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論文

Sodium-cooled Fast Reactors

大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.

Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07

ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。

論文

Chemical characterization of a volatile dubnium compound, DbOCl$$_3$$

Chiera, N. M.*; 佐藤 哲也; Eichler, R.*; 富塚 知博; 浅井 雅人; 安達 サディア*; Dressler, R.*; 廣瀬 健太郎; 井上 浩樹*; 伊藤 由太; et al.

Angewandte Chemie; International Edition, 60(33), p.17871 - 17874, 2021/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:14.88(Chemistry, Multidisciplinary)

等温ガスクロマトグラフ法を用いて、105番元素ドブニウム(Db)の単一原子を対象として、揮発性オキシ塩化物を合成し、化学的性質を調べた。同一条件下で同族元素ニオブおよびタンタルの揮発性と比較したところ、NbOCl$$_3 > $$ TaOCl$$_3 geq$$ DbOCl$$_3$$の関係が得られた。これはDb分子中の共有結合性が周期表からの予想よりも強くなっているためと考えられる。本成果により、超アクチノイド元素の化学的性質に関する理論計算に対する信頼できる実験データを与えることができた。

論文

Spectroscopic study of hyperon resonance below $$bar{K}N$$ threshold via the $$d(K^-,n)$$ reaction

井上 謙太郎*; 橋本 直; 谷田 聖; 他69名*

JPS Conference Proceedings (Internet), 17, p.072003_1 - 072003_4, 2017/07

We have taken the data of the $$(K^-,n)$$ reaction on the $$D_2$$ target in May, 2015. In this reaction, it is expected that the $$K^-$$ kicks a neutron and produces the $$Lambda(1405)$$ in a backward angle. We identify the final state of $$K^- d to npi^+pi^-n$$ by detecting the forward neutron, $$pi^+$$ and $$pi^-$$ and obtain the $$d(K^-,n)pi^{mp}Sigma^{pm}$$ spectrum excluded $$K^0$$ and forward-going $$Sigma$$ productions. We observed few hundred events in the region below the $$bar{K}N$$ threshold.

論文

Design and performance of high-pressure PLANET beamline at pulsed neutron source at J-PARC

服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛*; 小松 一生*; 山田 明寛*; 稲村 泰弘; 中谷 健; 瀬戸 雄介*; 永井 隆哉*; 内海 渉; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 780, p.55 - 67, 2015/04

 被引用回数:75 パーセンタイル:99.01(Instruments & Instrumentation)

PLANETは高温高圧実験に特化された飛行時間型の中性子ビームラインである。パルス中性子回折実験用に設計された大型の6軸型マルチアンビルプレスを用いることで定常的には高温高圧下約10GPa、2000Kでのデータ測定が可能性である。きれいなデータを取得するために、ビームラインには入射スリットと受光スリットが装備してあり、高圧アセンブリからの寄生散乱が除去可能である。$$Delta$$$$d$$/$$d$$=0.6%の高い分解能、0.2-8.4${AA}$の広いデータ取得可能$$d$$レンジおよび高い寄生散乱除去性能により、高温高圧下での結晶および液体の高精度な構造決定が可能となっている。

報告書

核融合原型炉SlimCSの概念設計

飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.

JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08

JAEA-Research-2010-019-01.pdf:48.47MB
JAEA-Research-2010-019-02.pdf:19.4MB

発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/m$$^{2}$$とした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。

論文

Compact DEMO, SlimCS; Design progress and issues

飛田 健次; 西尾 敏; 榎枝 幹男; 川島 寿人; 栗田 源一; 谷川 博康; 中村 博文; 本多 充; 斎藤 愛*; 佐藤 聡; et al.

Nuclear Fusion, 49(7), p.075029_1 - 075029_10, 2009/07

 被引用回数:137 パーセンタイル:97.72(Physics, Fluids & Plasmas)

最近の核融合原型炉SlimCSに関する設計研究では、おもに、ブランケット,ダイバータ,材料,保守を含む炉構造の検討に重点を置いている。この設計研究における炉構造の基本的考え方とそれに関連する課題を報告する。楕円度のついたプラズマの安定化と高ベータ化のため、セクター大の導体シェルを交換ブランケットと固定ブランケット間に設置する構造とした。また、ブランケットには、加圧水冷却,固体増殖材を採用することとした。従来の原型炉設計で検討していた超臨界水冷却を利用するブランケット概念に比べ、トリチウム自給を満足するブランケット概念の選択肢はかなり絞られる。ダイバータ技術やその材料について考慮すると、原型炉のダイバータ板での熱流束上限は8MW/m$$^{2}$$以下とすべきであり、これは原型炉で取り扱うパワー(すなわち、アルファ加熱パワーと電流駆動パワーの和)に対して大きな制約となりうる。

論文

Damage process and luminescent characteristics in silica glasses under ion irradiation

永田 晋二*; 且井 宏和*; 土屋 文*; 井上 愛知; 山本 春也; 藤 健太郎; 四竈 樹男*

Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.1045 - 1048, 2009/04

 被引用回数:14 パーセンタイル:66.94(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉において、炉心プラズマから生成されるMeVエネルギーの軽イオンによるイオンビーム誘起発光は、プラズマ燃焼状態をその場観測する手段となるため、診断システムへの応用が期待されている。今回は、MeV領域のH及びHeイオン照射によるSiO$$_{2}$$ガラスのイオンビーム誘起発光(460nm)の発光効率に及ぼす照射エネルギー,照射量,入射速密度及び試料温度の影響を調べた。Hイオン照射によって付与される電子励起エネルギーを20$$sim$$150eV/nmの範囲で増加させると波長460nmの発光効率は増加するが、Heイオンによるエネルギーを200$$sim$$370eV/nmの範囲で増加させると発光効率が低下する傾向が明らかになった。また、試料温度を増加させることで発光効率は低下した。一方、入射イオンの核的衝突によって形成された発光中心の80%は600Kの熱処理によって回復した。このことから、電子励起付与エネルギーの違いによる発光効率の変化は局所的な加熱効果に大きく依存することが明らかになった。

論文

Positron annihilation lifetime measurements of vanadium alloy and F82H irradiated with fission and fusion neutrons

佐藤 紘一*; 井上 和也*; 義家 敏正*; Xu, Q.*; 若井 栄一; 沓掛 忠三; 落合 謙太郎

Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.203 - 205, 2009/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.7(Materials Science, Multidisciplinary)

室温又は473Kの高温において、V-4Cr-4Ti合金,F82H鋼,ニッケル及び銅に核分裂中性子と核融合中性子をそれぞれ照射し、陽電子消滅寿命測定法による欠陥構造を解析することで、ミクロ組織構造の変化について調べた。測定結果から以下のことが明らかとなった。残留欠陥の総量を反映するポジトロンの平均寿命は照射量とともに増加した。室温下で照射されたニッケルからはカスケード損傷による効果が観測された。473Kの核分裂中性子照射では欠陥クラスターの大きさとその量は、はじき出し率による影響を受けなかった。10$$^{-6}$$から10$$^{-3}$$dpaの範囲における473Kで照射されたV-4Cr-4Ti合金は欠陥クラスターを形成しなかった。F82Hの場合、欠陥成長が既存の欠陥によって抑制される。核分裂中性子照射によるポジトロンの平均寿命は473Kでの核融合中性子照射よりも寿命が短いことが明らかとなった。多くの密集したサブカスケードが核融合中性子照射によって形成され、大きな欠陥クラスターへ成長しないことが明らかとなった。

論文

Hydrogen incorporation and gasochromic coloration of tungsten oxide films

永田 晋二*; 井上 愛知; 山本 春也; 土屋 文*; 高野 勝昌; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*

Journal of Alloys and Compounds, 446-447, p.558 - 561, 2007/10

 被引用回数:20 パーセンタイル:69.88(Chemistry, Physical)

触媒金属を表面に担持した酸化タングステン膜は、水素と反応することにより着色することが知られている(ガスクロミック現象)。しかしながら、水素によるガスクロミック着色の詳細なメカニズムは、未だに明らかになっていない。本研究では、ガスクロミック着色のメカニズムを解明することを目的に、種々の組成の酸化タングステン膜を作製し、酸化タングステン膜中の水素の挙動と着色現象の関係について調べた。反応性スパッター法により成膜中の酸素分圧を制御し、O/W原子数比を2.5$$sim$$3.0まで変化させた酸化タングステン膜を作製した。薄膜試料中の水素は、ヘリウムイオンビームを用いた反跳粒子検出法により評価した。実験の結果、O/W原子数比が3.0近傍の酸化タングステン膜が最も良い着色性能を示した。さらに、水素に曝して着色させると薄膜中の水素濃度が2割程度増加することが確認できた。これより、この着色がタングステンブロンズ(HWO$$_{3}$$)の形成と関連していることがわかった。

論文

Luminescence characteristics and defect formation in silica glasses under H and He ion irradiation

永田 晋二*; 山本 春也; 井上 愛知*; 土屋 文*; 藤 健太郎*; 四竃 樹男*

Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1009 - 1013, 2007/08

 被引用回数:32 パーセンタイル:88.39(Materials Science, Multidisciplinary)

シリカガラス中に含まれている水酸基がイオンビーム誘起発光に及ぼす影響と照射損傷との関連を明らかにし、発光体など機能材料への応用を探索することを目的に、イオンビーム誘起発光のその場測定を行った。実験では、水酸基の含有量が異なったシリカガラスに対して、入射エネルギー: 0.1$$sim$$2MeVのプロトン及びヘリウムを照射し、試料からの発光を測定した。その結果、発光強度のエネルギー依存性及び照射量依存性から、酸素欠損型の発光中心は、MeV領域のエネルギーを持つプロトンではおもに電子励起によって生成されていると結論され、水酸基が存在する場合には、付与エネルギーが水酸基の解離やB$$_{2alpha}$$型酸素欠損の生成に費やされると考えられた。

論文

Luminescence of Cr-doped alumina induced by charged particle irradiation

井上 愛知; 永田 晋二*; 藤 健太郎*; 土屋 文*; 山本 春也; 四竈 樹男*

Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1112 - 1116, 2007/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:37.19(Materials Science, Multidisciplinary)

Cr添加アルミナ(ルビー)にMeVエネルギー領域の水素及びヘリウムイオンを照射したときの照射量と誘起発光強度の関連性について調べた。その結果、水素イオンの照射量が増大しても誘起発光強度はほとんど変化せず、線エネルギー付与(LET)にも比例しなかったが、ヘリウムイオンの照射量が増大すると誘起発光強度が急速に減衰し、その減衰量が核的エネルギー付与量に比例した。これらのことから、誘起発光強度は、ルビー内の励起される発光中心の数のみに比例し、線エネルギー付与(LET)とは関連しないこと,発光強度の減衰はおもに入射イオンの核衝突による発光中心の消滅に起因することが示唆された。

論文

Ion irradiation effects on amorphization and thermal crystallization in Zr-Al-Ni-Cu alloys

永田 晋二*; 東 誠二郎*; 土屋 文*; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*; 高廣 克己*; 尾崎 孝一*; 川面 澄*; 山本 春也; 井上 愛知

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 257(1-2), p.420 - 423, 2007/04

 被引用回数:16 パーセンタイル:72.04(Instruments & Instrumentation)

代表的な金属ガラスであるZr$$_{55}$$Al$$_{10}$$Ni$$_{5}$$Cu$$_{30}$$合金に対してイオン照射を行い、その構造及び初晶挙動について研究を行った。実験では、厚さ50-100$$mu$$mの膜状試料に300-500keVのエネルギーに加速した水素(H),銀(Ag),銅(Cu)、及び金(Au)のイオン照射を行った後、X線回折法により結晶構造を調べた。その結果、照射直後の試料の構造に変化は見られず、照射したイオン種による違いも見いだせなかった。さらに、イオン照射した試料に対して熱処理を行うと準安定相の形成が確認された。これらの事実から、初晶は、エネルギー付与が多くなるとその成長速度が遅くなる傾向のあることがわかった。これは、イオンの線エネルギー付与が大きくなるにつれ形成される準安定相の核生成サイトが増加するためであると考えられた。

論文

Effects of hydrogen and hydroxyl on ion beam induced luminescence of ceramics

永田 晋二*; 山本 春也; 井上 愛知; 土屋 文*; 藤 健太郎*; 高野 勝昌; 吉川 正人; 四竈 樹男*

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 148, 2007/02

シリカガラスやアルミナはイオンビームモニタ材料として簡便に利用されているが、これらセラミックスからのイオンビーム誘起発光は微量の不純物元素や酸素欠陥に影響され、その発光特性については不明の点も多い。本研究では、シリカガラス中の水酸基がイオンビーム誘起発光に及ぼす影響と照射損傷との関連を明らかにし、発光体など機能材料への応用を探索することを目的に、イオンビーム誘起発光実験を行った。実験では、水酸基の含有量が異なったシリカガラスに対して、入射エネルギー:1MeVの水素を照射し、試料からの発光を測定した。発光強度のエネルギー依存性及び照射量依存性から、MeV領域の水素照射では酸素欠損型の発光中心はおもに電子励起によって生成されていると結論され、水酸基が存在する場合には、付与エネルギーが水酸基の解離や酸素欠損生成に費やされることが示唆された。

論文

${it Potato virus Y}$-resistance in the progeny of haploid mutants obtained by the culture of ${it Nicotiana Tabacum}$ L. Anthers exposed to ion beams

浜田 健太郎*; 井上 雅好*; 田中 淳; 渡辺 宏

Plant Biotechnology, 18(4), p.251 - 257, 2001/04

イオンビーム照射とタバコ花粉の培養系利用によって得られたポテトウィルスYの耐病性半数体の染色体倍化を行うため、髄組織の培養を試みた。その結果、35個体の植物を得ることができ、順化を行った。それらの染色体数は22から96本まで変化していたが、16個体では、正常な48本の染色体を保持していた。また、これらの植物体は自家受粉により稔性種子を作り出せることができた。さらに、後代でポテトウィルスYの接種試験を行ったところ、耐性と感受性の植物体が混在していたものの、半数体で耐病性であった約50%が倍化植物体でも耐性であることがわかった。

口頭

セラミックス材料のイオンビーム誘起発光

永田 晋二*; 井上 愛知; 藤 健太郎*; 土屋 文*; 四竈 樹男*; 山本 春也; 高野 勝昌; 吉川 正人

no journal, , 

シリカガラスやアルミナはビームモニタとして簡便に利用されているが、これらセラミックスからの発光は微量の不純物元素や酸素欠陥に影響され、その発光特性については不明の点も多い。本研究では、シリカガラス中の水酸基がイオンビーム誘起発光に及ぼす影響と照射損傷との関連を明らかにし、発光体など機能材料への応用を探索することを目的に、イオンビーム誘起発光実験を行った。実験では、水酸基の含有量が異なったシリカガラスに対して、入射エネルギー:0.1$$sim$$3MeVの水素及びヘリウムを照射し、試料からの発光を測定した。発光強度のエネルギー依存性及び照射量依存性から、MeV領域の水素照射では酸素欠損型の発光中心はおもに電子励起によって生成されていると結論され、水酸基が存在する場合には、付与エネルギーが水酸基の解離や酸素欠損生成に費やされることが示唆された。KeV領域のエネルギーで水素をシリカガラスにイオン注入した場合では、水素は、投影飛程近傍に捕捉されるだけでなく、試料内部に均一に約1at.%まで捕捉されていた。この注入水素は、O-H及びSi-Hを形成していることから、水素添加による発光特性の制御が可能であることがわかった。

口頭

イオンビームによるSiO$$_{2}$$の発光効率と発光中心形成

永田 晋二*; 藤 健太郎*; 土屋 文*; 四竈 樹男*; 山本 春也; 高野 勝昌; 井上 愛知

no journal, , 

イオンビーム誘起発光はイオン照射下における酸化物セラミックス、特にSiO$$_{2}$$ではESR活性でない欠陥の生成・消滅をその場観察できるユニークな実験方法であるが、エネルギーを失いながら進むイオンの飛跡に沿った発光を定量的に分析するためには発光中心に対する発光特性の評価が必要である。本研究ではSiO$$_{2}$$薄膜に対する水素及びヘリウムイオン誘起発光特性について、(1)イオンエネルギー,(2)入射粒子束密度依存性を調べた。実験では、0.1-3MeVの水素及びヘリウム入射に伴うSiO$$_{2}$$薄膜の発光効率を評価した。実験の結果、(1)水素イオンでは入射エネルギーの増加とともに発光強度が減少したが、ヘリウムの場合はほぼ一定であった。(2)入射粒子束密度が10$$^{16}$$ions/m$$^{2}$$以下の場合、発光効率は入射粒子束密度にほとんど影響されないが、粒子束密度が増えるとともに徐々に発光効率が減少する傾向にあることがわかった。

口頭

イオン注入によるZr-Cu-Al Ni合金の構造相転移

永田 晋二*; 土屋 文*; 高廣 克己*; 尾崎 孝一*; 井上 愛知; 山本 春也; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*; 川面 澄*

no journal, , 

ラザフォード後方散乱(RBS),X線回折(XRD),光電子分光(XPS)を用いて、非晶質(金属ガラス)及び結晶質Zr$$_{55}$$Al$$_{10}$$Ni$$_{5}$$Cu$$_{30}$$の構造相転移に及ぼすイオン注入の影響を調べた。実験では、試料にAu, Pt及びCuイオンを500keVの加速エネルギーで注入量: 8$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-2}$$まで注入した。Auイオン注入した金属ガラス試料では、注入及びその後の熱処理により準安定相又は二十面体相の析出が確認された。また、結晶質の試料では、熱処理による析出が抑制され、イオン誘起非晶質化が起こることがわかった。試料に注入されたAu原子はほぼイオンの投影飛程終端に位置し、室温から760Kの熱処理温度の範囲では、注入Au原子の拡散も起こらないことがわかった。さらに、XPSにより注入層の電子結合状態を評価した結果、Au-Cu合金の形成が確認された。一方、Ptイオンを注入した試料では、熱処理前にもかかわらず注入層にPt原子が存在しないことがわかった。今後、これらの現象のメカニズムを追及する予定である。

口頭

Ar+Oプラズマによる酸化タングステン堆積膜の形成と水素挙動

永田 晋二*; 土屋 文*; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*; 井上 愛知; 山本 春也; 高野 勝昌

no journal, , 

ArとOの混合ガスを用いたRFマグネトロンスパッタによってSiあるいはSiO$$_{2}$$基板上に作製した酸化タングステン(WO$$_{3}$$)薄膜について、膜堆積時の基板温度と元素組成比、あるいは膜中に含まれる水素濃度との関連性を調べた。酸素分圧がArの15分の1以下になると、WO$$_{3}$$薄膜の酸素含有量が急激に減少した。また、WO$$_{3}$$膜堆積時の基板温度が高いほど、膜中の水素濃度は高く、最大H/W=0.8に達した。基板温度が400$$^{circ}$$C以上では、配向性を持ったWO$$_{3}$$薄膜が形成された。このWO$$_{3}$$薄膜にパラジウムを蒸着して水素に暴露すると、光吸収特性が膜中水素濃度と連動して変化した。一方、O/W比が3より小さい堆積膜では、膜中の捕捉水素量が急激に減少し、水素暴露による光吸収特性の変化が起こらなくなった。

口頭

Hydrogen incorporation in tungsten oxide films deposited by RF plasma

井上 愛知; 永田 晋二*; 山本 春也; 土屋 文*; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*

no journal, , 

核融合炉の第一壁の候補材であるタングステンは炉心プラズマによってスパッタされると、酸化タングステン膜が形成され、燃料であるトリチウムが膜中に捕獲される問題がある。そこで、トリチウム捕獲の基礎的知見を得るため、金属タングステンをスパッタして作製した酸化タングステン膜について、その元素組成が膜形成時に取込まれた水素量に及ぼす影響を反跳粒子検出法により調べた。その結果、酸素組成比の大きい試料ほど結晶内の水素量が増加し、WO$$_{3}$$では約0.7H/Wにまで達した。試料作製時の基板温度を400$$^{circ}$$C以上にすると、取込まれる水素量が低下した。また、取込まれた水素は100$$^{circ}$$C以上の加熱で放出が始まり、300$$^{circ}$$Cでは完全に放出が終了した。これらのことから、スパッタにより堆積させたWO$$_{3}$$膜に取込まれた水素の多くは、膜形成が終了してから膜内へ浸入していると予測され、酸化タングステンの結晶粒界が水素やトリチウムの吸着サイトになる可能性が示唆された。

口頭

105番元素ドブニウムオキシ塩化物のオンライン等温ガスクロマトグラフ挙動

佐藤 哲也; Chiera, N. M.*; 富塚 知博; 床井 健運*; 鈴木 颯人*; 伊藤 由太; 浅井 雅人; 白井 香里*; 井上 浩樹*; 安達 サディア*; et al.

no journal, , 

原子番号が100を超える超重元素領域では、強い相対論効果の化学的性質への影響に興味がもたれている。我々は、105番元素ドブニウム(Db)の化学的性質を明らかにするため、5族元素オキシ塩化物を対象にオンライン等温ガスクロマトグラフ実験をおこなった。核反応で合成した短寿命核種と反応ガスN$$_2$$/SOCl$$_2$$(酸素濃度1%)との反応により生成した揮発性化合物は、揮発性に応じた効率で一定温度に保たれた分離カラムを通過し、等温ガスクロマトグラフ分離が行われる。その結果、分離カラム温度に対する収量変化として等温ガスクロマトグラフ挙動を観測することができる。実験は原子力機構タンデム加速器実験施設で行った。Dbの同族元素であるNbおよびTaの短寿命核種$$^{88}$$Nb(半減期$$T_{1/2}$$=14.5分)および$$^{170}$$Ta($$T_{1/2}$$=6.76分)を用いて、それぞれの等温ガスクロマトグラフ挙動から、石英表面におけるNbおよびTaオキシ塩化物の吸着エンタルピー($$Delta H_{ads}$$)を求めた。さらに同一の実験条件下で、$$^{262}$$Db($$T_{1/2}$$=33.8秒)の挙動をしらべ、Dbオキシ塩化物の$$Delta H_{ads}$$を得た。NbおよびTaの$$Delta H_{ads}$$と比較したところ、5族元素の揮発性が、Nb $$>$$ Ta $$geq$$ Dbとなることを実験的に明らかにすることができた。

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