Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
芹澤 弘幸; 松永 純治*; 白数 訓子; 中島 邦久; 樫部 信司*; 加治 芳行
Journal of Asian Ceramic Societies (Internet), 1(3), p.289 - 295, 2013/09
焼結過程で粉末中に溶解したヘリウムが拡散して粒界にガスバブルを形成すると、焼結が抑制されて密度が上がらないために問題である。本研究では、HIPを用いてUO多結晶粉末にヘリウムを溶解させ、その後高温で加熱してヘリウムを放出させた試料の表面状態をBET及びFE-SEMによって観察した。ヘリウム放出後の試料の表面には、ふちが六角形をした浅いくぼみが多数見られた。これは、ヘリウムにより形成されたブリスタが破裂したために形成されたものと考えられる。この結果は、ヘリウムの析出に伴い、粒界領域にネガティブクリスタルが形成された可能性を示唆している。
芹澤 弘幸; 松永 純治*; 芳賀 芳範; 中島 邦久; 赤堀 光雄; 都留 智仁; 加治 芳行; 樫部 信司*; 大石 佑治*; 山中 伸介*
Crystal Growth & Design, 13(7), p.2815 - 2823, 2013/07
被引用回数:5 パーセンタイル:42.45(Chemistry, Multidisciplinary)負結晶の形状は、結晶成長の基本形状とも関連しているため、その形成及び成長メカニズムは物理学的に興味ある研究対象である。また一方で、塊状単結晶中に発生したネガティブクリスタルは、そのミステリアスな外観と希少性から宝石として珍重されている。しかしながら、その形状を任意にコントロールすることはできない。本論文で、最近発見したネガティブクリスタルの成長過程について報告する。われわれはUO中に析出したヘリウムが負結晶を形成する媒体になることを発見した。本論文では、形状コントロールが可能なネガティブクリスタルをイメージクリスタルの命名し、その変形メカニズムについて論ずる。研究成果は、ヘリウムの析出条件をコントロールすることによって、任意の形状の負結晶を形成せしめる可能性を示唆している。
芹澤 弘幸; 松永 純治*; 芳賀 芳範; 中島 邦久; 樫部 信司*; 岩井 孝
JAEA-Research 2011-025, 32 Pages, 2011/11
単結晶及び多結晶UO試料中に固溶しているヘリウムの析出に伴う組織変化を、FIB, FE-STEM及びFE-TEMを用いて調べた。ヘリウム放出後のマトリックスの微細組織は、放出温度によって変化することがわかった。1300Cで放出試験を実施した試料では、結晶粒内に体欠陥は見られるものの、結晶粒界は閉じていた。これに対して1700Cで放出試験を実施した試料では、結晶粒界にガスバブルが形成されており、一部の粒界は開いていることが確認された。これは、照射済み燃料の照射後加熱試験で観察されるFPガスの放出挙動と酷似している。結晶粒内に形成された体欠陥は、壁面がUOの格子面で囲まれた負結晶であり、その構造は、温度履歴とその試料が多結晶であるか単結晶であるかによって異なることがわかった。本研究では、負結晶を構成している格子面の指数を特定して、内圧と構造との関係について定性的に議論した。
斉藤 健弥*; 角田 章男*; 大井 昇*; 野俣 輝満*; 冨永 康夫*; 大越 由巳*; 樫部 信司*; 大内 淳弘*
PNC TJ4164 88-002VOL2, 24 Pages, 1988/05
放射性核分裂生成物および131I標識ヨウ化セシウムの高温時蒸発特性に係わる基礎データを得るために、BWR使用済燃料被覆管を用いて酸化性雰囲気の条件下で加熱試験およびサーモ・クロマトグライーを実施した。蒸発特性の要点は以下のとおりである。(1)硝酸煮沸処理済みの実炉使用済燃料被覆管(冷却期間8年以上)からは60Co、106Ru-Rh、125Sb、134Csおよび137Cs-Baの5核種が検出された。(2)60Coおよび125Sbの蒸発量は、試験温度150-1100度Cの範囲で無視できる。(3)核分裂生成物(106Ru-Rh、134Csおよび137Cs-Ba)の蒸発量は、試験温度約500度C以上で温度の上昇と共に多くなる。(4)CsIの蒸発量は、試験温度約600度C以上で温度の上昇と共に急激に多くなる。放射性核種の蒸発種の沈着温度の要点を以下に示す。(1)106Ru-Rhは約330度C(-64%)および約620度C(-28%)の温度帯に沈着する。(2)137Cs-Baは約620度C(-90%)および約290C(-8%)の温度帯に沈着する。(3)CsIは約160度C以下(-60%)および約610度C(-27%)の温度帯に沈着する。
斉藤 健弥*; 角田 章男*; 大井 昇*; 野俣 輝満*; 冨永 康夫*; 大越 由巳*; 樫部 信司*; 大内 淳弘*
PNC TJ4164 88-002VOL1, 60 Pages, 1988/05
放射性核分裂生成物および131I標識ヨウ化セシウムの高温時蒸発特性に係わる基礎データを得るために、BWR使用済燃料被覆管を用いて酸化性雰囲気の条件下で加熱試験およびサーモ・クロマトグライーを実施した。蒸発特性の要点は以下のとおりである。(1)硝酸煮沸処理済みの実炉使用済燃料被覆管(冷却期間8年以上)からは60Co、106Ru-Rh、125Sb、134Csおよび137Cs-Baの5核種が検出された。(2)60Coおよび125Sbの蒸発量は、試験温度150-1100度Cの範囲で無視できる。(3)核分裂生成物(106Ru-Rh、134Csおよび137Cs-Ba)の蒸発量は、試験温度約500度C以上で温度の上昇と共に多くなる。(4)CsIの蒸発量は、試験温度約600度C以上で温度の上昇と共に急激に多くなる。放射性核種の蒸発種の沈着温度の要点を以下に示す。(1)106Ru-Rhは約330度C(-64%)および約620度C(-28%)の温度帯に沈着する。(2)137Cs-Baは約620度C(-90%)および約290度C(-8%)の温度帯に沈着する。(3)CsIは約160度C以下(-60%)および約610度C(-27%)の温度帯に沈着する。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 中島 邦久; 岩井 孝; 芳賀 芳範; 大石 佑治*; 山中 伸介*
no journal, ,
MOX燃料におけるHe挙動についての知見を得ることを目的として、気相法により作製した単結晶UOを用い、HIP装置により91MPa-He雰囲気下、1200C100hでHeを圧入した。He圧入前後の試料の微細組織をFE-SEM, FIB, FE-STEM等を用いて観察した。ネガティブクリスタル形状のモデリングを行った結果、定性的にではあるが、He内圧と壁面の表面エネルギーのバランスがネガティブクリスタルの形状を支配していることが判明した。
芹澤 弘幸; 大石 佑治*; 芳賀 芳範; 山中 伸介*; 都留 智仁; 加治 芳行; 松永 純治*; 樫部 信司*
no journal, ,
これまでに実施した一連の研究により、HIPを用いてUO中に溶解させたヘリウムが析出すると、ポーラスな試料ができることが判明した。SEM観察の結果、対称性の良い多面体状のネガティブクリスタルが形成されていることを発見した。ネガティブクリスタルの形状は、ヘリウムを析出させるときの温度条件によって変化する。これまでに切頂八面体,38面体,50面体の3種類のネガティブクリスタルの存在を確認した。ヘリウムの析出条件を変化させると、試料中のヘリウムの活量が変化する。したがってわれわれの試験結果は、ネガティブクリスタルの形状が、内包されているヘリウムの内圧に依存して変化することを示唆している。このような性質を使って形状をコントロールすることができるネガティブクリスタルを、われわれはイメージクリスタルと呼ぶ。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 中島 邦久; 岩井 孝; 芳賀 芳範; 大石 佑治*; 山中 伸介*
no journal, ,
単結晶UOへのヘリウム圧入・加熱処理で形成されたネガティブクリスタルについて、FE-SEMによる詳細観察及び画像解析によるファセットの面積測定を行った。本試験で観察したネガティブクリスタルは、報告されている平衡形からは大きくずれていることがわかった。表面自由エネルギーが大きい面の面積が増加していることから、本試験で得られたネガティブクリスタルの表面自由エネルギーは、平衡形のそれと比較して高い状態にあることが確認された。この結果は、本試験で得られたネガティブクリスタルの内圧が高かったことを意味しており、したがって、ネガティブクリスタルの形状が、析出したヘリウムと関係していると考えられる。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 大石 佑治*; 山中 伸介*
no journal, ,
長期保管MOX燃料の照射挙動を解明するため、その模擬材として焼結体CeOを用いてセリウム析出に伴うマトリックスの変化を調べた。化学量論的組成の試料と亜化学量論的組成の試料を作成してヘリウム吸蔵及び放出試験を実施し、その後粉砕した試料をFE-SEMで観察した。化学量論的組成の試料では、バブルの形成が見られなかったのに対して、亜化学量論的組成の試料では、100nm以下のサイズの結晶粒内バブルと、さらに大きなサイズの結晶粒界バブルが見られた。両試料でこのような差が見られた原因は、ヘリウムの溶解量に関係している、すなわち亜化学量論的組成の試料の方が化学量論的組成の試料よりもヘリウムの溶解度が高かったためであると考えられる。この結果から、ヘリウムの溶解度が、マトリックス中に存在する酸素の格子欠陥と関係していることが示唆された。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 大石 佑治*; 山中 伸介*
no journal, ,
MA-MOX燃料では崩壊等によるヘリウムの生成量が多いため、昇温時のヘリウムバブル析出によるペレットスエリングが懸念される。スエリング抑制方法を把握するためには、ヘリウムバブル形成機構の理解が重要である。これまでの研究で、HIP法(熱間等方圧加圧法)による各種酸化物へのヘリウム圧入処理により、幾つかの試料において粒界/粒内にヘリウムバブルが形成されることがわかっている。そこで本報では、これらの結果を整理し、ヘリウムバブル形成機構についての考察を行った。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 中島 邦久; 岩井 孝; 芳賀 芳範; 大石 佑治*; 山中 伸介*
no journal, ,
長期間保管したMOX燃料中に発生したヘリウムは、被覆管内圧上昇の原因となるとともに燃料ペレット内にガスバブルを形成する原因となるため、運転中の燃料の健全性を議論するうえで、その挙動が重要な位置を占める。本研究では、化学量論的組成のUO及び超化学量論的組成の単結晶UOを用いて、高温高圧下でのヘリウム溶解試験を実施した。その結果、試料の酸化状態が、試料中のネガティブクリスタル形成に関係する可能性が高いことがわかった。
芹澤 弘幸; 大石 佑治*; 芳賀 芳範; 山中 伸介*; 都留 智仁; 加治 芳行; 松永 純治*; 樫部 信司*
no journal, ,
崩壊により生成したヘリウムは、昇温過程においてペレットから放出され、燃料棒の内圧上昇を引き起こす原因となるため、その挙動に関する研究は、軽水炉用MOX燃料に関心を寄せるヨーロッパの国々において積極的に進められている。我が国では原子力機構が、MA-MOX燃料健全性評価の観点からヘリウム挙動を解明すべく、文部科学省原子力システム開発事業の受託研究を、平成21年3月まで三年間にわたって実施した。この受託研究では、単結晶及び多結晶のUO、PuuOを用いたヘリウムの拡散係数の測定及び常陽照射済み燃料からのガス放出試験結果に基づく燃料振る舞いコードのヘリウム放出サブルーチンの作成等の当初予定していた成果を取得する一方で、溶解したヘリウムを放出させた後の試料に、多数のネガティブクリスタルが形成されること、またその形状が温度履歴により異なることを明らかにした。われわれは、このように形状をコントロールできるネガティブクリスタルをイメージクリスタルと名付け、さらに詳細な研究を進めている。本報告は、その成長・変形過程について、SEM観察等によりこれまでに得られた知見及び考察である。
松永 純治*; 樫部 信司*; 芹澤 弘幸; 中島 邦久; 岩井 孝
no journal, ,
熱間静水圧成形(HIP)法によりヘリウムを吸蔵させた未照射UOを加熱処理し、処理前後の組織変化をFIB及びFE-TEMにより観察した。組織変化から、ヘリウム放出に伴うUOの気泡スエリングについて評価した。ヘリウムの気泡は、1300C以上の温度で増加し、1700Cでは、気泡の連結によるトンネル形成が粒界に見られた。