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論文

Nonresonant $$p$$-wave direct capture and interference effect observed in the $$^{16}$$O$$(n,gamma)^{17}$$O reaction

永井 泰樹*; 木下 充隆*; 井頭 政之*; 延原 由利子*; 牧井 宏之; 三島 賢二*; 嶋 達志*; Mengoni, A.*

Physical Review C, 102(4), p.044616_1 - 044616_8, 2020/10

We measured the total capture cross section of the $$^{16}$$O$$(n,gamma)^{17}$$O reaction, as well as partial cross sections leading to the ground ($$J^{pi} = 5/2^{+})$$ and first excited ($$J^{pi} = 1/2^{+})$$ states in $$^{17}$$O. The measurement was carried out at average neutron energies of 157, 349, 398, 427, 468, 498, and 556 keV by using pulsed neutrons produced via the $$^{7}$$Li$$(p,n)^{7}$$Be reaction and a $$gamma$$-ray detection system based on an anti-Compton NaI(Tl) spectrometer. We observed the interference effect between the $$3/2^{-}$$ resonance state at 4554 keV of $$^{17}$$O, corresponding to a neutron energy of 411 keV in the center-of-mass system, and a non-resonant contribution in the capture process. The measured partial cross sections are in good agreement with theoretical calculations obtained taking into account the interference between the $$3/2^{-}$$ resonance and a non-resonant p-wave direct radiative capture contribution. Using the present results, together with our previous measurement, we derived the Maxwellian-averaged capture cross sections (MACS) for thermal energies between kT = 5 and 100 keV, key quantities for ${it s}$ process nucleosynthesis studies in massive stars.

論文

Measurement of neutron scattering cross section of nano-diamond with particle diameter of approximately 5 nm in energy range of 0.2 meV to 100 meV

勅使河原 誠; 土川 雄介*; 市川 豪*; 高田 慎一; 三島 賢二*; 原田 正英; 大井 元貴; 河村 幸彦*; 甲斐 哲也; 河村 聖子; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 929, p.113 - 120, 2019/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:18.47(Instruments & Instrumentation)

ナノダイアモンドは、冷中性子以下のエネルギーにおける反射材として注目されている。ナノダイアモンドを用いた中性子源の高度化には、断面積データの整備が必要である。そのため、この論文では、中性子の透過率の測定から0.2meVから100meVの範囲で全断面積を測定した結果を報告する。測定した全断面積は、エネルギーが低くなるにつれて大きくなり、グラファイトと比較すると0.2meVで約2桁以上高くなることが分かった。その全断面積に占める非弾性散乱の寄与を調べるため、中性子のエネルギー1.2, 1.5, 1.9及び5.9meVで中性子非弾性散乱実験を行った。その結果、測定したエネルギーにおいて、全断面積に占める非弾性散乱の寄与がほぼ無視できることも分かった。さらに、中性子小角散乱実験の結果から、全断面積の高くなる要因として、前方方向、いわゆる小角方向への散乱の寄与が高いことが示された。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 2; Neutron scattering instruments

中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12

J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。

論文

$$E1$$ and $$E2$$ cross sections of the $$^{12}$$C($$alpha$$,$$gamma$$)$$^{16}$$O reaction at $$E_{rm{eff}}$$ $$sim$$ 1.2 MeV using pulsed $$alpha$$ beams

牧井 宏之; 上田 仁*; 天満 康之*; 永井 泰樹*; 嶋 達志*; 藤本 臣哉*; 瀬川 麻里子; 三島 賢二*; 西山 潤*; 井頭 政之*

AIP Conference Proceedings 1269, p.283 - 288, 2010/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:100

$$^{12}$$C($$alpha$$,$$gamma$$)$$^{16}$$O反応はHe燃焼期における恒星の進化を理解するうえで非常に重要な反応である。しかしながら、低エネルギー領域での断面積の測定結果には大きな不確定性がある。われわれは大立体角・高効率NaI(Tl)検出器,パルス化$$alpha$$ビーム,標的膜厚モニターからなる新しいシステムの構築を行った。この測定システムを用いて$$^{12}$$C($$alpha$$,$$gamma$$)$$^{16}$$O反応により発生した$$gamma$$の角度分布を行い、重心系エネルギー1.2MeV付近で$$E1$$及び$$E2$$断面積の絶対値を導出した。

論文

$$E1$$ and $$E2$$ cross sections of the $$^{12}$$C$$(alpha,gamma_{0})^{16}$$O reaction using pulsed $$alpha$$ beams

牧井 宏之; 永井 泰樹*; 嶋 達志*; 瀬川 麻里子; 三島 賢二*; 上田 仁*; 井頭 政之*; 大崎 敏郎*

Physical Review C, 80(6), p.065802_1 - 065802_16, 2009/10

 被引用回数:26 パーセンタイル:16.31(Physics, Nuclear)

$$^{12}$$C$$(alpha,gamma_{0})^{16}$$O反応により放出された$$gamma$$線の角度分布の測定を$$E_{rm eff}=1.6$$ and 1.4MeVで行った。$$^{12}$$C$$(alpha,gamma_{0})^{16}$$O反応によるイベントは飛行時間法を用いて$$^{13}$$C($$alpha,n$$)$$^{16}$$Oによる中性子起因のバックグラウンドから分離して測定し、得られた$$gamma$$線ピークは残留核$$^{16}$$Oの反跳によるドップラーシフトと入射$$alpha$$粒子の標的中でのエネルギー損失を反映した特徴的なものとなった。得られた天体物理的S因子は$$R$$-matrix理論により計算された結果とよく一致した。

論文

Design of neutron beamline for fundamental physics at J-PARC BL05

三島 賢二*; 猪野 隆*; 酒井 健二; 篠原 武尚; 広田 克也*; 池田 一昭*; 佐藤 広海*; 大竹 淑恵*; 大森 整*; 武藤 豪*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 600, p.342 - 345, 2009/02

 被引用回数:21 パーセンタイル:16.02(Instruments & Instrumentation)

J-PARC、物質$$cdot$$生命科学実験施設(MLF)のBL05ポートに基礎物理実験のための新しいビームラインを建設している。このビームラインは中性子光学の高度な技術を駆使して設計されており、NOP(Neutron Optics and Physics)と名づけられている。中性子モデレータから供給される中性子ビームは、マルチチャンネルのスーパーミラーで曲げられ、低発散, 高強度, 高偏極という3本の特徴あるビームブランチに分岐された後、実験エリアに引き出され、中性子干渉, 散乱, 崩壊という基礎物理実験に各々利用される。本研究では、モンテカルロシミュレーションコードである"PHITS"を使って中性子光学素子構成及び遮蔽設計の最適化を実施し、低発散ブランチで$$9.2 times 10^5/$$cm$$^2/mu$$str$$/$$s$$/$$MW、高強度ブランチで$$1.2 times 10^9/$$cm$$^2/$$s$$/$$MW、高偏極ブランチではビーム偏極率99.8%を保った状態で$$4.0 times 10^8/$$cm$$^2/$$s$$/$$MWのビーム強度を得ることができるという評価結果を得た。

報告書

HTTR原子炉格納容器漏えい率試験計画の改善; 実績を考慮したA種,B種及びC種試験の組合せプログラムの導入

近藤 雅明; 君島 悟*; 江森 恒一; 関田 健司; 古澤 孝之; 早川 雅人; 小澤 太教; 青野 哲也; 黒羽 操; 大内 弘

JAEA-Technology 2008-062, 46 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-062.pdf:11.62MB

高温工学試験研究炉(HTTR)では、原子炉格納容器(CV)の気密性を確認するために漏えい率検査を実施している。本検査は、原子炉格納容器漏えい率試験規程(JEAC4203)のA種試験(全体漏えい率試験)で行ってきたが、準備から復旧に至るまで相当の費用と時間を要する。そこで、HTTRの保守の効率化の観点から、A種試験とB種及びC種試験(局部漏えい率試験)を組合せたスケジュールに移行できるよう漏えい率検査実施方針を見直した。JEAC4203-2004では、試験スケジュール移行要件として、全体漏えい率に経年的増加が認められないこと、全体及び総合漏えい率(局部漏えい率の総和)が各々判定基準を満足すること、全体及び総合漏えい率に相関が認められることが規定されるとともに、総合漏えい率の判定基準が見直された。著者らは、これまでの試験実績に基づき、移行要件への対応方針及び検査実施方針を定め、これらが規制当局に了承された。本報では、HTTRのCV漏えい率試験について概説し、従来方法の問題点及びJEAC4203-2004における試験スケジュール移行上の要件を整理するとともに、各要件への対応方針及びCV漏えい率検査実施方針をまとめている。

論文

$$E1$$ and $$E2$$ cross sections of the $$^{12}$$C($$alpha,gamma)^{16}$$O reaction at $$E_{cm} sim$$ 1.4 MeV using pulsed $$alpha$$ beams

牧井 宏之; 永井 泰樹; 三島 賢二*; 瀬川 麻里子; 嶋 達志*; 上田 仁; 井頭 政之*

AIP Conference Proceedings 1016, p.215 - 220, 2008/05

$$^{12}$$C($$alpha,gamma)^{16}$$O反応は恒星の進化・元素合成を理解するうえで非常に重要な反応である。しかしながら、低エネルギー領域での断面積の測定結果には大きな不確定性がある。われわれは大立体角・高効率NaI(Tl)検出器,パルス化$$alpha$$ビーム,標的膜厚からなる新たな測定システムを構築した。この測定システムを用いて$$^{12}$$C($$alpha,gamma)^{16}$$O反応により発生した$$gamma$$線の角度分布の測定を行った。パルス化$$alpha$$ビームと飛行時間法を組合せて中性子起因のバックグラウンドを除去し、これまでにない信号・雑音比で測定を行うことに成功した。得られた$$gamma$$線の角度分布から$$E1$$及び、$$E2$$断面積の絶対値を導出した。

論文

Neutron-induced reactions using a $$gamma$$-ray detector in a $$^{12}$$C($$alpha,gamma$$)$$^{16}$$O reaction study

牧井 宏之; 永井 泰樹*; 三島 賢二*; 瀬川 麻里子; 嶋 達志*; 井頭 政之*

Physical Review C, 76(2), p.022801_1 - 022801_5, 2007/08

 被引用回数:14 パーセンタイル:29.49(Physics, Nuclear)

パルス化$$alpha$$ビームを$$^{12}$$C標的に照射し、発生した$$gamma$$線をNaI(Tl)検出器で測定した結果、$$^{127}$$I$$(n,n'{gamma})^{127}$$Iや$$^{127}$$I$$(n,{gamma})^{128}$$I反応に特徴的な連続スペクトルが観測された。過去に行われた連続$$alpha$$ビームとGe検出器を用いた$$^{12}$$C($$alpha$$,$$gamma$$)$$^{16}$$O反応断面積測定でも同様に、Ge同位体の$$(n,n'{gamma})$$反応に特徴的なピークや連続スペクトル、$$^{70}$$Ge$$(n,p)^{70}$$Ga反応による幅の広いピークが観測されており、$$^{12}$$C標的に含まれる$$^{9}$$Beや$$^{13}$$C等の不純物による$$({alpha},n)$$反応がこれらのバックグラウンドに寄与していることを確認した。これらの観測されたスペクトルとシミュレーションで得られたスペクトルを比較した結果、Ge同位体と中性子による反応が$$^{12}$$C($$alpha$$,$$gamma$$)$$^{16}$$O反応測定に重大な影響を与えることが判明した。この結果は、現在進行中の$$^{12}$$C($$alpha$$,$$gamma$$)$$^{16}$$O反応断面積測定データの解析や過去に行われた測定の再評価、将来の新たな測定計画に重要な指針を与えるものである。

論文

Neutron capture cross sections of $$^{186}$$Os, $$^{187}$$Os, and $$^{189}$$Os for the Re-Os chronology

瀬川 麻里子; 正木 智広*; 永井 泰樹*; 天満 康之*; 嶋 達志*; 三島 賢二*; 井頭 政之*; Goriely, S.*; Koning, A.*; Hilaire, S.*

Physical Review C, 76(2), p.022802_1 - 022802_5, 2007/08

 被引用回数:17 パーセンタイル:24.44(Physics, Nuclear)

宇宙の年齢を決定する最も誤差の少ない方法の一つであるRe/Os核時計を用いて宇宙年齢を推定するにはOs同位体の中性子捕獲反応断面積を精度よく求める必要がある。そこでわれわれは$$^{186}$$Os, $$^{187}$$Os及び$$^{189}$$Os(n, $$gamma$$)反応断面積を測定した。本実験は、東工大ペレトロン加速器で加速された陽子の$$^{7}$$Li(p,n)反応で生成されたkeV中性子の捕獲反応から放出される即発$$gamma$$線を大立体角を持つコンプトン抑制型$$gamma$$線検出器で精度よく測定し、$$^{186,187,189}$$Os(n,$$gamma$$)からの不連続及び連続$$gamma$$線スペクトラムを得ることに成功した初めての実験である。このような即発$$gamma$$線を高精度で測定するという点において、本実験手法であるパルス化中性子を用いた即発$$gamma$$線測定及び$$gamma$$線・中性子線に対する遮蔽技術は中性子のエネルギーによらず$$gamma$$線スペクトロスコピー分野での広い応用が期待される。

論文

Highly polarized cold neutron beam obtained by using a quadrupole magnet

奥 隆之; 山田 悟; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 三島 賢二*; 広田 克也*; 佐藤 広海*; 清水 裕彦

Physica B; Condensed Matter, 397(1-2), p.188 - 191, 2007/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:70.54(Physics, Condensed Matter)

四極磁石を用いた中性子偏極装置の開発研究を行っている。中性子が四極磁石内に入射すると、磁石が形成する磁場勾配により、正極性成分と負極性成分が空間的に分離する。そこで、そのうちの一成分を抽出することにより、偏極中性子ビームを得るものである。この方法では、中性子が物質により散乱されたり、吸収されたりすることがないため、非常に高い偏極度の中性子ビームを高効率で得ることが可能である。これまでに、四極永久磁石を用いて冷中性子ビームの偏極実験を行った結果、偏極度P0.999を達成することに成功した。会議では、実験結果の詳細について発表するほか、この偏極装置の中性子散乱実験への応用方法について議論する予定である。

報告書

HTTR原子炉格納容器の全体漏えい率試験

近藤 雅明; 関田 健司; 江森 恒一; 坂場 成昭; 君島 悟; 黒羽 操; 野地 喜吉; 青野 哲也; 早川 雅人

JAEA-Testing 2006-002, 55 Pages, 2006/07

JAEA-Testing-2006-002.pdf:6.36MB

原子力機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)の原子炉格納容器(CV)バウンダリの気密性の確認を目的として、JEAC4203-2004「原子炉格納容器の漏えい率試験規程」に準拠し、CV全体漏えい率試験(A種試験)を実施している。A種試験は、一般に、原子炉冷却材圧力バウンダリをCV内雰囲気に開放して実施する。しかしヘリウムガスを原子炉冷却材とするHTTRでは、圧力バウンダリを開放できないため、これを閉鎖したままA種試験を実施するという方法を確立し、採用している。また、HTTRでは、CV漏えい率試験データ収録処理装置を開発したが、近年、より高精度,高信頼度の計測$$cdot$$処理能力をもたせ、試験状態の監視機能の強化を図るなどの改良を加えて、本試験をより確実に実施できるようにした。この他、平成16年にJEAC4203が改定されたことを受けて、試験時に適用するCVバウンダリ構成の見直しを行い、さらには、CV内温度測定用検出器の校正方法を改善するなど、試験方法の改善に努めている。本報では、HTTRのCV全体漏えい率試験について、漏えい率の評価方法,試験の実施体系及び実施手順等を中心に記述するとともに、これまでの試験経験を踏まえて、今後、さらに効率的に試験を実施していくうえで有効と考えられる課題についてまとめている。

報告書

HTTRヘリウムサンプリング設備の保守管理

関田 健司; 江森 恒一; 黒羽 操; 君島 悟; 若林 宏

JAEA-Testing 2006-001, 49 Pages, 2006/06

JAEA-Testing-2006-001.pdf:6.24MB

高温工学試験研究炉(以下、HTTR)では、炉内構造物に耐熱性に優れた黒鉛構造物を用いているが、黒鉛構造物は、酸化による材料強度の劣化を招く恐れがあるため、冷却材であるヘリウムガス中の不純物濃度を厳しく管理している。この不純物濃度を高精度で測定するためにヘリウムサンプリング設備が設置されている。本設備で使用しているガスクロマトグラフ質量分析計は、使用状態が長期に及ぶ場合、分解能を維持するために、装置を停止して再調整する必要がある。この作業には数日間を要し、この間は不純物濃度の測定を中断せざるを得ない。そこで、ガスクロマトグラフ質量分析計をもう1台設置し、測定系を改善することで、不純物濃度の測定が安定して行えるようになった。また、高精度の微量水分計は、測定範囲を大きく超える水分濃度を計測した場合、その後の計測に長期間に渡り影響がでる。そこで、サンプリング系統内に高い水分濃度の残留が予想される場合のパージ操作手順及び微量水分計の起動手順を確立し、水分濃度の測定が安定して行えるようになった。本報は、ヘリウムサンプリング設備の維持管理を目的に実施してきた保守項目,改善等についてまとめたものである。

報告書

HTTR後備停止系不具合の調査報告書

濱本 真平; 飯垣 和彦; 清水 厚志; 澤畑 洋明; 近藤 誠; 小山 直; 河野 修一; 小林 正一; 川本 大樹; 鈴木 尚; et al.

JAEA-Technology 2006-030, 58 Pages, 2006/03

JAEA-Technology-2006-030.pdf:10.69MB

日本原子力研究開発機構が所有する高温工学試験研究炉(HTTR)の反応度制御設備は、制御棒系と後備停止系の、動作原理の異なる二つの独立した系統で構成されている。通常運転時、原子炉の反応度を制御するとともに、運転時の異常な過渡変化時及び事故時に安全かつ確実に原子炉を停止させるものである。後備停止系は、万一制御棒系のみで原子炉を停止できない場合に、中性子吸収材である炭化ホウ素ペレットを炉心内に重力落下させ、いかなる運転状態からも原子炉を停止する機能を有するものであり、炭化ホウ素ペレットと、ペレットを収めるホッパ,電動プラグ,後備停止系駆動機構,ガイドチューブ等で構成されている。HTTRでは、平成16年7月26日から平成17年3月4日までの計画で、施設定期検査を実施してきたところ、2月21日の後備停止系の作動試験時に、本装置の16基のうち1基が正常に動作しないことがわかった。調査の結果、後備停止系が正常に動作しなかった原因は、後備停止系を駆動するモータの上部のオイルシールが変形したことによってグリースから分離した油がブレーキに到達し、ブレーキの磨耗した粉と混合することによって粘着物となり、粘着物がブレーキの解除を阻害したことによって、モータの駆動を妨げたことがわかった。

論文

Development of vertical component isolation system with coned disk springs for FBR plant

北村 誠司; 岡村 茂樹; 高橋 健司; 神島 吉郎*; 杣木 孝裕*; 森下 正樹

Proceedings of 9th World Seminar on Seismic Isolation, Energy Dissipation and Active Vibration Control of Structures (CD-ROM), p.209 - 216, 2005/00

発電用新型炉に適用する3次元免震システムの開発を進めており、その一方策として、積層ゴムを用いた建屋水平免震に加えて、機器を上下方向に免震する装置を組合せる方式(機器上下免震システム)が考えられる。機器上下免震システムは、積層ゴムを用いた水平免震建屋を前提として、耐震上重要度の高い原子炉容器と一次系機器を共通床(コモンデッキ)で支持し、この床と基礎構造の間に上下方向の免震装置を設置し3次元免震を実現する。上下免震装置のばね要素には皿ばねを用い、皿ばねを直並列に重ねることにより所要の剛性とストロークをえ、減衰として鋼材ダンパを用いている。実大規模の皿ばね,ダンパの実験、及び、本システムの1/8縮尺モデルによる振動実験から、本システムの成立性を確認した。

論文

J-PARCにおける測量&アライメントの検討

三島 研二*; 谷 教夫

第14回加速器科学研究発表会報告集, 3 Pages, 2003/11

現在、日本原子力研究所と高エネルギー加速器研究機構の統合計画として茨城県東海村に建設中のJ-PARCは、南北に約1000m,東西に約500mの敷地に建設され、3GeVシンクロトロンで周長約300m,50GeVのシンクロトロンで周長約1500mの大型加速器である。また、J-PARCからニュートリノ振動実験のために岐阜県のカミオカンデの施設を含めると約300kmの巨大加速器実験施設と考えられる。このような大型加速器を設計図から現地に建設する場合、地球の曲率を考慮しなければならない。本報告は、J-PARCが大型加速器であるための測量の問題点の検討結果と測量結果の報告である。

論文

R&D of a MW-class solid-target for spallation neutron source

川合 將義*; 古坂 道弘*; 菊地 賢司; 栗下 裕明*; 渡辺 龍三*; Li, J.*; 杉本 克久*; 山村 力*; 平岡 裕*; 阿部 勝憲*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 318, p.35 - 55, 2003/05

将来の核破砕施設で使用可能な、MW級の中性子源固体タングステンターゲットの開発を行った。Wを腐食から守るため、3つのコーテング技術を研究した。HIP,ろう付け,メッキである。HIP法は前報で最適化した条件が接合力の観点からも言えるかどうかを微小押し込み試験法で調べた。その結果、接合部からの亀裂発生荷重が最も高いことが証明され、確かに最適化条件であることを再確認した。たの2つの方法は、基礎的な技術としてターゲット製作に応用可能であることを示した。コーテングが無い場合のWのエロジョンを流水下で調べた。高速度ではエロージョンが発生しやすい。固体ターゲットの設計では、スラブ型と棒型を設計した。1MWターゲットの中性子特性に関する限り、固体ターゲットのほうが、水銀より優る。

論文

High-frame rate neutron radioscopy with a steady thermal neutron beam

三島 嘉一郎*; 日引 俊*; 藤根 成勲*; 米田 憲司*; 神田 啓治*; 西原 英晃*; 松林 政仁; 鶴野 晃

Fifth World Conf. on Neutron Radiography, 0, p.140 - 147, 1996/00

近年、X線ラジオグラフィと相補的な性格を持つ中性子ラジオグラフィが、熱流動科学において量子工学に基づく革新的な可視化・計測技術として注目されている。しかしながら現在使用されている実時間中性子ラジオグラフィの撮像速度が30フレーム/秒であることから、高速の過渡現象を可視化・計測するには撮像速度が致命的であった。本研究では、高速の過渡現象を可視化・計測するためにJRR-3Mを定常中性子源として用いた高速度中性子ラジオスコピーシステムを開発した。本システムを用いてアルミニウム製矩形ダクト中の空気-水二相流及び重水中における溶融金属の振る舞いの可視化を1000フレーム/秒で行った。得られた画像の質は、流れの振る舞いを観察し、ボイド率、気泡上昇速度、気泡サイズの分布を計測するのに十分であった。

論文

Coking determination in gas turbine engine nozzles using neutron radiography

J.T.Lindsay*; 藤根 成勲*; 三島 嘉一郎*; 日引 俊*; 米田 憲司*; 小林 久夫*; 松林 政仁; M.N.Islam*

Fifth World Conf. on Neutron Radiography, 0, p.571 - 577, 1996/00

ガスタービンエンジンのノズル中に堆積するコーキングは、このタイプのエンジンが最初に製造されて以来問題となっていた。X線を用いた非破壊検査は、このコーキングのような原子番号の大きな物質(金属)中の原子番号の小さな物質(カーボン)の検出には不向きであり、通常は破壊検査により堆積状態の確認が行われていた。中性子ラジオグラフィのコーキング検出への応用は、初期の段階においては中性子ビーム中に含まれる熱外中性子や高速中性子の影響により成功しなかった。後に行われた良質の熱中性子ビームを用いた撮影によりノズルの構造材であるステンレス鋼とコーキングの間のコントラストが増加し、さらに冷中性子ビームを用いることによりコントラストの増加が大きくなることが確認された。

論文

プローブとして中性子を用いた金属管内気液二相流の可視化と計測,1; 高時間分解能中性子ラジオグラフィーとその限界時間分解能

三島 嘉一郎*; 日引 俊*; 藤根 成勲*; 米田 憲司*; 鶴野 晃; 松林 政仁; 傍島 眞

日本機械学会論文集,B, 61(591), p.161 - 168, 1995/11

金属管内の高速流動現象の可視化実験を3種類の時間分解能を有する中性子ラジオグラフィー技術を用いて行い、さらにそれぞれの技術について限界時間分解能を明らかにした。パルス中性子源を用いたフィルム法では、矩形管内における空気-水二相流の中性子ラジオグラフィーの瞬間画像の撮影に成功した。パルス中性子源及び定常中性子源を用いた中性子ラジオグラフィー高速度撮像法では、500フレーム/秒の撮影速度で円管内の沸騰水の二相流の可視化に、1000フレーム/秒の撮影速度で矩形管内の空気-水二相流の可視化にそれぞれ成功した。得られた画像は流動現象を観察するには十分であり、時間分解能の限界は使用したコンバータの感度及び蛍光の減衰特性並びに統計的な中性子の計測誤差に依存して分類することができた。

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