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片山 領*; 加古 永治*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*; 梅森 健成*; 近藤 恭弘
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 25(2), p.021601_1 - 021601_18, 2022/02
被引用回数:3 パーセンタイル:52.30(Physics, Nuclear)超伝導高周波四重極リニアック(RFQ)のボロン中性子捕獲療法(BNCT)用の加速器中性子源への応用可能性について研究した。この論文は純ニオブを用いて、4.2Kで運転する超伝導RFQを用いて陽子または重陽子を加速し、ベリリウムまたはリチウムターゲットに照射することで中性子を得る、超伝導加速器のBNCTへの適用可能性を議論した初めての論文である。我々は次の観点からシステム評価を行った。(1)冷凍機に要求される冷却能力、(2)全系での必要電力、(3)全系の占有面積。その結果、超伝導加速器のBNCTへの応用は可能であり、特に2.5MeVの超伝導RFQを用いた重粒子ビームとリチウムターゲットのシステムが最適であるとの結論を得た。
Fang, Z.*; 道園 真一郎*; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 内藤 富士雄*; 福井 佑治*; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸; 千代 悦司; 篠崎 信一
Proceedings of 7th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (DVD-ROM), p.1068 - 1070, 2010/08
J-PARCリニアックはあと2年のうちに181MeV加速から400MeV加速へと増強される。本リニアックの低電力高周波(LLRF)制御システム(FPGAを用いたデジタル制御)において、400MeV加速に向けて、新しく多くの機能をLLRF制御システムに追加した。例えば、(1)324MHz(181MeV加速)と972MHz(400MeV加速)の両方の周波数に対応,(2)パルス先頭におけるフィードバックゲインの緩やかな立ち上げ,(3)チョップドビーム負荷補償の追加,(4)ビーム供給先変更によるビーム負荷補償のパルスごとの切り替え,(5)空洞立ち上げにおける入力RF周波数の自動チューニング,(6)空洞チューナー制御における離調度取得方法の改善(入出力位相差測定をパルス減衰波形による測定に変更)などである。
Fang, Z.*; 道園 真一郎*; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 内藤 富士雄*; 福井 佑治*; 川村 真人*; 久保田 親*; 南茂 今朝雄*; 小林 鉄也; et al.
Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.1434 - 1436, 2010/05
J-PARCリニアックはあと2年のうちに181MeV加速から400MeV加速へと増強される。本リニアックの低電力高周波(LLRF)制御システム(FPGAを用いたデジタル制御)において、400MeV加速に向けて機能向上を図ったので、それら新機能について報告する。本機能は、これまでの181MeV加速用(324MHz-RFシステム)と400MeV加速用(972MHz-RFシステム)の両方において動作する。今回、新しく多くの機能をLLRF制御システムに追加した。例えば、(1)324MHzと972MHzの両方の周波数に対応,(2)パルス先頭におけるフィードバックゲインの緩やかな立ち上げ,(3)チョップドビーム負荷補償の追加,(4)ビーム供給先変更によるビーム負荷補償のパルスごとの切り替え,(5)空洞立ち上げにおける入力RF周波数の自動チューニング,(6)空洞チューナー制御における離調度取得方法の改善(入出力位相差測定をパルス減衰波形による測定に変更)、などである。
長谷川 和男; 森下 卓俊; 近藤 恭弘; 小栗 英知; 小林 鉄也; 内藤 富士雄*; 吉岡 正和*; 松本 浩*; 川又 弘史*; 堀 洋一郎*; et al.
Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.693 - 695, 2010/03
J-PARCリニアックでは、RFQ(全長3.1m,4vane型,運転周波数324MHz)を使用してイオン源からの負水素イオンビームを50keVから3MeVへ加速し、DTLへ入射している。リニアックは2006年11月にビーム試験を開始し、2007年9月には後段の加速器である3GeVシンクロトロンにビーム供給を開始するなど、順調に推移してきたが、2008年秋の運転からRFQでのトリップ回数が増加し、安定性が低下する事象が発生した。これを受けて、継続したコンディショニングによる状態の回復を試みると同時に、RF制御の改善,真空ポンプ増強,イオン源運転パラメータの変更などの改善に努め、ビーム運転を継続するまでに回復した。本発表では、こうしたJ-PARC-RFQの状況と改善点について報告する。
小林 鉄也; 道園 真一郎*; Fang, Z.*; 松本 利広*; 鈴木 浩幸; 山口 誠哉*; 岡田 喜仁*
Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.1068 - 1070, 2010/03
J-PARCリニアックでは972MHzのRFシステムによる400MeVエネルギーへの増強計画が進められている。その加速電界の安定性は振幅,位相それぞれ1%, 1度以内が要求されている。デジタルFBの基本コンセプトは現在の324MHzのシステムと同じでコンパクトPCI筐体を用いる。大きな違いは、RF信号/クロック信号発生器(RF&CLKボード),ミキサー及びIQ変調器(IQ&Mixerボード)、そしてデジタル制御のアルゴリズムである。現在の324MHzの空洞に比べ、高い周波数により減衰時間が速くなるため、チョップドビーム負荷補償が大きな開発要素の一つである。この報告では972MHzデジタルフィードバックシステムの特徴や性能について、模擬空洞を用いた評価結果をまとめた。
小林 鉄也; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; Fang, Z.*; 鈴木 浩幸; 山口 誠哉*
Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.1065 - 1067, 2010/03
J-PARCリニアックの低電力高周波制御では、空洞に電力を入れ始める際に、空洞チューナー共振周波数の自動制御を行っている。このチューナー制御に代わって新たに、空洞入力の周波数を離調度に合わせて変調させる方式をデジタルFB制御システムに導入する。その方法として、出力制御するIQ変調器で位相を回転させることで周波数変調を行う。離調度は、RFパルス後の空洞減衰時(自由振動)の位相変化を測定することで求められ、それにより、FPGAでIQ変調器の位相回転を自動制御する。この方式の導入においてはハードウェアの変更を全く必要とせず、チューナー製造におけるコストダウンもしくは耐久性の向上が期待される。
道園 真一郎*; Fang, Z.*; 松本 利広*; 山口 誠哉*; 小林 鉄也; 岡田 喜仁*
Proceedings of 2009 Particle Accelerator Conference (PAC '09) (DVD-ROM), p.2201 - 2203, 2009/05
J-PARCリニアックでは972MHzのRFシステムによる400MeVエネルギーへの増強の計画が進められている。その加速電界の安定性は振幅,位相それぞれ1%, 1度以内が要求されている。デジタルLLRFの基本コンセプトは現在の324MHzのシステムと同じでコンパクトPCI筐体を用いる。大きな違いは、RF信号/クロック信号発生器(RF&CLKボード),ミキサー及びIQ変調器(IQ&mixerボード)、そしてデジタル制御のアルゴリズムである。現在の324MHzの空洞に比べ、高い周波数により減衰時間が速くなるため、チョップドビーム負荷補償が大きな開発要素の一つである。この報告では972MHzデジタルフィードバックシステムの特徴や性能について、模擬空洞を用いた評価結果をまとめた。
小林 鉄也; 鈴木 浩幸; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*; Fang, Z.*
Proceedings of 2009 Particle Accelerator Conference (PAC '09) (DVD-ROM), p.2213 - 2215, 2009/05
J-PARCリニアックの低電力高周波制御では、空洞に電力を入れ始める際に、空洞チューナー(共振周波数)の自動制御を行っている。このチューナー制御に代わって新たに、空洞入力の周波数を離調度に合わせて変調させる方式をデジタルLLRF制御システムに導入する。その方法として、出力制御するIQ変調器で位相を回転させることで周波数変調を行う。離調度は、RFパルス後の空洞減衰時(自由振動時)の位相変化を測定することで求められ、それにより、FPGAとDSPでI/Q変調器の位相回転を自動制御する。この方式の導入においてはハードウェアの変更を全く必要とせず、チューナー製造におけるコストダウンもしくは耐久性の向上が期待される。
長谷川 和男; 浅野 博之; 千代 悦司; 堀 利彦; 伊藤 崇; 小林 鉄也; 近藤 恭弘; 滑川 裕矢; 小栗 英知; 大越 清紀; et al.
Proceedings of 24th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2008) (CD-ROM), p.55 - 57, 2009/00
J-PARCリニアックは2006年11月にビームコミッショニングを開始し、2007年1月には所定のエネルギーである181MeVの加速に成功した。その後、リニアックは後段の3GeVシンクロトロンのビームコミッショニングのためのビームを供給し、さらに下流の50GeVシンクロトロンや中性子ターゲットのコミッショニングにもビームが用いられた。イオン源はセシウム不使用の負水素イオン源であり、安定なビームを供給し運転時間は3,000時間を越えた。高周波源としては20台の324MHzクライストロンを使用し、平均で6000時間以上、大きなトラブルなく運転を実証した。ここでは、こうしたJ-PARCリニアックの運転経験について報告する。
Fang, Z.*; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; 山口 誠哉*; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸
Proceedings of 24th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2008) (CD-ROM), p.1039 - 1041, 2009/00
J-PARCリニアックでは、1つのクライストロンで2台の加速空洞に電力を供給する。加速電界の振幅,位相はFPGAを用いたデジタルフィードバック制御システムによりコントロールされる。ビームローディンなしで振幅,位相それぞれ0.1% and 0.1度の安定性で、またビームローディングがあっても、それぞれ0.3% and 0.2度の安定性を達成している。また空洞共振周波数(チューナ)も本システムのDSPによって自動制御され、離調度1度以内で正常に制御されている。またRFパルス波形の減衰から、空洞離調度及びQ値を計算し、運転中リアルタイムでそれらをPLC制御パネルに表示できるようにした。
小林 鉄也; 千代 悦司; 鈴木 浩幸; 穴見 昌三*; Fang, Z.*; 道園 真一郎*; 山口 誠哉*
Proceedings of 24th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2008) (CD-ROM), p.1054 - 1056, 2009/00
J-PARCリニアックのLLRFでは、ビーム負荷補償のためのフィードフォーワード(FF)制御パラメータをパルスごとに(繰り返し25Hz又は50Hz)で切り替わる機能を新たに追加した。本システムでは加速電界制御のためFPGAを用いたデジタルフィードバック(FB)制御を行い、またビームローディングに対してはマクロビームパルス立ち上がりはFB制御だけでは追いつかないためFF制御を組合せている。ここでFF制御の位相・振幅はビーム電流に対して最適に設定することが重要である。一方J-PARCでは、リニアック後段の3GeVリングが「物質・生命科学実験施設」及び50GeVリングのどちらにビームを振り分けるかによって、リニアックのビーム電流(正確には中間パルスのデューティ)が変わるため、それぞれのビームの振り分けごとにFFの位相・振幅が切り替わる必要がある。そこでJ-PARCのタイミングシステムを利用し、別途入力するゲート幅に対応したプリセット値で切り換わる仕組みをFPGAプログラムに追加した。
道園 真一郎*; 穴見 昌三*; 片桐 広明*; Fang, Z.*; 松本 利広*; 三浦 孝子*; 矢野 喜治*; 山口 誠哉*; 小林 鉄也
加速器, 5(2), p.127 - 136, 2008/07
低電力高周波(LLRF)制御をデジタルで処理する最大の利点の1つとして、その柔軟性があげられる。ここ10年くらいで加速器のLLRFシステムにデジタル処理系が加わってきたのは、携帯電話等のデジタル通信,医療系やコンピュータ用の高速処理技術の急速な発展の恩恵を受けているものである。J-PARCリニアックのLLRFシステムではcPCIクレートとFPGAによるデジタルフィードバックシステムを採用し、その運転に成功した。その成果をもとにSTF(ILC建設に向けたKEKの試験加速器施設)におけるLLRFの開発を進めている。本解説では、これまで著者が開発に携わったJ-PARCリニアック及びSTFのデジタルLLRF系を紹介し、今後のデジタル系が適用される将来計画(ILCやERL)についても述べる。
堀 利彦; 山崎 正義; 山口 誠哉*; 長谷川 和男; リニアック高周波源グループ
NIFS-MEMO-55, p.289 - 292, 2008/03
972MHz立体回路で使用される主要RFコンポーネントであるWR975規格の導波管と、J-PARCリニアック仕様サーキュレータの大電力下での位相変動を計測した。これはJ-PARCリニアックの400MeVエネルギー回復を実施するときの高周波源立体回路の機器仕様を決定するための一環として行ったものである。当面の運転条件である平均パワー45kW時での導波管とサーキュレータの位相変動(RFが供給され熱平衡に達したときとコールドな状態との差)は約6度と計測された。導波管におけるこの数値は、RFの安定化を図るための恒温化対策(導波管の水冷)を行うか否かを判断する重要な値であり、今回の検証実験と324MHzの位相制御システムでの実績から、実機の導波管は空冷でも十分な性能を有することが判明した。
小林 鉄也; 千代 悦司; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 585(1-2), p.12 - 19, 2008/01
被引用回数:3 パーセンタイル:28.07(Instruments & Instrumentation)J-PARCリニアックの高周波電界には振幅・位相それぞれ1%, 1以内という厳しい安定性が要求される。そのためさらに安定性の高い高周波基準信号が必要で、J-PARCリニアックのため新たに高安定でユニークな高周波基準信号分配システムが開発・敷設された。本システムでは基準信号を光信号に変換して、それを増幅,分岐し約60か所あるクライストロン駆動システムへ送信する。光伝送線には位相安定化光ファイバーを用いた。安定性を評価した結果、要求を十分満たす0.2の安定性が得られた。2007年2月には初期段階である181MeVビーム加速に成功し、現在も安定なビーム加速が行われ、順調にビームコミッショニングが進められている。
小林 鉄也; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; Fang, Z.*; 鈴木 浩幸; 山口 誠哉*; 千代 悦司
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.488 - 490, 2008/00
J-PARCリニアックのLLRFでは、ビーム負荷補償のためのフィードフォーワード(FF)制御パラメータをパルスごとに(繰り返し25Hz又は50Hzで)切り替わる機能を新たに追加した。本システムでは加速電界制御のためFPGAを用いたデジタルフィードバック(FB)制御を行い、またビームローディングに対してはマクロビームパルス立ち上がり/立ち下がりはFB制御だけでは追いつかないためFF制御を組合せている。その結果、ピーク電流30mAのビーム加速において、位相,振幅それぞれ(要求1度/1%以内に対し)0.2度,0.2%の安定性を達成している。ここでFF制御の位相・振幅はビーム電流に対して最適に設定することが重要である。一方J-PARCでは、リニアック後段の3GeVリングが「物質・生命科学実験施設」及び50GeVリングのどちらにビームを振り分けるかによって、リニアックのビーム電流(正確には中間パルスのデューティ)が変わるため、それぞれのビームの振り分けごとにFFの位相・振幅が切り替わる必要がある。そこでJ-PARCのタイミングシステムを利用し、別途入力するゲート幅に対応したプリセット値で切り換わる仕組みをFPGAプログラムに追加した。
Fang, Z.*; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; 山口 誠哉*; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.476 - 478, 2008/00
J-PARCリニアックでは、1つのクライストロンで2台の加速空洞に電力を供給する。加速電界の振幅,位相はFPGAを用いたデジタルFB制御システムによりコントロールされる。また空洞共振周波数も本システムのDSPによって自動制御される。本論文では、空洞共振点の決め方として3つの方法について議論する。最終的には空洞電力の減衰時に位相が変化しない点を共振がとれた状態と決めることにした。またRFパルス波形の減衰から、空洞離調度及びQ値を計算し、運転中リアルタイムでそれらをPLC制御パネルに表示できるようにした。
堀 利彦; 山崎 正義; 千代 悦司; 鈴木 浩幸; 青 寛幸; 平野 耕一郎; 長谷川 和男; 山口 誠哉*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.482 - 484, 2008/00
原子力機構原子力科学研究所内の陽子加速器開発棟地下2階に設置されている972MHz RFテストスタンドは、J-PARCリニアックの高加速部(200MeV以上)で使用される972MHz RF機器の大電力試験が行える唯一の施設である。本年度(2007/82008/7)は400MeVアップグレード計画の第一歩が始まったこともあり、実機仕様を策定する各種試験が活動的に行われた。本論文では、機器製作時のコスト低減を目的に行った972MHz大電力立体回路の位相測定試験を中心に、2008年度の活動状況を報告する。
山崎 正義; 千代 悦司; 小林 鉄也; 堀 利彦; 鈴木 浩幸; 穴見 昌三*; 川村 真人*; 福井 佑治*; 南茂 今朝雄*; Fang, Z.*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.485 - 487, 2008/00
大強度陽子加速器施設(J-PARC)のリニアックでは、2006年10月より高周波源の運転を開始している。ここ1年間の高周波源運転は、RCS,MLF及びMRのビームコミッショニングに対応して継続的に実施している。2007年9月から2008年6月末までにRUN#9-RUN#17の運転を9回(1週間4週間の連続)行った。高周波源の運転時間は累計で6000時間(LV-ON)を超え、2007年9月からは3000時間に達する。ビームコミッショニング時の高周波源運転状況は、繰り返し25Hz,RF幅650s,出力1.4MW(max)で行い、初期(装置立ち上げ時)のトラブルもほぼ改善され、低電力RF制御(LLRF)等のシステム充実により大きな不具合もなくおおむね順調である。メンテナンスは、ビームコミッショニング休止時の1,2週間と空洞コンディショニング時に実施している。今回はおもにクライストロン用直流高圧電源関連の機器についてメンテナンスを行い、ダウンタイムの低減に努めた。本発表では、これらの高周波源の運転状態と実施したメンテナンスについて報告する。
鈴木 浩幸; 千代 悦司; 小林 鉄也; 堀 利彦; 山崎 正義; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 川村 真人*; 福井 佑治*; Fang, Z.*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.467 - 469, 2008/00
J-PARC Linacの低電力高周波のPLCは2006年10月より運用を開始し、その間数々の機能を付加し完成度を上げてきた。今回新たにPLC操作用のタッチパネルに2つの機能を追加した。一つはインターロック発生時の各種パラメーターや測定DATAを自動的にタッチパネル側のメモリ領域に保存する機能、もう一つはPLCのCPUがフリーズした場合PLC内部に直接アクセスしなくともタッチパネルの画面から原因が判別できるGUIの追加を行った。それによりインターロック発生時の機器の詳細なDATAが記録保存できるようになり、発生時の具体的な原因の究明が可能になった。2008年1月よりテスト的に運用を開始して現在評価中である。今回それらのことについて報告する。
Fang, Z.*; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; 山口 誠哉*; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸
Proceedings of 2007 Particle Accelerator Conference (PAC '07) (Internet), p.2101 - 2103, 2007/08
J-PARCでは2006年9月から181MeV陽子リニアックのビームコミッショニングが開始された。RF電力供給源は4台の半導体アンプと20台のクライストロンで構成される。それぞれのRF源では、加速器電場を振幅,位相それぞれ1%, 1度で安定化させるため、cPCI上で動くRFフィードバック制御システムによりRFの制御が行われる。本論文では、RFフィードバック制御システムの性能について詳細を報告する。