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町田 昌彦; 岩田 亜矢子; 山田 進; 乙坂 重嘉*; 小林 卓也; 船坂 英之*; 森田 貴己*
日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 22(4), p.119 - 139, 2023/11
本論文では、2013年6月から2022年3月までの福島第一原子力発電所(1F)港湾からのSrの月間流出量を、港湾内のSrのモニタリング結果からボロノイ分割法を使用して推定した。その結果、2015年の海側遮水壁閉合が、流出量の削減に最も効果的であったことがわかった。また、福島沿岸および沖合のバックグラウンドレベルから放射能濃度の上昇を観察するために必要な月間流出量を推定し、事故後の流出量の変遷と沿岸および沖合での放射能濃度の変化について議論した。これらの結果は、1Fに蓄積された処理水の今後の放流計画に対する環境影響を考慮する上で重要と考えられる。
町田 昌彦; 岩田 亜矢子; 山田 進; 乙坂 重嘉*; 小林 卓也; 船坂 英之*; 森田 貴己*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(3), p.258 - 276, 2023/03
被引用回数:4 パーセンタイル:63.92(Nuclear Science & Technology)本論文では、福島第一原子力発電所の港湾口から沿岸へと流出するトリチウム量を、港湾内のトリチウムモニタリング結果から推定し、事故当初の2011年4月から2020年3月までのおよそ9年間に渡り、月間流出量を算出した。その結果、2015年の海側遮水壁閉合により、未知の流出はほとんど抑制されたことが分かった。また、この推定量を基に、日本全体の原子力施設からのトリチウム年間排出量を求め、事故前後の排出量の変遷を議論した。その結果、2015年以降、福島第一原子力発電所からの流出量は、事故前の約半分程度となっている一方、事故後の日本全体の排出量は大きく減少していることが分かった。
町田 昌彦; 岩田 亜矢子; 山田 進; 乙坂 重嘉*; 小林 卓也; 船坂 英之*; 森田 貴己*
日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 22(1), p.12 - 24, 2023/01
2013年から2021年の1月まで、福島第一原子力発電所周辺の福島沿岸と沖合という二つのエリアで、トリチウムのモニタリングデータからそのインベントリーの経時変化を推定した。それらの結果から沖合のエリアにおけるインベントリー平均量は、1Fに貯留されているトリチウムの凡そ1/5程度であり、その時間変動量は、1F貯留量の1/20程度ということが分かった。これらの結果は、既に海域に存在しているトリチウムのインベントリーが、1F貯留量の放出に際し、無視できないことを示している。また、その沖合の一定のエリアにおけるインベントリーの評価を1960年代にまで遡ると、過去には核実験により、平均して1F貯留量の4倍程のトリチウムインベントリーが1960年代に存在していた他、1960年から1980年代にかけて凡そ30年に渡り、1F貯留量と同程度かそれ以上のインベントリーが存在していたことが分かった。この事実は、過去に既に1F貯留量を瞬時に放出し当該沖合の海域に滞留するとした保守的条件より遥かにトリチウムが海洋中に存在していた時期が長期間あったことを示している。更に、トリチウムのインベントリーを千葉から宮城沖まで含めた領域に拡大し評価すると、現在、1F貯留量の凡そ半分が存在していることが分かる。ここで、トリチウムの被ばく量を魚食を通じた内部被ばくと仮定し、1F貯留量がその拡大領域にて拡散し1年滞留するとした保守的評価をすると、その量は、自然放射線からの寄与の100万分の一程度であり、殆ど無視できることが分かった。
町田 昌彦; 岩田 亜矢子; 山田 進; 乙坂 重嘉*; 小林 卓也; 船坂 英之*; 森田 貴己*
日本原子力学会和文論文誌, 21(1), p.33 - 49, 2022/03
本論文では、福島第一原子力発電所の港湾口から沿岸へと流出するトリチウム量を、港湾内のトリチウムモニタリング結果から推定し、事故当初の2011年4月から2020年3月までの凡そ9年間に渡り、月間流出量を算出した。その結果、2015年の海側遮水壁閉合により、未知の流出は殆ど抑制されたことが分かった。また、この推定量を基に、日本全体の原子力施設からのトリチウム年間排出量を求め、事故前後の排出量の変遷を議論した。その結果、2015年以降、福島第一原子力発電所からの流出量は、事故前の約半分程度となっている一方、事故後の日本全体の排出量は大きく減少していることが分かった。
町田 昌彦; 山田 進; 岩田 亜矢子; 乙坂 重嘉; 小林 卓也; 渡辺 将久; 船坂 英之; 森田 貴己*
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(8), p.939 - 950, 2020/08
被引用回数:12 パーセンタイル:79.58(Nuclear Science & Technology)2011年45月にかけて発生した東京電力ホールディングス・福島第一原子力発電所2号機及び3号機からの汚染水の海洋への直接流出以後、神田は相対的に小さいが連続的な放射性物質の流出が引き続き起こっていることを指摘している。しかし、その期間は2012年9月までであり、その後の流出量の推定についての報告はない。そこで、本論文では、その後を含めて2011年4月から2018年6月までの7年間に渡りCsの流出量を推定した結果を報告する。報告のない時期、国・東京電力ホールディングスは、流出を抑制するための努力を続け、港湾内海水の放射性核種濃度は徐々に減少している。われわれは、一月単位でCsの流出量を二つの手法、一つは神田の提案した手法だがわれわれの改良を加えた手法とボロノイ分割によるインベントリー評価法を使い評価した。それらの結果から、前者の手法は常に後者の手法と比べて保守的だが、前者の後者に対する比は1桁の範囲内であることが分かった。また、それらの推定量から簡単に沿岸域に対するインパクトを評価し、特に魚食による内部被ばく量を推定したところ、福島第一原子力発電所(1F)の海洋流出量に基づく内部被ばく分は極めて小さいことが分かった。
町田 昌彦; 山田 進; 岩田 亜矢子; 乙坂 重嘉; 小林 卓也; 渡辺 将久; 船坂 英之; 森田 貴己*
日本原子力学会和文論文誌, 18(4), p.226 - 236, 2019/12
2011年45月にかけて発生した東京電力HD・福島第一原子力発電所2号機及び3号機からの汚染水の海洋への直接流出以後、神田は相対的に小さいが連続的な放射性物質の流出が引き続き起こっていることを指摘している。しかし、その期間は2012年9月までであり、その後の流出量の推定についての報告はない。そこで、本論文では、その後を含めて2011年4月から2018年6月までの7年間に渡りCs-137の流出量を推定した結果を報告する。報告のない時期、国・東京電力HDは、流出を抑制するための努力を続け、港湾内海水の放射性核種濃度は徐々に減少している。われわれは、一月単位でCs-137の流出量を二つの手法、一つは神田の提案した手法だがわれわれの改良を加えた手法とボロノイ分割によるインベントリー評価法を使い評価した。それらの結果から、前者の手法は常に後者の手法と比べて保守的だが、前者の後者に対する比は1桁の範囲内であることが分かった。また、それらの推定量から簡単に沿岸域に対するインパクトを評価し、特に魚食による内部被ばく量を推定したところ、1Fの海洋流出量に基づく内部被ばく分は極めて小さいことが分かった。
佐々木 紀樹; 上西 修司*; 宮本 泰明; 船坂 英之
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1518, p.257 - 268, 2013/10
福島第一原子力発電所事故及びその復旧活動により多量の放射性廃棄物が発生している。これらの廃棄物は、通常の原子力発電所より発生する放射性廃棄物とは性状が大きく異なり、廃棄物を管理していくためには幅広い研究開発が必要となる。廃棄物の性状把握や安全な保管に向けて放射性核種の分析、保管容器内の水素発生・拡散評価、腐食評価といった研究開発が実施されている。また、廃棄物の処理処分に向けた詳細な研究開発計画が2012年度末までに策定される予定である。
永田 敬; 一宮 正和; 船坂 英之; 水田 俊治; 名倉 文則
日本原子力学会誌ATOMO, 51(4), p.234 - 238, 2009/04
高速増殖炉(FBR)サイクルは、限りあるウラン資源を有効利用し地球環境保全にも適合し、持続的な社会を支える枢要技術である。この技術の基盤となる次世代原子炉とサイクル研究開発について、これまでの経緯,開発の現状及び今後の展望について紹介する。
船坂 英之; 中村 博文; 滑川 卓志
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
FaCTプロジェクトにおける燃料サイクルシステムの開発として、先進湿式再処理と簡素化ペレット法燃料製造の開発を実施している。先進湿式再処理においては、晶析によるUの粗回収,U-Pu-Npの一括抽出,抽出クロマト法によるMA分離を組合せ、溶媒取扱量を合理化し、経済性が高く核拡散抵抗性に優れた技術開発を目指している。また、簡素化ペレット法燃料製造においては、粉末取扱工程の合理化及び有機物添加剤量の極少化等を図ることでプロセスを簡素化し、さらに遠隔保守技術開発を組合せ、低除染TRU燃料の製造に最適なシステムの開発を目指している。主要な技術開発課題として、再処理と燃料製造においてそれぞれ6課題を選定し、2015年までの計画で技術開発を進めている。これらの技術開発の現状を報告するとともに成果のトピックスを報告する。
伊藤 正徳; 船坂 英之; 滑川 卓志
Proceedings of European Nuclear Conference 2007 (ENC 2007) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/09
日本における高速増殖炉サイクル実用化研究(FaCT)計画を進めるため、先進湿式再処理技術開発として6課題、簡素化ペレット法技術開発課題として6課題が選定された。2010年までに採用する革新技術を決め、2015年までに実用システムへの適用性を見極める。再処理においては、硝析技術とクロマトグラフィによるMA回収技術の開発が重要であり、基礎研究から工学規模の試験まで広範な研究開発を実施していく。簡素化ペレット法については、脱硝転換・造粒技術を開発し流動性の良好なMOX原料粉を製造することが重要である。また、低除染TRU燃料製造を実用化するためには、高い遠隔保守性を有するモジュール化設備の開発とセル内補修システムを開発することが必要である。
鷲谷 忠博; 小巻 順; 船坂 英之
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycles and Systems (Global 2007) (CD-ROM), p.1467 - 1473, 2007/09
日本原子力研究開発機構では、FBRサイクル実用化研究の一環として、再処理コストの低減とプロセスの簡素化,廃棄物発生量の低減等の特徴を有する先進湿式法再処理技術(NEXTプロセス)の開発を行っている。この先進湿式法再処理では、合理的な燃料集合体の解体及びせん断システムの開発と連続溶解システムの開発を行っている。解体システムでは信頼性の高い機械式ラッパ管切断技術を採用し、せん断及び溶解システムでは、後の晶析工程に最適なシステムとして、燃料ピンの短尺せん断技術,燃料の連続溶解技術を採用している。JAEAでは、これまでに基礎試験から工学規模での機器開発を実施し上記システムの成立性の見通しを得てきた。本発表では、これらの前処理システムの開発概要について報告するものである。
船坂 英之; 伊藤 正徳
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycles and Systems (Global 2007) (CD-ROM), p.259 - 267, 2007/09
FaCT(高速増殖炉サイクル実用化研究開発)プロジェクトは、FS(実用化戦略調査研究)を引き継ぎ、2006年よりオールジャパン体制で開始された。FaCTプロジェクトにおいては、FSで主概念として選定された先進湿式再処理プロセスと簡素化ペレット燃料製造法を中心に開発を行っていくこととしている。本報告では、この先進湿式再処理プロセスと簡素化ペレット燃料製造法について、開発の現状と2015年頃までの今後の展開について紹介する。
船坂 英之; 駒 義和; 佐藤 浩司; 中島 靖雄; 塩谷 洋樹; 加藤 篤志; 樋口 達也; 難波 隆司
Proceedings of International Waste Management Symposium 2006 (WM '06) (CD-ROM), 13 Pages, 2006/02
FBRサイクルの実用化戦略調査研究を1999年より日本の関係団体が協力して進めている。フェーズII(JFY 2001-2005)研究の成果を2006年3月までに取りまとめる予定であり、有望な概念と商業化のための重要な課題に関する展望を要約する。本論文では、フェーズIIで研究した候補となる再処理システムを環境負荷を低減する観点から概観する。
難波 隆司; 船坂 英之; 長沖 吉弘; 佐賀山 豊
Proceedings of International Conference ATALANTE 2004 Advances for Future Nuclear Fuel Cycles (CD-ROM), 0 Pages, 2004/00
FBR実用化戦略調査研究フェーズIIの燃料サイクルシステム部分の中間取りまとめの概要を報告する。
中島 靖雄; 船坂 英之; 上塚 敦; 長沖 吉弘
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 0 Pages, 2003/00
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加藤 浩; 野村 茂雄; 小島 久雄; 船坂 英之
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Energy and Fuel Cycle Systems (GLOBAL 2003) (CD-ROM), p.1290 - 1298, 2003/00
2003年11月に、米国ルイジアナ州のニューオリンズにおいて、先進的核エネルギーと燃料サイクルシステムと題してGLOBAL2003が開催される。日本における燃料サイクルの開発状況について、FBRサイクル実用化戦略調査研究として進めている燃料製造や再処理技術の概要を紹介するとともに、2015年迄の開発ステップ概要を報告する。
野村 茂雄; 小島 久雄; 船坂 英之
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Energy and Fuel Cycle Systems (GLOBAL 2003) (CD-ROM), 1290 Pages, 2003/00
2003年11月に、米国ルイジアナ州ニューオリンズにおいて、先進的核エネルギーと燃料サイクルシステムと題して、GLOBAL2003が開催される。日本における燃料サイクルの開発状況について、FBRサイクル実用化戦略調査研究として進めている燃料製造や再処理技術の概要を紹介するとともに、2015年迄の開発ステップ概要を報告する。
船坂 英之; 此村 守; 川妻 伸二
JNC TN1200 2001-002, 209 Pages, 2001/01
2000年5月29日6月l日の4目間にわたり、ロシア・モスクワ市内の政府迎賓館において開催された、ロシア原子力省主催(MlNATOM)の「大規模エネルギー源として経済的で核不拡散性があり固有の安全性と環境への安全性を備えた原子炉及び核燃料サイクル」セミナーに参加した報告である。
藤田 雄二; 遠藤 秀男; 青嶋 厚; 明珍 宗孝; 中村 博文; 船坂 英之
サイクル機構技報, (6), p.108 - 110, 2000/06
サイクル機構技報(No.7)に11年度第4四半期の業務概況として、次の項目について報告する。・先進的核燃料リサイクル技術開発・高速炉燃料の再処理技術開発・高レベル放射性物質研究施設(CPF)・関連施設の設計建設(RETF)
小田 好博; 船坂 英之; 王 暁丹*; 小原 健司*; 和田 仁*
JNC TY8400 2000-002, 47 Pages, 2000/03
本報告書は、原子力分野における将来の高度化開発に資するために行った、原子力技術への超電導技術応用の一環としての磁気分離技術に関する共同研究の報告書である。すなわち、超電磁石による磁気分離技術の核燃料サイクルへの適用のうち、再処理工程における使用済み核燃料の清澄や成分分析に有望と考えられる、超電導磁気クロマトグラフィーの基本特性の研究を行った結果を報告する。この研究では計算機シミュレーションと基礎実験を行い、前者の結果、粒径が数100AのNd微粒子と、磁化率がその1/30あるいは1/5の放射性微粒子(Pu)を直接分離できることを示した。試作した磁気カラムに関する基礎実験では、弱磁性の微粒子の流れ速度に磁気力が影響を及ぼすことを確認することができた。特にシミュレーションの結果から二次廃棄物を伴わない超電導磁気クロマトグラフィー技術の適用は極めて有望であることを示した。