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論文

半減期が長い放射性核種のICP-MSによる定量

浅井 志保*; 堀田 拓摩

分析化学, 73(10-11), p.569 - 578, 2024/10

放射性廃棄物の処分における長期的な安全性を評価するためには、半減期の長い放射性核種(長寿命核種)の存在量を把握する必要がある。特に高レベル放射性廃棄物(HLW)処分の安全性評価には、これまで、燃焼計算コードによって算出された長寿命核種生成量の推定値が用いられてきた。しかし、長寿命核種の多くは分析実績が少ないことから、推定値の信頼性が十分に検証されていない。本研究では、放射性廃棄物における長期的な処分安全性評価の信頼性向上への貢献を目指して、実際に商用原子炉で使用された核燃料ペレット中に存在する長寿命核種の存在量を定量し、燃焼計算コードの出力値である"ウラン単位質量あたりの生成量"を算出することで推定値を検証した。さらに、測定が難しいとされる長寿命核種の現実的な分析法を提案することも目的とした。本稿では、長寿命核種のうち誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)で測定される$$^{93}$$Zr、$$^{107}$$Pd、および$$^{135}$$Csを対象とし、それらの測定前処理技術を含めた定量法の開発実証例を示す。

論文

Sr吸着繊維の吸着性能の改善と簡易的な$$^{90}$$Sr分析の実現に向けた検討

堀田 拓摩; 浅井 志保*; 今田 未来; 松枝 誠; 半澤 有希子; 北辻 章浩

分析化学, 69(10/11), p.619 - 626, 2020/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)

$$^{90}$$Sr分析の迅速な前処理分離を可能とするため、基材表層部へ吸着層を形成可能な放射線乳化グラフト重合法により、Sr吸着性を示す18-クラウン-6エーテル誘導体を担持したSr分離用吸着繊維を開発した。常温で液体のSr吸着分子を繊維表面に担持させることにより、前報で作製したSr分離材料と比較してSr吸着容量が大幅に向上した。このSr吸着繊維の平衡吸着容量は、同一のSr吸着分子を含浸する市販の粒子状のSr分離材料(Sr Resin)と比較しても遜色なかった。また、Sr吸着分子の本来の金属イオン選択性は維持されていた。この吸着繊維を用いた簡易的な$$^{90}$$Sr分析法を考案し、$$^{90}$$Srの吸着性能を評価したところ、Srの吸着操作から測定までを約1時間で完了することが可能であった。

論文

Direct quantitation of $$^{135}$$Cs in spent Cs adsorbent used for the decontamination of radiocesium-containing water by laser ablation inductively coupled plasma mass spectrometry

浅井 志保*; 大畑 昌輝*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 蓬田 匠; 北辻 章浩

Analytical Chemistry, 92(4), p.3276 - 3284, 2020/02

 被引用回数:7 パーセンタイル:30.21(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所の汚染水処理に使用されたCs吸着材を安全に処分するために、長寿命核種である$$^{135}$$Csの放射能を把握する必要がある。$$^{135}$$Csは、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)で測定するが、通常、液体試料のみに対応しているため、廃Cs吸着材の場合、Csの溶離操作が不可欠となる。しかし、$$^{137}$$Csから放出される強い放射線が取り扱いを困難にする。そこで本研究では、固体試料の直接測定が可能なレーザーアブレーションICP-MSを用いて$$^{135}$$Cs/$$^{137}$$Csを測定し、$$^{137}$$Csの$$gamma$$線測定結果と合わせて、Cs吸着材中の$$^{135}$$Csを簡便かつ精確に定量する方法を開発した。方法の妥当性を確認するため、放射性セシウムを含む汚染水に市販のCs吸着材を浸漬させて模擬試料を調製し測定したところ、水試料の分析値と一致した。

論文

Determination of $$^{107}$$Pd in Pd purified by selective precipitation from spent nuclear fuel by laser ablation ICP-MS

浅井 志保; 大畑 昌輝*; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩

Analytical and Bioanalytical Chemistry, 411(5), p.973 - 983, 2019/02

 被引用回数:14 パーセンタイル:58.34(Biochemical Research Methods)

使用済燃料中には複数のPd同位体が存在している。そのうち$$^{107}$$Pdは放射性であるため、使用済燃料中のPdを廃棄物処分もしくは資源として利用する場合、$$^{107}$$Pdの定量分析が不可欠となる。本研究では、$$^{107}$$Pdの分析を迅速化することを目的として、レーザーアブレーションICP-MS(LA-ICP-MS)による定量を試みた。LA-ICP-MSでは、沈殿分離したPdを固体のまま直接測定でき、従来の溶液測定において不可欠であった溶液化処理や希釈操作が不要となる。ここでは、使用済燃料中には存在せず天然にのみ存在する$$^{102}$$Pdを内標準として、$$^{102}$$Pdの添加量と$$^{107}$$Pd/$$^{102}$$Pd実測値から$$^{107}$$Pdを定量した。Pd沈殿は、遠心分離によってろ紙上に回収することで、均質で平滑なPd薄層を形成するため、アブレーションに適した形状となる。このため安定した$$^{107}$$Pd/$$^{102}$$Pdが得られ、従来の溶液測定における$$^{107}$$Pd定量結果と一致した。

論文

$$^{107}$$PdのICP-MS測定のためのレーザー誘起光還元法による非接触・選択的パラジウム分離; 分離条件とPd回収率の関係

蓬田 匠; 浅井 志保; 佐伯 盛久*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 江坂 文孝; 大場 弘則*; 北辻 章浩

分析化学, 66(9), p.647 - 652, 2017/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:9.45(Chemistry, Analytical)

ウランの核分裂生成物の一つである$$^{107}$$Pdは、半減期が約650万年と長く、長期間に渡り放射線を放出して人体に影響を及ぼす可能性があることから、高レベル放射性廃液(HLLW)中の存在量を正確に把握する必要がある。しかし、これまでその存在量の実測報告例はない。本研究では、遠隔・非接触分離が可能なレーザー誘起光還元法のHLLWへの適用を念頭に、HLW模擬液を用いて種々の分離条件がPd回収率に与える影響を検討した。Pdの回収率は、還元剤として作用するエタノール濃度、レーザー光の照射時間とパルスエネルギーに依存し、それぞれ40%、20分、100mJとした場合に60%となった。また、Pd濃度0.24$$mu$$g mL$$^{-1}$$から24$$mu$$g mL$$^{-1}$$の広い濃度範囲において、主要な放射能源やスペクトル干渉源となる元素を99.5%以上の割合で除去し、Pdを高純度に分離できることを明らかにした。本条件によれば、レーザー誘起光還元法はHLLWなど実際の放射性廃棄物に含まれる$$^{107}$$PdのICP-MS測定前処理法として、十分に適用可能である。

論文

クラウンエーテル誘導体を担持した$$^{90}$$Sr分析用吸着繊維の作製

堀田 拓摩; 浅井 志保; 今田 未来; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 北辻 章浩

分析化学, 66(3), p.189 - 193, 2017/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:3.09(Chemistry, Analytical)

放射性ストロンチウム($$^{90}$$Sr)分析の迅速化のため、放射線エマルショングラフト重合法により$$^{90}$$Sr分析用分離材料を作製した。最初に、直径13$$mu$$mのポリエチレン繊維を基材として、エポキシ基を有したビニルモノマーであるメタクリル酸グリシジル(GMA)を繊維表層部にエマルジョングラフト重合した。次に、得られた繊維の表層部に疎水場を構築するため、オクタデシルアミンをエポキシ開環反応により導入した。最後に、疎水性相互作用によりSr$$^{2+}$$の抽出剤である18-クラウン-6-エーテル誘導体を得られた高分子鎖上に担持した。作製したSr分離材料は、市販のSr分離材料(Sr Resin)よりも100倍ほど速い吸着速度を有しており、$$^{90}$$Sr分析の迅速化に適用可能であることを示した。

論文

Determination of $$^{107}$$Pd in Pd recovered by laser-induced photoreduction with inductively coupled plasma mass spectrometry

浅井 志保; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩

Analytical Chemistry, 88(24), p.12227 - 12233, 2016/12

 被引用回数:19 パーセンタイル:56.00(Chemistry, Analytical)

放射性廃棄物中の放射能インベントリを合理的に積算するためには、実廃棄物の分析値によって裏付けられた信頼性の高い放射能評価値が不可欠である。$$^{107}$$Pdは、高レベル放射性廃棄物(HLW)の主要な発生源である使用済燃料中に存在し、HLWの放射能評価対象核種の1つとされている。しかしながら、測定が困難であるため実測値の報告例がなくHLW中存在量は未評価である。本研究では、ICP-MSによる使用済燃料中$$^{107}$$Pdの定量を目的とし、パルスレーザー照射によって誘起されるPdの光還元反応を利用した迅速簡便な分離法を開発した。方法の妥当性検証のため使用済燃料試料に適用したところ、20分のレーザー照射によって使用済燃料試料中に存在する約90%のPdが回収され、かつ不純物がほとんど存在しない純粋なPd沈殿が得られた。したがって、不純物による測定干渉がない正確な$$^{107}$$Pd定量値が得られ、初めての実測例となった。

論文

Development of a high power wideband polarizer for electron cyclotron current drive system in JT-60SA

三枝 幹雄*; 小山 岳*; 松原 史明*; 滝井 啓太*; 佐井 拓真*; 小林 貴之; 森山 伸一

Fusion Engineering and Design, 96-97, p.577 - 582, 2015/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.34(Nuclear Science & Technology)

JT-60SA用電子サイクロトロン加熱電流駆動装置で採用が期待される2周波数ジャイロトロン用に110GHzと138GHzで使用可能な大電力広帯域マイターベンド型偏波器の開発を行った。マイターベンドに組み込んだ2種類(偏波面回転用と楕円偏波の軸比制御用)の回折格子の溝の深さは、2周波数に対して数値計算により最適化を行った。低電力試験の結果から、偏波面回転用と楕円偏波の軸比制御用の偏波器を組み合わせて、2周波数で全偏波が発生できる事を確認した。また熱応力の評価は有限要素法で行った。偏波面回転用マイターベンド型偏波器の大電力試験を110GHzで0.24MW、3秒まで行い、偏波器のジュール損失の回転角依存性が理論と矛盾しないことを確認した。

論文

Identified charged hadron production in $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 and 62.4 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06

 被引用回数:193 パーセンタイル:99.41(Physics, Nuclear)

200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの$$pi, K, p$$の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また$$m_T$$$$x_T$$スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。

論文

Azimuthal correlations of electrons from heavy-flavor decay with hadrons in $$p+p$$ and Au+Au collisions at $$sqrt{s_{NN}}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.

Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04

 被引用回数:10 パーセンタイル:54.53(Physics, Nuclear)

重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。

論文

Measurement of neutral mesons in $$p$$ + $$p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV and scaling properties of hadron production

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03

 被引用回数:181 パーセンタイル:98.32(Astronomy & Astrophysics)

RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの$$K^0_s$$, $$omega$$, $$eta'$$$$phi$$中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、$$n, T$$、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。

口頭

Direct measurement of $$^{107}$$Pd in Pd metal recovered from spent nuclear fuel with laser ablation ICP-MS

浅井 志保; 大畑 昌輝*; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩

no journal, , 

Contents of $$^{107}$$Pd in a spent nuclear fuel sample was determined with laser ablation inductively coupled plasma mass spectrometry (LA-ICP-MS). With its long half-life of 6.5$$times$$10$$^{6}$$ years, the accurate determination of the amount of $$^{107}$$Pd in spent nuclear fuel is essential for evaluating long-term radiation effects to the environment after the disposal. Pd in spent nuclear fuel solution was separated by precipitation triggered by photoreduction of Pd(II) with pulsed laser irradiation. The laser operation conditions of LA were optimized using a non-radioactive Pd precipitate prepared following the same procedure with a simulated spent nuclear fuel solution including a $$^{105}$$Pd -enriched stable isotope standard. The results obtained through direct measurement with LA-ICP-MS agreed well with those obtained in conventional solution nebulization mode which requires dissolution of the precipitate.

口頭

光還元・沈殿生成反応によるパラジウム分離法の開発; エタノール添加によるPdの溶存状態変化と回収率の関係

蓬田 匠; 浅井 志保; 佐伯 盛久*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 江坂 文孝; 大場 弘則*; 北辻 章浩

no journal, , 

分析化学研究グループでは、高レベル放射性廃棄物(HLW)中に存在する長寿命核種である$$^{107}$$Pdを分析するため、単純な分離操作でPd沈殿を生成できる、レーザー誘起光還元法を用いた分析手法開発を行っている。しかし、レーザー誘起光還元法では大強度のパルスレーザー光の照射が必要であり、レーザー光源の導入と取扱いが難しい。そこで、取扱いの容易なキセノンランプを用いた紫外-可視光照射でPdの沈殿分離を行う方法について検討した。HLW模擬試料に還元剤として添加するエタノール濃度を変化させて、キセノンランプによる30分の紫外-可視光照射を行い、Pd沈殿を回収した。その結果、エタノール含有率50%でPd回収率は極大となり、50%のPdを回収できた。また、Pd沈殿中の共存元素の除去率は99%以上と高く、紫外-可視光の照射でもHLW模擬試料からPdを選択的に回収できることを明らかにした。

口頭

Preparation of Sr adsorption fiber for beta-ray measurement

堀田 拓摩; 浅井 志保; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 須郷 高信*; 藤原 邦夫*; 北辻 章浩

no journal, , 

福島第一原子力発電所では、汚染水中に含まれる$$^{90}$$Srの迅速分析技術の開発が喫緊の問題である。現状の$$^{90}$$Sr分析法では、$$beta$$線測定を行うための前処理であるSr分離操作と$$^{90}$$Sr-$$^{90}$$Yの放射平衡待ちに時間がかかり、分析値を出すまでに一ヶ月間も必要となる。そこで本研究ではSrを選択的に吸着し、吸着したまま$$beta$$線測定を可能にするSr分離材を用いた$$^{90}$$Srの迅速分析法の開発を目指した。まず、基材表面に高密度のSr吸着相を有するSr吸着繊維を作製した。市販の$$^{90}$$Sr分析用吸着樹脂は、ビーズ状多孔性樹脂の細孔内部に$$^{90}$$Srを吸着する。一方で、Sr吸着繊維は繊維表面に$$^{90}$$Srを吸着できる。そのため、基材による自己減衰効果を最小限に抑えられ高効率な$$beta$$線計数を可能とする。次に、作製したSr吸着繊維のSr吸着能およびSr選択性を評価した。吸着能は市販のSr吸着樹脂と同等の性能を有した。選択性についても、市販のSr吸着樹脂の選択性とほぼ同じ傾向を示した。これらの結果から、Sr吸着繊維は$$^{90}$$Srの高効率な$$beta$$線計数を可能とすることを確認した。

口頭

Sr吸着繊維を用いた汚染水中の$$^{90}$$Srその場分析法の開発

今田 未来; 堀田 拓摩; 浅井 志保; 松枝 誠; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 亀尾 裕

no journal, , 

福島第一原子力発電所では、海水・地下ドレン水等に含まれる放射性核種のモニタリングが行われている。その中でも$$^{90}$$Srの放射能分析は煩雑で長時間を要する分析前処理が必要となるため、簡易・迅速化が達成できれば、より効率的なデータの取得が可能となる。これまで我々は、$$^{90}$$Sr分析の前処理を容易にするためにSr吸着繊維を作製してきた。本繊維は、グラフト重合を用いて付与した高分子鎖により繊維表面の疎水性を向上させ、疎水性相互作用によってSr吸着剤である18-クラウン-6-エーテル誘導体を担持している。本研究では、$$^{90}$$Srを吸着した繊維の(1)サーベイメータを用いた$$beta$$線測定、(2)液体シンチレーションカウンタを用いた$$^{90}$$Yのチェレンコフ光測定の2つの測定法への適用を検討した。$$^{90}$$Srの正確な定量のためには、繊維による$$beta$$線の自己吸収やチェレンコフ光の遮蔽を考慮し、測定試料を作製する必要があることがわかった。

口頭

Cs吸着材に捕捉された長寿命核種$$^{135}$$CsのレーザーアブレーションICP-MSによる定量

浅井 志保*; 大畑 昌輝*; 半澤 有希子; 蓬田 匠; 堀田 拓摩; 北辻 章浩

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所では、汚染水処理で使用された廃Cs吸着材が多量に発生している。この廃Cs吸着材中には、$$^{137}$$Csだけでなく$$^{135}$$Csも存在している。$$^{135}$$Csの半減期は230万年であり、長期間放射線を放出し続けるため、処分の際には$$^{137}$$Csと同様に存在量を評価する必要がある。$$^{135}$$Csは、非破壊測定できないことから、従来法ではCsを溶離させた後に測定する必要があるが、線量が高く取扱いが困難である。そこで本研究では、固体試料の直接測定が可能なLA-ICP-MSを用い、Csの溶離操作無しで$$^{135}$$Csを簡便に定量する方法を提案する。FP由来のCsを含む溶液試料に市販のCs吸着材を浸漬し、$$^{135}$$Cs/$$^{137}$$Csを測定した。安定したシグナルが得られる測定条件下で、$$^{135}$$Cs/$$^{137}$$Cs比として(5.4$$pm$$0.6)$$times$$10$$^{-6}$$を得た。この値は、同じ試料を化学分離して得た溶液試料の測定結果とよく一致した。また、$$^{137}$$Csの$$gamma$$線測定結果(3.0$$pm$$0.2MBq/g-Cs Resin)に乗ずることで、$$^{135}$$Cs存在量を16$$pm$$2Bq/g-Cs Resinと算出した。

口頭

極微量放射性核種$$^{135}$$Csの定量を目指した海水の前処理法検討

田嶋 大洋*; 浅井 志保*; 斎藤 恭一*; 瀬古 典明*; 保科 宏行*; 堀田 拓摩; 山崎 信哉*; 高久 雄一*; 末木 啓介*; 坂口 綾*

no journal, , 

$$^{135}$$Csは人類の核活動により環境中にもたらされる放射性核種である。この核種は、海水循環トレーサーとしての利用や核関連施設周辺のモニタリングの必要性から、その測定法の確立が求められている。本研究では、グラフト重合による不溶性フェロシアン化コバルト担持吸着材を作製し、海水中Csの吸着・脱離条件について検討した。また質量分析のための化学分離法についても検討を行った。

口頭

JT-60SA電子サイクロトロン加熱電流駆動装置用広帯域偏波器の開発の進展

堀江 直之*; 佐井 拓真*; 大森 航平*; 三枝 幹雄*; 小林 貴之; 森山 伸一; 安良田 寛*; 宇野 毅*

no journal, , 

JT-60SAの電子サイクロトロン加熱電流駆動装置に用いる偏波器の開発を行っている。偏波器は周波数依存性のあるミリ波コンポーネントであるため、110GHz及び138GHzの両周波数での実験運転を想定している同装置では、広帯域化が開発のポイントである。また、導波管当たり1MWのパワーを100秒間伝送することを想定しているため、ミリ波の損失を抑え、発熱を効果的に冷却する機構も重要である。本開発研究では、既に良好なミリ波性能を計算と低電力試験で確認しているプロトタイプについて、熱応力解析を行うために計算コードを開発・計算するとともに、JT-60SAジャイロトロンを用いた1MW級の大電力試験を行って、発熱を評価した。

口頭

Sr-90分析の迅速化を目的とした放射線エマルジョングラフト重合によるクラウンエーテル誘導体担持Sr吸着繊維作製の検討

堀田 拓摩; 浅井 志保; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 北辻 章浩

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故により発生した汚染水中の$$^{90}$$Srの迅速分析が求められている。これまで、放射性Csについては迅速回収のための吸着繊維が、放射線グラフト重合技術に基づき作製され実用化されている。本研究では、Cs吸着繊維と同様に、繊維表面に付与した高分子鎖にSr吸着物質を高密度に担持する技術を適用して$$^{90}$$Sr分析の迅速化が可能か検討した。更に、長い高分子鎖が得られる放射線エマルジョングラフト重合法(グラフト重合)、並びに自由な成形性をもつ繊維構造に着目し、Sr吸着容量を向上させ、Sr分離操作の簡略化とSr溶出操作の省略を可能とし、放射線測定に最適なSr吸着繊維の作製を検討した。ポリエチレン繊維を基材として、グラフト重合によりメタクリル酸グリシジルを重合した。さらに、オクタデシルアミンを結合し繊維表面の疎水性を高め、疎水性相互作用によりジシクロヘキサノ-18-クラウン-6-エーテルを担持したSr吸着繊維を作製した。Sr吸着実験の結果から、Sr吸着繊維は既存のSr吸着材料と遜色ない吸着容量を示したことから、Sr吸着繊維は$$^{90}$$Srの迅速分析への適用性が高いと結論した。

口頭

繊維表層部に吸着させた$$^{90}$$Srの直接$$beta$$線測定; 放射線グラフト重合技術により18-crown 6-ether誘導体を担持したSr吸着繊維の作製

堀田 拓摩; 浅井 志保; 今田 未来; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 北辻 章浩

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所事故により発生した汚染水中の$$^{90}$$Srの迅速分析が求められている。しかしながら、従来の$$^{90}$$Sr分析では、Sr分離, Y分離という2段階の$$beta$$線測定前処理分離操作を要する。そのため、一連の$$^{90}$$Sr分析におよそ1ヶ月かかる。そこで本研究では、前処理分離操作を効率化することを目的とし、Sr分離操作だけで前処理分離操作を完了できるSr吸着繊維の作製を目指した。作製したSr吸着繊維のSr吸着容量およびSr選択性について検討した。その結果、Sr Resinに比べ比表面積が1000倍小さいにも関わらず、Sr吸着繊維は同等のSr吸着容量を有した。このことは、Sr Resinより1000倍高い密度で繊維表面へSrを濃縮できたと考えられる。また、選択性については、共存するCs, YからSrを高い選択性で分離できた。このことは、18-crown 6-ether誘導体のSr選択性は、疎水性相互作用により担持しても性質が変化せず、安定し選択して分離できていると考えられる。これらのことから、Sr吸着繊維が$$^{90}$$Srの直接$$beta$$線測定に必要な吸着容量と選択性を有することを確認した。

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