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論文

Study on loss-of-cooling and loss-of-coolant accidents in spent fuel pool, 1; Overview

加治 芳行; 根本 義之; 永武 拓; 吉田 啓之; 東條 匡志*; 後藤 大輔*; 西村 聡*; 鈴木 洋明*; 大和 正明*; 渡辺 聡*

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05

本研究では、使用済燃料プール(SFP)の事故時における燃料被覆管の酸化モデル及びSFPに設置されたスプレイの冷却性能を評価するための数値シミュレーション手法を開発した。これらをMAAPやSAMPSONのようなシビアアクシデント(SA)解析コードに組み込み、SFPの事故時解析を実施した。数値流体力学コードを用いた解析を実施し、SA解析コードの結果と比較することにより、SFP事故の詳細を検討した。さらに、3次元臨界解析手法を開発し、SFPにおける使用済燃料のより安全な燃料配置について検討した。

論文

Numerical evaluation on fluctuation absorption characteristics based on nuclear heat supply fluctuation test using HTTR

高田 昌二; 本多 由貴*; 稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 石井 俊晃; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2018/10

HTGRに接続する核熱利用システムの設計では、化学プラント会社の容易な参入を可能にするため、非原子炉級で設計されるが、熱利用システムで異常が発生した場合でも原子炉の運転を継続できることとしている。需要地近接立地で負荷追従運転を実現するため、原子炉入口および出口冷却材温度を一定に保ちながら一次系ガス圧力を変化させるインベントリ制御は原子炉出力を制御する方法の候補の1つとされている。HTTRを用いた非核加熱運転による熱負荷変動吸収試験結果をもとに、異なる一次系ガス圧力で原子炉入口温度をステップ状に変動させた。数値解析の結果、圧力の低下により変動吸収特性が劣化しないことが明らかになった。また、原子炉出力の80%でも、原子炉出口温度がスクラムレベルに達しないことも明らかにした。

論文

Low-reflection RF window for ACS cavity in J-PARC linac

田村 潤; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 青 寛幸*; 内藤 富士雄*; 大谷 将士*; 根本 康雄*

Journal of Physics; Conference Series, 1067(5), p.052009_1 - 052009_6, 2018/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.11

J-PARCリニアックの環結合型(Annular-ring Coupled Structure: ACS)空洞は、これまで安定に運転してきている。この高稼働率運転を継続するため、2015年度と2017年度に、このACS空洞用のピルボックス型高周波(RF)窓を製作した。次の二つの理由から、このRF窓における電磁波の反射を最小化する必要がある。一つ目は、このRF窓とACS空洞の間で励振する定在波の発生を防ぐためであり、二つ目は、ACS空洞と導波管の間の調整済結合度を大きく変化させないためである。このRF反射最小化を実現するため、RF窓用セラミックディスクを含んだピルボックス空洞の共振周波数を測定することにより、このセラミックディスクの比誘電率を見積もった。このようにして見積もったセラミックディスクの比誘電率を用いて、RF窓のピルボックス部寸法を決定した。この方法により製作したACS空洞用RF窓の電圧定在波比を測定したところ、3台とも1.08であり、実際の大電力運転に適用可能な低反射RF窓の開発に成功した。

論文

Network system operation for J-PARC accelerators

上窪田 紀彦*; 山田 秀衛*; 佐藤 健一郎*; 菊澤 信宏; 山本 昇*; 吉田 奨*; 根本 弘幸*

Proceedings of 16th International Conference on Accelerator and Large Experimental Physics Control Systems (ICALEPCS 2017) (Internet), p.1470 - 1473, 2018/01

J-PARC加速器制御用のネットワークシステムは、2005年以来10年以上運用されてきた。加速器制御ネットワークは、J-PARCの3加速器(リニアック, 3Gevシンクロトロン, MR)と3実験施設(物質・生命科学実験施設,ニュートリノ実験施設,ハドロン実験施設)をカバーし、エッジスイッチの総数は約250である。その全体構成(光ネットワーク網)、冗長機能、VLAN構成、について現状を説明する。次に、オフィスネットワーク(JLAN)と加速器制御ネットワークとの関係について説明する。2つのネットワークの間にFirewallを導入して直接通信を禁止する一方で、双方から制限付きで通信できる別ネットワークを設定した。この手法で、アクセス制限(セキュリティ)と接続性(利便性)の両立を図っている。また、J-PARC加速器制御システムのセキュリティ運用について説明する。オフィスネットワークからのウィルス感染を防ぐための複数のアクセス制限や、アンチウィルスソフトの端末への適用状況について解説する。

論文

Detection of H$$^{0}$$ particles in MEBT2 chicane of J-PARC linac

田村 潤; 三浦 昭彦; 森下 卓俊; 岡部 晃大; 吉本 政弘; 青 寛幸*; 二ツ川 健太*; 丸田 朋史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.2308 - 2310, 2017/05

J-PARCリニアックでは、加速負水素イオンビームと残留ガスの衝突により生ずるH$$^{0}$$粒子が、その高エネルギー加速部における残留線量の主要因の一つとして考えられている。このH$$^{0}$$粒子の分析・調査を行うため、機能分離型ドリフトチューブリニアックから環結合型リニアックへのビームマッチングセクションに新しいビーム診断系を設置した。このビーム診断系では、4つの偏向電磁石で加速負水素イオンビームにシケイン軌道を与えることにより、H$$^{0}$$粒子を分析する。ビームコミッショニングにてこのビーム診断系の炭素薄板とシンチレーション検出器を用いることにより、H$$^{0}$$粒子の信号を検出するとともに、これらが上流の真空圧力の変化に応じて変化することを実験で確認した。

論文

Study on spray cooling capability for spent fuel pool at coolant loss accident, 1; Research plan

Liu, W.; 永武 拓; 柴田 光彦; 小泉 安郎; 吉田 啓之; 根本 義之; 加治 芳行

Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 4 Pages, 2016/11

福島第一原子力発電所における事故を踏まえ、原子力発電所や再処理施設にある使用済燃料プールに対しては、冷却機能の喪失によるプール水位の低下に伴う、燃料の温度上昇に起因した燃料破損、再臨界等の事故発生防止のため、注水機能の強化等の安全対策が求められている。この使用済燃料プールにおける安全対策としては、可搬式スプレイによる注水が期待されているが、使用済燃料プールにおける冷却性能に関しては、評価手法が確立されていない。そこで、原子力機構では、事故時における使用済燃料プール挙動評価手法開発の一部として、スプレイ冷却性能評価手法の確立を目的とした研究を行っている。この評価手法開発においては、使用済燃料プールに保管された燃料集合体の冷却に直接関与することが考えられる気液対向流制限(CCFL)や、スプレイにより生成された液滴径がCCFL挙動に及ぼす影響などの基礎的な現象の明確化、及びコード検証用データの取得が必要である。本報では、現象の明確化、検証用データ取得のための試験を含む、本研究の計画について紹介する。

論文

J-PARC3MeVリニアックを用いたビームスクレーパの開発

平野 耕一郎; 浅野 博之; 石山 達也; 伊藤 崇; 大越 清紀; 小栗 英知; 近藤 恭弘; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 佐藤 福克; et al.

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.310 - 313, 2016/11

単位面積当たりの熱負荷を減らすため、67$$^{circ}$$のビーム入射角を有するビームスクレーパをJ-PARCリニアックのRFQとDTLの間のMEBTで使用している。67$$^{circ}$$ビームスクレーパは粒子数1.47E22個のH$$^{-}$$ビームによって照射された。レーザ顕微鏡を用いてスクレーパのビーム照射による損傷部を観察すると、高さ数百$$mu$$mの突起物が無数にあった。ビームスクレーパの耐電力を調べるため、3MeVリニアックを新たに構築した。2016年末にスクレーパ照射試験を実施する予定である。今回は、J-PARCリニアックのビームスクレーパの現状、及び、ビームスクレーパの照射試験に用いる3MeVリニアックについて報告する。

論文

Nuclear heat supply fluctuation tests by non-nuclear heating with HTTR

稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.041001_1 - 041001_7, 2016/10

高温ガス炉の熱利用系は、化学プラントメーカーの参入拡大と経済性向上のため、非原子力級として設計される。したがって、熱利用系で異常事象が生じても、原子炉の運転を続けられることが必要である。原子力機構は、異常事象後に原子炉の運転を続ける際の熱負荷変動吸収を評価するための計算コードを開発し、HTTRの運転データを用いてコードを改良してきた。しかしながら、更なるコードの改良のためには、原子炉入口冷却材温度の変動に対応する炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の過渡温度挙動に関するデータが不足していた。そこで、HTTRを使った核熱供給変動試験を、熱的効果に焦点を絞った非核加熱運転で実施した。試験では、冷却材ヘリウムガス温度をガス循環機の圧縮熱によって120$$^{circ}$$Cまで加熱し、新しい試験手順を考案することによって17$$^{circ}$$Cの十分高い温度変動を核出力のない理想条件下で原子炉入口冷却材に加え、炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の温度応答を調べた。試験結果は、炉側部金属の温度応答が炉心支持黒鉛構造物より速いことを予測通り適切に示した。また、炉側部金属による熱負荷変動吸収のメカニズムを明らかにした。

論文

シビアアクシデント時の使用済み燃料プールスプレイ冷却効果に及ぼす二相流挙動の可視化研究

永武 拓; Liu, W.; 上澤 伸一郎; 小泉 安郎; 柴田 光彦; 吉田 啓之; 根本 義之; 加治 芳行

混相流シンポジウム2016講演論文集(USB Flash Drive), 2 Pages, 2016/08

福島第一原子力発電所事故においては、電源の喪失による使用済み燃料プール(SFP)の冷却系の停止により、水位の低下に伴う燃料の破損が懸念された。これを受け、冷却手段を失った際の対策として、可搬式スプレイによる冷却手段の確保が、その妥当性の評価等を含めて求められている。可搬式スプレイによるSFP中の燃料の冷却はこれまで十分には検討されていないため、冷却の妥当性の確認、運用方法の最適化等のための冷却性能の評価が必要となる。本研究では、冷却性能評価手法開発の一環として、燃料集合体の上部及び内部におけるスプレイ水の挙動に着目し、解析コード開発の実施及び現象把握や検証データ取得のための実験を計画している。本報告では、コード開発及び実験において重要な評価項目として考えられている、スプレイ水の燃料集合体内への侵入を阻害する気液対向流制限(CCFL)条件の評価及び可視化方法の確認を目的とした予備試験の結果について述べる。

論文

Development of failure evaluation method for BWR Lower head in severe accident; Creep damage evaluation based on thermal-hydraulics and structural analyses

勝山 仁哉; 山口 義仁; 根本 義之; 加治 芳行; 吉田 啓之

Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(3), p.15-00682_1 - 15-00682_12, 2016/06

既存のシビアアクシデント(SA)解析コードでは、溶融燃料の移行に伴う原子炉圧力容器(RPV)破損を簡易的なモデルで評価している。しかしながら、東京電力福島第一原子力発電所のような沸騰水型原子炉(BWR)のRPV下部ヘッドは、形状が複雑で多数の制御棒案内管が存在するため、その破損挙動は複雑である。そこで我々は、SA時のBWR下部ヘッド破損について、クリープ損傷機構を考慮した熱流動構造連成解析に基づく評価手法の開発を進めている。本研究では、SA時のRPV下部ヘッドの破損部位や時間を推定するため、RPV下部ヘッドを模擬した詳細三次元モデルを作成し、溶融デブリの挙動を熱流動解析により求めるとともに、応力,歪, Kachanov、及びラーソンミラーパラメータ(LMP)に基づくクリープ損傷基準を適用した弾塑性クリープ解析による評価を行った。Kachanov及びLMPに基づく評価は、実験により求めたパラメータを用いて行った。これらの結果から、BWR下部ヘッドの破損は、破損時間には大きな差があるものの、その部位は貫通部のみであることを示した。

論文

J-PARCリニアックバンチシェイプモニタの真空圧力改善

宮尾 智章*; 三浦 昭彦; 川根 祐輔; 田村 潤; 根本 康雄; 青 寛幸*; 林 直樹; 小栗 英知; 大内 伸夫; 真山 実*; et al.

Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1338 - 1341, 2015/09

J-PARCリニアックでは、イオン源で生成した負水素イオンビームを324MHzの加速周波数をもつ加速空洞で191MeVまで加速し、ACS(Annular Coupled Structure)空洞に入射し、400MeVまで加速している。ACS空洞の加速周波数は972MHzであるため、位相方向の不安定性の原因になる。このため、ビーム位相方向のプロファイルを測定するバンチシェイプモニタ(BSM)を開発した。ACS空洞をインストールする前のビームラインにインストールし、動作確認を行ったところ、そのプロファイル測定に関する性能は十分であることが確認されたが、測定時に発生するアウトガスによりBSM近傍の真空圧力が10$$^{-4}$$Pa台まで上昇した。これは、加速空洞内で放電を起こす原因となることが考えられるため、真空試験、ベーキングを実施してきた。さらに、ビームライン設置後の真空圧力を低下を加速するために、ビームライン上でのベーキングを行うとともに、BSM本体及び周辺のビームダクトを改造して真空ポンプを増設した。その結果、測定時のBSM近傍の真空圧力が10$$^{-7}$$Paまで改善された。本発表では、これまでの真空試験の経緯をまとめるとともに、ビームライン上で実施したベーキングの結果について報告する。

論文

Progress in long-pulse production of powerful negative ion beams for JT-60SA and ITER

小島 有志; 梅田 尚孝; 花田 磨砂也; 吉田 雅史; 柏木 美恵子; 戸張 博之; 渡邊 和弘; 秋野 昇; 小又 将夫; 藻垣 和彦; et al.

Nuclear Fusion, 55(6), p.063006_1 - 063006_9, 2015/06

 被引用回数:29 パーセンタイル:89.03(Physics, Fluids & Plasmas)

原子力機構では、JT-60SAやITERで利用する中性粒子入射装置の開発に向けて、大型高エネルギー負イオン源による100秒を超える負イオン生成・加速の実証を目指した研究を進めている。まず、JT-60SA用負イオン源の負イオン生成部のプラズマ閉じ込め用磁石配置を変更することにより、生成されたプラズマの密度分布を一様化することに成功した。これにより、引出領域の83%から一様な負イオンビームを生成し、これまでの最高値17Aを大きく超える32Aの負イオン電流を1秒間引き出すことに成功した。この磁場配位とこれまでに開発した長時間負イオン生成用温度制御型プラズマ電極を適用し、さらに負イオン電流のフィードバック制御手法を用いることにより、15Aの大電流負イオンビームを100秒間維持することに成功した。これは、JT-60SAの定格の68%の電流に相当し、パルス幅は定格を満たしている。また、ITER用高エネルギー加速器の開発に向けては、負イオンビームが加速途中で電極に衝突して生じる熱負荷を低減するだけでなく、負イオンと同時に引き出される電子を熱的に除去することが重要であった。今回、冷却構造を改良することにより従来の5倍の電子熱負荷を許容できると共に、残留磁場で偏向する負イオンビームの軌道制御機構を組み合わせて、新しい引出部を開発した。その結果、700keV、100A/m$$^{2}$$の負イオンビームを従来の7倍以上長いパルス幅である60秒間維持することに成功した。

論文

Development of failure evaluation method for BWR lower head in severe accident, 2; Applicability evaluation of the FEM using uni-axial material data for multi-axial deformation analysis

根本 義之; 加藤 仁; 加治 芳行; 吉田 啓之

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 5 Pages, 2015/05

福島第一原子力発電所の炉内状況の推定等に寄与するため、原子力機構では、炉心溶融物の熱流動解析と構造解析を連成させ、圧力容器下部ヘッドの破損挙動を評価する研究を行っている。この構造解析では過去の単軸試験による材料物性データを用いる。しかし、特に複雑な形状の部位では、多軸応力条件下での変形挙動を解析することになる。このため、多軸応力条件下の構造解析に対する、単軸試験により得られた材料物性データを用いた解析モデルの適用性について検討する必要がある。本論文では、多軸応力試験として高温での内圧クリープ試験を行うとともに、単軸試験による材料物性データを用いて有限要素法(FEM)解析を実施し、両者の結果を比較することで、その妥当性を検討した。

論文

Nuclear heat supply fluctuation test by non-nuclear heating using HTTR

高田 昌二; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 稲葉 良知; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 7 Pages, 2015/05

高温ガス炉熱利用系の安全設計方針の策定のため、原子炉に対する外乱の影響を評価する必要がある。出力運転における核熱供給試験を模擬するため、新たな試験手順を考案して、核熱供給試験(コールド)を実施した。熱利用システムにおける異常事象の安全評価を行うため、試験結果は、炉床部温度を計算する数値解析コードの解析モデルの検証に使われた。試験では、ヘリウムガス温度がヘリウムガス圧縮機の圧縮熱により120$$^{circ}$$Cまで加熱された状態で、十分高い外乱を原子炉入口温度に付加する必要がある。しかし、冬季運転において、冷却水の凍結防止のため、最終ヒートシンクからの放熱に技術的な制限があった。試験手順の改善の結果、十分な温度外乱が原子炉入口温度に投入された。金属構造物の応答は炉床部構造物の黒鉛ブロック温度の応答より速いことがわかった。温度の応答は、構造物の熱容量、外乱の大きさ及び伝熱条件に大きく影響を受けた。

論文

High-power test of annular-ring coupled structures for the J-PARC linac energy upgrade

田村 潤; 青 寛幸; 根本 康雄; 浅野 博之*; 鈴木 隆洋*

Journal of the Korean Physical Society, 66(3), p.399 - 404, 2015/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Multidisciplinary)

J-PARCリニアックでは、ACS加速空洞を用いることによって、そのエネルギーを181MeVから400MeVまで増強することを計画している。全25台の空洞全てについて大電力試験を行う予定であったが、2011年の東日本大震災により、約2年間大電力試験を中断した。震災復旧後、2台の空洞(M01およびM11)について大電力試験を行い、加速電場で定格の15-20%増しの電力を投入することができた。M01については、約6年前に大電力試験を行っていたため、コンディショニングに要した時間が大幅に短縮された。M11は、電力入力部における結合度調整のための容量性アイリスが設置された空洞であるが、このアイリス部における温度および放電発生頻度の上昇がないことを確認した。残留ガスによるビームロス低減という視点からも、十分低い圧力を達成することができた。ビームコミッショニング前の約一か月間にわたるコンディショニングによって、より安定した運転が可能になると期待できる。

報告書

超深地層研究所計画 年度報告書(2013年度)

濱 克宏; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 川本 康司; 山田 信人; 石橋 正祐紀; 村上 裕晃; 松岡 稔幸; 笹尾 英嗣; 真田 祐幸; et al.

JAEA-Review 2014-038, 137 Pages, 2014/12

JAEA-Review-2014-038.pdf:162.61MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2013年度は、第2段階および第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2010年度に改定した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた、超深地層研究所計画の第2段階および第3段階の調査研究のうち2013年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。

論文

J-PARCリニアックの現状

小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10

J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。

論文

J-PARCリニアックのエネルギー増強に向けたACS空洞の大電力試験再開

田村 潤; 青 寛幸; 根本 康雄; 浅野 博之*; 鈴木 隆洋*

Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.437 - 439, 2014/06

J-PARCリニアックでは、そのビームエネルギーを181MeVから400MeVに増強することを計画している。これは、リニアック下流部にACS空洞を25台設置することにより行う。このエネルギー増強に向けてACS空洞の大電力試験を行っていたが、2011年3月11日の震災により中断することとなった。2012年度末に施設の主な復旧工事が完了し、中断していた大電力試験を再開した。これまで、2台の空洞について大電力試験を行い、コンディショニングには1台あたり約60時間かかった。これは震災前に行われた他の空洞と同程度であり、大きな問題なく定格以上の電力を投入することができた。コンディショニングが進むにつれ、空洞内での放電頻度及び圧力が低下することも確認できた。加速器トンネルに空洞を設置した後、400MeVビーム試験の前にさらにコンディショニングを行うことにより、より安定に電力を投入できることが期待できる。ここでは、再開したACS空洞の大電力試験及び設置計画等について報告する。

論文

Investigation of chemical characteristics of primary helium gas coolant of HTTR (High Temperature engineering Test Reactor)

濱本 真平; 島崎 洋祐; 古澤 孝之; 根本 隆弘; 猪井 宏幸; 高田 昌二

Nuclear Engineering and Design, 271, p.487 - 491, 2014/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:43.74(Nuclear Science & Technology)

HTTRによる30日及び50日の高温連続運転において、1次ヘリウム冷却材の不純物濃度の測定値が、(1)黒鉛酸化を防止する基準値以下に抑制されること、(2)超耐熱合金の健全性を確保できる浸炭性雰囲気に維持されることを示すことができた。これにより、HTTRの不純物除去系の設計の妥当性を検証でき、高温ガス炉の不純物管理に関する技術基盤を構築できた。改良した解析モデルによる解析結果と試験結果との比較により、(1)定格出力連続運転中における、不純物放出の温度依存性により決まるH$$_{2}$$, CO, H$$_{2}$$O, CO$$_{2}$$の不純物組成比の測定結果を適切に予測できること、(2)長期高温連続運転では、1次冷却材ヘリウム中でのH$$_{2}$$O濃度の測定値が顕著に減少するがCO濃度が増加することを明らかにした。

論文

Chemical characteristics of helium coolant of HTTR (High Temperature engineering Test Reactor)

濱本 真平; 島崎 洋祐; 古澤 孝之; 根本 隆弘; 猪井 宏幸; 高田 昌二

Proceedings of 6th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2012) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2012/10

The technical basis of helium gas purification control for HTGRs was established by verifying the design of the PHPS of the HTTR by showing that the measured concentrations of impurities of the primary helium coolant were restricted below the criteria of control to protect the graphite oxidation, and that the carburization atmosphere was maintained to keep intact of metallic high temperature components, in the 30-day continuous operation and the 50-day long term high temperature operation. The analytical model, which was newly established by improving the conventional method that predicted the impurity concentrations conservatively higher than the measured values, predicted the composition of the impurities such as H$$_{2}$$, CO, H$$_{2}$$O and CO$$_{2}$$, which is determined by the temperature dependency of release of impurities during the rated power operation adequately. However, the measured concentration of H$$_{2}$$O remarkably decreased while the concentration of CO increased in the primary helium coolant in the long term high temperature operation. It is presumed that the chemical reactions in gas phase made the concentration of H$$_{2}$$O remarkably decrease while made the concentration of CO increase, which does not affect the intactness of core graphite components and high temperature metallic components significantly.

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