Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
佐藤 勇; 有馬 立身*; 仁科 匡弘*; 田中 康介; 小野瀬 庄二; 出光 一哉*
JAEA-Research 2012-006, 66 Pages, 2012/05
燃料の製造性及び照射挙動に影響する物性である拡散挙動に関して、実験的手法と分子動力学シミュレーション(MD)の両面から評価した。実験的手法では、Amを含有した混合酸化物燃料とUO燃料を用いた拡散試験を実施した。その結果、UO
中のPu及びAmの拡散は粒界に大きく影響される傾向があった。格子拡散と粒界拡散を区別せずに拡散係数を評価したところ、その大きさは10
10
m
/s程度であり、PuとAmの間に差はほとんどなかった。一方、MDでは、混合酸化物燃料中のU, Pu及びAmの格子拡散係数を評価し、拡散係数の温度依存性を導き出した。また、対応格子粒界構造を用いた粒界拡散係数の評価方法を確立した。その結果、MDから得られた粒界拡散係数の温度依存性の外挿値は実験的手法で得られた拡散係数と良い一致を示した。MDで得られた粒界拡散の熱活性化過程と実験的手法で得られた拡散係数を考慮し、PuやAmの拡散現象をよりよく再現できるような実質的な拡散係数の温度依存性を得た。燃料挙動解析コードで使用できる拡散係数の整備に関して検討を行った。
三輪 周平; 逢坂 正彦; 臼杵 俊之; 佐藤 勇; 田中 康介; 廣沢 孝志; 吉持 宏; 小野瀬 庄二
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/12
マイナーアクチニドの早期燃焼を目的として、既存のサイクルシステム技術に適応したイナートマトリックス燃料を含む高速炉サイクル概念を構築した。MgOを母材としたマイナーアクチニド含有イナートマトリックス燃料について、基礎的作製技術の開発,燃料特性評価,現行再処理への適用性評価を実施し、既存サイクルシステム技術のイナートマトリックス燃料への適用性について技術的な成立性に見通しを得た。
田中 康介; 川又 一夫; 吉持 宏; 相沢 静男; 小野瀬 庄二; 新見 素二; 浅賀 健男
Proceedings of 1st Asian Symposium on Material Testing Reactors (ASMTR 2011), p.71 - 76, 2011/02
原子力機構大洗研究開発センターでは、約40年間にわたり照射後試験を実施してきている。本報告では、JMTRホットラボとAGFの機能,アクティビティについて述べる。また、JMTRの再起動に関連したJMTRホットラボとAGFの新たなアクティビティについても紹介する。
林 君夫; 中川 哲也; 小野瀬 庄二; 石田 卓也; 中道 勝; 高津 英幸; 中村 和*; 野口 恒行*
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.1083 - 1086, 2009/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)ITERに装荷するテストブランケット・モジュール(TBM)の解体・照射後試験プロセスを確立するため、トリチウムを含有する照射済みキャプセルの解体・処理技術の確立に向けて、設計及び試作試験を行った。検討の対象としたキャプセルは、JMTRでのスイープ照射試験に用いたものであり、外径約65mmの外筒内にある試料容器中に、LiTiO
試料が装荷されている。照射済みキャプセルは帯のこぎりで切断され、その際放出されるトリチウムは、酸化装置を有するパージガス系によって安全に回収され、固化処理により放射性廃棄物となる。本解体装置は、収納容器(インナーボックス)に収められる構造となっており、このような構造とすることにより、ホットセルの大幅な改造を行うことなくトリチウムの安全な閉じ込めを実現できる技術的見通しを得た。非照射の模擬キャプセルを用いた試作試験において、本解体装置の切断性能が良好であることが実証された。本解体装置の設計及び試作試験の経験は、今後のTBM設計や解体プロセス検討に役立つものである。
林 君夫; 中川 哲也; 小野瀬 庄二; 石田 卓也; 中道 勝; 勝山 幸三; 岩松 重美; 長谷川 貞司; 小高 英男; 高津 英幸; et al.
JAEA-Technology 2009-007, 168 Pages, 2009/03
原子力機構では、国際熱核融合実験炉(ITER)に装荷するテストブランケット・モジュール(TBM)を用いて、増殖ブランケットの炉内機能試験を実施することを計画している。そして、その準備のため、日本において設計中の原型炉ブランケットにおける固体増殖材料の第1候補材料であるチタン酸リチウム(LiTiO
)について、原子炉照射試験を実施してきた。本報告書は、(1)材料試験炉(JMTR)による照射試験に用いた照射キャプセル解体装置の詳細設計及び試作試験、並びに、(2)照射後試験のためのグローブボックス施設の予備的検討の結果、について述べるものである。解体装置の詳細設計では、本件に先立って実施した概念検討及び基本設計の結果に基づき、詳細仕様及び設置場所の検討,安全評価等を行った。試作試験では、解体装置の中心となる切断部を試作するとともにJMTRキャプセル模擬試験体を製作して切断試験を行い、その結果を評価して切断速度の最適化を図ることにより、十分な切断性能を達成した。さらに、キャプセル解体後の照射後試験用施設を確保するため、グローブボックス施設の予備的検討を行い、技術的成立性の見通しを得た。
諸橋 裕子; 丸山 忠司*; 堂野前 貴子; 舘 義昭; 小野瀬 庄二
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(9), p.867 - 872, 2008/09
被引用回数:12 パーセンタイル:60.73(Nuclear Science & Technology)The present investigation was made to elucidate the effect of neutron irradiation on dimensional change and thermal conductivity of isotopically tailored B
C. The specimens used in the present investigation are 99%
B enriched
B
C, 91%
B enriched
B
C and
-SiC. The results of measurements indicated that the changes in dimension and thermal conductivity of neutron irradiated
B
C were substantially smaller than those of
B
C and SiC. Post irradiation annealing experiment measurements for
B
C showed that dimensional change and thermal conductivity were almost completely annealed out at 1400
C. The changes in thermal conductivity by annealing were analyzed in terms of phonon scattering theory. The onset of recovery in thermal conductivity of
B
C well agreed well with irradiation temperature, however the recovery in length did not coincide with irradiation temperature.
林 君夫; 中川 哲也; 小野瀬 庄二; 石田 卓也; 小高 英男; 勝山 幸三; 北島 敏雄; 高橋 孝三; 土谷 邦彦; 中道 勝; et al.
JAEA-Technology 2008-010, 68 Pages, 2008/03
原子力機構では、国際熱核融合実験炉(ITER)に装荷するテストブランケット・モジュール(TBM)を用いて、核融合炉用増殖ブランケットの炉内機能試験を実施することを計画している。本報告書は、炉内機能試験の準備として材料試験炉(JMTR)で照射試験を行った照射キャプセルの解体プロセスの概念検討及び基本設計について述べるものである。本設計においては、照射キャプセルはバンドソー(帯のこぎり)で切断され、放出されたトリチウムは、パージガス系によって安全に回収され、固化されて放射性廃棄物となる。さらに、事故時にトリチウムが解体装置外へ放出される可能性があることに対する安全対策として、解体装置を覆うインナーボックスを採用することにより、通常のトリチウム透過性材料を用いた既存のホットセル(ベータ・セル)を、大きな改造を行うことなく使用できる見通しを得た。以上により、トリチウムを含有する照射済みJMTRキャプセルについて、本解体プロセスが実現可能であることを示した。
矢野 康英; 吉武 庸光; 山下 真一郎; 赤坂 尚昭; 小野瀬 庄二; 渡辺 精一*; 高橋 平七郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 44(12), p.1535 - 1542, 2007/12
被引用回数:13 パーセンタイル:62.80(Nuclear Science & Technology)高速実験炉「常陽」で燃料照射をした高強度フェライト/マルテンサイト鋼(PNC-FMS)及びHT9M被覆管の照射後強度試験、具体的には、引張及び急速加熱バースト試験を実施し、両鋼の照射後強度特性評価を行った。
堂野前 貴子; 舘 義昭; 関根 学*; 諸橋 裕子; 赤坂 尚昭; 小野瀬 庄二
Journal of the Ceramic Society of Japan, 115(1345), p.551 - 555, 2007/09
被引用回数:4 パーセンタイル:28.48(Materials Science, Ceramics)高速炉で効率的に核分裂生成物を核変換するためには減速材の利用が有効であり、B
Cはその候補の1つとされているが、
B
Cの照射挙動は制御材用の
B
Cと異なりほとんどデータが得られていない。そこで本論文では、高速炉で照射した
B
Cペレットの外観・微細組織観察及び熱伝導率測定を行い、
B
Cの照射挙動を明らかにした。照射
B
Cの外観は
B
Cと異なり、クラックは観察されなかったが、微細組織には
B
Cと同様に粒内及び粒界にバブルが確認された。
B
Cの熱伝導率は
B
Cよりも大きく、室温から1400
Cの間には、
B
Cと同様に3つの回復ステージが観察され、B
Cの回復とヘリウムの分散挙動の関連性が示された。以上から、
B
Cペレットは照射下での安定性が高いことが確認され、減速材適用の可能性が示された。
矢野 康英; 吉武 庸光; 山下 真一郎; 赤坂 尚昭; 小野瀬 庄二; 高橋 平七郎*
Journal of Nuclear Materials, 367-370(1), p.127 - 131, 2007/08
被引用回数:12 パーセンタイル:60.25(Materials Science, Multidisciplinary)被覆管の引張特性及び急速加熱バースト特性に及ぼす高速中性子照射効果の影響を調査した。試験片は、材料照射リグを用いて照射した。照射温度は、7731013Kで、照射量は11
102dpaであった。照射後引張試験と急速加熱バースト試験を実施した。873K以下の照射温度では、引張強度と破裂強度の低下は見られなかった。このように強度を維持した理由は析出物が優先的に旧オーステナイト粒界に析出し、粒界強化に寄与したためだと考えられた。また、903K以上の照射温度では、両強度とも低下していた。これは、ラス組織の回復と再結晶に起因していると考えられる。
山下 真一郎; 赤坂 尚昭; 小野瀬 庄二
材料開発のための顕微鏡法と応用写真集, P. 133, 2006/03
酸化物分散強化型(MA957)合金中の酸化物粒子の照射下相安定性や転位との相互作用を把握し、次世代原子炉材料の設計に反映することを目的とし、高速実験炉「常陽」で中性子照射したMA957の微細組織観察を行った。観察の結果、982Kで100dpa程度中性子照射した場合においても、微細な粒子が転位と相互作用し、転位のピン止めに寄与していることが明らかとなった。また、微細粒子の元素分析からは、この粒子がチタンとイットリウムを含んでおり、チタンの適量添加により微細化した複合酸化物粒子である可能性が高いことが示された。
藤田 充苗*; Xu, Y.*; 加治 芳行; 塚田 隆; 益子 真一*; 小野瀬 庄二*
RIST News, (38), p.3 - 14, 2004/11
物質・材料研究機構,日本原子力研究所,核燃料サイクル開発機構の3機関が共同して、インターネットから相互利用可能な分散型材料データベースシステム(データフリーウェイ(DFW))の開発を平成2年から進めてきた。現在3機関が共同してDFWの充実や公開運用管理を進めるとともにDFWから得られる知識の分散型知識ベースの開発を行っている。DFWの構築開始当時から現在までの約15年間にネットワーク技術や情報提供と獲得技術は急速に発展し、社会に大きな変革をもたらし、われわれの日常生活も様変わりした。DFWとこれらの変革とのかかわりを示すとともに、現状を述べ、材料データベースの将来展望についても言及する。
加治 芳行; 塚田 隆; 藤田 充苗*; 衣川 純一*; 吉田 健司*; 益子 真一*; 小野瀬 庄二*; 岩田 修一*
2003年情報学シンポジウム講演論文集, p.89 - 92, 2003/01
物質・材料研究機構,日本原子力研究所,核燃料サイクル開発機構及び科学技術振興事業団の4機関で開発を進めてきた分散型材料データベース(データフリーウェイ)をより有効に利用するために、データフリーウェイとリンクした分散型材料知識ベースの開発を行っている。データフリーウェイから検索した結果やそこから抽出した知識をXML(拡張可能なマーク付け言語)を用いて表現している。本論文では、XMLによる知識の表現方法と分散型材料知識ベースシステムについて述べる。
四竃 樹男*; 矢野 豊彦*; 鵜飼 重治; 小野瀬 庄二
JNC TY9400 2002-011, 87 Pages, 2002/08
マイナーアクチニド(MA)や長寿命核分裂生成物(LLFP)の消滅処理では、不活性母材マトリックス材中にMAやLLFPを分散して原子炉照射する方法が効果的である。MAやLLFPの消滅処理のための不活性母材としては、熱伝導性に優れ、耐熱性やNaとの両立性が両校なAlNセラミックスが有望であるため、AlNに着目してその照射効果を研究した。窒化アルミニウムの消滅処理用不活性母材としての適用に際しては、14N(n,p)14Cの核反応で生成する放射性物質である14Cが発生しない母材が求められる。そこで、窒素の同位体を分離したAl15NとAl14N焼結体試料を作成して、 はじき出し損傷が主体の高速実験炉「常陽」と(n,p)反応が主体のHFIR(米国のオークリッジ研)での中性子照射試験を行い、スウェリング、熱伝導度、損傷組織変化等を評価するとともに、中性子照射に伴う核変換効果を明らかにした。本報告書では、同位体調整したAlN試料の作製と評価、「常陽」および「HFIR」照射した試料の照射後試験結果について記載した。「常陽」照射試料ではAl14Nに比べAl15Nの方がスウェリングがわずかに大きく、また、その熱処理による回復が少なかった。また、1600までのHe放出特性は類似しているが、量はAl14Nに比べAl15Nの方が少なかった。転位ループの生成および、粒界マイクロクラックの生成は同位体の影響を受けなかった。回復過程の同位体間の差異は、14Nと15Nの拡散速度に関連があると思われた。「HFIR」照射試料では、Al15Nに比べAl14Nの方がスウェリング(密度減少)が大きく、「常陽」照射後とは異なった。
堂野前 貴子; 井上 利彦; 小野瀬 庄二; 宮川 俊一; 中村 保雄
JNC TN9420 2002-003, 19 Pages, 2002/03
高レベル放射性廃棄物に含まれる放射性核種の分離変換技術の研究が、各国で進められている。本技術は、その放射性核種について、半減期や利用目的に応じて分離すると共に、長寿命核種を短寿命核種あるいは非放射性核種に変換するものである。この「超寿命核種の分離変換技術」の研究開発に関し、核燃料サイクル開発機構では、「高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究」(以下FSと呼ぶ)の一環として、基盤・基礎研究と連携を取って進めることとしている。その主眼とするところは、使用済み燃料中の長寿命核種を分離・変換し、短寿命ないし安定核種に変換する技術の開発である。変換手段としては高速炉を想定する。環境負荷低減と核不拡散の観点から、技術成立性と経済性を考慮して実施することとしている。核変換の対象はマイナーアクチニド(MA)と長寿命核分裂生成物(LLFP)である。この研究の一環として、LLFPの核変換のための照射試験要素の開発を進めている。FSでは、I、Cs、Tc、Srの4種類に対する検討を実施した。LLFPの化合物種類、減速材比率、スミア密度等をパラメータとして核変換量、核変換率を検討して得られたこれまでの結果によれば、核変換として成立する可能性のあるのは、129Iと99Tcである。これらは、ブランケット領域での装荷でも有意な核変換が着たいでき、減速材の利用を行えばより効率化が可能であるとの見通しである。 一方、135Csは有意な核変換が期待できない上に減速材の利用も効果的でない。90Srについては、中性子核反応による効果的な核変換処理が不可能であることが過去の検討結果から明らかであるために除外する。そこで129Iを取り上げ、文献調査に基づいて核変換に適した化合物の選定を行った。地層処分の観点からもセメント系材料をはじめとする人工バリアや天然バリアへのヨウ素吸着は非常に低い上に、半減期が長く被ばく上大きな影響を与えると考えられたため、選定したものである。国内外の文献調査を、核的特性、熱的相変化、化学的安定性、製造性、リサイクル性の 5つの観点から実施した結果、32種類のヨウ素化合物からMgI2,KI,NiI2,CuI,RbI,YI3,MoI2,BaI2の8種類を選定した。
丸山 忠司; 小野瀬 庄二
第3回照射後試験に関する日韓セミナー, 0 Pages, 1999/00
非計装キャプセルの照射温度モニターとして使用されている炭化ケイ素(Sic)を「常陽」で約420から645の温度で照射し、照射後ステップ加熱の方法により寸法の回復量を測定し照射温度を求めた。その結果、回復開始温度と設計照射温度では、最大100
以上の差が生じている場合が みとめられた。正確な照射温度をもとめるための較正方法について検討し、設計温度と比較した。
宮地 紀子; 阿部 康弘; 鵜飼 重治; 小野瀬 庄二
Journal of Nuclear Materials, 272, p.173 - 178, 1999/00
大型炉では従来の主要構造材料であるSUS304に比べ、さらに高温強度特性に優れる高速炉構造用316(316FR)が適用される。本報告では316FRのクリープ特性に及ぼす中性子照射効果をSUS304と比較して評価した結果を報告する。316FRは照射により強度は低くなるが、その低下は、同一照射および試験条件のSUS304の結果より小さく、照射後でもSUS304の非照射材のクリープ破断強度を上回っていた。これは、316FRとSUS304のクリープ強度に及ぼす照射効果が異なることによる。SUS304の場合には、粒界に折出した炭化物が照射中に生成したHeの粒界脆化に及ぼす感受性を高めるため、粒界脆化が生じたことによると考えられる。これに対して316FRでは、粒内の微細な折出物がHeバブルをトラップするため粒界のHe脆化は抑制されている。しかし、約0.3dpa以上になると、照射促進による粒内折出物の粗大化によりHeトラップ効果が低減し、Heに
丸山 忠司; 小野瀬 庄二
Journal of Nuclear Science and Technology, 36(4), p.380 - 385, 1999/00
被引用回数:28 パーセンタイル:86.68(Nuclear Science & Technology)高速炉用中性子吸収材の開発を目的に、炭化ホウ素と銅から成るサーメ ットの製法の研究及び熱・機械的特性の評価試験を行った。炭化ホウ素と銅は濡れ性が悪いため、単にホットプレスしても焼結体が得られない。そのため、両者の混合粉末を機械的に高速攪拌して、炭化ホウ素粒子表面に銅の被覆層を形成させ、この粉末を1050でホットプレスすることにより、炭化ホウ素の含有割合を体積比70%まで高めた高密度サーメットを製造することに成功した。試作材は高い熱伝導を有しており、これはサーメット組織に銅の連続相が形成されていることによる。
丸山 忠司; 小野瀬 庄二
Proceedings of International Symposium on Environmental-Conscious Innovative Materials Processing with Advanced Energy Sources (ECOMAP-98), 0 Pages, 1998/00
高速炉では,現在制御棒の中性子吸収材料としてB4Cが使用されているが,照射による割れとリロケーションが制御棒寿命を短くする原因の一つになっている。そのためB4Cに代わる高性能中性子吸収材として,B4C/Cu,B4C/BNおよびB4C/SiLなどB4Cをマトリクスとする複合材料を開発した。ここでは,これら複合材料の製造法の開発,ならびに炉外で行った熱・機械的特性の評価結果を述べている。その結果によれば,これら材料は,いずれもB4Cに比べて優れた熱・機械的特性を有していることが分かった。
赤坂 尚昭; 小野瀬 庄二; 鵜飼 重治; 服部 憲治
8th International Conference of Fusion Reactor Materials, 0 Pages, 1997/10
種々の照射環境効果の中で特にスエリングに影響する照射温度の変動に着目し,「常陽」の炉心材料照射リグを用いた20%冷間加工P,Ti改良型316 鋼の温度変動照射試験を行った。また照射温度上昇を伴うPhenix/「常陽 」カップリング照射試験結果から,微細組織発達に及ぼす温度変化の影響を解析した。照射温度が低下した場合はボイド形成が促進し,上昇した場合いはボイド形式が抑制された。これらの解析結果から,ボイド形成挙動の変化は照射温度変化に伴うステップ的な空孔過飽和度の変化に起因することが示唆された。