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宮川 鈴衣奈*; 上林 大介*; 中村 浩隆*; 橋田 昌樹*; Zen, H.*; 染川 智弘*; 松岡 健史*; 小倉 広之*; 寒河江 大輔*; 瀬戸 雄介*; et al.
Scientific Reports (Internet), 12, p.20955_1 - 20955_8, 2022/12
大型放射光施設(SPring-8)にて原子力研究機構が有するビームラインBL22XUの応力イメージング装置を用いて、レーザー誘起周期構造(Laser-Induced Periodic Surface Structure: LIPSS)の結晶評価を行った。測定対象のLIPSSは、Ti:Sapphireレーザー(波長800nm)とMIR-FEL(中赤外自由電子レーザー:波長11.4m)の2種の近・中赤外フェムト秒レーザーを用い、Si基板上に形成された。これらのレーザーは波長の違いの他、レーザーパルスの構造に違いがあり、その違いが形成されるLIPSSの構造に与える影響があることが分かった。放射光XRDにより、Ti:Sapphireレーザーによって形成されたLIPSSは、転位などの欠陥は発生せずに結晶性を維持するものの残留歪が存在することが判明した。一方、MIR-FELによって形成されたLIPSSは、残留歪はないものの転位などの欠陥が発生していることが分かった。これらの結果から、LIPSSを形成する光源レーザーの選択により、結晶状態の異なるLIPSSが得られることが分かった。これらの情報は、今後のLIPSSの機能的応用に向けた取り組みにおいて、有用な情報となりうる。
尾崎 裕介; 石井 英一; 菅原 健太郎*
Geomechanics for Energy and the Environment, 31, p.100311_1 - 100311_13, 2022/09
被引用回数:1 パーセンタイル:56.74(Energy & Fuels)本研究では、稚内層内部における水理力学的な亀裂の連結性を評価するために、幌延深地層研究センターにおける坑道掘削時の水圧応答データの解析を行った。解析対象とした観測データは、水理力学連成挙動であるMandel-Cryer効果の影響を顕著に受けており、この影響を考慮した水圧応答データの解析を行うために水理力学連成挙動を考慮した数値シミュレーションを実施した。シミュレーション結果に基づいて有効透水係数を推定したところ、有効透水係数は深度400mから深度500mにかけて徐々に低下し、深度500m以深では健岩部相当の低透水性を有することが示された。また、解析解に基づいて観測データを分類したところ、稚内層内部において水理学的特性が異なる領域が存在することが示された。これらの結果より、水理学的亀裂の連結性は稚内層において、深度が深くなるにつれて急激に変化するのではなく数十メートルの幅で徐々に変化していることが示された。
朝倉 和基; 下村 祐介; 堂野前 寧; 阿部 和幸; 北村 了一; 宮越 博幸; 高松 操; 坂本 直樹; 磯崎 涼佑; 大西 貴士; et al.
JAEA-Review 2021-020, 42 Pages, 2021/10
原子力の研究開発施設から発生する放射性廃棄物の処理処分は、取り扱う核燃料物質や材料が多種多様なこと等を踏まえ、放射能濃度を求める必要がある。大洗研究所は、廃棄物を処理する施設のみならず、廃棄物を発生させる施設も含め、埋設処分を見据えた検討に着手している。本報告書は、大洗研究所内で発生する放射性廃棄物の埋設処分に向けて、主要課題のひとつである放射能濃度評価手法について、令和2年度の検討結果を取りまとめたものである。
尾上 博則; 石橋 正祐紀*; 尾崎 裕介; 岩月 輝希
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 144, p.104737_1 - 104737_14, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:42.26(Engineering, Geological)本研究ではMIUの深度500mの坑道を事例として亀裂性岩盤のモデリングの方法論について検討した。その結果、割れ目のトレース長分布の再現性に基づいて、割れ目の地質学的パラメータだけでなく水理学的パラメータも推定することができる割れ目のモデル化手法を開発した。本モデル化手法を適用することで、岩盤が有する割れ目の統計的な特性を精度よく再現できるDiscrete Fracture Network (DFN)モデルを構築することが可能となった。また、割れ目の分布位置や透水性を調査データに基づき修正するコンディショニング手法を適用することで、特定の場所のローカルな割れ目特性の評価が可能であることを実証した。さらに、亀裂性岩盤の水理学的な不均質性をモデル化するために必要な原位置調査と調査データとの関係を明らかにするとともに、日本の地層処分事業に資する有益な知見として、DFNモデルを用いた地下施設建設段階の現場調査とモデリング,処分パネル設計の考え方を提案した。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:27 パーセンタイル:96.83(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200
Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.
High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02
本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。
Yang, Z. H.*; 久保田 悠樹*; Corsi, A.*; 吉田 数貴; Sun, X.-X.*; Li, J. G.*; 木村 真明*; Michel, N.*; 緒方 一介*; Yuan, C. X.*; et al.
Physical Review Letters, 126(8), p.082501_1 - 082501_8, 2021/02
被引用回数:27 パーセンタイル:96.89(Physics, Multidisciplinary)ボロミアン核であり中性子ハロー構造が期待されるBに対する(
,
)反応実験を行った。断面積の運動量分布を分析することで、
と
軌道の分光学的因子を決定した。驚くべきことに、
の分光学的因子は9(2)%と小さいことが明らかになった。この結果は、連続状態を含むdeformed relativistic Hartree-Bogoliubov理論によってよく説明された。本研究の結果によると、現在知られているハロー構造を持つとされる原子核の中で
Bは
および
軌道の成分が最も小さく、
または
軌道成分が支配的であることが必ずしもハロー構造の前提条件ではない可能性を示唆している。
鎌田 健人*; 奈良 禎太*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介
第15回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), p.205 - 209, 2021/01
放射性廃棄物処分のようなプロジェクトを考える場合には、岩盤が有する物質の閉じ込め性能を評価することが重要であり、それに関して、岩盤内のき裂が透水性に及ぼす影響を調べることが必要不可欠である。しかし、き裂を含む泥岩の透水性の変化については未だ十分に研究されていない。そこで本研究では、北海道幌延地域に分布する泥岩の円柱形供試体に巨視き裂を導入し、透水性への影響を調べた。まず、圧裂引張試験によりき裂を導入した供試体に対して変水位透水試験を行い、透水係数を測定した。その後、トランジェントパルス法により測定したインタクトな供試体の透水係数と比較した。その結果、き裂導入により1オーダー程度の透水係数の上昇が確認された。本研究の結果から得られた透水係数の上昇の程度は、花崗岩や玄武岩などを用いた先行研究と比較すると小さい値であった。
尾崎 裕介; 石井 英一; 菅原 健太郎*
Extended abstract of International Conference on Coupled Processes in Fractured Geological Media; Observation, Modeling, and Application (CouFrac 2020) (Internet), 4 Pages, 2020/11
本研究では、幌延深地層研究センター周辺の地下深部に存在が推定されている低透水性領域の存在の検証を目的として、坑道掘削に伴うHDB-6号孔の水圧変動の再現解析を行った。地下深部では亀裂の水理的連結性が乏しいために健岩部相当の透水性が推定されている一方で、浅部においては水理学的亀裂の連結性が高いため透水性が健岩部よりも高い水理地質構造が推定されている。水理-力学連成挙動を考慮したシミュレーションを実施したところ、観測されている水圧データには水理-力学連成挙動の影響であるMandel-Cryer効果の影響を受けていること、この効果が数年単位で継続するためには深部の透水性が健岩部相当に低いことが必要であることが確認された。これらの結果より、数値シミュレーションにより、既往研究により存在が予測されていた地下深部における健岩部相当の低透水領域の存在が検証された。
佐藤 祐輔*; 深谷 有喜; Cameau, M.*; Kundu, A. K.*; 志賀 大亮*; 湯川 龍*; 堀場 弘司*; Chen, C.-H.*; Huang, A.*; Jeng, H.-T.*; et al.
Physical Review Materials (Internet), 4(6), p.064005_1 - 064005_6, 2020/06
被引用回数:5 パーセンタイル:29.29(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、放射光角度分解光電子分光を用いて、Al(111)表面上の33周期を持つSi層の電子バンド構造を解明した。実験では、線形のエネルギー分散に起因する閉じたフェルミ面を観測した。ハニカム状のシリセンをモデル構造とした第一原理計算の結果、これは基板との混成状態を起源としたディラックコーン様の金属バンドと考えられる。Al(111)表面上のSi層は、基板との相互作用によりディラック電子を発現し、いわゆるXeneと呼ばれる2次元物質群のモデルシステムになりうることを示唆する。
河野 勝*; 葉山 和則*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介
JAEA-Technology 2019-011, 35 Pages, 2019/07
本共同研究では、東京測器研究所の光ファイバ式ひび割れ検知センサが、数十年間の長期的な安全確保技術として有効に機能しうるかに関する検証を行うことを主目的として、平成22年度(2010年度)から平成26年度(2014年度)まで実施していた東京測器研究所との共同研究を継続し、瑞浪超深地層研究所において、原位置での長期耐久性試験を実施した。この試験の結果、光ファイバ式ひび割れ検知センサシステムに関する地下坑道内での長期計測システムとしての適用性やその維持管理方法を実証的に確認したと同時に、今後の課題も明らかにした。
岩月 輝希; 尾上 博則; 石橋 正祐紀; 尾崎 裕介; Wang, Y.*; Hadgu, T.*; Jove-Colon, C. F.*; Kalinina, E.*; Hokr, M.*; Balvn, A.*; et al.
JAEA-Research 2018-018, 140 Pages, 2019/03
DECOVALEX-2019プロジェクト:タスクCでは、瑞浪超深地層研究所で実施している冠水試験の結果に基づいて、数値シミュレーションを用いた環境回復過程の予測手法の開発を行っている。この中間報告書では、タスクCの参加機関(原子力機構, サンディア国立研究所, リベレツ工科大学)により行われた、冠水坑道掘削による環境擾乱のモデル化と予測の結果を取りまとめた。坑道掘削中のトンネルへの地下水流入量, 水圧低下、トンネル付近のモニタリング孔での塩素イオン濃度の変動を予測課題として数値シミュレーションの開発を行った結果、現行のシミュレーション技術によってパイロット孔のデータに基づいて地下水流入量および水圧低下規模を予測可能であることが示された。
片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 内田 ヘルベルト陽仁*; 海老原 祐輔*; 江尻 省*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 佐藤 薫*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 71, p.9_1 - 9_10, 2019/01
被引用回数:7 パーセンタイル:44.6(Geosciences, Multidisciplinary)2017年6月30日22時21分から26分(世界時)にかけて、昭和基地にあるPANSYレーダーによってオーロラ爆発時の中間圏における過渡電離が観測された。通常、中間圏における過渡電離は100keV以上の高エネルギー電子が中間圏まで到達することにより引き起こされるが、同時間帯においてあらせ衛星が観測した100keV以上の電子フラックスは有意な上昇を示していなかった。このことから、本イベントは、10keV以下の低エネルギー電子が大量に熱圏に降り注ぐことにより発生したX線による電離であるとの仮説を立てた。この仮説の妥当性を検証するため、粒子・重イオン挙動解析コードPHITSを用いて様々なエネルギースペクトルを持つ電子が大気上空に進入した場合の電離分布を計算した。その結果、10keV以下の電子でも中間圏において十分な電離を引き起こすことが可能であることが分かり、仮説の妥当性が証明された。
尾崎 裕介; 石橋 正祐紀; 尾上 博則; 岩月 輝希
Proceedings of 10th Asian Rock Mechanics Symposium & The ISRM International Symposium for 2018 (ARMS 2018) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2018/11
瑞浪超深地層研究所では、地下坑道閉鎖後における擾乱された地質環境回復過程の把握を目的として再冠水試験を実施している。再冠水試験では、坑道掘削から地下水による坑道閉塞、坑道解放に至る過程において、水圧・水質・岩盤変位等のモニタリングを実施している。原位置データの取得と並行して、定量的な回復過程の理解及び地質環境の評価技術の開発を目的として、これら連成挙動を考慮したシミュレーション及びモデル構築手法の開発を実施している。本研究では、再冠水試験のうち坑道掘削に伴う、水圧・応力連成解析及び塩素濃度イオンの予測解析を実施した。シミュレーション結果と原位置データを比較したところ、坑内における湧水量は比較的予測精度が高いことを確認した。
尾崎 裕介; 石橋 正祐紀; 松下 智昭*; 升元 一彦*; 今里 武彦*
Proceedings of 13th SEGJ International Symposium (USB Flash Drive), 4 Pages, 2018/11
瑞浪超深地層研究所では、坑道閉塞後の地質環境変化の把握を目的とした再冠水試験を実施している。再冠水試験において、坑道閉塞前後に2次元比抵抗探査を3度にわたり実施した。1回目は坑道閉塞前に、2回目と3回目は坑道から排水後に探査を実施した。これら探査において、低比抵抗体と高比抵抗体からなる二層構造を検知することができた。これら二層は各々吹き付けコンクリートと母岩部に相当する。また、坑道排水後に実施した探査では、母岩部に相当する高比抵抗体の上部の比抵抗の減少が確認された。この比抵抗変化は、母岩部の亀裂部に存在する不飽和層が冠水試験により飽和した過程を捉えたものと考えられる。
尾上 博則; 山本 真哉*; 小橋 昭夫; 尾崎 裕介; 櫻井 英行*; 増本 清*
JAEA-Research 2018-003, 84 Pages, 2018/06
本研究では瑞浪超深地層研究所周辺における透水不均質性の高い岩盤を対象とした数値実験を実施し、推定対象とする水理地質構造を絞り込むことや評価対象領域の水理地質構造を考慮した観測点の配置が重要であることを確認した。さらに、原位置で実施した揚水試験データを用いた逆解析を実施し、水圧応答データを用いた逆解析が、重要な水理地質構造の特定や水理地質構造の概念および解析モデルの信頼性の確認・向上といった地下水流動特性評価に有効であることが示された。
Hadgu, T.*; Kalinina, E.*; Wang, Y.*; 尾崎 裕介; 岩月 輝希
Proceedings of 2nd International Discrete Fracture Network Engineering Conference (DFNE 2018) (Internet), 5 Pages, 2018/06
本研究では、瑞浪超深地層研究所の深度500mにおける冠水坑道掘削時の地下水流動およびそれに伴う物質移動のシミュレーションを実施した。亀裂ネットワークモデルによって坑道周辺岩盤の亀裂分布を再現した上で、均質化法により変換した多孔質媒体モデルを用いてシミュレーションを実施した。シミュレーションを実施するにあたり、亀裂を含む岩盤を多孔質媒体モデルとして適切に取り扱うために、解析領域に対して比較的微細なメッシュを用いた計算を実施した。亀裂を考慮した不均質構造を含むモデルと均質構造を仮定したシミュレーションを実施したところ、亀裂の存在を考慮した不均質構造モデルを用いた解析では、原位置で取得されたデータを再現できることを確認した。
Kalinina, E. A.*; Hadgu, T.*; Wang, Y.*; 尾崎 裕介; 岩月 輝希
Proceedings of 2nd International Discrete Fracture Network Engineering Conference (DFNE 2018) (Internet), 7 Pages, 2018/06
瑞浪超深地層研究所では、現在、深度500mにおいて坑道閉鎖後の地質環境回復過程の把握等を目的とした再冠水試験を実施している。本研究では、再冠水試験を数値シミュレーションにより再現するため、亀裂分布を考慮したモデルを構築した。坑道壁面の観察結果やボアホールカメラ等により取得された亀裂分布情報をもとに、亀裂の統計値を設定し、原位置における透水試験や湧水量等の計測結果を考慮することで、原位置における亀裂分布を考慮した亀裂ネットワークモデルを作成した。作成したモデルを別途報告で実施する連成解析に用いることで、本研究で提示したモデル構築手法の妥当性を検証する予定である。
岩田 隆浩*; 北里 宏平*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 荒井 武彦*; 荒井 朋子*; 平田 成*; 廣井 孝弘*; 本田 親寿*; 今栄 直也*; et al.
Space Science Reviews, 208(1-4), p.317 - 337, 2017/07
被引用回数:46 パーセンタイル:70.74(Astronomy & Astrophysics)C型小惑星リュウグウを目指す小惑星探査機ハヤブサ2に搭載された近赤外分光計NIRS3は1.8から3.2ミクロンまでの感度を持つ。NIRS3は小惑星の反射スペクトルを計測することで、3ミクロンバンドに現れる水に起因する吸収を検出することを目的としている。InAsフォトダイオードリニアイメージセンサと188Kでの動作を可能とする受動冷却システムによって、本分光計は十分な感度とダークノイズを達成できる。NIRS3フライトモデルは打ち上げ前に地上で性能評価実験が行われ、小惑星表面の水質変成度を決定できるだけのSN比があることが確認された。小惑星表面の計測では、小惑星の熱変性度や、炭素質コンドライトとの対応関係を明らかにできるだろう。
近藤 恭弘; 浅野 博之*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 石山 達也; 伊藤 崇; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 明午 伸一郎; 三浦 昭彦; et al.
Proceedings of 28th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2016) (Internet), p.298 - 300, 2017/05
J-PARC加速器の要素技術開発に必要な3MeV Hリニアックを構築した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用したものを再利用している。設置作業の後、2016年6月からRFQのコンディショニングを開始した。このRFQは様々な問題を克服し、なんとか安定運転に達していたが、2年間運転できなかったので再度コンディショニングが必要であった。現状定格のデューティーファクタでは運転できてはいないが、短パルスならばビーム運転可能となっている。この論文では、この3MeV加速器のコミッショニングと最初の応用例であるレーザー荷電変換試験の現状について述べる。