Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
木津 要; 土屋 勝彦; 島田 勝弘; 安藤 俊就*; 菱沼 良光*; 小泉 徳潔; 松川 誠; 三浦 友史*; 西村 新*; 奥野 清; et al.
Fusion Engineering and Design, 82(5-14), p.1493 - 1499, 2007/10
被引用回数:3 パーセンタイル:25.02(Nuclear Science & Technology)大型超伝導コイルでは、大きな電磁力が発生するので、電磁力支持,電気絶縁の観点から、超伝導素線を数百本撚り合わせたケーブルを、金属製の鞘(コンジット)に納めたケーブル・イン・コンジット(CIC)型の超伝導導体を使用している。CIC型導体では冷却によるコンジットとケーブルとの熱収縮差に起因する熱歪,導体の曲げによる曲げ歪の影響が問題となる。しかしながら、超伝導コイルでは熱歪や曲げ歪を変化させることはできないので、コイル試験では、超伝導工学上重要な、臨界電流値と熱歪・曲げ歪の関係を幅広い領域で評価することは困難であった。そこで、本研究では、液体ヘリウムにより冷却されたCIC導体サンプルに、クライオスタット外部からシャフトを介してねじりを加えることを可能にする試験装置を開発した。この新しい試験装置に、ねじりばね状のNbAl CIC導体サンプルを取り付け、ねじることにより、サンプルに引張り・圧縮歪、及び曲げ歪を連続的に印加し、臨界電流と歪の関係を測定することに成功した。また、本研究の結果より、CIC型導体中の撚り線の歪緩和機構が存在することが明らかとなった。
二宮 博正; 秋場 真人; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 林 伸彦; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井上 信幸; et al.
Journal of the Korean Physical Society, 49, p.S428 - S432, 2006/12
現在検討が進められているJT-60のコイルを超伝導コイルに置き換える計画(トカマク国内重点化装置計画)の概要について述べる。本計画はITER及び原型炉への貢献を目指しているが、その位置づけ,目的,物理設計及び装置設計の概要,今後の計画等について示す。物理設計については、特に高い規格化ベータ値を実現するためのアスペクト比,形状因子及び臨界条件クラスのプラズマや完全非誘導電流駆動のパラメータ領域等について、装置については物理設計と整合した設計の概要について示す。
松川 誠; 玉井 広史; 藤田 隆明; 木津 要; 櫻井 真治; 土屋 勝彦; 栗田 源一; 森岡 篤彦; 安藤 俊就; 三浦 友史
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.914 - 917, 2006/06
被引用回数:4 パーセンタイル:28.98(Engineering, Electrical & Electronic)本論文は、ITERと同様に発電実証炉への貢献を目指すトカマク国内重点化装置(NCT)のポロイダル磁場(PF)コイルの配置設計についてまとめたものである。核融合炉の電力売価は、建設費と核融合出力で決まり、核融合出力はプラズマの規格化ベータ値の約2乗に比例して増大する。このため、高ベータプラズマの実現が経済的な核融合実現の鍵であり、具体的には、理想MHD限界に近い高規格化ベータ値の達成が求められている。プラズマの断面形状パラメータS(=q95*Ip/a*Bt)は、限界ベータ値と相関があると考えられており、核融合炉の設計までに、これらの最適値を検証する必要がある。このため、NCTではアスペクト比やプラズマ断面形状制御性能でITERよりも広い運転領域をカバーすることを目標にしてPFコイルの配置設計を行った。結果的には、アスペクト比が2.6から3.4の領域を、プラズマの形状パラメータSはダブルヌル配位で最大7程度、シングルヌル配位で最大6程度を得ることができた。さらに小断面PFコイルを追加することでプラズマの四角度の制御性が改善できることも明らかにした。
木津 要; 土屋 勝彦; 島田 勝弘; 安藤 俊就*; 菱沼 良光*; 小泉 徳潔; 松川 誠; 三浦 友史*; 西村 新*; 奥野 清; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.872 - 875, 2006/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.81(Engineering, Electrical & Electronic)NbAl素線の臨界電流値(Ic)は歪みにより減少する。ケーブル・イン・コンジット導体(CICC)中の素線には熱歪みと曲げ歪みが加わる。しかしながら、JT-60定常高ベータ化計画のR&Dにおいてリアクト・アンド・ワインド法によって製作されたNb
Al-D型コイルにおいては、0.4%の曲げ歪みが印加されてもIcは減少しないことが見いだされている。これは、素線の曲げ歪みがケーブル効果により緩和したことを示唆している。CICCのIcに対する曲げの効果を評価するためには、素線に対する引張り・圧縮歪みの効果と、CICC中の素線の歪み緩和効果を調査する必要がある。そこで本研究では、素線及びCICCサンプルに引張り・圧縮歪みを印加できる装置を開発した。サンプルはベリリウム銅製のねじりコイルばね形状のサンプルホルダー表面に取り付けられ、ホルダーをねじることで歪みが印加される。CICCサンプルを取り付け可能とするために82mm径のサンプルホルダーを製作した。Nb
Al素線サンプルのIcを外部磁場6
12T,歪み-0.86%
+0.18%の範囲で測定することに成功した。外部磁場11T,歪み-0.86%でのIcは歪み0%の65%に減少することが見いだされた。
菊池 満; 玉井 広史; 松川 誠; 藤田 隆明; 高瀬 雄一*; 櫻井 真治; 木津 要; 土屋 勝彦; 栗田 源一; 森岡 篤彦; et al.
Nuclear Fusion, 46(3), p.S29 - S38, 2006/03
被引用回数:13 パーセンタイル:40.87(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク国内重点化装置(NCT)計画は、大学における成果を取り込みつつJT-60Uに引き続き先進トカマクを進めるための国内計画である。NCTのミッションは発電実証プラントに向けて高ベータ定常運転を実現するとともに、ITERへの貢献を図ることである。高ベータ定常運転を実現するために、装置のアスペクト比,形状制御性,抵抗性壁モードの帰還制御性,電流分布と圧力分布の制御性の機動性と自由度を追求した。
土屋 勝彦; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; et al.
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1599 - 1605, 2006/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.73(Nuclear Science & Technology)JT-60定常高ベータ装置(トカマク国内重点化装置)は、経済的な核融合炉の実現を目指した定常高ベータプラズマ運転の実証が重要なミッションの一つである。現在、プラズマ形状及びアスペクト比について広いパラメータ領域で研究を行えるように、装置の物理的・技術的設計検討を進めている。本装置の目標とする高ベータプラズマは、自由境界MHD安定性限界を超えた領域にあるため、電子サイクロトロン加熱による新古典テアリングモードの抑制に加えて、安定化板及び容器内コイルを用いた壁不安定性モードの抑制など、さまざまなMHD不安定性の制御手法を駆使する必要がある。それらを踏まえて、今回は、高ベータと臨界条件クラスのプラズマを同時に達成できるプラズマパラメータの解析評価、及び自由境界MHD安定性限界を超えた高ベータプラズマの非誘導電流駆動制御シナリオの検討結果について報告する。また、広いパラメータ領域で定常高ベータプラズマ運転を実現させるための装置設計の現状に関して、超伝導コイル及び放射線遮へい材を中心に報告する。
玉井 広史; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤田 隆明; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; 細金 延幸; 市村 真*; et al.
Nuclear Fusion, 45(12), p.1676 - 1683, 2005/12
被引用回数:15 パーセンタイル:44.82(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク国内重点化装置の設計研究をまとめた。装置の設計は、プラズマのアスペクト比と形状制御性に関して自由度を広く確保できることが求められている。これは、ITERと平行して研究を進めるとともに、定常高ベータプラズマ運転についての科学的なデータベースをDEMOへ提供する観点から重要である。この目標に合致するように、プラズマのアスペクト比と形状の自由度の確保について、これまで比較的困難であったダイバータ排気性能との両立が図られるように装置設計を行った。この装置設計に基づいて、閉じ込め,安定性,電流駆動,ダイバータプラズマ等の物理性能を評価し、主目的である定常高ベータプラズマを実現するための制御方法を検討した。
安藤 俊就*; 木津 要; 三浦 友史*; 土屋 勝彦; 松川 誠; 玉井 広史; 石田 真一; 小泉 徳潔; 奥野 清
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.99 - 103, 2005/11
被引用回数:1 パーセンタイル:10.27(Nuclear Science & Technology)トカマク国内重点化装置のTFコイルはNbAl導体を用い、リアクト・アンド・ワインド法で製作することが検討されている。その製作方法の妥当性を実証するために、実機サイズの導体に0.4%の曲げ歪みを加えて巻き線したコイルサンプルを試作し、試験した結果、その臨界電流値は曲げ歪みを加えていない導体サンプルの臨界電流値とほとんど同じであった。このことは、コイル製作時の曲げ歪みによって臨界電流値が約10%低下するとの予想に反し、実機コイルの製作には朗報である。この現象について解析を行った結果、導体のケーブル部を構成するNb
Al線が曲げ加工中に互いに滑ったことが予想された。その考察、解析について議論する。
木津 要; 三浦 友史*; 土屋 勝彦; 安藤 俊就*; 小泉 徳潔; 松井 邦浩*; 逆井 章; 玉井 広史; 松川 誠; 石田 真一; et al.
Nuclear Fusion, 45(11), p.1302 - 1308, 2005/11
被引用回数:4 パーセンタイル:13.94(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク国内重点化装置の工学研究をとおして、将来の核融合装置に適用できる先進的な超伝導コイルの製作技術を開発した。その開発技術の一つは超伝導導体を熱処理後巻き線する方法(リアクト・アンド・ワインド法:R&W法)のNbAlのD型コイル製作への適用である。R&W法による導体の曲げの影響を評価するために臨界電流測定部がトロイダル磁場コイル実機と同じ曲率となるD型のコイルを開発し、臨界電流を測定した。その結果、R&W法による曲げ歪は、導体の臨界電流特性に影響を与えないことが見いだされた。また、中心ソレノイドコイル用のNb
Sn導体の開発においては、熱処理後のNb
Snコイル導体に故意に曲げ歪を加えることにより、導体の交流損失を減らす方法を考案し、その効果を実験的に実証した。また、平衡磁場コイル用NbTi導体の開発においては、高銅比化による安定性とフィラメント径の極細化による低交流損失を同時に達成するNbTi素線を開発し、実断面サイズの導体サンプルの通電試験により、臨界電流目標値を達成することを確認した。
木津 要; 三浦 友史; 土屋 勝彦; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 安藤 俊就*; 濱田 一弥; 原 英治*; 今橋 浩一*; 石田 真一; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 14(2), p.1535 - 1538, 2004/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.47(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60SCの超伝導トロイダル磁場コイル(TFC)製作においては、NbAl導体が歪による臨界電流(
)の減少が少ないために、より低コストなコイル製作を可能とする熱処理後巻線する方法(リアクト・アンド・ワインド法:R&W法)が適用可能と考えられる。しかしながら、曲げに起因する
の減少を評価するためのデータが不足しており、核発熱などによる温度上昇に対するコイルの温度裕度を見積もることが困難であった。そこで、R&W法による導体の曲げの影響を評価するために
測定部がTFC実機と同じR=1.06m(曲げ歪:
0.4%)の曲率となるD型のコイルを開発し、
を測定した。また曲げの寄与を明確にするために、曲げを加えていない短尺サンプルも製作した。コイル製作は、導体をR=2.13mの環状に成形した状態で熱処理を行い、その後、D型コイル形状に巻線を行った。D型コイルを温度(T)4.3-4.4K,磁場(B)7-12Tで試験し、30kA(7.3T, 4.4K)の
を達成した。D型コイルと超伝導素線との
比較より、導体の歪は-0.6%程度と見積もられた。これは、短尺サンプルと同程度の歪であり、0.4%の曲げは
にほとんど影響を与えないことが明らかとなり、TFCをR&W法で製作した場合でも、設計基準の温度裕度を確保できることが見いだされた。
松川 誠; 三浦 友史; 島田 勝弘; 寺門 恒久; 岡野 潤; 礒野 高明; 布谷 嘉彦
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 14(2), p.1414 - 1417, 2004/06
被引用回数:5 パーセンタイル:32.64(Engineering, Electrical & Electronic)大型の超伝導コイルでは、導体に働く電磁力を効率良く支持するため、金属管に超伝導線を収めたCICC導体の採用が一般的である。また、偏流やコンジットの加工性(最小曲げ半径)及び不整磁場などを考慮すると、導体にはその要求性能に合致した最適なサイズと電流が存在する。このため、超伝導コイルは大型化に伴ってターン数及びターン間静電容量が増大する傾向にあり、内部共振周波数の低下が懸念される。そこで、筆者らはITER-CSモデルコイルの運転時における高周波インピーダンスを測定した。その結果、コイル両端のインピーダンスは事前の予想とおおむね合致した周波数特性を示し、400Hz付近で最小インピーダンスとなった。また、全ターン間の相互誘導,静電容量を考慮した回路解析を行い、内部共振現象による電圧上昇及び電圧分担の不平衡について検討した結果を述べる。
土屋 勝彦; 木津 要; 三浦 友史; 安藤 俊就*; 逆井 章; 松川 誠; 玉井 広史; 石田 真一
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 14(2), p.1427 - 1430, 2004/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.47(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60改修装置におけるトロイダル磁場(TF)コイルを支持する構造物の一つであるシアパネルは、転倒力に対するコイルの変位を抑えるためコイル間に配され、計測/加熱用ポートなどの周辺機器へのアクセス空間を確保するため、これらの周辺機器の取り付け後に、設置する構造になっている。そのため、シアパネルとコイル本体を結ぶボルトのモデル化にも充分注意しなければ、有限要素法(FEM)を用いた応力解析による精確な評価を得られない。本論文にて報告するFEMモデルでは、実機と同じ位置に、実際と同じスケール,材質のボルトを要素として与え、典型的な放電シナリオにおいて転倒力が最も大きくなる条件での最大変位,トレスカ応力を評価した。その結果、最大変位は8.8mm、最大トレスカ応力も、接線ポートに隣接するシアパネルを締結するボルトの一つにピークが現れることが明らかになった。これにより、実機に近いモデルに基づく評価の下で、設計目標値である「最大変位10mm以下,最大応力667MPa以下」を満たすことが明らかになった。発表では、さまざまな電磁荷重条件における評価を行い、TFコイルとセンターソレノイドの一体化支持による応力緩和の効果などについて議論する。
玉井 広史; 栗田 源一; 松川 誠; 浦田 一宏*; 櫻井 真治; 土屋 勝彦; 森岡 篤彦; 三浦 友史; 木津 要; 鎌田 裕; et al.
Plasma Science and Technology, 6(3), p.2281 - 2285, 2004/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SCの高性能定常運転シナリオをTOPICSを用いて検討・評価し、5で自発電流割合
86%の定常状態をI
=1.5MA, B
=2T, NBパワー11MWで維持できることを示した。またERATO-Jを用いた解析を行い、導体壁半径とプラズマ小半径との平均比約1.2では、トロイダルモード数1、または2の外部キンクモードに対する壁安定効果により、
5.5まで達成可能であることを示した。さらに 、プラズマを壁に近付けることによって発生する抵抗性壁モードは、容器内コイルを用いた能動制御により抑制されると予測している。一方、
のさらなる向上のためにTOSCAによるプラズマ形状の解析を行い、S=(I
/aB
)q
で定義されるプラズマ形状係数(非円形度と三角形度に強く依存)を
4から
6まで変えられることを示した。これは高性能プラズマ運転を実現するうえで重要な電流分布と圧力分布の制御性の拡張を示唆している。
土屋 勝彦; 木津 要; 三浦 友史; 安藤 俊就*; 中嶋 秀夫; 松川 誠; 逆井 章; 石田 真一
Fusion Engineering and Design, 70(2), p.131 - 140, 2004/02
被引用回数:3 パーセンタイル:23.13(Nuclear Science & Technology)JT-60改修装置における主要なコンポーネントの一つであるTFコイルでは、超臨界圧ヘリウムで超伝導(ニオブアルミ)線を強制冷却するため、コンジットと呼ばれる金属内に超伝導素線を納める、ケーブル・イン・コンジット導体を採用している。ここで用いるコンジットは円形中空の矩型であり、突き合わせ溶接して長尺化する。本形状のコンジットは、ステンレス鋼では製作実績がないため、30m長導体を試作(10mコンジット3本使用)する一貫としてR&Dを行った。この時、溶接面において、ケーブル引き込み時の妨げとなるような凸部を作らないようにした結果、コンジット内に送るガス圧を調節することで裏波の制御が可能であることがわかった。また、小型CCDカメラをコンジット内に挿入する視覚的観察法の導入により、コンジット内側における裏波の状態の良否判断に寄与できた。ケーブルの引き込み時においては、引き込み張力は途中から増加せず、滞りなく全長分を引き込むことに成功した。この後、縮径工程を経て実機サイズとし、一部をリアクト・アンド・ワインド法実証用D形サンプルに用いられた。この製作時に行われた750Cの熱処理後でも、溶接面の健全性は保たれていた。これらのことから、本装置TFコイル用導体の量産化に対する見通しができた。
逆井 章; 石田 真一; 松川 誠; 秋野 昇; 安藤 俊就*; 新井 貴; 江里 幸一郎; 濱田 一弥; 市毛 尚志; 礒野 高明; et al.
Nuclear Fusion, 44(2), p.329 - 334, 2004/02
超伝導トカマク装置へのJT-60改修が計画されている。原型炉に繋がる先進的な核融合技術として、JT-60改修装置(JT-60SC)の設計のために超伝導マグネット技術やプラズマ対向機器を開発した。JT-60SCの超伝導トロイダル磁場コイル用として、高い臨界電流密度を可能とする、高い銅比4のニオブアルミ超伝導素線を新規に開発し、量産化に成功した。この素線と、突合せ溶接で作った全長30mの丸穴四角のステンレス製コンジットを用いて、実機サイズのケーブル・イン・コンジット導体を製作した。この導体を使用して、リアクト&ワインド法(熱処理後に巻線作業を行う製作方法)を実証するR&Dを進めている。ニオブアルミ導体の歪み劣化が小さいことを利用したこの製作方法は、将来の大型コイル製作の技術的な信頼性向上と低コストに繋がる先進的な超伝導技術として注目されている。JT-60SCのダイバータへの熱負荷10-15MW/mに耐える機器として、スクリュウ管を銅製ヒートシンクに設け、これと炭素繊維複合材,緩衝材を一体ロウ付けすることで、良好なプラズマ対向機器を開発した。電子ビーム照射試験により、この対向機器は従来のスワール管の場合と比較して約1.5倍の高い熱伝達率を達成することを明らかにした。
逆井 章; 石田 真一; 松川 誠; 秋野 昇; 安藤 俊就*; 新井 貴; 江里 幸一郎; 濱田 一弥; 市毛 尚志; 礒野 高明; et al.
Nuclear Fusion, 44(2), p.329 - 334, 2004/02
被引用回数:7 パーセンタイル:22.55(Physics, Fluids & Plasmas)超伝導トカマク装置へのJT-60改修が計画されている。原型炉に繋がる先進的な核融合技術として、JT-60改修装置(JT-60SC)の設計のために超伝導マグネット技術やプラズマ対向機器を開発した。JT-60SCの超伝導トロイダル磁場コイル用として、高い臨界電流密度を可能とする、高い銅比4のニオブアルミ超伝導素線を新規に開発し、量産化に成功した。この素線と、突合せ溶接で作った全長30 mの丸穴四角のステンレス製コンジットを用いて、実機サイズのケーブル・イン・コンジット導体を製作した。この導体を用いて、リアクト&ワインド法(熱処理後に巻線作業を行う製作方法)を実証するR&Dを進めた。ニオブアルミ導体の歪み劣化が小さいことを利用したこの製作方法は、将来の大型コイル製作の技術的な信頼性向上と低コストに繋がる先進的な超伝導技術として注目されている。JT-60SCのダイバータへの熱負荷10-15MW/mに耐える機器として、スクリュウ管を銅製ヒートシンクに設け、これと炭素繊維複合材、緩衝材を一体ロウ付けすることで、良好なプラズマ対向機器を開発した。電子ビーム照射試験により、この対向機器は従来のスワール管の場合と比較して約1.5倍の高い熱伝達率を達成することを明らかにした。
玉井 広史; 松川 誠; 栗田 源一; 林 伸彦; 浦田 一宏*; 三浦 友史; 木津 要; 土屋 勝彦; 森岡 篤彦; 工藤 祐介; et al.
Plasma Science and Technology, 6(1), p.2141 - 2150, 2004/02
被引用回数:2 パーセンタイル:6.38(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60定常高ベータ化計画(JT-60改修計画)の最重要課題は高ベータ,臨界クラスのパラメータを持つ高性能プラズマの100秒程度以上の維持を実証することである。このため、高ベータプラズマを達成するためのプラズマパラメータや運転シナリオ,制御手法の検討を行うとともに、超伝導磁場コイルの要素技術の開発を始め、放射線遮蔽や真空容器等の設計検討及び試験開発を行い、その成立性を確認した。本発表は、以上の物理・工学設計と試験開発の進捗状況を詳述する。
小泉 徳潔; 安藤 俊就*; 中嶋 秀夫; 松井 邦浩; 杉本 誠; 高橋 良和; 奥野 清; 木津 要; 三浦 友史; 土屋 勝彦; et al.
Proceedings of 20th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2003), p.419 - 422, 2003/10
13T以下の磁場で運転されるTFコイル用導体として、NbSn導体が開発された。しかし、Nb
Snは歪に弱く、磁場が高くなると性能低下が大きい。このため、13Tを超える磁場での使用は困難である。他方、Nb
Alは歪に強く、潜在的にはNb
Snより高い臨界電流値を有するため、次世代の超電導導体として考えられている。そこで、原研では80年代より、Nb
Al導体の開発を行ってきた。第一段階では、素線の大量生産技術を開発した。第二段階で、大型コイルの開発を行い、定格点の134T-46kAまでの励磁に成功した。これらの成果から、JT-60SCのTFコイル導体として、Nb
Al導体の開発も進めている。D型のコイルを製作し、成功裏に試験することができた。以上の結果は、16T級TFコイルNb
Al導体の開発に多大な貢献をし、本開発は着実に進んでいる。
松川 誠; 石田 真一; 逆井 章; 浦田 一宏*; 仙田 郁夫*; 栗田 源一; 玉井 広史; 櫻井 真治; 三浦 友史; 正木 圭; et al.
Fusion Engineering and Design, 66-68(1-4), p.703 - 708, 2003/09
被引用回数:2 パーセンタイル:18.63(Nuclear Science & Technology)本論文は、完全超伝導コイル化したJT-60装置(JT-60SC)における、プラズマ断面位置形状制御について述べるものである。基本的には、トロイダル磁場コイルの周辺に設置した超伝導ポロイダル磁場コイル(EFコイル)に低速なプラズマ断面形状位置制御を、また真空容器内に設置した常伝導コイルに高速な垂直・水平位置の制御を分担させるハイブリッド制御である。EFコイルの制御電圧は、いずれのコイルでも周回電圧で数V以下と非常に小さく、容器内コイルでさえ高々数10Vである。しかしながら、これにより十分な制御応答性の確保と電源容量の最小化が実現できることが、線形化グラッドシャフラノフ方程式を用いた数値シミュレーションにより示された。
石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Chujo, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.
Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07
原型炉の経済性と環境適合性のさらなる向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉と同様に強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御を持ち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。JT-60の既存設備を最大限活用し、新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現を目指し、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という重要課題に取り組むことができるよう設計を行った。