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藤村 由希; 石川 法人; 近藤 啓悦
JAEA-Technology 2024-012, 26 Pages, 2024/10
高い高温強度・耐腐食性を有するセラミックス材料は化学的に安定であり、その中でも特に酸化アルミニウム(AlO
)は、耐照射性にも優れた材料であることが分かっている。一方で、耐照射性が高いということは照射損傷の度合いが小さいということを意味しており、ごくわずかな照射影響について検知し、適切に評価するのは非常に困難である。本研究ではこの「微小な照射損傷」を捉えるため、金属などを主体とする他の構造材料における照射影響解析の場面で利用されている電子後方散乱回折(EBSD)パターンを用いた格子ひずみ(弾性ひずみ)の解析をセラミックス材料に適用した。照射損傷の影響を抽出するために、酸化アルミニウム(Al
O
)を原料とした単結晶サファイアを対象にし、いくつかの異なる照射量でイオン照射試験を行い、EBSD測定と格子ひずみ解析を実施したところ、これまでに分かっていた照射面と垂直方向の照射影響(格子膨張)に加えて、新たに水平方向の照射影響(格子収縮)を捉えることに成功した。さらに、照射量が増加するとともに照射損傷の程度も大きくなる傾向が見られた。以上のことから、EBSDは照射損傷によるセラミックス中の格子ひずみの照射量依存性を検知・評価できる有力な手法であることを明らかにした。
小河 浩晃; 石川 法人
2023年度大学研究助成技術研究報告書, p.123 - 134, 2024/03
高圧水素環境を想定したステンレス鋼の品質管理及び次世代の鉄鋼材料の開発では、腐食と水素脆性の評価が重要となる。水素脆性を引き起こす鉄鋼材料中の水素を分析するためには、二次イオン質量分析法(SIMS)などが使用される。従来の水素分析用標準試料の濃度は、1wt-ppmと微量であることが、水素分析を行う上で課題となっている。本研究では、水素インプラント法を用いて、鉄鋼材料中に水素をインプラントすることにより、局所的ではあるが、従来よりも高い水素濃度を持つ試料の作成を試みた。水素濃度分析は、タンデム加速器を用いた核共鳴核反応(NRA)法で評価した。水素分布は表面付近と局所的ではあるものの、従来よりも高濃度である、1,900wt-ppm程度の高い水素濃度を持つ試料の作成に成功した。
石川 法人; 福田 将眞; 中嶋 徹; 小河 浩晃; 藤村 由希; 田口 富嗣*
Materials, 17(3), p.547_1 - 547_21, 2024/02
被引用回数:2 パーセンタイル:63.37(Chemistry, Physical)340-MeV Auイオンビームを照射した天然ジルコニアにおいて形成されたイオントラックとナノヒロックを透過型電子顕微鏡で微細観察した。ナノヒロックの寸法が10nm程度であり、局所溶融した領域の寸法と同程度であることが分かった。したがって、一旦溶融した結果としてイオントラックとナノヒロックが形成されたことが分かる。次に、イオントラックを観察すると長方形の断面形状をしており、かつ結晶構造が大きく溶融前と変化していないことが分かった。したがって、他のセラミックスと異なり、ジルコニアにおいては、局所溶融後に、結晶構造を反映した異方的な再結晶化が起きていることが強く示唆される。一方で、イオントラックの中心部には、飛跡に沿った低密度のコア領域が形成されており、イオンビームが入射した表面への物質移動により物質欠損が形成されていることも判明した。物質欠損を伴う条件では再結晶化が不十分となり、飛跡のごく近くでは低密度コア領域が形成されていると説明できる。
雨倉 宏*; Chettah, A.*; 鳴海 一雅*; 千葉 敦也*; 平野 貴美*; 山田 圭介*; 山本 春也*; Leino, A. A.*; Djurabekova, F.*; Nordlund, K.*; et al.
Nature Communications (Internet), 15, p.1786_1 - 1786_10, 2024/02
被引用回数:2 パーセンタイル:62.71(Multidisciplinary Sciences)高い電子的阻止能領域の照射条件で高エネルギー重イオンを固体に照射すると、イオンの飛跡に沿って潜在イオントラックと呼ばれる柱状の損傷領域が形成される。イオントラックは、多くの物質中で形成されていることが知られているが、ダイヤモンドにおいて観察された例は皆無であった。高エネルギー(GeV)のウランイオンにおいてさえ、観察された例はない。本研究では、2-9MeV Cフラーレンイオンを照射したダイヤモンドにおいて、初めてイオントラックが観察された。高分解能電子顕微鏡による観察により、イオントラックの内部がアモルファス化していることが示唆され、さらに、電子エネルギー損失分光法による分析によって、グラファイト由来の
-結合の信号が検知された。分子動力学法に基づく計算シミュレーションで、上記の実験結果を再現することに成功した。
石川 法人
JAEA-Conf 2022-002, p.111 - 115, 2023/03
原子力機構タンデム加速器を利用した主な照射損傷・原子物理研究のトピックス紹介を行う。進行中の多くの研究は、タンデム加速器の特徴を生かした課題設定になっており、その特徴と課題との関係性を概観する。以下に、原子力機構タンデム加速器が提供するイオンビームの特徴を挙げ、そして、その特徴を生かした研究例を述べる。[特徴1](100MeV以上の)高エネルギー重イオンかつ広範囲のイオン種を提供可能/研究例:イオントラック損傷とそれに関連するナノ構造形成に関する研究、[特徴2]長距離飛程かつ高電流イオンビームを提供可能/研究例(1):スピントロニクス素子の耐照射性試験、研究例(2):事故耐性改良被覆管の耐照射性試験、(研究例3):金属腐食環境中の原子力材料の耐照射性試験、[特徴3]高エネルギーかつ多価イオンビームを提供できる。/研究例:高エネルギーイオンの炭素薄膜通過後の非平衡電荷分布に関する研究
石川 法人; 藤村 由希; 近藤 啓悦; Szabo, G. L.*; Wilhelm, R. A.*; 小河 浩晃; 田口 富嗣*
Nanotechnology, 33(23), p.235303_1 - 235303_10, 2022/06
被引用回数:7 パーセンタイル:54.80(Nanoscience & Nanotechnology)高速重イオンを微小入射角で照射したNb添加SrTiOの表面ナノ構造を調べた成果についてまとめた。セラミックスに対して高速重イオンを微小入射角で照射すると、ヒロックチェーン(イオンの飛跡に沿って、複数個並んで形成されるナノヒロック)が表面付近に形成されることが知られている。我々は、ヒロックチェーンの形態・性状をAFM(原子間力顕微鏡)とSEM(走査型電子顕微鏡)を利用して、詳細に調べた。その際に、全く同じヒロックチェーンを、AFMとSEMのそれぞれで観察することに成功した。AFMの観察データは、先行研究の示す通りに、ヒロックチェーンが形成されていることを示している一方で、SEMの観察データは(同じヒロックチェーンを観察しているにもかかわらず)ヒロックチェーンをつなぐ黒い線状コントラストも現れることが判明した。これらの新しい損傷データをもとに、ヒロックチェーンの形成メカニズムについて推論した。さらにTEM(透過型電子顕微鏡)観察し、微小入射角で照射した際に形成される特殊なイオントラック損傷の形成プロセスを明らかにした。
Pogrebnjak, A. D.*; Bagdasaryan, A. A.*; Horodeck, P.*; Tarelnyk, V.*; Buranich, V. V.*; 雨倉 宏*; 大久保 成彰; 石川 法人; Beresnev, V. M.*
Materials Letters, 303, p.130548_1 - 130548_4, 2021/11
被引用回数:22 パーセンタイル:79.28(Materials Science, Multidisciplinary)ハイエントロピー合金ベースの(TiZrHfNbV)N窒化物コーティング材に高速重イオン(200MeV Xeイオンビーム)を照射し、陽電子消滅分光法を用いて照射影響を解析した。その結果、照射欠陥のうち、空孔が主な欠陥種であることが分かった。また、510
ions/cm
の高照射量まで照射しても非晶質化や金属間化合物の形成は、検知されなかった。ハイエントロピー合金の高い耐照射性を示す結果となった。
篠嶋 妥*; 神長 龍一*; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Quantum Beam Science (Internet), 5(4), p.32_1 - 32_14, 2021/11
分子動力学法に基づく計算手法により、高速重イオンを照射したCeO単結晶において、ナノスケールの穿孔が形成される様子をシミュレーションした。蛍石型結晶構造の中央位置のナノスケールの柱状領域に高い熱エネルギーを投入し、その後の結晶構造の変化を追った結果、照射後0.3ピコ秒に突然ナノ穿孔が発生し、0.5ピコ秒で最大の大きさになるまで成長した。その後は1.0ピコ秒にかけて収縮現象が見られた。阻止能(イオン照射によって投入されたエネルギー密度)の増加とともに、ナノ穿孔の大きさが増加する傾向が見られた。本結果は、ナノ穿孔を作成し、かつ大きさを制御する際の有用な知見を与える。
Khoualed, M.*; Boutebakh, F. Z.*; Chettah, A.*; 雨倉 宏*; 石川 法人; Ghemid, S.*; Attaf, N.*; Aida, M. S.*
Journal of Materials Science; Materials in Electronics, 32(20), p.25516 - 25527, 2021/10
被引用回数:4 パーセンタイル:21.21(Engineering, Electrical & Electronic)太陽電池の吸収層としての候補材である半導体CuZnSnS
に、200MeV Xeの高速重イオンを照射して、紫外・可視分光法を用いて照射影響としての光学特性変化を評価し、X線回折法,ラマン分光法により結晶構造変化を評価した。その結果、吸収端エネルギーは、短い波長側にシフトし、バンドギャップは広がる方向に変化することが分かった。結晶性の劣化の挙動から、イオントラックの寸法が計測でき、サーマルスパイクモデルに基づいた計算予測と一致することが分かった。
末吉 哲郎*; 榎畑 龍星*; 山口 裕史*; 藤吉 孝則*; 奥野 泰希*; 石川 法人
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 31(5), p.8000305_1 - 8000305_5, 2021/08
高温超電導体YBCO薄膜に対して高速重イオン照射すると、柱状欠陥が導入されて臨界電流密度(Jc)が向上することが知られている。特に、柱状欠陥を傾角で交差させると効果的にJc向上を達成できることも知られている。一方で、柱状欠陥の導入密度の最適値は、柱状欠陥の傾角度に依存し、かつ磁束自体の線張力と磁束ピニング力などの様々な要素が関わるために、簡単には決定できない。本研究では、様々な傾角で交差させた柱状欠陥を、照射量を変化させながら、Jcの磁場角度依存性を系統的に調べた。その結果、第一回の照射(5-710
ions/cm
)では、顕著なJcの向上が見られたものの、第二回の照射(同じ照射量で、傾角度が異なる照射)ではどの傾角条件においてもJcの劣化が見られた。第二回の照射において、Jc向上効果が大きいはずのc軸方向からの照射条件でさえJcの劣化が見られたので、Jc向上のためには照射量のチューニングが非常に重要であることが判明した。
石川 法人; 田口 富嗣*; 大久保 成彰
しょうとつ, 18(3), p.43 - 55, 2021/05
数十MeV以上の高速重イオンをセラミックス材料に照射すると、高い電子的阻止能に起因した照射損傷(イオントラック)が形成される。イオントラックの形成メカニズムである熱スパイク理論を用いると、多くの材料において、イオントラックの寸法が正確に予測できる。しかし、ある時期から、熱スパイク理論の予測が通用しない材料が相次いで報告されるようになった。なぜ、特定の材料でこの理論が通用しないのか?材料表面のイオン入射点に形成される10nm弱のナノ隆起物(ナノヒロック)を透過型電子顕微鏡で観察していくうちに、その理由が明らかになってきた。我々の研究によって、照射損傷のメカニズム解明がどのように進んだかを解説する。
末吉 哲郎*; 榎畑 龍星*; 日高 優夏*; 入江 将大*; 藤吉 孝則*; 奥野 泰希*; 石川 法人
Physica C, 582, p.1353824_1 - 1353824_5, 2021/03
被引用回数:3 パーセンタイル:17.60(Physics, Applied)高温超電導体YBaCu
Oyにおいて、イオン照射法を利用して三次元に配置された柱状欠陥を導入した。その際に、柱状欠陥の導入角度
(
=45
, 60
, 80
)を変化させたときの臨界電流密度
の磁場角度依存性を系統的に調べた。その結果、
が大きい時には、磁場角度
に
ピークが現れるものの、
全体の大きな向上が見られなかった。柱状欠陥の導入角度が大きい場合には、磁束線のチャネルフローの影響が大きく、Jc向上につながりにくい、と説明できる。一方で、
が小さい時には、広い磁場角度領域にわたって顕著な
の上昇が見られた。
雨倉 宏*; Toulemonde, M.*; 鳴海 一雅*; Li, R.*; 千葉 敦也*; 平野 貴美*; 山田 圭介*; 山本 春也*; 石川 法人; 大久保 成彰; et al.
Scientific Reports (Internet), 11(1), p.185_1 - 185_11, 2021/01
被引用回数:15 パーセンタイル:70.11(Multidisciplinary Sciences)シリコンへ6MeV Cイオン照射すると直径10nmのイオントラック損傷が形成されることを見出した。これは、従来知られているイオンエネルギーしきい値(17MeV)よりもはるかに低いエネルギーである。従来知られているような電子的阻止能に由来したイオントラック形成メカニズムだけでは説明できず、それだけでなく核的阻止能に由来した効果も存在する可能性を示唆している。
雨倉 宏*; Li, R.*; 大久保 成彰; 石川 法人; Chen, F.*
Quantum Beam Science (Internet), 4(4), p.39_1 - 39_11, 2020/12
200MeV Xeイオンビームを照射したYAl
O
(YAG)の屈折率変化の深さ分布測定を行った。その結果、3
mまでの浅い領域では電子的エネルギー付与に起因した屈折率変化が見られ、さらに深い6
mまでの中間領域では電子的エネルギー付与と弾性衝突によるエネルギー付与の重畳効果がみられ、さらに深い13
mでは弾性衝突によるエネルギー付与に起因する屈折率変化が見られた。これらの光学特性の深さ分布は、必ずしも照射損傷の量と一致しないため、損傷の質(照射で誘起される材料歪みなど)も光学特性変化に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
石川 法人; 田口 富嗣*; 小河 浩晃
Quantum Beam Science (Internet), 4(4), p.43_1 - 43_14, 2020/12
LiNbO, ZrSiO
, Gd
Ga
O
, SrTiO
について、200MeV Auイオンを照射し、透過型電子顕微鏡で、照射損傷組織(イオントラックとヒロック)を詳細に観察した。その結果、LiNbO
, ZrSiO
, Gd
Ga
O
は、イオントラックとヒロックともにアモルファス化していることが確認され、耐照射性の低い「アモルファス化可能材料」に分類されることが確認された。一方で、CaF
などのフッ化物は、耐照射性の高い「非アモルファス化可能材料」に分類されることが、我々の前回の研究で判明している。ところが、本研究で調べたSrTiO
は、2つの分類の中間に当たることが判明した。耐照射性の観点から区別される2つの材料分類を分ける材料基準が何なのか従来から問題となっていたが、本研究により、イオン結合性の強さ、結晶対称性の高さが、その材料基準となることが示唆された。
山本 優輝*; 石川 法人; 堀 史説*; 岩瀬 彰宏*
Quantum Beam Science (Internet), 4(3), p.26_1 - 26_13, 2020/09
CeOセラミックスに高エネルギーイオン(200MeV Xeイオン)照射を行うと格子膨張及び強磁性の変化が起きる。イオントラック損傷の寸法で記述できるポアッソン分布関数を利用すると、それらの変化の照射量依存性がうまく記述でき、容易に予測できるようになることを示した。具体的には、ポアッソン分布関数を利用すると、イオントラックの寸法が決定できること、また、高照射量領域でのイオントラックのオーバーラップ効果も直感的に理解できるようになる。また照射によって発現する強磁性のふるまいも、同じ枠組みで理解できるようになることを示し、物性変化に対しても応用可能である利点を提示した。
吉岡 聰*; 鶴田 幸之介*; 山本 知一*; 安田 和弘*; 松村 晶*; 杉山 武晴*; 大場 洋次郎; 石川 法人; 小林 英一*; 奥平 幸司*
Journal of the American Ceramic Society, 103(8), p.4654 - 4663, 2020/08
被引用回数:7 パーセンタイル:30.42(Materials Science, Ceramics)高速重イオン照射によりMgAlO
スピネルに形成された損傷組織をX線吸収端近傍構造解析(XANES)とX線小角散乱法(SAXS)を用いて調べた。照射量が増加するとSAXSとXANESの両方で変化が見られた。SAXSでは、照射部に直径5nmの円柱状のイオントラックが観測された。XANESの結果は、四面体位置と八面体位置の間でカチオンの無秩序化が生じていることを示すものであった。さらに、XANESスペクトルの定量的な解析により、高照射量ではカチオンが八面体位置を優先的に占有することがわかった。
奥野 泰希*; 石川 法人; 秋吉 優史*; 安藤 太一*; 春元 雅貴*; 今泉 充*
Japanese Journal of Applied Physics, 59(7), p.074001_1 - 074001_7, 2020/07
被引用回数:3 パーセンタイル:14.54(Physics, Applied)AlInGaP太陽電池における低エネルギー電子線照射環境における照射損傷を予測する際には変位損傷量法が用いられるが、原子変位しきい値エネルギーの設定によって予測値が大きく異なってしまう。したがって、妥当な原子変位しきい値エネルギーを設定することが不可欠である。本研究では、60keV電子線をAlInGaP太陽電池に照射し、P原子の原子変位しきい値エネルギーを正確に導出した。さらに、本研究で得られた原子変位しきい値エネルギーを利用して、太陽電池の性能劣化を予測できることも実験的に立証した。
雨倉 宏*; Li, R.*; 大久保 成彰; 石川 法人; Chen, F.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 474, p.78 - 82, 2020/07
被引用回数:6 パーセンタイル:50.34(Instruments & Instrumentation)YAl
O
(YAG)とCaF
について、200MeV Xeイオン照射による構造変化と光学応答との相関を調べた。前者はイオン照射後に結晶構造が大きく変化して非晶質相に相変態するのに対して、後者は結晶構造を維持していた。一方で光学応答については、前者はイオン照射後でも透明度が劣化しないのに対して、後者は透明度が大きく劣化して波長が約550nmの吸収バンドが現れて、透明度が大きく劣化していた。結晶構造変化と光学応答との間に正の相関が見られなかった。
Li, R.*; 鳴海 一雅*; 千葉 敦也*; 平野 優*; 津谷 大樹*; 山本 春也*; 斎藤 勇一*; 大久保 成彰; 石川 法人; Pang, C.*; et al.
Nanotechnology, 31(26), p.265606_1 - 265606_9, 2020/06
被引用回数:7 パーセンタイル:35.00(Nanoscience & Nanotechnology)材料中に埋め込まれた金ナノ粒子に4MeV Cイオンと200MeV Xeイオンを照射した時の伸長変形現象について、3つの材料(アモルファスカーボン,CaF
,結晶酸化インジウムスズ(ITO))について調べ、その材料依存性を調べた。どの材料についても、イオン照射に伴って結晶性を失う傾向が見られた。ITOが、最も金ナノ粒子の変形が顕著であり、かつ照射後にもかかわらず結晶性を保っていた。結晶性の材料において金ナノ粒子の変形を報告する初めて報告例となる。