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長谷川 登; 錦野 将元; 富田 卓朗*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 井筒 類*; 南 康夫*; 馬場 基芳*; et al.
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.95890A_1 - 95890A_8, 2015/09
被引用回数:1 パーセンタイル:52.85(Optics)フェムト秒レーザーポンプ・軟X線レーザープローブ計測法を開発し、フェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を開始している。レーザーアブレーション過程は、初期過程における変化が高速(~ピコ秒)である反面、粒子が飛散する過程はマイクロ秒程度と長い時間をかけて行われる。我々は、この様な現象を同一の装置で観測するため、ポンプ光とプローブ光を異なる発振器で発生させることで両者の遅延時間を数ピコ秒の時間精度を保ちつつ、マイクロ秒以上の幅広い時間に対応させた。今回は本システムを用いることで、金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程において、その初期(数ピコ秒)に金属表面から剥離した薄膜が、マイクロ秒程度まで膜としての形状を保持したまま膨張することを新たに見いだした。
長谷川 登; 富田 卓朗*; 錦野 将元; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 南 康夫*; 馬場 基芳*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 河内 哲哉; et al.
JAEA-Conf 2015-001, p.17 - 20, 2015/07
軟X線レーザーをプローブとした干渉計を構築することで、フェムト秒レーザーアブレーション過程におけるexpansion frontとablation frontの同時計測に成功した。これにより、フェムト秒レーザーアブレーションのダイナミクスの全体像を実験的に得ることに成功した。更に金とタングステンのexpansion frontの形状を比較することにより、アブレーション過程が局所的な照射強度と加工閾値に強く依存していることが示された。これは、照射レーザーのプロファイルの制御により、expansion frontの形状が制御可能であることを示しており、過渡的な光学素子の形成等への応用が期待される。
Inogamov, N. A.*; Zhakhovsky, V. V.*; 長谷川 登; 錦野 将元; 山極 満; 石野 雅彦; Agranat, M. B.*; Ashitkov, S. I.*; Faenov, A. Y.*; Khokhlov, V. A.*; et al.
Applied Physics B, 119(3), p.413 - 419, 2015/06
被引用回数:6 パーセンタイル:31.69(Optics)Spatial structures of ablative mass flow produced by femtosecond laser pulses are studied. In experiments with a gold film, the Ti:sap laser pulse having a focal size of 100 microns on a target was used, while a soft X-ray probe pulse was utilized for diagnostics. The experimental data are compared with simulated mass flows obtained by two-temperature hydrodynamics and molecular dynamics methods. Simulation shows evolution of a thin surface layer pressurized after electron-ion thermalization, which leads to melting, cavitation and formation of spallation liquid layer. The calculated asymptotic surface velocity of this layer as a function of fluence is in reasonably good agreement with experimental data.
錦野 将元; 長谷川 登; 富田 卓朗*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 馬場 基芳*; 南 康夫*; 河内 哲哉; et al.
レーザー学会第471回研究会報告; 短波長量子ビーム発生と応用, p.9 - 12, 2014/12
フェムト秒レーザーアブレーションによるリップル形成、ナノスケールアブレーションやナノ粒子生成などに関する興味深い現象が数多く報告されているが、その基礎的なメカニズムは理解されていない。これまでの金や白金に加えて融点の高いタングステンを用いて実験を開始した。フェムト秒レーザー照射によるタングステンのアブレーション過程の解明のために、フェムト秒レーザー(波長795nm、パルス幅80fs)ポンプ・ピコ秒軟X線レーザー(波長13.9nm、パルス幅7ps)プローブを構築し、ピコからナノ秒スケールで起きる金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を行った。レーザー照射の数ピコ秒後から数ナノ秒後の時間領域のサンプル表面でのアブレーション面の膨張過程について軟X線による反射及び干渉計測を行い、アブレーションフロントの表面状態について解析を行った。また、講演ではタングステンと他の金属のアブレーション過程の違いについて考察を行う。
富田 卓朗*; 錦野 将元; 長谷川 登; 南 康夫*; 武井 亮太*; 馬場 基芳*; 江山 剛史*; 高吉 翔大*; 海堀 岳史*; 守田 利昌; et al.
Journal of Laser Micro/Nanoengineering, 9(2), p.137 - 142, 2014/06
被引用回数:5 パーセンタイル:27.52(Nanoscience & Nanotechnology)リップル形成やナノアブレーションなどのフェムト秒レーザーアブレーションに関する基礎的なメカニズムは理解されていない。単一パルス照射によって引き起こされる基礎過程を理解するために、我々はプラズマ励起軟X線レーザー(波長13.9nm)による軟X線反射率計測を用いて、白金, 金, タングステンにおけるアブレーションフロントの表面状態についての計測を開始した。ガウス型の強度分布を持ったフェムト秒チタンサファイアレーザー光(波長795nm)をポンプ光とし、局所フルエンスに対するアブレーションダイナミクスの依存性を明らかにすることを試みている。ポンプ光とプローブ光のタイミングジッターをさけるために、X線ストリークカメラを用いたタイミング計測手法を開発しすべてのショットにおいてタイミング計測を行った。ポンプ・プローブ実験結果から金属の種類によって、その軟X線反射像の時間経過や中心のアブレーション痕の周りに発生するダークリングと呼ばれる軟X線低反射領域の形成が大きく違うことを確認した。これらの実験結果は、フェムト秒レーザーアブレーションにおける数値シミュレーションのベンチマークとなると考えられる。
錦野 将元; 長谷川 登; 富田 卓朗*; 南 康夫*; 武井 亮太*; 馬場 基芳*; 江山 剛史*; 高吉 翔大*; 河内 哲哉; 羽富 大紀*; et al.
Proceedings of SPIE, Vol.8849, p.88490E_1 - 88490E_6, 2013/09
被引用回数:2 パーセンタイル:71.30(Optics)近年、リップル形成やナノアブレーションなどのフェムト秒レーザーアブレーションに関する興味深い現象が 数多く報告されているが、その基礎的なメカニズムは理解されていない。このような現象は基本的にはマルチパルス照射によって引き起こされるものであるが、その基礎過程を理解するためには、まずは単一パルス照射によって引き起こされる過程を理解することが重要である。われわれはプラズマ励起軟X線レーザー(波長13.9nm)による軟X線干渉計を用いたアブレーションフロントの膨張過程の観測、及び軟X線反射率計測から複数の金属におけるアブレーションフロントの表面状態についての計測を開始している。ガウス型の強度分布を持ったフェムト秒チタンサファイアレーザー光(波長795nm)をポンプ光とし、局所フルエンスに対するアブレーションダイナミクスの依存性を明らかにすることを試みている。白金や金表面の干渉計測・反射率計測で得られたアブレーション初期過程の表面変化について講演を行う。
線生成断面積の測定魚住 祐介*; 執行 信寛*; 梶本 剛*; 森口 大輔*; 上山 正彦*; 吉岡 正勝*; 佐藤 大樹; 佐波 俊哉*; 古場 裕介*; 高田 真志*; et al.
HIMAC-136, p.248 - 249, 2011/11
本発表では、平成22年度に放射線医学総合研究所のHIMAC加速器を用いて行った測定について報告する。重粒子線がん治療では、入射重イオンと生体組織を構成する元素との核反応により中性子及び
線が患者の体内にて生成される。これらの放射線による二次発がんリスクの評価には、重イオン核反応における生成二重微分断面積を広いエネルギー範囲で精度よく測定する必要がある。平成21年度は、既存の実験データのある炭素+炭素反応に対して測定を行い、最適な測定条件を検討した。平成22年度は、前年度までの検討を踏まえ、データの存在しない酸素+炭素反応の断面積を測定した。その結果、数百MeV領域から0.6MeVまでの極めて広いエネルギー範囲に渡って精度よく中性子生成二重微分断面積を取得できた。さらに、取得した実験データを利用してPHITSコードの精度検証を行った。PHITSは、前方角度領域において断面積をわずかに過小評価するものの、全体的に実験値をよく再現することがわかった。
佐藤 大樹; 森口 大輔*; 梶本 剛*; 古場 祐介*; 中村 泰博*; 執行 信寛*; 上山 正彦*; 魚住 祐介*; 吉岡 正勝*; 松藤 成弘*; et al.
Journal of the Korean Physical Society, 59(2), p.1741 - 1744, 2011/08
被引用回数:3 パーセンタイル:26.42(Physics, Multidisciplinary)重イオン相互作用からの中性子生成二重微分断面積に関する既存の実験データは、検出器の検出効率の評価に問題があり断面積を過大評価していることが知られていた。そこで、最新の検出効率計算コードを用いて既存のデータを再解析することにより、過大評価を改善した系統的な断面積データの評価を行った。また、放射線医学総合研究所の重イオン加速器を用いて、新たに中性子生成二重微分断面積を測定した。取得したデータは、既存のデータに比べ測定角度領域が後方角にまで及び検出下限エネルギーも10倍程度低い。両データは、同一核反応の同一角度において非常に良い一致を示した。さらに、各種シミュレーションコードの予測値と比較したところ、いずれのコードも前方角度領域の高エネルギー中性子生成を適切に再現できておらず、重イオン核反応模型の修正が必要であることが示唆された。
佐藤 大樹; 森口 大輔*; 梶本 剛*; 上原 春彦*; 執行 信寛*; 上山 正彦*; 吉岡 正勝*; 魚住 祐介*; 佐波 俊哉*; 古場 裕介*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 644(1), p.59 - 67, 2011/07
被引用回数:19 パーセンタイル:78.00(Instruments & Instrumentation)重粒子線がん治療の普及に伴い患者体内に入射した重イオンビームの核反応で生成される二次中性子の放射線影響に関心が集まっている。しかし、二次発がんの潜在的なリスク評価のために必要となる重イオンビームと生体構成元素との核反応に関する実験データは整備されておらず、放射線輸送コードの計算精度も十分に検証されていない。そこでわれわれは、放射線医学総合研究所HIMAC加速器を利用し、炭素+炭素反応及び酸素+炭素反応における中性子生成二重微分断面積(DDX)を測定した。論文では、有機シンチレータと飛行時間法を利用した測定手法の詳細を説明し、得られた結果を過去の実験データ及びPHITSコードの計算値と比較することで、測定手法の妥当性や放射線輸送コードの有用性について議論した。実験データは、数百MeVから0.6MeVまでの極めて広いエネルギー領域で精度よく取得されており、PHITSの結果は全エネルギー領域に渡りファクター2以内で実験値を再現した。
吉川 博; 榊 泰直; 佐甲 博之; 高橋 博樹; Shen, G.; 加藤 裕子; 伊藤 雄一; 池田 浩*; 石山 達也*; 土屋 仁*; et al.
Proceedings of International Conference on Accelerator and Large Experimental Physics Control Systems (ICALEPCS '07) (CD-ROM), p.62 - 64, 2007/10
J-PARCは多目的科学研究のために日本で建設されている大規模陽子加速器施設である。この施設は3つの加速器と3つの実験施設から成り、現在建設中である。リニアックは稼動開始して1年が経過し、3GeVシンクロトロンはこの10月1日に試験運転が開始されたところで、施設全体の完成は来年の夏の予定である。加速器の制御システムは、初期の試運転に必要な性能を実現させた。この制御システムに求められる最も重要な機能は加速器構成機器の放射化を最小限に食い止めることである。この論文では、調整運転の初期の段階において、制御システムの各部分が達成した性能を示す。
広瀬 彰; 和田 茂; 笹島 文雄; 楠 剛; 亀山 巌*; 会澤 良二*; 菊池 直之*
JAEA-Technology 2006-059, 122 Pages, 2007/01
中性子核変換ドーピングSi半導体(NTD-Si)は高性能のパワーデバイスとしての高品位特性を有しており、最近のハイブリッド車の増産状況等を反映し、その需要が急激に増大するものと見込まれる状況にある。このような需要増大に対応するため、JRR-3を用いたNTD-Si増産の技術的課題の検討が進められている。本書は、その検討の一環として提案されたJRR-3均一照射設備における外部冷却法対応設備の製作に関するものである。JRR-3均一照射設備では、長尺なSiインゴット全体に対し均一に中性子照射を行うためSiインゴットを軸方向に上下反転して2度照射する方式が採用されており、反転作業を人為的に行っている。このため許容線量率を下回るまでの間、Si照射設備内で放射能が減衰するのを待つ必要から長い待機が余儀なくされていた。照射設備の運転稼働率を高めSi生産量の増量を図るためには、待機時間を短縮することが有効と考え、この待機時間を改善する優れた方法として外部冷却法を考案し、今回その製作と実用試験を実施した。この外部冷却法対応設備を有効に活用することにより、増産を見込んでいる。
斎藤 滋; 深谷 清*; 石山 新太郎; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*; 菊池 満
JAERI-Tech 2002-047, 51 Pages, 2002/05
日本原子力研究所と(株)日本製鋼所は、共同でNi,Coが無添加のMn-Cr系低放射化鋼の開発を進めてきた。初めに合金成分と製造工程の検討を行い、平成9年度までにVCシリーズと名付けられた数鋼種を試作した。本報告書ではこれらの鋼種の特性評価試験の一つとして、耐食性試験を行った。ステンレス鋼の腐食試験の結果、各鋼種の相やMn量,C量と耐食性の関係,鋭敏化による腐植度の変化量などを調べた。また、非磁性の鋼種については、JT-60等の真空容器や遮蔽体の使用環境を想定した耐食試験(純水・80
・3500時間)の結果、全面・間隙腐食試験では重量変化は殆ど無かった。ダブルU-ベンド試験でも割れの発生は見られなかった。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 衛藤 基邦; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*; 菊池 満
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part1), p.593 - 596, 2000/12
被引用回数:1 パーセンタイル:11.74(Materials Science, Multidisciplinary)現在、日本原子力研究所(以下原研)では、JT-60UのITER高性能化試験の終了後に定常炉心試験装置(以下JT-60SU)の検討・評価作業を進めている。このJT-60SUの真空容器鋼としては高強度、低放射化かつ非磁性であることが求められており、原研と(株)日本製鋼所は共同でNi,Coが無添加で低Mn型の低放射化非磁性鋼の開発を進めてきた。現在までにVC9と呼ばれる鋼種が有望であるという結果を得ている。本研究ではVC9の機械的特性や溶接性などの特性評価を行った。機械的特性試験は高温引張り,シャルピー試験,疲労及び破壊靭性試験を行った。その結果、VC9の室温~500
の引張り強度はSUS316Lを大きく上回り、真空容器鋼として十分な高温強度を持つ鋼種であることがわかった。また、疲労試験(室温)でもSUS316Lの約2倍の疲労寿命を持つことがわかった。溶接性評価としては組織観察、硬さ及びフェライト量測定などを行った。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*; 菊池 満
JAERI-Tech 2000-047, 64 Pages, 2000/08
現在、日本原子力研究所(以下原研)では、核融合炉の実現に向けて定常炉心試験装置(以下JT-60SU)の検討・評価作業を進めている。このJT-60SUの真空容器鋼としては、高強度、低放射化かつ非磁性であることが求められている。しかし既存の鋼種でそれらの要求を満たすものはないため、原研と(株)日本製鋼所は共同でNi,Coが無添加で低Mn型の低放射化非磁性鋼の開発を進めてきた。はじめに合金成分と製造行程の検討を行い、平成9年度までにVC9と名付けた鋼種が有望であるという結果を得た。平成10年度以降はこのVC9のJT-60SU真空容器鋼としての適性評価として、機械的特性・溶接性・耐食性・時効特性などさまざまな特性試験を行っている。本報告書はそれらの結果の中から物理的特性及び時効特性についてまとめたものである。
石山 新太郎; 深谷 清; 衛藤 基邦; 菊池 満; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*
日本原子力学会誌, 42(2), p.116 - 123, 2000/02
被引用回数:2 パーセンタイル:18.80(Nuclear Science & Technology)本研究では、JT-60SUの使用条件に基づき、将来の核融合炉大型構造材料として、低放射化、高比強度、非磁性であり、核発熱の少ない低コスト材料の開発を目標にMn及びCrを主成分とし、CとNを低減化した鋼種の製造並びに評価を行った。その結果、下記の結論が得られた。(1)Mn-Cr鋼種の新しい組織状態図を得るとともに、これをもとに安定したオーステナイト単相が得られる15.5Mn-16Cr-0.2C-0.2N組織を見いだし、その最適製造条件を把握した。(2)JT-60SU計画運転停止から約20年後において放射化レベルは、SUS316L等既存材料に比較して、1桁以上低い。(3)比強度は、SUS316Lに比して約2倍以上である。(4)熱伝導率は従来材より高く、運転中並びに運転停止後の核発熱による実験装置の異常温度上昇の危険性は少ない。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 衛藤 基邦; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*; 菊池 満
JAERI-Tech 99-076, p.53 - 0, 1999/10
現在、日本原子力研究所(以下原研)では、核融合炉の実現に向けて定常炉心試験装置(以下JT-60SU)の検討・評価作業を進めている。このJT-60SUの真空容器鋼としては、高強度、低放射化かつ非磁性であることが求められている。しかし既存の鋼種でこれらの要求を満たすものはないため、原研と(株)日本製鋼所は共同でNi,Coが無添加で低Mn型の低放射化非磁性鋼の開発を進めてきた。初めに合金と製造工程の検討を行い、平成9年までにVC9と名付けた鋼種が有望であるという結果を得た。平成10年度以降はこのVC9のJT-60SU真空容器鋼としての適性評価として、機械的特性・溶接性・耐食性・相安定性などさまざまな特性試験を行っている。本報告書はそれらの結果の中から機械的特性と溶接性についてまとめたものである。
竹内 正樹; 杉江 達夫*; 竹山 茂治; 嶋田 恭彦; 石川 正男; 山本 剛史; 中村 来*; 北澤 真一; 伊丹 潔
no journal, ,
ITER計画において、日本が調達する計測装置の一つである、ITERダイバータIRサーモグラフィーの詳細設計を進めている。本装置はITER装置の過酷な環境下において、ダイバータターゲットの表面温度を高時間分解能(20
s)及び高空間分解能(3mm)で計測を行うことが要求されている。詳細設計においては、この計測要求を満たす光学・機械・計装制御設計を行うとともに、設備との取り合いの明確化、較正手法の開発、核解析、熱・電磁力・構造解析等を行ってきた。具体的には、内側及び外側ダイバータを独立して観測する光学系を複数のミラーボックス内で保持し、第一ミラー保護のためガス駆動の二重ベローズ式シャッターを有する設計とした。光学系の核発熱を計算し(0.2W以下)、適切な冷却系を組み入れるとともに、インタースペースのプラズマ運転停止後の線量率を要求値の7
Sv/h以下となるように設計を行った。また光軸調整は照明用レーザーをポートプラグ内に照射し可視カメラでの観測を基に2組の可動ミラーによって行う。講演では、これらの詳細設計の現状とともに最終設計に向けての課題についても発表を行う。
長谷川 登; 錦野 将元; 富田 卓朗*; 武井 亮太*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 羽富 大紀*; 大西 直文*; 馬場 基芳*; 河内 哲哉; et al.
no journal, ,
フェムト秒レーザーポンプ・軟X線レーザープローブ計測法を開発し、フェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を開始している。プローブ光に採用した「レーザー生成プラズマ方式の軟X線レーザー(波長13.9nm)」はシングルショット計測に十分な強度を持ち、可視光よりも到達可能な分解能が高く、かつ物質に対する浸入長が小さいため、物質表面の高精度観測に最適である。レーザーアブレーション過程は、初期過程における変化が高速(
ピコ秒)である反面、粒子が飛散する過程はマイクロ秒程度と長い時間をかけて行われる。我々は、この様な現象を同一の装置で観測するため、ポンプ光とプローブ光を異なる発振器で発生させることで両者の遅延時間を数ピコ秒の時間精度を保ちつつ、マイクロ秒以上の幅広い時間に対応させた。今回は本システムを用いることで、金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程において、その初期(数ピコ秒)に金属表面から剥離した薄膜が、マイクロ秒程度まで膜としての形状を保持したまま膨張することを新たに見いだした。
山極 満; 長谷川 登; 錦野 将元; 富田 卓朗*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 大西 直文*; 羽富 大紀*; 伊藤 篤史*; 南 康夫*; et al.
no journal, ,
「フェムト秒レーザー照射によるアブレーション」の解明を目指して、物質表面の計測に最適な軟X線(波長13.9nm)をプローブ光として、時間分解反射イメージング及び干渉計測を行っている。現在までに、フェムト秒レーザーが照射された直後に「表面から剥離した薄膜状の膨張フロント」がその形状を保ちつつ、膨張していく過程を明らかにしてきた。今回は、同じ時間帯において干渉計測を行うことで、膨張フロントの下方に存在する固体溶融面の膨張過程の観測に成功した。講演においては、これら固体溶融面と膨張フロントの時間発展について論議する。
佐藤 大樹; 森口 大輔*; 中村 泰博*; 梶本 剛*; 上山 正彦*; 吉岡 正勝*; 古場 祐介*; 執行 信寛*; 魚住 祐介*; 松藤 成弘*; et al.
no journal, ,
放射線医学総合研究所の重イオン加速器と生体構成元素から成るターゲット材を用い、重イオン入射反応における中性子生成二重微分断面積を測定した。得られたデータは、入射エネルギーに相当する数百MeVから生物学的に重要なエネルギー領域である1MeV近傍まで幅広く含む。さらに、既存の実験データを再解析して利用することにより、系統的な断面積の評価を行った。既存の実験データは検出器の検出効率の見積もりに問題があるとされていたが、最新の検出効率計算コードを利用した解析により、断面積の過大評価が修正された。評価した断面積データを、重粒子線治療における線量評価への応用が検討されている各種シミュレーションコードの予測値と比較した。いずれのコードも前方角度領域への高エネルギー中性子の放出を再現できておらず、重イオン核反応模型に問題があることが指摘された。