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永田 寛; 河内山 真美; 茅根 麻里奈; 菅谷 直人; 西村 嵐; 石川 譲二; 坂井 章浩; 井手 広史
JAEA-Data/Code 2024-016, 44 Pages, 2025/03
原子炉施設の構造材の元素組成は、廃止措置計画の策定などの際に評価を行う放射化計算において、重要なパラメータの一つとして使用されている。このうち、試験研究炉の構造材として使用されているアルミニウム合金などの元素組成については、主要成分以外の元素については十分なデータが得られていない。このことから、材料試験炉「JMTR」の主要な構造材として使用されてきたアルミニウム合金、ベリリウム、ハフニウムなどから試料を採取し、元素組成の分析を実施した。本報告書は、令和5年度に取得した78元素の元素組成データについてまとめたものである。
山本 啓介; 中川 拓哉; 下条 裕人; 木島 惇; 三浦 大矢; 小野瀬 芳彦*; 難波 浩司*; 内田 広明*; 坂本 和彦*; 小野 千佳*; et al.
JAEA-Technology 2024-019, 211 Pages, 2025/02
日本原子力研究開発機構(以下、「JAEA」という。)核燃料サイクル工学研究所旧ウラン濃縮施設は、遠心分離法によるウラン濃縮技術を確立させるための技術開発を本格的に行う目的で建設された施設であり、単機遠心分離機の開発、遠心機材料の開発及び遠心機によるウラン濃縮処理を主に実施したG棟及びG棟に付属するH棟、遠心分離機の小規模カスケード試験を行っていたJ棟、遠心分離機の寿命試験を行っていたL棟、その他ウラン貯蔵施設、廃棄物保管施設、廃水処理施設など複数の施設で構成されていた。これらの施設におけるウラン濃縮技術開発は、開発技術の日本原燃(株)のウラン濃縮工場及びウラン濃縮技術開発センターへの技術移転が完了し、JAEAにおける技術開発の当初の目的が達成されたため、平成13年に終了した。廃水処理室は、昭和51年に建設され、旧ウラン濃縮施設で発生した放射性廃水の処理を行ってきたが、平成20年度に廃水処理室以外の施設に廃水処理設備が整備されて以降は、施設のバックアップ的な位置づけとして維持管理されてきた。さらに、昨今においては、他の施設における廃水処理の実績等からバックアップとしての必要性が無くなり、施設も建設後約48年が経過し、老朽化も進んでいたことから、施設中長期計画に基づき同施設を廃止措置することになり、令和3年11月から令和5年8月に内装設備の解体撤去を行った。本報告は令和5年9月から令和6年3月に行った管理区域解除のための放射線測定に係る実積と関連する知見をまとめたものである。
渡辺 力*; 石川 修平*; 川島 正行*; 下山 宏*; 小野寺 直幸; 長谷川 雄太; 稲垣 厚至*
Journal of Wind Engineering and Industrial Aerodynamics, 250, p.105783_1 - 105783_17, 2024/07
被引用回数:3 パーセンタイル:68.80(Engineering, Civil)ラグランジュ粒子分散モデルとラージ・エディ・シミュレーション(LES)コードを組み合わせた漂流雪のシミュレーションを実施した。このモデルは、質量輸送率の流速依存性や粒径分布の変動といった観測された特徴を正確に再現した。また、従来の推定に反して、跳躍層の高さは流速とともに単調に増加することを示した。さらに、推定された跳躍層の高さ付近で跳躍から浮遊への移行が確認され、密な雪の流れが表面近傍流の小規模な低速ストリークと関連していることがわかった。
岩佐 直仁*; 石川 竣喜*; 久保野 茂*; 榊原 昂浩*; 小湊 和也*; 西尾 勝久; 松田 誠; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; Orlandi, R.; et al.
Physical Review C, 103(1), p.015801_1 - 015801_5, 2021/01
被引用回数:1 パーセンタイル:13.22(Physics, Nuclear)The Be(
He,
)
Be(
)
Li reaction was studied at
(
He)=30 MeV to deduce the branching ratios of
of resonant state at 18.91 - 20.1 MeV in
Be, which are necessary to extract the
Be(
,
)
Li
reaction rate relevant to the
Be destruction in the big bang nucleosynthesis, from the
Li(
,
)
Be reaction cross section. The decay protons from
Be
to the ground and first excited states in
Li were well-separately measured. The
ratio of the 19.235-MeV state was deduced to be 3.4
1.9%. The 19.86- and 20.1-MeV states were found to decay dominantly into the first excited and ground states of
Li, respectively.
村井 直樹; 福田 竜生; 中島 正道*; 河村 光晶*; 石川 大介*; 田島 節子*; Baron, A. Q. R.*
Physical Review B, 101(3), p.035126_1 - 035126_6, 2020/01
被引用回数:7 パーセンタイル:34.47(Materials Science, Multidisciplinary)非弾性X線散乱を用いたFeSe超伝導体のフォノン研究について報告する。実験的に決定したフォノン分散と非磁性相の密度汎関数理論(DFT)とを比較を行うと、両所の間には顕著な不一致が見られた。FeSeは磁気秩序を示さないにもかかわらず、スピン偏極DFTを用いることによって初めて実験結果は再現される。この解析は、強いスピン揺らぎを内在した常時性状態における近似を与える。
三上 智; 石川 大輔*; 松田 秀夫*; 星出 好史*; 奥田 直敏*; 坂本 隆一*; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 210, p.105938_1 - 105938_7, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:9.87(Environmental Sciences)2011年12月から2015年8月の間に、67チームが参加したin situ
スペクトロメトリ(土壌沈着量評価)の相互比較を福島第一原子力発電所からの放射性物質に汚染された3つのサイトで計5回実施した。放射性セシウム(
Cs and
Cs)の土壌沈着量 と
Kの土壌中濃度の各チームによる評価値は、最良でそれぞれ変動係数で5-6%と4-5%以内で一致した。また、
Cs/
Cs比は変動係数で1-2%以内で一致した。これらの比較結果はこれまでのマップ事業における沈着量測定精度を保証するものである。また、放射性セシウムがほぼ均一に分布しているある一つのサイトにおいて2つの相互比較方法を実施した。1つは全く同じ地点上で各チームが交替で測定を行うシーケンシャル法、もう一つは半径3m程度以内の狭い範囲に全ての検出器を配置し同時に測定を行う同時測定法である。この両法の相互比較結果を比較したところ、参加チームによる評価値の一致の程度は両法で同程度であった。このような知見を踏まえ、2つの相互比較法の標準手法を提案した。
スペクトロメトリの信頼性確認のために効果的に活用されることを期待する。
片岡 憲昭*; 中嶌 純也; 三輪 一爾; 廣田 誠子*; 坪田 陽一; 山田 椋平; 藤通 有希*; 石川 純也*; 砂押 正章*
保健物理(インターネット), 54(2), p.140 - 145, 2019/06
2018年12月1日に日本保健物理学会若手研究会と若手放射線生物学研究会が開催した合同勉強会(東京大学本郷キャンパス)について報告するものである。
篠嶋 妥*; 安島 直紀*; 神長 龍一*; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 440, p.118 - 125, 2019/02
被引用回数:2 パーセンタイル:19.99(Instruments & Instrumentation)高速重イオン照射した単結晶CeOにおいて生成される欠陥の生成挙動について、分子動力学計算シミュレーションを利用して計算し、欠陥の構造解析を行った。計算の結果と透過型電子顕微鏡による観察結果と比較することによって、計算結果の妥当性を検証した。計算結果および実験との比較の結果、透過型電子顕微鏡で観察されていた酸素欠陥の空間分布を、計算シミュレーションの結果はよく再現できていることが分かった。さらに、照射によって生成される酸素欠陥の数は、熱スパイクの直後に急激に増加し、3ピコ秒以内にその数が減少するというプロセスをたどることが示唆された。
富安 啓輔*; 伊藤 菜緒子*; 岡崎 竜二*; 高橋 佑生*; 小野寺 貢*; 岩佐 和晃*; 野島 勉*; 青山 拓也*; 大串 研也*; 石川 喜久*; et al.
Advanced Quantum Technologies (Internet), 1(3), p.1800057_1 - 1800057_7, 2018/12
スピンクロスオーバーとしても知られるスピン状態転移は、様々な物質において重要な役割をもつ。理論的に、低スピンと高スピン状態の境界近傍では、従来とは異なる物理状態を引き起こすと予想されている。しかしながら、外場を印加せずに、基底状態としてほぼ縮退した臨界の状態を実現する系は、いまだに実験的には確認されていない。本研究は、LaCoOへのSc置換が、非磁性の低スピン状態を不安定化させ、トランスポートギャップのエンハンスメントと磁気格子膨張、Co-O距離の縮みを伴う異常な常磁性状態を生み出すことを明らかにした。これらの現象は、通常の低スピン・高スピン状態の混合状態ではよく説明できず、スピン状態転移の境界で生じる量子重ね合わせで記述することができる。
Chadwick, M. B.*; Capote, R.*; Trkov, A.*; Herman, M. W.*; Brown, D. A.*; Hale, G. M.*; Kahler, A. C.*; Talou, P.*; Plompen, A. J.*; Schillebeeckx, P.*; et al.
Nuclear Data Sheets, 148, p.189 - 213, 2018/02
被引用回数:78 パーセンタイル:98.03(Physics, Nuclear)CIELO国際協力では、原子力施設の臨界性に大きな影響を与える重要核種(U,
U,
Pu,
Fe,
O,
H)の中性子断面積データの精度を改善し、これまで矛盾していると考えられた点を解消することを目的として研究が行われた。多くの研究機関が参加したこのパイロットプロジェクトは、IAEAの支援も受けて、OECD/NEAの評価国際協力ワーキングパーティ(WPEC)のSubgroup 40として組織された。本CIELOプロジェクトは、新たな実験研究や理論研究を行う動機付けとなり、測定データを正確に反映し臨界性の積分テストに優れた新たな一連の評価済みライブラリとして結実した。本報告書は、これまでの研究成果と、本国際協力の次の段階の計画概要をまとめたものである。
大塚 康範*; 石川 貴規*; 田島 克洋*; 和田 哲*; 藍壇 オメル*; 渡嘉敷 直彦*; 佐藤 稔紀; 青柳 和平
Journal of Nepal Geological Society, 55(Special Issue), p.1 - 6, 2018/00
幌延地下研究施設の東立坑の底から掘削されたボーリング孔において、光学式ボアホールカメラに及び超音波式ボアホールカメラ(USS)による画像データを取得した。このうちUSSによる反射強度データの解析結果は、コアの針貫入試験の結果とよい一致を得た。また、この反射強度データから求めた反射強度特性値(Ave, Dev)は、岩盤評価を行う上で重要な自然由来のクラックとそれ以外の人工由来のクラックの判別が可能にすることが示された。
中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
Pospisil, J.; 芳賀 芳範; 中島 邦久; 石川 法人; Csa
ov
, I.*; 立岩 尚之; 山本 悦嗣; 山村 朝雄*
Solid State Communications, 268, p.12 - 14, 2017/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Condensed Matter)A new compound of the composition ScPdAl
showing polymorphism has been discovered. At room temperature, it crystalizes in the orthorhombic structure, but it transforms into a cubic phase above 1053
C. ScPd
Al
exists as a very stable intermetallic phase just in the vicinity of the icosahedral quasicrystal Al
Pd
Sc
.
村井 直樹*; 福田 竜生; 小林 達也*; 中島 正道*; 内山 裕士*; 石川 大介*; 筒井 智嗣*; 中村 博樹; 町田 昌彦; 宮坂 茂樹*; et al.
Physical Review B, 93(2), p.020301_1 - 020301_5, 2016/01
被引用回数:7 パーセンタイル:31.36(Materials Science, Multidisciplinary)Phonon spectra of detwinned SrFeAs
crystals, as measured by inelastic X-ray scattering, show clear anisotropyaccompanying the magnetostructural transition at 200 K. We model the mode splitting using magnetic DFT calculations, including a phenomenological reduction in force-constant anisotropy that can be attributed to magnetic fluctuations. This serves as a starting point for a general model of phonons in this material applicable to both the antiferromagnetically ordered phase and the paramagnetic phase. Using this model, the measured splitting in the magnetic phase below T
, and the measured phonon linewidth, we set a lower bound on the mean magnetic fluctuation frequency above T
at 210 K.
河原 豊*; 関口 孝弘*; 西川 幸宏*; 長澤 尚胤
日本シルク学会誌, 23, p.67 - 69, 2015/03
蚕の液状絹を原料として凍結乾燥法により作製した絹エアロゲルは、再生医療用に利用可能な3次元構造を有するシルク細胞培養基材としての利用が期待されている。絹エアロゲルを生体内外で細胞培養する際に、その圧縮強度は重要な物性の一つであることから、絹エアロゲル中の水溶性セリシンの架橋効果を調べた。未処理とセリシンを除去処理した試料に線を10, 25, 50kGy照射し、照射前後の絹エアロゲルの圧縮強度について評価した。セリシン除去処理した絹エアロゲルは線量の増加とともに圧縮強度が低下したが、未処理絹エアロゲルでは逆に圧縮強度が増加した。50kGy照射した場合、未処理絹エアロゲルの圧縮強度は、未照射の2倍の0.3MPaになった。
線照射によりセリシンに架橋構造が導入され絹エアロゲルの圧縮強度を改善できることから新規シルク細胞培養基材を作製できる手がかりを得た。
飛田 徹; 中川 将*; 武内 伴照; 鈴木 雅秀; 石川 法人; 知見 康弘; 齋藤 勇一; 曽根田 直樹*; 西田 憲二*; 石野 栞*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 452(1-3), p.241 - 247, 2014/09
被引用回数:20 パーセンタイル:80.21(Materials Science, Multidisciplinary)圧力容器鋼に含まれる不純物Cuの析出は、材料の照射脆化(照射硬化)の要因の一つである。本研究では、Fe-Cuモデル合金を用いて電子線照射試験を行い、機械的特性の指標となるビッカース硬さの増加と、材料内部の状態変化に敏感な電気抵抗率の低下を測定し、両者に良い相関があることを明らかにした。また、3DAPによる析出物の観察を行った結果、硬さの増加及び電気抵抗率の低下のメカニズムを析出物の体積分率を用いることで説明できることがわかった。これらのことから、電気抵抗率の測定により照射硬化を評価できる可能性が示唆された。
植山 大地*; 千星 聡*; 齋藤 勇一; 石川 法人; 西田 憲二*; 曾根田 直樹*; 堀 史説*; 岩瀬 彰宏*
Japanese Journal of Applied Physics, 53(5S1), p.05FC04_1 - 05FC04_5, 2014/05
被引用回数:9 パーセンタイル:35.92(Physics, Applied)MeVエネルギー領域の荷電粒子ビーム照射による金属表面の改質に関する研究を行っている。これまでに、イオンビーム照射により熱時効した金属の表面の硬度が向上することを明らかにした。今回、電子線照射による表面硬度の変化を調べた。大きさが1010
0.25mm
のCu-Ti合金の試料について熱時効処理のみのものと、熱時効しながら試料を突き抜ける2MeVの電子ビーム照射(8.0
10
/cm
)したものの表面硬度を比較した。その結果、熱時効処理だけの試料に比べて、電子ビーム照射したものは表面及び裏面とも4倍程度の高度の向上が得られた。これにより、電子線照射は金属試料全体の硬度向上に有用な手段であることを明らかにした。
鈴井 伸郎; 尹 永根; 井倉 将人*; 石井 里美; 河地 有木; 石川 覚*; 藤巻 秀
JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 101, 2014/03
We have conducted noninvasive imaging of cadmium (Cd) in intact plants using a positron-emitting tracer imaging system (PETIS) and Cd for the purpose of understanding the mechanism of Cd translocation in plants. In our typical imaging experiment,
Cd tracer has been fed to the root of large plants such as rice, and obtain the serial images of
Cd distribution in the underground parts (roots and culture solutions) or the aerial parts (shoots or grains). However, whole-plant images of
Cd distribution in both underground and aerial parts have not been obtained because the field of view (FOV) of PETIS is limited. In this study, we fed
Cd to dwarf plants,
and visualized Cd dynamics in a whole plant within the FOV of PETIS. As a result, the whole physiological process, i.e., uptake from culture solution, translocation from root to shoot and accumulation in shoot, were successfully visualized in the single imaging experiment. The time courses of Cd amounts demonstrated that the half amount of Cd fed to the solution was taken up by the root within 2 hours, and the two-thirds amount was accumulated in the shoot after 30 hours. These results imply the whole-plant imaging represents a reliable tool for the quantitative analysis of Cd dynamics.
篠嶋 妥*; 安島 直紀*; 長田 卓也*; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 316, p.176 - 182, 2013/12
被引用回数:5 パーセンタイル:36.92(Instruments & Instrumentation)核燃料の初期燃焼を制御するために添加される(中性子吸収断面積の高い)GdO
による照射影響の違いを調べるために、Gd
O
添加した核燃料模擬物質CeO
における高速重粒子照射の分子動力学シミュレーションを行った。高速重粒子の通過の0.3ピコ秒後、通過軌跡付近が非晶質化し、3ピコ秒後には急速に結晶が回復する現象が見られた。Gd
O
添加に伴い、照射損傷が顕著になる傾向が観測され、過去の照射実験結果と同じ傾向であることが分かった。
小野寺 直利*; 石井 顕人*; 石井 康嗣*; 岩瀬 彰宏*; 横山 嘉彦*; 齋藤 勇一; 石川 法人; 薮内 敦*; 堀 史説*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 314, p.122 - 124, 2013/11
被引用回数:3 パーセンタイル:25.62(Instruments & Instrumentation)金属ガラスには転位や点欠陥が存在せず、そのため自由体積の制御によって機械的特性が大きく変化することが指摘されている。自由体積の変化を陽電子寿命の測定により評価することができる。ZrCu
Al
において重イオン照射に伴う自由体積の変化を陽電子消滅法により調べた。その際、系統的にイオン種,イオンエネルギーを変えて、自由体積の減少と阻止能(イオンから試料へのエネルギー伝達の線密度)との関係を解析した。その結果、陽電子寿命の減少が、核的阻止能(弾性衝突に伴うエネルギー伝達)ではなく、電子的阻止能(試料中の電子系へのエネルギー伝達)に対応して変化していることがわかり、電子系へのエネルギー伝達が自由体積の減少を引き起こしていることが示唆された。