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伊藤 健司; 近藤 哲緒; 中村 保之; 松野 広樹; 長沖 吉弘; 佐久間 祐一
デコミッショニング技報, (63), p.1 - 26, 2022/05
新型転換炉原型炉ふげんは、平成20年2月に廃止措置計画の認可を受け廃止措置段階に移行した。高速増殖原型炉もんじゅは、平成30年3月に廃止措置計画の認可を受け廃止措置段階に移行した。平成30年4月に敦賀地区の廃止措置業務を統括する敦賀廃止措置実証本部を新設し、ユニークな2つの原子炉の廃止措置を安全かつ着実に進めている。本報告では、「ふげん」及び「もんじゅ」における廃止措置計画の概要及び廃止措置工事等の実施状況について紹介する。
中村 保之; 香田 有哉; 山本 耕輔; 副島 吾郎; 井口 幸弘
JAEA-Review 2020-002, 40 Pages, 2020/05
新型転換炉原型炉ふげん(以下「ふげん」という。)は、廃止措置技術開発を計画・実施するにあたり、「ふげん」を国内外に開かれた技術開発の場及び福井県が目指すエネルギー研究開発拠点化計画における研究開発拠点として十分に活用するとともに、当該技術開発で得られる成果を有効に活用することを目的として、原子力機構内外の有識者で構成される「ふげん廃止措置技術専門委員会」を設置している。本稿は、令和元年12月2日に開催した第37回ふげん廃止措置技術専門委員会において報告・審議を行った"廃止措置の状況"、"解体データ活用による解体工数等予測システムの整備"、"クリアランスの運用状況を踏まえた今後の対応"及び"原子炉本体からの試料採取実績及び今後の計画"について、資料集としてまとめたものである。
副島 吾郎; 岩井 紘基; 中村 保之; 桑室 直俊*; 嶋津 正*
エネ研ニュース(インターネット), 131, P. 1, 2019/04
「ふげん」で利用されている原子炉構造材(SUS304)や二重管(Zr-2.5%Nb, Zry-2)の模擬材を対象とし、レーザ切断工法を用いて、水中切断を行った際に発生する粉じんの挙動を調査した。試験では、「ふげん」原子炉と同等の大きさの大型水槽を用いた。
副島 吾郎; 岩井 紘基; 中村 保之; 都築 聡*; 安永 和史*; 久米 恭*
平成29年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,20, P. 80, 2018/11
「ふげん」で利用されている原子炉構造材(SUS304)や二重管(Zr-2.5%Nb, Zry-2)の模擬材を対象とし、プラズマアーク切断工法及びレーザ切断工法を用いて、気中切断や水中切断を行った際に発生する粉じんの挙動を調査した。
副島 吾郎; 岩井 紘基; 門脇 春彦; 中村 保之; 都築 聡*; 安永 和史*; 中田 吉則*; 久米 恭*
平成28年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,19, P. 9, 2017/10
熱的切断工法(プラズマ切断及びレーザ切断)を用いて、気中切断や水中切断を行った際に発生する粉じんの気中等への移行量、移行率及び性状等のデータを取得し、切断工法の違いや切断速度や出力等の切断条件を変化させた際の影響を調査した。
副島 吾郎; 岩井 紘基; 中村 保之; 林 宏一; 門脇 春彦; 水井 宏之; 佐野 一哉
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 5 Pages, 2017/07
「ふげん」では、解体撤去や汚染の除去作業に係る廃止措置を安全かつ合理的に遂行することとしており、また、廃止措置に必要な技術開発を進めてきている。(1)原子炉本体解体に向けた技術開発:「ふげん」では、原子炉本体の特徴等に鑑み、原子炉本体解体には切断速度が速く二次廃棄物の発生量が少ない特徴を有するレーザ切断工法を適用する計画としている。レーザは原子炉施設解体への適用実績がないため、レーザヘッド,発振器,ロボット等から構成されるレーザ切断システムを構築し、解体物を対象とした切断実証を行った。(2)汚染状況調査に係る技術調:「ふげん」では、従前より施設の残存放射能量を的確に把握するため施設の汚染状況調査を行ってきている。今般、既存の実機材から試料を採取し核種分析により放射能濃度を評価する調査手法に加え、非破壊環境下で簡易的に「ふげん」の主要な二次汚染の主要核種であるCoを指標とした汚染状況を把握する調査手法の開発に着手した。
清水 靖之; 牧野 理沙; 向 泰宣; 石山 港一; 栗田 勉; 中村 仁宣
第37回核物質管理学会日本支部年次大会論文集(CD-ROM), 9 Pages, 2017/02
核燃料サイクル工学研究所(JNC-1サイト)への統合保障措置(IS)アプローチは、2008年8月に適用され、核燃料物質転用の抑止力を高めるため、予め日程を設定した従来のIIVから短時間通告及び査察人工(PDI)削減を伴うランダム査察(RII)へ移行された。その後、再処理施設は潜在的安全リスク削減を目的に2014年4月からプルトニウム転換技術開発施設(PCDF)の運転の再開を決定した。これにより、原子力機構はRIIのスキームをPCDFのプロセス運転へ取り入れるため、査察官のPDI増加と探知確率の低減を伴わない新たなスキームを査察側へ提案し、協議等の結果、2014年3月からの導入に至った。PCDFにおける新たなスキームは、スケジュール査察(FDR)、リモートモニタリング、運転状態確認シートの改善、NRTAの導入及び適時性のある計量管理データ申告等により構成される。これにより、情報提供に係る施設者の負荷は若干増加したが、運転の実施とIS要求事項のバランスを図ることができ、適切な保障措置の実施及び2年間にわたる施設の安定運転に貢献することができた。
中村 仁宣; 清水 靖之; 牧野 理沙; 向 泰宣; 石山 港一; 栗田 勉; 池田 敦司*; 山口 勝弘*
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 9 Pages, 2016/07
日本国の統合保障措置は2004年に、核燃料サイクル工学研究所(JNC-1)においては2008年より導入され、査察業務量の低減及び核物質転用に対する抑止効果を高めることを目的とし、従前の中間在庫検認(IIV)に代わり短時間通告ランダム査察(RII)が導入された。そのRII手法は運転停止中(インターキャンペーン)を想定して設計されたため、運転時は改訂が必要であった。原子力機構では再処理施設の潜在的な安全上のリスクを低減するため、2014年4月よりPCDFの運転(溶液からMOX粉末への転換)を決定したことから、運転と統合保障措置の要件を満足させる最適な査察手法の検討に着手し、検知確率を減らすことなく、査察業務量を増加させることのない新たな査察手法をIAEA及び規制庁に提案した。IAEA等との協議の結果、同提案は受け入れられ、2014年3月に導入することができた。新たな査察手法では、査察日を事前確定型への変更、推定量の核物質を低減、リモートモニタリングデータの提供の実施、運転状態確認査察の改善及び適時性をもった在庫申告等の改善を図った。その結果、在庫情報等の提供に係る業務量は若干増加したものの、統合保障措置における要件とPCDFの運転を両立させることができ、2年間の運転に対する保障措置の効果的かつ効率的な実施に貢献した。
関根 恵; 松木 拓也; 谷川 聖史; 蔦木 浩一; 向 泰宣; 清水 靖之; 中村 仁宣; 富川 裕文
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 9 Pages, 2016/07
国際原子力機関(IAEA)は、再処理施設の保障措置をより効果的・効率的に実施するための手法として、核物質の動きを監視するため、リアルタイム測定技術開発の必要性を長期課題として掲げている。再処理施設にはFP及びPuを含む溶液も存在することから、システムの完全性及び先進性を図るため、Pu量の連続測定が可能な検出器の技術開発を、2015年から3年間の計画で、東海再処理施設の高放射性廃液貯蔵場(HAW)にて実施している。本論文においては、本研究の概要、HALW貯槽からの放射線特性に関するシミュレーションによる予備評価、今後の研究計画について報告する。なお、本研究は、文部科学省からの核セキュリティ強化等推進事業費により実施する。
中村 保之; 岩井 紘基; 手塚 将志; 佐野 一哉
JAEA-Technology 2015-055, 89 Pages, 2016/03
東京電力福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)は炉心溶融に至ったと報告されており、炉内構造物は原形を留めておらず、溶融燃料と混在し複雑狭隘な状態にあると想定される。このような状態の中、燃料デブリ等の取出しに向けて、熱影響が少なくスタンドオフを長く取れるアブレイシブウォータージェット(以下「AWJ」)切断技術について、2012年度から3カ年で切断試験を実施し技術開発を進めてきており、燃料デブリ等の取出しに有効な工法であることを確認した。初年度の成果は、既報告書"JAEA-Technology 2013-041 アブレイシブウォータージェット切断工法による炉内溶融金属等の取出しに向けた技術開発"で報告済みであるが、本報告書は、これを含む3ヵ年の集大成として取り纏めたものである。AWJ切断技術は、切断時に使用するアブレイシブが二次廃棄物として発生するものの、圧力容器下部等に堆積した厚み等の不明な燃料デブリや炉内構造物の取出しが可能であることを切断試験により確認し、実機に適用できる見通しを得た。
手塚 将志; 中村 保之; 岩井 紘基; 佐野 一哉
JAEA-Technology 2015-047, 114 Pages, 2016/03
東京電力福島第一原子力発電所は、炉心溶融に伴い炉内構造物は原形を留めておらず、溶融燃料と混在し複雑狭隘な状態にあると想定される。このため「ふげん」では溶融再凝固した炉内構造物の取出しに向けて、2012年度から3カ年で、プラズマアーク切断技術を用いた切断試験を進めてきており、炉内構造物等の取出しに有効な工法であることを確認した。具体的には、原子炉構造材を模擬した試験体を用いた要素試験を実施し、対象物に応じて切断条件の最適化を図ることにより、溶断ドロス発生の抑制が可能であることを確認した。また、格納容器下部等に堆積していると想定される厚みが不明な燃料デブリに対し、対象を事前に加熱することで切断能力の向上を図る手法を構築した。さらに、プラズマアークで切断不可能なセラミック等の非導電材も切断可能なプラズマジェットと組み合わせた連携切断手法により、燃料デブリと溶融金属の混合材(模擬試験体)でも切断が可能であることを確認した。これらの成果から、プラズマ切断技術は、種々の条件に応じた最適な切断条件を設定することにより、燃料デブリ及び炉内溶融金属の取出し作業へ適用できる見通しを得た。
岩井 紘基; 中村 保之; 水井 宏之; 佐野 一哉
JAEA-Technology 2015-046, 110 Pages, 2016/03
「ふげん」は、熱出力557MWt、電気出力165MWeの重水減速沸騰軽水冷却圧力管型原子炉である。「ふげん」原子炉本体は、圧力管, カランドリア管, 炉心タンク等から構成される炉心領域と鉄水遮へい体から構成される遮へい領域の2つに分けられる。原子炉本体のうち炉心領域は、約25年間の運転により放射能レベルが比較的高く、圧力管とカランドリア管をそれぞれ224本内蔵する二重管で構成される複雑で狭隘な構造であり、遮へい領域は、原子炉上下部及び側部は厚板部材の遮へい体からなる積層構造となっている。特に炉心領域の解体は、構造材の放射化及びジルコニウム合金を使用していることに留意して、切断時の放射性粉じん等による被ばく低減及び発火防止対策の観点から、水中にて遠隔で解体する計画としている。以上のことを踏まえ、解体時の雰囲気線量を考慮した水位の設定や解体物の物流等を考慮した原子炉上部からの逐次解体を基本とし、炉心領域においては全炉心を上部から順に撤去する手順に加えて、解体で発生する廃棄体の放射能濃度の平坦化を目的とした手順について検討した。これらの解体手順の成立性を検証したところ、炉心領域の構造材位置による放射化量のバラつきや「ふげん」特有材料に由来する放射性核種の平坦化が図れ、物流等が成立することから、炉心を径方向及び軸方向に分割した手順が最も合理的であることが確認でき、これを「ふげん」の原子炉本体解体に係る手順として策定した。
中村 保之; 岩井 紘基; 水井 宏之; 佐野 一哉
JAEA-Technology 2015-045, 137 Pages, 2016/03
「ふげん」原子炉本体のうち圧力管、カランドリア管、炉心タンク等から構成される炉心領域は、約25年間の運転により放射能レベルが比較的高いこと、圧力管とカランドリア管をそれぞれ224本内蔵する二重管で構成される複雑で狭隘な構造であり、遮へい領域は、原子炉上下部及び側部は厚板部材からなる積層構造となっている。また、これらは、炭素鋼, ステンレス鋼, ジルコニウム合金, アルミニウム, コンクリート等の多種材料から構成されている。特に炉心領域の解体は、構造材が放射化していることや酸化しやすいジルコニウム合金を使用していることにも留意して、切断時の放射性粉じん等による被ばく低減及び発火防止対策の観点から、水中にて遠隔で解体する計画としている。以上のことを考慮し、コストに大きく影響を与える解体工期の短縮及び二次廃棄物発生量の低減、水中での適用性に加え、「ふげん」の炉心領域に特徴的な狭隘部にも適用可能な切断工法の選定を行った。
岩井 紘基; 中村 保之; 水井 宏之; 佐野 一哉; 森下 喜嗣
Proceedings of 7th International Congress on Laser Advanced Materials Processing (LAMP 2015) (Internet), 4 Pages, 2015/08
「ふげん」原子炉領域は、約25年間の運転により構造材が放射化され、放射能レベルが比較的高い。また、圧力管とカランドリア管をそれぞれ224本内蔵する二重管で構成される複雑で狭隘な構造であり、原子炉上下部及び側部は厚板部材(最大板厚150mm)からなる積層構造となっている。さらに、この原子炉領域の構造材は、炭素鋼,ステンレス鋼,ジルコニウム合金,アルミニウム,コンクリート等、多種材料から構成される特徴を有する。この原子炉領域の解体は、構造材が放射化していることや酸化しやすいジルコニウム合金を使用していることにも留意して、切断時の放射性粉じん等による被ばく低減及び発火防止対策の観点から、水中にて遠隔で解体する計画としている。原子炉領域の解体工期短縮及び二次廃棄物発生量の低減が可能な切断工法を選定するために、国内外の廃止措置で適用実績のある切断工法を調査するとともに、切断試験によりデータ取得を行い、レーザ切断工法を機関工法として選定した。本発表では、「ふげん」の廃止措置状況及びレーザ技術開発状況について紹介する。
牧野 理沙; Swinhoe, M. T.*; 鈴木 久規; 池田 敦司*; Menlove, H. O.*; 清水 靖之; 中村 仁宣
核物質管理学会(INMM)日本支部第35回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2015/01
在庫サンプル測定システム(INVS)は、プルトニウム転換技術開発施設の査察において採取されたサンプル中のMOX粉末またはPu溶液中のPu量を測定する非破壊測定装置であり、31.3%の比較的高い検出効率を有している。現在のINVSの測定不確かさは、3-5%程度であるが、仮に測定の不確かさを1%以下まで改善することができれば、計量管理に用いる破壊分析の低減、Puの迅速確定、Kエッジデンシトメトリー(KEDG)の代替機器としての活用等、種々の効果が期待できる。本研究では、INVSの高精度化を目的として、実際の硝酸Pu溶液(再処理施設で通常用いられている濃度範囲に限定)を用いた校正試験を、3つの手法(キャリブレーションカーブ法、known-法及びマルチプリシティ法)を適用して行った。なお、実試料の測定に先立ち、検出器の最適なパラメータ及び測定位置を確認する特性試験を行い、最適化されたパラメータを用いて校正を行った。校正試験の結果、それぞれの手法において不確かさに違いはあるものの、計数値とPu量との間に良い相関があることを確認した。特にキャリブレーションカーブ法が最も相関がよく、結果として1%以下の測定不確かの測定ができる見通しを得ることができた。溶液の測定は、様々な因子(濃度,酸濃度及び容量)が影響を与えるため、その結果についても合わせて考察を行った。
手塚 将志; 中村 保之; 岩井 紘基; 佐野 一哉; 福井 康太
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(7-8), p.1054 - 1058, 2014/07
被引用回数:11 パーセンタイル:67.73(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所における燃料デブリや炉内溶融金属等の撤去にあたっては、対象物の性状や作業環境等の条件を考慮して取出し技術の選定及び技術開発を行う必要がある。一方、原子力機構では、試験研究の使命を終えた原子炉施設等の廃止措置を進めており、施設の解体に係る様々な技術や知見を有している。切断技術としては、「ふげん」の原子炉解体に向けてプラズマアーク,レーザー、及びアブレイシブウォータージェット(AWJ)、並びに核燃料物質取扱施設の解体に向けてプラズマジェットの各切断技術に係る切断試験や技術開発を実施してきた。このため、原子力機構では、これらの知見を有する切断技術を活用して、切断試験により切断データの取得及び評価を行い、福島第一原子力発電所の炉内溶融金属等の取出しに向けた切断条件及び工法毎の適用範囲等について取りまとめて技術提案していく計画である。本報告では、熱的切断技術のプラズマアーク及び機械的切断技術のAWJを用いた基礎的な切断試験の結果、並びにプラズマジェットを含めた今後の試験計画について報告する。
春山 保幸; 瀧澤 春喜; 細野 雅一; 水橋 清*; 中村 義輝*; 兼谷 聡*; 浅井 孝博*; 川畑 道子*; 今井 浩二*
JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 177, 2014/03
2012年度のサイクロトロンにおけるビームタイムは2243.5時間であった。そのうち、バイオテクノロジーや医療分野の利用時間が最も多く、全体の1/4の利用時間を占める。外部への利用提供は17%であった。一方、静電加速器における利用日数は490日であった。そのうち、基盤技術分野の利用が46%と半分近くの利用割合を占めたが、宇宙材料の照射と原子炉材料の照射利用も多く、それぞれ18%, 15%の利用割合を占めた。外部への利用提供は8%程度であった。
岩井 紘基; 中村 保之; 手塚 将志; 佐野 一哉
JAEA-Technology 2013-041, 57 Pages, 2014/02
福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)は炉心溶融に至ったと報告されており、炉内構造物は原形を留めておらず、溶融燃料と混在し複雑狭隘な状態にあると想定される。このような状態の中、溶融再凝固した炉内構造物の取出しに向けて、水中で厚板切断が可能なアブレイシブウォータージェット(以下、「AWJ」という)切断技術について、装置の切断能力を把握するために、切断試験によりポンプ吐出圧力やスタンドオフ等の切断条件が切断能力に及ぼす影響を確認した。切断試験では、AWJ切断装置を用いてポンプ吐出圧力、切断速度、試験体形状、試験体材質、スタンドオフ、切断雰囲気(気中及び水中)等の試験条件をパラメータとした。また、試験体は、1Fの炉内構造物に主に使用されているSUS304及び、比較のために汎用炭素鋼であるS45Cの2種類の一般鋼材を用いるとともに、試験体形状は、連続的に切断深さのデータが取得できる矢型形状及び一般的な平板形状を用いて、切断性能を確認した。今後は実機適用を考慮し、1Fの燃料被覆管と主な炉内構造物との炉内溶融金属を模擬した試験体等を用いて切断データを取得し、切断性能の確認、評価を行う計画である。
中村 保之; 手塚 将志; 岩井 紘基; 佐野 一哉
JAEA-Technology 2013-040, 80 Pages, 2014/02
福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)は炉心溶融に至ったと報告されており、炉内構造物は原形を留めておらず、溶融燃料と混在し複雑狭隘な状態にあると想定される。このような状態の中、溶融再凝固した炉内構造物の取出しに向けて、水中切断が可能なプラズマアーク切断技術(以下、「プラズマ切断」という)について、装置の切断能力を把握するために、切断試験により切断雰囲気(気中、水中)やスタンドオフ等の切断条件が切断能力に及ぼす影響を確認した。切断試験では、最大出力電流600Aのプラズマ電源を用いてプラズマ出力、プラズマガス及びシールドガスの各流量、スタンドオフ等の試験条件をパラメータとした。また、試験体材質は、1Fの炉内構造物に主に使用されているSUS304及び比較のために汎用炭素鋼であるS45Cの2種類の一般鋼材を用いるとともに、試験体形状は、連続的に切断深さのデータが取得できる矢型形状を用いて、各条件の下で切断性能を確認した。今後は、実機適用を考慮し、1Fの燃料被覆管と主な炉内構造物との炉内溶融金属を模擬した試験体等を用いて切断データを取得し、切断性能の確認、評価を行う計画である。
忽那 秀樹; 岩井 紘基; 水井 宏之; 門脇 春彦; 中村 保之
JAEA-Review 2013-049, 49 Pages, 2014/02
原子炉廃止措置研究開発センター(以下「ふげん」という。)は、廃止措置技術開発を計画・実施するにあたり、「ふげん」を国内外に開かれた技術開発の場及び福井県が目指すエネルギー研究開発拠点化計画における研究開発拠点として十分に活用するとともに、当該技術開発で得られる成果を有効に活用することを目的として、原子力機構内外の有識者で構成される「ふげん廃止措置技術専門委員会」を設置している。本稿は、平成25年9月24日に開催した第28回ふげん廃止措置技術専門委員会において報告した"廃止措置の状況"、"レーザ切断工法の実機適用に向けた切断試験状況及び今後の計画"、"基礎架台コンクリート等への放射性物質等の浸透性に係る検討"、"トリチウム除去における常温真空乾燥及び重水残留量の推測法の実機適用"及び福島第一原子力発電所の廃止措置技術に係る「ふげん」の取組み状況として報告した"福島第一原子力発電所の炉内解体を想定した熱的及び機械的切断技術による適用性試験"について、資料集としてまとめたものである。