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論文

Measurement of H$$^{0}$$ particles generated by residual gas stripping in the Japan Proton Accelerator Research Complex linac

田村 潤; 二ツ川 健太*; 近藤 恭弘; Liu, Y.*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 岡部 晃大; 吉本 政弘

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1049, p.168033_1 - 168033_7, 2023/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:75.85(Instruments & Instrumentation)

J-PARCリニアックは、ビーム損失が重要な課題となる大強度加速器である。J-PARCリニアックでは、H$$^{-}$$ビームが機能分離型ドリフトチューブリニアック(SDTL)で191MeVまで加速され、その後、環結合構造型加速管(ACS)で400MeVまで加速される。H$$^{-}$$リニアックでは陽子リニアックよりもビーム損失の要因事象が多いため、ビーム損失低減のためにはビーム損失の原因を詳しく調べることが必須である。制御不能なH$$^{0}$$粒子を生成する電子ストリッピング現象は、H$$^{-}$$リニアックに特有なビーム損失要因である。J-PARCリニアックにおけるビーム損失の原因を明らかにするため、SDTLとACSの間のビーム輸送部に新しいビーム診断系を設置した。ここでは、H$$^{0}$$粒子をH$$^{-}$$ビームから分離し、H$$^{0}$$粒子が分布する範囲にグラファイト板を挿入してH$$^{0}$$粒子の強度プロファイルを測定することに成功した。ビームライン真空圧力の違いによるH$$^{0}$$粒子の強度変化を調べることで、SDTLセクションのH$$^{0}$$粒子の半分は、J-PARCリニアックの残留ガスストリッピングによって生成されていることを明らかにした。

論文

Measurement of the longitudinal bunch-shape distribution for a high-intensity negative hydrogen ion beam in the low-energy region

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 小栗 英知

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 26(3), p.032802_1 - 032802_12, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Physics, Nuclear)

バンチシェイプモニター(BSM)はビーム輸送中にある地点での縦方向位相分布を測定して、縦方向ビームチューニングを行う際に有用な装置である。低エネルギー負水素(H$$^{-}$$)イオンビームの縦方向位相分布を測定するために、大強度ビーム負荷による熱負荷を軽減できるよう2次電子を放出する標的に高配向性グラファイト(HOPG)が採用した。このHOPGターゲットにより、50mA程度の高いピーク電流を持つ3MeV H$$^{-}$$イオンビームの中心部で縦方向位相分布の測定が可能となった。テストスタンドでHOPG-BSMを用いて縦方向のバンチ幅を測定したところ、ビームシミュレーションと一致した。HOPG-BSMを用いて、ビーム横方向と縦方向の相関測定を実証した。HOPG-BSMを用いて、縦方向Qスキャン法により縦方向Twissとエミッタンスを測定した。

論文

Evaluation of doped potassium concentrations in stacked two-Layer graphene using real-time XPS

小川 修一*; 津田 泰孝; 坂本 徹哉*; 沖川 侑揮*; 増澤 智昭*; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; 山田 貴壽*

Applied Surface Science, 605, p.154748_1 - 154748_6, 2022/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:51.2(Chemistry, Physical)

グラフェンのKOH溶液への浸漬により、SiO$$_{2}$$/Siウェハ上のグラフェンの移動度が改善される。これはK原子によるグラフェン修飾による電子ドーピングのためと考えられるが、このときのグラフェンに含まれるK濃度は不明だった。本研究では高輝度放射光を用いたXPS分析によりK濃度を求めた。リアルタイム観察によりK原子濃度の時間変化を求め、放射光未照射時のK原子濃度は0.94%と推定された。また、K原子の脱離に伴ってC 1sスペクトルが低結合エネルギー側にシフトした。これはグラフェンへの電子ドープ濃度が減少していることを示し、K原子はグラフェンに電子注入していることが実験的に確かめられた。

論文

Mesospheric ionization during substorm growth phase

村瀬 清華*; 片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 西村 耕司*; 橋本 大志*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 小川 泰信*; et al.

Journal of Space Weather and Space Climate (Internet), 12, p.18_1 - 18_16, 2022/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:24.42(Astronomy & Astrophysics)

巨大な太陽フレアによってもたらされる太陽風により磁気圏内にエネルギーが溜まり、そのエネルギーが一気に解放されるサブストームが発生する。そのサブストームが発生する際、高エネルギー電子が大量に中間圏まで降り注ぐ事象(EEP)がしばしば観測されるが、その詳細な発生メカニズムは解明されていない。本研究では、あらせ衛星により観測された2つのEEPに対して、3次元グローバル電磁流体力学的(MHD)シミュレーションや放射線挙動解析コードPHITSを使った解析によりその発生メカニズムを検討した。その結果、カレントシート散乱とwave-particle散乱がEEPの初期及びサブストーム発生後に重要な役割を果たしていることが示唆された。

論文

自由界面渦による気相巻き込み現象の定量評価

鳥川 智旦*; 大平 直也*; 伊藤 大介*; 伊藤 啓*; 齊藤 泰司*; 松下 健太郎; 江連 俊樹; 田中 正暁

混相流, 36(1), p.63 - 69, 2022/03

ナトリウム冷却高速炉(SFR)において、炉容器上部プレナム内の自由界面で、自由表面渦によるカバーガス巻込みが発生し、巻き込まれたガスが炉心を通過することで炉出力の擾乱を生じる可能性がある。そのため、巻き込みガスの流量を正確に予測するための評価モデルの開発が重要となる。既往研究における単一渦のガス巻込み試験では、一般的に、ガス巻込みは上部タンクの自由表面渦によって引き起こされ、吸込み管によって下部タンクにおいてガスが液体から分離される。しかし、これらの研究では、上部タンクと下部タンクとの間の圧力差の影響に着目していない。本研究では、上下部タンク間の圧力差の影響に着目した単一渦のガス巻込み試験を行った。上部タンクと下部タンクとの圧力差は、下部タンクのガス圧力を変更して制御した。その結果、上部タンクと下部タンクの圧力差が増加するにつれ、巻込みガス流量も増加することが分かった。また、吸込み管内の旋回環状流の可視化により、巻込みガス流量が増加すると吸込み管内の圧力降下が大きくなることが分かり、旋回環状流領域における圧力降下に基づいた評価モデルによってガス巻込み流量を予測できることが示唆される。

論文

Tumor radioresistance caused by radiation-induced changes of stem-like cell content and sub-lethal damage repair capability

福井 呂満*; 嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 富田 和男*; 桑原 義和*; 大内 健太郎*; 佐藤 友昭*; 奥村 一彦*; 伊達 広行*; 福本 学*; et al.

Scientific Reports (Internet), 12(1), p.1056_1 - 1056_12, 2022/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:92.29(Multidisciplinary Sciences)

一回当たり2Gyの線量を30日以上にわたり分割照射する放射線療法では、照射後に生存したがん細胞が放射線耐性を獲得し、予後不良を引き起こすことが知られる。この放射線耐性は、照射後に増加する癌幹細胞数に起因すると実験的に解釈されている。しかし、細胞実験による測定手法は、癌幹細胞に係る放射線応答(DNA損傷や細胞死発生メカニズム)の解明に限界があり、放射線へ耐性を獲得するメカニズムは未だ不明である。そこで、分割照射により樹立した放射線への耐性を持つ細胞を使用した従来のin vitro試験に加え、癌幹細胞数とそのDNA損傷応答を理論的に考慮して腫瘍生存率を予測可能する数理モデルであるintegrated microdosimetric-kinetic (IMK) modelを開発し、分割放射線療法後に腫瘍が獲得する放射線耐性のメカニズムを研究した。その結果、照射後に獲得される放射線耐性には、癌幹細胞含有率の増加に加えて、非癌幹細胞のDNA修復能力の向上が深く関与していることがわかった。これら2つの応答をIMK modelに考慮することで、獲得した放射線耐性が異なる様々な細胞株において、様々な照射条件下で発生する細胞死の実測値の再現に成功した。本成果により、放射線照射後の腫瘍が獲得する放射線耐性獲得メカニズムに関する正確な理解、これに基づく治療効果の予測技術の高精度化が期待される。

論文

Perspectives on multiscale modelling and experiments to accelerate materials development for fusion

Gilbert, M. R.*; 荒河 一渡*; 鈴土 知明; 都留 智仁; 他26名*

Journal of Nuclear Materials, 554, p.153113_1 - 153113_31, 2021/10

 被引用回数:25 パーセンタイル:89.37(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉環境における材料性能の予測において、計算科学モデリングが重要な役割を果たしており、第一世代の核融合発電所が稼働し長期的な挙動の観察が可能になるまで継続することが予定されている。2019年に、主要な専門家のグループがIEAの傘下の会合に参加し、核融合材料のモデル化における現在の位置と進行中の課題、および高度な実験特性評価がモデルの改善にどのように役立つかについて議論した。本論文は、そのワークショップ中に行われた議論から得られたレビューとして報告するものである。照射誘発欠陥の生成と基本特性のモデリング、ガスの挙動、クラスタリング、欠陥成長と相互作用、新しいマルチスケールシミュレーション、および高度な実験によるモデリングと実験の連携に関する取り組みについて議論した。

論文

Bunch-size measurement of the high-intensity H$$^{-}$$ beam with 3 MeV by the bunch-shape monitor

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊; 小栗 英知

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011012_1 - 011012_6, 2021/03

J-PARCリニアックフロントエンドの大強度3MeV H$$^{-}$$のバンチ幅を測定するためには、新たなバンチシェイプモニター(BSM)が必要である。カーボンナノチューブワイヤーとグラフェンスティックは大強度ビームを測定するために十分な強度を持つ素材であるため、BSMの標的ワイヤーの良い候補である。しかしながらBSMではワイヤーに数kV以上の負極性高電圧を印加するために放電抑制が課題であった。ワイヤーからの放電による影響を調査するための高電圧試験の後、グラフェンスティックを用いてピーク電流55mAでビーム中心部における信号検出に初めて成功した。本講演ではバンチ幅測定のプレリミナリーな結果を報告する。

論文

大強度陽子ビーム用縦方向分布モニター応答特性評価

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊; 小栗 英知

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.251 - 253, 2020/09

大強度・低エミッタンスな陽子ビーム加速を実現するため、空間電荷効果の影響が大きい低エネルギー領域での縦方向分布モニター(バンチシェイプモニター: BSM)の運用試験を進めている。BSM内部でビームを受ける二次電子生成標的に熱負荷耐性の良い高配向性グラファイト(HOPG)を導入したことで、既存のタングステン製標的で問題となっていた標的破損による計測中断が無くなり、安定した計測が可能となった。しかしHOPGを導入したBSMで初めて測定した縦方向バンチ位相分布はシミュレーションによる予想より広がっており、改善の余地がある。J-PARCリニアック棟テストスタンドのビームを利用して、BSMの応答特性を調査した。この試験ではBSMを構成する電子増倍管,偏向電磁石及びRFデフレクタの各パラメータの応答特性を調査・調整した。調整後に測定した縦方向バンチ位相分布はシミュレーションの予想分布と一致した。

論文

${it In situ}$ WB-STEM observation of dislocation loop behavior in reactor pressure vessel steel during post-irradiation annealing

Du, Y.*; 吉田 健太*; 嶋田 雄介*; 外山 健*; 井上 耕治*; 荒河 一渡*; 鈴土 知明; Milan, K. J.*; Gerard, R.*; 大貫 惣明*; et al.

Materialia, 12, p.100778_1 - 100778_10, 2020/08

長期に原子炉圧力容器の健全性を確保するためには、照射が材料に及ぼす影響を理解する必要がある。本研究では我々が新規開発したWB-STEMを用いて、中性子照射された原子炉圧力容器試験片を焼鈍中、照射誘起転位ループの観察を行った。焼鈍温度を上げると$$<100>$$ループの割合が増加していることが確認された。また、2つの$$frac{1}{2}$$$$<111>$$ループが衝突して$$<100>$$ループになる現象の観察に初めて成功した。転位に転位ループがデコレートする現象も観察され、分子動力学シミュレーションによってそのメカニズムが説明することができた。

論文

Transient ionization of the mesosphere during auroral breakup; Arase satellite and ground-based conjugate observations at Syowa Station

片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 内田 ヘルベルト陽仁*; 海老原 祐輔*; 江尻 省*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 佐藤 薫*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 71(1), p.9_1 - 9_10, 2019/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:40.92(Geosciences, Multidisciplinary)

2017年6月30日22時21分から26分(世界時)にかけて、昭和基地にあるPANSYレーダーによってオーロラ爆発時の中間圏における過渡電離が観測された。通常、中間圏における過渡電離は100keV以上の高エネルギー電子が中間圏まで到達することにより引き起こされるが、同時間帯においてあらせ衛星が観測した100keV以上の電子フラックスは有意な上昇を示していなかった。このことから、本イベントは、10keV以下の低エネルギー電子が大量に熱圏に降り注ぐことにより発生したX線による電離であるとの仮説を立てた。この仮説の妥当性を検証するため、粒子・重イオン挙動解析コードPHITSを用いて様々なエネルギースペクトルを持つ電子が大気上空に進入した場合の電離分布を計算した。その結果、10keV以下の電子でも中間圏において十分な電離を引き起こすことが可能であることが分かり、仮説の妥当性が証明された。

論文

Upgrade of the 3-MeV linac for testing of accelerator components at J-PARC

近藤 恭弘; 平野 耕一郎; 伊藤 崇; 菊澤 信宏; 北村 遼; 森下 卓俊; 小栗 英知; 大越 清紀; 篠崎 信一; 神藤 勝啓; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012077_1 - 012077_7, 2019/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.4

J-PARC加速器の要素技術試験に必要な3MeV H$$^{-}$$リニアックを高度化した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用した30mA RFQに代わり新たに製作した50mA RFQを設置した。したがって、このシステムはエネルギー3MeV、ビーム電流50mAとなる。このリニアックの本来の目的は、このRFQの試験であるが、J-PARC加速器の運転維持に必要な様々な機器の試験を行うことができる。加速器は既に試運転が終了しており、測定プログラムが開始されつつある。この論文では、この3MeV加速器の現状について報告する。

論文

Longitudinal measurements and beam tuning in the J-PARC linac MEBT1

大谷 将士*; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*; Liu, Y.*; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 三浦 昭彦; 小栗 英知

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012078_1 - 012078_5, 2019/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.4

J-PARCリニアックは2018年から設計ピーク電流である50mAでの運転を行っている。このような大電流においては、とくに低エネルギー領域での縦横両方向のビームの特性を理解することが重要である。3MeV RFQと50MeV DTLの間の長さ3mのMEBTは、RFQ-DTL間のビーム整合やRCS入射ビームの中間構造を作る非常に重要なセクションである。この論文では、MEBTの最近の測定とビーム調整について報告する。

論文

カーボン素材を用いた大強度3MeV H$$^{-}$$ビーム用バンチシェイプモニター

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 守屋 克洋; 根本 康雄*; 小栗 英知

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.51 - 54, 2019/07

J-PARCリニアックにおいてピーク電流60mAを超える大強度H$$^{-}$$ビームを供給する場合、高周波四重極リニアック(RFQ)後のビーム輸送系における縦方向測定と調整はビームロスとエミッタンス増大の削減のために重要である。大強度3MeVのH$$^{-}$$ビームのバンチ幅測定にはエネルギー損失が小さくかつ高温耐性のあるカーボンナノチューブ(CNT)ワイヤーを用いた新しいバンチシェイプモニター(BSM)が必要である。しかし二次電子を引き出すためCNTワイヤーに高圧印加すると、放電が電圧印加の妨げとなる。それゆえ安定したバンチ幅測定のためには放電を抑制する必要がある。エミッタとしてのCNTの特性を考慮してワイヤー長を短くしたところ、-10kV高圧がワイヤーに印加できた。本講演ではこのBSMの最新の開発状況と将来の展望を報告する。

論文

Development of the bunch shape monitor using the carbon-nano tube wire

北村 遼; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 守屋 克洋; 小栗 英知; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*; 大谷 将士*; 小坂 知史*; et al.

Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.2543 - 2546, 2019/06

バンチシェイプモニター(BSM)は縦方向位相空間分布を測定するための重要な装置の一つである。例えば、J-PARCリニアックではタングステンワイヤーを用いたBSMが加速空洞間のバンチ形状を測定するためACSセクションに3台導入されている。しかしながら、このBSMではRFQとDTLセクション間のビーム輸送系における3MeVのH$$^{-}$$ビームのバンチ形状を測定することは、ビーム中心部でワイヤーが断線してしまうために困難である。そこで3MeVのH$$^{-}$$ビームのバンチ形状を測定できるよう、カーボンナノチューブワイヤー(CNT)を用いた新たなBSMを開発している。CNTワイヤーに-10kVの高圧を印加するには細心の注意を要する。ワイヤーからの放電を抑制しつつBSMを運転するためにいくつかの対策を実施した。この講演ではCNT-BSMの最新の開発状況と将来の展望を報告する。

論文

Analysis of interlocked events based on beam instrumentation data at J-PARC Linac and RCS

林 直樹; 畠山 衆一郎; 三浦 昭彦; 吉本 政弘; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*

Proceedings of 7th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2018) (Internet), p.219 - 223, 2019/01

J-PARCは、多目的なユーザー実験施設であり、加速器の安定性は、重要な課題の一つである。安定的な運転を実現するには、インターロックが起こった事象を集め、解析し、その本質的な要因を調べる必要がある。J-PARCリニアックでは、ビームロスモニタ,電流モニタの波形が記録から事象の分類を行った。リニアックでは、ロスモニタ一台のみの発報事象が非常に多くなっており、その解析を行った。その結果、多くはビーム停止が不要であることが判明し、ロスモニタの新しい運転条件を決めて発報頻度が低減するか、確認を始めたところである。また、J-PARC RCSでは、インターロック時の詳しいビーム位置を記録するための新しい機器を導入し、事象の解析を進めている。本論文では、現在の状況と今後について報告する。

論文

Study of a tuner for a high-accuracy bunch shape monitor

守屋 克洋; 川根 祐輔*; 三浦 昭彦; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*

Journal of Physics; Conference Series, 1067, p.072009_1 - 072009_3, 2018/09

BB2017-2165.pdf:0.7MB

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.11

J-PARCリニアックでは、ビーム縦方向分布を観測するバンチシェイプモニタ(BSM)の高精度化を行っている。ビームをワイヤに当てることで、ビームと同じ時間(縦方向)構造を持つ2次電子をワイヤから生成する。この電子を高周波電場を用いて縦方向の情報を横方向に移すことで縦方向分布を観測する。このとき高周波電場の周波数は加速周波数と同期させる必要がある。BSMのRFディフレクタは2本の電極から構成され、目的の周波数が共振周波数となるように電極長を変えることで実現する。しかし電極長の製作精度は$$pm$$0.5mmであるため、従来の調整方法では周波数設定精度は$$pm$$390kHzであった。今回新たにチューナとして円柱ブロックを挿入することで、共振周波数を高精度に調節できることが数値シミュレーション(CST Studio)の結果から判明した。具体的には円柱挿入量$$pm$$0.1mmに対してを$$pm$$25kHzまで調節可能となる。これにより、共振周波数の粗い調節を電極長を変えることで、細かい調節を円柱ブロックを挿入することで共振周波数を極めて高い精度で調節できるようになる。現在、このチューナ付きBSMの製作を行っている。今回の発表では数値計算結果について報告する。

論文

Tensile fracture test of metallic wire of beam profile monitors

三浦 昭彦; 川根 祐輔*; 守屋 克洋; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*; 福岡 翔太*

Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.2183 - 2186, 2018/06

J-PARCリニアックでは、ビーム運転中のロスを抑制するため、四極電磁石の電流値と加速空洞の振幅の精密な調整を行っている。これらは、ワイヤスキャナモニタを用いた、ビーム進行方向に鉛直な方向のプロファイル測定、及びバンチシェイプモニタを用いた、位相の拡がり測定に基づいている。これらのモニタでは、ビームを金属ワイヤに直接当てることで計測を行っているため、熱負荷の観点から、融点の高いタングステンを採用している。今後、ビーム電流が高くなると、ワイヤの到達温度が上昇するため、高温でも十分な引張強度が必要になる。そこで、小型の真空チャンバを製作し、ビームによる熱負荷を印加電流で模擬し、ワイヤにかける張力とワイヤ径をパラメータとしたワイヤ破断試験を実施した。この結果、ビーム電流が高くなると、現状の低い張力であっても破断する可能性が示された。ビーム電流が高くなった時、ワイヤにかける張力を低めにするか、太い径のワイヤにすればよいことが分かった。

論文

JMTR廃止措置計画の策定状況

大塚 薫; 花川 裕規; 永田 寛; 大森 崇純; 武内 伴照; 土谷 邦彦

UTNL-R-0496, p.13_1 - 13_11, 2018/03

材料試験炉(JMTR: Japan Materials Testing Reactor、以後、「JMTR」と言う)は、昭和43年に初臨界を達成して以来、発電用軽水炉燃料や材料の照射試験を中心に、新型転換炉, 高速炉, 高温ガス炉, 核融合炉などの燃料・材料の照射試験に広く利用されてきた。平成29年4月に公表された「施設中長期計画」において、JMTRは廃止施設として決定し、平成30年度末までに廃止措置計画認可申請書を原子力規制庁へ申請することとなり、廃止措置の準備のための組織変更、申請書作成に必要な各種評価を開始した。本発表は、施設中長期計画が公表されて以降、平成29年度に実施した検討状況の概略について報告する。

報告書

光学部品のガンマ線照射劣化挙動(受託研究)

武内 伴照; 柴田 裕司; 花川 裕規; 上原 聡明*; 上野 俊二*; 土谷 邦彦; 熊原 肇*; 柴垣 太郎*; 駒野目 裕久*

JAEA-Technology 2017-026, 26 Pages, 2018/02

JAEA-Technology-2017-026.pdf:4.0MB

原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視し、緊急時対応を円滑に実施するためには、信頼性の高い伝送技術が必要である。本研究では、水中で伝送可能な可視光無線伝送システムの構築を目指して、LEDやフォトダイオード等の光学部品に対して10$$^{6}$$Gyまでのガンマ線の照射による影響を調べた。その結果、LEDは全光束が減少するとともに樹脂レンズ部が着色した。フォトダイオードの電流-電圧特性にはほとんど変化は無かった。フォトダイオードは、受光感度が減少するとともに窓材の樹脂が着色したが、暗電流は伝送に悪影響を与えるほどの大きさにはならなかった。これらの結果から、両素子を無線伝送システムに適用する場合に考慮すべき特性劣化の主因は、半導体部分の劣化ではなく、樹脂の着色によって発光及び受光量が減少することによるものであることが示唆された。また、発光・受光回路部を環境から隔離するための窓材や、外乱ノイズ光を軽減するための光学フィルタとして、各種ガラスについてもガンマ線照射による透過率の減少を評価し、伝送システムの構築に向けた基礎データを取得した。

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