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神谷 潤一郎; 諸橋 裕子
クリーンテクノロジー, 35(1), p.39 - 42, 2025/01
真空容器壁に気体吸着作用(ゲッター作用)を持たせ、省エネ、省スペースで超高真空を得る技術は、加速器、分析装置、半導体製造工程などで必要性が増している。本件は、現在開発を行っているチタン材のゲッター作用に着目し、繰り返しの利用でも性能劣化が少ないゲッター機能を持った真空材料に関するものである。本件で開発技術の着想、性能、適用事例や社会実装への展望を解説する。
神谷 潤一郎; 阿部 一英; 藤森 伸一; 福田 竜生; 小畠 雅明; 諸橋 裕子; 津田 泰孝; 山田 逸平; 吉越 章隆
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 22(4), p.316 - 326, 2024/08
真空容器内壁にゲッター機能を持たせることで、超高真空を実現する新しい技術であるNEGコーティングについて、その活性化と劣化のメカニズムの理解は、NEGコーティングの高性能化に不可欠である。本研究では代表的なNEGコーティング材料Ti-Zr-Vについて、SPring-8放射光光電子分光(SRPES)およびX線光電子分光(XPS)による測定を行った。実験ではNEGコーティング試料温度を250Cに昇温させる過程をSRPESにより分析し、その後、酸素ガスを導入して表面酸化過程を同手法により分析した。これらは、NEGコーティング表面の活性化、酸化過程の初めてのオペランド測定である。さらに、試料の深さ方向をXPSにより分析することで、活性化によりZrがTi酸化物、V酸化物から酸素を受け取り、内部へ酸素が拡散すること、および内部では主にZrが酸化物となっていることを観測し、コーティング内部におけるZr酸化物の増加が、NEGコーティングの繰り返しの活性化と飽和による寿命を決定する大きな要素であることを解明した。このことは、今後のNEGコーティングの性能高度化につながる新しい事実である。
佐藤 優樹; 角藤 壮*; 田中 孝幸*; 嶋野 寛之*; 諸橋 裕子; 畠山 知圭*; 中島 準作; 石山 正弘
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1063, p.169300_1 - 169300_7, 2024/06
被引用回数:3 パーセンタイル:86.15(Instruments & Instrumentation)A system for locating radioactive substances using a hexapod robot equipped with a Compton camera and light detection and ranging camera was developed, and its performance evaluation test was conducted at FUGEN, a nuclear facility owned by Japan Atomic Energy Agency. In the test, by projecting images of radioactive substances acquired with the Compton camera onto a three-dimensional model of the work environment acquired with a light detection and ranging camera, the locations where radioactive substances have accumulated and the dose rate is higher than the surrounding area were successfully visualized and identified.
相澤 康介; 近澤 佳隆; 諸橋 裕子
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(12), p.1393 - 1401, 2018/12
被引用回数:2 パーセンタイル:18.04(Nuclear Science & Technology)液体金属冷却炉において、炉心冷却材喪失事故等の初期検知及び炉内熱流動の把握のために、燃料集合体出口の温度及び流量計測が有用である。原子力機構は、開発した渦電流式流速計34体をもんじゅ炉心上部機構に設置した。本資料は、もんじゅに設置した渦電流式流速計のデータを示す。実測した結果、1次系流量と渦電流式流速計の信号強度は高い直線性を有していることが明らかになった。定格条件における変動量は0.2m/sであり、これはフルスケールの5%以下である。試験結果より、渦電流式流速計は相対流量を検知するのに有用な装置であることが示された。
相澤 康介; 近澤 佳隆; 諸橋 裕子
Proceedings of 2016 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2016) (CD-ROM), p.314 - 320, 2016/04
燃料集合体出口の温度及び流量計測は、LOCAとRIAの様な異常事象の早期検知やナトリウム冷却高速炉の炉上部における熱流動を理解する上で有効である。原子力機構において渦電流式流速計の開発は進められてきており、もんじゅの炉心上部機構に34体の渦電流式流速計が設置されている。本報告では、もんじゅに設置した渦電流式流速のデータを示す。10100%の流量において、渦電流式流速計の信号強度と一次主冷却系流量には高い直線性が得られることがわかった。また、その0.25m/sという低流速領域においても、その直線性は得られた。定格流量条件において、渦電流式流速計の変動は0.2m/s程度(平均流速の5%)であることが確認された。これらの試験結果より、渦電流式流速計は相対的な流量変化を検出できることが示された。
諸橋 裕子; 鈴木 敏
JAEA-Technology 2014-045, 116 Pages, 2015/03
もんじゅの破損燃料検出装置(FFDL)は、タグガスにより破損燃料を同定するタギング法を採用している。これはあらかじめ燃料集合体ごとに同位体組成比の異なるKrとXeの混合ガスを各燃料ピンに封入しておき、燃料破損時に1次Arガス系へ放出されたタグガスを回収、同位体組成比を分析し、破損燃料を同定するものである。設計上、希ガス濃縮率200倍以上で破損燃料を同定できるとされており、過去の試験では、希ガス濃度1ppmの試料ガスにて200倍以上の濃縮率を確認している。一方、燃料破損時にはタグガスのKr, Xeは極低濃度希ガスとなることが想定されるため、このような極低濃度希ガスに対しても設計上の要求を満たす濃縮率であることを確認する必要がある。また、FFDLには1次Arガス系の希ガスBG濃度を測定することも求められている。以上を踏まえ、極低濃度希ガスによる希ガス濃縮率確認試験を実施した。さらに、この試験で得られた希ガス濃縮率を用いて、現状の1次Arガス系Arガス中の希ガスBG濃度を評価した。FFDL単体運転による希ガス濃縮率確認試験の結果、極低濃度希ガスに対して数万倍の濃縮率が得られ、設計上の要求を満たすことを確認した。
諸橋 裕子; 鈴木 敏
Proceedings of 2014 International Congress on the Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2014) (CD-ROM), p.624 - 630, 2014/04
高速増殖原型炉もんじゅのタギング法破損燃料検出装置は、あらかじめ集合体ごとに特有なタグガス(Kr, Xe)を燃料ピンに封入しておき、燃料破損時に1次アルゴンガス系へ放出されたタグガスを回収、分析し、破損燃料を同定する。設計上希ガス濃縮率200倍以上で同定できるとされており、過去の試験では、希ガス濃度1ppmの試料ガスにて確認している。今回、燃料破損時に想定されるレベルの低濃度ガスにて希ガス濃縮率を確認するとともに、希ガス濃度依存性についても確認した。
城 隆久; 後藤 健博; 矢吹 健太郎; 池上 和律; 宮川 高行; 毛利 哲也; 久保 篤彦; 北野 彰洋; 中川 浩樹; 川村 義明; et al.
JAEA-Technology 2010-052, 84 Pages, 2011/03
高速増殖原型炉もんじゅは、平成7年12月に発生した2次主冷却系ナトリウム漏えい事故後、運転を停止していたが、平成22年5月6日に14年5か月ぶりに性能試験を再開した。性能試験は、3段階に分けて実施していく計画であり、その最初の段階の炉心確認試験を78日間に渡って実施し、同年7月22日に終了した。炉心確認試験は、制御棒価値,プラント内外の空間線量当量率,冷却材やカバーガスの純度確認及び1次主冷却系循環ポンプのコーストダウン特性を測定する試験等、合計20項目の試験で構成される。平成22年5月8日に臨界を達成、長期停止・燃料交換後炉心でも十分な精度で臨界予測が可能であることを実証した後、国の使用前検査により安全上の技術基準を満足していることを確認した。その後、研究開発を目的とした試験を行い、おもに零出力炉物理特性(特に、Am-241を多く含む炉心の特性)の把握に資するデータを収集した。また、日本原子力学会を通じて大学等から提案のあった未臨界度の測定法を検討するための試験も実施するとともに、中性子計装の健全性確認のための測定や核出力校正の確認、1次主冷却系循環ポンプコーストダウン特性確認等を実施した。
諸橋 裕子; 丸山 忠司*; 堂野前 貴子; 舘 義昭; 小野瀬 庄二
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(9), p.867 - 872, 2008/09
被引用回数:13 パーセンタイル:62.72(Nuclear Science & Technology)The present investigation was made to elucidate the effect of neutron irradiation on dimensional change and thermal conductivity of isotopically tailored B
C. The specimens used in the present investigation are 99%
B enriched
B
C, 91%
B enriched
B
C and
-SiC. The results of measurements indicated that the changes in dimension and thermal conductivity of neutron irradiated
B
C were substantially smaller than those of
B
C and SiC. Post irradiation annealing experiment measurements for
B
C showed that dimensional change and thermal conductivity were almost completely annealed out at 1400
C. The changes in thermal conductivity by annealing were analyzed in terms of phonon scattering theory. The onset of recovery in thermal conductivity of
B
C well agreed well with irradiation temperature, however the recovery in length did not coincide with irradiation temperature.
堂野前 貴子; 舘 義昭; 関根 学*; 諸橋 裕子; 赤坂 尚昭; 小野瀬 庄二
Journal of the Ceramic Society of Japan, 115(1345), p.551 - 555, 2007/09
被引用回数:4 パーセンタイル:28.15(Materials Science, Ceramics)高速炉で効率的に核分裂生成物を核変換するためには減速材の利用が有効であり、B
Cはその候補の1つとされているが、
B
Cの照射挙動は制御材用の
B
Cと異なりほとんどデータが得られていない。そこで本論文では、高速炉で照射した
B
Cペレットの外観・微細組織観察及び熱伝導率測定を行い、
B
Cの照射挙動を明らかにした。照射
B
Cの外観は
B
Cと異なり、クラックは観察されなかったが、微細組織には
B
Cと同様に粒内及び粒界にバブルが確認された。
B
Cの熱伝導率は
B
Cよりも大きく、室温から1400
Cの間には、
B
Cと同様に3つの回復ステージが観察され、B
Cの回復とヘリウムの分散挙動の関連性が示された。以上から、
B
Cペレットは照射下での安定性が高いことが確認され、減速材適用の可能性が示された。
横山 賢治; 諸橋 裕子; 前田 茂貴; 関根 隆
JNC TN9400 2004-012, 56 Pages, 2004/03
高速実験炉「常陽」MK-III性能試験炉心において、等温温度係数測定試験を実施した。昇温時と降温時の測定結果には系統的な差が見られたが、制御棒駆動機構延長管の熱収縮効果を補正することにより、この系統的な差を排除することができた。この結果、等温温度係数の測定値として、-3.820.17
10-3%
k/kk'/
を得た。本試験の測定結果から、MK-III性能試験炉心の等温温度係数は負の値となることが確認できた。また、設計値-3.88
10-3%
k/kk'/
ともよく一致することも確認できた。一方で、JUPITER実験解析で確立されたより詳細な標準解析手法(JUPITER標準解析手法)を適用した解析も実施した。なお、JUPITER標準解析手法では、輸送理論に基づく計算や超微細群モデルに基づく計算を実施して、手法の違いによる影響を評価した。また、解析では等温温度係数をドップラ係数、膨脹係数(炉心支持板、燃料、構造材、冷却材)等の反応度成分に分離して評価した。更に、MK-I、MK-II炉心の等温温度係数を同等の手法で解析することにより、従来炉心の等温温度係数との差についても分析した。JUPITER標準解析手法による最終的な解析結果は、-3.68
10-3%
k/kk'/
(C/E値:0.96)となり、今回の測定値と測定誤差の範囲で一致することが確認できた。
諸橋 裕子; 石橋 淳一; 西 裕士
JNC TN4400 2001-003, 28 Pages, 2002/03
従来「もんじゅ」初臨界炉心の臨界解析は、JUPITER実験解析で確立された標準的手法を基本として実施されてきた。基本とする核データライブラリとしてはJENDL-3.2を使用し、これを処理して70群の炉定数セットとしたJFS-3-J3.2をベースに、70群炉定数を作成している。次に、この70群炉定数を用いて3次元HEX-Z拡散計算により体系計算が実施され、これを基準計算としている。この場合、エネルギーについては、本来連続量であるものを70群に離散化近似して扱うことになる。また、空間座標も本来連続量であるが、集合体当たり1メッシュに離散化近似している。更に、本来解くべき輸送方程式も、拡散近似により解いている。燃料集合体内の燃料ピン、ラッパ管等の微細構造も均質化近似している。そのため、これらの近似に伴う厳密解からのネ を別途補正することで、本来の厳密解相当の実効増倍率を求めている。その内の補正量の一つであるセル非均質効果については、燃料集合体内の微細構造を考慮した非均質セルモデルにより炉定数を作成し、これを均質セル計算による70群拡散計算結果と比較することで0.30.4%
Kと評価されている。この補正方法では、これら近似効果は相互に独立で、重ねあわせが可能であることを前提としている。ただし、従来手法の70群エネルギー離散化効果や各種近似効果
平塚 一; 阿部 哲也; 諸橋 裕子
大間知 聡一郎*
【課題】アルミニウム切粉に付着した切削油および水分を除去または分解するためのキルンを設けることなく、したがってキルンに投入するエネルギーを不要にしたうえで、高純度のアルミニウムをリサイクルできる処理装置を提供する。 【解決手段】アルミニウム溶解炉と、前記アルミニウム溶解炉の上部に設けられた、筒状のサイクロン本体と、前記サイクロン本体内に切削油および水分が付着したアルミニウム切粉を気体とともに流入させる流入口と、前記サイクロン本体内から前記アルミニウム切粉を含まない気体を流出させる流出口とを有するサイクロンユニットとを含むアルミニウム切粉の処理装置。
加藤 慎也; 諸橋 裕子; 武藤 啓太郎
no journal, ,
高速増殖原型炉もんじゅのタギング法破損燃料検出装置(FFDL)の性能確認のため、タグガス組成の模擬ガスを製作し、被疑燃料同定精度の確認を行う。
諸橋 裕子
no journal, ,
原子力機構は我が国唯一の総合的研究開発機関として、原子力分野のみならず、さまざまな産業分野への応用まで多様な研究開発を推進している。原子力機構の紹介、産学連携の取組み、成果展開事業のご案内、イチオシ知財についてご紹介する。
神谷 潤一郎; 阿部 一英; 小畠 雅明; 津田 泰孝; 福田 竜生; 藤森 伸一; 諸橋 裕子; 山田 逸平; 吉越 章隆
no journal, ,
NEGコーティングはビームダクト内面にゲッター機能を持たせることで、ビームラインの真空性能を向上し、加速器の安定運転に直結する技術である。NEGコーティングの活性化と劣化のメカニズムをより詳細に理解するため、X線光電子分光(XPS)による測定を行った。NEGコーティングした基板サンプルをSPring-8のBL23SUの表面科学ステーションに設置し、試料温度を250Cに昇温しながら試料表面のXPS測定を行い、活性化プロセスをin-situで観測した。その後、試料温度を250
Cに保ったまま、酸素ガスを導入し、加速劣化試験に相当するXPS測定を行った。さらに、アルゴンエッチングによる試料の深さ方向の成分分析を実施した。その結果、表面Zrは活性化の初期段階でTi酸化物やV酸化物から酸素を取り込み、連続的な温度上昇でZr酸化物の酸素がバルクに拡散することがわかった。またコーティング中の濃縮された酸素は、主にZr酸化物、続いてTi酸化物の形で存在することが明らかとなった。このことは、今後のNEGコーティングの性能高度化につながる新しい事実である。
和田 薫*; 志賀 隆史; 岡橋 和成*; 神谷 潤一郎; 小畠 雅明; 諸橋 裕子; 阿部 一英; 岸川 信介*; 佐々木 優直*; 黒岩 雅英*; et al.
no journal, ,
東京電子は、BeCu(ベリリウム銅)材料を用いた超高真空装置を製造・販売しており、日本原子力研究開発機構の持つNEG(非蒸発型ゲッター)コーティング技術を活用し、この二つの技術を組み合わせることで、無電源で動作するゲッター型BeCu真空チャンバーを開発した。実験では、大気開放後に真空排気を行い、200Cで8.5時間のベーキング(活性化)処理を5回繰り返して圧力を測定した。NEGコーティングした方が、排気速度が向上し、到達圧力が低下することを確認した。さらに、ビルドアップの測定においても、同様のプロセスを経て5回の測定を行った結果、試験前の圧力には大きな差がないものの、回数を重ねるごとにNEGコーティングの有無で圧力に顕著な差が生じた。これにより、NEGコーティングが真空システムの効率を高め、超高真空環境の維持において重要な役割を果たすことが実証された。
神谷 潤一郎; 諸橋 裕子; 武石 健一; 和田 薫*
no journal, ,
The benefits of the metal Additive Manufacturing (AM), known also as 3D printing are consolidation of multiple different part components into one manufacturing process, manufacturing custom-made products without expensive mold tool, possible complex design which is not produced by ordinary machining, etc. It is important to investigate how this beneficial technology, metal AM, can be effectively used in the vacuum field. This study examined the feasibility of using metal AM for the vacuum chamber fabrication was examined. We focused on the following points. (1) Does AM vacuum chamber achieve vacuum without leak or permeation? (2) Doesn't AM vacuum chamber have large outgassing due to the large surface roughness? (3) What is the outgassing component of the AM vacuum chamber? (4) Is there any way to use the characteristics of AM to the advantage of the vacuum? For the first point, although hot isostatic pressing (HIP) would be the solution to remove the possible void or leak path between the melted powder, it was not adopted to the current chamber. For the second point, although the surface roughness can be reduced by the post surface treatment such as mechanical polishing and chemical or electrical polishing, they were not adopted to the current chamber. We will show the vacuum performance results of the AM vacuum chamber in the conference. Furthermore, for the fourth point, NEG coating to the inner surface of the AM chamber has the advantage because the effective large surface area due to AM rough surface, can be used for the getter surface not as outgassing source. We also show the measurement result of this novel used of AM vacuum chamber.
小畠 雅明; 諸橋 裕子; 阿部 一英; 山田 逸平; 福田 竜生; 小荒井 一真; 谷田 肇; 神谷 潤一郎
no journal, ,
本研究は、チタン基板を用いた非蒸発型ゲッター(NEG)コーティング技術の改良を目指し、特に低温での活性化と繰り返し性能の向上に焦点を当てた。硬X線光電子分光法(HAXPES)と二次イオン質量分析(SIMS)を活用して、NEGの活性化および劣化メカニズムを詳細に解析し、基板材質や表面処理がこれらに及ぼす影響を評価した。具体的には、チタン、ステンレス鋼(SUS316)、ベリリウム銅(BeCu)の各基板を比較し、NEG特性への影響を調査した。その結果、ベリリウム銅基板が最も低温で活性化が開始されることが示唆され、NEGの低温活性化に有利な基板材質である可能性が明らかとなった。
神谷 潤一郎; 和田 薫*; 志賀 隆史; 諸橋 裕子
no journal, ,
東京電子株式会社(TOEL)ではBeCu材を用いた極・超高真空用のニップルなどの真空部品・真空計、質量ガス分析装置、NEGポンプ等の製造販売をしている。一方、日本原子力研究開発機構(JAEA)では超高真空に保つためのNEGコーティングの研究開発を行っている。これらの技術を組み合わせることで、超高真空を容易に得ることができるゲッター型BeCu材真空チャンバーの実現が可能となる。また、排気用ポンプが不要なため、小型・省力化となり輸送も容易となる。200C/25時間のNEG活性化を5回繰り返した後の圧力は1.60
10
Paとなった。バルブにより排気装置と隔離したビルドアップ試験では、開始15日後の圧力は5.75
10
Paであった。その後、排気装置より取り外した真空チャンバー単体では8.91
10
Paとなり、6ヶ月後も圧力を維持している。