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田村 肇*; 柴田 健二*; 高橋 直哉; 丹羽 正和
JAEA-Testing 2017-001, 52 Pages, 2017/03
地層処分における地質環境の長期安定性に係る評価のうち、断層の活動性評価に関しては、断層活動時期についての情報を得ることが不可欠である。東濃地科学センターでは、断層活動時期の推定のための年代測定技術の一つとして、断層ガウジのカリウム-アルゴン(K-Ar)年代測定を実施している。測定結果の評価の一助とするため、K-Ar年代測定のための試料処理、分析、および年代計算の手順を本報告書にまとめた。
藤内 智史*; 伊藤 駿*; 橋本 善孝*; 田村 肇; 富岡 尚敬*
Journal of Structural Geology, 89, p.19 - 29, 2016/08
被引用回数:16 パーセンタイル:47.81(Geosciences, Multidisciplinary)地震源性の化石断層である南阿波断層の活動年代を調べるために、粘土鉱物のK-Ar年代測定を行った。メランジェの基質の頁岩から得られたK-Ar年代は85から48Maであり、砕屑性雲母鉱物の量の減少に伴って年代が若くなる傾向を示した。対照的に、断層の中心部から採取したウルトラカタクレーサイトのK-Ar年代は明らかにメランジェより若く、29から23Maとなり、かつ粒径との相関は見られなかった。このことは、23から29Maの間にウルトラカタクレーサイトからArが完全に散逸したことを意味する。ウルトラカタクレーサイトにおけるArの散逸は、断層が再活性化した際に起こった摩擦による加熱もしくは熱水の侵入によるものと思われる。この結果は、付加複合体中の整合層からテクトニックメランジェを分離する地震源性断層が、付加の進行中のみならず、付加が完了した後にも滑った可能性を示す。
丹羽 正和; 島田 耕史; 田村 肇*; 柴田 健二*; 末岡 茂; 安江 健一; 石丸 恒存; 梅田 浩司*
Clays and Clay Minerals, 64(2), p.86 - 107, 2016/04
被引用回数:11 パーセンタイル:34.93(Chemistry, Physical)花崗岩中にしばしば発達する熱水変質起源の粘土鉱物脈は、断層活動や地すべりの際のすべり面となり得るので、粘土鉱物脈の性状や分布、発達過程を把握することは、花崗岩地域における原子力施設の耐震安全評価等において非常に重要である。本研究では、敦賀半島に分布する断層ガウジおよび粘土鉱物脈の鉱物分析、およびK-Ar年代測定を行い、粘土鉱物の発達過程について検討した。観察・分析の結果、これらの粘土鉱物は、花崗岩が貫入後、冷却していく過程で形成された地質学的に古いものであることが明らかとなった。
梅田 浩司; 安江 健一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 藤田 奈津子; 清水 麻由子; 松原 章浩; 田村 肇; 横山 立憲; et al.
JAEA-Review 2015-019, 42 Pages, 2015/09
本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期計画期間(平成27年度-平成33年度)における平成27年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期計画期間(平成22年度-平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。
梅田 浩司; 安江 健一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 藤田 奈津子; 清水 麻由子; 島田 顕臣; 松原 章浩; 田村 肇; et al.
JAEA-Review 2015-012, 43 Pages, 2015/08
本計画書は、深地層の科学的研究のうち、「地質環境の長期安定性に関する研究」における今後7か年(第3期中長期計画期間、2015年度2021年度)の基本計画である。本計画の策定にあたっては、関係研究機関の動向や大学などで行われている基礎研究を精査した上で、関係法令や報告に留意しつつ、研究の基本的な考え方、研究の方向性、研究課題、達成目標、推進方策などを取りまとめた。さらに、実施主体や規制機関の様々なニーズのうち重要性と緊急性を考慮して研究計画の重点化を図った。なお、第3期中長期計画では、調査技術の開発・体系化、長期予測・影響評価モデルの開発、年代測定技術の開発の3つの枠組みで研究開発を推進していく。
安江 健一; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 國分 陽子; 小堀 和雄; 幕内 歩; 松原 章浩; 柴田 健二; 田村 肇; 田辺 裕明; et al.
JAEA-Review 2014-033, 43 Pages, 2014/09
本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究についての第2期中期計画期間(平成22年度-平成26年度)における平成26年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第2期中期計画に基づき、第1期中期計画期間(平成17年度-平成21年度)における研究開発の成果、平成22年度から平成25年度の研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。
安江 健一; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 花室 孝広; 國分 陽子; 末岡 茂; 幕内 歩; 生田 正文; 松原 章浩; 田村 肇; et al.
JAEA-Research 2013-047, 109 Pages, 2014/03
本報は、深地層の科学的研究のうち、「地質環境の長期安定性に関する研究」について、第2期中期計画期間(平成22年度平成26年度)の3年目である平成24年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第2期中期計画期間においても第1期中期計画に引き続き、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を反映できるよう、(1)概要調査などに必要となる、自然現象に関する過去の記録や現在の状況を調査するための体系的な技術の整備(調査技術の開発・体系化)、(2)変動シナリオを考慮した安全評価の基盤となる、将来の自然現象に伴う地質環境の変化を予測・評価するための手法の整備(長期予測・影響評価モデルの開発)のほか、(3)最先端の分析装置などを用いた放射年代測定や鍵層の高分解能同定法などによる編年技術の高度化(年代測定技術の開発)を進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果および今後の課題などについて述べる。
田村 肇; 佐藤 佳子*
地質技術, (3), p.21 - 25, 2013/09
地質環境の長期安定性を評価するに際して、対象地域に存在する断層の最終活動年代を知ることは重要である。断層の活動年代は層序や複数の年代測定法による年代値を総合的に検討して判断されるべきであるが、断層試料のK-Ar年代測定値以外の情報を得るのが難しい場合、その年代値が唯一の根拠となることがある。本稿では、断層試料に対するK-Ar年代測定法の適用について解説する。年代測定の対象となる試料として、シュードタキライトと断層ガウジ中の自生イライトが注目されている。しかしいずれも、試料の処理や年代値の解釈に困難があり、未だ試行錯誤の段階にあるといってよい。シュードタキライトの分析を行う際は、レーザー融解法によるAr-Ar年代測定のようなスポット分析により、断層活動に伴う摩擦溶融によってシュードタキライトが生成する際に十分に融解し、大気と平衡になった部分を選択的に分析することが重要であると言える。断層ガウジのイライトを分析する際は、1マイクロメートル程度の細粒な試料を得たうえで、含まれているイライトが自生のものであるかどうかについて、電子顕微鏡による観察や粉末X線回折法により検討することが重要であると言える。
JRR-2管理課; 神原 豊三; 荘田 勝彦; 平田 穣; 庄司 務; 小早川 透; 両角 実; 上林 有一郎; 蔀 肇; 小金澤 卓; et al.
JAERI 1027, 57 Pages, 1962/09
1961年3月に行われたJRR-2の第1次出力上昇試験全般にわたって記してある。まず第1章に出力上昇の問題となった第1次燃料について、燃料要素の仕様・検査及び問題点と安全性についての検討をした結果を述べてある。この検討に従い、万一燃料被覆破損が生じた場合、でき得る限り早期に発見し、処置を容易にするために破損燃料検出装置を追加設置した。この破損燃料検出装置の検出の方法,装置の内容について第2章に記してある。最後に第3章に実施した第1次出力上昇試験の経過について述べてある。
神原 豊三; 荘田 勝彦; 平田 穣; 庄司 務; 萩野谷 欣一; 小早川 透; 八巻 治恵; 横田 光雄; 堀木 欧一郎; 柚原 俊一; et al.
JAERI 1023, 120 Pages, 1962/09
JRR-2原子炉は、1956年11月米国AMF社と契約を結び、1958年4月より建設工事に着手した。建設工事期間には、ほかの報告に見られるように、種々の問題があり、据付組立が完了したのは1959年12月末であった。その後引続き、制御系,冷却系の機能試験が行われた。これはそれらの試験の報告である。
JRR-2管理課; 神原 豊三; 荘田 勝彦; 平田 穣; 庄司 務; 萩野谷 欣一; 小早川 透; 八巻 治恵; 横田 光雄; 堀木 欧一郎; et al.
JAERI 1024, 79 Pages, 1962/08
この報告は、JRR-2が臨海になる前に行った重水ヘリウム系の乾燥及び重水注入と、臨海後1960年11月の3000kWへの第2次出力上昇に至るまでに実施した重水の分析とイオン交換樹脂の重水化,ヘリウムの純化及び二次冷却水の処理について、その問題点とこれを解決するためにとった方法及び実施の経験を、5編にまとめたものである。JRR-2は重水減速冷却型であって、重水は入手が容易でなく、その稀釈あるいは消耗は炉の運転上重大な問題となる恐れがあるので、その炉への注入は臨界前に重水ヘリウム系を十分に乾燥した後慎重に行った。臨界後は重水濃度,pH,不純物,放射性核種等運転上重要なものについて測定を行い、また、精製系のイオン交換樹脂は軽水を重水と置換して取り付けた。ヘリウム系は1960年2月出力上昇に先立って空気とヘリウムを置換し、その後は活性炭吸収装置を内蔵する純化装置により純化を行っている。二次冷却水については腐食による障害を監視しながら処理を実施してきた。以上のような作業を行うことにより、水ガス系にはほとんど問題なく、炉は安全に運転することができた。
JRR-2臨界実験グループ; 神原 豊三; 荘田 勝彦; 平田 穣; 庄司 務; 小早川 透; 両角 実; 上林 有一郎; 蔀 肇; 小金澤 卓; et al.
JAERI 1025, 62 Pages, 1962/03
第2号研究用原子炉JRR-2は、20%濃縮ウランのMTR型燃料を用いた重水減速・冷却の熱中性子研究炉である。この炉の最大熱出力は10MW,平均熱中性子束密度は110n/cmsecである。この論文は昭和35年10月1日、臨界に到達し、翌36年1月末まで実施した各種の特性試験についての報告書である。内容はJRR-2の臨界試験,制御棒の校正,重水上部反射体効果,燃料要素の反応度効果,温度係数等の特性試験,熱中性子束分布の測定と出力の校正について述べてある。これらの実験は、JRR-2管理課並びに技術研究室より特別に編成されたJRR-2臨界実験グループによって実施されたものである。
清水 麻由子; 梅田 浩司; 浅森 浩一; 幕内 歩; 末岡 茂; 田村 肇
no journal, ,
宮崎市南部から霧島火山群を経て鹿児島県北西部に延びる地域は、1997年鹿児島県北西部地震(双子型地震)をはじめとする東西方向の高角左横ずれを示す地震が多数分布する剪断帯として知られている。ここでの地殻変動は地質学的に極めて新しい時代に始まったと考えられる。深部比抵抗構造解析および地下水の溶存ガスの希ガス同位体分析によると,沖縄トラフから上昇したアセノスフェアに由来するマントル起源の流体が剪断帯の下に広く存在することが明らかになった。この地域のネオテクトニクスには、マントル起源の流体や霧島火山群下のマグマ等によって生じた地殻の不均質が関与している可能性がある。
田村 肇; 國分 陽子; 梅田 浩司
no journal, ,
原子力機構は、地質環境長期安定性評価確証技術開発の一環として、ヘリウムの蓄積年代およびネオン同位体組成の測定のために、東濃地科学センターにIsotopX製NGX希ガス質量分析計を導入した。Morikawa (2004)では、瑞浪層群・瀬戸層群、土岐花崗岩中の地下水について、岩石中の生成比から、原子核反応由来のの変動は0.5%と見積もっており、この差を識別できる性能が必要である。NGX-004はネオン同位体の同時分析が行えるように、1m/zずつ離したファラデーカップ2基および二次電子増倍管1基を有している。本報告ではその性能評価結果を報告する。大気を希釈した試料のネオン同位体を分析した結果、0.2%の不確かさでネオン同位体組成を得ることができた。
國分 陽子; 田村 肇*; 横山 立憲
no journal, ,
地下水中に溶存する希ガス元素の高精度同位体分析は、その地下水の滞留時間や年代の情報を得るために有効な手法である。本研究では、複数の検出器をもつマルチコレクター型希ガス質量分析装置を整備し、複数の同位体の同時測定による高精度の同位体分析を試みたため、その結果について報告する。また、希ガスの同位体分析の際必要となる試料採取器具や自動希ガス精製装置も整備した。6個の検出器を有するマルチコレクター型希ガス質量分析装置及び自動希ガス精製装置を用いて模擬試料のネオン及びヘリウムを測定したところ、本装置が地下水中のネオン及びヘリウムの同位体分析に十分な能力を有することを確認した。また、地下水の採取場所に合わせ、銅管とボトルを用いる2種類の試料採取器具を整備した。
丹羽 正和; 田村 肇*; 末岡 茂; 清水 麻由子
no journal, ,
ボーリングや坑道掘削中に新たに遭遇した断層など、上載地層の無い場合における断層の活動性評価として、断層内物質を用いた手法が検討されている。本研究では、敦賀半島に分布する小断層を事例に、断層内物質のカリウム・アルゴン年代測定に基づき、断層の活動時期を評価することを試みた内容について紹介する。本研究で用いた試料のカリウム・アルゴン年代は、周囲の母岩のウラン・鉛年代やフィッション・トラック解析などから復元される岩体の冷却曲線と調和的である。X線回折分析の結果も踏まえると、断層の主な活動時期は、試料から0.1ミクロン以下の極細粒に分離したフラクションが示したカリウム・アルゴン年代に相当する約4千万年前であり、それ以降は顕著な断層活動やそれに伴う熱水活動を経験していないものと推定される。
田村 肇*; 國分 陽子; 梅田 浩司*
no journal, ,
ネオンの同位体比、Ne/Ne, Ne/Neは、その発生由来である地球大気, 大陸地殻, マントル成分の混合を解析するために広く用いられている。しかし、地下水等に含まれるネオンは、地球大気成分以外の混入量が少ないため、高精度の同位体比が測定できなければ、成分の解析は困難となる。本研究では、高い質量分解能と複数検出器の同時使用により高精度の同位体比測定が可能であるNGX希ガス質量分析計を使用し、ネオン同位体比の高精度測定を行った。本装置は、6基の検出器を有し、うち3基はネオン測定用に配置させたものである。本装置で紀伊半島の湯浅温泉及び二の丸温泉で採取したHe/Neが地球大気の4倍以上の試料を分析した結果、ネオン同位体比は湯浅温泉, 二の丸温泉でNe/Neが9.8930.0022及び9.8550.002であった。これはマントル成分が3-4%程度混合していることを示す。従来使用されていた検出器1台の希ガス質量分析計では、この程度の混合率は識別できず、本装置による高精度な測定により実現できたものである。
藤田 奈津子; 松原 章浩; 國分 陽子; 丹羽 正和; 田村 肇; 柴田 健二; 横山 立憲
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究では、過去の断層活動、火成活動の時期、隆起・侵食などの傾向・速度を精度よく把握するため、放射年代測定などの編年技術の高度化を進めている。本発表では、土岐地球年代学研究所の年代測定技術の開発状況及び今後のスケジュールを紹介する。具体的には、現在測定できる年代測定システムとして、タンデム型加速器質量分析計、希ガス質量分析計、四重極型質量分析計について実施内容を紹介する。また、今後運用予定のシステムである高精度希ガス質量分析計、レーザーアブレーションシステム付き誘導結合プラズマ質量分析計についてその特徴を紹介する。
丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 田村 肇; 柴田 健二
no journal, ,
断層ガウジの形成環境を明らかにする目的で、敦賀半島の白亜紀末期に貫入した江若花崗岩中に発達する断層ガウジのX線回折分析およびK-Ar年代測定を行った。X線回折分析に基づくと、断層ガウジはスメクタイト、1M型イライトおよびカオリナイトを主体とする。K-Ar年代測定結果は、極細粒の0.1mに分離したフラクションで約3945Maの古い年代を示す。この結果と熱年代学的手法で復元された花崗岩の冷却史とを比較すると、1Mイライトは周辺母岩が概ね60110Cの温度範囲(地温勾配を30C/kmとすると、深度約24km)で形成されたことが明らかとなった。