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松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; 飛田 吉春; Zuyev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vassiliev, Y. S.*
Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(3), p.15-00595_1 - 15-00595_8, 2016/06
ナトリウム中へ流出した溶融炉心物質の微粒化距離に関する評価手法開発の一環として、カザフスタン共和国国立原子力センターの炉外試験施設を利用した微粒化試験で得られたアルミナデブリの粒子径を分析した。デブリの平均粒子径は0.3mm程度であり、流体力学的不安定性理論から予測される粒子径と同程度であったが、理論から予測されるようなウェーバ数への依存性は見られなかった。この分析結果から、アルミナ融体表面の流体力学的不安定が十分に成長する前の段階で発生する局所的なナトリウムの沸騰・膨張が、アルミナ融体の微粒化を促進させたと考えられる。
神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; 鈴木 徹; 飛田 吉春; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V. A.*; Vurim, A. D.*; et al.
Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-10) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2014/12
The relocation of degraded core material through the Control Rod Guide Tubes (CRGTs) is one of essential subjects to achieve the in-vessel retention (IVR) in the case of postulated core disruptive accidents (CDAs) of sodium-cooled fast reactors (SFRs). The CRGT is available as the discharge path by its failure in the core region and heat-transfer from the core-material to the CRGT is one of dominant factors in its failure. In case of a core design into which a fuel subassembly with an inner duct structure (FAIDUS) is introduced, a mixture of solid-fuel and liquid-steel is supposed to remain in the core region since the FAIDUS could effectively eliminate fuel in liquid-state from the core region. Therefore, the objective of the present study is to obtain experimental knowledge for the evaluation of heat-transfer from the mixture of solid-fuel and liquid-steel to the CRGT. In the present study, an experiment was conducted using Impulse Graphite Reactor which is an experimental facility in National Nuclear Center of the Republic of Kazakhstan. In the experiment, the mixture of solid-fuel and liquid-steel was generated by a low-power nuclear heating of fuel and transferring its heat to steel, and then, data to consider the heat-transfer characteristics from the mixture of solid-fuel and liquid-steel to the CRGT were obtained. The heat-transfer characteristic was revealed by evaluating thermocouple responses observed in the experiment. Through the present study, knowledge was obtained to evaluate heat-transfer from the remaining core-materials to the CRGT.
神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; Zuyev, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V. A.*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(9), p.1114 - 1124, 2014/09
被引用回数:15 パーセンタイル:73.06(Nuclear Science & Technology)Recently, a design option which leads molten fuel to upward discharge has been considered to minimize technical difficulties for practical application to JSFR. In the present study, a series of experiments which consisted of three out-of-pile tests and one in-pile test were conducted to investigate effectiveness of the upward discharge option on eliminating energetics potential. Experimental data which showed a sequence of upward fuel-discharge and effects of initial pressure conditions on upward-discharge were obtained through the out-of-pile and in-pile test. Preliminary extrapolation of the present results to the supposed condition in early phase of the CDA in the JSFR design, suggested that sufficient upward flow rate of molten-fuel was expected to prevent the core-melting from progressing beyond the fuel subassembly scale and that the upward discharge option would be effective in eliminating the energetic potential.
神山 健司; 齊藤 正樹*; 松場 賢一; 磯崎 三喜男; 佐藤 一憲; 小西 賢介; Zuyev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vassiliev, Y. S.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 50(6), p.629 - 644, 2013/06
被引用回数:21 パーセンタイル:82.66(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉における炉心損傷事故において、燃料が炉心領域から流出することで厳しい再臨界事象の可能性が減じられる。制御棒案内管や内部ダクト付き燃料集合体(FAIDUS)のような炉内冷却材流路は、内包される冷却材ナトリウムが溶融燃料を冷却する効果が限定される場合、効果的な燃料流出経路となり得る。本研究で行われた2つの試験シリーズにより、融体流出初期において冷却材の一部が蒸発し膨張することで流出経路が完全にボイド化すること、ボイド化した流路を通じて融体が大量に流出することが示された。よって、冷却材ナトリウムが溶融燃料を冷却する効果は限定されるため、炉内冷却材流路は、炉内の核的活性度を低減するのに効果的な燃料流出経路となり得る。
神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; Zuyev, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; et al.
Proceedings of 8th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-8) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2012/12
ナトリウム冷却高速炉での炉心崩壊事故におけるエネルギー放出の可能性を排除するため、内部ダクト付き燃料集合体が検討されている。近年、燃料集合体の製作にかかわる開発要素を低減するため、溶融燃料を上向きに流出させる設計選択肢が検討されている。本論文では、炉外試験シリーズと炉内試験について提示する。炉外試験は、上向き流出に関する駆動圧の影響を調べるために実施され、炉内試験は溶融燃料の上向き流出を実証するために実施された。これらの試験結果により、炉心溶融領域の拡大前に溶融燃料の大部分は上向きに流出することが示され、上向き流出型の内部ダクトの導入によりエネルギーが発生する事象が排除できる見通しを得た。
佐藤 一憲; 飛田 吉春; 小西 賢介; 神山 健司; 豊岡 淳一; 中井 良大; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vassiliev, Y. S.*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.556 - 566, 2011/03
JSFR設計においては炉心崩壊事故における厳しい再臨界事象を排除することにより炉心物質の炉容器内保持を確実にすることとしている。本設計では起因過程における冷却材ボイド化による過大な反応度挿入を抑制するために最大ボイド反応度などの設計パラメータを適切に選定するとともに、CDAの主要課題であった全炉心規模の溶融燃料プール形成のリスクを集合体内部ダクトを導入することにより排除するものとしている。これらの設計方策の有効性をこれまでに得た試験データ及びこれらによって検証された解析モデルによる評価に基づきレビューした。この結果、現JSFR設計により厳しい出力バースト事象は排除できると判断された。
小西 賢介; 豊岡 淳一; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
Nuclear Engineering and Design, 237(22), p.2165 - 2174, 2007/11
被引用回数:43 パーセンタイル:92.49(Nuclear Science & Technology)FBR実用化に向けての炉心安全上の重要課題である、炉心損傷時における再臨界問題の排除に技術的見通しを得るため、EAGLEプロジェクトを進めている。カザフスタン共和国の試験炉IGRを用いて炉内中規模試験(WF試験)を実施し、肉厚3mmのスティール製壁構造の溶融燃料プール接触による破損挙動を調べた。試験の結果、壁の背後にナトリウムが在る場合とない場合との間の壁破損時間の差は1秒未満程度であることがわかった。過渡伝熱計算に基づき壁表面温度履歴の分析を行った結果、ナトリウムで冷やされた壁が早期に破損する現象は、燃料プールから壁に向かう高い熱流束存在の結果として生じていることがわかった。試験の結果は、溶融燃料の流出経路を通じた流出が早期に開始することを示唆しており、これは再臨界問題排除シナリオを構築するうえで有利な特性である。
小西 賢介; 久保 重信*; 佐藤 一憲; 小山 和也*; 豊岡 淳一; 神山 健司; 小竹 庄司*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
Proceedings of 5th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-5), p.465 - 471, 2006/11
FBRの実用化に向けて、炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るために、EAGLEプロジェクトを進めている。EAGLEプロジェクトは、FBRの炉心損傷事故を想定しても、溶融した燃料が早期に炉心外に流出することにより、再臨界問題の排除が可能であることを示すことを目的としている。本プロジェクトは、カザフ共和国の試験炉IGR及び関連施設を用い、炉内試験と炉外試験の特長を生かした試験計画としている。炉内試験計画は、8kgの燃料溶融を実現しナトリウムの存在する条件で燃料流出挙動を観察する炉内大規模ナトリウム試験を2回実施することにより実証性の高い実験的知見を得ることを目的として、小規模試験,中規模試験,大規模ドライ(ナトリウムなし)試験とステップアップするものとした。現在までに炉内大規模ナトリウム試験の1回目までを順次実施し、溶融燃料の早期の炉心外流出を示唆する試験結果を得た。これまでに得られた結果は、今後実施する最終試験の結果と併せて、実機評価の妥当性確認に活用される。
小西 賢介; 豊岡 淳一; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
Proceedings of Technical Meeting on Severe Accident and Accident Management (CD-ROM), 16 Pages, 2006/03
FBR実用化に向けての炉心安全上の重要課題である、炉心損傷時における再臨界問題の排除に技術的見通しを得るため、EAGLEプロジェクトを進めている。カザフスタン共和国の試験炉IGRを用いて炉内中規模試験(WF試験)を実施し、肉厚3mmのスティール製壁構造の溶融燃料プール接触による破損挙動を調べた。試験の結果、壁の背後にナトリウムが在る場合とない場合との間の壁破損時間の差は1秒未満程度であることがわかった。過渡伝熱計算に基づき壁表面温度履歴の分析を行った結果、ナトリウムで冷やされた壁が早期に破損する現象は、燃料プールから壁に向かう20MW/mもの高い熱流束の存在の結果として生じたことがわかった。
神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 松場 賢一; 飛田 吉春; 豊岡 淳一; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V.*; Kukushkin, I.*; Vurim, A. D.*; et al.
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時に生じる溶融炉心物質の流出挙動に関わる試験データベースを拡充するため、燃料集合体を溶融・流出させた炉内試験体を対象に試験後検査を実施し、溶融炉心物質の流出量、燃料とスティール成分の分布等に関わるデータを取得した。
久保 重信; 飛田 吉春; 佐藤 一憲; 小竹 庄司*; 遠藤 寛*; 小山 和也*; 小西 賢介; 神山 健司; 松場 賢一; 豊岡 淳一; et al.
no journal, ,
EAGLE-1及び2における日本とカザフスタンの良好な研究協力の成果として、ナトリウム冷却高速炉(SFR)の開発開始当初から半世紀以上にわたり主要安全課題となっている再臨界問題の解決が可能であることが示された。また、SFRの安全研究のための試験技術と施設が整備された。2014年から原子力機構はフランスとのASTRID協力に参加しており、シビアアクシデント対策の検討がその一つの重要課題となっている。EAGLE-1及び2の成果は、ASTRIDのシビアクシデント研究にも活用される。EAGLE-3は2015年初めから開始されており、そのテーマは、炉心損傷の後段過程における核的事故終息後の物質再配置と冷却に移っている。今後5年程度の間に一連の炉外及び炉内試験が実施される予定である。
中塚 亨; Levin, A. G.*; 植田 祥平; Gizatulin, S.*; 橘 幸男; Kolodeshnikov, A.*; 坂場 成昭; Chakrov, P.*; 國富 一彦; Vassiliev, Y. S.*; et al.
no journal, ,
電気出力300MWeに満たない小型高温ガス炉は、都市部や郊外のみならずカザフスタンのような新興国における配電インフラが未発達な地域へのエネルギー供給が可能な原子炉である。2007年に日本原子力研究開発機構(JAEA)とカザフスタン国立原子力センター(NNC)は、カザフスタンにおける高温ガス炉導入の早期実現に向け、原子力に関する研究開発協力を開始するとともに、高温工学試験研究炉(HTTR)技術に基づくカザフスタン高温ガス炉(KHTR)計画への支援を開始した。2010年に、JAEAは国内重工メーカー等と構成する日本チームと共同で、NNCのKHTRの概念検討の準備を支援するため、熱出力50MW、原子炉出口冷却材温度750Cの蒸気タービン発電KHTRシステムの概念設計を開始した。
神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 島川 佳郎*; 小山 和也*; Zuyev, V.*; Vassiliev, Y. S.*; Kolodeshnikov, A.*
no journal, ,
再臨界問題排除の技術的見通しを得るためのEAGLEプロジェクト炉外試験シリーズにおいて、燃料模擬物質のアルミナをナトリウム流路中へ流出させる試験を実施した。その結果、ナトリウムが存在する条件でも燃料模擬物質が速やかに流出することが確認できた。
豊岡 淳一; 小西 賢介; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Pakhnits, A. V.*; Gaidaichuk, V. A.*; et al.
no journal, ,
FBRの再臨界問題排除を目指したEAGLEプロジェクトでは、溶融炉心物質の炉心外への流出開始条件に焦点を当てた炉内中規模試験(WF試験)を実施した。本試験の測定データの分析評価を行った結果、溶融燃料から流出経路壁を模擬した構造材壁への熱流束は極めて大きく、従来の解析モデルの予想を大きく上回る伝熱促進メカニズムが早期の流出経路壁破損をもたらしているとの結論を得た。
小西 賢介; 豊岡 淳一; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Gaidaichuk, V. A.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
no journal, ,
FBR実用化に向けて、炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るために、EAGLEプロジェクトを進めている。EAGLEプロジェクトは、FBRの炉心損傷事故を想定しても、溶融した燃料が早期に炉心外に流出することにより、再臨界問題の排除が可能であることを示すことを目的としている。本プロジェクトの最終段階の炉内総合試験(約8kgの燃料溶融を実現)の1回目を実施したので、過渡計測データに基づく分析結果を報告する。得られたデータは、ナトリウムを内包する流出経路の壁(ステンレス・スティール製)が溶融燃料から与えられる熱によって早期(燃料溶融後1秒程度)に破損すること、及び溶融燃料-経路間の壁破損時圧力差が小さい条件(0.03MPa程度)であっても、経路を通じた下方への流出が早期かつ顕著に生じることを示唆している。本試験データは、今後実施する2回目の試験データと併せて、実機評価の妥当性確認に活用される。
小西 賢介; 豊岡 淳一; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Pakhnits, A. V.*; Gaidaichuk, V. A.*; et al.
no journal, ,
FBR実用化に向けての炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るため、EAGLEプロジェクトを進めている。EAGLEプロジェクトは、FBRの炉心損傷事故を想定しても、溶融した燃料が早期に炉心外に流出することにより、再臨界問題の排除が可能であることを示すことを目的とし、試験炉IGR及び炉外試験施設等を用いた試験研究を進めてきた。IGR炉内試験においては、約8kgの燃料溶融を実現して経路(初期にナトリウムを内包)を通じた燃料流出挙動を観察するIGR炉内総合試験の2回目を実施した。本報では測定データの概略評価結果を報告する。2回目の炉内総合試験により投入エネルギーが比較的小さい場合の燃料流出特性を調べた結果、1回目の試験の結果と比較して壁破損タイミングがやや遅れ、燃料流出が間欠的に生じた。今後の試験体分解観察により、試験後の物質分布と流出量を明らかにする。
小山 和也*; 猿山 一郎*; 小西 賢介; 豊岡 淳一; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; Vurim, A. D.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
no journal, ,
FBRの実用化に向けての炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るため、EAGLEプロジェクトを進めている。炉内試験の試験体内に設置した検出器と、IGR炉出力測定用の検出器の2種類の中性子検出器の信号を分析し、溶融した燃料の移動情報が含まれているとの見通しを得た。また、炉出力測定用の検出器信号に試験燃料の移動による影響が現れていることを確認し、燃料移動測定の基礎的な知見が得られた。
小西 賢介; 久保 重信*; 小山 和也*; 神山 健司; 豊岡 淳一; 佐藤 一憲; 小竹 庄司*; Vurim, A. D.*; Zuyev, V.*; Pakhnits, A. V.*; et al.
no journal, ,
原子力機構とカザフ国立原子力センターとの協力関係の下、2006年8月までにEAGLE炉内外試験計画が遂行された。これらの試験の目的は、(1)ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時の再臨界問題を排除するために導入された設計概念の有効性を実証すること、及び、(2)炉心領域から溶融炉心物質が早期に流出し周辺ナトリウム領域に再配置する過程の基礎的な知見を得ることである。最終段階の炉内試験は、排出ダクト付き燃料集合体の設計概念に対応する構造が試験体内に設けられ、事故条件を適切に模擬した条件下で実施された。これらの試験を行った結果、燃料-スティール混合プールの生成からダクトを通じた溶融燃料の流出に至る一連の過程を観察することに成功した。主要試験結果はFaCTのレファレンス設計に対するULOF解析評価の妥当性を支持し、再臨界問題の排除が可能であることを予測するものである。
豊岡 淳一; 小西 賢介; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Pakhnits, A. V.*; Gaidaichuk, V. A.*; et al.
no journal, ,
FBR実用化に向けての炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るため、EAGLEプロジェクトを進めている。IGRを用いた第1回目の炉内総合試験(ID1試験)について、溶融炉心を模擬した燃料/スティール混合プール内及びプールに接する構造材壁への伝熱挙動を解析モデルにより評価した。その結果、燃料エンタルピの増加とともに構造材壁への伝熱は大きくなり、特にソリダス条件以上では極めて高い伝熱となり、構造材壁破損時の平均エンタルピはソリダスとリキダスのほぼ中間にあたる、との評価結果を得た。
小西 賢介; 豊岡 淳一; 神山 健司; 佐藤 一憲; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vurim, A. D.*; Pakhnits, A. V.*; Gaidaichuk, V. A.*; et al.
no journal, ,
FBR実用化に向けての炉心安全上の重要課題である再臨界問題排除の技術的見通しを得るためのEAGLEプロジェクトを進めている。IGRを用いた炉内大規模ドライ試験(FD試験)を実施し測定データの概略評価を行った結果、相当量の試験燃料が溶融後早期にダクト構造を通じて流出したと推定された。