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北村 暁
日本原子力学会誌, 62(1), p.23 - 28, 2020/01
高レベル放射性廃棄物や地層処分相当TRU廃棄物などの地層処分システムの性能を評価することを目的として、廃棄体が地下水に接触したあとの放射性核種の溶解および錯生成挙動を評価するために使用する熱力学データベース(TDB)が国内外で整備されている。本報告では、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が実施している国際プロジェクトを中心に、わが国および欧米各国で整備されているTDBを概説する。
小林 大志*; 佐々木 隆之*; 北村 暁
Journal of Chemical Thermodynamics, 138, p.151 - 158, 2019/11
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Thermodynamics)イソサッカリン酸共存下における4価および6価ウランの溶解度を、水素イオン濃度指数(pH)6
13、イソサッカリン酸濃度10
10
mol/dm
の範囲で調査した。ウラン(IV)溶解度のpH
およびイソサッカリン酸濃度依存性から、pH
6
12における支配的な溶存化学種はU(OH)
(ISA)
と考えられた。また、ウラン(VI)については、pH
7
12における支配的な溶存化学種がUO
(OH)
(ISA)
であると考えられた。ウラン(IVおよびVI)のイソサッカリン酸錯体の生成定数を、溶解度データの最小二乗適合により算出した。得られた錯生成定数を用いることで、イソサッカリン酸共存下におけるウラン(IVおよびVI)の溶解度を熱力学的に説明できることがわかった。
北村 暁
JAEA-Data/Code 2018-018, 103 Pages, 2019/03
最新の熱力学データのレビューを行い、選定された値を高レベル放射性廃棄物およびTRU廃棄物の地層処分の性能評価に用いるための熱力学データベース(JAEA-TDB)に収録した。今回のレビューでは、(1)ジルコニウムの水酸化物および加水分解種の熱力学データについて、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が公開した熱力学データベースと比較しつつ熱力学データを選定した。また、(2)金属イオンのイソサッカリン酸錯体の熱力学データについては、最新のレビュー論文を基に、選定値のレビューと内部整合性の確認を行ったうえで採用した。さらに、(3)アルカリ土類元素、ウラン(VI)イオンおよび炭酸イオンから構成される三元錯体の熱力学データについて、文献情報を暫定的に追加した。そして、(4)地球化学計算用に整備された熱力学データベースとの統合を実現させた。選定値の内部整合性は著者が確認した。更新したJAEA-TDBを有効活用するために、PHREEQCおよびGeochemist's Workbenchといった地球化学計算コード用フォーマットを整備した。
Rai, D.*; 油井 三和; 北村 暁
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.19 - 26, 2018/11
本報告の目的は、(1)溶解度法を説明し、(2)読者がどの研究が品質のよいものであるかを理解するために必要な溶解度法に望まれる基準、(3)評価基準の使用例、そして(4)いくつかの研究の必要性の例(溶解度法が理想的で他の方法が不適なもの)を提示することである。
Rai, D.*; 北村 暁; Altmaier, M.*; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Journal of Solution Chemistry, 47(5), p.855 - 891, 2018/05
被引用回数:5 パーセンタイル:85.34(Chemistry, Physical)ジルコニウムについて、単核および複核の加水分解種の生成定数および非晶質二酸化ジルコニウム(ZrO(am))の溶解度積を導出した実験データをレビューした。このレビューを通して、加水分解種(Zr(OH)
, Zr(OH)
(aq), Zr(OH)
, Zr(OH)
およびCa
Zr(OH)
)の生成定数やZrO
(am)の溶解度積を新規に決定もしくは改訂した。
Rai, D.*; 北村 暁
Journal of Chemical Thermodynamics, 114, p.135 - 143, 2017/11
被引用回数:3 パーセンタイル:85.88(Thermodynamics)イソサッカリン酸はセルロースの分解生成物であり、低レベル放射性廃棄物処分場で発生する。このイソサッカリン酸は、処分場に存在するアクチニド元素など多くの元素と強い錯体を作ることが知られている。われわれは、イソサッカリン酸の解離およびラクトン化定数や、Ca, Fe(III), Th, U(IV), U(VI), Np(IV), Pu(IV)およびAm(III)との錯生成定数をレビューした。また、イソサッカリン酸共存下における地層処分場でのアクチニド元素の移行挙動を予測するための錯生成定数について総括し、利用可能なデータが不十分な場合の熱力学データの信頼性を確保するための追加の研究について概説した。
北村 暁; 赤堀 邦晃*
Advances in Materials Science for Environmental and Energy Technologies, 6, p.133 - 144, 2017/10
日本では、使用済燃料の再処理を経て生成するガラス固化体の地層処分の代替オプションのひとつとして、使用済燃料そのものを深地層中に処分(直接処分)する可能性について、検討を開始している。キャニスターが破損したのちに使用済燃料に接触する水の組成について、現在日本で想定している炭酸濃度が10mol dm
であり、これは欧州各国の設定値より約1桁高い値となっている。使用済燃料の溶解速度は炭酸濃度に依存し、ウラン(VI)の炭酸錯体の生成により促進されると考えられる。日本での代替オプションのひとつである直接処分システムにおける信頼性の高い使用済燃料溶解速度を設定するために、二酸化ウランおよび使用済燃料の溶解速度に及ぼす炭酸濃度の影響をレビューした。
Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K.*
Radiochimica Acta, 105(8), p.637 - 647, 2017/08
被引用回数:1 パーセンタイル:80.48(Chemistry, Inorganic & Nuclear)非晶質二酸化ハフニウム(HfO(am))の溶解度を、炭酸水素カリウム(KHCO
)濃度0.001
0.1mol.kg
の範囲で測定した。HfO
(am)の溶解度は、KHCO
濃度の増加とともに劇的に増大し、ハフニウム(IV)が炭酸イオンと強く錯生成することを示した。ハフニウムの炭酸錯体の熱力学的平衡定数を、PitzerおよびSITの両活量補正モデルで導出した。KHCO
濃度の増加に伴う劇的なハフニウム濃度の増大は、Hf(OH)
(CO
)
およびHf(CO
)
の生成を考慮することで最もよく説明することができた。これらの生成反応である[Hf
+ 2CO
+ 2OH
Hf(OH)
(CO
)
]および[Hf
+ 5CO
Hf(CO
)
]の平衡定数の対数値は、それぞれ44.53
0.46および41.53
0.46であった。
小林 大志*; 手島 健志*; 佐々木 隆之*; 北村 暁
Journal of Nuclear Science and Technology, 54(2), p.233 - 241, 2017/02
被引用回数:3 パーセンタイル:50.46(Nuclear Science & Technology)グルコン酸およびイソサッカリン酸共存下におけるジルコニウムの溶解度について、水素イオン濃度指数(pH)および全グルコン酸もしくはイソサッカリン酸濃度の依存性を調査した。ジルコニウムの溶解度に及ぼすpH
およびグルコン酸濃度依存性からは、中性水溶液中ではZr(OH)
(GLU)
, pH
が10以上のアルカリ性水溶液中ではZr(OH)
(GLU)(GLU
)
の存在が示唆された。イソサッカリン酸共存下では、グルコン酸共存下と同様の化学形であるZr(OH)
(ISA)
およびZr(OH)
(ISA)(ISA
)
が、中性~アルカリ性水溶液中で支配的であると推定された。粉末X線回折の結果、グルコン酸およびイソサッカリン酸いずれの共存下においても、溶解度を制限する固相は非晶質ジルコニウム水酸化物(Zr(OH)
(am))であると考えられた。ジルコニウムのグルコン酸およびイソサッカリン酸錯体の生成定数は、溶解度データの最小二乗解析によって決定され、既往の4価アクチニドの値と比較検討した。
Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Radiochimica Acta, 104(8), p.583 - 592, 2016/08
被引用回数:4 パーセンタイル:47.23(Chemistry, Inorganic & Nuclear)結晶質二酸化ハフニウム固相(HfO(cr))の溶解度における酸濃度の影響を調査した。本研究では、(1)2種類の固相量を使用、(2)固相の酸洗浄、(3)1400
Cでの固相の加熱、(4)二酸化ハフニウムが非晶質(am)から結晶質(cr)に変遷するかどうかを調べるための固液混合状態での90
Cでの試験、を実施した。これらの処理の結果、HfO
(cr)には少量の結晶性の低い(ただし非晶質ではない)成分(HfO
(lcr))が含まれており、これがHfO
(cr)よりも溶解度を制限する固相となることが結論づけられた。溶解度データはPitzerおよびSITの両モデルで説明できた。HfO
(cr)の溶解度積の対数値も推定された。少量の結晶性の低い固相が確認されたことは、鉱物表面がしばしば構造的または組成的に不完全で、結晶固相より高い溶解度を示す一般的な傾向と整合している。本研究は溶解度データの解釈において、難溶性固体の溶解挙動が固有の固相に規定されることが観察されることに注意を払う必要があることを強調している。
北村 暁; 近沢 孝弘*; 赤堀 邦晃*; 舘 幸男
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.55 - 72, 2016/06
わが国では、従前の高レベル放射性廃棄物の地層処分に加えて、使用済燃料を直接深地層中に処分する方策(以下、直接処分)など、代替処分オプションに関する調査・研究が開始されている。このことを受け、直接処分の安全評価に必要となるパラメータのうち、使用済燃料および構造材(ジルカロイ被覆管や制御棒など)の溶解速度の設定に資することを目的として、直接処分の安全評価を進めている欧米各国の設定値を一覧するとともに、設定根拠および不確実性評価について調査した。欧州各国は設定にあたって欧州委員会主催のプロジェクトの成果を踏まえていることから、その内容についても概説した。溶解速度設定の根拠となる実測値については、各国とも共通して用いられているものが多く、得られた設定値についても類似しているものが多く見受けられた。また、不確実性については定量的な評価が難しいことから、各国とも保守的にパラメータを設定している様子が見受けられた。以上の内容は、わが国の直接処分の安全評価における溶解速度の設定の基盤情報として有効である。
長田 正信; 近沢 孝弘*; 赤堀 邦晃*; 北村 暁; 舘 幸男
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.31 - 54, 2016/06
わが国では、使用済燃料の全量を再処理し、そこで発生する高レベル放射性廃液のガラス固化体を深地層中へ埋設することとしている。一方で、将来のエネルギー情勢の変化に柔軟に対応するため、使用済燃料を直接地層中に埋設処分する手法(直接処分という)についても技術的成立性を検討している。直接処分の安全性を評価するためには、処分後のある時期に閉じ込め機能が喪失した際に、使用済燃料から地下環境中へ放出される核種の種類や放出量等(総称してソースタームという)を設定する必要がある。しかし、これらの詳細な検討は、国内では未実施である。このことを受け、わが国における直接処分の安全評価に資することを目的として、ソースタームのうち瞬時放出に着目し、本分野での先進諸外国の安全評価事例を調査した。諸外国における安全評価の内容を比較した結果、引用する試験データは各国でほぼ同様であったが、最終的なソースターム設定は、各国の事情(炉型や想定燃焼度等)を加味した結果として各国間で違いがみられた。また、設定値が含む不確実性の表現も各国で異なり、推奨値に加え悲観的値を設けるケースや、中央値と標準偏差を与えるケース等の違いがみられた。本調査内容は、わが国における直接処分の安全評価のための基盤情報として有効である。
Rai, D.*; 北村 暁
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(4), p.459 - 467, 2016/04
被引用回数:6 パーセンタイル:60.42(Nuclear Science & Technology)アルファ-D-イソサッカリン酸(ISA)の解離定数およびラクトン化定数については、文献によって大きな不一致がある。核磁気共鳴(NMR)と、-D-イソサッカリン酸に関係するイソサッカリン酸カルシウム結晶(Ca(ISA)
(cr))の広範な実験による溶解度データとの組み合わせを基にすると、[HISA(aq)
ISA
+ H
]の反応の標準状態における平衡定数の対数値(log K
)が-3.27
0.01であり、また[HISA(aq)
ISL(ISA-1,4-ラクトン)(aq) + H
O]のlog K
が0.49
0.09が信頼できる値となる。これらのデータからは、[ISL(aq) +H
O
ISA
+ H
]のlog K
は-3.76
0.09と導出される。信頼できる広範な実験によるCa(ISA)
(cr)の溶解度データをSIT活量補正モデルで再解釈すると、[Ca(ISA)
(cr)
Ca
+ 2 (ISA)
のlog K
は-6.40
0.09であり、[Ca
+ ISA
CaISA
]のlog K
は1.70
0.09となる。
下村 祐介; 羽成 章*; 佐藤 勇*; 北村 了一
JAEA-Technology 2015-062, 47 Pages, 2016/03
廃棄物管理施設を規制するための新しい基準(新規制基準; 平成25年12月18日施行)を受けて、日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価を行った。はじめに森林火災の延焼シナリオを想定し、現地調査、森林火災評価モデル等から、森林火災の強度を評価した。森林火災の強度の評価に用いたモデルは、Rothermelの拡大方程式及びCanadian Forest Fire Behavior Prediction (FBP) Systemである。輻射熱による施設への影響評価を行い、想定した森林火災に対する施設外壁の温度変化を試算した。施設外壁温度は最大160C程度と評価され、一般にコンクリートの強度に影響がないとされている許容温度(200
C)には達しない事を明らかにした。さらに、防火帯突破確率を試算し、約20%程度であった。本報告書は、廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価を通して、新規制基準における森林火災に対する評価の一例を示すものである。
北村 暁; 高瀬 博康*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(1), p.1 - 18, 2016/01
被引用回数:3 パーセンタイル:78.13(Nuclear Science & Technology)使用済燃料の再処理を経て生成するガラス固化体の地層処分だけでなく、使用済燃料そのものを深地層中に処分(直接処分)する可能性について、日本の地層処分計画において検討される可能性が出てきている。使用済燃料の直接処分においては、廃棄体中の放射濃度が高く、放射線による影響も高くなる。放射線による影響の可能性の具体例としては、キャニスターの腐食量が増える、放射線によって地下水が変質することで酸化性化学種が生成し還元型地下水が酸化される、使用済燃料の溶解速度が上昇するといったことが挙げられる。安全評価における線による影響に特に注目し、本研究では使用済燃料、キャニスターおよびキャニスター外部における
線の影響に関する研究をレビューした。
北村 暁; 高瀬 博康*; Metcalfe, R.*; Penfold, J.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(1), p.19 - 33, 2016/01
被引用回数:1 パーセンタイル:91.67(Nuclear Science & Technology)使用済燃料の再処理を経て生成するガラス固化体の地層処分だけでなく、使用済燃料そのものを深地層中に処分(直接処分)する可能性について、日本の地層処分計画において検討される可能性が出てきている。使用済燃料の直接処分においては、廃棄体中の放射濃度が高く、放射線による影響も高くなる。放射線による影響の可能性の具体例としては、キャニスターの腐食量が増える、放射線によって地下水が変質することで酸化性化学種が生成し還元型地下水が酸化される、使用済燃料の溶解速度が上昇するといったことが挙げられる。このことから、ガラス固化体の地層処分では問題とならないと思われる放射線による影響について、使用済燃料の直接処分の安全評価では考慮することが必要となる。安全評価における線照射影響に特に注目して、本研究では直接処分を計画している日本以外の国々の安全評価をレビューした。本レビューは、日本における直接処分の安全評価に適切な論点を明確にした。
北村 高一; 忽那 秀樹; 松嶌 聡; 香田 有哉; 岩井 紘基
デコミッショニング技報, (51), p.2 - 10, 2015/04
原子炉廃止措置研究開発センター(以下「ふげん」という。)では、平成20年2月に新型転換炉原型炉施設(重水減速沸騰軽水冷却圧力管型炉)の廃止措置計画の認可を受け、それ以来、廃止措置作業に精力的に取り組んできている。放射能レベルが比較的低い施設の解体として、タービン設備の解体撤去工事を進め、様々なデータを蓄積してきている他、重水抜き出し及びトリチウム除去並びに重水の搬出等を安全かつ合理的に実施してきている。また、クリアランス制度の運用準備や原子炉本体の解体工法等の研究開発も同時に進めている。廃止措置を実施しながら、地元産業界や地元大学との共同研究等の連携に努めている他、国内外の関係機関とも情報交換を継続的に実施している。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 北村 暁; 吉川 英樹; 小田 治恵; 石寺 孝充; et al.
JAEA-Research 2014-030, 457 Pages, 2015/03
原子力機構(JAEA)がこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、原子力発電環境整備機構(NUMO)が今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定すること等を目的として、2011年度よりJAEAとNUMOは以下の3つのテーマについて共同研究を進めている。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討: 水理地質構造モデル構築手法の事例調査に基づいて、得られた知見を評価ツリーとして整理し、モデルの不確実性やそれらの評価項目への影響等についての検討を行った。(2)シナリオの構築方法に関する検討: 状態設定手順を実務的な観点から、さらに見直すとともに、セメント影響とガラス溶解挙動について、知見の体系的な整理と不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定方法に関する検討: 母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
北村 暁; 桐島 陽*
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(3), p.448 - 450, 2015/03
被引用回数:1 パーセンタイル:10.74(Nuclear Science & Technology)Journal of Nuclear Science and Technologyでは、放射性廃棄物処理、放射性廃棄物処分と環境、原子力施設の廃止措置技術など、放射性廃棄物処理処分に関する様々な分野を包含している。本報では近年の動向について紹介する。
吉田 泰*; 北村 暁
JAEA-Data/Code 2014-022, 38 Pages, 2014/12
経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)の熱化学データベース(Thermochemical Data Base: TDB)プロジェクトでは、放射性廃棄物の地層処分における性能評価上重要な元素の熱力学データベースの開発が行われている。近年では、2008年にトリウム、2012年にスズそして2013年に鉄(第1分冊)の熱力学データベースが公開された。収録されている熱力学データは、レビュー方法やデータ選定、ゼロイオン強度への活量係数補正、誤差の評価、および温度補正などについて示された、OECD/NEA自身のガイドラインに従い厳しい目で選定されており、そのため信頼性が高いとされている。本報告では、OECD/NEAの選定値について、既存のものにトリウム,スズおよび鉄(第1分冊)の選定値を追加し、汎用地球化学計算コードであるPHREEQC, EQ3/6およびGeochemist's Workbenchで読み込み可能なデータベースファイルとして整備した。整備したデータベースファイルは日本原子力研究開発機構の熱力学・収着・拡散データベースのホームページより入手することができる。