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論文

幌延深地層研究所におけるショートステップ工法による立坑掘削に伴う岩盤の力学挙動に関する研究

津坂 仁和; 常盤 哲也; 稲垣 大介; 羽出山 吉裕*; 小池 真史*; 井尻 裕二*

土木学会論文集,F1(トンネル工学)(インターネット), 68(2), p.40 - 54, 2012/09

原子力機構は、北海道幌延町にて、新第三紀の堆積岩を対象に3本の立坑と深度300m以深の試験坑道からなる地下研究施設を建設している。立坑の施工は、標準工法のショートステップ工法である。現在、堆積岩系を対象とする地層処分場では、地下深部への主要な資機材の搬出入経路として、複数の立坑を建設することが想定されている。立坑を掘削することにより、天然バリアとして期待する岩盤の物質の封じ込め性能を低下させることが考えられ、掘削に伴う岩盤の状態の評価や適切な工学的対策の計画のために、その掘削に伴う岩盤挙動を評価することが重要となる。これまでに、大深度の立坑の掘削に伴う岩盤挙動の調査事例にて、施工手順に着目して、立坑周辺の岩盤挙動を分析した例はほとんどない。筆者らは、アクセス立坑の深度約160mと220mを対象に、立坑底盤の岩盤観察,内空変位と地中変位の現場計測,立坑の施工手順を詳細に再現した三次元逐次掘削解析を実施し、ショートステップ工法における立坑周辺岩盤の力学挙動を分析した。同工法では、無普請で3m掘削した後に、剛性の大きい覆工コンクリートを構築する施工手順を繰り返すため、掘削に伴う岩盤の内空側への変形は顕著に抑制され、立坑壁面からおおむね1mの岩盤に圧縮ひずみが生じること、また、その挙動は覆工コンクリートを構築までの掘削にて一度開口・伸展した割れ目が再び閉口することにより生じるため、その発生方向は割れ目の方向性に依存することを明らかにした。

論文

ショートステップ工法による立坑掘削に伴う支保部材の力学挙動に関する研究

津坂 仁和; 稲垣 大介; 羽出山 吉裕*; 小池 真史*; 島田 智浩*; 井尻 裕二*

土木学会論文集,F1(トンネル工学)(インターネット), 68(1), p.7 - 20, 2012/05

幌延深地層研究所にて新第三紀堆積岩に施工中の東立坑(仕上がり内径6.5m)の深度約220mを対象として、ショートステップ工法における覆工コンクリートと鋼製リング支保工の応力の変化や分布,発達機構を、現場計測と数値解析によって分析した。現場計測では、支保部材の初期地圧の水平面内の主応力方向の縦断面内に複数個の計器を設置し、応力計測を行った。数値解析では、立坑の施工手順を詳細に再現した三次元逐次掘削解析を実施した。その結果、覆工コンクリート内には、初期地圧の異方性と切羽の三次元的な仮支保効果の程度の差によって、10MPa以上の円周方向応力の差が生じることや、覆工コンクリートは、水平面内にて最小主応力方向を長軸とする楕円形で、上側が拡がり下側がすぼむ、すり鉢状の変形モードを呈すことを明らかにした。

論文

A Study on mechanical behaviors of concrete lining and rock caused by shaft sinking at the Horonobe Underground Research Laboratory

津坂 仁和; 稲垣 大介; 小池 真史*; 井尻 裕二*; 羽出山 吉裕*

Harmonising Rock Engineering and the Environment, p.305 - 308, 2011/10

幌延深地層研究所では、3本の立坑を深度500mまで順次掘削しており、2010年末には、換気立坑(内径4.5m)と東立坑(内径6.5m)を深度250mまで掘削した。先行する換気立坑の施工において、ショートステップ工法の施工手順を詳細に再現した三次元逐次掘削解析を実施し、覆工コンクリート内に大きな応力勾配が生じることが算出された。このため、後進する東立坑の深度220m付近にて、立坑掘削に伴って生じる覆工コンクリート内の円周方向応力分布と立坑壁面周辺岩盤の変形を、三次元逐次掘削解析と併せて現場計測にて評価した。一般的な覆工コンクリート応力の計測手法では、高さ2mの覆工コンクリートのほぼ中央かつ同一水平面内に応力計を配置するが、今回は、初期地圧の主応力方向の縦断面内に各5個の応力計を配置し、同コンクリート内の三次元応力分布を計測した。また、立坑壁面周辺岩盤の挙動を、長さ6mの地中変位計によって計測した。その結果、厚さ60cm、高さ2mのリング形状の覆工コンクリート内の応力分布にて、その最大値と最小値の生じる箇所や、その応力差が10MPa以上と顕著であること、さらに、地中変位計の計測結果により、覆工コンクリートを構築した後には、立坑壁面近傍の岩盤に圧縮ひずみが分布することが明らかとなった。

論文

Influence of a fault system on rock mass response to shaft excavation in soft sedimentary rock, Horonobe area, northern Japan

常盤 哲也; 津坂 仁和; 石井 英一; 真田 祐幸; 冨永 英治*; 羽出山 吉裕*; 舟木 泰智

International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 48(5), p.773 - 781, 2011/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:69.93(Engineering, Geological)

原子力機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究開発として、幌延地域において地下施設を用いた幌延深地層研究計画を進めており、現在換気立坑と東立坑の坑道掘削を行っている。プレート運動と初期地圧から推定される本地域の現在の応力場はEW方向であるのに対して、立坑の収縮はNNE-SSW方向であり両者は異なる。一方、断層系を形成させた水平面での応力場は、最大圧縮がNNE-SSW方向、最小圧縮がWNW-ESE方向であり、それぞれ立坑の最大収縮方向と最小収縮方向と一致する。通常、断層系などの不連続面は、堆積軟岩の岩盤挙動を把握するうえで重要とされていない。しかし、本研究の結果は、立坑掘削に伴う堆積軟岩の岩盤挙動は、断層系が大きく影響を与えており、現在の応力場が異なっていても、断層系を使って岩盤挙動が生じていることを示唆する。

論文

幌延深地層研究所における立坑掘削に伴う周辺岩盤及び支保の挙動分析,1

稲垣 大介; 津坂 仁和; 井尻 裕二*; 小池 真史*; 羽出山 吉裕*

第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), 6 Pages, 2011/01

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において堆積岩を対象に地下研究施設を建設中である。立坑の施工では、ショートステップ工法を採用しており、掘削後すぐに剛性の高い覆工コンクリートを打設するサイクルを繰り返すため、立坑掘削に伴い周辺岩盤並びに支保は、NATM工法とは異なる挙動を示す。立坑掘削時に取得した周辺岩盤挙動並びに支保部材応力の計測データの分析結果より、覆工コンクリート打設後は、立坑壁面から半径方向に遠方の地山の方が立坑壁面よりも大きく内空側に変位することから、ロックボルトには圧縮方向の軸力が発生するため、引張方向の軸力による吊下げ効果等を発揮していないと考えられた。そこで、ロックボルトを打設しない区間を試験的に設定し、地山の挙動並びに覆工コンクリート応力を計測することにより、ロックボルトの作用効果を確認したうえで、最終的にロックボルトの必要性について判断することとした。その結果、懸念された壁面の崩落等の事象も発生しないことを確認できたことから、後続の施工区間において、ロックボルトを省略することとした。

論文

幌延深地層研究所における立坑掘削に伴う周辺岩盤及び支保の挙動分析,2

津坂 仁和; 稲垣 大介; 小池 真史*; 井尻 裕二*; 羽出山 吉裕*

第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.7 - 12, 2011/01

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において堆積岩を対象に地下研究施設を建設中である。平成22年7月末時点で、東立坑(内径6.5m)と換気立坑(内径4.5m)は深度250.5mに到達した。立坑の施工には、ショートステップ工法を採用している。高さ2m,厚さ40cmの剛性の高い覆工コンクリートを、掘削後直ちに構築する施工サイクルを繰り返すため、立坑掘削に伴い、その周辺岩盤並びに支保部材の挙動は、一般的な吹付けコンクリートとロックボルトを用いた坑道掘削の場合と大きく異なる。ショートステップ工法に伴う岩盤並びに支保部材の力学挙動を解明し、合理的な設計と施工管理手法を確立するために、本研究では、幌延深地層研究所の東立坑の深度220m付近を対象として、立坑掘削に伴って生じる覆工コンクリート内の円周方向応力分布を、数値解析と現場計測によって分析した。数値解析では、施工手順を再現した立坑の三次元逐次掘削解析を実施した。現場計測では、覆工コンクリートの同一水平面内に応力計を配置する一般的な計測手法に対して、初期地圧の主応力方向の断面内の複数の高さに各5個の応力計を配置した。その結果、厚さ60cm(実績),高さ2mのリング形状の覆工コンクリート内の応力分布について、その最大値と最小値の生じる箇所や、その応力差が10MPa以上と顕著であることを明らかにした。今回の成果に基づいて、次年度以降の立坑の施工における覆工コンクリート応力計測手法について、その計測箇所と頻度を見直した。

報告書

幌延深地層研究計画換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)調査報告書; 物理検層

舟木 泰智; 浅森 浩一; 真田 祐幸; 羽出山 吉裕*; 山本 卓也*; 井尻 裕二*; 松岡 清幸*; 木村 和洋*; Lin, S.*; 熊谷 敏文*

JAEA-Data/Code 2010-002, 151 Pages, 2010/06

JAEA-Data-Code-2010-002.pdf:43.13MB

原子力機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発として、地下研究施設の建設を伴う研究プロジェクト(幌延深地層研究計画)を進めている。幌延深地層研究計画において建設中の地下研究施設のうち、換気立坑の施工における、湧水抑制対策の施工計画並びに排水処理設備の増設計画の策定を主な目的として、2007年10月から2008年3月にかけて、換気立坑近傍にて換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)を実施した。本報告書は、換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)で実施した調査のうち、物理検層(温度検層,音波検層,キャリパー検層,超音波型孔壁画像検層,ヒートパルス型フローメーター検層及びセメントボンド検層)の結果をデータ集として取りまとめたものである。

論文

Rock deformation and support load in shaft sinking in Horonobe URL Project

津坂 仁和; 山崎 雅直; 羽出山 吉裕*

Proceedings of Rock Engineering in Difficult Ground Conditions; Soft Rocks and Karst (EUROCK 2009), p.589 - 594, 2009/10

深地層の坑道掘削には、地上からの調査では適切な岩盤物性を十分に把握することが困難であるため、情報化施工を必要とする。同施工では、掘削に伴って、岩盤の変形量や支保部材応力を逐次計測,分析し、原位置の岩盤性状にあわせた合理的な支保構造へと変更していく。これに従い、原子力機構は、幌延深地層研究所の地下施設建設において、情報化施工プログラムを策定し、運用している。現在、同プログラムでは、掘削初期段階の変形量から坑道が安定する際の支保部材応力を予測し、その安定性を迅速に評価することを必要としている。本研究では、同地下施設の換気立坑深度250m,東立坑深度140mまでに計測した内空変位量に基づく初期変形率と、主要な支保部材である覆工コンクリートの応力計測結果の関係を考察し、両者の関係を岩盤挙動分類として提示した。初期変形率は、初期地圧と原位置の岩盤の弾性係数の比と関係があり、岩盤性状を表す指標の一つである。この関係に基づけば、立坑掘削において、構築した支保構造の評価を迅速に行うことができ、支保部材量の増減を判断する一助となる。今後は、運用している情報化施工プログラムに施工管理基準として組み込む予定である。

報告書

幌延深地層研究計画換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)調査報告書; 岩盤の水理特性調査

藪内 聡; 國丸 貴紀; 石井 英一; 羽出山 吉裕*; 井尻 裕二*; 松岡 清幸*; 井原 哲夫*; 松波 伸次朗*; 牧野 章也*

JAEA-Data/Code 2008-026, 62 Pages, 2009/02

JAEA-Data-Code-2008-026.pdf:8.23MB

幌延深地層研究計画地下施設建設工事(第I期)において、地下施設の建設にかかわる詳細なグラウト施工計画の作成に必要な立坑近傍の地質構造と岩盤の水理特性、及び今後の排水処理設備で対象とする地下水の水質に関する情報を取得することを目的として換気立坑先行ボーリング調査を実施した。当該ボーリング調査のうち岩盤の水理に関する調査である単孔式水理試験の結果から、換気立坑周辺岩盤は深度500m程度まで1.1$$times$$10$$^{-11}$$$$sim$$1.4$$times$$10$$^{-7}$$m/secの透水係数を示すことが明らかになった。流体電気伝導度検層の結果を考慮すると、調査対象岩盤(主として稚内層)の透水不均質性は、地下水流入箇所として検出された割れ目などの水みち構造の有無によるものと考えられ、深度約263$$sim$$約290mまでの区間と深度約355$$sim$$約370mまでの区間は特に透水性が高い。本調査結果を当該深度の換気立坑掘削における湧水抑制対策に反映する。

論文

立坑掘削における内空変位の初期変形率と覆工コンクリート応力の相関

山崎 雅直; 津坂 仁和; 羽出山 吉裕*; 南出 賢司*; 高橋 昭博*

第38回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.196 - 201, 2009/01

本稿は、地下研究施設の立坑掘削に伴う地下空洞の安定性や支保設計の妥当性を評価する目的で、立坑掘削時に取得した内空変位計測データと覆工コンクリート応力計測データから、初期変形率と覆工コンクリート応力の収束値(土被り圧で無次元化)を整理し、両者の相関について分析した結果を報告する。その結果、(1)内空変位の初期変位率と土被り圧で無次元化した覆工コンクリート応力収束値とは相関性が高いこと,(2)ショートステップ工法を対象とした内空変位の初期変位率より覆工コンクリート応力の収束値の予測が可能であることが判明した。

論文

幌延深地層研究計画における立坑掘削の情報化施工と挙動計測

山崎 雅直; 森岡 宏之*; 羽出山 吉裕*; 津坂 仁和

第12回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.305 - 310, 2008/09

現在、北海道幌延町において、日本原子力研究開発機構が建設中の地下研究施設は、最終的には深度約500mの3本の立坑とそれらを結ぶ水平坑道から構成される計画である。立坑掘削に先立ち、毎切羽を対象とした日常管理計測と後続施工箇所を対象としたステップ管理計測より得られたデータを設計や施工に反映する情報化施工プログラムを策定し、現在、運用中である。立坑の支保は、切羽進行に伴う掘削解放力を外力として挙動予測解析(FEM)を実施し、支保部材が空洞の安定を確保するように設計したが、深度121mの覆工応力の挙動計測データには、立坑掘削の余掘りによる覆工巻厚の違いと深度140m水平坑道の掘削に伴う影響が含まれていることが明らかとなった。

論文

幌延深地層研究所の立坑掘削におけるコンバージェンス曲線の評価

津坂 仁和; 山崎 雅直; 羽出山 吉裕*; 山本 卓也*

第12回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.311 - 317, 2008/09

日本原子力研究開発機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分計画に関連した研究開発のために、北海道幌延町において地下施設の建設を進めている。その地下施設のうち、2008年3月末において、換気立坑が深度161m、東立坑が深度110mに到達した。これらの立坑の掘削においては、コンバージェンスや支保工の応力の計測結果を逐次評価し、より深部の施工における坑道周辺岩盤の変形と支保部材に生じる応力を予測し、適切な支保工を構築するための情報化施工が試みられている。本研究では、これまでに得られた岩盤性状の観察結果から岩盤実質部の強度と岩盤の割れ目頻度の深度分布を表すとともに、コンバージェンス計測結果から初期変形速度と断面変形量の関係を考察した。

報告書

幌延深地層研究計画換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)調査報告書; 地質調査

舟木 泰智; 常盤 哲也; 石井 英一; 羽出山 吉裕*; 松尾 重明*; 津田 和康*; 小泉 朗*; 石川 泰己*; 大條 裕一*; 杉山 和稔*

JAEA-Data/Code 2008-013, 65 Pages, 2008/08

JAEA-Data-Code-2008-013.pdf:6.38MB

2007年10月から2008年3月にかけて、換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)調査を実施した。本報告書は、換気立坑先行ボーリング(PB-V01孔)で実施した調査のうち、コア記載,コア写真撮影,岩石試料採取、及び室内試験の結果を取りまとめたものである。ここで得られた情報は換気立坑を中心とした坑道掘削時の湧水抑制対策の施工計画や排水処理設備の増設計画の策定に反映する。

論文

Proposal of a practical guide of convergence measurements in Horonobe Underground Research Laboratory

津坂 仁和; 山崎 雅直; 羽出山 吉裕*; 山本 卓也*

Proceedings of 42nd U.S. Rock Mechanics Symposium and 2nd U.S.-Canada Rock Mechanics Symposium (CD-ROM), 9 Pages, 2008/06

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において、2本の立坑を掘削しており、掘削に伴うコンバージェンスや支保工の応力の計測結果を整理し、より深部の施工における坑道周辺岩盤の変形と緩みの関係を予測する指標が必要とされている。一般的な二車線道路トンネルのコンバージェンス計測結果に対しては、初期変形速度,最終変形量,発達する緩みの幅,許容変形量の関係が整理され、施工管理のために5区分から成る岩盤挙動分類が提案されている。本研究では、その岩盤挙動分類を掘削径の異なる3事例でのコンバージェンス計測結果と比較し、その適用性に関して良好な結果を得た。そして、その結果を踏まえ、深度140mまでの立坑掘削でのコンバージェンス計測と支保工の応力計測の結果を既往の岩盤挙動分類と比較した。その結果、既往の分類で区分IIIの初期変形速度が計測された場合、区分IIの範囲の最終変形量となり、その際に発達する緩み域の幅は、掘削径の15から25%となることを明らかにした。

口頭

幌延深地層研究所における立坑底盤の割れ目の方向性と頻度分布

津坂 仁和; 山崎 雅直; 南出 賢司*; 羽出山 吉裕*

no journal, , 

幌延深地層研究所では、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する技術の研究開発を目的として、1本の換気立坑と2本の主立坑、そして、深度300m以深の研究坑道から成る地下研究施設の建設を行っている。立坑の掘削においては、岩盤性状の評価と立坑内への湧水の主要因となる地質構造の把握を主目的として、詳細な地質観察を実施している。地層処分に関する主たる調査課題の1つである坑道周辺のEDZ(Excavated Disturbed Zone(掘削影響領域))の発達は、岩盤中の割れ目に大きく影響する現象である。よって、坑内で実施される地質観察結果に基づいて、観察される割れ目の頻度や方向性,開口幅などを整理し、今後、実施されるEDZの調査のための岩盤性状の基礎データを構築する必要がある。そこで、これまでに換気立坑で実施された底盤での岩盤調査から得られた割れ目の抽出図から、その頻度と方向性を考察した。その結果、観察された割れ目は2, 3の卓越する割れ目系に分類でき、それらの方向性は、これまでの露頭やボーリングなどを利用した地上からの地質調査で得られている幌延地域の代表的な割れ目系の走向とおおむね一致した。

口頭

立坑掘削に伴う岩盤挙動に関する高精度傾斜計測結果と弾性解析の比較

羽出山 吉裕*; 井尻 裕二*; 名合 牧人*; 亀村 勝美*; 里 優*; 佐ノ木 哲*; 國丸 貴紀

no journal, , 

幌延深地層研究所周辺に設置した高精度傾斜計は、掘削の進行に時間遅れを伴って立坑方向に傾斜する傾向がある。そこで、掘削の工程を反映した3次元弾性解析を実施して、計測データとの対比結果について報告する。

口頭

幌延深地層研究所施設工事における高精度傾斜計データの分析

井尻 裕二*; 羽出山 吉裕*; 名合 牧人*; 亀村 勝美*; 里 優*; 佐ノ木 哲*; 國丸 貴紀

no journal, , 

幌延深地層研究所周辺に設置した高精度傾斜計データから地震などの短期的なノイズと気圧や潮汐に起因した長期的なノイズを除去した後に、立坑掘削の進行との比較を行い、傾斜が生じる要因について分析を行った。

口頭

泥岩を対象とした掘削体積比エネルギーと割れ目頻度に関する一考察

山崎 雅直; 福井 勝則*; 南出 賢司*; 羽出山 吉裕*

no journal, , 

原子力機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する技術開発として、地下研究施設の建設を伴う研究プロジェクト(幌延深地層研究計画)を進めている。本研究では、掘削体積比エネルギーによる地山評価手法の確立を目的に、軟岩用自由断面掘削機による立坑掘削時に取得した消費電力量データと地質観察時に得た泥岩中の割れ目頻度の相関、並びに掘削体積比エネルギーと地下施設の岩盤等級区分の相関を考察した。その結果、地下施設で設定している岩盤等級区分と掘削体積比エネルギーには良好な相関関係を見いだすことができた。掘削体積比エネルギーは掘削と同時にデータを取得できることから、これを支保選定にリアルタイムに反映させることが可能となることに加え、壁面観察以前に岩盤等級評価が実施できるため、壁面観察結果と併用して地山を評価することでより適切な支保を設定できる可能性がある。今後の地下研究施設の施工においては、支保選定(岩盤等級区分)手法として期待できる掘削体積比エネルギーに関するデータを蓄積し、精度向上に役立てていく予定である。

口頭

ショートステップ工法による立坑掘削時の覆工及び周辺岩盤の挙動について

坂井 一雄*; 小池 真史*; 青木 智幸*; 山本 卓也*; 羽出山 吉裕*; 山崎 雅直

no journal, , 

原子力機構では、高レベル放射性廃棄物の地層処分における技術開発として、地下研究施設の建設を伴う研究プロジェクト(幌延深地層研究計画)を進めている。地下研究施設の構造部材である覆工コンクリートの挙動を理解し、その長期的な健全性を確保する設計手法を確立することは、重要な課題の一つである。本研究では、立坑にて計測されたショートステップ工法に特徴的な立坑周辺岩盤と覆工応力の挙動を理解し、将来の合理的な設計に資することを目的として、切羽・覆工形状や施工過程をできるだけ忠実に再現した三次元逐次掘削解析を実施した。その結果、地中変位や覆工コンクリート応力の計測結果に見られるショートステップ工法に特有の壁面近傍で顕著に圧縮する挙動を表現することができた。今後は、実際の覆工コンクリートの巻厚内における応力分布やひずみ分布を明らかにする計測を実施し、覆工コンクリートの複雑な応力変化等を解明することで、合理的な設計手法を確立する予定である。

口頭

ブームヘッダの掘削体積比エネルギーと岩盤物性

福井 勝則*; 大久保 誠介*; 稲垣 大介; 羽出山 吉裕*; 山本 卓也*

no journal, , 

日本原子力研究開発機構が北海道幌延町において建設中の地下研究施設のうち、換気立坑については、軟岩用自由断面掘削機による掘削を実施している。過去の研究事例では、掘削により消費したエネルギーを掘削体積で除した掘削体積比エネルギーについては、岩盤が堅硬になれば大きくなることが知られていることから、両者の相関関係を明らかにすることにより、掘削体積比エネルギーから岩盤物性を把握できる可能性がある。本文では、立坑掘削時に得られる計測データを用いた合理的な地山評価手法の確立を目的として、既往事例の少ない軟岩用自由断面掘削機のブームヘッダによる掘削体積比エネルギーと、坑壁地質観察時に実施した各種岩盤試験結果の相関について分析した。その結果、硬質な岩盤が存在する掘削深度では、掘削体積比エネルギーの増大が見られ、大局的には相関があることを確認できた。今回の掘削範囲では、岩盤強度が低いことからブームヘッダは立坑外周のみに使用したが、今後は全断面掘削の機会にデータを取得し、より精度の高い相関関係を求め、合理的な地山評価手法の確立に反映していく。

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