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高井 静霞; 関 優哉; 木村 英雄; 武田 聖司
保健物理, 50(1), p.50 - 66, 2015/03
福島第一原子力発電所事故に伴い大気中に放出された放射性セシウム(Cs)により汚染された可能性のある木材(間伐材等)及び木質系廃棄物(建設発生木材等)は、木質チップに加工され様々な用途に利用されている。しかし、汚染された木材等の利用に対する線量評価は今まで行われておらず、再利用基準は原子炉施設等で発生する金属やコンクリートに対するクリアランスレベルに基づき、放射性Cs濃度として100Bq/kgが適用されている。本研究では木材等の再利用の安全性を検討することを目的として、現在利用されている木質チップの主な利用用途(パーティクルボード、製紙、堆肥、バイオマス発電、マルチング材)に対し、汚染された木質チップが再利用されたときの線量評価を行った。さらに線量の評価結果から、再利用に伴って作業者および公衆が受ける被ばくを抑えるために満たすべき基準線量に対応する木質チップ中の放射性Cs濃度を算出し、その中で最も低い濃度を各再利用用途に対する木質チップの濃度の目安値として求めた。その結果、木質チップに対する全ての再利用用途のうち、パーティクルボードへの再利用に対する全Cs濃度の目安値が120Bq/kgと最も低くなった。よって、原子力安全委員会が示した再利用にあたっての基準線量を満足する全Cs濃度は、木質チップの全ての再利用用途で再利用基準である100Bq/kgを超える結果となり、現行の基準値が木質チップの再利用に対する安全性を担保していることを示した。
関 一*; 藤田 聡*; 皆川 佳祐*; 北村 誠司; 渡壁 智祥
Dynamics and Design Conference 2013(D&D 2013)講演論文集(USB Flash Drive), 8 Pages, 2013/08
本研究では、現行耐震評価手法の合理化を目的として、構造物に蓄積されるエネルギーに着目した振動挙動の検討を進めてきた。本報では、構造物に蓄積されるエネルギーに着目し、2質点系モデルの振動実験を行い、総エネルギー入力と破損の相関関係について確認した。
関 洋治; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 横山 堅二; 榎枝 幹男; 森 清治
Fusion Engineering and Design, 85(7-9), p.1451 - 1454, 2010/12
被引用回数:17 パーセンタイル:74.02(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、ITER機構との協力により、ITERダイバータ外側ターゲットの調達を実施する予定である。調達開始の準備として、原子力機構は調達実施能力をITER機構に示す必要がある。この評価試験は、品質評価試験体を製作し試験に合格することによって達成される。この評価試験の中に、赤外サーモグラフィを用いた非破壊検査(NDE)が適用されている。この検査では、CFCモノブロック内部の欠陥や冷却管との接合欠陥を調査することを目的としている。温水によりCFCモノブロックを95度に定常加熱し、冷水により5度に急冷する。熱過渡応答における試験体の温度変化と、欠陥なしの試験体の温度変化の差を取ることにより、欠陥を検査する。この研究開発で、赤外サーモグラフィNDE試験装置(FIND)を原子力機構内に製作した。FINDにより、CFC内部や冷却管接合の欠陥位置や欠陥度合いを精度よく予測することに成功した。高熱負荷試験結果との相関も高く、ITERダイバータだけでなくJT60SAのダイバータの品質維持に貢献可能な非破壊検査手法を確立した。
鈴木 哲; 江里 幸一郎; 関 洋治; 横山 堅二; 廣瀬 貴規; 森 清治; 榎枝 幹男
Physica Scripta, T138, p.014003_1 - 014003_5, 2009/12
被引用回数:3 パーセンタイル:26.24(Physics, Multidisciplinary)原子力機構は国内機関としてITERダイバータ外側ターゲットの全数を製作する予定である。ダイバータ製作に対する国内機関の技術的能力を示すためのクォリフィケーションが開始されている。このクォリフィケーションでは、原子力機構は外側ターゲット製作にかかわる技術的課題の多くを網羅したダイバータ評価試験体を製作し、ITER機構の協力の下、エフレモフ研究所において高熱負荷試験を実施した。その結果、評価試験体は熱負荷20MW/mに耐え、原子力機構はITER機構から国内機関としてダイバータ製作に十分な技術的能力を有すると認定された。一方、増殖ブランケットの開発は核融合原型炉の実現にとって大きな課題の一つであり、ITERでのテストブランケット(TBM)の工学試験は原型炉用ブランケット開発の重要なマイルストーンである。原子力機構では水冷固体増殖型ブランケットの開発を進め、このたび、低放射化フェライト鋼製の実機長TBM第一壁試験体をHIP接合技術を用いて開発し、加熱試験において健全な除熱性能を示すことを確認した。
飛田 健次; 西尾 敏; 榎枝 幹男; 川島 寿人; 栗田 源一; 谷川 博康; 中村 博文; 本多 充; 斎藤 愛*; 佐藤 聡; et al.
Nuclear Fusion, 49(7), p.075029_1 - 075029_10, 2009/07
被引用回数:139 パーセンタイル:97.7(Physics, Fluids & Plasmas)最近の核融合原型炉SlimCSに関する設計研究では、おもに、ブランケット,ダイバータ,材料,保守を含む炉構造の検討に重点を置いている。この設計研究における炉構造の基本的考え方とそれに関連する課題を報告する。楕円度のついたプラズマの安定化と高ベータ化のため、セクター大の導体シェルを交換ブランケットと固定ブランケット間に設置する構造とした。また、ブランケットには、加圧水冷却,固体増殖材を採用することとした。従来の原型炉設計で検討していた超臨界水冷却を利用するブランケット概念に比べ、トリチウム自給を満足するブランケット概念の選択肢はかなり絞られる。ダイバータ技術やその材料について考慮すると、原型炉のダイバータ板での熱流束上限は8MW/m以下とすべきであり、これは原型炉で取り扱うパワー(すなわち、アルファ加熱パワーと電流駆動パワーの和)に対して大きな制約となりうる。
秋場 真人; 榎枝 幹男; 鶴 大悟; 谷川 尚; 廣瀬 貴規; 毛利 憲介*; 関 洋治; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 西 宏; et al.
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.329 - 332, 2009/02
被引用回数:16 パーセンタイル:70.85(Nuclear Science & Technology)ITERの工学的利用計画の一つに増殖ブランケットモジュールをITERに取りつけて機能試験を行う、テストブランケット・モジュール試験計画がある。原子力機構は、水冷却・固体増殖方式(WCSB)のテストブランケットモジュール(TBM)の開発を精力的に進めている。本論文は、最近のWCSB TBMに関する研究開発の成果を報告するものである。原子力機構は、低放射化鋼F82Hの矩形冷却管製作技術を開発するとともに、これを用いて実機大の第1壁の製作に成功した。この試験体を機構の高熱負荷試験装置に取付け加熱試験を行った。冷却条件は実機と同じ15MPa,280度の高温高圧水を用いた。この結果、実機設計条件である0.5MW/m,30秒の繰り返し熱負荷に80回耐えるとともに、ホットスポットや伝熱劣化が生じないことを確認した。
関 昌弘; 菱沼 章道; 栗原 研一; 秋場 真人; 阿部 哲也; 石塚 悦男; 今井 剛; 榎枝 幹男; 大平 茂; 奥村 義和; et al.
核融合炉工学概論; 未来エネルギーへの挑戦, 246 Pages, 2001/09
本書は、炉工学的基礎を有し核融合に関心のある方々に対して、核融合炉の原理とその実現に必要な多岐にわたる技術、さらに総合システムとしての核融合炉の理解に役に立つことを目指したものである。本文は2部構成になっており、第1部では核融合炉の原理と誕生までのシナリオを、そして第2部では、核融合炉を構成する主要な装置・機器に関する研究開発の現状を、最近のデータをもとにまとめてある。
工藤 博*; 熊木 卓*; 春山 克広*; 塚本 芳明*; 関 整爾*; 楢本 洋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 174(4), p.512 - 518, 2001/05
被引用回数:1 パーセンタイル:12.96(Instruments & Instrumentation)7MeV Hを曲げ変形したKCl及びNaClに入射し、チャネリング条件の前後で、2次電子放出量の角度依存性から、結晶格子の傾き角(歪)を再評価した。この測定で、これらアルカリハライドの塑性変形時には刃状転位が空間的に規則配列することを例示することができた。
西尾 敏; 植田 脩三; 栗原 良一; 黒田 敏公*; 三浦 秀徳*; 迫 淳*; 高瀬 和之; 関 泰; 安達 潤一*; 山崎 誠一郎*; et al.
Fusion Engineering and Design, 48(3-4), p.271 - 279, 2000/09
被引用回数:17 パーセンタイル:71.94(Nuclear Science & Technology)将来の商用炉として環境安全性及び保守性に重点をおいたDREAM炉を過去にすでに提案した。そこでは材料開発の著しい進展が前提とされている。実験炉の次の原型炉の建設予定時期においては、材料は開発途上であることが想定され、そのことを前提として原型炉ドリームの概念構築を試みた。以下、検討の結果得られた主なパラメータを商用炉との比較をし、記述する。
工藤 博*; 中村 直樹*; 渋谷 光樹*; 鳴海 一雅; 山本 春也; 楢本 洋; 住友 弘二*; 関 整爾*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 168(2), p.181 - 191, 2000/06
被引用回数:2 パーセンタイル:26.91(Instruments & Instrumentation)イオン誘起2次電子分光法は、重元素マトリックス上の軽元素(炭素等)の結晶学的解析に有効な唯一の手法である。しかし、広く一般化した手法として確立するためには、電子波の干渉のない条件で、2次電子放出現象を記述するパラメータの有効性を確認する必要がある。本実験では、非晶質宋の厚さの関数として、100keV/UのH,He及び3.5MeV/UのOをターゲットに入射して、2次電子スペクトルを測定した。その結果、SiのL殻電子によってシャドーイングを受けると考えれば、有効試料厚さ及び電子の有効脱出深さの二つのパラメータにより、2次電子放出挙動を説明できることを明らかにした。
工藤 博*; 関 整爾*; 住友 弘二*; 鳴海 一雅; 山本 春也; 楢本 洋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 164-165, p.897 - 902, 2000/04
被引用回数:2 パーセンタイル:26.91(Instruments & Instrumentation)本研究では、イオン誘起2次電子分光法の確立に重要な二つのパラメータ(有効試料厚さ及び電子の有効脱出距離)の有効性を、高エネルギーイオン(8.0MeV/UのH,He)を入射して調べた。その結果、低エネルギー(100keV/U)から高エネルギー(8.0MeV/U)まで、広い範囲にわたり、上記二つのパラメータにより2次電子放出挙動を記述できることが明らかになった。
関 泰; 森 清治*; 西尾 敏; 植田 脩三; 栗原 良一
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.268 - 275, 2000/03
高い安全性、良好な環境影響、高い熱効率と稼働率を目指したDREAM炉概念を提案した。この炉のブランケットには極低放射性のSiC/SiC複合材を構造材として、化学反応性のないヘリウムガスを冷却材としている。非常に簡単な分解保守方式により高いプラント稼働率が得られ、出口温度900Cのヘリウムガスにより50%近い熱効率を実現した。このように魅力的な炉概念ではあるが、口径80cmのヘリウム冷却管を通しての中性子ストリーミングが問題となる。中性子ストリーミングが冷却管に隣接する極低温超電導磁石におよぼす影響、ガスタービン管における被ばく線量に対する効果を調べた。その結果、冷却管をトーラスの内側に引き出す場合には、被ばく線量を十分に低くできないが、トーラスの外側に引き出す場合には、追加遮蔽を施すことにより被ばく線量を十分に低くできることを明らかにした。
工藤 博*; 坂本 昭彦*; 山本 春也; 青木 康; 楢本 洋; 井上 知泰*; 佐藤 政孝*; 山本 康博*; 梅澤 憲司*; 関 整爾*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 35(11B), p.L1538 - L1541, 1996/11
イオンチャネリング現象がはじまる表面層での、単一散乱条件下での2次電子を検出すると、準表面層の原子配列を高感度に評価可能であることを示している。2次電子は、keVオーダーの内殻に属するものを検出して原子配列の情報とした。実例を示すために、Ni及びCeO単結晶について通常のRBS法の場合と対比した。
倉沢 利昌; 高津 英幸; 佐藤 聡; 森 清治*; 橋本 俊行*; 中平 昌隆; 古谷 一幸; 常松 俊秀; 関 昌弘; 河村 弘; et al.
Fusion Engineering and Design, 27, p.449 - 456, 1995/00
被引用回数:7 パーセンタイル:59.15(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉(ITER,FER)で増殖ブランケットとして、セラミックスの層状構造ブランケットが採用されている。このセラミックスブランケットの設計および研究開発に関する最近の原研での研究成果を発表する。ブランケットの設計ではブランケット第1壁の冷却チャンネル中の冷却水停止時の温度上昇および熱応力の解析をおこなうと共に、冷却水の圧力損失の評価をおこなった。ブランケット設計を支援するR&Dではブランケット筐体の製作およびHIP接合部の機械試験を行い、実機製作への見通しを得ると共に有意義なデータベースを取得した。ペブル(Be)充填層の熱伝導度測定および増殖セラミックスの熱サイクル試験、構造材と増殖材の両立性試験後の引張試験データなどを評価解析して発表する。
橋本 俊行*; 高津 英幸; 佐藤 聡; 倉沢 利昌; 森 清治*; 多田 栄介; 黒田 敏公*; 毛利 憲介*; 佐藤 瓊介*; 関 昌弘
JAERI-Tech 94-009, 70 Pages, 1994/07
ブランケット筐体構造は内部に増殖域、遮蔽域及び3系統の冷却系を持つ大型構造で、電磁力、内圧、プラズマからの熱流束及び放射線といった過酷な環境下で使用されることから構造物に複雑であるため、製作技術を確立する必要がある。第一壁の製作において、先進的製作手法であるHIPを実機大大型パネルに適用した場合、加工変形の増加が考えられる。ここでは筐体要素のHIP試作試験により加工変形の機構を検討し、大型パネルの製作精度向上のための知見を得た。また、HIPによる第一壁試作により、製作性に関する基礎データを収得した。遮蔽構造の製作では、溶接歪・残留応力を小さく抑えるための製作手順を確立し、製作時の全変形量が2mm以下であることを確認した。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*
Proc. of the 8th Int. Conf. on Radiation Shielding, 0, p.1039 - 1046, 1994/00
核融合実験炉のダイバータ配管周囲に設置されている円環状のギャップ(配管と遮蔽体の間に設置)を対象に、ストリーミング解析を行った。上部ポートでの、運転停止1日後の線量当量率の低減を目的として、ステップ構造を有する円環状のギャップのストリーミングを評価した。二次元SコードDOT3.5で解析した結果、最適なステップ位置は遮蔽体の中間の高さよりやや上側の位置であり、またステップをギャップ幅の2倍程度採れば線量当量率低減に十分有効である事が判った。加えて、運転中の中性子束に関して、DOT3.5から得られた結果と三次元モンテカルロコードMCNPから得られた結果とを比較し、角度分割等の誤差評価を行った。その結果、DOT3.5による結果は、最大で約4倍過小評価している事が判った。上部ポートでの線量当量率は、ステップを設ける事によって、設計基準値25Sv/yを2桁程度下回り、基準値を満足する事が判った。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*
Proc. of the 8th Int. Conf. on Radiation Shielding, 0, p.946 - 953, 1994/00
核融合実験炉の第一壁等の冷却水は、運転中放射化され、強力なガンマ線源となる。これらの放射化冷却水は、クライオスタット等の外側まで導かれており、敷地境界での線量当量率を増大させる重要な因子である。そこで、放射化冷却水からのガンマ線による、敷地境界でのスカイシャイン線量当量率及び建家天井の遮蔽性能を評価した。誘導放射能計算コードCINAC、一回衝突線源計算コードGRTUNCL、及び二次元SコードDOT3.5を用いて、スカイシャイン解析を行った。天井の厚さを200cmとした場合、1年間の連続運転で、国際熱核融合実験炉(ITER)で想定している敷地境界(建家からの距離が1000m)での線量当量率は約5Sv/yとなり、ITERでの暫定的な基準値100Sv/yを満足する事が判った。また、建家から約250m離れる毎に、スカイシャイン線量当量率は1桁減衰する事が判った。天井の厚さ約45cmで、線量当量率は、1桁減衰する事が判った。
S.Zimin*; 高津 英幸; 森 清治*; 真木 紘一*; 関 泰; 佐藤 聡; 多田 栄介
JAERI-M 93-141, 75 Pages, 1993/07
ITER/CDAで設定された炉構造に対してニュートロニクス解析を実施した。2次元輸送計算コードDOT3.5を使用して炉運転中の中性子及びガンマ線束分布、トリチウム増殖比、核発熱を求めた。またCINACコードにより誘導放射能計算を行い、放射能濃度、崩壊熱および炉停止後の生体線量率を求めた。本計算により、炉内および炉周辺の運転中と炉停止後の放射線環境が明らかになり、炉機器の設計条件として有用な情報を提供することができた。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*; 黒田 敏公*; S.Zimin*
JAERI-M 93-093, 29 Pages, 1993/03
核融合実験炉の設計においては、配管等の周囲に10~20mmのギャップが設置される。この様なギャップは放射線ストリーミングの要因となるため、ステップを設ける等の対策がとられる。本報告は、国際熱核融合実験炉(ITER)のダイバータ冷却配管周辺の円環状のギャップを対象に、ストレートなギャップの場合とステップ構造を有するギャップの場合の中性子のストリーミング及び炉停止後の誘導放射能を比較、検討したものである。また、ステップ位置、ギャップ幅及びオフセット比(ステップ幅とギャップ幅の比)を変えた場合のストリーミング解析をし、最適なステップ構造を検討した。この結果最適なステップ位置は、遮蔽体の中間より多少上側の位置であり、ステップのオフセット比をギャップ幅の2倍程度採れば、ストリーミング低域に有効である事が判った。
黒田 敏公*; 吉田 浩; 高津 英幸; 関 泰; 野田 健治; 渡辺 斉; 小泉 興一; 西尾 敏; 真木 紘一*; 佐藤 瓊介*; et al.
JAERI-M 91-133, 191 Pages, 1991/08
国際熱核融合実験炉(ITER)の概念設計は、1990年12月を以て3年間に渡る活動を終了した。この報告書はITERの概念設計の内、トリチウム増殖ブランケットに対する日本の設計検討をまとめたものである。日本は従来よりセラミック増殖材(LiO)をペブル形状で充填するブランケットを提案している。本設計においては、中性子増倍材(ベリリウム)をやはりペブル形状とし、LiOペブルと混合して充填する方式および増殖材と増倍材の共存性が問題となった場合にこれを回避することを考えた分離充填方式(多層型)の2案について検討した。これらの構造概念を示すと共に、核および熱流動、強度特性に対する解析を実施し、トリチウムインベリ評価、製作性の検討を行った。正味トリチウム増殖比はいずれのブランケットも~0.8であり、外部からの供給と合わせ、ITERの運転に対するトリチウム燃料の供給を行える見込みである。