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論文

Small specimen test technology and methodology of IFMIF/EVEDA and the further subjects

若井 栄一; 野上 修平*; 笠田 竜太*; 伊藤 譲*; 高田 文樹; 他6名*

Journal of Nuclear Materials, 417, p.1325 - 1330, 2011/10

About one thousands of small size specimens will be irradiated in the High Flux Test Module (HFTM) in a limited volume of 0.5 liter in the International Fusion Materials Irradiation Facility (IFMIF). It is necessary to verify that the experimental data of these small specimens about mechanical characterization can be safely extrapolated to standard specimens data, enabling a sound dimensioning of DEMO reactor. The program of Small Size Test Technique (SSTT) in IFMIF/EVEDA (Engineering Validation and Engineering Design Activity) phase for fatigue, fracture toughness and crack growth measurement is summarized, and recent progress and some analysis of the experiments have performed for small size specimens.

論文

Stress corrosion cracking behavior of type 304 stainless steel irradiated under different neutron dose rates at JMTR

加治 芳行; 近藤 啓悦; 青柳 吉輝; 加藤 佳明; 田口 剛俊; 高田 文樹; 中野 純一; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 高倉 賢一*; et al.

Proceedings of 15th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems - Water Reactors (CD-ROM), p.1203 - 1216, 2011/08

引張特性と照射誘起応力腐食割れ進展挙動に及ぼす中性子照射速度の影響について検討するために、304ステンレス鋼を用いたき裂進展(CGR)試験,引張試験,微細組織観察を実施した。試験片は、JMTRにおいて沸騰水型原子炉模擬高温水中で2つの照射速度で約1dpaまで照射した。照射硬化は照射速度に伴い増加するが、CGRに及ぼす影響は小さい。降伏応力の増加はフランクループの数密度の増加に起因する。粒界における照射誘起片析挙動に及ぼす照射速度の効果は小さい。さらに、結晶塑性シミュレーションにおけるき裂先端近傍の局所塑性変形挙動に及ぼす照射速度効果も小さいことがわかった。

論文

Intensely irradiated steel components; Plastic and fracture properties, and a new concept of structural design criteria for assuring the structural integrity

鈴木 一彦; 實川 資朗; 大久保 成彰; 高田 文樹

Nuclear Engineering and Design, 240(6), p.1290 - 1305, 2010/06

 被引用回数:13 パーセンタイル:23.65(Nuclear Science & Technology)

Review of mechanical properties of structural materials under intense neutron irradiation reveals several critical issues to be dealt with in developing a concept assuring the structural integrity of a component under such irradiation. Among these issues are possible reduction in ductility, significant change in mechanical properties, remarkable cyclic softening and other unique cyclic properties observed during a high-cycle fatigue testing, and the redundancy of the plastic collapse concept to bending. Therefore, a new concept for assuring structural integrity is required for application not only to components with high ductility but also components with reduced ductility. First, fracture ductility and the relation of true stress and true strain were formulated. Then, potential failure modes were identified, and a new and systematic concept is here proposed for preventing these modes of failure.

報告書

JMTRホットラボにおける微細構造観察装置の整備

加藤 佳明; 高田 文樹; 相沢 静男; 中川 哲也

JAEA-Testing 2009-008, 29 Pages, 2010/03

JAEA-Testing-2009-008.pdf:28.27MB

本報告は、JMTRホットラボ施設に設置した軽水炉構造材料等の組織構造を微細な角度から観察するための装置に関するものである。当該装置は、原子炉材料の照射後試験設備の1つとして、軽水炉構造材料等の中性子照射環境における劣化挙動に関する技術的知見を取得するとともに健全性評価のためのデータ拡充を図ることを目的とした装置であり、その整備についてまとめたものである。

論文

IASCC挙動解明のための照射後試験技術

田口 剛俊; 加藤 佳明; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也

UTNL-R-0471, p.5_7_1 - 5_7_8, 2009/03

軽水炉の高経年化に伴い、顕在化する可能性のある照射誘起応力腐食割れ(IASCC)に関して、正確な挙動予測及び有効な対策技術の開発が確立していないため、IASCCの発生進展機構の究明を始めた。その一環として、これまでは実施されなかった中性子照射され高放射化した構造材の結晶方位解析を可能とした遠隔操作型結晶方位解析装置の整備及びデータ解析ソフトウェアの開発を行い、ホットセル内に装置を設置した。本報告は当該解析装置に供する試験試料の遠隔操作による最適な試料調製技術についてまとめたものである。これら解析装置の技術開発により、き裂が進展した粒界の粒界性格やき裂周辺の変形挙動を調べることが可能となり、軽水炉構造材料の高経年化対策におけるメカニズム解明に大きな貢献が期待できるとともに高速炉及び次世代炉の炉内構造物の劣化損傷現象をミクロな変形挙動の観点から機構論的に解明するための不可欠なツールとして期待できる。

報告書

重照射された原子炉材料のための遠隔操作型結晶方位解析装置の整備

加藤 佳明; 三輪 幸夫; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也

JAEA-Testing 2008-005, 48 Pages, 2008/06

JAEA-Testing-2008-005.pdf:13.36MB

本報告は、JMTRホットラボ施設に設置した照射後原子炉材料のための結晶方位解析装置に関するものである。同装置は、原子炉材料の照射後試験設備の1つとして世界で初めてホットセル内に設置され、IASCC(照射誘起応力腐食割れ),IGSCC(粒界型応力腐食割れ)の研究に貢献している。その整備と運転経験についてまとめた。

報告書

JMTRホットラボにおける鉛セル内放射線モニターの更新

加藤 佳明; 山本 敏雄; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也

JAEA-Testing 2008-004, 22 Pages, 2008/06

JAEA-Testing-2008-004.pdf:5.88MB

本報告は、平成19年度に実施したJMTRホットラボにおける鉛セル内放射線モニターの更新についてまとめたものである。鉛セル内放射線モニター7系統のうち2系統の更新を実施した。その設計,製作,据付、及び調整検査について記述した。

報告書

照射済キャプセル外筒管を用いた試験片加工技術の開発とこれを用いた高照射量ステンレス鋼の強度評価試験

林 光二; 柴田 晃; 岩松 重美; 相沢 静男; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也

JAEA-Technology 2008-016, 51 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-016.pdf:45.58MB

本報告は、原子炉構造材料並びに照射用キャプセル材料として用いるステンレス鋼SUS304の高照射量下での強度評価のための試料製作技術の開発と開発した技術を適用した強度試験結果をまとめたものである。SUS304製の照射用バスケットキャプセル(74M-52J)は、JMTR炉心において通算136サイクル照射され、その外筒管の照射量は最大で3.9$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$を達成している。この外筒管を用いて機械的強度試験を行うため、JMTRホットラボのセル内で外筒管から試験片を遠隔操作で簡易に製作する打ち抜き法による製作技術を開発した。打ち抜き法と従来の精密機械加工法との比較試験により、打ち抜き法は、十分実用化できることを明らかにした。さらに、この方法により試験片を製作し、高照射量、288$$^{circ}$$C以下の低温域におけるステンレス鋼の強度評価試験を実施した。その結果、残存伸びは試験温度150$$^{circ}$$Cで18%、試験温度288$$^{circ}$$Cで13%で、このような高線量下でも十分な延性を示すことが明らかとなった。

論文

Effect of heat treatments on tensile properties of F82H steel irradiated by neutrons

若井 栄一; 安堂 正巳; 沢井 友次; 谷川 博康; 田口 富嗣; Stroller, R. E.*; 山本 敏雄; 加藤 佳明; 高田 文樹

Journal of Nuclear Materials, 367-370(1), p.74 - 80, 2007/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:45.74(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉の実証炉等に向け、構造材料として研究開発を進めているF82H鋼(Fe-8Cr-2W-0.1C系マルテンサイト鋼)に関して、照射硬化と脆化をコントロールさせるための熱処理法の検討を行った。本研究では焼き戻し温度を750$$^{circ}$$Cから800$$^{circ}$$Cまで振り、その時間を0.5時間から10時間まで振った。これらをパラメータにして照射硬化量の変化及び引張試験温度に対する硬化量の変化を調べた。JMTR炉で微小引張試験片(SS-3タイプ)を150$$^{circ}$$Cと250$$^{circ}$$Cで約2dpaまで中性子照射を行った。照射後、引張試験を室温から500$$^{circ}$$Cまで行った。750$$^{circ}$$Cで焼き戻しを行った場合、室温試験において、硬化量が100$$sim$$240MPa程度であったが、500$$^{circ}$$Cの試験ではいずれの試料においても、硬化量がほとんどなくなった。一方、焼き戻し温度をやや高めに(780$$^{circ}$$C又は800$$^{circ}$$Cで0.5時間)した試料では、室温試験で硬化量は約300MPa程度であった。また、500$$^{circ}$$C試験では硬化量が130$$sim$$R200MPa程度まで保持された。このことから、やや高めで焼き戻し処理をした試料では、高温まで比較的安定に存在する照射欠陥クラスターが形成されていると考えられる。以上のように、照射硬化量は照射前に施す焼き戻しの温度と時間に依存して変化するため、照射硬化と脆化の抑制には熱処理法による調整が有効な方法であると考えられる。

報告書

照射鋼材の破壊靱性試験の高度化技術開発

柴田 晃; 高田 文樹

JAEA-Technology 2007-031, 24 Pages, 2007/03

JAEA-Technology-2007-031.pdf:3.69MB

破壊靱性は、鋼材の脆性及び延性破壊に対する抵抗を現す最も重要な材料物性とされ、線形,非線形破壊力学評価上極めて重要な指標である。JMTRホットラボでは、圧力容器鋼やオーステナイト系ステンレス鋼材などに対する破壊靱性試験にかかわるデータ取得のニーズに応えて、照射済材料の破壊靱性試験を実施してきた。しかしながら、ホットラボセル内に従来から設置されていた破壊靱性試験装置では取得データから破壊靱性値を解析するプログラムが旧式となり機能せず、利用者に対して荷重-変位の生データのみを提出していた。近年、利用者から破壊靱性値の解析のニーズが高まり、そこで、利用者への便宜を図るため、最新の基準であるASTM E1820-01に基づき、除荷弾性コンプライアンス法を用いて当該試験装置により出力されたデータより、コンプライアンス,き裂進展量,破壊靱性値を求める解析プログラムを開発し、ホットセル内に設置した試験装置を用いた放射済試験片に対する破壊靱性試験の高度化を達成した。この技術開発により、破壊靱性値解析の要求に応えることができるようになり、照射化試験片の破壊靱性値をユーザーに提供することが可能となった。

論文

Mechanical properties of weldments using irradiated stainless steel welded by the laser method for ITER blanket replacement

山田 弘一*; 河村 弘; 長尾 美春; 高田 文樹; 河野 渉*

Journal of Nuclear Materials, 355(1-3), p.119 - 123, 2006/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:88.23(Materials Science, Multidisciplinary)

ITERの冷却配管材料候補材であるSU316LN-IGを用いて、照射材と未照射材のレーザ溶接による接合材の曲げ特性を調べた。材料は曲げは未照射材を使用している接合材では未照射材部で発生し、照射材同志の接合材では溶融金属部及び熱影響部で発生する。しかしながら、曲げ発生か所が異なっても、溶接材の曲げ特性はほぼ同じような特性を示す。また、照射材と未照射材の組合せパターンや、溶接時の入熱方向と曲げ負荷方向の関係によって、曲げ特性が変化しないことが確認された。

論文

Neutron irradiation effect on mechanical properties of SS/SS HIP joint materials for ITER shielding blankets

山田 弘一*; 佐藤 聡; 毛利 憲介*; 長尾 美春; 高田 文樹; 河村 弘

Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.631 - 637, 2006/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:88.23(Nuclear Science & Technology)

ITER遮蔽ブランケット製作のためのステンレス鋼同士のHIP接合材の機械的特性に対する中性子照射効果を明らかにした。その結果、ITER日本チーム提唱のHIP条件は、ステンレス鋼同士のHIP接合材が中性子照射をうける場合でも、ステンレス鋼母材相当の強度を有するHIP接合材を製作できることを明らかにした。また、HIP接合面における表面粗さRmaxが1$$mu$$mから30$$mu$$mまでならば、ステンレス鋼同士の接合体の機械的特性に変化は無いことから、遮蔽ブランケット製作の際に、接合表面加工工程の簡素化により、製作コスト低減の可能性を見いだすことができた。

論文

Mechanical properties of small size specimens of F82H steel

若井 栄一; 大塚 英男*; 松川 真吾; 古谷 一幸*; 谷川 博康; 岡 圭一郎*; 大貫 惣明*; 山本 敏雄*; 高田 文樹; 實川 資朗

Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1077 - 1084, 2006/02

 被引用回数:9 パーセンタイル:39.31(Nuclear Science & Technology)

微小試験片の試験技術は核融合炉材料の強度特性を調べるために発展しているが、これは特に、IFMIFでは照射スペースが小さくならざるを得ないことに由来している。本研究ではF82H鋼を用いて微小な曲げ試験片(ノッチ部に疲労予亀裂入)であるt/2の1/3PCCVN(pre-cracked Charpy V-Notch)とDFMB(deformation and fracture mini bend)を作製し、これらの曲げ試験片の靭性を評価するための新しい試験装置の開発について紹介する。本装置は約-180$$^{circ}$$Cから300$$^{circ}$$Cまでの範囲で、変位量を高精度に制御して試験できるように設計した。また、室温でこれらの試験片を用いて静的破壊靭性試験を行い、大きめのサイズを持つ0.18DCT試験片の試験結果との比較を行った。加えて、t/2-CVNと1/3CVN及びt/2-1/3CVN片を用いて、衝撃試験によって得られた吸収エネルギーの温度変化から延性脆性遷移温度(DBTT)を評価し、t/2-1/3CVNのDBTTは大きい試験片の場合より約30$$^{circ}$$C低くなる結果を得た。他方、微小引張り試験やスモールパンチ試験による強度とDBTT等の評価も同様に進めた。

論文

Radiation hardening and -embrittlement due to He production in F82H steel irradiated at 250 $$^{circ}$$C in JMTR

若井 栄一; 實川 資朗; 富田 英樹*; 古谷 一幸; 佐藤 通隆*; 岡 桂一朗*; 田中 典幸*; 高田 文樹; 山本 敏雄*; 加藤 佳明; et al.

Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.285 - 296, 2005/08

 被引用回数:36 パーセンタイル:6.83(Materials Science, Multidisciplinary)

低放射化マルテンサイト鋼F82Hの照射硬化と脆化に及ぼすHe生成効果とその生成量依存性を引張試験片(SS-3)と破壊靭性試験片(0.18DCT)を用いて評価した。中性子照射はJMTR炉にて250$$^{circ}$$Cで約2.2dpaまで行った。本研究ではHeを材料中に生成させるためにボロン10を添加した。He生成量を変数にするため、ボロン10とボロン11の配合比(0:1, 1:1, 1:0)を変えて、ボロン添加総量を60mass ppmに揃えた3種類の添加材を作製し、照射前後の特性を比較してボロンの化学的な効果を最小限に抑えた。また、これらの試料での生成He量は約5, 150, 300appmである。一方、ボロンの効果を完全に排除した50MeVのサイクロトロン照射実験も行った。この方法ではボロンを添加しないF82H鋼を用い、直径3mm,厚さ0.3mmのTEM片に約120$$^{circ}$$Cで約85appmのHeを均一に注入した後、スモールパンチ試験によって強度特性を評価した。この弾き出し損傷量は約0.03dpaであった。これらの試験結果から中性子照射後の降伏応力と最大引張応力はHe生成量の増加に伴ってやや増大した。また、中性子照射後の延性脆性遷移温度(DBTT)は40$$^{circ}$$Cから150$$^{circ}$$Cの範囲にあり、He生成量の増加に伴って高温にシフトした。また、サイクロトロンHe照射法によっても同様のHeによるDBTTシフト効果が確認できた。

論文

The Effect of neutron irradiation on mechanical properties of YAG laser weldments using previously irradiated material

山田 弘一*; 河村 弘; 土谷 邦彦; Kalinin, G.*; 長尾 美春; 高田 文樹; 西川 雅弘*

Journal of Nuclear Materials, 340(1), p.57 - 63, 2005/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:72.14(Materials Science, Multidisciplinary)

ITERでのステンレス鋼候補材SUS316LN-IGを用いて、中性子照射された材料(照射材)と未照射の材料(未照射材)に加えて照射材同士,未照射材同士をYAGレーザー溶接法により接合した材料に対して中性子照射を行い、それぞれの機械的特性の評価を行った。その結果、照射材を用いた溶接材も、未照射材のみによる溶接材も、中性子照射後にはともに照射材相当の機械的特性であることを明らかにした。これは、溶融金属部を含む未照射材部分に中性子照射により照射損傷が再度発生するためと考えられる。一方、SUS316LN-IG材において、照射材が中性子照射され照射損傷量が0.3dpaが0.6dpaとなっても、引張強度は大きく変化せず、硬さ特性では、照射損傷量が0.3dpaの部位も照射損傷量が0.6dpaの部位も同等の特性であることから、照射損傷量が0.3dpaから0.6dpaの間では、照射損傷量が変わっても、SUS316LN-IG材の機械的特性に対する中性子照射効果は変化しないことを明らかにした。

論文

Effects of helium production and heat treatment on neutron irradiation hardening of F82H steels irradiated with neutrons

若井 栄一; 田口 富嗣; 山本 敏雄*; 富田 英樹*; 高田 文樹; 實川 資朗

Materials Transactions, 46(3), p.481 - 486, 2005/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:51.29(Materials Science, Multidisciplinary)

F82H鋼の照射硬化に関するヘリウム生成量依存性を照射温度の関数として調べた。照射量は約2dpaである。本研究に用いた試料はアイソトープ調整したボロン、すなわち$$^{11}$$B, $$^{10}$$B及び$$^{11}$$Bと$$^{10}$$Bを50%ずつ混合させた3種類をそれぞれ60wtppm添加したものである。照射によって生成されたヘリウム量は約15から330appmであった。照射後、引張り試験を行った結果、いずれの照射温度においても照射硬化が生じたが、$$^{10}$$B添加による硬化の増加は300$$^{circ}$$C照射材のみでわずかに生じたが、150$$^{circ}$$C照射材では観察されなかった。$$^{10}$$B添加による硬化の促進効果は照射温度に依存して生じると考えられる。他方、焼もどし時間に対する照射硬化の変化は、150$$^{circ}$$Cで2dpa照射したF82H鋼の引張り特性から解析し、照射による硬化量は焼き戻し時間と温度の増加に伴って増加することがわかった。また、延性脆性遷移温度と降伏応力の照射による変化を解析した結果、照射後のF82H鋼の強度特性は照射前に行う焼き戻し時間や温度の調整によってその性能を向上させることができることがわかった。

論文

Effect of initial heat treatment on tensile properties of F82H steel irradiated by neutrons

若井 栄一; 田口 富嗣; 山本 敏雄*; 加藤 佳明; 高田 文樹

Materials Transactions, 45(8), p.2638 - 2640, 2004/08

 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉構造材料の第一候補材料である低放射化フェライト鋼の照射硬化に及ぼす熱遍歴効果を調べた。本研究ではF82H鋼を用いて、焼きならしを1040$$^{circ}$$Cで30分行った後、焼きもどしの温度と時間を変数にして、照射前後の引張り特性変化を調べた。焼きもどしの条件は750$$^{circ}$$C, 780$$^{circ}$$C, 800$$^{circ}$$Cの各温度で30分の熱処理した場合と750$$^{circ}$$Cで30分から10時間まで変化させた場合の試料を用意した。照射はJMTR炉で約250$$^{circ}$$Cにて1.9dpaまで照射した。引張試験にはSS-3タイプの微小試験片を用いて室温から400$$^{circ}$$Cまで試験した。また、照射前の微細組織をTEM観察した。その結果、この低照射量域での照射硬化の変化は焼きもどしの温度の低下とその時間の短縮に伴って減少する傾向にあることがわかった。また、この照射硬化量の低下の原因は焼きもどしの温度と時間によって変化する固溶炭素濃度の低下によって生じる欠陥クラスター形成の減少と転位密度の増加による欠陥クラスターの成長速度の低下によると考えられる。

論文

Mechanical property of F82H steel doped with boron and nitrogen

若井 栄一; 松川 真吾; 山本 敏雄*; 加藤 佳明; 高田 文樹; 杉本 昌義; 實川 資朗

Materials Transactions, 45(8), p.2641 - 2643, 2004/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:54.28(Materials Science, Multidisciplinary)

JMTR炉で300$$^{circ}$$C, 2.3dpaまで中性子照射したF82H鋼の引張り特性に関する破断と硬化の挙動に及ぼすHeの効果を調べた。本研究では材料中にHeを生成させるためにアイソトープ調整したボロンを添加させ、中性子照射中にHe量を約5から330appmまで発生させた。照射後、室温にて引張り試験を行い、破断面をSEMで観察した。その結果、He生成量の増加に伴って硬化量がやや増加したが、絞りは減少傾向にあった。この絞りと破断時の強度から近似的に算出した破断応力は材料中に生成したHe量の増加に伴って減少することがわかった。他方、ボロンと窒素を微量添加したF82H鋼(Fe-8Cr-2W-0.1C-0.3V-0.04Ta)の引張り特性とシャルピー衝撃特性の試験片サイズ効果を調べた。引張り試験には標準的サイズのJIS 14A(平行部径6mm,平行部長さ33mm)と小型サイズのSS-J3(平行部1.2mm$$times$$0.77mm,平行部長さ5mm)を用い、シャルピー衝撃試験には標準の1/2t-CVNと小型の1/2t-1/3CVNを用いて評価した。その結果、引張り特性に関しては試験片の小型化による影響はほとんどなかったが、衝撃特性では試験片の小型化によって、破断面の単位面積あたりの吸収エネルギーが低下しただけでなく、DBTT(延性脆性遷移温度)が約12$$^{circ}$$C低下することがわかった。

論文

Neutron irradiation effect on the mechanical properties of type 316L SS welded joint

斎藤 滋; 深谷 清*; 石山 新太郎; 雨澤 博男; 米川 実; 高田 文樹; 加藤 佳明; 武田 卓士; 高橋 弘行*; 中平 昌隆

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1573 - 1577, 2002/12

 パーセンタイル:100

国際熱核融合実験炉(ITER)の真空容器は、炉心の中心構造体としてブランケット,ダイバータ等の炉内機器を支持し、超高真空を保持するなどの機能が求められている。また、トリチウム閉じ込めの第一隔壁として安全設計上最も重要な機器と位置づけられている。本研究では実機への適用が検討されているSUS316L母材及び溶接継ぎ手(TIG,TIG+MAG及びEB溶接)について、JMTRを用いた中性子照射試験及び引張り試験やシャルピー衝撃試験などの照射後試験を行い、材料の機械的特性に与える中性子照射の影響を調べた。その結果、母材、TIG及びEB溶接継ぎ手については0.2~0.5dpaの照射後も十分健全性は保たれていた。しかしTIG+MAG溶接継ぎ手はシャルピー衝撃値等が極めて低く、実機への適用は困難であると考えられる。

論文

Study on creep-fatigue life of irradiated austenitic stainless steel

井岡 郁夫; 三輪 幸夫; 辻 宏和; 米川 実; 高田 文樹; 星屋 泰二

JSME International Journal, Series A, 45(1), p.51 - 56, 2002/01

FBRの構造材に対する代表的な破損モードの1つに、繰り返し熱応力に起因するクリープ疲労がある。しかし、照射材のクリープ疲労特性についてはほとんど報告されていない。ここでは、SUS304鋼照射材の低サイクル疲労試験を行い、最大引張側での保持時間が疲労寿命に及ぼす影響を調べた。供試材は熱間圧延したSUS304鋼である。歪波形は完全両振り対称三角波,試験は真空中,550$$^{circ}C$$,歪速度0.1%/sで行った。最大引張側での保持時間は、360s,3600sとした。中性子照射は、550$$^{circ}C$$で1.4-3.4x10$$^{25}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$0.1MeV)まで行い、弾き出し損傷量及びHe生成量は、それぞれ約1~2dpa及び約1~11appmであった。保持時間のない場合、照射により疲労寿命は低下した。照射材の疲労寿命は、保持時間の増加とともに低下した。疲労寿命の低下は、非照射材の場合と同程度であった。クリープ疲労寿命予測法(時間消費則,延性消耗則)により照射材の疲労寿命は、ファクター2の範囲で予測できた。

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