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林 博和; 湊 和生*
Electrochemistry (Internet), 92(4), p.043020_1 - 043020_5, 2024/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Electrochemistry)NaCl-2CsCl溶融塩中のネプツニウムの挙動をサイクリックボルタンメトリ法やディファレンシャルパルスボルタンメトリ法などの電気化学的手法によって823から923Kにおいて測定した。NaCl-2CsCl溶融塩中において、Npイオンは、LiCl-KCl共晶溶融塩中と同様に、Npイオンを経てNpに還元されることを明らかにした。また、サイクリックボルタモグラムから、Np及びNpイオンの拡散係数を導出した。さらに、Np/Np及びNp/Np酸化還元反応の式量電位が、E(Np/Np) = -3.353 + 7.6710T及びE(Np/Np) = -1.175 + 4.9910 T vs. Cl/Cl (V)であることを示し、Np及びNpイオンの活量係数を、NpCl及びNpClの過冷却液体状態のギブス自由エネルギーの文献値を用いて導出した。
佐々木 宏和*; 西久保 英郎*; 西田 真輔*; 山崎 悟志*; 中崎 竜介*; 磯松 岳己*; 湊 龍一郎*; 衣川 耕平*; 今村 明博*; 大友 晋哉*; et al.
古河電工時報, (138), p.2 - 10, 2019/02
電子顕微鏡や放射光等の先端解析技術は、試料の構造や化学状態について多くの有用な情報をもたらし、材料研究に欠かせないツールとなっている。本稿では、これらの先端解析技術の中から、電子線ホログラフィや放射光を用いたX線小角散乱法(SAXS)等の手法を中心に、材料研究への応用事例を紹介する。これらの手法を活用することにより、未知であった材料の本質を明らかにすることができ、新製品開発の指針を定める上で重要な知見を得ることができる。
林 博和; 赤堀 光雄; 湊 和生
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1331 - 1334, 2015/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.15(Chemistry, Analytical)NaCl-2CsCl溶融塩(823K)中のアメリシウムの電気化学的挙動を、サイクリックボルタンメトリ法及びディファレンシャルパルスボルタンメトリ法によって測定した。Am(III)イオンはAm(II)イオンを経てAmイオンに還元されること、及びAm(III)/Am(II)反応及びAm(II)/Am(0)反応の式量電位はそれぞれ-2.73及び-2.97(V vs Cl/Cl)であることを示した。
高野 公秀; 林 博和; 湊 和生
Journal of Nuclear Materials, 448(1-3), p.66 - 71, 2014/05
被引用回数:2 パーセンタイル:15.60(Materials Science, Multidisciplinary)結晶格子の熱膨張データ取得を目的とし、酸化物の炭素熱還元により窒化キュリウム(CmN)の粉末試料を調製した。Cmの純度は96%で、不純物として0.35%のPuと3.59%のAmを含有する。室温で自己照射損傷による格子定数の時間変化を測定した結果、3日間で0.43%膨張して一定値に飽和した。この値は超ウラン元素の蛍石型構造の二酸化物より大きい。また、これにより297Kでの未損傷状態の格子定数として0.50261nmを得た。次に高温X線回折測定により、室温から1375Kの範囲で格子定数を温度の関数として定めた。その結果、293Kから1273Kまでの線熱膨張は0.964%で、平均線熱膨張係数は9.8410Kであった。他のアクチノイド窒化物のデータと比較して、CmNは高熱膨張の窒化物(PuN及びAmN)と低熱膨張の窒化物(UN及びNpN)のほぼ中間に位置することを明らかにした。
久語 輝彦; 石川 眞; 長家 康展; 横山 賢治; 深谷 裕司; 丸山 博見*; 石井 佳彦*; 藤村 幸治*; 近藤 貴夫*; 湊 博一*; et al.
JAEA-Research 2013-046, 53 Pages, 2014/03
本報告書は、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の収束に貢献することを目的として、日本原子力研究開発機構と日立GEニュークリア・エナジーが、2011-2012年度の2年間にわたって共同で実施した研究の成果をまとめたものである。本研究ではまず、現状の福島第一原子力発電所において再臨界に到るシナリオを検討した。引き続いて、そのシナリオに応じた投入反応度及び反応度フィードバックメカニズムをモデル化して、シビアアクシデント後の原子力発電所における再臨界事象を評価できる手法を開発し、汎用炉心解析システムMARBLE上で稼働する臨界事故シミュレーションツールPORCASとして整備した。さらに、このPORCASを用いて、福島第一原子力発電所における代表的な再臨界シナリオの挙動解析を行い、この結果を用いて被ばく線量を評価することにより、公衆への影響の程度を概算した。
林 博和; 高野 公秀; 倉田 正輝; 湊 和生
Journal of Nuclear Materials, 440(1-3), p.477 - 479, 2013/09
被引用回数:6 パーセンタイル:42.36(Materials Science, Multidisciplinary)酸化ネプツニウムを原料として炭素熱還元法によって調製した窒化ネプツニウムと塩化カドミウムの反応によって高純度の三塩化ネプツニウムを調製した。粉末X線回折法によって測定した六方晶の三塩化ネプツニウムの格子定数はa=0.74210.0006nm及びc=0.42680.0003nmで、これまでの報告値(a=0.7420.001nm, c=0.42810.0005nm)とよく一致した。約1mgの試料を金製の容器中に密封し、示差熱分析装置を用いて測定した融解温度は10703Kであった。これは、これまでに実測値の報告がないために推奨値として採用されているUClの融解温度(1115K)とPuClの融解温度(1041K)の中間値である107530Kに近い値である。
林 博和; 萩谷 弘通; Kim, S.-Y.*; 森田 泰治; 赤堀 光雄; 湊 和生
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 296(3), p.1275 - 1286, 2013/06
被引用回数:4 パーセンタイル:31.25(Chemistry, Analytical)Cmの壊変によってCm-Pu混合酸化物となった40年前に製造されたCm酸化物試料を硝酸溶液中に溶解し、陰イオン交換樹脂カラムを用いてプルトニウムイオンを除去し、3級ピリジン型樹脂及び硝酸-メタノール溶液を用いたクロマトグラフ法によってAm不純物を除去したCm溶液を用いてCm酸化物の原料となるCmシュウ酸塩を調製した。調製したCmシュウ酸塩試料はCm化合物の調製及び物性測定用試料として供給した。
逢坂 正彦; 小無 健司*; 林 博和; Li, D.*; 本間 佳哉*; 山村 朝雄*; 佐藤 勇; 三輪 周平; 関本 俊*; 窪田 卓見*; et al.
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 5 Pages, 2011/12
将来アクチノイド研究・技術に従事することが期待される若手に向けたJ-ACTINET主催のサマースクールが成功裏に開催された。第1回のサマースクールは2009年8月茨城地区で開催され、2010年8月関西地区での開催が続いた。アクチノイド研究の入門コースとして、大学・大学院学生並びに若手研究者・エンジニアを対象として、実際のアクチノイド体験を主眼とした。34日の短期間のスクールでアクチノイドの体験を行い、アクチノイドへの興味を引き出すために多くの努力が払われた。茨城地区でのサマースクールにおいてはアクチノイド取扱いの模擬体験が、また、関西地区でのサマースクールにおいては実際のアクチノイドを用いた実験が好評を博した。今後J-ACTINETサマースクールを毎年開催していく予定である。
藤井 俊行*; 奥出 元気*; 上原 章寛*; 関本 俊*; 林 博和; 赤堀 光雄; 湊 和生; 山名 元*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 288(1), p.181 - 187, 2011/04
被引用回数:6 パーセンタイル:43.05(Chemistry, Analytical)TBP溶液と水和物融体Ca(NO)HO又はCaClHOの間のCe(III), Am(III), Cm(III)の分配挙動を放射化学的手法で研究した。Ca(NO)HO系では、Ce/Amの分離係数は最大12、Cm/Amの分離係数は最大1.7という結果が得られた。これらの元素の分配比は水和物融体中の水の活量の減少とともに増加し、水が少ない組成での抽出性能は水が多い組成よりも水の活量の影響を受けにくい。この傾向は、水和物融体中のNd(III)の吸光スペクトルで観察された配位状況の変化と似ている。
林 博和; 赤堀 光雄; 荒井 康夫; 湊 和生
Proceedings of 10th OECD/NEA Information Exchange Meeting on Actinide and Fission Product Partitioning and Transmutation (CD-ROM), 9 Pages, 2010/00
原子力機構は窒化物燃料を用いた加速器駆動システム(ADS)による長寿命のマイナーアクチノイド(MA)の核変換に関する研究開発を行っている。使用済燃料の再処理では、崩壊熱及び高速中性子放出が大きな使用済燃料を取扱い、高濃縮のNを回収する必要があるため、乾式再処理法が適していると考えられている。乾式再処理プロセスでは、溶融塩電解によって、プルトニウム(Pu)とMAはLiCl-KCl共晶溶融塩中に溶解し、カドミウム(Cd)陰極に選択的に回収される。われわれは溶融塩電解における電気化学的挙動や液体カドミウム陰極に回収されたPu及びMAの再窒化挙動を研究している。ここでは、窒化物燃料の乾式再処理プロセスにおけるアメリシウム(Am)の挙動研究に関する最近の成果を報告する。内容は(1)試験に用いる塩化アメリシウム(AmCl)の調製方法として開発した腐食性ガスを使用しない方法である窒化アメリシウムと塩化カドミウムの固相反応について、及び(2)AmClを含んだLiCl-KCl共晶溶融塩試料におけるCd電極又は固体金属(Mo)電極反応測定から得られたAmの電気化学的挙動についてである。
林 博和; 柴田 裕樹; 赤堀 光雄; 荒井 康夫; 湊 和生
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycle; Sustainable Options & Industrial Perspectives (Global 2009) (CD-ROM), p.1166 - 1173, 2009/09
原子力機構は窒化物燃料を用いた加速器駆動システムによる長寿命のマイナーアクチノイドの核変換に関する研究開発を行っている。使用済燃料の再処理では、崩壊熱及び高速中性子放出が大きな使用済燃料を取扱い、高濃縮のNを回収する必要があるため、乾式再処理法が適していると考えられている。乾式再処理プロセスでは、溶融塩電解によって、プルトニウムとMAはLiCl-KCl共晶溶融塩中に溶解し、カドミウム陰極に選択的に回収される。われわれは溶融塩電解における電気化学的挙動や液体カドミウム陰極に回収されたアクチノイドの再窒化挙動を研究している。ここでは、窒化物燃料の乾式再処理プロセスにおけるアメリシウムの挙動研究に関する最近の成果を報告する。内容はAmを含んだLiCl-KCl共晶溶融塩試料における液体Cd電極又は固体金属電極反応測定から得られたAmの電気化学的挙動,窒化アメリシウム(AmN)の溶融塩電解挙動,液体Cd電極に回収したAmの再窒化挙動についてである。
林 博和; 柴田 裕樹; 赤堀 光雄; 荒井 康夫; 湊 和生
電気化学および工業物理化学, 77(8), p.673 - 676, 2009/08
被引用回数:7 パーセンタイル:16.77(Electrochemistry)原子力機構における窒化物燃料サイクルの研究開発によって明らかとなった窒化物燃料の乾式再処理の主工程である溶融塩電解法による窒化物の陽極溶解及び液体カドミウム(Cd)陰極へのアクチノイドの回収、及び液体Cd陰極に回収されたアクチノイドの再窒化におけるアメリシウム(Am)の挙動について報告する。Amイオンを含んだLiCl-KCl共晶溶融塩中でのAmNの電解挙動をAmNディスク試料,液体Cd電極又はMo電極及び参照電極(Ag/AgCl電極)を用いた三電極法によって測定した結果、サイクリックボルタモグラムにおいてAmNの溶解に伴う酸化電流が見られた。また、AmNディスク試料を陽極とし、液体Cd電極を陰極として行った定電位電解によってAmN試料の電解を行い、窒素放出を観測した。液体Cd陰極において得られた電解回収物中には、金属間化合物AmCdが含まれていることを明らかにした。さらに、液体Cd陰極に回収したAmをCdの蒸留とAmの窒化の二つの工程を一度に行う蒸留窒化法によって再窒化し、AmN粉末試料を調製できることを明らかにした。
林 博和; 柴田 裕樹; 赤堀 光雄; 荒井 康夫; 湊 和生
Proceedings of 2008 Joint Symposium on Molten Salts (USB Flash Drive), p.910 - 915, 2008/10
原子力機構における窒化物燃料サイクルの研究開発によって明らかとなった窒化アメリシウムの陽極溶解及び液体カドミウム陰極へのアメリシウムの回収及び液体カドミウム陰極に回収されたアメリシウムの再窒化など乾式再処理プロセスにおけるアメリシウムの挙動について報告する。Amイオンを含んだLiCl-KCl共晶溶融塩中でのAmNの電解挙動をAmNディスク試料,液体Cd電極又はMo電極及び参照電極(Ag/AgCl電極)を用いた三電極法によって測定した結果、サイクリックボルタモグラムにおいてAmNの溶解に伴う酸化電流が見られた。また、定電位電解によってAmN試料の電解を行い、窒素放出を観測した。また、液体Cd陰極に得られた電解回収物中には、金属間化合物AmCdが含まれていることを明らかにした。さらに、液体Cd陰極に回収したAmをCdの蒸留とAmの窒化の二つの工程を一度に行う蒸留窒化法によって再窒化し、AmN粉末試料を調製できることを明らかにした。
林 博和; 高野 公秀; 赤堀 光雄; 湊 和生
Journal of Alloys and Compounds, 456(1-2), p.243 - 246, 2008/05
被引用回数:9 パーセンタイル:47.87(Chemistry, Physical)窒化アメリシウムと塩化カドミウムの混合物を600から660Kで真空引きしながら加熱することによって三塩化アメリシウムを合成した。合成した試料は六方晶系で格子定数は=0.7390nm, =0.4215nmであった。この方法によってオキシクロライドを含まない高純度の三塩化アメリシウムを腐食性の強い試薬を使用せずに合成することができた。窒化物と塩化カドミウムの反応による塩化物の調製方法は高純度の塩化アクチノイド及び塩化ランタノイドの合成に適していることを示した。
林 博和; 赤堀 光雄; 湊 和生
Nuclear Technology, 162(2), p.129 - 134, 2008/05
被引用回数:15 パーセンタイル:67.86(Nuclear Science & Technology)AmCl-(LiCl-KCl)系のサイクリックボルタンメトリ測定を723K及び773Kにおいてモリブデン(Mo)電極及び液体カドミウム(Cd)を作用極として行った。Mo電極ではAm(III)/Am(II)及びAm(II)/Am(0)に相当する信号が観測されたのに対し、Cd電極ではAm(III)/Am(0)(in Cd)に相当するピークのみが観測された。Cd電極を作用極としたサイクリックボルタングラムから導出したAm(III)/Am(0)(in Cd)の酸化還元電位はMo電極を作用極としたサイクリックボルタングラムから導出したAm(III)/Am(0)の酸化還元電位よりも貴であった。これはAm-Cd金属間化合物が生成することによってAmの活量が低下するためであると考えられる。上記の酸化還元電位の差から計算したAm-Cd金属間化合物の生成自由エネルギーは723Kにおいて-119kJ/mol,773Kにおいて-113kJ/molである。
林 博和; 赤堀 光雄; 湊 和生; 水口 浩司*; 川辺 晃寛*; 藤田 玲子*
電気化学および工業物理化学, 75(7), p.528 - 534, 2007/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Electrochemistry)使用済み燃料の乾式再処理シミュレーションコードSPR(Simulation code for Pyrochemical Reprocessing)の概要及び酸化物電解プロセスを模擬した計算結果について報告する。SPRコードでは電極反応と塩浴内での化学反応及び電流電位分布を併せた解析を行うことができる。使用済み(U, Pu)O燃料を塩素化溶解したNaCl-2CsCl塩浴中に塩素/酸素混合ガスを吹き込みながら電解を行うことによってUOとPuOを共析させる酸化物電解プロセスのMOX電解共析工程を模擬した計算により、Pu/Pu循環反応と不純物として混入する鉄の影響、及び電極配置の影響などの試験結果を再現することができた。これによって、本コードを用いたシミュレーションを用いることにより、従来試験を重ねなければ把握することができなかったMOX電解共析工程における挙動を把握すること、及び乾式再処理プロセスの主要設備である溶融塩電解槽の設計を効率的に進めることが可能であることを示した。
柴田 裕樹; 林 博和; 湊 和生
JAEA-Research 2007-027, 17 Pages, 2007/03
高純度なマイナーアクチノイド(MA)塩化物調製への適用を目指して、塩素,塩化水素などの腐食性ガスを用いずに酸化物から塩化物を調製する方法を検討した。また、MAの模擬物質としてガドリニウムを用いたコールド試験により、調製条件の最適化を実施した。濃塩酸に酸化ガドリニウム(GdO)と塩化アンモニウム(NHCl)を溶かし、窒素気流中で加熱することで無水の複塩((NH)GdCl)を得ることができた。さらに、得られた無水複塩を真空下350Cで加熱することで複塩を含まない高純度な三塩化ガドリニウム(GdCl)を得た。
Kuznetsov, S. A.*; 林 博和; 湊 和生; Gaune-Escard, M.*
Electrochimica Acta, 51(13), p.2463 - 2470, 2006/03
被引用回数:98 パーセンタイル:87.28(Electrochemistry)使用済燃料の乾式再処理プロセスの検討のためには溶融塩中のアクチノイドと希土類元素の分離係数が必要である。その一例としてウランとランタンの分離係数の導出法を示した。またUClとLaClを含んだLiCl-KCl共晶溶融塩試料の電気化学測定を行い、U(III)/U及びLa(III)/Laの酸化還元電位,Uイオンの拡散係数,U(III)/U電極反応の電子授受速度を測定した。これらのデータを用いてウランとランタンの分離係数を求めた。
林 博和; 赤堀 光雄; 湊 和生
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 3 Pages, 2005/10
今後の核燃料サイクルの開発には超ウラン元素(TRU)の挙動を理解することが重要である。TRU濃度の高い使用済み燃料に対応可能な乾式再処理法の開発が進められているが、そのTRU挙動基礎データは十分とは言えない。酸素や水分などとの反応性の高い塩化物を用いた乾式再処理プロセスの基礎試験を行うため、放射線遮蔽体を持ち高純度の不活性ガス雰囲気を保つことができるTRU高温化学モジュール(TRU-HITEC)を原研東海NUCEF施設に設置した。TRU-HITECでの乾式再処理プロセスにおけるアメリシウムの挙動研究について紹介する。
湊 和生; 赤堀 光雄; 坪井 孝志; 黒羽根 史朗; 林 博和; 高野 公秀; 音部 治幹; 三角 昌弘*; 阪本 琢哉*; 加藤 功*; et al.
JAERI-Tech 2005-059, 61 Pages, 2005/09
乾式再処理プロセス及び酸化物燃料における超ウラン元素(TRU)の挙動に関する各種基礎データを取得するための実験設備として、燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)のバックエンド研究施設(BECKY)内に、TRU高温化学モジュール(TRU-HITEC)を設置した。本設備は、鉄及びポリエチレンで遮へいされた3基の/セルと含鉛アクリルで遮へいされた1基のグローブボックス、並びに内装された試験装置等から構成されており、セル及びグローブボックス内は高純度アルゴンガス雰囲気に維持されている。10グラムのAmを使用可能なほか、TRUのNp, Pu及びCmを取り扱うことができる。本報告書は、TRU高温化学モジュールの概要,設備の構造及び性能,設備性能試験,内装試験装置、並びに試験装置の性能試験についてまとめたものであり、原研と東京電力(株),東北電力(株)及び日本原子力発電(株)との共同研究の成果である。