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須黒 寿康; 西川 義朗*; 綿引 聖*; 加川 昭夫
JAEA-Technology 2013-023, 22 Pages, 2013/10
TRU廃棄物処分の安全評価上不可欠なプルトニウム(Pu)について、セメント硬化体の間隙水中における溶解度データを取得する試験を実施した。試験で使用したセメント混和剤は、TRU廃棄物処分場で使用される可能性のあるポリカルボン酸系化合物を選定した。Puの初期添加濃度は10Mとし、液相には、普通ポルトランド,脱イオン交換水,セメント混和剤を混練して硬化させたセメント硬化体から採取した間隙水と比較のため、セメント混和剤を添加しないで硬化させたセメント硬化体から採取した間隙水の2種類を使用した。その他の溶解度試験条件として、試験期間は最大で154日、常温(298
5K)のAr雰囲気中(O
濃度1ppm以下)とし、バッチ式溶解度試験を行った。その結果、試験期間154日目の間隙水中のPu濃度は、セメント混和剤の有無にかかわらず10
mol/dm
オーダーであった。また、Pu(IV)の高pH条件における溶解度(約10
mol/dm
)と比べても同等程度であり、セメント混和剤によるPu溶解度への影響は見られなかった。
須黒 寿康; 西川 義朗*; 綿引 聖*; 加川 昭夫; 飯島 和毅
JAEA-Technology 2010-048, 32 Pages, 2011/03
TRU廃棄物処分の安全評価上不可欠なプルトニウム(Pu)の有機物(セメント混和剤)共存下における溶解度データを取得するための試験を実施した。試験で使用したセメント混和剤は、TRU廃棄物処分場で使用される可能性のあるナトリウムフォルムアルデヒド酸系化合物及びポリカルボン酸系化合物を選定した。試験は、処分環境を模擬した極低酸素濃度(O濃度1ppm以下),還元条件(還元剤:亜ジチオン酸ナトリウム)でバッチ式溶解度試験を行った。その他の試験条件として、Puの初期添加濃度は10
Mの1ケース、液相は(1)蒸留水を水酸化ナトリウムによりpHを12.5に調整した溶液,(2)セメント間隙水を想定した普通ポルトランドセメントの浸漬液及び(3)セメントが固化した後の間隙水中に存在するセメント混和剤の成分を想定し、分子量別に分画(分画分子量5,000の限外ろ過膜を透過する低分子量成分とろ過される高分子量成分に分画)した溶液の3ケースとした。また、温度は室温(298
5K)、試験期間は7, 14, 28及び56日を基本とした。その結果、セメント混和剤が存在しない場合のPuの溶解度(約10
mol/dm
)に対し、セメント混和剤が存在すると、セメント混和剤の種類や濃度にかかわらずPu濃度は2
3桁上昇した。また、分子量別の試験から高pH条件では、高分子量成分よりも低分子量成分のセメント混和剤の方がPu濃度をより上昇させる傾向が示された。
須黒 寿康; 西川 義朗*; 小室 崇*; 加川 昭夫; 柏崎 博; 山田 一夫
JAEA-Technology 2007-058, 20 Pages, 2007/11
TRU廃棄物処分の安全評価上不可欠なプルトニウム(Pu)の凝灰岩に対する収着データを取得するための試験を実施した。試験は、処分環境が還元的であり、廃棄物に相当量の硝酸塩が含まれることを考慮し、極低酸素濃度(O1ppm),還元条件(還元剤:亜ジチオン酸ナトリウム)で硝酸ナトリウム濃度を変数(0
0.5M)として凝灰岩(栃木県産大谷石)に対するバッチ式収着試験を行った。その結果、液固比0.1m
kg
の場合のKd値は約0.2
0.7m
kg
、同様に液固比1m
kg
の場合のKd値は約1
7m
kg
となった。しかし、ほとんどの試料が試験後の溶液中の
スペクトル分析において分析装置の検出下限値以下(10
mol/dm
オーダー以下)であった。これは、本試験において液相に飽和水酸化カルシウム溶液を使用したため、炭酸カルシウム塩とPuが共沈したことにより、溶液中のPuの溶解度が制限されたものと推察した。
須黒 寿康; 能登屋 信; 西川 義朗*; 中村 亮将*; 澁谷 朝紀; 黒羽 光彦; 亀井 玄人
JNC TN8430 2004-004, 27 Pages, 2005/01
TRU廃棄物処分の安全評価上不可欠なプルトニウム(Pu)のセメント材料に対する収着データを取得した。処分環境として(1)還元的であり,(2)廃棄物に相当量の硝酸塩が含まれることを考慮し,極低酸素濃度(1ppm以下),還元条件でNaNO濃度を変数(0
0.5M)として普通ポルトランドセメント(OPC)に対するバッチ式収着試験を行った。プルトニウムの初期添加量として,2.84
10
Mの1ケース,液固比は100mL g$-1及び1000mL$g$-1の2ケースとした。温度25$pm$5$circC$,試験期間7,14,28日でいずれも振とうは行わなかった。その結果,PuのOPCに対する分配係数(Kd,mL/$g
)の値は,液固比100の場合50
1000mL g
,同様に1000mL g
の場合100
10000mL g
の範囲となった。これらのKd値については,試験期間の経過に伴い分配係数が上昇する傾向が示された。これらの結果に基づき,著者らはPuのOPCへの保守的なKd値として50を推奨する。
阪本 善彦; 阪本 善彦; 江沼 康弘; 安藤 将人; 西川 覚; 小竹 庄司; 家田 芳明
第14回 環太平洋原子力会議(2004年3月21日25日), 0 Pages, 2003/00
FBRサイクル実用化戦略調査研究の一環として、ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉、水冷却炉の各候補概念について、開発目標に照らした技術評価を行った。また、各候補概念について、実用化のために必要となる研究開発課題をまとめ、その概要をロードマップとして示した。
福本 雅弘; 西川 義朗*; 加川 昭夫
JNC TN8410 2002-009, 191 Pages, 2002/11
有機系TRU廃棄体(マトリックスが有機物であるもの及び廃棄物中に有機物を含むもの)は地下深部へ処分した際、長期の処分期間において水との反応及び放射線並びに微生物により分解することが予想される。処分場に浸入する地下水は、廃棄体からの劣化生成物である可溶性有機成分を溶解し、廃棄体中の超ウラン元素と安定な錯体を形成することによって、超ウラン元素の溶解度が高くなったり粘土鉱物や岩石の核種吸着能が劣化する恐れがあり、TRU廃棄物処分の性能評価に影響を及ぼすことが考えられる。このため、今回、有機系TRU廃棄物の内、アスファルト固化体を評価対象物に選定し、還元性雰囲気で水との接触による化学的劣化試験を実施したので、アスファルトから浸出する可溶性有機成分に関する評価試験の第6報として報告する。還元性雰囲気で水との接触による化学的劣化試験は、1.アスファルト+水+鉄粉(以下AHと記す)、2.アスファルト+水酸化カルシウム+硝酸ナトリウム+水+鉄粉(以下ACNHと記す)、3.アスファルト+水酸化ナトリウム+水+鉄粉(以下AOHと記す)とした。試験で得られた浸出液のTOCの結果、AH、ACNHでは経時による増加傾向は見られなかった。しかし、AOHでは経時による増加傾向が見られた。既報(1)(12)の大気雰囲気試験でも高アルカリ(10M-NaOH)の系は他の系に比べ高いTOCを示した。アスファルトの化学的劣化は酸化的分解反応が支配的であると考えられるが、還元性雰囲気下において、アルカリ加水分解反応による可溶性有機物の生成の可能性が推定される。
福本 雅弘; 西川 義朗*
JNC TN8400 2001-017, 355 Pages, 2001/03
TRU廃棄物処分研究における廃棄体中に含有される有機物の処分場の性能への影響評価の一環として、以下の7有機物について有機物の変質機構の中で重要と考えられるアルカリ加水分解の試験を行った。90C、91dまでのアルカリ加水分解試験の結果、各有機物が低分子量化し、有機物由来の分解物や変成物と推定される成分を溶液中に検出することができた。処分という長期間を考えた場合、各有機物は、今回確認したような分解生成物になると考えられる。確認した分解生成物を以下の各有機物の後に付記した。そのため、これら分解生成物についての放射性核種移行に与える影響評価が今後重要となる。(1)ナフタレンスルホン酸とリグニンスホン酸の混合系セメント用減水剤(
ナフタレンジスルホン酸など)、(2)ポリカルボン酸系セメント用減水剤(
末端メトキシポリエチレングリコールのオリゴマー)、(3)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩(EDTA)(
EDTAから酢酸が脱離・環化した変成物)、(4)りん酸トリブチル(TBP)(
DBP、n-ブタノール)、(5)ポリ酢酸ビニル(
酢酸)、(6)ナイロン66(
アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン)、(7)硬化したエポキシ樹脂(
グリセロールポリグリシジルエーテル、カルボン酸)
福本 雅弘; 西川 義朗*; 加川 昭夫; 河村 和廣
JNC TN8400 2001-002, 23 Pages, 2000/12
TRU廃棄物処分研究におけるアスファルト固化体の影響評価の一環として、放射線(線)によるアスファルトの劣化により生成する可溶性有機物の種類と濃度について確認した。また、硝酸塩の影響についても合わせて確認した。その結果、放射線(アスファルトが処分環境で100万年の期間に受ける
線の吸収線量に相当する10MGy)によるアスファルトの劣化により生成される可溶性有機物のギ酸、酢酸及びシュウ酸濃度はそれぞれ、約50mg/dm3、約30mg/dm3及び約2mg/dm3とValckeらがEurobitum(ブローンアスファルト、MexphaltR85/40)の放射線分解の劣化生成物の影響をPuとAmを用いた試験により実施し、Boom Clay間隙水中のPuとAm溶解度は増加しなかったと示した時のギ酸、酢酸、シュウ酸の濃度より低濃度の溶出であった。また、硝酸イオンが多量に存在しても、TOC、ギ酸、酢酸、シュウ酸濃度の変化は微量であった。すなわち、放射線により硝酸イオンが亜硝酸イオンとなる過程でアスファルトの酸化的分解を促進することにより、錯体の有機配位子となりうるギ酸、酢酸を溶出させることは少ないといえる。このことから、アスファルト固化体の放射線(
線)による劣化により溶出してくる可溶性有機物とTRU核種との錯体形成によるTRU核種の溶解度上昇、TRU核種の分配係数低下は限定的である。
福本 雅弘; 西川 義朗*; 加川 昭夫; not registered
JNC TN8400 2000-017, 30 Pages, 2000/03
TRU廃棄物処分研究における有機物の影響評価の一環として、有機物であるセメント用減水剤(以下減水剤と記す)を用いアメリシウム-241(以下241Amと記す)のCa型化ベントナイトに対する吸着試験をバッチ法により行い、分配係数に与える減水剤の影響(減水剤の有無、減水剤濃度の違い、減水剤の種類(2種)の違い)について確認した。その結果、減水剤が共存しない条件での241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数(以下分配係数と略す)は1.2103m3/kgより以上であったのに対し、減水剤の種類としてナフタレンスルホン酸系を用いた場合では、減水剤濃度の低い条件(0.3g/kg)では5.2
102m3/kg、減水剤濃度の高い条件(30g/kg)では2.0
10-1m3/kgの分配係数が得られた。減水剤の種類としてポリカルボン酸系を用いた場合では、減水剤濃度の低い条件(0.5g/kg)では1.3
103m3/kgより以上、減水剤濃度の高い条件(50g/kg)では1.8
10-1m3/kgの分配係数が得られた。尚、減水剤濃度は、一般的に水セメント比が1程度の場合、標準的な混練水中の使用濃度は10g/kg程度であることを参考に定めた。これらより、減水剤が共存することにより、241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数は低下すること、2種の減水剤間の分配係数の差はないことを確認した。また、減水剤濃度は分配係数に影響を与え、減水剤濃度の高い方が分配係数が小さい傾向がみられた。すなわち、減水剤は、高濃度であれば241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数に影響を及ぼすが低濃度であれば241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数にさほど影響を及ぼさないと考えられる。
加川 昭夫; 西川 義朗*
PNC TN8410 98-036, 203 Pages, 1998/02
有機系TRU廃棄体(マトリックスが有機物であるもの及び廃棄物中に有機物を含むもの)は地下深部へ処分した際、長期の処分期間において水との反応及び放射線並びに微生物により分解することが予想される。処分場に浸入する地下水は、廃棄体からの劣化生成物である可溶性有機成分を溶解し、廃棄体中のTRU核種と安定な錯体を形成することによって、TRU核種の溶解度が高くなったり核種吸着能が劣化するおそれがあり、TRU廃棄物処分の性能評価に影響を及ぼすことが考えられる。このため、今回、東海事業所から発生する有機系TRU廃棄物の内、アスファルト固化体を評価対象物に選定し、今回、大気雰囲気で水との接触による化学的劣化試験を実施したので第5報として報告する。水との接触による化学的劣化試験は、(1)アスファルト+水系、(2)アスファルト+水酸化カルシウム(TRU廃棄物処分場の人工バリア材として使用する可能性の大きなセメント中の間隙水を想定)+水系、(3)アスファルト+水酸化カルシウム+硝酸ナトリウム(実際のアスファルト固化処理対象である濃縮廃液の主成分を模擬)+水系とした。試験で得られた浸出液中のTOC(全有機炭素量)を測定した結果、水との接触による各劣化試験でのTOCは浸出日数が長くなるに従って増加した。また、劣化試験液をGC/MS-SIM(ガスクロマトグラフィー/質量分析法-マスフラグメントグラフィー)及びIC(イオンクロマトグラフィー)により定量分析した結果、錯体形成での配位子となると考えられるギ酸、酢酸、シュウ酸等を同定し、ギ酸、酢酸については、浸出期間が長くなるに従い、濃度が上昇することが分かった。GC/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析法)での定量分析結果では、配位子となると考えられる高級脂肪酸及び芳香族カルボン酸を同定したが、その濃度は非常に低濃度であった。
澁谷 朝紀; 西川 義朗*; 乾 真一*; 内館 信幸*; 油井 三和
PNC TN8410 94-395, 41 Pages, 1994/10
本研究の目的は,深部地下環境下で陰イオンとして存在すると考えられるSeの岩石および鉱物への吸着係数を取得し,吸着メカニズムに基づいたモデル化を行うことである。Seの岩石および鉱物への吸着率のpH依存性を取得し,表面錯体モデルを用いた解析を行った。また,一部の岩石の表面分析を行い,表面変質層の分析を行った。Seは,ベントナイト,花崗閃緑岩,モンモリロナイト,アルバイト,カリウム長石,石英にはほとんど吸着しなかった。しかし,黒雲母,緑泥石,-FeOOH,黄鉄鉱,Al(OH)3ではpH8以下で高い吸着率が確認された。黄鉄鉱の表面変質層をESCAで測定したところ,表面に
-FeOOHが確認された。
-FeOOH,Al(OH)3黒雲母の表面特性を用いてSeの吸着サイトを
-FeOOHと仮定し,表面錯体モデルでの解析を行った結果,計算値は実験値をよく説明できることが分かった。今回の実験結果から,Seの岩石および鉱物への吸着挙動が表面錯体モデルを用いて説明できることが分かった。今後はインディフュージョン法による岩体中のSeの拡散試験を行い,表面錯体モデルの適用性を確認する予定である。
吉川 英樹; 小田 治恵; 油井 三和; 西川 義朗*
International Proceading workshop on Research and, ,
還元雰囲気の実験条件でSe、Pdについて溶解度データ、収着データの取得を行った。還元雰囲気は酸素濃度0.1ppm以下のグローブボックス中でヒドラジンを用いて調製した。Seのバッチ法の収着試験ではFe共存下ではKdが求まらず、鉄化合物による溶解度低下の影響が示唆された。またPdについては熱力学データの再検討の必要性を実験例を参照して示した。
須黒 寿康; 加川 昭夫; 西川 義朗*; 綿引 聖*; 三原 守弘; 飯島 和毅
no journal, ,
セメント減水剤溶液及びセメント間隙水中におけるPuの溶解度測定を実施した。その結果、セメント減水剤(原液)を添加した場合は液中のPu濃度が上昇する傾向が認められたが、混練時にセメント減水剤を添加したセメント硬化体の間隙水中に存在するセメント減水剤成分がPuの溶解度に及ぼす影響は顕著ではないことが確認された。
紀室 辰伍; 岩田 孟; 江口 綾乃; 西川 義朗*; 舘 幸男
no journal, ,
TRU廃棄物処分の性能評価上重要な元素の1つであるテクネチウム(Tc)は、一般的に地下の還元的雰囲気では主に難溶性のIV価水酸化物(TcO
・xH
O)として存在すると考えられるが、有機物との錯生成によってその溶解度が増加し、移行挙動が変化する可能性がある。また、TRU廃棄物に含まれる有機物のうち、セルロースの分解生成物であるイソサッカリン酸(ISA)は、処分後の核種移行挙動評価に影響を及ぼすと考えられているものの、錯生成定数等の熱力学データが不足しており、基盤データを充実させていく必要がある。本研究では、IV価TcO
・xH
O(s)を初期固相とし、異なるpH,ISA濃度条件下におけるTc溶解度を測定し、その錯生成反応を検討した。その結果、Tc溶解度は[ISA] = 1
10
M以上の領域で顕著に上昇することが明らかとなった。また、フィルター孔径依存性があることから、Tc溶解種としてコロイド粒子の形成が示唆された。