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水野 るり恵*; 新倉 潤*; 齋藤 岳志*; 松崎 禎市郎*; 櫻井 博儀*; Amato, A.*; 浅利 駿介*; Biswas, S.*; Chiu, I.-H.; Gianluca, J.*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1060, p.169029_1 - 169029_14, 2024/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Instruments & Instrumentation)We have developed a photon detection system for muonic X-ray spectroscopy. The detector system consists of high-purity germanium detectors with BGO Compton suppressors. The signals from the detectors are readout with a digital acquisition system. The absolute energy accuracy, energy and timing resolutions, photo-peak efficiency, the performance of the Compton suppressor, and high count rate durability are studied with standard -ray sources and in-beam experiment using Al()Si resonance reaction. The detection system was demonstrated at Paul Scherrer Institute. A calibration method for a photon detector at a muon facility using muonic X-rays of Au and Bi is proposed.
寺田 健太郎*; 佐藤 朗*; 二宮 和彦*; 川島 祥孝*; 下村 浩一郎*; 吉田 剛*; 河井 洋輔*; 大澤 崇人; 橘 省吾*
Scientific Reports (Internet), 7(1), p.15478_1 - 15478_6, 2017/11
被引用回数:21 パーセンタイル:68.68(Multidisciplinary Sciences)電子やX線を用いた特性X線分析は基礎的化学分析手法として様々な分野で用いられている。近年、その高い透過性からミュオン捕獲特性X線を用いた分析手法が注目を集めている。我々はここに最新の強力なDCミュオン源であるMuSICを用いて行った炭素質コンドライトの分析結果について報告する。炭素を約2%含むJbilet Winselwan隕石を測定した結果、Mg, Si, Fe, O, S, Cからのミュオン捕獲特性X線を検出し、元素存在度のパターンはCMコンドライトとして無矛盾であった。本非破壊分析手法は炭素に高い感度を持つことから、C型小惑星からのサンプルが持ち帰られた場合にも、それを分析する強力な新手法となりえる。
安江 健一; 高取 亮一*; 谷川 晋一*; 二ノ宮 淳*; 棚瀬 充史*; 古澤 明*; 田力 正好*
地質学雑誌, 120(12), p.435 - 445, 2014/12
侵食は、日本における高レベル放射性廃棄物の地層処分の実現可能性を考える上で、重要な自然現象の一つである。本研究では、侵食速度の指標として、環流丘陵を伴う旧河谷に着目した。この旧河谷は、分布が乏しい流域があるものの、日本列島の各地に分布し、様々な比高を持つことから、侵食速度を算出する際の有効な指標になると考えられる。この旧河谷を用いた事例研究を、熊野川(十津川)の中流域において行った結果、旧河床堆積物を覆う角礫層は最終間氷期以前の堆積物と考えられ、離水年代は12.5万年前かそれより古いと考えられる。この離水年代と旧河床堆積物の現河床からの比高から算出した下刻速度は、約0.9m/kyかそれより遅い可能性がある。より確度の高い侵食速度の算出には、環流旧河谷に分布する旧河床堆積物や斜面堆積物などを対象とした年代測定が今後の課題である。
寺田 健太郎*; 二宮 和彦*; 大澤 崇人; 橘 省吾*; 三宅 康博*; 久保 謙哉*; 河村 成肇*; 髭本 亘; 土山 明*; 海老原 充*; et al.
Scientific Reports (Internet), 4, p.5072_1 - 5072_6, 2014/05
被引用回数:45 パーセンタイル:82.6(Multidisciplinary Sciences)X線の発見以来、人類は物体を透視する新たな目を獲得した。物体内部の密度分布を知ることのできる、X線ラジオグラフィと呼ばれるこの透視検査法は広範な領域で応用されている。近年、J-PARCにおいて強力なバルスミュオンビームが生成可能となり、これは新たな分析化学の領域を切り開くことができるツールである。本論文で我々はミュオン捕獲を利用した非破壊分析を報告する。我々はミュオンの運動量を報告する制御することで、mmオーダーで物体の軽元素深さ分布分析に成功し、有機物を含む隕石の分析にも成功した。今、ミュオンラジオグラフィという新たな目の利用が始まった。
玉井 広史; 松川 誠; 栗田 源一; 林 伸彦; 浦田 一宏*; 三浦 友史; 木津 要; 土屋 勝彦; 森岡 篤彦; 工藤 祐介; et al.
Plasma Science and Technology, 6(1), p.2141 - 2150, 2004/02
被引用回数:2 パーセンタイル:6.49(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60定常高ベータ化計画(JT-60改修計画)の最重要課題は高ベータ,臨界クラスのパラメータを持つ高性能プラズマの100秒程度以上の維持を実証することである。このため、高ベータプラズマを達成するためのプラズマパラメータや運転シナリオ,制御手法の検討を行うとともに、超伝導磁場コイルの要素技術の開発を始め、放射線遮蔽や真空容器等の設計検討及び試験開発を行い、その成立性を確認した。本発表は、以上の物理・工学設計と試験開発の進捗状況を詳述する。
新井 和邦*; 二ノ宮 晃*; 石郷岡 猛*; 高野 克敏*; 中嶋 秀夫; Michael, P.*; Vieira, R.*; Martovetsky, N.*; Sborchia, C.*; Alekseev, A.*; et al.
Cryogenics, 44(1), p.15 - 27, 2004/01
被引用回数:3 パーセンタイル:15.47(Thermodynamics)ITER計画のもとで中心ソレノイド・モデル・コイルの試験を行い、コイルで発生するAE信号を直流運転時に測定した。その結果、コイルで発生するAE信号は、超伝導導体で発生する交流損失と関係があることが明らかになった。このことは、コイルの繰り返し通電時の撚線の動き及び素線間接触の剥がれにより交流損失が発生し、それらの動きをAE信号として測定したことを示している。また、AE信号はコイルのバランス電圧で見られる電圧スパイクとも関係があり、機械的攪乱が存在していることが明らかとなった。このことから、CSモデル・コイルにおいては、機械的攪乱の発生場所はAE信号及び電圧スパイクの情報を用いることで求めることが可能である。
二ノ宮 晃*; 新井 和昭*; 高野 克敏*; 津川 一仁*; 石郷岡 猛*; 海保 勝之*; 中嶋 秀夫; 奥野 清; CSモデル・コイル実験グループ
低温工学, 38(8), p.425 - 433, 2003/08
ITER計画の一つであるCSモデル・コイルとTFインサート・コイル試験は2001年9月から約一ヶ月かけて実施された。このTFインサート・コイルはトロイダル磁場発生用の9ターンのコイルであり、ロシア・エフレモフ研究所にて開発された。試験において内部から発生するAE信号を受動的に計測する手法を用いて、TFインサート・コイルの機械的擾乱量の推移とコイルの安定性を評価する。計測手法はAE信号のエネルギー強度,イベント数と電圧,電流などの他の計測信号とを同時に測定してコイルの機械的な安定性について検討した。その結果、TFインサートのAE特性は、明確なトレーニング現象を示すことが明らかになった。このことにより、同コイルの機械的な安定性は高いことが示された。
二ノ宮 晃*; 新井 和昭*; 高野 克敏*; 津川 一仁*; 石郷岡 猛*; 海保 勝之*; 中嶋 秀夫; 奥野 清; CSモデル・コイル実験グループ
低温工学, 38(8), p.425 - 433, 2003/08
国際熱核融合実験炉(ITER)では大型超伝導コイル・システムの安定な運転が、その成功の鍵を握ると言っても過言ではない。このため、アコースティックエミッション(AE)技術を用いて超伝導コイルの状態を常時監視し、コイル内部の状態を推定することが重要となる。このような観点から、平成12年から14年に渡り実施されたCSモデル・コイル及びNbAlインサート・コイルを含めた三つのインサ-ト・コイルの通電試験では、AE信号の頻度,強度等を長時間にわたり計測し解析を行った。その結果、AE信号のエンベロープ波形の記録・解析で状態推定が行えること、及び、一定間隔毎に一定量のデータを記録する方法により、長時間に渡って超伝導コイルの状態監視が可能であることが示された。また、AE計測結果からは、これら開発されたコイルが安定した状態で運転されていると判断され、超伝導コイルの技術開発成果を裏付ける結果を得た。
石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Chujo, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.
Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07
原型炉の経済性と環境適合性のさらなる向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉と同様に強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御を持ち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。JT-60の既存設備を最大限活用し、新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現を目指し、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という重要課題に取り組むことができるよう設計を行った。
石田 真一; 阿部 勝憲*; 安藤 晃*; Cho, T.*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 後藤 誠一*; 花田 和明*; 畑山 明聖*; 日野 友明*; et al.
Nuclear Fusion, 43(7), p.606 - 613, 2003/07
被引用回数:33 パーセンタイル:69.14(Physics, Fluids & Plasmas)原型炉の実現に向けて経済性と環境適合性の向上を図るため、大学等との連携協力によりJT-60を超伝導トカマクへ改修する計画を推進している。目的は、原型炉で想定されているように、強磁性体である低放射化フェライト鋼をプラズマの近くに設置して、高ベータで自発電流割合が高く、高度なダイバータ熱粒子制御をもち、ディスラプション頻度の少ない定常運転を実現することである。新たに導入する超伝導トロイダル及びポロイダル磁場コイルを用いて、主半径2.8m,プラズマ電流4MA,トロイダル磁場3.8Tの高非円形かつ高三角度配位のシングルヌル・プラズマの100秒運転を行う。既存のJT-60設備を最大限に生かし、原型炉の設計例から設定された高い達成目標の実現に向けて、高ベータプラズマ制御,高性能・高自発電流プラズマ制御,ダイバータ熱粒子制御、及びフェライト鋼のプラズマ適合性の実証という克服すべき課題に取り組むための設計を行った。
鎌田 裕; 藤田 隆明; 石田 真一; 菊池 満; 井手 俊介; 滝塚 知典; 白井 浩; 小出 芳彦; 福田 武司; 細金 延幸; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.185 - 254, 2002/09
被引用回数:34 パーセンタイル:48.48(Nuclear Science & Technology)JT-60及びJT-60Uは、ITER及び定常トカマク炉実現へ向けた物理基盤を構築することを目的として、炉心級プラズマにおける高総合性能の実証とその維持を目指した運転概念の最適化を行って来た。等価核融合エネルギー増倍率(=1.25)や核融合積(=1.5E21 m-3skeV)の達成に加えて、高い総合性能(高閉じ込め&高ベータ&高自発電流割合&完全非誘導電流駆動)を実証した。これらは、内部及び周辺部に輸送障壁を持つ高ポロイダルベータHモード及び負磁気シアモードで得られた。最適化の鍵は分布及び形状制御である。多様な内部輸送障壁の発見に代表されるように、JT-60/JT-60U研究はプラズマ諸量の空間分布の自由度と制限を強調して来た。各閉じ込めモードの閉じ込め研究に加えて、輸送及び安定性等によって支配されるコア部及び周辺ペデスタル部のパラメータ相関を明らかにした。これらの研究により、高閉じ込めモードのITERへの適合性を実証するとともに残された研究課題を明らかにした。
加藤 崇; 辻 博史; 安藤 俊就; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 杉本 誠; 礒野 高明; 小泉 徳潔; 河野 勝己; 押切 雅幸*; et al.
Fusion Engineering and Design, 56-57, p.59 - 70, 2001/10
被引用回数:17 パーセンタイル:74.85(Nuclear Science & Technology)ITER中心ソレノイド・モデル・コイルは、1992年より設計・製作を開始し、1999年に完成した。2000年2月末に原研に建設されたコイル試験装置への据え付けが終了し、3月より第1回のコイル実験が開始され、8月末に終了した。本実験により、コイルの定格性能である磁場13Tを達成したとともに、コイルに課せられた設計性能が十分に満足されていることを実証することができた。本論文は、上記実験結果につき、直流通電、急速励磁通電、1万回サイクル試験結果としてまとめる。また、性能評価として、分流開始温度特性、安定性特性、クエンチ特性についても言及する。
二ノ宮 晃*; 新井 和昭*; 高野 克敏*; 中嶋 秀夫; Michael, P.*; Martovetsky, N.*; 高橋 良和; 加藤 崇; 石郷岡 猛*; 海保 勝之*; et al.
低温工学, 36(6), p.344 - 353, 2001/06
原研は、中心ソレノイド・モデル・コイルを用いた国際共同試験により、国際熱核融合炉(ITER: International Thermonuclear Experimental Reactor)の超伝導コイルに要求される特性(13T,46kA)の実証に成功した。本論文では、この実証試験で測定したAE信号を解析し、励磁過程及びトレーニング過程においてコイル各部に発生したAE信号相互の関係を明らかにした。また、10,000回の繰り返し通電試験を行った際に発生したAE特性の推移について検討し、3000から4000サイクルの間に他の領域には明らかに異なる特性を見いだし、コイルまたはコイル近傍でAE特性を変化させる事象が発生した可能性を示し、AE計測によるコイル健全性診断が可能であるという結論を得た。
辻 博史; 奥野 清*; Thome, R.*; Salpietro, E.*; Egorov, S. A.*; Martovetsky, N.*; Ricci, M.*; Zanino, R.*; Zahn, G.*; Martinez, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 41(5), p.645 - 651, 2001/05
被引用回数:57 パーセンタイル:83.02(Physics, Fluids & Plasmas)ITERを構成する3群の超伝導コイルでは、中心ソレノイド・コイルが最も高い磁場13Tを0.4T/s以上の速度で急速励起するパルス動作が要求される点で、最も技術的難度の高いコイルである。そこで中心ソレノイド・コイル工学設計の妥当性を確認し、併せてコイルの製作技術を開発する目的で、中心ソレノイド・モデル・コイルの開発が進められてきた。約8年をかけて完成したモデル・コイルの実験がこの程、国際共同作業として原研で実施され、技術開発目標をすべて満足する実験成果と貴重な技術データが得られた。
東井 和夫*; 福田 武司; 若谷 誠宏*; 小川 雄一*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 井手 俊介; 高瀬 雄一*; 飛田 健次; 福山 淳*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 77(2), p.184 - 191, 2001/02
平成12年秋に開催された7つのITER物理R&D専門家会合、1.「計測」:原研那珂研究所,9月21-22日、2.「輸送及び内部輸送障壁の物理」:ENEA(イタリア,フラスカティ),10月11-13日、3.「閉じ込めデータベースとモデリング」:ENEA(イタリア,フラスカティ),10月11-13日、4.「高エネルギー粒子,加熱及び定常運転」:ENEA(イタリア,フラスカティ),10月11-13日、5.「周辺及びペデスタルの物理」:マックスプランク物理研究所(ドイツ,ガルヒンク),10月11-13日,6.「スクレイプ・オフ層及びダイバータの物理」:マックスプランク物理研究所(ドイツ,ガルヒンク),10月11-13日、7.「MHD,ディスラプション及び制御」:マックスプランク物理研究所(ドイツ,ガルヒンク),10月11-13日、及びそれら会合に引き続いて10月14日に開催されたITER物理委員会会合の概要を報告する。
瓜生 芳久*; 二ノ宮 晃*; 神田 芳之*; 石郷岡 猛*; 高橋 良和; 小泉 徳潔; 西 正孝; 辻 博史
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 5(2, Part1), p.469 - 472, 1995/06
核融合装置のような大型かつ複雑な超電導マグネット・システムを監視する場合、クエンチ等の異常状態に対して敏速に対処する必要がある。著者らは、多くの計測データから得られた情報を一括処理し、超電導マグネット・システムの運転状態を的確に判断するために一手法としてファジィ理論を用いた超電導マグネット・システムの監視を提案している。これは、時々刻々と変化する多くのデータをファジィ理論を用いて推論し、超電導マグネットの状態を危険度という数値で表わしていくものである。ITERの縮小導体サンプルの実験結果を用いて、この理論を実証した。
安藤 伸一郎*; 石郷岡 猛*; 二ノ宮 晃*; 高橋 良和; 小泉 徳潔; 辻 博史
電気学会論文誌,A, 115(3), p.233 - 238, 1995/02
核融合炉で必要とされる超電導マグネットは、40~60kAという大電流導体が用いられる。この導体は、直径約1mmの素線を約千本束ねた撚線構造である。このような導体において、導体内の電流分布の不均一性が、問題となっている。この問題に対して、実験と解析の両面から取り組んだ。その結果、自己インダクタンスのばらつきと結合係数の関係により、偏流状況が大きく変化することを基礎的解析により確認したので、これを報告する。また、回路方程式から各素線の分担電流を誘導し、実測値と比較し、両者が比較的よく一致することを示した。
西堂 雅博; 荻原 徳男; 嶋田 道也; 新井 貴; 平塚 一; 小池 常之; 清水 正亜; 二宮 博正; 中村 博雄; 神保 龍太郎*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 32(7), p.3276 - 3281, 1993/07
被引用回数:57 パーセンタイル:90.95(Physics, Applied)JT-60Uにおいて、プラズマ不純物の低減を図ることを目的に、デカボランを用いたボロンコーティングを2度実施した。ボロンコーティングにより作製されたボロン被膜の膜厚、元素組成及びその分布を走査型電顕、オージェ電子分光法、核反応解析法により測定し、以下の事が明らかになった。(1)デカボラン吹き出し口付近の膜厚は80nmであるのに対して、トロイダル方向に約180°離れた場所での膜厚は約2nmとうすく、不均一な分布となっている。(2)H濃度は約10%である。(3)ボロン含有量は90%以上であり、H以外含まず純度が高い。これら膜の特性と、プラズマ不純物低減効果との関係について考察した。
二宮 博正; 鎌田 裕; 宮 直之; 中島 信治*; 小栗 滋*; 及川 晃; 逆井 章; 高橋 良和; 滝塚 知典; 豊島 昇; et al.
15th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering,Vol. 1, 0, p.374 - 377, 1993/00
JT-60の既存設備を最大限に活用して、実験炉(ITER)を補完し、かつ実験炉以降を目指す先進的な研究開発を進め、実験炉や将来の定常核融合炉の実現に関する総合的な見通しを得る目的で定常炉心実験装置(JT-60 Super Upgrade)の検討を進めている。高効率電流駆動、ダイバータプラズマの制御、高炉心の実現とその制御等を炉心プラズマ技術の主要課題としている。また、炉工学技術の開発としては、超電導コイルの導入による長時間運転や高耐熱性材料の導入による熱・粒子制御を、更に工学安全に関する研究を進める。これらの検討の概要について報告する。
嶋田 道也; 逆井 章; 芳野 隆治; 鎌田 裕; 久保 博孝; 杉江 達夫; 辻 俊二; 中村 博雄; 根本 正博; 小出 芳彦; et al.
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.164 - 167, 1992/00
被引用回数:11 パーセンタイル:70.41(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uにおいては壁調整/洗浄の方法としてTDC、ヘリウムグロー。低密度放電、ディスラプティブ放電等を用いている。また壁温300Cまでのベーキングが可能である。これまでに以下のことが明らかになった。(1)40時間のDTDCによって酸素不純物は半減した。(2)ヘリウムグロー放電導入によって酸素不純物は半減した。(3)ベーキング温度を300Cから150Cに低下させると酸素及び炭素不純物が1/4~1/3に低減した。(4)1時間のヘリウムグローによってダイバータ板の粒子リサイクリングが半減した。(5)水素による重水素希釈率H/H+Dは重水素TDCを1時間行うことにより0.6から0.3に半減し、500ショットの重水素放電の後0.1-0.2に落ちついた。
寺田 健太郎*; 佐藤 朗*; 二宮 和彦*; 川島 祥孝*; 下村 浩一郎*; 友野 大*; 河井 洋輔*; 大澤 崇人; 橘 省吾*
no journal, ,
ミュオンを用いた元素分析法であるミュオン捕獲特性X線分析は、試料を非破壊で分析できる優れた手法であり、はやぶさ2やOSIRIS-RExなどの小惑星サンプルリターン試料への適用が期待できる。そこでC型小惑星に近似していると考えられる炭素質コンドライトを用いて、本手法の有効性を検証した。