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Li, J.-F.*; 川合 將義*; 菊地 賢司; 五十嵐 廉*; 栗下 裕明*; 渡辺 龍三*; 川崎 亮*
Journal of Nuclear Materials, 321(2-3), p.129 - 134, 2003/09
被引用回数:14 パーセンタイル:66.77(Materials Science, Multidisciplinary)タンタルで被覆したタングステン固体ターゲットを核破砕中性子源に使う場合、接合強度が問題となる。そこで、HIP接合材の機械的強度を、微小押し込み試験と有限要素法により、評価した。接合温度を変えて試験片を作製した。亀裂はいずれの場合でも界面からタングステン側に進展した。界面に沿った亀裂はなかった。タングステンの再結晶化は強度の低下を招いた。亀裂進展に耐えた最適接合条件では、機械的強度は1000MPaを超えることがわかった。
川合 將義*; 古坂 道弘*; 菊地 賢司; 栗下 裕明*; 渡辺 龍三*; Li, J.*; 杉本 克久*; 山村 力*; 平岡 裕*; 阿部 勝憲*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 318, p.35 - 55, 2003/05
将来の核破砕施設で使用可能な、MW級の中性子源固体タングステンターゲットの開発を行った。Wを腐食から守るため、3つのコーテング技術を研究した。HIP,ろう付け,メッキである。HIP法は前報で最適化した条件が接合力の観点からも言えるかどうかを微小押し込み試験法で調べた。その結果、接合部からの亀裂発生荷重が最も高いことが証明され、確かに最適化条件であることを再確認した。たの2つの方法は、基礎的な技術としてターゲット製作に応用可能であることを示した。コーテングが無い場合のWのエロジョンを流水下で調べた。高速度ではエロージョンが発生しやすい。固体ターゲットの設計では、スラブ型と棒型を設計した。1MWターゲットの中性子特性に関する限り、固体ターゲットのほうが、水銀より優る。
川合 將義*; Li, J.*; 渡辺 龍三*; 栗下 裕明*; 菊地 賢司; 五十嵐 廉*; 加藤 昌宏*
第23回熱物性シンポジウム論文集, p.313 - 315, 2002/11
タングステンは中性子の収量が高く、重金属の中では半減期が短いため、核破砕中性子源ターゲット材料の候補として選ばれた。しかし、タングステンは、放射線下での冷却水への耐食性と耐照射性を改善する必要がある。しかも、核破砕中性子源では発熱密度が数MW/mと高く、冷却水の流速を上げる必要がある。例えば、秒速5mではタングステンの損耗速度が静水中に比べて50倍ほど高まるというデータが、杉本の腐食試験によって得られている。そのため、タングステン結晶粒の間にステンレス鋼相のネッワークが形成され、タングステン粒子がステンレス鋼相に包まれるような重合金型複合材料が強靭性と耐食性に強いターゲット材料として期待されている。われわれは、成形自由度の高い粉末冶金プロセスを使用して、ステンレス鋼を結合相とするタングステン/ステンレス鋼系重合金型焼結合金を作製し、その液相焼結組織及び焼結体の機械的・熱的特性を評価することにより、核破砕中性子源用ターゲット用の材料開発を行った。得られた合金の密度は比較的高いが、完全な液相系合金でなく、熱伝導度は理論値に比べて低いものであった。今後、さらなる改良が必要である。
渡辺 龍三*
PNC TJ9601 98-005, 85 Pages, 1998/03
高速増殖炉の超寿命燃料被覆管の実現に向けて、機能発現のための手法として傾斜機能化を、作製プロセスとしては特に形状付与、組成制御および組織制御の自由度を求めて、スラリーディップ法に注目した。まず、燃料被覆管の内表面の核生成物に対する耐食性、中性子に対する耐照射損傷性、材料自体の高温強度、あるいは外表面の液体ナトリウム冷却材に対する耐食性等を踏まえ材料選択があり、これに対しては、ステンレス鋼管の内筒側および外筒側にそれぞれチタンおよびモリブデンをコーティングすることを考えた。このような被覆複合化に必然的に付随する熱応力の発生による材料破壊および異相界面での接合不良を回避するために、内外表面層の傾斜機能化を試みることにした。また、円筒形状物の内外表面への傾斜層の構築を考慮して形状付与および組成分布付与の自由度の大きいスラリーディップ法を採用した。本研究では、スラリーを構成する溶媒、分散剤、結合材および原料粉末との関連において、スラリーの分散、沈降、粘度、流動特性、降伏値について詳細に検討した。特に膜厚の微細制御の可能性を求めて、低粘度スラリーと高粘度スラリーの両者について検討した。低粘度スラリーの場合は粒子の沈降抑制のための条件探索が課題であり、一方、高粘度スラリーの場合には精確な降伏値を求めるために流動特性を明らかにすることが重要である。低粘度スラリーについてはその安定成の目安として分散粉体の沈降速度、およびスラリー中における原料粉体の分散性の目安として体積高さを指標として、傾斜層形成条件を決定した。すなわち、低粘度スラリーにおいては、ディップコーティングを再現性良くまた行程作業上安定に行うためには、沈降速度がなるべく小さいこと、また、沈降堆積高さが小さいほど良いとされる分散性の確保が重要である。一方、高粘度スラリーの場合には、低粘度スラリーにおいてみられる沈降現象は抑制される。また、高粘度スラリーを用いる場合には、スラリーの流動特性より粘度および降伏値が求まり、ディップコーティングの膜厚の制御性も良好である。ディップコート材の乾燥、脱脂、焼結に関わる諸プロセス条件は現行の粉体加工技術に求めればよいわけであるが、収縮の不均一に起因する傾斜組成制御材特有の問題を解決する必要がある。本研究ではプロセス条件を最適化することにより健全な傾斜機能材料を得た。しかし、一般的に傾斜
渡辺 龍三*
PNC TJ9601 98-004, 79 Pages, 1997/03
高速増殖炉の燃料被覆管の長寿命化を目指して、ステンレス管の内面にTi、外面にMoを配置させた傾斜機能ステンレス鋼円管の作製プロセスの確立を本研究の目的としている。燃料被覆管の形状・寸法および傾斜層の制御厚等の要件から、形状付与の自由度が高く微細な組成制御が可能なスラリーディップ技術を採用し、そのプロセス条件を研究してきた。これまで、傾斜層の設計指針、スラリーの調製条件およびディップコート層の組成制御条件などを明らかにしている。本報告書では主として、スラリーディップ法におけるディップコート層厚制御条件を検討した結果について述べる。ディップコートにより形成される膜厚は主としてスラリー粘度に依存するが、粉体分散性(形成組織の均一性を支配)およびスラリーの安定性からみて適正粘度が存在する。Ti粉、Mo粉、ステンレス鋼粉およびそれらの混合粉が安定分散するスラリー条件のもとに、スラリーの粘度および降伏値に依存するディップコート層厚を制御した。分散剤としてはTi粉、ステンレス鋼粉およびそれらの混合粉に対してはポリアクリル酸ナトリウム、Mo粉およびMo/ステンレス鋼混合粉に対してはヘキサメタリン酸ナトリウムが適しており、また、いずれの場合も結合材のポリビニアルコール(PVA)がスラリー粘度調整に有効である。低粘度(10mPas)スラリーについては、スラリーの安定性と形成膜の健全性の観点から、スラリー中の粉末濃度とPVA添加量のなす平面において適正な条件が規定される。適正スラリー条件下での最終膜厚は最大200mである。一方、スラリー粘度が比較的大きい(数100mPas)場合は、スラリーの安定性は良好であり、降伏値の制御も容易である。この場合には、分散性の良好な条件のもとに数10数100mの単位で傾斜層を形成することができる。なお、最終的な膜厚は、乾燥および焼結およびHIP処理などで決まるが、おおむね物質収支および緻密化率により算出される。
渡辺 龍三*; 川崎 亮*
PNC TJ9601 96-002, 91 Pages, 1996/03
高速増殖炉の燃料被覆管の長寿命化を図ったMo/SUS/Ti系の円筒状傾斜層の作製には、形状自由度の高いスラリーディッププロセスが有効である。スラリーディッププロセスで重要なことは、粒子の沈降を抑制したスラリーの調製と、スラリーを基板に塗布することで形成される膜厚の制御である。そこで本研究では、スラリー中における粒子の分散機構と溶媒の粘度調整を考慮して、分散剤と結合剤を添加し、その沈降抑制効果を調べて添加濃度の最適化を図り、また膜厚を形成する過程の中でスラリーの見かけ粘度に着目して、これをスラリー中の粉末濃度と成形助剤の添加濃度を因子とする粘度式で定式化することを試み、得られた粘度式を膜厚の形成に関わる基板の引き上げ速度およびスラリーの密度とともに考慮することで、スラリーの粉末濃度とポリビニ-ルアルコ-ル(PVA)の添加濃度および膜厚の関連を明らかにすることを目的とした。スラリーの沈降抑制を分散性の向上と溶媒の粘度調整から試みた結果、Mo/SUS/Ti系の各組成で最適な分散剤とその最適な添加濃度を明らかにした。分散剤と溶媒の粘度上昇をもたらす結合剤を併用しても、両者は独立で作用し、より沈降を抑制したスラリーを調製できた。スラリーの見かけ粘度を粉末濃度と結合剤の添加濃度を因子とする粘度式で定式化し、得られた粘度式を膜厚の形成過程に関わる他の因子とともに考慮することでスラリーの粉末濃度と結合剤の添加濃度および膜厚との関係をマップで表わした。実際にマップにしたがって調製したスラリーで傾斜組成制御層を作製し、膜厚について設計値と測定値を比較したところ測定値が厚くなる結果が得られた。しかし、組成分布形状に関しては設計値をほぼ満足する結果が得られた。
渡辺 龍三*; 川崎 亮*
PNC TJ9601 95-003, 122 Pages, 1995/03
高速増殖炉において用いられている燃料被覆管は、その環境の過酷さよりさまざまな条件が課せられるため、現行の燃料被覆管では、比較的短期間の稼動で交換しなければならない。そこで本研究では長寿命の燃料被覆管を作製するために、スラリーデイップ法を用いた傾斜機能材料の概念を導入して、より耐食性、耐熱性に優れた材料を作ることを目的としている。実験方法はスラリーを塗布する基板にSUS304粉末、AI2O3末を用い金型、CIP成形で円柱状の圧粉体とした。また、スラリーは成形性や、沈降抑制などを考慮して成形助剤を加えて、より均一なスラリーを作製することを試みた。スラリー、基板作製後は基板をスラリー中に浸し、乾燥させてデイップ膜を作製した。傾斜層作製時には組成のことなるスラリーで、この過程を繰り返すことにより傾斜層を得た。スラリーデイップ後は電気炉中で揮発脱脂を行いスラリー中に含まれていたバインダーを除去し、HIP焼結を行った。焼結体については各層における単相試料と、9層連続傾斜層を作製し、組織観察、EPMA解析、硬度測定等を行い、その性質を評価した。主たる結果は以下の過りである。(1)円筒状に傾斜組成制御層を形成させるには、このスラリーデイップ法は有効であった。スラリー中にバインダーを混入することによって、ハンドリングもよく、成形性の良いディップ層ができ、コントロールしやすくなった。(2)焼結体においては組成を傾斜化させた方が無傾斜材に比べて、剥離等はなく接合状態が良好であった。中間相においては金属間化合物等ができている可能性があり、その性質をさらに詳しく調ぺていく必要がある。(3)傾斜材は、基板にステンレス鋼を用いたものは基板とデイップ層との熱応力が大きいためかひどい剥離を示した。そこで、基板に一番内側のデイップ層との熱膨張係数の差の小さいアルミナを用いることで、周囲との熱応力緩和、チタンとの反応回避が行われ、健全な9層傾斜層が作製できた。(4)スラリーデイップ法を用いることで円筒状傾斜の作製できることがわかったので、今後は実環境に近い腐食試験、機械的性質等を調ぺていく必要がある。
渡辺 龍三*; 川崎 亮*
PNC TJ9601 94-003, 87 Pages, 1994/03
ORR-SHEBY-DORN法を改良してクリープ破断データを解析する手法を提案した。この方法を用いて改良SUS316鋼(55MKと55MS) のクリープ破断データを解析した結果、この破断テータは温度・応力依存性の異なるいくつかの領域に区分する必要があることが明らかになった。また、この材料で得られているクリープ曲線の解析から、クリープ変形および破断挙動の異なる3つの領域が存在することが確認された。改良SUS316鋼のクリープ曲線データを改良法で解析し、長時間クリープ曲線と破断寿命を予測するための構成式が得られた。この式を使うことにより、改良SUS316鋼の複雑な破断特性を合理的に理解することができた。
川崎 亮*; 渡辺 龍三*
PNC TJ9601 93-004, 68 Pages, 1993/03
高速増殖炉において用いられている燃料被覆管は、その環境の苛酷さよりさまざまな条件が課せられるため、現在用いられているSUS316材では比較的短期間の稼動で交換しなければならない。そこで本研究では長寿命の燃料被覆管を作製するために、スラリーディップ法を用いた傾斜機能材料の考え方を導入して、より耐食性、耐熱性に優れた材料を作ることを目的としている。基板は、SUS304粉末を金型およびCIP成形した円柱状の圧粉体とした。金属粉末をエタノール中に分散させたスラリー内に基板を浸漬し、引上げ、乾燥させ、CIP成形した後、HIP焼結した。傾斜材は組成の異なるスラリーに、同様の手順で順次浸して積層した後、HIP焼結した。焼結体については組織観察、SEM-EDX解析、EPMA解析、熱応力解析などを行い、さらに熱的安定性評価も試みた。Mo粉末の粒径および体積濃度を変化させてスラリーを調整し、均一なスラリー塗布層を形成するための条件を最適化した。Moが1層のみの時に比べ、傾斜組成制御した方が接合状態も良くそれは有限要素法による熱応力解析結果からも明らかである。SEM-EDX、EPMA解析から組成の傾斜および酸化物などの存在が確認された。熱的安定性については実験前後で大きな変化は見られなかった。以上の結果から、円筒状傾斜組成制御層の形成にスラリーディップ法が有効であるとわかった。
斎藤 滋; 菊地 賢司*; 濱口 大; 鈴木 和博; 遠藤 慎也; 小畑 裕希; 栗下 裕明*; 渡辺 龍三*; 川合 將義*; Yong, D.*
no journal, ,
固体ターゲットを用いる核破砕中性子源のターゲット材料及び被覆材料は、高エネルギー陽子及び核破砕中性子の照射により損傷を受ける。核破砕条件における材料の照射損傷特性を明らかにするために、スイスのPSIを中心として核破砕ターゲット材料照射プログラム(STIP: SINQ Target Irradiation Program)が進行中である。本プログラムでは、PSIの加速器で各種材料を580MeVの陽子で照射し、参加国がPIEを分担して行っている。原子力機構も照射試料の一部を輸送し、照射後試験を行った。本発表ではSTIP-II試料の中からW合金とTaの引張り試験の結果を報告する。これらの試料の照射条件は照射温度が130-380C、はじき出し損傷量が6.5-19.5dpaであった。引張り試験の結果、W合金のうちW-TiC, W-poly, W-SUSは照射によって脆化し、伸びがほぼ0で、弾性域で破断した。W-sinは7.1dpa照射後も全伸び約6%を示し、延性を保っていた。Taは、7.3 dpa照射試料が0.7-2.6%の全伸びを示したほかは伸びがほぼ0で、弾性域で破断した。