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山田 進; 町田 昌彦; 田中 みのり*; 関 克己*; 有川 太郎*
日本応用数理学会論文誌, 31(1), p.20 - 43, 2021/03
原子力規制庁の受託研究に基づき開発した水路等に設置したたわみのあるシルトフェンスを流れ場に合わせて変形させるアルゴリズムを報告する。さらに、このアルゴリズムを用いて、水路内の流れ場とシルトフェンスの連成シミュレーションを実施しその変形を評価するとともに、実際の水路実験の結果との比較を行い、提案したアルゴリズムの妥当性を報告する。
秋野 昇; 遠藤 安栄; 花田 磨砂也; 河合 視己人*; 椛澤 稔; 菊池 勝美*; 小島 有志; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 根本 修司; et al.
JAEA-Technology 2014-042, 73 Pages, 2015/02
日欧の国際共同プロジェクトであるJT-60SA計画に従い、JT-60実験棟本体室・組立室及び周辺区域に設置されている中性粒子入射加熱装置(NBI加熱装置)の解体・撤去、及びその後の保管管理のための収納を、2009年11月に開始し計画通りに2012年1月に終了した。本報告は、NBI加熱装置の解体・収納について報告する。
小島 有志; 花田 磨砂也; 田中 豊*; 河合 視己人*; 秋野 昇; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 薄井 勝富; 佐々木 駿一; et al.
Nuclear Fusion, 51(8), p.083049_1 - 083049_8, 2011/08
被引用回数:53 パーセンタイル:88.45(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60NNBIの負イオン源は今まで耐電圧性能が低く、入射パワーが制限されていることが大きな問題であった。そこで、負イオン源内の真空絶縁距離を調整し、単段の要求性能を超える各段200kVを保持することに成功した。この結果を踏まえて負イオン源を改良し、従来よりも短いコンディショニング時間で500kVの印加に成功し、設計値である490kVを加速電源の限界である40秒間絶縁破壊することなく保持することにも成功した。そして、1/5のビーム引き出し領域からビーム加速試験を実施し、従来410keVが最高であったビームエネルギーを最高507keVまで上昇させることに成功した。また、486keVのビームでの負イオン電流値は18m離れたカロリーメーターで2.8A(84A/m)が得られた。通常、過度のギャップ長延長はビーム光学の劣化を引き起こすが、今回のギャップ長ではビーム光学の大きな劣化がないことを計算及び実験で確認した。これらの結果はJT-60SAやITERのNBIにおける耐電圧設計に大きく貢献するものである。
小島 有志; 花田 磨砂也; 田中 豊*; 河合 視己人*; 秋野 昇; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 薄井 勝富; 佐々木 駿一; et al.
Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/03
JT-60N-NBIの負イオン源は今まで耐電圧性能が低く、入射パワーが制限されているのが問題であった。そこで、加速電極の間隔を拡げて、負イオン源内の最短の真空絶縁距離である支持枠角部の電界集中を低減した結果、単段の要求性能を超える200kVを保持することに成功し、設計指標となっていた大型の負イオン源では小型電極よりも6から7倍程度長い真空絶縁距離が必要であることが明らかになった。その理由として電極の面積が100倍異なることだけでなく、1080個もある電極孔や支持枠等の局所電界の電界分布が影響していることが小型電極の実験結果から予測される。そして、1/5のビーム引き出し領域からビーム加速試験を実施した結果、従来420keVが最高であったビームエネルギーを最高507keVまで上昇させることに成功した。ギャップ長を増加させたことによりビーム光学が劣化して電極熱負荷が増大することが懸念されたが、今回のギャップ長の範囲ではビーム光学の劣化がないことを確認した。これらの結果はJT-60SAやITERのNBIにおける耐電圧設計に大きく貢献するものである。
大島 貴幸; 藤田 隆明; 関 正美; 川島 寿人; 星野 克道; 柴沼 清; Verrecchia, M.*; Teuchner, B.*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.620 - 624, 2010/08
JT-60SA計画では、日欧に分散する原子力機構とEUがCADを使用し、調達機器の設計が進められている。CADデータは、機器ごとにファイルサーバで管理されるが、それらを共通のデータとして扱うには、日本の実施機関である原子力機構のイントラとは物理的に切り離されたJT-60SA用の独立ネットワークを日欧間で構築することとした。このたび、VPN暗号化技術を使い、ネットワークセキュリティを維持しつつ、低価格で、機動性の高いネットワークを目指して開発を進め、2009年7月に、那珂とEUガルヒンとの間でVPN通信を開通させた。設計統合の進捗に合わせて、日欧のネットワークインフラの共有化を段階的に構築していく予定である。さらに、JT-60SAの運転開始時には、BA活動を同センターで展開するIFERCプロジェクトと協力して、六ヶ所サイトからJT-60SAへの遠隔実験参加の試験を行うことが計画されており、また、JT-60SA実験時には、EUから大規模な実験データへアクセスすることも想定する必要があることから、今後は、遠隔実験参加にかかわる技術開発への貢献も視野に入れ開発を進める。
名原 啓博; 礒野 高明; 布谷 嘉彦; 小泉 徳潔; 濱田 一弥; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 宇野 康弘*; 関 秀一*; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.270 - 275, 2010/08
Superconducting strands are applied to Toroidal Field (TF) coil, Poroidal Field (PF) coil and Centre Solenoid (CS) in ITER. Japanese share of TF conductor is 25% and that of CS is 100%. The TF conductor contains 900 NbSn superconducting strands. As described in the length of strand, the length of Japanese share is 23000 km. In order to generate the magnetic field of which maximum value is 11.8 T, 68 kA of current is sent through the conductor under the rated operation. Although the critical current must be high, the high critical current tends to make the hysteresis loss rise at the same time. The strands which satisfy these performances compatibly had been developed. In advance of the other parties, the production of TF strands started in 2008. To date, 3400 km long strands have been fabricated. Some of them are going to be cabled soon. The jacketing facility of TF conductor is being newly built. The procurement of strands for TF coil is underway.
小林 泰彦; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 坂下 哲哉; 小西 輝昭*; 今関 等*; 安田 啓介*; 畑下 昌範*; 高城 啓一*; 羽鳥 聡*; et al.
Journal of Radiation Research, 50(Suppl.A), p.A29 - A47, 2009/03
被引用回数:38 パーセンタイル:72.07(Biology)In order to study the radiobiological effects of low dose radiation, microbeam irradiation facilities have been developed in the world. This type of facilities now becomes an essential tool for studying bystander effects and relating signaling phenomena in cells or tissues. This review introduces you available microbeam facilities in Japan and in China, to promote radiobiology using microbeam probe and to encourage collaborative research between radiobiologists interested in using microbeam in Japan and in China.
菊池 勝美; 秋野 昇; 海老沢 昇; 池田 佳隆; 関 則和*; 竹之内 忠; 棚井 豊
JAEA-Technology 2008-034, 25 Pages, 2008/04
NBI補助真空排気系設備は、主排気システムであるクライオポンプの補助を行う真空排気設備である。1次冷却系設備は、NBI加熱装置の受熱機器への冷却水を供給する設備である。この補助真空排気系設備及び1次冷却系設備の両設備の制御システムは、約22年前に製作され、入出力数約2000点、ラダーソフト3600ラインからなる大規模なものである。しかし、高経年化により信頼性の低下や修理の対応が困難となった。今回、高経年化対策として低価格の最新汎用PLCを最大限に活用した更新用制御システムを原子力機構独自で設計・製作した。その結果、低価格なPLCでも、従来の大規模制御機能を完全に実現できることを示した。さらに最新PLCの有するPLCネットワーク機能を用いることで、従来不可能であった遠隔制御を実現した。この結果、各機器の詳細な状態判別が可能となり、機器トラブル箇所の調査と修復が迅速となるとともに、運転監視業務が軽減できた。
本島 修*; 山田 弘司*; 小森 彰夫*; 大藪 修義*; 武藤 敬*; 金子 修*; 川端 一男*; 三戸 利行*; 居田 克巳*; 今川 信作*; et al.
Nuclear Fusion, 47(10), p.S668 - S676, 2007/10
被引用回数:35 パーセンタイル:73.84(Physics, Fluids & Plasmas)大型ヘリカル装置(LHD)では、加熱パワーの増大及び粒子の排気/供給能力の向上に加え、革新的な運転シナリオの発見により、無電流ヘリオトロンプラズマの性能を改善することに成功した。その結果、特に、高密度,長時間運転,高ベータに関して運転領域を拡大することに成功した。LHDにおける多様な研究の結果、無電流ヘリオトロンプラズマの特長が明らかになった。特に、ローカルアイランドダイバータによる排気とペレット入射によるプラズマ中心部への粒子供給を組合せることにより内部拡散障壁(IDB)を形成し、510mという超高密度のプラズマが得られた。4.5%の体積平均ベータ値や、54分間の放電時間(総入力エネルギー: 1.6GJ、平均入力パワー: 490kW)を達成することにも成功した。本論文では、IDB, 高ベータプラズマ, 長時間運転に関する最近2年間の成果を概括する。
本島 修*; 山田 弘司*; 小森 彰夫*; 大藪 修義*; 金子 修*; 川端 一男*; 三戸 利行*; 武藤 敬*; 居田 克巳*; 今川 信作*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 12 Pages, 2007/03
大型ヘリカル装置(LHD)では、加熱パワーの増大及び粒子の排気/供給能力の向上と併せ、無電流ヘリオトロンプラズマの革新的な運転シナリオの開発を行った。その結果、高密度,長時間運転,高ベータに関して運転領域を拡大することに成功した。LHDにおける多様な研究の結果、無電流ヘリオトロンプラズマの特長が明らかになった。特に、ローカルアイランドダイバータによる排気とペレット入射によるプラズマ中心部への粒子供給を組合せることにより内部拡散障壁(IDB)を形成し、mという超高密度のプラズマが得られた。この結果は魅力的な超高密度核融合炉へ道を開くものである。また、4.5%の体積平均ベータ値や、54分間(総入力エネルギー: 1.6GJ,平均パワー: 490kW)の放電維持時間を得ることにも成功した。本論文では、IDB,高ベータプラズマ,長時間運転に関する最近2年間の成果を概括する。
濱田 一弥; 中嶋 秀夫; 河野 勝己; 高野 克敏*; 堤 史明*; 関 秀一*; 奥野 清; 藤綱 宣之*; 溝口 満*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.787 - 790, 2006/06
被引用回数:6 パーセンタイル:37.07(Engineering, Electrical & Electronic)原研では、国際熱核融合実験炉(ITER)の活動の一環として、中心ソレノイド(CS)のジャケットの試作作業を進めている。ITER CSの導体は、外形51.4mm角,内径35.1mmの穴を持つ矩形ジャケットを使用する。ジャケットは、4Kで耐力1000MPa以上,破壊靭性値KIC(J)130MPa以上が要求される。ジャケット材料には、原研が開発したJK2LB鋼(0.03C-22Mn-13Cr-9Ni-1Mo-0.2N-B)を使用する。素材の製作として、3ton溶解炉及びElectroslag Remelting(ESR)工程を経て、直径170mmのJK2LB鍛造ビレットを1.6ton製作し、良好な熱間加工特性及び量産が可能であることを確認した。ジャケットは外形及び内径精度が+/-0.2mm、穴の偏芯率10%以下、ジャケット単長は最低5mを達成する必要がある。試作した鍛造ビレットから、熱間押し出し及び冷間引抜によりジャケットを試作し、寸法精度を確認した。その結果、外形及び内径の変動は0.2mm以下、偏芯率は5%以下、ジャケットの単長は7mであることを確認した。以上の結果より、ITER CSジャケットの製作に必要な技術を確立できた。
木津 要; 三浦 友史; 土屋 勝彦; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 安藤 俊就*; 濱田 一弥; 原 英治*; 今橋 浩一*; 石田 真一; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 14(2), p.1535 - 1538, 2004/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.49(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60SCの超伝導トロイダル磁場コイル(TFC)製作においては、NbAl導体が歪による臨界電流()の減少が少ないために、より低コストなコイル製作を可能とする熱処理後巻線する方法(リアクト・アンド・ワインド法:R&W法)が適用可能と考えられる。しかしながら、曲げに起因するの減少を評価するためのデータが不足しており、核発熱などによる温度上昇に対するコイルの温度裕度を見積もることが困難であった。そこで、R&W法による導体の曲げの影響を評価するために測定部がTFC実機と同じR=1.06m(曲げ歪:0.4%)の曲率となるD型のコイルを開発し、を測定した。また曲げの寄与を明確にするために、曲げを加えていない短尺サンプルも製作した。コイル製作は、導体をR=2.13mの環状に成形した状態で熱処理を行い、その後、D型コイル形状に巻線を行った。D型コイルを温度(T)4.3-4.4K,磁場(B)7-12Tで試験し、30kA(7.3T, 4.4K)のを達成した。D型コイルと超伝導素線との比較より、導体の歪は-0.6%程度と見積もられた。これは、短尺サンプルと同程度の歪であり、0.4%の曲げはにほとんど影響を与えないことが明らかとなり、TFCをR&W法で製作した場合でも、設計基準の温度裕度を確保できることが見いだされた。
新井 和邦*; 二ノ宮 晃*; 石郷岡 猛*; 高野 克敏*; 中嶋 秀夫; Michael, P.*; Vieira, R.*; Martovetsky, N.*; Sborchia, C.*; Alekseev, A.*; et al.
Cryogenics, 44(1), p.15 - 27, 2004/01
被引用回数:3 パーセンタイル:15.32(Thermodynamics)ITER計画のもとで中心ソレノイド・モデル・コイルの試験を行い、コイルで発生するAE信号を直流運転時に測定した。その結果、コイルで発生するAE信号は、超伝導導体で発生する交流損失と関係があることが明らかになった。このことは、コイルの繰り返し通電時の撚線の動き及び素線間接触の剥がれにより交流損失が発生し、それらの動きをAE信号として測定したことを示している。また、AE信号はコイルのバランス電圧で見られる電圧スパイクとも関係があり、機械的攪乱が存在していることが明らかとなった。このことから、CSモデル・コイルにおいては、機械的攪乱の発生場所はAE信号及び電圧スパイクの情報を用いることで求めることが可能である。
木津 要; 三浦 友史; 土屋 勝彦; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 安藤 俊就*; 濱田 一弥; 原 英治*; 今橋 浩一*; 石田 真一; et al.
Proceedings of 6th European Conference on Applied Superconductivity (EUCAS 2003), p.400 - 407, 2003/00
JT-60SCのトロイダル磁場コイル(TFC)は18個のD型コイルで構成される。運転電流19.4kAでのTFCの最大経験磁場は7.4Tとなる。原研ではTFCのために先進的なNbAl導体を開発した。NbAlは歪に強いという性質があるため、熱処理後巻線する方法:リアクト・アンド・ワインド法(R&W法)でTFCを製作することが可能となり、より高いコイル製作精度と低コスト化を実現できる。R&W法によるコイル製作を実証するためにD型の2ターンコイルを開発した。D型コイルを温度範囲4.3-4.4K,磁場範囲7-12Tで試験し、30kA(7.3T,4.4K)の臨界電流(Ic)を達成した。D型コイルと超伝導素線とのIc比較より、導体の歪は-0.6%程度と見積もられた。この歪とNbAlの臨界電流密度・磁場・温度の関係式を用いて性能を予測したところ、TFCをR&W法で製作した場合でも、設計基準の温度マージンを確保できることが見出された。以上より、R&W法がTFC製作に適用可能であることが実証できた。
小泉 徳潔; 東 克典*; 土屋 佳則; 松井 邦浩; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 西島 元; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就; 礒野 高明; et al.
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.1 - 5, 2001/11
被引用回数:2 パーセンタイル:19.38(Nuclear Science & Technology)13T-46kAステンレスコンジット導体NbAlを開発し、その臨界電流性能を評価した。NbAlは強度が高いために、ステンレスコンジットを使用しても、そこにかかる歪は0.4%以下と評価できる。これによる臨界電流の劣化度は10%と小さい。実験では、サンプル製作の都合上、NbAlに熱歪がかからなかった。本サンプルの臨界電流値には劣化がなく、実際のコイルの導体でも、この測定値より10%程度低い臨界電流値となる。よって、臨界電流値は100kAと予想され、十分な裕度がある。
加藤 崇; 辻 博史; 安藤 俊就; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 杉本 誠; 礒野 高明; 小泉 徳潔; 河野 勝己; 押切 雅幸*; et al.
Fusion Engineering and Design, 56-57, p.59 - 70, 2001/10
被引用回数:18 パーセンタイル:76.08(Nuclear Science & Technology)ITER中心ソレノイド・モデル・コイルは、1992年より設計・製作を開始し、1999年に完成した。2000年2月末に原研に建設されたコイル試験装置への据え付けが終了し、3月より第1回のコイル実験が開始され、8月末に終了した。本実験により、コイルの定格性能である磁場13Tを達成したとともに、コイルに課せられた設計性能が十分に満足されていることを実証することができた。本論文は、上記実験結果につき、直流通電、急速励磁通電、1万回サイクル試験結果としてまとめる。また、性能評価として、分流開始温度特性、安定性特性、クエンチ特性についても言及する。
辻 博史; 奥野 清*; Thome, R.*; Salpietro, E.*; Egorov, S. A.*; Martovetsky, N.*; Ricci, M.*; Zanino, R.*; Zahn, G.*; Martinez, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 41(5), p.645 - 651, 2001/05
被引用回数:58 パーセンタイル:83.02(Physics, Fluids & Plasmas)ITERを構成する3群の超伝導コイルでは、中心ソレノイド・コイルが最も高い磁場13Tを0.4T/s以上の速度で急速励起するパルス動作が要求される点で、最も技術的難度の高いコイルである。そこで中心ソレノイド・コイル工学設計の妥当性を確認し、併せてコイルの製作技術を開発する目的で、中心ソレノイド・モデル・コイルの開発が進められてきた。約8年をかけて完成したモデル・コイルの実験がこの程、国際共同作業として原研で実施され、技術開発目標をすべて満足する実験成果と貴重な技術データが得られた。
伊藤 孝雄; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 本田 敦; Hu, L.*; 河合 視己人; 椛澤 稔; 栗山 正明; 日下 誠*; et al.
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.1039 - 1047, 2000/11
被引用回数:15 パーセンタイル:68.20(Nuclear Science & Technology)JT-60用負イオンNBI装置では高エネルギーの中性粒子ビーム入射運転を出力上昇運転と並行して行っている。ここでは、ビーム特性の評価がビームパワー増加及び最適化のために重要である。この評価のため、ビームラインからの中性子発生量、ビーム発散、ビームラインの熱負荷及び対向面上ビーム分布を使用した。中性子発生量は重水素ビームパワーに比例するので、重水素負イオン電流の状況を簡単に把握できる。NBIのドリフトダクトとイオンダンプで見積もられたビーム発散及び機器の熱負荷はイオン源の運転パラメータ最適化及び入射ビームパワー評価のため使った。ドリフトダクトで測定したビーム発散は設計値の5ミリラジアンにほぼ一致していた。対向面の熱負荷分布はビーム軸を求めるために使われる一方中性粒子ビームの分布を監視するうえでも有効であった。
高橋 良和; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 杉本 誠; 礒野 高明; 押切 雅幸*; 河野 勝己; 小泉 徳潔; et al.
低温工学, 35(7), p.357 - 362, 2000/07
ITER計画において開発された中心ソレノイド(CS)モデルコイルの実験が行われているので、その結果のみ速報として報告する。直流定格通電試験においては、クエンチすることなく、定格電流値46kAまで、通電することができた。その時の発生磁場は13T、蓄積エネルギーは640MJである。また、遮断試験において、最大電圧4.8kVが発生する実験を行い、コイルの健全性を研究した。また、JT-60電源を用いたパルス実験を行い、0.5T/sの通電を行った。これらの実験によるコイルの超電導特性について、報告する。
高橋 良和; 布谷 嘉彦; 西島 元; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 礒野 高明; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 10(1), p.580 - 583, 2000/03
被引用回数:20 パーセンタイル:68.63(Engineering, Electrical & Electronic)超伝導コイル開発において、導体ジョイントは、最も重要な技術の一つである。46-kA NbSn導体を拡散接合により接続する技術を開発した。このサンプルを製作し、性能評価試験を行った。その結果、非常に秀れた性能を有することが確認された。この技術は、ITERモデル・コイルに用いられ15か所のジョイントがすでに製作された。これらの性能評価試験結果を中心に報告する。