野 健治; 田中 真悟; 青木 和弘

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1518, p.277 - 282, 2013/10

平成23年3月11日に発生した東北太平洋沖地震によって東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生した。4月初旬までに$$^{137}$$Csで1.2-1.5$$times$$10$$^{16}$$Bq、I-131で1.5-1.6$$times$$10$$^{17}$$Bq放出されたと推定されており、それらは福島県を中心に土壌表面や森林などに沈着した。本調査は文部科学省が進める放射線量率や放射性物質によって汚染された土壌の分布マップを作成するための調査の1つとして実施したもので、事故から3か月後の深度方向の分布状況についてジオスライサー調査を実施した。調査は、二本松,川俣町,浪江町の11地点で行った。$$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs, $$^{rm 129m}$$Te, $$^{rm 110m}$$Agが検出され、$$^{134}$$Csと$$^{137}$$Csはすべての調査地点で、$$^{rm 129m}$$Teと$$^{rm 110m}$$Agは空間線量率が高いエリアで検出された。地表面土壌については多くの地点で沈着量の99%以上は表層10cm以内に存在した。一方、元農地と推定される土壌は地表面土壌よりも深い位置まで検出される傾向であるものの、沈着量の99%以上は表層14cm以内であった。表層付近の濃度分布から求めた見掛けの拡散係数D$$_{rm a}$$は、すべての核種について元農地と推定される土壌(D$$_{rm a}$$=0.1-1.5$$times$$10$$^{-10}$$m$$^{2}$$/s)の方が地表面土壌(D$$_{rm a}$$=0.65-4.4$$times$$10$$^{-11}$$m$$^{2}$$/s)よりも大きく、多くの拡散係数はD$$_{rm a}$$=10$$^{-11}$$(m$$^{2}$$ /s)付近であった。バッチ法によりCsとIに対する分配係数Kdも取得しており、K$$_{rm d}$$とD$$_{rm a}$$との関係を総合すると、濃度分布の形成は雨が降った際の移流による分散の効果が支配的であったと考えられる。

論文

日本原子力学会による日韓学生・若手研究者交流事業

石橋 健二*; 上坂 充*; 守田 幸路*; 佐藤 泰*; 飯本 武志*; 渡辺 幸信*; 宇根崎 博信*; 山野 秀将

日本原子力学会誌, 55(7), p.403 - 406, 2013/07

10数年前から日韓交流が活発になり、学会開催時に相互に日韓合同セッションなどが開かれるようになった。これらを背景に、人材育成の立場から若い時期の交流が国際的立場の中での次世代の日韓協力・共同歩調に役立つだろうという認識がうまれ、2005年に部会による学生・若手研究者の交流(サマースクール等)を支援する事業が発足した。この事業の実績と現状を把握しておくことは、今後の発展に訳に立つとともに、これまでかかわっていなかった分野/部会の本事業への参加も期待される。

報告書

幌延深地層研究計画における原位置トレーサ試験結果の評価手法に関する検討(委託研究)

横田 秀晴; 天野 健治; 前川 恵輔; 國丸 貴紀; 苗村 由美*; 井尻 裕二*; 本島 貴之*; 鈴木 俊一*; 手島 和文*

JAEA-Research 2013-002, 281 Pages, 2013/06

JAEA-Research-2013-002.pdf:13.03MB

岩盤中の割れ目を対象とした原位置トレーサ試験結果を評価するうえで課題となる割れ目の不均質性やスケール効果の影響を明らかにするために、コンピュータ上でモデル化した2次元単一割れ目において孔間トレーサ試験のシミュレーションを実施し、得られた濃度破過曲線に対して1次元モデル及び2次元モデルで物質移行パラメータを同定することにより、モデルの適用性を検討した。分散長に着目すると、割れ目の透水性が均質・不均質にかかわらず、1次元モデルで同定された分散長が2次元モデルでの値よりある相関をもって過大に評価されることが明らかとなった。また、1次元モデルで同定された分散長は、不均質場全体に対して同定された値よりも、場合によっては過小あるいは過大に評価されることが示され、その変動は放射状流の影響や、不均質場を規定する相関長と孔間距離の関係に起因することが明らかとなった。これらの結果は、原位置試験実施時のより良い条件や孔配置を提案するとともに、試験結果を評価する際に不均質場の特性を考慮する必要があることを意味する。

報告書

地質構造発達プロセスに基づく地質モデリング技術の開発(共同研究)

田上 雅彦*; 山田 泰広*; 山下 佳彦*; 宮川 歩夢*; 松岡 俊文*; Xue, Z.*; 辻 健*; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 天野 健治; et al.

JAEA-Research 2012-036, 110 Pages, 2013/02

JAEA-Research-2012-036.pdf:44.93MB

瑞浪超深地層研究所の周辺には北西-南東走向の断層が発達しており、これらの断層が地下水流動に影響を与えていることがわかっている。これらの断層は、研究所北側をほぼ東西に走る月吉断層の右横ずれ運動に伴って形成されたプルアパート構造に関連したものである可能性が指摘されているが、これらの断層の過去の活動履歴やその分布については、十分に明らかにされていない。本共同研究では、瑞浪超深地層研究所で確認されている地質構造を事例として、アナログモデル実験並びに数値シミュレーションを用いた地質構造の再現を試みた。まず、瑞浪超深地層研究所内及びその周辺において確認されている断層や剪断割れ目について古応力解析を実施し、運動像と形成時期を推定した。その結果と既往の研究をふまえて地質構造発達史を整理した。次に、現状の地質構造を再現するためのアナログモデル実験及び数値シミュレーションを実施した。再現された断層の配列・分布・発達密度といった三次元的な幾何特徴を現状の地質構造モデルと対比し、未調査地域における地質構造の発達状況を考察した。

論文

瑞浪超深地層研究所における深部地質環境のモデル化を目指した地質学的調査

鶴田 忠彦; 田上 雅彦; 天野 健治; 松岡 稔幸; 栗原 新; 山田 泰広*; 小池 克明*

地質学雑誌, 119(2), p.59 - 74, 2013/02

瑞浪超深地層研究所では、結晶質岩(花崗岩)を調査・研究において深地層の科学的研究を進めている。研究所で行っている地質学的調査では、特に結晶質岩中における地下水などの流体の主要な移行経路である割れ目や断層などの不連続構造の不均質性や特性に着目して、地表地質調査、反射法弾性波探査、ボーリング調査、研究坑道における地質調査などからなる現場調査と、それらの結果に基づく地質構造のモデル化を行っている。これまでの現場調査の結果、地下水の流動を規制する低透水性の断層が存在することと、多量の湧水を伴う割れ目帯が花崗岩上部に分布していることが明らかになっている。これらの地質構造については、スケールの異なる地質構造の規則性・関連性や地質構造の発達過程に着目したモデル化の整備を進めているところである。本報では、地質構造に関する現場調査と、地質構造モデルの構築に関する事例の紹介を通して、研究所における地質学的調査について報告する。

論文

Evaluation of core disruptive accident for sodium-cooled fast reactors to achieve in-vessel retention

鈴木 徹; 神山 健司; 山野 秀将; 久保 重信; 飛田 吉春; 中井 良大; 小山 和也*

Proceedings of 8th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-8) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2012/12

商業用ナトリウム冷却高速炉の最も有力な候補概念として、原子力機構は先進的ループ型高速炉JSFRを選定した。設計拡張状態におけるJSFRの安全設計要求は過酷状態に陥ったプラントを制御することに置かれており、これは事故の進展防止と過酷事故の影響緩和を含んでいる。特に、過酷事故の影響緩和に関しては、炉心損傷事故(CDA)を原子炉容器内に閉じ込めること(IVR)が要求されている。このような安全要求に対する充足性を検討するためには、JSFRのCDAシナリオを構築することが必要であり、その中で出力バーストの回避とIVRの達成が評価されることになる。本研究では、IVR失敗に至る要因を現象論的ダイアグラムを作成することによって摘出し、それらに対する各種設計方策の有効性を既存の試験データと数値シミュレーションによって評価した。その結果、原子炉容器バウンダリの機械的/熱的な破損は適切な設計方策によって回避され、IVRを達成するための明確なビジョンを得ることができた。

報告書

幌延深地層研究計画; 平成23年度調査研究成果報告

中山 雅; 天野 健治; 常盤 哲也; 山本 陽一; 大山 卓也; 天野 由記; 村上 裕晃; 稲垣 大介; 津坂 仁和; 近藤 桂二; et al.

JAEA-Review 2012-035, 63 Pages, 2012/09

JAEA-Review-2012-035.pdf:12.23MB

幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて実施されている。平成23年度は、「幌延深地層研究計画平成23年度調査研究計画」に従って、調査研究及び地下施設の建設を継続した。研究開発は従来通り、「地層科学研究」と「地層処分研究開発」に区分して実施した。具体的には、「地層科学研究」では、地質環境調査技術開発、地質環境モニタリング技術開発、深地層における工学的技術の基礎の開発、地質環境の長期安定性に関する研究という研究課題を設定し、「地層処分研究開発」では、人工バリアなどの工学技術の検証、設計手法の適用性確認、安全評価モデルの高度化及び安全評価手法の適用性確認という研究課題を設定している。本報告書はそれらを取りまとめたものである。幌延深地層研究計画の成果は、原子力機構における他の研究開発拠点での成果と合わせて一連の地層処分技術として、処分事業や安全規制に適宜反映していく。

論文

多変量解析を用いたボーリング孔での断層の区間判定と岩盤区分; 瑞浪超深地層研究所における深層ボーリング孔での事例

鐙 顕正*; 天野 健治; 小池 克明*; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸

情報地質, 22(4), p.171 - 188, 2011/12

岩盤中の破砕帯を伴うような断層は、岩盤の物性や力学的・化学的特性,透水性に強い影響を及ぼすことが多く、地下の地質環境や地盤の工学的性能を評価する際の重要な要素の一つと位置付けられている。しかしながら、ボーリング孔による調査ではさまざまな制約により、常に同じ品質や量のデータが確保できるとは限らない。また、地質条件、あるいは地質技術者の能力などの諸条件によって断層区間の評価結果が異なる可能性がある。このような評価結果の差異は深部地質環境を空間的に理解していく過程での不確実性の増大につながり、その後の調査計画立案時における適切な意思決定を難しくするだけでなく、直接的な施工のリスク要因にもなる。そのため本研究では、岐阜県瑞浪市の瑞浪超深地層研究所用地内における深層ボーリング調査データを用いて、使用する変数を明確な基準で選択したうえで、多変量解析(主成分分析及びクラスタリング)を適用した。その結果、客観的な基準により、岩盤を高精度で区分し、断層区間を適切に判定できるようになった。これにより、一つの調査項目のみに注目した従来の解析に比べ、多種情報を一度に扱う多変量解析は有効な手法であることが実証された。

論文

Thermochronology and the three-dimensional cooling pattern of a granitic pluton; An Example from the Toki granite, Central Japan

湯口 貴史; 天野 健治; 鶴田 忠彦; 檀原 徹*; 西山 忠男*

Contributions to Mineralogy and Petrology, 162(5), p.1063 - 1077, 2011/11

 被引用回数:14 パーセンタイル:41.54(Geochemistry & Geophysics)

The cooling process of a magmatic body in the crust is a key to understanding the thermal evolution of the crust. The three dimensional spatial variations in the cooling pattern of the Toki granitic body, a zoned pluton in Central Japan, have been evaluated quantitatively by thermochronology using age dating based on the different closure temperatures of target mineral species. The Toki granite has hornblende K-Ar ages of about 74.3$$pm$$3.7 Ma (closure temperature of 510$$pm$$25$$^{circ}$$C; n = 2), biotite K-Ar ages of 78.5$$pm$$3.9 to 59.7$$pm$$1.5 Ma (300$$pm$$50$$^{circ}$$C; n = 33), zircon fission-track ages of 75.6$$pm$$3.3 to 51.9$$pm$$2.6 Ma (240$$pm$$50$$^{circ}$$C; n = 44), and K-feldspar K-Ar ages of 70.8$$pm$$3.5 to 57.7$$pm$$1.3 Ma (150$$pm$$20$$^{circ}$$C; n = 21). Samples collected from 11 boreholes and seven outcrop sites in the Toki granite display spatial variations in the biotite K-Ar ages and the zircon fission-track ages, both of which have the same pattern, indicating that cooling was effectively from the roof and also from the western margin. The cooling process is affected by the extent of assimilation of the surrounding sedimentary rocks.

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