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小越 友里恵; 里山 朝紀; 岸本 克己; 南里 朋洋; 鈴木 武; 富岡 修; 高泉 宏英*; 菅野 智之*; 丸山 達也*
JAEA-Technology 2017-017, 152 Pages, 2017/08
原子力科学研究所では、1985年度から1989年度にかけて実施されたJRR-3改造工事に伴って発生し、原子力科学研究所の北地区にある第2保管廃棄施設の保管廃棄施設・NLに保管していた放射能レベルの極めて低いコンクリート約4,000tを対象としたクリアランスを行った。JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートのクリアランスにあたり、放射能濃度の測定及び評価の方法の認可申請について、2008年7月25日付けで文部科学大臣の認可を受けた。その後、2009年度からクリアランス作業を開始し、認可を受けた方法に基づき放射能濃度の測定及び評価を行い、順次、国による放射能濃度の測定及び評価の結果の確認を受け、2014年度に約4,000tの全てのコンクリートのクリアランス作業を終了した。また、クリアランスしたコンクリートは、再資源化を行い、原子力科学研究所内において、東北地方太平洋沖地震の復旧工事のための資材等として再利用した。本報告は、JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートの放射能濃度の測定及び評価の結果、国による放射能濃度の確認、クリアランスしたコンクリートの再利用状況、クリアランス作業に要した費用等の実績をとりまとめたものである。
中山 卓也; 鈴木 眞司; 花田 圭司; 富岡 修; 佐藤 淳也; 入澤 啓太; 加藤 潤; 川戸 喜実; 目黒 義弘
Proceedings of 2nd International Symposium on Cement-based Materials for Nuclear Wastes (NUWCEM 2014) (CD-ROM), 12 Pages, 2014/06
A method, in which incinerated ash is solidified with a cement material, has been developed to dispose of radioactive incinerated ash waste. A small amount of metallic Al, which was not oxidized in the incineration, existed in the ash. When such ash was kneaded with a cement material and water, H generation began immediately just after the kneading, H
bubbles pushed up the kneaded muddy material and an expanded solidified form was obtained. In this study, we tried to control H
generation by means of following two methods, one was a method to let metallic Al react prior to the cementation and the other was a method to add an expansion inhibitor that made an oxide film on the surface of metallic Al. The solidified forms prepared using the pre-treated ash and lithium nitrite were not expanded.
倉橋 健介; 富岡 修; 目黒 義弘
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2010) (CD-ROM), p.217 - 220, 2011/01
放射性廃棄物の除染を目標とした超臨界二酸化炭素への金属分離法を開発するため、超臨界二酸化炭素での逆ミセルの研究を行った。DTABとF-pentanolを用いることで逆ミセルの生成が確認され、38MPaで0.42mol/Lの水を超臨界二酸化炭素に溶解することができた。これは純粋な超臨界二酸化炭素に対する水の溶解度の3倍にあたる。水の代わりに0.1mol/Lの硝酸の溶解を試みたところ、水と変わらぬ条件で硝酸を溶解することができた。また、F-pentanolの存在によって逆ミセルに含まれない水分子の溶解が向上し、F-pentanolと水の比率が超臨界二酸化炭素での水の相挙動に影響を与えることがわかった。
川戸 喜実; 富岡 修; 高橋 邦明; 目黒 義弘; 坂本 浩幸*; 芳賀 和子*
JAEA-Technology 2010-013, 38 Pages, 2010/07
原子力機構の各拠点から放射性廃棄物として発生する可燃物や難燃物の焼却灰を固型化するために、セメント系固型化材を用いて模擬焼却灰(飛灰)の基本的な固化特性を調べた。固型化材の種類,焼却灰の充填率,固化遅延物質の含有量などの固化条件をパラメータに固化体の一軸圧縮強度を調べるとともに、不溶化剤を添加して固化体からの焼却灰中の重金属成分の溶出率を調べた。普通ポルトランドセメント(OPC),高炉セメント(BB),低アルカリ性セメント(LAC)は、評価の目安とした一軸圧縮強度1.47N/mmを超えることを確認した。一軸圧縮強度は、BBは焼却灰の充填率を40%にすると1.47N/mm
を超えなかったが、LACは40%でも1.47N/mm
を超えた。BBとLACについて、セメントの硬化遅延物質である鉛と亜鉛の含有量を増加させた固化体を作製し、硬化性への影響を調べた。両固化体ともすべての含有率で1.47N/mm
を超える固化体が得られた。重金属の不溶化剤として、硫酸鉄,硫化ナトリウムはクロムに対する抑制効果が認められたが、ゼオライトとベントナイトは顕著な溶出抑制効果が見られなかった。
目黒 義弘; 富岡 修; 山口 大美; 高橋 邦明
Proceedings of International Symposium on EcoTopia Science 2007 (ISETS '07) (CD-ROM), p.1043 - 1046, 2007/11
低レベル放射性廃棄物の処分コストを下げるためには、廃棄物中の放射能濃度を下げる、廃棄物量を減らす、処分に影響する物質を取り除くなどの廃棄物処理技術が不可欠である。発表者は原子力機構において4つの廃棄物処理技術を開発している。それらは、超臨界二酸化炭素除染法、か焼法、化学還元脱硝法、水蒸気改質法である。これらの方法が廃棄物処理法として将来性のある方法であることを実証した。
Dung, L. T. K.*; 今井 智紀*; 富岡 修; 中島 幹雄; 高橋 邦明; 目黒 義弘
Analytical Sciences, 22(11), p.1425 - 1430, 2006/11
被引用回数:7 パーセンタイル:22.81(Chemistry, Analytical)抽出剤として硝酸とリン酸トリブチルの錯体を含む超臨界二酸化炭素を用いる超臨界流体抽出法(SFE)を数種のリン酸ウラニル化合物と模擬ウラン鉱物からのウランの抽出に適用した。静的抽出工程と動的抽出工程からなる抽出法を構築し、圧力,温度,抽出時間などの実験因子を最適化した。リン酸ウラニル及び模擬鉱石のどちらからも効果的にウランを抽出できることを見いだし、SFE法が鉱石中のウラン分析のための前処理法として有用であることを明らかにした。
目黒 義弘; 富岡 修; 高橋 邦明; 和田 隆太郎*; 山本 誠一*; 福里 隆一*
Proceedings of 8th International Symposium on Supercritical Fluids (ISSF 2006) (CD-ROM), 6 Pages, 2006/11
反応容器の大きさが約4000cmの工学規模の超臨界二酸化炭素リーチング装置を作成した。この装置に、物質移動速度を促進するための、超音波振動,圧力変調,攪拌装置を設置した。ウラン酸化物を付着させた海砂,焼却灰,多孔質アルミナブロックを模擬試料として作成し、同装置を用いてこれら試料から硝酸-トリブチルリン酸錯体を反応剤として含む超臨界二酸化炭素中へのウランの分離を試みた。一回の分離試験に用いる反応剤の量を150g、錯形成工程の圧力を15MPa、温度を60
C、時間を15分とし、溶解操作の圧力を20MPa、温度を60
C、使用CO
量を15kgとして、ウランの分離を行った結果、数回の分離操作によって海砂試料及びアルミナブロック試料から99%以上のウランを分離することができた。物質移動速度促進装置を作動させることによって、ウランの分離効率が向上することを確認した。これによって焼却灰試料からも99%以上のウランを分離できた。
目黒 義弘; 富岡 修; 今井 智紀*; 藤本 成孝*; 中島 幹雄; 吉田 善行; 本多 忠*; 高野 文夫*; 北村 昶*; 和田 隆太郎*; et al.
Proceedings of International Waste Management Symposium 2004 (WM '04) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/03
硝酸-TBP錯体を反応剤として含む超臨界二酸化炭素を用いる超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法を、放射性固体廃棄物からのウランの除去に適用した。海砂,焼却灰,アルミナ製多孔質ブロックを母材とする模擬試料及び、実焼却灰試料,実耐火レンガ試料を用いた。模擬試料及び実廃棄物試料からウランを高効率に除去することができた。実廃棄物からの除染効率の方が、模擬試料からのそれよりも小さかった。10gの実焼却灰試料及び37gの実耐火レンガ試料からそれぞれ1g及び37mgのウランを回収した。
目黒 義弘; 扇柳 仁*; 富岡 修; 井村 久則*; 大橋 弘三郎*; 吉田 善行; 中島 幹雄
Proceedings of 2nd International Symposium on Supercritical Fluid Technology for Energy and Environment Applications (Super Green 2003), p.175 - 179, 2004/00
超臨界流体抽出の最大の特色の一つは、圧力によって金属の分配挙動を制御できることである。この溶媒効果を理論的に解析することによって、金属抽出における最適な条件を推定することが可能となる。硝酸溶液/リン酸トリブチル(TBP)系の超臨界二酸化炭素抽出におけるウラン(VI)とプルトニウム(IV)の分配比(D)及び塩酸溶液/2-メチル-8-キノリノール(HMQ)系の抽出におけるパラジウム(II)の分配比を、種々の圧力で測定した。疎水性の抽出剤であるTBPを用いるウランとプルトニウムの抽出において、分配比の対数値(log D)と二酸化炭素の溶解パラメーターとの間に、負の傾きを持つ直線関係が観察できた。一方、親水性抽出剤であるHMQを用いるパラジウムの抽出では、log Dと溶解パラメーターとの間に、正の傾きを持つ直線関係が観察できた。正則溶液論を用いて、この直線関係を理論的に導出することに成功した。
長瀬 佳之*; 増田 薫*; 和田 隆太郎*; 山本 一良*; 富岡 修; 目黒 義弘; 福里 隆一*
Proceedings of 2nd International Symposium on Supercritical Fluid Technology for Energy and Environment Applications (Super Green 2003), p.254 - 257, 2004/00
超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法を用いた放射性廃棄物の除染法を開発している。これまでに以下のことを明らかにした。(1)ウランの分離にはTBP-HNO錯体が、アルカリ金属の分離にはクラウンエーテルが有効な抽出剤であること。(2)SFL操作条件の中で40
80
Cの温度範囲においては高温であるほど、15
40MPaの圧力範囲では低圧であるほどウランの分離効率が高いこと。(3)抽出剤であるTBP-HNO
錯体を含む超臨界二酸化炭素中においてステンレス鋼(SUS316)が腐食せず安定であること。
渡辺 武志*; 津島 悟*; 山本 一良*; 富岡 修; 目黒 義弘; 中島 幹雄; 和田 隆太郎*; 長瀬 佳之*; 福里 隆一*
Proceedings of 2nd International Symposium on Supercritical Fluid Technology for Energy and Environment Applications (Super Green 2003), p.363 - 366, 2004/00
乾式再処理において使用される固体陰極に付着した溶融塩(LiCl-KCL)を分離,回収する方法を開発することを目的とし、メタノール,エタノール,TBPなどをモディファイヤーとして用いる超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法による海砂-アルカリ金属塩の混合試料からのアルカリ金属の分離挙動を調べた。抽出剤として、ジシクロヘキサノ-18C6, 18C6, 15C5を用いた。メタノールをモディファイヤーとして用いるSFL法によってLiClを分離,回収できた。クラウンエーテルを抽出剤として用いることによってKとSrを高効率に分離できることを見いだした。分離効率は15C518C6
DC18C6の順に大きくなった。
富岡 修*; 目黒 義弘; 磯 修一; 吉田 善行; 榎田 洋一*; 山本 一良*
Proceedings of International Solvent Extraction Conference 2002 (CD-ROM), p.1143 - 1147, 2002/00
ウラン酸化物で汚染した固体廃棄物からウランを除去するための新しい方法を開発した(超臨界COリーチング(SFL)法と称する)。本法は硝酸-TBP錯体を含む超臨界CO
中へのウラン酸化物の溶解反応を原理とする。UO
及びU
O
の粉末がともに60
,20MPaの条件で超臨界CO
中に完全に溶解することを明らかにした。固体廃棄物中のウランの除染法としてのSFL法の適用性を、模擬試料(海砂約50gとUO
またはU
O
約120mgの混合物)を用いて実証した。UO
及びU
O
の除染係数としてそれぞれ100及び10000を得た。
富岡 修*; 目黒 義弘; 磯 修一; 吉田 善行; 榎田 洋一*; 山本 一良*
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(6), p.461 - 462, 2001/06
被引用回数:27 パーセンタイル:85.28(Nuclear Science & Technology)超臨界二酸化炭素(SF-CO)を媒体として用いて、ウラン酸化物を含む固体廃棄物からウランを選択的に溶解して回収する除染方法を開発した。模擬汚染試料として、約100~200mgのUO
あるいはU
O
を均一に混合した砂(平均直径~1mm)約50gを用いた。試料をステンレス鋼製の容器(内容積約50ml)に採取し、これに、200気圧に加圧したSF-CO
と硝酸-リン酸トリブチル錯体溶液(HNO
-TBP錯体,モル比: 4.8:3)との混合流体を50~60
で圧入する(流速: 3ml/min CO
,0.3ml/min HNO
-TBP)。一定時間放置後、SF-CO
を流しながら洗浄し、ウランを含むCO
流体を回収した。溶解処理した後に試料中に残存するウランは、1mg以下(UO
)あるいは0.01mg(U
O
)であり、砂中のウランを100~10000分の1以下に除染できた。
富岡 修; 目黒 義弘; 高橋 邦明
no journal, ,
超臨界二酸化炭素(SF-CO)を分離媒体とする二次廃棄物発生量の少ない除染法を開発し、Pu汚染物の除染に適用する研究を進めているが、PuO
は化学的に安定であるためPuをSF-CO
に溶解することは容易でない。そこで、SF-CO
中に界面活性剤を用いて逆ミセルを形成し、その中に酸化剤や還元剤,抽出剤を導入し、Puを抽出する手法を開発している。本研究では、SF-CO
の代替としてイソオクタンを、PuO
の代替物としてCeO
を用いて、イソオクタンに界面活性剤AOTを加え、硝酸及び還元剤として過酸化水素を内包させた逆ミセルを形成させ、その溶液中へのCeO
の溶解率を調べた。試験温度293KではCeO
はほとんど溶解しなかったが、温度を上げるにつれて溶解速度が上昇し、333Kでは2時間で99%以上が溶解した。また、逆ミセル中にH
O
のみ、もしくはHNO
のみを含有させた場合には、CeO
は全く溶解しなかった。このことから逆ミセルの内核水相内でのCeO
の溶解は、まずH
O
がCeO
表面の4価Ceを還元して3価とし、次にその3価CeをHNO
が溶解するという素反応から成り立つと考えられる。
門脇 春彦; 加藤 篤; 富岡 修; 榊原 哲朗; 山口 大美; 目黒 義弘; 高橋 邦明
no journal, ,
フロー方式による化学的還元分解法によって、高濃度の硝酸ナトリウム溶液中の硝酸イオンを分解した。触媒としてパラジウム-銅担持活性炭,還元剤としてヒドラジンを用いた。フロー方式においても、高効率で硝酸イオンを分解できることを確かめた。分解効率に及ぼす、触媒量,流速,カラム長等の実験因子の影響を調べた。
富岡 修; 門脇 春彦; 目黒 義弘; 高橋 邦明; 加藤 篤*
no journal, ,
低レベル放射性廃液は中和処理や濃縮などの工程を経て高濃度の硝酸ナトリウム溶液となっている。これら廃液の処分後の安全評価等を考慮すると、処分体中に硝酸体窒素が含まれないようにあらかじめ廃液中の硝酸イオンを除去する技術の開発が望まれる。そこでPdとCuをゼオライトに担持した金属触媒とヒドラジンを還元剤として用い、5M硝酸ナトリウム溶液中の硝酸イオンを化学的に窒素ガスに分解する方法を検討した。加温した硝酸ナトリウム溶液とヒドラジンの混合溶液を触媒と接触させる方法において、硝酸イオンの分解効率に及ぼす触媒と還元剤の量の影響を調べた。ヒドラジン量を増すとともに硝酸イオンの残存量が低下し、[NH
]/[NO
]が1.65以上でほぼ99%の硝酸イオンを分解できた。亜硝酸イオンはほとんど存在しなかった。[N
H
]/[NO
]が小さいとき、触媒量の増加とともに脱硝効率が増加した。アンモニアへの転換率は触媒量の増加とともにわずかに減少した。この結果から触媒や還元剤の種類のみならず、操作方法によっても副生成物の発生量を抑制できる可能性を見いだした。
目黒 義弘; 富岡 修; 加藤 篤*
no journal, ,
2から3種類の金属からなる4種類の触媒を準備し、ヒドラジンを還元剤として用いて、4M硝酸ナトリウム溶液中の硝酸イオンを化学的に窒素ガスに分解する方法を検討した。硝酸イオンの分解効率に及ぼす触媒の種類と量及び還元剤量の影響を調べた。また、副生成物の生成挙動も明らかにした。
富岡 修
no journal, ,
現在の核燃料サイクルから発生している種々の汚染物に加え、核燃料サイクルが成熟するにしたがい、多様なウラン・TRU汚染物が発生することが予想される。それら廃棄物処理処分のコスト低減や安全性向上のため、ウランやプルトニウム汚染物を除染する方法の開発が重要である。そこで二次廃棄物発生量の少ない超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法を技術的基盤とし、それら汚染物を除染する方法を開発している。圧縮処理された使用済みHEPAフィルタ,焼却灰,耐火レンガ,硬質ポリ塩化ビニルなどのウランで汚染した模擬除染対象物を作製し、そこからウランを除染した結果を系統的にまとめた。また、プルトニウム除染へのSFL法の適用性を調べることを目的とした硝酸プルトニウムの分離試験結果、及び、より高度にアクチノイドを除染するために超臨界二酸化炭素の中に逆ミセルを形成させ、その中に酸化剤や抽出剤を導入してプルトニウムを抽出する新しい手法について報告をする。
富岡 修; 目黒 義弘
no journal, ,
超臨界二酸化炭素(SF-CO)を分離媒体とする二次廃棄物発生量の少ない除染技術を開発し、Pu汚染物に適用する研究を進めているが、PuO
は化学的に安定であるためPuをSF-CO
に溶解することは容易ではない。そこで、SF-CO
中に界面活性剤を用いて逆ミセルを形成し、その中に酸化剤や還元剤,抽出剤を導入し、Puを抽出する手法を開発している。本研究では、PuO
の代替物としてCeO
を用いて、SF-CO
に界面活性剤AOTとエタノールを加え、硝酸及び還元剤として過酸化水素を内包させた逆ミセルを形成させ、そのAOT/SF-CO
逆ミセル中へのCeO
の溶解挙動について調べた。313Kでは30MPa付近でAOT/SF-CO
逆ミセルは無色透明になり、硝酸と還元剤として過酸化水素を内包させたAOT/SF-CO
逆ミセルの生成が確認できた。また、試験温度を上げるにつれて逆ミセルが生成する圧力は上昇し、333Kの場合では32MPa程度となった。CeO
の溶解においては、313K, 35MPaで試験を行った結果、今回の条件では3時間の溶解反応で0.5mgのCeを溶解・回収できた。
倉橋 健介; 富岡 修; 目黒 義弘; 高橋 邦明
no journal, ,
逆ミセルを用いた硝酸塩の超臨界二酸化炭素への溶解を検討した。窓付きの耐圧セルに界面活性剤,エントレーナーとしてF-pentanol,硝酸塩を含む水溶液を任意量採り、二酸化炭素を加え圧力を上昇させた。セル内がある一定の圧力を超えると、セル内は一様な相となった。このときの圧力をCloud Point Pressure(CPP)とし、水分量及び塩濃度がCPPに及ぼす影響について調べた。界面活性剤として中性の親水基を持つCE
を用いた。水分量がある一定を超えると、界面活性剤が存在する場合、存在しない場合よりもCPPが低くなった。これはC
E
が作る逆ミセルに水が取り込まれるためであると考えられる。一方、硝酸ナトリウムを含む水溶液を加えた場合、純水の場合よりもCPPは大きくなった。このことから、硝酸ナトリウムは超臨界二酸化炭素中で逆ミセルを不安定化させると考えられる。