Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
熊田 高之; 岩原 大輔*; 西辻 祥太郎*; 阿久津 和宏*; 三浦 大輔; 元川 竜平; 杉田 剛; 鳥飼 直也*; 網野 直也*; 奥 隆之; et al.
Journal of Physical Chemistry C, 128(21), p.8797 - 8802, 2024/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)スピンコントラスト変調中性子反射率法を用いて自動車用ゴムタイヤに用いるブタジエンゴムがシランカップリング剤を通じてシリカ表面とどのように結合しているかを調べた。ブタジエンゴムとシランカップリング剤をシリコン基板にコートした後アニールした試料では、シリコン基板表面にシランカップリング剤とポリブタジエンが7:3の比で絡みあった膜が形成されるのに対し、シランカップリング剤をあらかじめコートした後にポリブタジエンをコートした試料では両者の絡み合いが足りないために容易に剥離してしまうことを突き止めた。
熊田 高之; 三浦 大輔*; 阿久津 和宏*; 奥 隆之; 鳥飼 直也*; 新関 智丈*
波紋, 32(4), p.165 - 168, 2022/11
スピンコントラスト変調中性子反射率法を用いて樹脂と多孔質メチル化シリカ2層膜の構造解析を行った。ところが、一般的なガウス界面を用いる限り共通の構造パラメーターで複数の反射率曲線を再現することができなかった。そこで樹脂がメチル化シリカの空孔に侵入する割合を変えたところきれいに再現することができた。
熊田 高之; 三浦 大輔*; 阿久津 和宏*; 大石 一城*; 森川 利明*; 河村 幸彦*; 鈴木 淳市*; 奥 隆之; 鳥飼 直也*; 新関 智丈*
Journal of Applied Crystallography, 55(5), p.1147 - 1153, 2022/10
被引用回数:2 パーセンタイル:37.43(Chemistry, Multidisciplinary)スピンコントラスト変調中性子反射率法は一つの試料一つのビームラインから複数の反射率曲線が得られる手法である。我々はその特徴を生かしてメチル化ポリシラザンから作られた多孔質シリカ界面においてアクリルウレタン樹脂は多孔質体内に入り込まないことを見出した。
熊田 高之; 阿久津 和宏*; 大石 一城*; 森川 利明*; 河村 幸彦*; 佐原 雅恵*; 鈴木 淳市*; 三浦 大輔*; 鳥飼 直也*
J-PARC 20-02; J-PARC MLF Annual Report 2019, p.38 - 40, 2021/00
Neutron reflectivity (NR) is used to determine the nanostructure of surfaces and interfaces of thin film samples. NR has an ad-vantage over X-ray reflectivity for measuring deeply-buried interface of materials. However, it is difficult to determine the structure of complex multiple surface and interfaces of the thin film from a single reflectivity curve. To overcome the problem, we developed a new technique called spin-contrast-variation neutron reflectometry (SCV-NR), which utilizes the property that coherent polarized-neutron scattering length of a proton remarkably varies as a function of the proton polarization, PH, against the neutron polarization direction. As PH increases, the scattering length density (SLD) of each layer proportionally increases with the number density of protons, resulting in the variation of NR curves. The structure of multiple surface and interfaces of a thin film can be determined from the multiple curves.
熊田 高之; 三浦 大輔*; 阿久津 和宏*; 鈴木 淳市*; 鳥飼 直也*
波紋, 30(4), p.207 - 211, 2020/11
スピンコントラスト変調中性子小角散乱法が複合材料における散乱を成分ごとに切り分けてそれぞれの構造を決定したように、スピンコントラスト中性子反射率法では薄膜試料における反射を面ごとに識別してそれぞれの構造を決定できることが示された。
宮崎 司*; 宮田 登*; 吉田 鉄生*; 有馬 寛*; 津村 佳弘*; 鳥飼 直也*; 青木 裕之; 山本 勝宏*; 金谷 利治*; 川口 大輔*; et al.
Langmuir, 36(13), p.3415 - 3424, 2020/04
被引用回数:17 パーセンタイル:62.71(Chemistry, Multidisciplinary)We investigated in detail the structures in the poly(vinyl alcohol) (PVA) adsorption layers on a Si substrate, which remained on the substrate after immersing the relatively thick 30 - 50 nm films in hot water, by neutron reflectometry under humid conditions. For the PVA with a degree of saponification exceeding 98 mol %, the adsorption layer exhibits a three-layered structure in the thickness direction. The bottom layer is considered to be the so-called inner adsorption layer that is not fully swollen with water vapor. This may be because the polymer chains in the inner adsorption layer are strongly constrained onto the substrate, which inhibits water vapor penetration. The polymer chains in this layer have many contact points to the substrate via the hydrogen bonding between the hydroxyl groups in the polymer chain and the silanol groups on the surface of the Si substrate and consequently exhibit extremely slow dynamics. Therefore, it is inferred that the bottom layer is fully amorphous. Furthermore, we consider the middle layer to be somewhat amorphous because parts of the molecular chains are pinned below the interface between the middle and bottom layers. The molecular chains in the top layer become more mobile and ordered, owing to the large distance from the strongly constrained bottom layer; therefore, they exhibit a much lower degree of swelling compared to the middle amorphous layer. Meanwhile, for the PVA with a much lower degree of saponification, the adsorption layer structure consists of the two-layers. The bottom layer forms the inner adsorption layer that moderately swells with water vapor because the polymer chains have few contact points to the substrate. The molecular chains in the middle layer, therefore, are somewhat crystallizable because of this weak constraint.
熊田 高之; 阿久津 和宏*; 大石 一城*; 森川 利明*; 河村 幸彦*; 佐原 雅恵*; 鈴木 淳市*; 鳥飼 直也*
Journal of Applied Crystallography, 52(5), p.1054 - 1060, 2019/10
被引用回数:4 パーセンタイル:38.04(Chemistry, Multidisciplinary)スピンコントラスト変調中性子反射率法を用いて高分子膜の測定を行った。ポリスチレン薄膜の測定においては核偏極に従って変化する反射率曲線は全て同一の構造因子を用いて綺麗に再現することができた。本結果は、スピン拡散機構によって表面や界面を含めて試料が均一に偏極していることを示したものであり、本手法から構造因子を高い信頼性をもって得られることを担保する結果となった。また、ミクロ相分離したブロック共重合体の測定では、核偏極によって特定の界面構造が選択的に得ることができることを示した。
宮崎 司*; 宮田 登*; 浅田 光則*; 津村 佳弘*; 鳥飼 直也*; 青木 裕之; 山本 勝宏*; 金谷 利治*; 川口 大輔*; 田中 敬二*
Langmuir, 35(34), p.11099 - 11107, 2019/08
被引用回数:25 パーセンタイル:69.23(Chemistry, Multidisciplinary)We investigated the swelling behaviors of poly(vinyl alcohol) (PVA) films deposited on Si wafers with water vapor, which is a good solvent for PVA for elucidating structural and dynamical heterogeneities in the film thickness direction. Using deuterated water vapor, structural and dynamical differences in the thickness direction can be detected easily as different degrees of swelling in the thickness direction by neutron reflectivity. Consequently, the PVA film with a degree of saponification exceeding 98 mol % exhibits a three-layered structure in the thickness direction. It is considered that an adsorption layer consisting of molecular chains that are strongly adsorbed onto the solid substrate is formed at the interface with the substrate, which is not swollen with water vapor compared with the bulk-like layer above it. The adsorption layer is considered to exhibit significantly slower dynamics than the bulk. Furthermore, a surface layer that swells excessively compared with the underneath bulk-like layer is found. This excess swelling of the surface layer may be related to a higher mobility of the molecular chains or lower crystallinity at the surface region compared to the underneath bulk-like layer. Meanwhile, for the PVA film with a much lower degree of saponification, a thin layer with a slightly lower degree of swelling than the bulk-like layer above it can be detected at the interface between the film and substrate only under a high humidity condition. This layer is considered to be the adsorption layer composed of molecular chains loosely adsorbed onto the Si substrate.
中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
鳥飼 直也*; 武田 全康
波紋, 18(4), p.221 - 227, 2008/10
中性子反射率法は中性子が物質界面で示す光学的性質を利用して界面構造を非破壊的にサブナノメータの訓間分解能を調べる手法であり、界面の研究に必要不可欠な手法である。中性子の物質界面での反射は一次元の井戸型ポテンシャル問題としてShrdinger方程式で扱うことができる。この解説では、ひとつの界面を持つ単純な単層膜から多数の界面を持つ多層膜試料の中から、典型的な例を用いてその原理を解説する。
山崎 竜也; 朝岡 秀人; 武田 全康; 山崎 大; 田口 富嗣; 鳥飼 直也*; 豊島 安健*; 社本 真一
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 33(3), p.611 - 614, 2008/09
われわれはSrTiOのテンプレートとなるSrやSrO薄膜とSi基板との格子不整合の緩衝域として水素,重水素単原子バッファー層を挿入し、12%もの格子不整合を克服した薄膜成長に成功した。単原子のナノレベル緩衝域の存在で、このような大きな格子不整合を克服しヘテロエピタキシー成長が成立したケースは極めて稀で、このユニークな薄膜の界面構造を解明することによって、新たな異種物質接合形態を見いだせる可能性が高い。しかしこの埋もれた界面は、通常の顕微鏡的な方法による直接的な観測が困難なため、これまで成膜後も界面に水素単原子層が残存しているか否か未だ実験的検証が十分になされておらず、水素表面への吸着原子の影響や、安定性について不明な点が多い。本研究では、埋もれた微小領域の水素界面層を実測する目的で、水素界面層を重水素に置換し中性子に対するコントラストを変化させ、解析精度を上げた中性子反射率測定を行った。また同時に多重内部反射赤外分法(MIR-FTIR)法を用いて、その場観察による基板直上の埋もれた水素・重水素界面での原子振動・結合状態の精密評価を行っている。これら複合的な手法による埋もれた界面解析の試みを紹介する。
Kim, K. Y.*; Hwang, Y. S.*; Park, J.-G.*; 鳥飼 直也*; 武田 全康; Han, S. W.*; Shin, S. C.*
Physica Status Solidi (B), 244(12), p.4499 - 4502, 2007/12
被引用回数:1 パーセンタイル:6.38(Physics, Condensed Matter)交換磁気結合が働く2層膜構造のFe/Cr(100)の交換結合と保磁力の磁場中冷却効果をSQUID磁束計で調べた。磁場中冷却を行うと、新たに磁化が誘起されて、磁化の絶対値が増加した。この増加は、界面で固定されていたCrのスピンが存在することの証拠であると解釈することができる。さらに、すべてのスピンは、保磁力や磁化の増加には寄与しているものの、交換磁気バイアス効果に対してはすべてのスピンが関与しているわけではないことを見いだした。
山崎 大; 曽山 和彦; 海老澤 徹*; 武田 全康; 鳥飼 直也*; 田崎 誠司*; 松岡 秀樹*
Physica B; Condensed Matter, 356(1-4), p.229 - 233, 2005/02
被引用回数:1 パーセンタイル:5.93(Physics, Condensed Matter)J-PARCの物質・生命科学研究施設で提案されている水平型中性子反射率計に付加して、表面・界面のダイナミクスを研究するためのスピンエコー・オプションの設置を検討している。これは共鳴スピンエコー法に基づくものであり、時間にして100ナノ秒オーダー以下のダイナミクスを対象としている。これにより、高分子膜における呼吸モード,高分子側鎖の運動など、薄膜中でのダイナミクスの解明が期待される。この講演では、スピンエコー・オプションの原理と特徴、並びに開発計画とその現状について報告する。
武田 全康; 鳥飼 直也*; 猪野 隆*; 田崎 誠司*
KENS Report-XIV, p.205 - 206, 2003/00
高エネルギー加速器研究機構・物質材料研究所に設置されているPORE偏極中性子反射率計の現状と最近のアップグレードについて報告する。偏極中性子の特徴を活かした磁性薄膜・人工格子の磁気構造の研究を進めるとともに、J-PARC計画で重要となる偏極中性子デバイスの開発も始めた。大きなものとしては、Spin-Exchange法を使ったHe偏極フィルターと、パルス中性子を使ったスピンエコー法の開発である。前者はすでに基礎的な開発が終わり、実際のテストを進める準備を行っているところである。後者は、0.3-0.9nmの波長域でエコーシグナルの観測に成功している。また、偏極中性子集光デバイスを導入することにより、0.8nm以上の波長域で、最大5倍の入射強度の増強に成功した。
熊田 高之; 阿久津 和宏*; 大石 一城*; 森川 利明*; 河村 幸彦*; 鈴木 淳市*; 鳥飼 直也*
no journal, ,
これまで中性子小角散乱測定で養ったスピンコントラスト変調法とよばれる本技術を中性子反射率測定に適用することにより、これまで見落とされていた薄膜試料の詳細な表面構造情報を得ることができるようになると考えた。現在、J-PARC MLFの中性子反射率計(写楽BL17)におけるスピンコントラスト実験に向けた動的核スピン偏極(DNP)装置の開発を進めている。2017年1月現在、無冷媒ヘルムホルツ型超電導マグネット/クライオスタット(Cryogenic製、3.3T, 2.3K)に、パワーアンプ付きマイクロ波発振器(Millitech, Keycom製、94GHz, 1W)、反射率実験用インサートを組み合わせた本装置に、TEMPOラジカル添加ポリスチレン標準試料を挿入してスピンコントラスト変調実験に最低限必要となる核偏極度7%を達成している。今後3月末のマシンタイムまでに、偏極度向上および中性子反射率実験の測定効率向上に向けたDNPインサート回りのさらなる改良、薄膜試料にあわせた偏極度測定用NMR回路の感度向上、水素核偏極薄膜標準試料の作成方法の確立などを進める。
朝岡 秀人; 武田 全康; 曽山 和彦; 社本 真一; 山崎 竜也; 鳥飼 直也*
no journal, ,
SrTiOのテンプレートとなるSrやSrO薄膜とSi基板との格子不整合の緩衝域として水素,重水素単原子バッファー層を挿入し、12%もの格子不整合を克服した薄膜成長に成功した。単原子のナノレベル緩衝域の存在で、このような大きな格子不整合を克服しヘテロエピタキシー成長が成立したケースは極めて稀で、このユニークな薄膜の界面構造を解明することによって、新たな異種物質接合形態を見いだせる可能性が高い。しかしこの埋もれた界面は、通常の顕微鏡的な方法による直接的な観測が困難なため、これまで成膜後も界面に水素単原子層が残存しているか否か未だ実験的検証が十分になされておらず、水素表面への吸着原子の影響や、安定性について不明な点が多い。本研究では、埋もれた微小領域の水素界面層を実測する目的で、水素界面層を重水素に置換し中性子に対するコントラストを変化させ、解析精度を上げた中性子反射率測定を行った。また同時に多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法を用いて、その場観察による基板直上の埋もれた水素・重水素界面での原子振動・結合状態の精密評価を行っている。これら複合的な手法による埋もれた界面解析の試みを紹介する。
熊田 高之; 阿久津 和宏*; 大石 一城*; 森川 利明*; 河村 幸彦*; 鈴木 淳市*; 鳥飼 直也*
no journal, ,
現在我々は、スピンコントラスト法をJ-PARC MLFの中性子反射率計(写楽BL17)に展開するにあたり、反射率用試料核偏極(DNP)装置の開発を急ピッチで進めている。これまでに、MLFが管理する無冷媒型マグネット/クライオスタットを用いて、ポリスチレン標準試料で核偏極度12%@2.5Kを達成した。これは、スピンコントラスト変調実験に最低限必要となる偏極度であり、ヘリウムを汲み足す従来装置の到達偏極度(50%@1.1K)に遠く及ばない。現在、試料の冷却効率改善に向けてクライオスタットインサートの構造最適化に取り組んでいる。また、薄膜試料測定に合わせたNMR感度の向上に取り組んでいる。これは、従来の小角散乱測定用試料の厚さが1mm程度であったのに対して、反射率用試料の厚さは100nm程度であるため、従来のNMR回路では偏極度測定に十分な信号強度が得られないためである。我々は現在の連続波NMR回路をパルス化することにより測定感度の大幅な向上を目論んでいる。
熊田 高之; 阿久津 和宏*; 河村 幸彦*; 森川 利明*; 佐原 雅恵*; 鈴木 淳市*; 鳥飼 直也*
no journal, ,
J-PARC MLF SHARAKU (BL17)を用いてスピンコントラスト変調中性子反射率実験に成功した。ポリスチレン単層膜において偏極中性子反射率曲線は振動やスロープも含めて水素核偏極度とともに理論予測どおりに変化した。本結果は表面およびシリコン基板との界面を含めて単層膜が均一に偏極していることを実証するものである。また、ラメラ積層構造を持つスチレン・イソプレンブロック共重合体の反射率曲線は核偏極によって複雑に変化した。無偏極および正負核偏極時の反射率曲線に対してグローバルフィッティングをかけることにより、多層膜表面にラメラ周期程度の深さのホールが多数存在することを見出した。本結果は顕微鏡観察のデータとも良い一致を示した。
熊田 高之; 三浦 大輔*; 阿久津 和宏*; 鳥飼 直也*; 新関 智丈*
no journal, ,
透過率の高い中性子線を用いて反射率測定を行うと多層膜中に埋もれた界面の構造を決定できるというアイデアに基づき、これまで多くの測定が行われ成果が発表されてきた。しかしながら、従来の反射率法は原理的に多層膜における複数の面からの反射を識別することができない。さらに、ソフトマテリアルの多層膜試料などでは、成分間の絡み合いにより界面がぼやける結果その反射信号強度が弱まり試料および基板表面からの強い信号に隠れてしまうことが多々ある。スピンコントラスト変調中性子反射率法は、中性子の水素核に対する散乱能が互いのスピン方向に強く依存する性質を用いた測定法である。本手法を用いると、複数の面からの散乱成分を識別することができる。また、従来法では試料や基板表面からの強い反射信号に埋もれて見えなかった埋もれた界面の構造情報を抽出することができる。本講演では偏極性能を向上した核偏極装置を用いた最新の結果を交えて本測定法のメリットと今後の研究の方向性を紹介する。
朝岡 秀人; 武田 全康; 山崎 大; 山崎 竜也; 田口 富嗣; 社本 真一; 鳥飼 直也*
no journal, ,
SrTiOのテンプレートとなるSrやSrO薄膜と、Si基板との格子不整合の緩衝域として水素単原子によるバッファー層を挿入し、12%の格子不整合を克服した薄膜成長に成功した。本研究では、埋もれた微小領域の水素界面層を実測する目的で、水素界面層を重水素に置換し中性子に対するコントラストを変化させ、解析精度を上げた中性子反射率測定を行うとともに、多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法を用いたその場観察による基板直上の埋もれた水素・重水素界面での原子振動・結合状態の精密評価や、透過型電子顕微鏡(TEM)による不整合界面の構造評価を行っている。これら複合的な手法による埋もれた界面解析の試みを紹介する。