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上出 英樹; 伊藤 隆哉*; 小竹 庄司*
日本原子力学会誌ATOMO, 60(9), p.562 - 566, 2018/09
ナトリウム冷却高速炉は、ウラン資源の利用率を飛躍的に向上させるとともに、プルトニウム他の長寿命TRU核種を効率的に燃焼させ、使用済み燃料の減容化・潜在的な有害度低減を可能にする優れたポテンシャルを持ち、実証段階へと進みつつある有望な高速炉概念である。ロシアのBN-800が2016年10月より商業運転を開始したことはその実用化に向けて大きな一歩であり、ロシアはこれにより商用段階に入ったとしており、次期炉であるBN-1200ではGIFの掲げる安全性, 経済性目標の達成を目指している。中国では600MWeの実証炉の建設を開始し、インドは原型炉PFBRの運開を目前に控え、これに続き実用炉6基の建設計画を有している。ここでは各国のナトリウム冷却炉の開発の進展を概観するとともに、日本における開発状況と今後の方向性をまとめた。
小竹 庄司*; 近澤 佳隆; 高屋 茂; 大高 雅彦; 久保 重信; 荒井 眞伸; 桾木 孝介; 伊藤 隆哉*; 山口 彰*
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 6 Pages, 2017/04
研究開発段階炉の保全の考え方を提案した。ナトリウム冷却炉の場合は材料との共存性がよく基本的に劣化はないが、ナトリウム純度および熱過渡の管理が重要である。運転初期の段階では運転経験の少なさを考慮して代表部位の検査をするが、実績を積むことにより試験間隔を延長していくことが可能であると考えられる。実用炉においてはナトリウムの材料共存性を考慮して、定期的な検査を不要とすることを目指している。
荒井 眞伸; 桾木 孝介; 相澤 康介; 近澤 佳隆; 高屋 茂; 久保 重信; 小竹 庄司*; 伊藤 隆哉*; 山口 彰*
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 6 Pages, 2017/04
研究開発段階炉の保全の適用先としてもんじゅの配管支持構造物を検討した。配管支持構造物の寿命はプラント寿命より長いことは試験的に確認されている。初期段階としてアクセス可能な支持構造物について目視検査が考えられるが、高速炉の特徴として配管熱膨張が大きいため、最終的には配管変位監視による支持構造物の健全性監視が可能になると考えられ、その場合は、目視検査は代表部位のみに限定できると考えられる。
加藤 篤志; 早船 浩樹; 小竹 庄司*
Nuclear Engineering and Design, 280, p.586 - 597, 2014/12
被引用回数:4 パーセンタイル:33.4(Nuclear Science & Technology)JSFRでは、建設費削減のために2ループシステム、高クロム鋼の採用による配管短縮等の革新技術を採用している。これらの新規技術のコスト評価のため、新たなボトムアップ手法のコスト評価手法を構築した。これには、材料の選択、製造工程の考慮など革新技術のコスト評価を可能にする工夫がなされている。評価の結果、革新技術の採用、規模の経済性効果、習熟効果、共用化効果などに期待することで、軽水炉に比肩し得る経済性を達成できる可能性があることを示された。
木曽原 直之; 阪本 善彦; 小竹 庄司*
JAEA-Research 2014-016, 60 Pages, 2014/09
ナトリウム冷却高速炉の安全性と経済性の更なる向上のために、超臨界炭酸ガスサイクルタービンシステムのJSFRへの適用性を検討した。本検討は、超臨界炭酸ガスタービンシステムを1次ナトリウム系に直結した2次系削除型JSFRに関するものである。超臨界炭酸ガスタービンのシステム構成、ヒートマスバランス、主要機器の設計検討について述べる。また、原子炉建屋とタービン建屋内の機器・配管の配置も検討し、建屋の大きさを評価した。この結果、従来の2次系を有する蒸気タービンを採用したJSFRと比較すると、原子炉建屋容積及びタービン建屋容積は、それぞれ7%、40%削減することが明らかとなった。また、サイクル熱効率は41.9から42.3%であり、水・蒸気システムのJSFRとほぼ同じであることわかった。
木曽原 直之; 阪本 善彦; 小竹 庄司*
JAEA-Research 2014-015, 33 Pages, 2014/09
ナトリウム冷却高速炉の安全性と経済性の更なる向上のために、超臨界炭酸ガスタービンシステムのJSFRへの適用性を検討した。本検討は、超臨界炭酸ガスタービンシステムを1次ナトリウム系に直結した2次系削除型JSFRに関するものである。ナトリウム/炭酸ガス熱交換器はこのシステムの重要機器の一つであることから、その構造や炭酸ガスリーク時の安全性に関して述べる。ナトリウム/炭酸ガス熱交換器は、PCHE方式とし、き裂進展防止と熱膨張低減のためにSiC/SiCセラミック複合材料をPCHEの材料に用いた。また、製作性や補修性の観点から多数の小型の熱交換PCHEモジュールを、その容器の中で組み合わせる構成とした。熱交換器における炭酸ガスリークも評価し、この結果、炉心や1次ナトリウムバウンダリーへの影響は無いことがわかった。
佐々木 研治*; 内藤 克昭*; 大木 繁夫; 大久保 努; 小竹 庄司*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.94 - 98, 2014/04
実用高速炉の直接炉心冷却系(DRACS)は異常・事故時に炉心を冷却するために設けられた安全上重要なシステムである。DRACSの2次系配管は非管理区域に引回す計画であるため、DRACSの炉内熱交換器(DHX)内の2次系ナトリウムの放射化量を制限する必要がある。本研究ではモンテカルロ計算コードMCNPと核データ・ファイルJENDL-3.3を用いて、炉心から漏えいする中性子によるDHX内の2次系Na-24生成量、DRACSのNa-24放射能濃度、2次系配管周りの線量率を評価し、非管理区域に引回しても、遮へい設計の観点からは問題ないことを確認した。
阪本 善彦; Garnier, J.-C.*; Rouault, J.*; Grandy, C.*; Fanning, T.*; Hill, R.*; 近澤 佳隆; 小竹 庄司*
Nuclear Engineering and Design, 254, p.194 - 217, 2013/01
被引用回数:14 パーセンタイル:74.94(Nuclear Science & Technology)日米仏の三国で高速炉は持続可能な核エネルギー供給、高レベル廃棄物処理の観点から不可欠であることを確認した。高速炉の冷却材の比較評価を行い、最終的に三国一致してナトリウムが最も有望であることを確認した。
近澤 佳隆; 青砥 紀身; 早船 浩樹; 小竹 庄司; 大野 裕司; 伊藤 隆哉*; 戸田 幹雄*
Nuclear Technology, 179(3), p.360 - 373, 2012/09
被引用回数:11 パーセンタイル:62.64(Nuclear Science & Technology)JSFRの革新技術10項目について採否判断を行った結果をまとめた。高燃焼度燃料,安全性向上,コンパクト原子炉構造,冷却系2ループ化,ポンプ組込IHI,高信頼性SG,自然循環崩壊熱除去系,簡素化燃料取扱設備,SCCV,免震建屋の10項目すべてについて採用可能であることを確認した。
家田 芳明; 近澤 佳隆; 小竹 庄司*
ATW; International Journal for Nuclear Power, 57(3), p.163 - 168, 2012/03
日本における高速炉開発の経験と現状が要約されている。実施中のFaCTプロジェクトは高速炉サイクルを2050年頃に実用化する計画であり、文部科学省, 経済産業省, 電力, メーカーと原子力機構の共同で推進されている。FaCTフェーズ1の成果として、JSFRのキー技術の成立性が確認されたが、東北沖で発生した大地震の影響で、フェーズ2の開始を待つ状態にある。日本の原子力研究開発政策は、東北沖地震と津波の影響を受けるかもしれないが、原子力エネルギーの重要性は変わりない。ここでは、東電福島第一原子力発電所事故から学んだ教訓、もんじゅの安全性向上への反映、次世代高速炉システムの安全設計基準への反映に焦点を当てて述べる。
近澤 佳隆; 鵜澤 将行*; 臼井 伸一*; 戸澤 克弘*; 小竹 庄司
Nuclear Technology, 177(3), p.293 - 302, 2012/03
被引用回数:3 パーセンタイル:26.3(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却実用炉のための燃料取扱設備の比較評価を実施した。簡素化EVST方式と水プール直接貯蔵方式の比較評価を実施した。水プール直接貯蔵方式はEVSTを削除可能なものの新燃料,破損燃料のための専用貯蔵設備を要しシステム全体としては経済性はEVST方式と同等程度であることがわかった。このため従来技術の延長で水プール直接貯蔵方式と同等の経済性を達成可能なEVST方式を採用した。
小竹 庄司*; 山野 秀将; 佐賀山 豊
Fusion Science and Technology, 61(1T), p.137 - 143, 2012/01
被引用回数:1 パーセンタイル:10.74(Nuclear Science & Technology)本論文では、第4世代エネルギーシステムのための安全目標と安全原則について述べる。特に、深層防護の第4層に相当する安全設計上のシビアアクシデントの進展防止と影響緩和を強調する。その目標や原則に整合するように、決定論的安全設計アプローチが補完的に確率論的アプローチを活用してJSFRに適用された。また、JSFR安全設計の考え方が、炉停止機能,崩壊熱除去機能,封じ込め機能といった必須の安全機能に対応する安全設計の特徴とともに構築された。さらに、ナトリウムの化学的活性に対する設計の考え方について、炉心安全との分離とプラント信頼性への寄与の観点から検討された。
久保 重信*; 島川 佳郎*; 山野 秀将; 小竹 庄司
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00
安全設計を具体化するため、上位レベルの安全原則から、各安全系のシステム,構造,機器(SSC)に対して設計要求を展開した。本報では、JSFRの安全系のSSCに対する設計要求を示す。
近澤 佳隆; 小竹 庄司; 澤田 周作*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2012/00
FR configuration comparison in the JAEA feasibility study (FS) from 1996 to 2006 has been summarized. A brief description of a FS pool concept and material mass comparison between FS pool and loop concepts have been provided. A shot review of pool designs has also been provided showing the FS pool concept has the most compact reactor vessel diameter.
加藤 篤志; 小竹 庄司; 吉氏 崇浩*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00
FaCTプロジェクトでは、革新技術の導入により、JSFRの建設物量の削減を図っている。その経済性を評価するために、SCALLE(Sum of Cost Account Leading to future Logistics Economy)コードという評価手法を開発した。SCALLEコードでは、物量とそれに関連する単価を積み上げるボトムアップ手法を採用した。
平田 慎吾; 近澤 佳隆; 加藤 篤志; 宇都 成昭; 小幡 宏幸*; 小竹 庄司*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00
高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCTプロジェクト)では、システム簡素化のための燃料取扱系の開発を進めている。炉外燃料取扱については、燃料交換時間を短縮し稼働率を向上するために、コンパクト化原子炉容器に適合した燃料集合体を2体同時に移送できる2集合体移送ポットを開発している。燃料集合体2体同時移送において、移送系の故障等に対しても収納した燃料を制限温度内に抑え除熱成立性を確認するための試験及び解析研究について示す。
西山 昇; 小竹 庄司*; 鵜澤 将行*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 9 Pages, 2012/00
商用段階のナトリウム炉であるJSFRは経済性を指向してコンパクトな設計としている。商用炉は建設費を抑えて経済性を確保するとともに、運転・保守性に優れたプラントでなければならない。このためあらかじめJSFRに要求される保守・補修内容を想定し、これらの保守・補修が実施できるよう設備設計に反映するとともに、必要な検査装置を開発している。このような取り組みにより概念設計段階から、JSFRの保守・補修性の向上を目指している。
青砥 紀身; 宇都 成昭; 阪本 善彦; 伊藤 隆哉*; 戸田 幹雄*; 小竹 庄司*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00
JSFRの設計研究及び研究開発の進捗を報告する。2050年頃の導入を目指す実用炉は1,500MWeを対象とし、2025年頃の運開を計画している実証炉は500から750MWeを想定して設計研究を進めており、経済性,信頼性及び安全性向上のための革新技術についても研究開発を行っている。厳しい地震条件にも耐え得る原子炉容器のコンパクト化を追求するとともに、高クロム鋼製配管を用いた冷却系2ループ化を実現するため、配管エルボ内の流力特性や配管製作性についても検討している。Na-水反応への対策強化のため直管二重伝熱管SGを開発しており、熱流力設計や機器の試作を行っている。受動的炉停止機構SASSの成立性を実証するため、JSFRへの適用性を評価するための安全解析と「常陽」を用いた実証試験を行っている。また、経済性向上を目指した先進的燃料取扱いシステムの開発も進めている。革新技術のJSFRへの採否について議論しており、2010年度中に採否判断を終了する予定である。
衛藤 将生*; 神島 吉郎*; 岡村 茂樹*; 渡辺 収*; 大山 一弘*; 根岸 和生; 小竹 庄司*; 阪本 善彦; 上出 英樹
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00
JSFRの設計においては、建設費の低減を目指して、原子炉容器径を小さく、炉内構造物を簡素にしている。原子炉容器径の低減は、先進的な燃料交換システムと運転中高温になる原子炉容器の概念を採用することで達成している。しかし、原子炉容器径の低減により、上部プレナム内の流速が増加し、流動場が厳しくなる。このため、カバーガスの巻き込みとホットレグ吸込口における液中渦によるキャビテーションの発生を抑制するため、上部プレナム流動場の最適化を実施した。加えて、設計地震荷重が増大し、かつ原子炉容器壁が上部プレナムの熱過渡に直接曝されることから、地震荷重と熱荷重に対する構造健全性を評価した。本論文は、これら原子炉構造の設計研究の特徴と結果について記載するものである。
岡村 茂樹*; 衛藤 将生*; 神島 吉郎*; 根岸 和生; 阪本 善彦; 北村 誠司; 小竹 庄司*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 10 Pages, 2012/00
本論文は、地震条件,免震システム及び主要機器の耐震性評価を含む、JSFRの免震設計について記載したものである。JSFRでは地震力を緩和するために免震システムを採用しているが、設計地震荷重は、2007年の新潟県中越沖地震以降、より厳しくなっており、既往の免震システムより主要機器に負荷される地震荷重を緩和する必要がある。このため、主要機器の固有振動数を考慮しつつ、既往の免震システムの性能を最適化することによって、より優れた免震性能を持つ免震システムを検討した。このナトリウム冷却炉向けに性能を最適化した新型免震システムには、既往のものより厚肉の積層ゴムとオイルダンパを採用した。また、この新型免震システムを適用した条件で原子炉構造の耐震性評価を行い、新型免震システムの性能を確認した。