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松崎 陽*; 平山 雅章*; Oguchi, Shoya*; 粉生 守*; 池澤 篤憲*; 鈴木 耕太*; 田村 和久; 荒井 創*; 菅野 了次*
Electrochemistry (Internet), 90(10), p.107001_1 - 107001_8, 2022/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Electrochemistry)ペロブスカイト型構造を持つLaSrCoO酸素還元(ORR)および酸素発生(OER)反応について、様々な面方位を持つ2次元モデル電極を用いて調べた。パルスレーザー堆積法で合成した薄膜電極を用いることで、ORR反応の面方位依存性を明らかにした。電気化学測定より、1回目のORR/OERサイクルでは、ORRの反応活性は(001)面で最も高かったが、2回目のサイクルでは、活性が著しく低下した。放射光を用いた結晶構造解析を行い、LaSrCoOのバルクと表面の構造が変化していることがわかった。また、構造変化は酸素欠損サイトの形成によることが明らかになった。さらに、LaSrCoOの表面が部分的に分解されることも分かった。したがって、ORRおよびOER反応の活性を上げるには、電気化学反応に伴い形成される界面の構造が重要である。
田港 聡*; 平山 雅章*; 鈴木 耕太*; 田村 和久; 湊 丈俊*; 荒井 創*; 内本 喜晴*; 小久見 善八*; 菅野 了次*
Journal of Power Sources, 307, p.599 - 603, 2016/03
被引用回数:34 パーセンタイル:72.4(Chemistry, Physical)SrRuO(100)/Nb:SrTiO(100)上に作成したエピタキシャルLiCoO(104)薄膜を用いて、リチウムイオン電池正極材料の充放電過程における劣化機構について議論した。LiPOでLiCoO表面をコーティングしたものと、していないものを比較すると、コーティングすることで正極材料の劣化が抑えられることがわかった。表面X線回折実験で充放電過程における表面構造を追跡すると、コーティングした場合のLiCoO(104)表面は構造変化が少なく、その結果結晶構造が維持されて、劣化が抑えられていることが分かった。
土井 玲祐; 岩田 孟; 北村 暁
JAEA-Review 2014-014, 27 Pages, 2014/05
溶解度法は熱力学データを信頼性高く求めるのに最も有力な方法の一つである。熱力学データの具体的な内容は、(1)個々の固相や複塩の溶解度積および(2)種々の配位子の錯形成定数であり、このような熱力学データは、(3)広範なpH域にわたる溶解度の評価、(4)極めて難溶性な固相(例えば、4価のアクチニド)を生成する金属イオンの溶解度の評価、(5)様々な廃棄物中での溶解度制限固相の決定、(6)酸化還元に鋭敏な系における高温環境の評価に用いられる。本書は、溶解度法によってこのような熱力学データを取得する際の様々な特徴を記述することに焦点をあてたものである。本書は、研究テーマの選定、重要な変数を定義するためのモデル化、変数や実験パラメータの範囲の選定、結果の予測、一般的な設備の要件、実験の実施および実験データの解釈、といった溶解度研究の実施における様々な特徴を記述している。
関 一*; 藤田 聡*; 皆川 佳祐*; 北村 誠司; 渡壁 智祥
Dynamics and Design Conference 2013(D&D 2013)講演論文集(USB Flash Drive), 8 Pages, 2013/08
本研究では、現行耐震評価手法の合理化を目的として、構造物に蓄積されるエネルギーに着目した振動挙動の検討を進めてきた。本報では、構造物に蓄積されるエネルギーに着目し、2質点系モデルの振動実験を行い、総エネルギー入力と破損の相関関係について確認した。
諫山 明彦; 榊原 悟*; 古川 勝*; 松永 剛; 山崎 耕造*; 渡邊 清政*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; 田村 直樹*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 86(6), p.374 - 377, 2010/06
この会合報告は、2010年春に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"MHD安定性", "輸送と閉じ込め物理", "統合運転シナリオ", "ペデスタル物理"及び"高エネルギー粒子物理"の計5グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
長壁 正樹*; 篠原 孝司; 東井 和夫*; 藤堂 泰*; 濱松 清隆; 村上 定義*; 山本 聡*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 85(12), p.839 - 842, 2009/12
この会合報告は、2009年秋に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"高エネルギー粒子物理", "輸送と閉じこめ物理", "ペデスタル物理", "MHD安定性", "計測"、及び"統合運転シナリオ"の計6グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験結果報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
鈴木 千尋*; 加藤 隆子*; 佐藤 国憲*; 田村 直樹*; 加藤 太治*; 須藤 滋*; 山本 則正*; 田沼 肇*; 大橋 隼人*; 須田 慎太郎*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 163, p.012019_1 - 012019_4, 2009/06
被引用回数:11 パーセンタイル:94.18(Physics, Multidisciplinary)LHDにおける低密度プラズマ中のスズイオンからのEUVスペクトルの測定を行った。プラズマが急激に冷却し、放射崩壊に近づくときは、よく知られた13.5nm付近の発光が観測されるのに対し、プラズマが緩やかに冷却するときは、13.814.6nmに未同定のラインが見られた。前者は1114価,後者は19価以上のスズイオンの発光と考えられる。
井戸村 泰宏; 吉田 麻衣子; 矢木 雅敏*; 田中 謙治*; 林 伸彦; 坂本 宜照; 田村 直樹*; 大山 直幸; 浦野 創; 相羽 信行; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 84(12), p.952 - 955, 2008/12
2008年の秋季に、ITPAに関する6つの会合(「輸送と閉込め物理」,「周辺及びペデスタル物理」,「MHD安定性」,「統合運転シナリオ」,「高エネルギー粒子物理」,「スクレイプオフ層及びダイバータ物理」)が開催された。前回までのグループが再編成されグループ名も改称されるとともに、新議長,新副議長が就任し、各国の委員も更新された。各会合の詳細と次回会合の予定(開催日程,場所)等を報告する。
田中 謙治*; 竹永 秀信; 村岡 克紀*; Michael, C.*; Vyacheslavov, L. N.*; 横山 雅之*; 山田 弘司*; 大山 直幸; 浦野 創; 鎌田 裕; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
トロイダルプラズマにおける密度分布を決定するパラメータを明らかにするために、LHDヘリカルプラズマとJT-60Uトカマクプラズマの比較研究を行った。両装置において異なる密度分布の衝突周波数依存性が観測された。LHDプラズマでは、衝突周波数が減少するにしたがって磁気軸位置R=3.6mでは密度分布のピーキング度が減少し、R=3.5mではわずかに増加した。一方、JT-60Uでは衝突周波数が減少するにしたがって密度分布のピーキング度は増加した。LHDプラズマでのRの違いによる衝突周波数依存性の違いは、乱流輸送の寄与の違いであると考えられる。R=3.5mのLHDプラズマでは、大きな乱流輸送がトカマクと同様な衝突周波数依存性を作り出している。両装置のコア領域において、密度分布が違う場合に揺動の変化が観測されている。JT-60Uでは、密度分布がピーキングした場合に径方向の相関が強くなることが観測された。このことから、粒子拡散と内向き対流速度が増大していることが示唆される。R=3.6mのLHDプラズマでは、揺動レベルの増加がホローな密度分布を持つ高パワー加熱時に観測され、拡散の増加を示唆している。ピークした密度分布からホローな密度分布への変化は、新古典輸送の寄与増大による対流速度の内向きから外向きへの変化により引き起こされている。以上の結果よりLHDプラズマの密度分布の衝突周波数依存性は、新古典輸送と乱流輸送の両方によるものであることを明らかにした。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:71.15(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
此村 守; 小川 隆; 岡野 靖; 山口 浩之; 村上 勤; 高木 直行; 西口 洋平; 杉野 和輝; 永沼 正行; 菱田 正彦; et al.
JNC TN9400 2004-035, 2071 Pages, 2004/06
ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉及び水冷却炉について、革新技術を導入し炉型の特徴を活かした炉システム概念を構築し、その概念の成立の見通しを得るための検討を行うとともに、設計要求への適合性を評価した。その結果、2015年頃に高速増殖炉技術を実用化するためには、現状の知見で課題とされた項目で画期的な技術革新がないかぎり、ナトリウムを冷却材して選択することが合理的であることが明らかとなった。
木口 憲爾*; 金城 雄*; 正橋 佳世子*; Tu, Z.; 田村 元*; 白井 孝*; 金勝 廉介*; 小林 泰彦; 田口 光正; 渡辺 宏
JAERI-Review 2000-024, TIARA Annual Report 1999, p.51 - 53, 2000/10
日本原子力研究所高崎研究所の細胞局部照射装置を利用して、家蚕の初期発生制御機構の解析を進めている。これまでの研究から、重イオンマイクロビームを細胞性胞胚期卵のさまざまな部位に照射すると、照射面積、線量及び照射部位に応じて、照射卵から孵化した幼虫の体節や付属肢等に欠失、重複、融合などの形態異常が生じることが判明している。そこで、照射部位と異常発生部位との対応関係を追求、発生研究の基礎となる発生予定原基分布図(fate-map)の作成を試みた。その結果、胚域の前極側から後極側に向かって頭部から尾部形成領域が順に配列している原基分布図が得られ、受精前のまだ核のない部位へのUVレーザー照射によって得られた原基分布図と、今回作成した細胞性胞胚期卵のそれを比較すると、概略一致するものの、いくつか相異する点があることが明らかになった。
足立 肇; 田村 浩司; 小倉 浩一; 柴田 猛順
Japanese Journal of Applied Physics, 38(12A), p.6887 - 6889, 1999/12
被引用回数:4 パーセンタイル:23.76(Physics, Applied)原子レーザー法同位体分離ではレーザー光で共鳴イオン化した目的同位体を電極に回収するが、電子ビーム偏向用磁場がイオン回収部にも印加される。短時間に効率よくイオンを回収する方法として先に提案した、アース又は負電位の平行平板電極の中央に正電位の細線電極を用いた方法について磁場の影響を調べた。平行平板電極の中央に発生させた光電離イオンの両側電極での回収量のバランスは150ガウス以下の磁場により若干変化するが、イオンの回収時間はほとんど変らず磁場の影響は小さいことが実験の結果わかった。
田村 浩司; 足立 肇*; 小倉 浩一; 大場 弘則; 柴田 猛順
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(11), p.6512 - 6516, 1999/11
被引用回数:12 パーセンタイル:50.91(Physics, Applied)中性原子とイオンの間の衝突で生じる電荷移行反応はレーザー同位体分離の重要な素過程のひとつである。ウランの基底状態のイオンと中性原子の対称電荷移行断面積を衝突エネルギーが100eVから1200eVの範囲で測定した。断面積は反応で生成したイオン量と主イオンビームとのイオン量の比によって決定した。原子ビームは水冷銅るつぼ中のウラン金属を電子ビーム加熱することにより得た。衝突エネルギーが100eVの断面積は1.310cmで、Sinha&Bardsleyの理論値と同程度であった。断面積は衝突エネルギーとともに増加し1200eVでは2.710cmとなった。エネルギー依存性の傾向は、ウラン原子及びイオンの電子配置を考慮した計算結果とほぼ一致した。
田村 浩司; 足立 肇; 柴田 猛順
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(5A), p.2973 - 2977, 1999/05
被引用回数:6 パーセンタイル:32.51(Physics, Applied)ディスプロシウム(Dy)とセリウム(Ce)について基底状態のイオンと中性原子との対称電荷移行断面積を衝突エネルギーが200eVから2000eVの範囲について測定した。断面積測定はレーザーイオン源から生成した主イオンビームのイオン量と、原子ビームとの衝突により生成したイオン量との比により決定した。原子ビーム速度は真空天秤法で求め、イオンエネルギーの高い領域では検出イオン信号の2次電子放出による補正を行った。得られた断面積はこのエネルギー範囲でほぼ一定で、Dyで1.810cm、Ceで0.910cmとなった。これは電子配置を考慮した予想と一致する結果である。
田村 浩司; 岡崎 哲治; 足立 肇; 大場 弘則; 柴田 猛順
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(4A), p.2122 - 2123, 1999/04
被引用回数:9 パーセンタイル:42.94(Physics, Applied)ウランイオン衝撃により、ウラン表面から放出される二次電子の放出係数を、イオン衝撃エネルギーが300~3000eVで測定した。ウラン表面はウランを蒸着して作り、ウランイオンはレーザーイオン源から生成した。二次電子は、しきいエネルギーの1000eV以下では発生しなかった。それ以上のエネルギーでは、二次電子放出係数はイオンエネルギーに比例して増加し、イオンエネルギー3000eVでは0.12になった。この結果からレーザーウラン濃縮における二次電子放出によるエネルギー損失は小さいことが明らかになった。
足立 肇; 田村 浩司; 岡崎 哲治; 小倉 浩一; 大場 弘則; 柴田 猛順
JAERI-Research 99-029, 19 Pages, 1999/03
ウランについて、基底状態のイオンがウラン原子と衝突する場合の対称電荷移行断面積を衝突エネルギーが100~1200eVの範囲で測定した。共鳴光電離法によるレーザーイオン源からのイオンビームを原子ビームに直交させて入射し、電荷移行生成イオンと主ビームイオンの電流をそれぞれのファラデーカップ検出器で測定して、それらの電荷量の比及び原子密度から電荷移行断面積を導出した。その結果、衝突エネルギーが100eVでは電荷移行断面積は(1.30.3)10cmであり、衝突エネルギーの増加とともに増加し、1200eVでは(2.70.3)10cmの値が得られた。100eV以上の衝突エネルギーで断面積が増加する傾向は原子及びイオンの電子配位を考慮した理論計算結果とほぼ一致した。
田村 浩司; 岡崎 哲治; 足立 肇; 大場 弘則; 柴田 猛順
JAERI-Research 98-073, 10 Pages, 1998/12
ウランイオン衝撃によるウラン表面からの二次電子放出係数をイオン衝撃エネルギー300~3000eVの範囲で測定した。ウラン表面はウラン原子の蒸着により作り、ウランイオンビームは共鳴イオン化法を用いたレーザーイオン源から引き出した。衝撃エネルギー約1000eV以下では、二次電子の放出はなかった。しきい値1000eV以上での二次電子放出係数は、イオン衝撃エネルギーのほぼ一次関数で増加し、3000eVの時0.12であった。
田村 浩司; 岡崎 哲治; 足立 肇; 柴田 猛順; 大場 弘則
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 37(12A), p.6651 - 6654, 1998/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)表面電離を用いた小型原子ビーム検出器を試作した。その特性をさまざまな希土類元素(Ce,Nd,Sm,Dy,Yb)を用いて調べた。いずれの元素においても原子ビーム量とイオン電流量に比例領域があり、本検出器によりこれら希土類原子ビーム量測定が可能であることがわかった。Nd,Sm,Dy,Ybでは蒸着速度100~200以上のビーム量まで評価可能であった。Ceについては蒸着速度が30を越えるとイオン電流に飽和傾向が見られた。これはCeの蒸気圧が低いため、Ce原子がフィラメントから十分速く離脱せず、Ce原子のフィラメントへの被覆によるものと考えられる。このことから、計測できる原子ビーム量は、原子のフィラメントへの被覆により制限されることがわかった。
足立 肇; 田村 浩司; 岡崎 哲治; 柴田 猛順
JAERI-Tech 98-029, 32 Pages, 1998/08
平行平板電極板間で原子ビームにレーザー光を照射して共鳴電離により生成させたイオンを低電位側の電極板の開孔を通して引き出すレーザーイオン源からのイオンビームの断面強度分布を調べた。イオン引出し孔の直径、補助電極の使用の有無、引出し孔のメッシュの有無、各電極の印加電圧、イオン引出し電極からの距離等をパラメータとして二次元イオン強度分布を小型多チャンネルのファラデーカップイオン検出器を用いて測定し、ビーム広がりの少ない条件を把握した。その結果、イオンビームの広がりはイオンの空間電荷力による発散、イオン引出し電極形状による電位分布、光電離プラズマの上方向への移動等により説明できることがわかった。またこの結果は電荷移行断面積の測定装置の設計等に利用する。