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論文

Reservoir sediments as a long-term source of dissolved radiocaesium in water system; a mass balance case study of an artificial reservoir in Fukushima, Japan

舟木 泰智; 佐久間 一幸; 中西 貴宏; 吉村 和也; Katengeza, E. W.*

Science of the Total Environment, 743, p.140668_1 - 140668_9, 2020/11

This study provides new insights regarding to the long-term temporal change and the mass balance of dissolved $$^{137}$$Cs in an artificial reservoir affected by the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident. Time-series water samples were collected from 2014 to 2019 for $$^{137}$$Cs concentration measurements in and around Ogaki Dam Reservoir in which the catchment has a high $$^{137}$$Cs inventory. We revealed that the arithmetic mean of dissolved $$^{137}$$Cs concentration was significantly higher in the output water than in the main input water, and the effective ecological half-live of dissolved $$^{137}$$Cs of the output water was longer than that in the main input water. Remarkably, it is considered that the output dissolved $$^{137}$$Cs was significantly larger than the total input dissolved $$^{137}$$Cs. Reservoir sediments containing high $$^{137}$$Cs activity may become even more important in the future as sources of bioavailable dissolved $$^{137}$$Cs.

報告書

Status of study of long-term assessment of transport of radioactive contaminants in the environment of Fukushima (FY2018) (Translated document)

長尾 郁弥; 新里 忠史; 佐々木 祥人; 伊藤 聡美; 渡辺 貴善; 土肥 輝美; 中西 貴宏; 佐久間 一幸; 萩原 大樹; 舟木 泰智; et al.

JAEA-Research 2020-007, 249 Pages, 2020/10

JAEA-Research-2020-007.pdf:15.83MB

2011年3月11日に発生した太平洋三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により、東京電力(現東京電力ホールディングス)福島第一原子力発電所の事故が発生し、その結果、環境中へ大量の放射性物質が放出された。この事故により放出された放射性核種は、その大部分が森林に沈着している。これに対し、面積が広大であり大量の除去土壌などが生じる、多面的な森林の機能が損なわれる可能性があるなどの問題があり、生活圏近傍を除き、汚染された森林の具体的な除染計画はない。そのため、未除染の森林から放射性セシウムが流出し、既に除染された生活圏に流入することで空間線量率が上がってしまうのではないか(外部被ばくに関する懸念)、森林から河川に流出した放射性セシウムが農林水産物に取り込まれることで被ばくするのではないか、規制基準値を超えて出荷できないのではないか(内部被ばくに関する懸念)などの懸念があり、避難住民の帰還や産業再開の妨げとなる可能性があった。日本原子力研究開発機構では、環境中に放出された放射性物質、特に放射性セシウムの移動挙動に関する「長期環境動態研究」を2012年11月より実施している。この目的は、自治体の施策立案を科学的側面から補助する、住民の環境安全に関する不安を低減し、帰還や産業再開を促進するといった点にある。本報告書は、原子力機構が福島県で実施した環境動態研究におけるこれまでの研究成果について取りまとめたものである。

論文

Simulation study of the effects of buildings, trees and paved surfaces on ambient dose equivalent rates outdoors at three suburban sites near Fukushima Dai-ichi

Kim, M.; Malins, A.; 吉村 和也; 佐久間 一幸; 操上 広志; 北村 哲浩; 町田 昌彦; 長谷川 幸弘*; 柳 秀明*

Journal of Environmental Radioactivity, 210, p.105803_1 - 105803_10, 2019/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Environmental Sciences)

放射能被害地域において空間線量率のシミュレーション精度を向上させるには、環境内の放射性核種の異なる分布、例えば、農地, 都市, 森林の放射能レベル差を考慮して現実的にモデル化する必要がある。さらには建物, 樹木, 地形による$$gamma$$線の遮蔽効果をモデルに考慮すべきである。以下に、福島県の市街地及び農地の3次元モデルの作成システムの概要を述べる。線源設定は$$^{134}$$Cs及び$$^{137}$$Csの放射能分布をモデルのさまざまな環境要素に異なる分布設定が可能である。構造物については、現地の建物モデルにおいては日本の典型的な9種類の建物モデルを用いて作成される。また、樹木については広葉樹と針葉樹モデル、地形モデルは、地形を考慮した地表面モデルを取り込んだ。計算対象のモデルの作成時は、数値標高モデル(DEM),数値表面モデル(DSM)及びユーザー編集の際にサポートする対象領域のオルソ画像で作られる。計算対象のモデルが作成されたら、放射線輸送解析計算コードであるPHITSに適したフォーマットでシステムから出力される。上記のシステムを用いて、福島第一原子力発電所から4km離れた地域でかつ、まだ除染作業が行われてない郊外を計算対象としてモデルを作成した。モデル作成後、PHITSによる空間線量率の計算結果は走行サーベイの実測値との相関があった。

論文

Numerical study of transport pathways of $$^{137}$$Cs from forests to freshwater fish living in mountain streams in Fukushima, Japan

操上 広志; 佐久間 一幸; Malins, A.; 佐々木 祥人; 新里 忠史

Journal of Environmental Radioactivity, 208-209, p.106005_1 - 106005_11, 2019/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:71.43(Environmental Sciences)

本報告では、セシウム137の森林内での循環と河川への流出、渓流に生息する淡水魚への移行を考慮したコンパートメントモデルを構築し、福島の環境に基づいて一般化した流域を対象に解析を行い、淡水魚へ移行するセシウム137の森林内の流出源を推定した。その結果、セシウム137の流出源は、落葉の河川への直接流入、落葉層からの側方流入、土壌層からの側方流入の3つからなることがわかった。また、森林内のセシウム137の循環は事故後10年程度で平衡状態に近づき、それに伴って河川水や淡水魚のセシウム137濃度は物理減衰程度になると推測された。

論文

A Modeling approach to estimate the $$^{137}$$Cs discharge in rivers from immediately after the Fukushima accident until 2017

佐久間 一幸; 中西 貴宏; 吉村 和也; 操上 広志; 難波 謙二*; Zheleznyak, M.*

Journal of Environmental Radioactivity, 208-209, p.106041_1 - 106041_12, 2019/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:71.43(Environmental Sciences)

タンクモデルとL-Q式を用いた簡易な$$^{137}$$Cs流出モデルを開発した。福島第一原子力発電所事故初期から2017年にかけて、阿武隈川および浜通り河川から海洋へ流出する$$^{137}$$Cs量および流出率を推定した。事故後約半年間における$$^{137}$$Cs流出量および流出率はそれぞれ、18TBq(3.1%)および11TBq(0.8%)であった。これらは2011年6月以降に観測された流出率に比べ、1-2桁程度高く、事故初期の流域から河川を通じて流出する$$^{137}$$Csは非常に重要であると考えられた。しかし、河川を通じた海洋への$$^{137}$$Cs流出量は、福島第一原子力発電所からの直接放出(3.5PBq)および大気由来の沈着量(7.6PBq)に比べ、2桁程度小さいため、海洋への影響は限定的であることが示唆された。

論文

環境中空間線量率3次元分布計算システム(3D-ADRES)の研究開発; PHITSとリモートセンシングの融合による環境放射線量の推定

Kim, M.; Malins, A.; 佐久間 一幸; 北村 哲浩; 町田 昌彦; 長谷川 幸弘*; 柳 秀明*

Isotope News, (765), p.30 - 33, 2019/10

福島県内の市街地や森林等の複雑な実環境空間に対して、詳細な空間線量率の3次元分布を計算可能とする3D-ADRESを開発した。本システムでは、地形・建物・樹木等の環境中の複雑な構造物をリモートセンシング情報(地理情報)に基づきモデル化し、モデル上の様々な環境面に異なるCs線源分布が付与可能である。本稿では3D-ADRESを福島第一原子力発電所付近の帰還困難区域の住宅地に適用し、空間線量率分布の計算が有効に機能すること(空間線量率の計算値と測定値の比較から凡そ良い一致)を検証した。

報告書

福島における放射性セシウムの環境動態研究の現状(平成30年度版)

長尾 郁弥; 新里 忠史; 佐々木 祥人; 伊藤 聡美; 渡辺 貴善; 土肥 輝美; 中西 貴宏; 佐久間 一幸; 萩原 大樹; 舟木 泰智; et al.

JAEA-Research 2019-002, 235 Pages, 2019/08

JAEA-Research-2019-002.pdf:21.04MB

2011年3月11日に発生した太平洋三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により、東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、その結果、環境中へ大量の放射性物質が放出され、その大部分が森林に沈着している。これに対し、面積が広大であり大量の除去土壌等が生じる、多面的な森林の機能が損なわれる可能性があるなどの問題があり、生活圏近傍を除き、汚染された森林の具体的な除染計画はない。そのため、未除染の森林から放射性セシウムが流出し、既に除染された生活圏に流入することに対する懸念があり、避難住民の帰還や産業再開の妨げとなる可能性があった。原子力機構では、環境中に放出された放射性物質、特に放射性セシウムの移動挙動に関する「長期環境動態研究」を2012年11月より実施している。この目的は、自治体の施策立案を科学的側面から補助する、住民の環境安全に関する不安を低減し、帰還や産業再開を促進するといった点にある。本報告書は、原子力機構が福島県で実施した環境動態研究におけるこれまでの研究成果について取りまとめたものである。

論文

Trend of $$^{137}$$Cs concentration in river water in the medium term and future following the Fukushima Nuclear accident

中西 貴宏; 佐久間 一幸

Chemosphere, 215, p.272 - 279, 2019/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:7.41(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故の影響を強く受けた2河川において、河川水中の$$^{137}$$Cs濃度を2015年4月から2018年3月までの3年間調査した。その結果、事故後中期における、河川水中の溶存態および粒子態$$^{137}$$Cs濃度の減少傾向が明らかになった。両河川の溶存態および粒子態$$^{137}$$Cs濃度は同様の経時変化を示し、溶存$$^{137}$$Cs濃度は水温に関連した季節変動が観測されたが、時間とともに減少傾向を示した。溶存態$$^{137}$$Cs濃度の環境半減期は事故後初期の報告値よりも長く、溶存態$$^{137}$$Cs濃度の減少速度が時間とともに徐々に遅くなっていることを示唆した。溶存態$$^{137}$$Cs濃度の温度依存性は年々弱くなり、数十年にわたって同じ濃度レベルに留まる可能性が示された。

論文

Evaluation of particulate $$^{137}$$Cs discharge from a mountainous forested catchment using reservoir sediments and sinking particles

舟木 泰智; 吉村 和也; 佐久間 一幸; 伊利 沙汀; 小田 好博

Journal of Environmental Radioactivity, 189, p.48 - 56, 2018/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:57.32(Environmental Sciences)

The time and size dependencies of particulate $$^{137}$$Cs concentrations in a reservoir were investigated to evaluate the dynamics of $$^{137}$$Cs pollution from a mountainous forested catchment. Sediment and sinking particle samples were collected using a vibracorer and a sediment trap at the Ogaki Dam Reservoir in Fukushima, which is located in the heavily contaminated area that formed as a result of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident of 2011. The particulate $$^{137}$$Cs concentration showed a decline with time, but the exponent value between the specific surface area and the $$^{137}$$Cs concentration for the fine-sized particle fraction remained almost constant from the immediate aftermath of the accident. These quantitative findings obtained by reconstructing the contamination history of particulate $$^{137}$$Cs in reservoir sediments and sinking particles have important implications for the evaluation of $$^{137}$$Cs dynamics in mountainous forested catchments.

論文

モンテカルロ放射線輸送コード(PHITS)を用いた森林内空間線量評価ツールの開発

佐久間 一幸; 新里 忠史; Kim, M.; Malins, A.; 町田 昌彦; 吉村 和也; 操上 広志; 北村 哲浩; 細見 正明*

環境放射能除染学会誌, 6(3), p.145 - 152, 2018/09

開発した森林を考慮したPHITSを用いて、森林内放射性Cs動態を考慮した空間線量率計算を実施した。その結果、2015年10月時点の観測データを用いると、樹木に放射性Csがほとんど存在しないため、樹冠からリター層へ移行してもほとんど地上1m空間線量率は変化しなかった。一方、2011年8-9月時点の放射性Cs濃度を用いると、樹冠に放射性Csが多く存在し、樹冠近傍や地上200m程度まで空間線量率が高い傾向が見られ、樹冠からリター層へ移行すると、地上1m高さの空間線量率は、線源からの距離が近くなったことにより3倍程度大きくなった。いずれの入力データにおいても、樹冠から土壌層へ放射性Csが移行することで、土壌の遮蔽効果により地上1m高さの空間線量率は3分の1から2分の1程度減少した。

論文

福島県内を想定した複雑な実環境中での空間線量率分布解析システム(3D-ADRES)の研究開発; リモートセンシング情報の活用と各環境因子(地形・土壌・建物・樹木等)の影響評価

Kim, M.; Malins, A.; 佐久間 一幸; 北村 哲浩; 町田 昌彦; 長谷川 幸弘*; 柳 秀明*

RIST News, (64), p.3 - 16, 2018/09

環境中に放出された放射線源による空間線量率の正確な分布は、住民の被ばく量を評価し、それを可能な限り低減するための必須な情報となる。しかし、市街地・森林等は複雑な構造物や樹木が存立する他、地形も平坦ではなく放射線の散乱や遮蔽が頻繁に起こるため、空間線量率の分布は非一様となる。加えて放射線源の不均質な分布は更にそれを複雑なものとするため、正確な空間線量率の分布を知ることは容易ではない。そこで、日本原子力研究開発機構・システム計算科学センターは、福島環境安全センターと連携し、福島県内の市街地や森林等の複雑な環境中の地形・樹木・建物等の3次元のリアルな構造物モデルを構築し、更に不均質な放射性セシウムの線源分布を取り込むことを可能とすることで、空間線量率の3次元分布が計算可能なシステム(3D - Air Dose Rate Evaluation System:略称3D-ADRES)を開発した。3D-ADRESでは、人工衛星画像等のリモートセンシング情報や種々の地理情報等を最大限に活用し、構造物を認識(一部自動化済み)した後、その構造をリアルにモデル化し、モンテカルロ計算コードPHITS用フォーマットに変換することで、シミュレーションによる詳細な空間線量率分布を取得可能とする。本稿では、そのシステムの概要について記し、実際の計算例を示す他、今後の課題についても記す。

論文

Applicability of $$K_{d}$$ for modelling dissolved $$^{137}$$Cs concentrations in Fukushima river water; Case study of the upstream Ota River

佐久間 一幸; 辻 英樹*; 林 誠二*; 舟木 泰智; Malins, A.; 吉村 和也; 操上 広志; 北村 哲浩; 飯島 和毅; 細見 正明*

Journal of Environmental Radioactivity, 184-185, p.53 - 62, 2018/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:49.35(Environmental Sciences)

福島河川水中の溶存態$$^{137}$$Cs濃度を数値計算するにあたって、分配係数($$K_{d}$$)を用いた吸脱着モデルの適用可能性を評価した。数値計算結果は平水時および出水時の水と浮遊砂の流出フラックス、懸濁態$$^{137}$$Cs濃度を再現した。一方、河川水中の溶存態$$^{137}$$Cs濃度の実測値の再現性は低かった。粗い粒径区分の$$K_{d}$$をチューニングした結果、平水時の溶存態$$^{137}$$Cs平均濃度を再現することが可能であった(実測値:0.32Bq/L, 計算値: 0.36Bq/L)。しかし、平水時の溶存態$$^{137}$$Cs濃度の季節変動(0.14-0.53Bq/L)や出水時の濃度上昇(0.18-0.88Bq/L, mean: 0.55Bq/L)は現実的な数値計算パラメータでは再現することはできなかった。

論文

Evaluation of sediment and $$^{137}$$Cs redistribution in the Oginosawa River catchment near the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant using integrated watershed modeling

佐久間 一幸; Malins, A.; 舟木 泰智; 操上 広志; 新里 忠史; 中西 貴宏; 森 康二*; 多田 和広*; 小林 嵩丸*; 北村 哲浩; et al.

Journal of Environmental Radioactivity, 182, p.44 - 51, 2018/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.63(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所の南西15kmに位置する荻ノ沢川を対象に、水循環流域シミュレーターGETFLOWSを用いて、流域内の土砂と$$^{137}$$Csの再分布を評価した。河道への$$^{137}$$Csの供給は主に河川近傍と森林のガリで発生し、河川から離れた森林域における寄与は小さいことが示唆された。森林内の表層土壌中の$$^{137}$$Csは、主に物理減衰と下方浸透、系外にわずかに流出することで減少していた。将来的に河川近傍から河川への$$^{137}$$Csの供給量が小さくなることが示唆された。

論文

Characteristics of radio-cesium transport and discharge between different basins near to the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant after heavy rainfall events

佐久間 一幸; 北村 哲浩; Malins, A.; 操上 広志; 町田 昌彦; 森 康二*; 多田 和広*; 小林 嵩丸*; 田原 康博*; 登坂 博行*

Journal of Environmental Radioactivity, 169-170, p.137 - 150, 2017/04

 被引用回数:16 パーセンタイル:21.23(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所周りの流域について水の流れと土砂の輸送による放射性セシウムの再分布を理解するために流域モデリングを実施した。懸濁態と溶存態形態の放射性セシウム移行を計算するために、既往の3次元水理地質モデルを用いた水・土砂モデルを拡張した。2011年9月の台風Rokeと2013年9つの出水時を含む2013年をシミュレーションした。2013年の勢力の強い台風Man-yiと台風Wiphaは放射性セシウムの再分布引き起こした。2013年の9つの出水時に関して$$^{137}$$Cs流出量を計算した結果、観測値をよく再現した。堆積は主に氾濫原や流域下流部の河道が広がるところやダム湖で起こった。5つの流域間での$$^{137}$$Cs流出比の違いは流域内での初期フォールアウトの空間分布やダム湖の存在の有無、土地利用の違いによる河川への供給量の違いによって説明された。これらのシミュレーション結果は環境回復を支援するにあたり、将来の放射性物質の再分布を評価することが可能である。

論文

Redistribution and export of contaminated sediment within eastern Fukushima Prefecture due to typhoon flooding

北村 哲浩; 操上 広志; 佐久間 一幸; Malins, A.; 奥村 雅彦; 町田 昌彦; 森 康二*; 多田 和広*; 田原 康博*; 小林 嵩丸*; et al.

Earth Surface Processes and Landforms, 41(12), p.1708 - 1726, 2016/09

 被引用回数:13 パーセンタイル:32.42(Geography, Physical)

福島第一原子力発電所の事故に起因して福島の地表に降下した放射性物質の将来分布予測に関連し、まず土砂の移行を物理型集水域解析モデルGETFLOWSを用いて詳細解析した。対象領域は汚染度合いを考慮し浜通り側の5流域、小高川, 請戸川, 前田川, 熊川, 富岡川とした。これらの流域の水・土砂輸送プロセスを、地表水流動、地下水流動、地表水・地下水相互作用、浸食(堆積)によって生じる浮遊砂移動現象として解析した。特に河川に流入した砂量、河川底に堆積した砂量、海へ流出した砂量などを試算した。

口頭

Mathematical modeling of radio-cesium migrations and air dose rate changes in eastern Fukushima Prefecture

北村 哲浩; 操上 広志; 佐久間 一幸; Malins, A.; 奥村 雅彦; 板倉 充洋; 山田 進; 町田 昌彦

no journal, , 

福島環境安全センターでは東京電力福島第一原子力発電所の事故に由来する放射性セシウムの将来的な再分布を予測する複数の解析モデルを整備している。現在、福島県浜通り側の陸域、河川、ダム湖内における土砂及びセシウムの侵食、移動及び堆積挙動について、整備した計算モデル群を活用して、降雨の規模に応じた土砂や放射性セシウムの流出挙動などの予測解析を行っている。本発表ではそれらの結果を現在までに得られている観測結果と比較しながら紹介する。また、放射性セシウムの土壌内深度分布と水平方向分布に基づき空間線量率の推移を予測したモデルも開発しており、その結果についても観測結果と比較した報告を行う。

口頭

Modelling evolution of air dose rates in river basins in Fukushima Prefecture affected by sediment-sorbed radiocesium redistribution

Malins, A.; 佐久間 一幸; 操上 広志; 町田 昌彦; 北村 哲浩

no journal, , 

The radioactive $$^{134}$$Cs and $$^{137}$$Cs isotopes deposited over Fukushima Prefecture by the Fukushima Daiichi nuclear disaster are the predominant radiological concern for the years following the accident. This is because the energetic $$gamma$$ radiation they emit on decay constitutes the majority of the elevated air dose rates that now afflict the region. Therefore, we developed a tool for calculating air dose rates from arbitrary radiocesium spatial distributions across the land surface and depth profiles within the ground. As cesium is strongly absorbed by clay soils, its primary redistribution mechanism within Fukushima Prefecture is by soil erosion and water-borne sediment transport. Each year between 0.1-1% of the total radiocesium inventory in the river basins neighboring Fukushima Daiichi is eroded from the land surface and enters into water courses, predominantly during typhoon storms. Although this is a small amount in relative terms, in absolute terms it corresponds to terabecquerels of $$^{134}$$Cs and $$^{137}$$Cs redistribution each year and this can affect the air dose rate at locations of high erosion and sediment deposition. This study inputs the results of sediment redistribution simulations into the dose rate evaluation tool to calculate the locations and magnitude of air dose rate changes due to radiocesium redistribution. The dose rate calculations are supported by handheld survey instrument results taken within the Prefecture.

口頭

Sediment redistribution and air dose rate changes in river basins in Eastern Fukushima Prefecture

Malins, A.; 佐久間 一幸; 操上 広志; 町田 昌彦; 北村 哲浩

no journal, , 

The Fukushima Daiichi Nuclear accident resulted in the contamination of several river basins with PBqs of $$^{137}$$Cs. As radiocesium binds strongly to soils, its redistribution is primarily by soil erosion and sediment transport. Each year 0.1-1% of the $$^{137}$$Cs inventory in the basins enters into watercourses and is exported out to the Pacific Ocean. Therefore, although the total inventory in the basins does not reduce much each year due to sediment migration, a large amount of $$^{137}$$Cs in terms of absolute magnitude is redistributed by soil erosion and sediment transport. This is a particular concern for areas in the basin where eroded sediments deposit and accumulate, such as near river mouths, on floodplains in the lower basins near the coast, and in reservoirs. Moreover, the gradient of high $$^{137}$$Cs densities arising from the accident plumes over the upland areas in the west of the basin areas, compared to relatively lower $$^{137}$$Cs levels towards the coast, mean that the watercourses are generally transporting highly contaminated sediments into areas with lower contamination levels. This study combined sediment transport modelling with air dose rate simulations to understand how dose rates at areas with high soil erosion/sediment deposition rates in a river basin are being affected by radiocesium redistribution. The sediment and radiocesium transport simulations were conducted using GETFLOWS. We simulated sediment redistribution during typhoon floods, as the contamination redistribution predominantly occurs over these events during the year. The air dose rate modelling was completed with a tool designed to model $$^{134}$$Cs and $$^{137}$$Cs distributions varying both spatially and with depth in soil. The dose rate modelling took GETFLOWS results for $$^{134}$$Cs and $$^{137}$$Cs erosion and deposition as an input. We analyze the relation between the soil redistribution pattern and the air dose rate.

口頭

Integrated watershed modeling for simulation of radio-cesium migration after flood events in the catchment near the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant

佐久間 一幸; 操上 広志; Malins, A.; 山田 進; 舟木 泰智; 新里 忠史; 町田 昌彦; 北村 哲浩

no journal, , 

福島第一原子力発電所の事故後、広範な地域において多量の放射性セシウムによって汚染されている。汚染レベルや空間線量率の将来的な予測は、福島第一原子力発電所近くに住む人々にとって非常に重要な情報である。放射性セシウムは土壌に強く吸着されていることが知られており、放射性セシウムの将来予測を行う上で、土砂の挙動を予測することが重要と考えられる。そこで、広範な陸域解析に特化したモデルGETFLOWSを用いて、川内村荻野沢流域を対象に、詳細な3次元水理地質モデルを作成した。そのモデルを用いて、強度の異なる複数の降雨に対する水、土砂の輸送量および放射性セシウム137の再分布の計算を行った。本発表では、川内村荻野沢流域を対象に構築されたモデルを用いて、降雨イベント毎の土砂と放射性セシウム137の再分布予測の結果を報告する。

口頭

Simulation study of sediment and radio-cesium transport over 2015 Typhoon Etau

佐久間 一幸; Malins, A.; 町田 昌彦; 北村 哲浩

no journal, , 

Typhoon Etau in 2015 was the highest intensity rainfall event to hit Fukushima Prefecture subsequent to the March 2011 nuclear accident. As typhoons are important vectors of radio-cesium redistribution, we performed a simulation study of this typhoon to understand its consequences. We modeled five river basins surrounding the Fukushima Daiichi Nuclear Plant: the Odaka, Ukedo, Maeda, Kuma and Tomioka basins. The horizontal resolution of the grid cells varies between 10-250 m within the study area. The smaller cells are located around areas of high importance, such as river channels and banks. Previously we studied these basins over 2011 Typhoon Roke and multiple typhoons in 2013. Water, sediment and radio-cesium flows were calculated across the basins using the General purpose Terrestrial fluid FLOW Simulator (GETFLOWS) code. The main results are erosion/accumulation quantities for the radio-cesium inventory within each of the grid-cells on the simulation mesh of the study area. The results show the locations where radio-cesium is mobilized due to soil erosion. Radio-cesium deposition occurs within dam reservoirs along the river courses, and in the lower parts of the basins on flood plains and towards the river mouths. We also present results for total amount of sediment and radio-cesium export from each of the rivers to the Pacific Ocean over Typhoon Etau.

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