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中沢 雄河*; Cicek, E.*; 二ツ川 健太*; 不破 康裕; 林崎 規託*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 岩田 佳之*; 近藤 恭弘; 三部 勉*; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 25(11), p.110101_1 - 110101_9, 2022/11
被引用回数:3 パーセンタイル:43.00(Physics, Nuclear)J-PARCにおけるミューオン-2/EDM実験のための324MHz交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)試作機の大電力試験を行った。この試作機(short IH)は一体型ドリフトチューブ構造を持つ実機IH-DTLの製作方法を検証するために作られた。40時間のコンディショニング後、88kWの電力を安定に投入できることを確認した。これは設計加速電圧3.0MV/mの10%増しに相当する電力である。さらに、3次元シミュレーションモデルの妥当性を検証するために、熱特性と周波数応答を測定した。この論文では、このIH-DTL試作機の大電力試験の詳細について述べる。
近藤 恭弘; 北村 遼; 不破 康裕; 森下 卓俊; 守屋 克洋; 高柳 智弘; 大谷 将士*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 深尾 祥紀*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.636 - 641, 2022/09
J-PARCにおいて、現代の素粒子物理学で最も重要な課題の一つである、ミューオン異常磁気モーメント、電気双極子モーメントを精密測定する実験のためのミューオンリニアック計画が進行中である。J-PARCミューオン施設からのミューオンはいったん室温まで冷却され、212MeVまで加速される。横エミッタンスは1.5mm mradであり、運動量分散は1%である。高速で規格化した粒子の速度で0.01から0.94におよぶ広い範囲で効率よく加速するため、4種類の加速構造が用いられる。計画は建設段階に移行しつつあり、初段の高周波四重極リニアックによるミューオン再加速はすでに2017年に実証済である。次段の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアックのプロトタイプによる大電力試験が完了し、ディスクアンドワッシャ型結合セルリニアックの第一モジュールの製作が進行中である。さらに円盤装荷型加速管の設計もほぼ終了した。本論文ではこれらミューオンリニアックの最近の進捗について述べる。
鷲見 一路*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 恵郷 博文*; 大谷 将士*; 齊藤 直人*; 三部 勉*; 吉田 光宏*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, p.012038_1 - 012038_6, 2022/07
ミューオンリニアック用円盤装荷型加速構造(DLS)がJ-PARCミューオンg-2/EDM実験のために開発中である。4つの加速勾配20MV/mのDLSにより、ミューオンが40MeVから212MeV(高速の70%から94%)に加速される。加速にしたがい円盤間隔が増加していく2592MHz準定勾配型TM01-2/3モードDLSを設計し、ミューオン速度と高周波の位相速度の位相スリップが2度以下となることを確認した。さらに、理想的な同期位相を同定し、全エミッタンス1.5
mm mrad、運動量分散0.1%(RMS)という要求を満たすことをシミュレーションにより確認した。
飯島 正史*; 高原 省五
Health Physics, 121(6), p.587 - 596, 2021/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所事故によって大量の放射性物質が環境中に放出された。この放出に関するソースターム情報は、従来、大気中濃度を主に用いて逆推定されてきたが、放射性プルームを通過時に捉えて測定することは困難であるため、空間的及び時間的に限られた測定結果しか利用することができないという課題があった。そこで、本研究では、十分な測定結果を利用することができる地表面沈着量のみに基づいた新しい逆推定方法の開発を行った。開発した方法での推定結果は、大気中濃度や空間線量率を用いた従来の研究と矛盾のない結果となった。従来の方法による評価結果との違いやソースタームの不確実さを明らかにするためにはモデルや入力データを詳細に検討しさらなる研究が必要である。
嶋田 和真; 飯島 正史*; 渡邊 正敏*; 高原 省五
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 17 Pages, 2021/10
東京電力福島第一原子力発電所事故時にオフサイトで活動した防災業務関係者の被ばく線量を評価した。先行研究のソースタームを用いて大気拡散シミュレーションを行い、防災業務関係者が活動した市町村内の大気中濃度及び地表面濃度を評価して、クラウドシャイン及びグランドシャインからの外部被ばく線量と、プルーム及び再浮遊核種の吸入による内部被ばく線量について、各市町村内での時間的及び空間的な変動幅を評価した。外部被ばく線量の評価結果について個人線量計の実測値と比較したところ、実測値は評価した幅に収まる値となっていた。また、内部被ばく線量も加えて一日当たりの被ばく線量を評価したところ、2011年3月12日から31日までの各一日における潜在的な実効線量は、比較的高線量の地域において数十mSv以上であった。これより、防災業務関係者の被ばく線量をICRPが推奨する参考レベルである20mSv未満に保つためにはマスクなどの内部被ばくに対する防護が講じられることを確認する必要がある。
高原 省五; 飯島 正史*; 渡邊 正敏*
Health Physics, 118(6), p.664 - 677, 2020/06
被引用回数:10 パーセンタイル:68.22(Environmental Sciences)福島事故後の福島市内において、住民の個人線量及び自宅の屋内外における周辺線量当量率を実測した。また、住民の生活行動として自宅及び職場等での滞在時間を調査した。これらの結果と、福島事故後の最新知見を反映して外部被ばく線量の評価モデルを開発した。開発したモデルを用いて住民の被ばく線量評価を行ったところ、実測した個人線量の時間変化とよく一致した。また、福島市内の屋内作業者及び屋外作業者について、各集団内での線量分布を再現することができた。今回の評価及び実測の結果、福島市内においては、事故から8年目の時点において追加被ばくで年間1mSvを上回る個人はいなかった(評価については95%値を用いて判断)。
須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 北村 遼; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(2), p.022804_1 - 022804_7, 2020/02
被引用回数:2 パーセンタイル:20.23(Physics, Nuclear)低エネルギー、低インテンシティーミューオンビームのビーム進行方向のバンチ幅を測定するための破壊的モニターを開発した。このバンチ幅モニター(BWM)は、1つずつのミューオンを高い分解能で測定するためにマイクロチャンネルプレートを用いている。それに加え、タイミングウオークを抑制するために、コンスタントフラクションディスクリミネータ回路を用いている。時間分解能は精密パルスレーザーを用いて65psと測定された。この分解能は、J-PARC E34実験で要求される性能を満たしている。我々は、このBWMを用いて、高周波四重極リニアックによって加速された負ミューオニウムイオンのバンチ幅を測定した。バンチ幅5411nsと測定することに成功した。
大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:79.08(Physics, Particles & Fields)負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2
0.1keVであった。
中沢 雄河*; Bae, S.*; Choi, H.*; Choi, S.*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 河村 成肇*; 北村 遼; Kim, B.*; Ko, H. S.*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 937, p.164 - 167, 2019/09
被引用回数:4 パーセンタイル:27.77(Instruments & Instrumentation)再加速された熱ミューオンビームを用いたミューオンの異常磁気モーメント及び電気双極子モーメント精密測定実験用のミューオンリニアックを開発中である。このリニアックのためのUV光駆動の負水素イオン源を開発した。ミューオン加速実験の前にこのイオン源を用いたビームラインの調整を行った。加速ミューオンの分別に必要な偏向電磁石の磁場強度を負水素ビームを用いて確認することができた。このイオン源はミューオンビームラインのコミッショニングに広く用いることができる。
須江 祐貴*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 四塚 麻衣*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; 二ツ川 健太*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.55 - 60, 2019/07
本論文では、RFQによって89keVまで加速されたミューオンのバンチ長測定について述べる。ミューオンの性質の詳細測定のための、4種類の加速構造を持つリニアックがJ-PARCにおいて開発中である。2017年に、RFQを用いたミューオン加速の実証と横方向プロファイル測定が行われた。次の課題は、次段の加速器のアクセプタンスとビーム整合するために必要な縦方向のビームモニタである。このために、マイクロチャンネルプレートを用いた新しい縦方向ビームモニタを開発中である。このモニタは加速周波数324MHzの1%に相当する時間分解能である30から40psを目標にしている。2018年10月に、RFQによって89keVまで加速された負ミューオニウムイオンのバンチ長測定に成功した。測定されたバンチ長は、0.540.13nsであった。
四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 北村 遼; 近藤 恭弘; 齊藤 直人; 下村 浩一郎*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.814 - 817, 2019/07
ミューオンの異常磁気能率(g-2)は新物理の兆候が期待されている物理量であり、実験値と標準理論の予測値の間には現在3以上の乖離が確認されている。J-PARC E34実験では独自の手法による精密測定を目指しており、主要な系統誤差を削減するために低エミッタンスビームを使用する。これは、熱エネルギーまで冷却したミューオンを、速度に応じた複数段階の線形加速器を用い212MeVまで再加速することによって生成する。実験の要求から加速中のエミッタンス成長を抑える必要があるため設計値実現には異なる加速器間でのビームマッチングが重要であり、実際のビームプロファイル測定に基づいて行われる必要がある。時間方向の測定に使用するモニターには、加速位相の1%である30
40psに相当する精度が要求されている。また、イオン源開発初期のビーム強度が低い段階でも使用可能でなければならないため、ミューオン1つに対して感度を持つ必要がある。この2つの要求を満たすため、高い感度を持つマイクロチャンネルプレートと、波高依存性の削減により高時間分解能の達成が可能であるCFD回路を用いたモニターの開発を行った。また、性能評価のためにテストベンチの構築を行い、ピコ秒パルスレーザーをMCP表面に照射した際に起こる光電効果によって生成した光電子を用い、時間分解能65psの評価値を得た。本発表では、テストベンチによるモニターの性能評価結果を報告する。
四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 須江 祐貴*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 齊藤 直人; 長谷川 和男; 近藤 恭弘; 北村 遼; et al.
Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.2571 - 2574, 2019/06
J-PARC E34実験はミューオンの異常磁気モーメントと電気双極子モーメントの高精度測定を目標にしている。この実験では、室温で生成されたミューオニウムをレーザー共鳴方でイオン化した超低速ミューオンを多段のリニアックで加速したミューオンビームを用いる。実験の要請を満たすには加速中のエミッタンス増大を抑えることが必要である。エミッタンス増大の主要な要因の一つは異なった加速構造間でのビームの不整合であるので、これらを測定するための縦横両方向のビームモニタが重要である。このうち、324MHzの加速構造の縦方向測定を行うモニタは、その加速周期の1%の時間分解能が要求される。さらに、ビーム調整段階でのミューオンビーム強度が非常に低いので、ミューオン1つに対する感度が必要である。これらの要求を実現するために、我々はマイクロチャンネルプレートを用いた縦方向ビームモニタを開発している。テストベンチでの分解能評価では、65psを達成した。さらに、RFQを用いたビーム試験で、縦方向バンチ長を測定することに成功した。さらに精度を高めるための改良も計画中である。本論文ではこの縦方向ビームモニタのテストベンチでの性能評価について述べる。
須江 祐貴*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 大谷 将士*; 長谷川 和男; et al.
Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.37 - 40, 2019/06
この論文では、RFQによって89keVまで加速されたミューオンのバンチ長測定について述べる。ミューオンの性質の詳細測定のための、4種類の加速構造を持つリニアックがJ-PARCにおいて開発中である。2017年に、RFQを用いたミューオン加速の実証と横方向プロファイル測定が行われた。次の課題は、次段の加速器のアクセプタンスとビーム整合するために必要な縦方向のビームモニタである。このために、マイクロチャンネルプレートを用いた新しい縦方向ビームモニタを開発中である。このモニタは加速周波数324MHzの1%に相当する時間分解能である30から40psを目標にしている。2018年10月に、RFQによって89keVまで加速された負ミューオニウムイオンのバンチ長測定に成功した。測定されたバンチ長は、0.540.13nsであった。
阿部 充志*; Bae, S.*; Beer, G.*; Bunce, G.*; Choi, H.*; Choi, S.*; Chung, M.*; da Silva, W.*; Eidelman, S.*; Finger, M.*; et al.
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2019(5), p.053C02_1 - 053C02_22, 2019/05
被引用回数:161 パーセンタイル:99.30(Physics, Multidisciplinary)この論文はJ-PARCにおける、ミューオン異常磁気モーメントと電気双極子モーメント(EDM)
を測定する新しいアプローチを紹介する。我々の実験のゴールは、これまでと独立の、1/10の運動量と1/20のストレージリングを用いて、
と
をこれまでにない精密な磁場で測定することである。さらに過去の実験との顕著な違いは、1/1000の横エミッタンスミューオンビーム(サーマルミューオンビーム)を用い、効率的なソレノイドへ縦入射し、ミューオンからの崩壊陽電子をトラッキングし、その小さな運動量ベクトルを求める点である。
は統計精度450ppb、系統誤差70ppb、EDMについては
e
cmの精度で測定することを目標とする。
嶋田 和真; 佐々木 利久*; 飯島 正史*; 宗像 雅広
JAEA-Research 2018-012, 68 Pages, 2019/02
防災業務関係者の放射線防護を検討するために、東京電力福島第一原子力発電所事故時のオフサイトの防災業務関係者の外部被ばく線量を評価した。2011年3月12日から31日までに活動内容が詳細に記録された防災業務関係者の1日毎の個人線量の最大値は12日に双葉町で避難支援に従事していた防災業務関係者の650Svであった。次に、大気拡散沈着計算コードを用いて先行研究により推定されたソースタームから放射性核種の大気中濃度と地上面沈着量を計算し、オフサイトの空間線量率を推定した。そして、防災業務関係者の記録の中で日々の活動内容と個人線量が連続的に記録されていた6名に対して外部被ばく線量を計算し、活動領域における計算結果の最大値及び平均値と個人線量計の測定値とを比較した。その結果、活動領域の線量率の最大値から算出した外部被ばく線量の計算値が実測値を概ね包含することを示した。
高原 省五; 飯島 正史*; 米田 稔*; 島田 洋子*
Risk Analysis, 39(1), p.212 - 224, 2019/01
被引用回数:5 パーセンタイル:41.13(Public, Environmental & Occupational Health)福島市内において、市役所職員, 老人クラブ, 建設業協会及び農業協同組合の協力の下、個人線量及び被ばく関連要因の測定と調査を実施した。これらの結果に基づいて、線量評価モデルを開発するとともに、汚染の空間的変動性および行動パターンから生じる集団間の違いを考慮して確率論的に線量を評価した。個人線量の評価値を実測値と比較したところ、福島市役所, 老人クラブ及び農業協同組合からの協力者の評価値は実測値とよく一致していた。一方、建設業協会からの協力者については実測値をうまく再現できなかった。建設業では作業内容に応じて被ばくが低減されている可能性があり、これらの低減効果について、さらなる調査が必要である。
大谷 将士*; 須江 祐貴*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 飯嶋 徹*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1067(5), p.052012_1 - 052012_7, 2018/09
被引用回数:1 パーセンタイル:44.76(Physics, Particles & Fields)RFQによって加速されたミューオンのプロファイル測定を行った。正ミューオンをアルミデグレータに入射し、負ミューオニウムを生成する。加速された負ミューオニウムはMCPとCCDカメラで構成されるプロファイルモニタに輸送される。測定された垂直方向のプロファイルはシミュレーションとよく一致した。このプロファイル測定はJ-PARCにおけるミューオン異常磁気モーメント測定への重要な一里塚となる。
北村 遼*; 大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 山崎 高幸*; 近藤 恭弘; 長谷川 和男; et al.
Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.239 - 243, 2018/08
J-PARCで計画されているミューオンg-2/EDM精密測定実験では、横方向運動量分散と縦方向運動量の比が以下の極冷ミューオンビームを用いることで、先行実験とは異なる手法により高精度な測定を実現する。この極冷ミューオンは、陽子ビームから生成した4MeVの表面ミューオンを25meVの超低速ミューオンにまで冷却した後、線形加速器で212MeVまで再加速することで得られる。ミューオン線形加速器の実現に向けて、RFQを用いたミューオンRF加速の実証試験を行った。超低速ミューオンの生成にはイオン解離レーザーなど大型設備を要するため、加速実証実験では簡易的な冷却手法として、ミューオンをアルミ薄膜標的に照射することで負ミューオニウム(
,
e
e
)へと変換して2keV以下にまで冷却した。生成したMu
はRFQの入射エネルギー5.6keVまで静電加速された後、RFQで最終的に90keVまでRF加速される。加速されたMu
は偏向電磁石で運動量と極性を選別し、さらにMCPを用いたTOF測定により粒子同定した。本講演では世界初となるミューオンRF加速実証試験の結果について、予備実験として実施した負ミューオニウム生成実験の成果も交えて報告する。
Bae, S.*; Choi, H.*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 21(5), p.050101_1 - 050101_6, 2018/05
被引用回数:18 パーセンタイル:74.91(Physics, Nuclear)ミューオンがRF加速器によって初めて加速された。正ミューオンと電子の束縛状態である負ミューオニウムをアルミ標的中での電子獲得反応によって生成し、静電加速器により初期加速する。それを高周波四重極加速空洞(RFQ)によって89keVまで加速した。加速された負ミューオニウムは、偏向電磁石による運動量の測定と飛行時間により同定された。このコンパクトなミューオン加速器は、素粒子物理や物性物理などのミューオン加速器の様々な応用への第一歩である。
高原 省五; 渡邊 正敏*; 廣内 淳; 飯島 正史*; 宗像 雅広
Health Physics, 114(1), p.64 - 72, 2018/01
被引用回数:2 パーセンタイル:18.04(Environmental Sciences)The aim of this paper is to evaluate the dose-reduction effects of vehicles. To achieve this aim, a model for calculating the dose reduction factor (DRF) was developed based on the actual shape and weight of Japanese vehicles. This factor is defined as the ratio of dose rate inside a vehicle to that outside. In addition to model calculation, we evaluated the DRFs by actual measurements in the areas contaminated by the Fukushima accident. A comparison between the simulated and the measured results revealed that the DRFs obtained using the developed models were in good agreement with the results of actual measurements. Using this model, we also evaluated the DRFs for cloudshine and groundshine in the case of a nuclear accident. The evaluations were performed for four vehicle models whose weights were 800-1930 kg. The DRF for cloudshine with photon energy of 0.4-1.5 MeV was 0.66-0.88, and that for groundshine from Cs was 0.64-0.73.