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山田 高寛*; 渡邉 健太*; 野崎 幹人*; Shih, H.-A.*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 57(6S3), p.06KA07_1 - 06KA07_6, 2018/06
被引用回数:6 パーセンタイル:27.17(Physics, Applied)高性能AlGaN/GaN-HFETの実現に絶縁膜/AlGaN界面制御が重要である。本研究ではAlGaN表面の熱酸化過程を調べるとともに、AlGaN/GaN MOSキャパシタの電気特性に関する表面酸化処理の効果ついて調べた。Si(111)基板上にAlGaN/GaN層をエピ成長した試料を用いた。AlGaN表面の酸化は400度の低温から進行することがわかった。しかしながら、表面形状の目立った変化は800度まで確認されなかったことから、AlGaN表面には極薄の酸化層が形成されていると考えられる。一方、850度以上では酸化物結晶粒の形成が観察され、その成長はAlGaN表面の平坦性を著しく低下させたことから、AlGaN/GaN MOSキャパシタは800度以下で酸化処理したAlGaN表面上に形成された。まず、反応性スパッタによりゲート絶縁膜としてAlON膜(18nm)を成膜した後、膜質改善のため窒素中で800度、3分間の熱処理を施した。そして、Al/TiオーミックコンタクトおよびNiゲート電極を蒸着してMOSキャパシタを作製した。先の研究成果から、我々は熱酸化を施していないAlON直接成膜の試料において、比較的に良好な界面特性が得られることを確認している。その容量-電圧(C-V)カーブと比べて、800度熱酸化した試料では、周波数分散の増加やC-Vカーブの傾きの減少が確認され、界面特性が劣化することがわかった。一方、400度で酸化処理した試料では、界面特性の更なる改善が確認され、ヒステリシスも減少することがわかった。
野崎 幹人*; 渡邉 健太*; 山田 高寛*; Shih, H.-A.*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 57(6S3), p.06KA02_1 - 06KA02_7, 2018/06
被引用回数:22 パーセンタイル:68.04(Physics, Applied)MOSゲート構造の採用によるAlGaN/GaN-HFETの高性能化のためにはリーク電流が少なく、かつ界面特性が良好なゲート絶縁膜が必要である。AlO
膜は比較的高い誘電率と広いバンドギャップを持つことから有望視されているが、界面特性向上技術の開発や電子注入耐性の低さによる閾値電圧変動等の課題を抱えている。本研究ではALD法によるAlON成膜を検討した。MOSキャパシタのC-V特性には界面欠陥応答に起因する周波数分散がほとんど見られておらず、AlON/AlGaN界面が良好であることがわかる。AlON試料は同様にALD法で堆積したAl
O
MOSキャパシタよりもシフト量が少なく、電子注入耐性の向上も確認できた。これらの良好な特性は本研究のALD-AlON膜がGaN MOSデバイス向けのゲート絶縁膜として有望であることを示している。
渡邉 健太*; 寺島 大貴*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 57(6S3), p.06KA03_1 - 06KA03_6, 2018/06
被引用回数:11 パーセンタイル:45.30(Physics, Applied)AlGaN/GaN MOS-HFETの高性能化・ノーマリオフ化には、高品質なゲート絶縁膜が必要である。これまで我々はAlO
に窒素を添加したAlON膜がAl
O
膜よりも電子注入耐性および界面特性に優れることを明らかにしている。本研究では、その良好な界面特性を維持しつつ、更に絶縁性の向上を図るため、薄いAlON界面層上にバンドギャップの広いSiO
膜を積層したSiO
/AlON/AlGaN/GaN構造について検討した。その結果、AlON界面層の厚さが約3.3nmと薄い場合でも、SiO
/AlON積層構造はAlON単層の場合と同等の容量-電圧特性を示し、良好な界面特性を示した。また、絶縁破壊電界はAlON単層と比べて2倍以上の約8MV/cmを示した。以上の結果は、SiO
/AlON積層構造が優れた界面特性と絶縁特性を両立するGaN MOSデバイス向けゲート絶縁膜として有望であることを意味している。
渡邉 健太*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
Applied Physics Letters, 111(4), p.042102_1 - 042102_5, 2017/07
被引用回数:17 パーセンタイル:59.35(Physics, Applied)GaNは絶縁破壊電界などSiC以上の優れた物性値を有するため、パワーデバイスへの応用が期待されている。また、AlGaN/GaN HFETは優れた高周波特性を示すが、ゲートリーク電流低減のためにMOSゲート構造の実現が望まれている。本研究では、AlO
及びAlONについて成膜時の基板温度を室温から300度の範囲で変化させ、放射光光電子分光法によるMOS界面構造評価及び、MOSキャパシタによる電気特性評価を行った。その結果、Al
O
を300度で成膜した場合、成膜中にAlGaN表面の酸化及び後熱処理によるGa拡散が見られ、界面特性が劣化することがわかった。それに対しAlONは成膜温度に関わらず界面反応のほとんどない良好な熱的安定性を示し、また界面特性にも優れることがわかった。
山田 高寛*; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 渡邉 健太*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; et al.
Journal of Applied Physics, 121(3), p.035303_1 - 035303_9, 2017/01
被引用回数:77 パーセンタイル:92.43(Physics, Applied)GaNは高耐圧、大電流、低損失の次世代パワーデバイス材料として注目されている。GaN表面の酸化処理技術には、表面パッシベーション技術や、アイソレーション技術、ゲート絶縁膜技術などがあり、デバイス特性向上のための重要な要素技術となっている。そのため、GaN表面の熱酸化処理はこれまで詳細な検討が行われてきている。しかし、その酸化物形成過程は十分解明されていない。例えば、これまで厚いGaN酸化物の形成については多くの報告があるが、初期酸化過程については少ない。また、X線光電子分光(XPS)分析は、そのGaN表面の初期酸化過程の評価によく利用されているが、Ga-NやGa-O結合成分の正確な特定には至っていない。さらに、形成されたGaN酸化物の構造特性評価も十分な検討は行われていない。本研究では、GaN表面の熱酸化過程をXPS、分光エリプソメトリ(SE)、原子間力顕微鏡(AFM)、X線回折(XRD)測定を用いて評価した。特に、異なる転位密度を有するエピGaN層の酸化物形成過程について調べた。本実験には、Si基板上および自立GaN基板上にエピ成長した2種類のGaN試料を用いた。GaN/SiとGaN/GaN試料の転位密度は108と105cm-2台になるとそれぞれ見積もられている。両試料は大気圧O雰囲気中において700
1000
Cの温度範囲で30分間熱酸化した。800
C以下の熱酸化では、表面近傍に存在する欠陥の酸化によると考えられる厚さ1nm以下の薄い酸化層が形成された。この酸化層の膜厚は酸化温度とは無関係にほとんど変化していなかったことから、酸化が飽和傾向にあると考えられた。また、GaN/Siで観察された転位部では微小な酸化物結晶の形成が確認されており、転位部において優先的に酸化が進行することがわかった。900
C以上の更なる酸化温度の増加では、
-と
- Ga
O
結晶粒が両エピGaN層上にエピタキシャリに成長した。GaN/Siでは、転位部で顕著にGa
O
結晶が成長したため、荒れた表面形状が観察された。一方、GaN/GaNでもGa
O
微結晶粒が観察領域全面に渡って形成されたが、比較的平坦な表面形状が維持されていることがわかった。
淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 伊藤 丈予*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
Applied Physics Express, 9(10), p.101002_1 - 101002_4, 2016/10
被引用回数:43 パーセンタイル:83.58(Physics, Applied)熱安定性, 信頼性および界面特性の観点でALGaN/GaN上のAlONゲート絶縁物の優れた物理的および電気的特性が、AlON堆積後のアニールによって得られた。アルミナへの窒素混入によって絶縁物/AlGaN界面におけるインターミキシングを抑えるとともにAlO
膜中の電気的な欠陥の数を減少させることが示された。結果として、電荷注入に対する安定性をもたらすとともに界面欠陥密度を1.2
10
cm
eV
に抑えた高品質AlON/AlGaN/GaN金属-絶縁物-半導体キャパシターを得ることができた。絶縁物への窒素取り込みの重要性を実験結果から議論した。
野崎 幹人*; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; 渡部 平司*
Applied Physics Express, 9(10), p.105801_1 - 105801_4, 2016/10
被引用回数:7 パーセンタイル:31.34(Physics, Applied)n型GaNエピ層とTiベース電極間の界面反応は、放射光X線光電子分光によって調べた。金属的Gaと薄膜TiN合金が、Alキャッピング層を堆積した界面において室温でも形成された。積層Ti/AlとTiのみの電極の比較から、反応性Ti下地層を形成する酸素捕捉元素としてAlキャッピング層が本質的に機能することが示された。アニール中金属的中間層の成長が観測された。低温プロセスを伴うn型GaN低抵抗オーミック接触を達成するための指針を議論する。
渡邉 健太*; 山田 高寛*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; Shih, H.*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
高性能AlGaN/GaN-HFETの実現には、絶縁膜/AlGaN界面制御が重要である。GaN表面に対しては、熱酸化により極薄GaOx層を形成した後SiOを堆積したSiO
/GaOx/GaN構造が良好な界面特性を示すことを確認している。AlGaN表面に対しても、オゾンでAlGaN表面を酸化させた後、原子層堆積したAl
O
/AlGaN界面で電気特性が改善したとの報告があるが、AlGaN表面の初期酸化過程に関しては十分な評価は行われていない。そこで大気圧酸素雰囲気中、200-1000度で30分間熱酸化を行ったAlGaN表面を放射光光電子分光分析によって詳細に調べたところ、熱酸化温度が高いほどGa2pスペクトルは高結合エネルギー側にシフトしていることがわかった。Ga2pスペクトルはGa-N成分とGa酸化物起因のGa-O成分の2つにピーク分離可能であり、AlGaN及びGaN表面のGa酸化物(Ga-O)成分比の熱酸化温度依存性から、AlGaNでは酸化温度400度以上で、GaNは700度以上で酸化物が徐々に増加しており、またどちらも900度以上で酸化物が急激に増加していることがわかった。このことからAlGaN表面はGaNと比較して比較的低温でも酸化されやすいと言える。
渡邉 健太*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
GaNはパワーデバイスへの応用が期待されている。ゲート絶縁膜として原子層堆積法(ALD)によるAlO
が広く検討されているが、現在のところ十分な界面特性は得られていない。ALDとスパッタ法の違いとして、ALDでは300度程度で成膜しているのに対し、スパッタ成膜は室温で実施していることから成膜温度が界面特性に影響を与えていると推察される。そこで本研究では、Al
O
及びAlONについて成膜時の基板温度を室温から300度の範囲で変化させ、放射光光電子分光法によるMOS界面構造評価及び、MOSキャパシタによる電気特性評価を行った。その結果、Al
O
を300度で成膜した場合、成膜中にAlGaN表面の酸化及び後熱処理によるGa拡散が見られ、界面特性が劣化することがわかった。それに対しAlONは成膜温度に関わらず界面反応のほとんど無い良好な熱的安定性を示し、また界面特性にも優れることがわかった。
伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 細井 卓治*; 志村 考功*
no journal, ,
本研究では次世代パワーデバイス材料として期待されているn-GaN層上にTiおよびAl/Tiを蒸着し、加熱による界面反応について放射光光電子分光分析を行った。Si(111)上にn-GaN層をエピタキシャル成長した基板にTi層またはAl/Ti層をスパッタ成膜した。これらの試料についてSPring-8 BL23SUの表面化学実験ステーションでGa3d光電子スペクトルを室温で測定した。Al/Ti積層試料では金属Gaが見られるものの、Ti単層試料では見られないことから、Ti上へのAl積層がコンタクト界面構造を顕著に変化させることが示唆された。さらにAl/Ti積層試料を超高真空中で600Cまで加熱すると、400
C以上で金属Gaが増大し、界面反応がさらに進行することが分かった。
渡邉 健太*; 寺島 大貴*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; et al.
no journal, ,
AlGaN/GaN MOS-HFETの高性能化・ノーマリオフ化には、高品質なゲート絶縁膜が必要である。これまで我々はAlO
に窒素を添加したAlON膜がAl
O
膜よりも電子注入耐性および界面特性に優れることを明らかにしている。本研究では、その良好な界面特性を維持しつつ、更に絶縁性の向上を図るため、薄いAlON界面層上にバンドギャップの広いSiO
膜を積層したSiO
/AlON/AlGaN/GaN構造について検討した。その結果、AlON界面層の厚さが約3.3nmと薄い場合でも、SiO
/AlON積層構造はAlON単層の場合と同等の容量-電圧特性を示し、良好な界面特性を示した。また、絶縁破壊電界はAlON単層と比べて2倍以上の約8MV/cmを示した。以上の結果は、SiO
/AlON積層構造が優れた界面特性と絶縁特性を両立するGaN MOSデバイス向けゲート絶縁膜として有望であることを意味している。
野崎 幹人*; 渡邉 健太*; 山田 高寛*; Shih, H.*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
AlGaN/GaN MOS-HFETの高性能化にはリーク電流が少なく界面特性の良好なゲート絶縁膜が必要である。AlO
膜は比較的高い誘電率と広いバンドギャップを持つことから有望視されているが、界面特性向上技術の開発や電子注入耐性の低さによる閾値電圧変動等の課題を抱えている。本研究では更なる膜質と段差被覆性の向上を狙い、ALD法によるAlON成膜を検討した。MOSキャパシタのC-V特性には界面欠陥応答に起因する周波数分散がほとんど見られておらず、AlON/AlGaN界面が良好であることがわかった。また蓄積電圧から-10Vまで掃引した際のC-Vカーブでは、AlON試料は同様にALD法で堆積したAl
O
MOSキャパシタよりもシフト量が少なく、電子注入耐性の向上も確認できた。これらの良好な特性は本研究のALD-AlON膜がGaN MOSデバイス向けのゲート絶縁膜として有望であることを示している。
橋本 直幸*; 磯部 繁人*; 岡 弘*; 林 重成*; 上田 幹人*; 山下 真一郎; 板倉 充洋; 都留 智仁
no journal, ,
原子炉および次世代型エネルギー炉の安全な稼働には、高エネルギー粒子照射環境に十分な耐性を持つ構造材料が必要不可欠であり、従来構造材料として信頼性の高い既存構造材料を基礎に材料開発が行われてきた。材料開発のポイントは、中性子エネルギーによる材料の照射損傷とそれに起因する機械的特性劣化の抑制にある。これまでの基本戦略は、既存構造材料の改良であり、製造工程や熱処理による微細組織の最適化や材料の化学組成の調整で対応してきたが、耐照射性という点で劇的な効果は得られなかった。そこで我々は、弾き出し損傷が起こらないあるいは弾き出し損傷後すぐに回復する材料の創製を目標に掲げ、この挑戦に可能性を感じさせる候補材料として、ハイエントロピー合金: HEA(高濃度固溶体合金: CSA)に着目してきた。HEAについては、最近、材料構成原子の拡散挙動や欠陥形成挙動における特異性および高温での照射損傷に対する優位性についても報告されるようになってきた。本発表では、次世代小型炉に対応した技術である積層造型(AM)法を用い、高温で耐照射性を有する低放射化ハイエントロピー材料(RA-HEAs)の創製を目的に実施した基礎基盤研究の現在までに得られている成果を紹介する。
橋本 直幸*; 上田 幹人*; 林 重成*; 岡 弘*; 磯部 繁人*; 山下 真一郎; 板倉 充洋; 都留 智仁
no journal, ,
次世代小型炉に対応した技術である金属積層造形法(3Dプリンティング)を用い、高温で耐照射性を有する低放射化ハイエントロピー材料の創製を目指し、2020年より原子力システム研究開発事業において研究開発を進めている。成果報告として3件のシリーズ発表を行う予定であり、本発表では研究の全体概要を紹介する。
小塚 翔平*; 斉藤 淳一; 上田 幹人*; 松島 永佳*
no journal, ,
ナトリウムの高純度化技術のひとつとして、イオン液体中に液体ナトリウムを漬けることで液体ナトリウム中の不純物成分である酸素が除去される技術が報告されている。本研究では、液体ナトリウムとイオン液体の反応挙動を観察するとともに、発生するガス成分を分析した。その結果、発生するガスは一酸化炭素と二酸化炭素であることが判明し、それよりガス発生メカニズムを考察した。
山田 高寛*; 吉越 章隆; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
高性能GaN MOSデバイスの実現には、高品質な絶縁膜/GaN界面の形成が不可欠である。自然酸化膜の存在やプロセス中の界面層の成長などを考慮するとGaN表面の酸化の制御は重要である。本研究では、熱酸化したGaN表面の酸化物形成過程について評価した。
寺島 大貴*; 渡邉 健太*; 山田 高寛*; 野崎 幹人*; Shih, H.*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; et al.
no journal, ,
AlGaN/GaN-HFETの実現には、絶縁膜/AlGaN界面制御が重要な課題となっている。本研究ではSi(111)基板上にエピ成長したAlGaN/GaN試料上にRFプラズマCVD法およびスパッタ法によりSiO膜の成膜を行い、プラズマ投入電力や基板温度がSiO
/AlGaN界面状態および電気特性に与える影響を評価した。投入電力20WでプラズマCVD成膜した試料およびスパッタ成膜した試料のGa 2p
スペクトルは、洗浄後のAlGaN基板とほぼ一致しているのに対して、投入電力200Wで成膜した試料では高結合エネルギー側に広がっていることが放射光光電子分光測定からわかった。AlGaN基板を熱酸化した場合でも、同様のピーク形状の変化が確認されたことから、プラズマCVD成膜時の投入電力に依存してAlGaN表面が酸化すると考えられる。また、キャパシタの電気特性評価の結果、投入電力20WでプラズマCVD成膜した試料では、界面欠陥応答に起因する周波数分散がほとんど見られないのに対し、投入電力200Wの試料やスパッタ成膜した試料では顕著な周波数分散やヒステリシスが見られた。これらの結果は成膜条件(投入電力、温度)が界面特性に影響することを意味している。
野崎 幹人*; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
GaNはSiC以上の絶縁破壊電界強度(3.0MV/cm)を有し、AlGaN/GaNヘテロ構造界面に高密度かつ高移動度の2次元電子ガスが形成されることから、次世代パワーデバイス材料として期待されている。高性能GaNパワーデバイスの実現には、GaNあるいはAlGaN/GaNに対するオーミックコンタクト形成技術が重要となる。n-GaNに対しては、Al/Ti積層電極を堆積し加熱処理を行うことによるオーミックコンタクト形成が一般的に用いられており、コンタクト界面でのTiN形成が報告されているが、界面反応について十分な理解はされていない。本研究では、n-GaN層上にTiおよびAl/Tiを蒸着し、加熱処理を行った際の界面反応について、放射光光電子分光分析を行った。シリコン(111)上にn-GaN層をエピタキシャル成長した基板をHCl溶液により洗浄した後、Ti層(4nm)またはAl/Ti層(各2nm)をスパッタ成膜した。これらの試料をSPring-8 BL23SUの表面化学反応解析装置(SUREAC 2000)に導入し、室温でGa 3dスペクトルを取得した。なお、GaN基板ピーク(20eV)により、結合エネルギーの較正、ピーク強度の規格化を行った。Al/Ti積層試料では、17.6eV付近に金属状態のGa起因のピーク(Ga(metal))が見られる一方、Ti単層試料ではこのようなピークはほとんど見られないことから、Ti上へのAl積層がコンタクト界面構造を顕著に変化させることが示唆された。さらにAl/Ti積層試料を超高真空中で600度まで加熱しながらGa 3dスペクトルを取得したところ、400度以上でGa(metal)ピークの増大が確認でき、界面反応がさらに進行したことがわかった。
淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 伊藤 丈予*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
GaNは次世代パワーデバイス材料として期待されている。一方、我々はこれまでにAlO
中に窒素を添加したAlON膜をゲート絶縁膜とすることで電荷トラップを低減し、電子注入耐性に優れたSiC MOSデバイスを実現している。本研究では、AlON膜をAlGaN/GaN基板上にスパッタ成膜し、放射光光電子分光法による耐熱性評価を行うと共に、AlON/AlGaN/GaN MOSキャパシタを作製し、界面電気特性の評価を行った。3nmのAlONまたはAl
O
膜を成膜した試料について、SPring-8 BL23SUにてGa 3d, Ga 2p, N 1s, Al 2pスペクトルを取得した結果、Al
O
膜では800度の熱処理を行うと、表面側にGaやAl原子が拡散していることがわかった。一方、AlON膜の場合は、800度の熱処理前後でスペクトルにほとんど変化がなく、優れた耐熱性を有することがわかった。また、800度の熱処理が施されたキャパシタの界面準位密度を測定した結果、AlON/AlGaN界面の界面準位密度はAl
O
/AlGaN界面の約1/5低い値を示し、界面特性に優れることがわかった。これらの結果は、AlON膜がAlGaN/GaN MOS-HEMTのゲート絶縁膜としての可能性を示すものである。
山田 高寛*; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
GaNは、次世代パワーデバイス材料として期待されている。本研究では、GaNの熱酸化による酸化物形成過程を放射光光電子分光および原子間力顕微鏡(AFM)により評価した。シリコン(111)上にn-GaN層をエピタキシャル成長した基板をHCl溶液により洗浄した後、大気圧のO雰囲気下において700-900度の処理温度で30分間熱酸化した。これらの試料をSPring-8 BL23SUの表面化学反応解析装置に導入し、室温でGa 3d, O 1s, N 1sスペクトルを取得した。なお、GaN基板ピーク(20eV)により、結合エネルギーの較正、ピーク強度の規格化を行った。700度で熱酸化した試料では、HCl洗浄後の試料と比べてO 1s/N 1s強度比がわずかに増加しており、GaN表面が酸化されていることがわかった。しかし、酸化温度を800度と高温にしてもO 1s/N 1s強度比の変化は確認されなかったが、AFM観察からは欠陥と思われる位置で粒状の酸化物で形成されていることがわかった。一方、800度以上の熱酸化では、欠陥からの優先的な酸化物の形成によりO 1s/N 1s強度比が著しく増加すると共に、表面ラフネスも増大しており、酸化反応が急激に進行したことがわかった。