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論文

Reactor physics experiment in graphite moderation system for HTGR, 1

深谷 裕司; 中川 繁昭; 後藤 実; 石塚 悦男; 川上 悟; 上坂 貴洋; 守田 圭介; 佐野 忠史*

KURNS Progress Report 2018, P. 148, 2019/08

日本原子力研究開発機構は高温ガス炉の核設計予測手法の高度化を目的とした研究開発を始めた。商用高温ガス炉初号基のためのフルスケールモックアップ試験を回避できる可能性がある一般化バイアス因子法の導入と高温ガス炉体系への炉雑音解析の導入を目的とする。そのために、B7/4"G2/8"p8EUNU+3/8"p38EU(1)と名付けた黒鉛減速体系炉心を京都大学臨界実験装置KUCAのB架台に新たに構築した。この炉心は一般化バイアス因子法を用いるための参照炉心としての役割を果たし、この炉心では、炉雑音解析手法開発に必要な炉雑音の測定も行っている。それに加え、HTTR運転員の保安教育も行った。

論文

Study on levelizing electricity generation cost for nuclear power generation between generations

深谷 裕司

メルコ管理会計研究, (11-2), p.45 - 62, 2019/05

発電原価評価はエネルギー政策決定に重要である。費用及び効果の均等化手法、すなわち割引手法は、評価上重要な役割を果たす。特に、原子力発電に関しては重要である。なぜなら、発電に関係する活動が世代を超えて行われるためである。長期にわたる割引手法には多くの議論がある。例としては、地球温暖化に対するコストがある。しかし、原子力発電に対する議論は少ない。そのため、原子力発電原価評価の歴史と最近のバックエンドの議論を参照しながら割引手法について議論した。さらに、実効的な割引率が逓減することで注目を集めている$$gamma$$割引と二財モデルの適用を試み議論した。

論文

Uranium-based TRU multi-recycling with thermal neutron HTGR to reduce environmental burden and threat of nuclear proliferation

深谷 裕司; 後藤 実; 大橋 弘史; Yan, X.; 西原 哲夫; 津幡 靖宏; 松村 達郎

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(11), p.1275 - 1290, 2018/11

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

環境負荷低減と核拡散の脅威の削減を目的として高温ガス炉を用いたマルチリサイクルに関する研究を行った。これらの問題はプルトニウムとマイナーアクチノイドからなる超ウラン元素を燃焼させることにより解決され、高速増殖炉の多重リサイクルにより超ウラン元素を燃焼させるコンセプトがある。本研究では、増殖の代わりに核分裂性ウランをサイクルの外部から供給することにより、熱中性子炉であってもマルチリサイクルを実現させる。この燃料サイクルにおいて、再処理から得られる回収ウランと天然ウランは濃縮され、再処理・分離から得られる回収超ウラン元素と混合され、新燃料が作られる。その燃料サイクルを600MW出力のGTHTR300を対象に、ウラン濃縮施設の概念設計も含め設計した。再処理は現行PUREXに4群分離技術を付随したものを想定した。結果として、ネプツニウム以外の超ウラン元素のマルチリサイクルの成立を確認した。潜在的有害度が天然ウランレベル以下に減衰するまでの期間はおよそ300年程度であり、高レベル廃棄物の処分場専有面積は、既存の再処理処分技術を用いた場合と比較し99.7%の削減を確認した。このサイクルから余剰プルトニウムは発生しない。さらに、軽水炉サイクルからの超ウラン元素の燃焼も本サイクルにより可能である。

論文

Study on Pu-burner high temperature gas-cooled reactor in Japan; Introduction scenario

深谷 裕司; 後藤 実; 植田 祥平; 橘 幸男; 岡本 孝司*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2018/10

日本におけるプルトニウム燃焼高温ガス炉の導入シナリオの研究を経済産業省が2015年に示した「長期エネルギー需要見通し」に基づき実施した。その予測では、原子力による発電容量が2010年付近のピークである50GWeから減り、2030年には30GWeになる。その発電容量を保つために、軽水炉は2025年から2030年まで導入されなければならない。2030年以降は安全性、経済性の観点で軽水炉より優れた高温ガス炉が電力需要とプルトニウム燃焼の観点から導入される。この評価では、ウラン燃料高温ガス炉の導入も想定する。プルトニウム燃焼高温ガス炉は再処理により分離されるプルトニウムを燃焼するため、優先的に導入される。さらに、水素製造とそれによるCO$$_{2}$$削減効果も評価した。その結果、効果的なプルトニウム燃焼とCO$$_{2}$$削減効果が確認できた。

論文

Conceptual design study of a high performance commercial HTGR

深谷 裕司; 水田 直紀; 後藤 実; 大橋 弘史; Yan, X.

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2018/10

高性能商用高温ガス炉の概念設計研究を165MWtの出力を目標として行った。設計要求としては、輸送の観点から小さなサイズの圧力容器、圧力容器の照射損傷に対する耐性、燃料交換期間を短くする燃料交換法、圧力損失の少ない燃料要素、燃料濃縮度の種類の少なさなどがある。これらの要求を満たすため、炉心構成、遮蔽体、反射体の構成、燃料交換法の検討を行った。その結果、道路,列車,船舶,航空機による輸送の条件から決定された圧力容器直径4.5mにおいて、90%を超える高い稼働率を達成できる設計を完成させた。

論文

Conceptual plant system design study of an experimental HTGR upgraded from HTTR

大橋 弘史; 後藤 実; 植田 祥平; 佐藤 博之; 深谷 裕司; 笠原 清司; 佐々木 孔英; 水田 直紀; Yan, X.; 青木 健*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2018/10

商用炉に向けて高温工学試験研究炉(HTTR)を高度化した高温ガス実験炉のシステム概念検討を実施した。安全設備については、実用炉技術を実証するため、受動的炉容器冷却設備、コンファインメントの採用など、HTTRから高度化を図った。また、商用炉におけるプロセス蒸気供給の技術確立に向けて、HTTRの系統構成から中間熱交換器(IHX)を削除し、新たに蒸気発生器(SG)を設置した。本論文では高温ガス実験炉のシステム概念の検討結果を述べる。

論文

Conceptual study of an experimental HTGR upgraded from HTTR

後藤 実; 深谷 裕司; 水田 直紀; 稲葉 良知; 大橋 弘史; Yan, X.

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2018/10

HTTRはJAEA大洗に建設された出力30MWのブロック型高温ガス炉である。1998年に初臨界を達成し、将来のHTGR設計に有用なデータが取得されている。HTTRは日本初の高温ガス炉のため、その設計においては大きな保守性が設定されたが、将来の高温ガス炉の設計においてはHTTRで取得されたデータを利用することで、保守性をより合理的に設定することが可能である。また、設計の改良や新しい技術の導入による炉心の高性能化も期待できる。本報では、核設計における保守性の合理化、設計の改良及び新しい技術の導入によりHTTRに比べて性能が向上した高温ガス試験炉の概念について述べる。

論文

Study on Pu-burner high temperature gas-cooled reactor in Japan; Design study of fuel and reactor core

後藤 実; 相原 純; 稲葉 良知; 植田 祥平; 深谷 裕司; 岡本 孝司*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2018/10

日本原子力研究開発機構はプルトニウム燃焼高温ガス炉の設計研究を行っている。プルトニウム燃焼高温ガス炉は核分裂によりプルトニウムを削減するため、効率的な削減には高燃焼度が必要とされる。燃料設計においては、高燃焼度での被覆燃料粒子の破損を防ぐために、酸素ゲッターとして機能し内圧を抑制する薄いZrC層を燃料核に被覆することとした。被覆燃料粒子の圧力容器としての機能を持つSiC層の応力解析をZrC層による内圧抑制効果を考慮して行い、500GWd/tの高燃焼度における被覆燃料粒子の破損割合は目標値を満たした。炉心設計においては、高燃焼度を達成するために軸方向燃料シャッフリングを採用することとした。全炉心燃焼計算及び燃料温度計算を行い、炉停止余裕及び反応度温度係数といった核特性値、及び燃料温度は目標値を満たした。

論文

Study on Pu-burner high temperature gas-cooled reactor in Japan; Test and characterization for ZrC coating

植田 祥平; 相原 純; 水田 直紀; 後藤 実; 深谷 裕司; 橘 幸男; 岡本 孝司*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2018/10

プルトニウム燃焼高温ガス炉に用いるセキュリティ強化型安全(3S-TRISO)燃料においては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を不活性母材とするPuO$$_{2}$$-YSZ燃料核へ、遊離酸素ゲッターの特性を有する炭化ジルコニウム(ZrC)を直接被覆する。2017年度に実施した模擬のCeO$$_{2}$$-YSZ粒子への臭化物化学蒸着法に基づくZrC被覆試験の結果、粒子装荷量100gの条件において被覆層厚さ約3から18$$mu$$mのZrC層の被覆に成功した。

報告書

高温ガス炉導入検討のための需要調査及び熱バランスの検討

深谷 裕司; 笠原 清司; 水田 直紀; 稲葉 良知; 柴田 大受; 西原 哲夫

JAEA-Research 2018-004, 38 Pages, 2018/06

JAEA-Research-2018-004.pdf:1.81MB

高温ガス炉導入検討のための需要調査及び熱バランスの検討を行った。はじめに、先行研究の需要調査に対する整理を行った。次に、高温ガス炉の商用炉設計であるGTHTR300の熱バランスとその特徴について調べ整理した。これらの情報を踏まえ、現在の日本の需要に見合う高温ガス炉導入基数を算出した。また、今後の研究の発展に備え、熱バランス評価コードの整備も行った。

論文

Optimization of disposal method and scenario to reduce high level waste volume and repository footprint for HTGR

深谷 裕司; 後藤 実; 大橋 弘史; 西原 哲夫; 津幡 靖宏; 松村 達郎

Annals of Nuclear Energy, 116, p.224 - 234, 2018/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:38.14(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉の高レベル廃棄物減容及び処分場専有面積低減のための処分法及び処分シナリオの最適化を行った。高温ガス炉は廃棄物発生体積及び処分場専有面積低減に対し、軽水炉と比較し有利な特徴(高燃焼度、高熱効率、ピンインブロック型燃料)を持つこと、およびこれらの減容が可能であることが先行研究で分かっている。本研究では、シナリオの最適化、地層処分場のレイアウトをKBS-3H概念に基づいた横置きに基づき(先行研究では、KBS-3Vに基づいた竪置き)評価した。その結果、直接処分において、横置きを採用しただけで専有面積の20%減を確認した。40年冷却期間を延長することにより、専有面積の50%が低減できる。再処理時は燃料取り出しから再処理までの冷却期間を1.5年延長するだけで廃棄体発生体数の20%削減ができる。専有面積については、処分までの冷却期間を40年延長することにより80%の低減が可能である。さらに、核変換を行わずに4群分離技術のみを導入した場合、150年冷却の冷却を想定すると専有面積は90%削減できることが分かった。

論文

Safety and economics of uranium utilization for nuclear power generation

深谷 裕司

Uranium; Safety, Resources, Separation and Thermodynamic Calculation, p.22 - 48, 2018/05

原子力発電に関する安全で経済的なウラン利用について調査及び議論をした。持続的な原子力発電を行うには、ウラン資源は豊富である必要がある。ウラン資源枯渇の観点からはプルトニウムを増殖する高速増殖炉が開発されているが、商用炉として普及するまでには至っていない。増殖により無尽蔵なプルトニウム資源を得る代わりに、その高速スペクトルにより固有の安全性が弱まるといわれている。具体的な高速増殖炉設計に関する調査の結果、固有の安全性と増殖性能はトレードオフの関係にあることが分かった。ウラン資源の量と発電原価について調査した。その結果、海水ウランを用いれば半永久的なエネルギー供給が合理的な発電原価で可能であるとの結論に至った。それに加えて、放射性廃棄物による環境負荷の観点から、高速増殖炉の利点といわれる分離・変換の意義について議論した。

論文

Burn-up characteristics and criticality effect of impurities in the graphite structure of a commercial-scale prismatic HTGR

深谷 裕司; 後藤 実; 西原 哲夫

Nuclear Engineering and Design, 326, p.108 - 113, 2018/01

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

商用ブロック型高温ガス炉のための黒鉛中の不純物の燃焼特性と臨界性に関する研究を行った。高温ガス炉では、炉内が黒鉛構造で満たされるため、黒鉛中の不純物による臨界性に対する毒作用が無視できない。そこで、商用高温ガス炉であるGTHTR300は高純度黒鉛材料であるIG-110を臨界性の観点から、燃料ブロックに隣接する反射体に用いている。燃料ブロックでもIG-110が用いられるべきであるが、経済性の観点から低純度黒鉛材料であるIG-11を用いている。本研究では、高純度黒鉛材料の商用高温ガス炉に対する必要性を不純物の燃焼特性と臨界性を評価することにより再検討する。不純物の毒作用はホウ素等量であらわされるが、この値は$$^{10}$$Bの燃焼のように、指数的に減少し、初期値の1%程度のレベルで飽和する。一方で、IG-11のホウ素等量の1%に相当する0.03ppmの臨界性は燃料ブロック及び反射体ブロックに装荷した場合の両方において、0.01%$$Delta$$k/kk'以下であり無視できる。不純物は天然ホウ素で代表しても問題はない。そこで、不純物の毒作用を全炉心燃焼計算で行った。その結果、商用高温ガス炉に対しては、不純物の臨界性に対する影響は問題にならないことが分かった。なぜなら、IG-11を用いた場合でもサイクル末期までに十分に燃焼するためである。この結果により、IG-110を排除することにより、より経済的な発電が期待できる。

報告書

実用高温ガス炉の安全要件を達成するための燃料・炉心の設計事項

中川 繁昭; 佐藤 博之; 深谷 裕司; 徳原 一実; 大橋 弘史

JAEA-Technology 2017-022, 32 Pages, 2017/09

JAEA-Technology-2017-022.pdf:3.59MB

実用高温ガス炉の設計において、燃料設計、炉心設計、原子炉冷却材系設計、2次冷却材系設計、崩壊熱除去系設計、格納施設設計については、重要性が高く、かつ、その安全要件が軽水炉のそれと大きく異なる。実用高温ガス炉の安全基準の策定に資するため、これらの設計項目の中から、燃料及び炉心の安全要件を達成するための設計事項を検討した。検討にあたっては、受動的な安全性や固有の安全性に基づく高温ガス炉の特長を十分に反映させた。また、炉心設計に関し、キセノン135の生成と消滅による空間出力振動に対する安定性を検討した。検討の結果得られた燃料及び炉心の具体的な設計事項は、今後の実用高温ガス炉の設計に適用可能であり、また、IAEAや国内規制当局における高温ガス炉の安全指針の策定に資することが期待される。

論文

Development of security and safety fuel for Pu-burner HTGR, 2; Design study of fuel and reactor core

後藤 実; 植田 祥平; 相原 純; 稲葉 良知; 深谷 裕司; 橘 幸男; 岡本 孝司*

Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 6 Pages, 2017/07

PuO$$_{2}$$-YSZ燃料核にZrC被覆を施して3S(核不拡散、安全、核セキュリティ)を向上させた3S-TRISO燃料をプルトニウム燃焼高温ガス炉に導入することが提案されている。本研究では、ZrC被覆の遊離酸素ゲッターとしての有効性を熱化学平衡計算に基づき評価するとともに、3S-TRISO燃料の成立性の予備検討を、燃料内圧に着目して行った。また、炉心燃焼計算を行い炉心成立性について予備検討を行った。熱科学平衡計算の結果は、1600$$^{circ}$$C以下の温度条件で、発生する遊離酸素の全量を薄いZrC層で捕獲されることを示し、燃料核へのZrC被覆は内圧抑制に非常に有効と考えられる。燃焼度500GWd/tでの3S-TRISO燃料の内圧計算結果は、既に概念設計が行われた炉心の同じサイズのUO$$_{2}$$燃料の内圧より低いことから、3S-TRISO燃料の成立性は十分見込まれる。また、炉心燃焼計算の結果は、軸方向燃料シャッフリングの採用により約500GWd/tの高燃焼度の達成が可能なこと及び反応度温度係数を燃焼期間にわたり負を維持できることを示しており、炉心の核的な成立性も十分見込まれる。

論文

Sustainable and safe energy supply with seawater uranium fueled HTGR and its economy

深谷 裕司; 後藤 実

Annals of Nuclear Energy, 99, p.19 - 27, 2017/01

AA2015-0534.pdf:0.56MB

 被引用回数:1 パーセンタイル:64.68(Nuclear Science & Technology)

海水ウランを用いた高温ガス炉による持続的で安全なエネルギー供給について検討した。ウラン資源が無尽蔵に存在すれば、安全な高温ガス炉発電による永続的なエネルギー供給が可能である。海水ウランは大量に海水中に存在するため代替候補となりうる。海水ウランは45億トン存在し、7万2千年のエネルギー消費量に相当する。また、海水ウランは海底表面の岩盤に含まれる4.5兆トンのウランと平衡状態にあるため、これらも回収することができる。この量は7200万年の消費に相当する。現状の技術では海水ウランの回収コストはウランの市場価格よりも高価である。しかし、経済的に成立するか否かの判断はウラン回収コストのみではなく発電原価全体でなされるべきである。本研究では、海水ウランを用いた高温ガス炉による商用発電の発電原価について評価した。高温ガス炉は直接ガスタービンによる簡素なシステムにより、海水ウランを用いても高い経済性が期待できる。結果として、海水ウランを用いた高温ガス炉の発電原価は7.28円/kWhであり、在来型ウランを用いた軽水炉の8.80円/kWhよりも安価と評価された。

論文

Sensitivity analysis of xenon reactivity temperature dependency for HTTR LOFC test by using RELAP5-3D code

本多 友貴; 深谷 裕司; 中川 繁昭; Baker, R. I.*; 佐藤 博之

Proceedings of 8th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2016) (CD-ROM), p.704 - 713, 2016/11

高温ガス炉は固有の安全性を保有しており、この安全性を実証するために高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて強制冷却喪失試験(LOFC試験)を実施している。原子炉出力9MWにおけるLOFC試験では、原子炉出力低下後に再臨界が確認された。これまで、強制冷却喪失事象を評価するため、RELAP5-3Dコードを用いて一点炉動特性解析手法の高度化を進めてきている。本研究では、高温ガス炉は原子炉出入口に大きな温度差があり、過渡時の温度変動領域が大きいことから、Xe-135反応度の温度依存性に着目し、Xe-135の吸収断面積の温度依存性について、原子炉出力9MWにおけるLOFC試験における再臨界への影響を評価した。その結果、このXe-135反応度の温度依存性の影響は非常に大きく、高温ガス炉の強制冷却喪失事象においてはこの温度依存性を適切に考慮することが重要であることを明らかにした。

論文

Reduction on high level radioactive waste volume and geological repository footprint with high burn-up and high thermal efficiency of HTGR

深谷 裕司; 西原 哲夫

Nuclear Engineering and Design, 307, p.188 - 196, 2016/10

AA2015-0894.pdf:0.58MB

 被引用回数:1 パーセンタイル:76.09(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉の高燃焼度、熱効率による高レベル放射性廃棄物の減容及び処分場専有面積の低減効果の研究を行った。ヘリウム冷却黒鉛減速商用高温ガス炉はGTHTR300として設計され、その特徴には、120GWd/t程度の非常に高い燃焼度、50%程度の高い熱効率、およびピンインブロック型燃料があげられる。このピンインブロック型燃料は再処理時の黒鉛処理量低減のために導入された経緯があり、本研究では、この特徴を直接処分に利用した効率の高い廃棄物装荷法を提案する。結果として、直接処分に対し、高温ガス炉の発電量当たりのキャニスター発生体数とその処分場専有面積は、軽水炉の代表ケースに対し60%減となることが分かった。これは、高い燃焼度、発電効率、少ないTRU発生量と提案した効果的な廃棄物装荷法によるものである。一方で、再処理時の高レベル廃棄物のキャニスター発生体数とその処分場専有面積に関しては、発電効率の30%程度高い高温ガス炉のものが軽水炉に比較し30%低減することが確認できた。

報告書

高温ガス炉設計のための解析解によるキセノン安定性判別に関する研究

深谷 裕司; 徳原 一実; 西原 哲夫

JAEA-Research 2016-008, 52 Pages, 2016/06

JAEA-Research-2016-008.pdf:2.18MB

高温ガス炉のキセノン振動に対する安全性を定量的に検討するため、高温ガス炉のための解析解によるキセノン安定性判別に関する研究を行った。解析解によるキセノン安定性判別法はRandallにより開発され軽水炉設計などに用いられている。一方で、高温ガス炉ではPu炉心も検討されており、その特性も評価する必要がある。そこで、HTTRの安全評価でも採用されたRandallの手法によるキセノン安定性評価法を再現し、安定性判別コードD-XECS/Aの開発を行った。そして、多くの炉型のキセノン安定性を評価し、高温ガス炉のキセノン安定性の高さおよび、Pu炉心などの新型高温ガス炉のキセノン安定性に関する成立性の見通しを確認した。

報告書

高温ガス炉設計のための統計的工学的安全係数の因子間の相互干渉効果に関する研究

深谷 裕司; 西原 哲夫

JAEA-Research 2016-001, 23 Pages, 2016/05

JAEA-Research-2016-001.pdf:3.31MB

高温ガス炉設計のための統計的工学的安全係数の因子間の相互干渉効果に関する研究を行った。工学的安全係数は物理的、技術的な不確定性を厳密かつ最低限の反映をさせることにより、安全性及び炉心性能の両者の確保が可能となる。この観点から、軽水炉設計において統計的工学的安全係数の評価に確率論的手法(モンテカルロ法)を用いることにより、因子間の干渉効果が考慮できるため誤差の伝播を低減できるとの報告がなされている。高温ガス炉においても、スリーブ付き燃料において、スリーブと燃料コンパクト間のギャップの温度上昇の製造公差考慮による増大が問題になっている。この因子間には直接的な相関があり、同様の手法適用により改善が期待された。なお、モンテカルロ法では、因子間の相関を考慮できる反面、各因子の効果の寄与に分解できないという欠点があり、そのため、従来の統計的工学的安全係数の高度化手法を開発した。そして、モンテカルロ法および、本研究で開発した高度化手法により高温ガス炉の燃料温度に対する統計的工学的安全係数を評価した結果、有意な差は得られなかった。また、今後の工学的安全係数の高度化に資するために、現状においての工学的安全係数に関する運用を整理し、それを受けて新しい工学的安全係数を提案した。

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