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永井 良治; 羽島 良一; 静間 俊行; 森 道昭; 赤木 智哉*; 小菅 淳*; 本田 洋介*; 荒木 栄*; 照沼 信浩*; 浦川 順治*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1328 - 1330, 2015/09
コンパクトERL(cERL)においてエネルギー回収型リニアックを基盤とするレーザーコンプトン散乱(LCS)光源のために必要な加速器およびレーザーについての技術開発を行った。ERL-LCS光源のような高強度,エネルギー可変,単色光源は非破壊核種分析に必要な光源である。ERL-LCS光源による光子生成実証のために、cERLの回収ループにレーザーエンハンスメント共振器を設置した。電子ビームエネルギー,レーザー波長,衝突角はそれぞれ、20MeV, 1064nm, 18である。LCS光子の最大エネルギーは約7keVである。感度領域17mm
のシリコンドリフト検出器を衝突点から16.6mの位置でのLCS光子の観測に用いた。その計測の結果、検出器での強度、中心エネルギー、エネルギー広がりはそれぞれ、1200/s, 6.91keV, 81eVであった。
沢村 勝; 羽島 良一; 西森 信行; 永井 良治; 岩下 芳久*; 頓宮 拓*; 久保 毅幸*; 佐伯 学行*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.583 - 586, 2015/09
スポーク空洞の利点を生かせば、ERL加速器を小型化できる可能性が期待できるため、光・量子融合連携研究開発プログラム「小型加速器による小型高輝度X線源とイメージング基盤技術開発」における小型加速器の候補として超伝導スポーク空洞の開発を進めている。スポーク空洞は形状が複雑であるため、プレス加工工程を含めた金型設計や強度計算による補強検討等を行っているので、スポーク空洞製作の現状について報告する。
沢村 勝; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 篠江 憲治*; 古屋 貴章*; 江並 和宏*; 江木 昌人*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.579 - 582, 2015/09
超伝導加速器を用いたエネルギー回収型リニアック(ERL)では、高調波(HOM)対策が重要である。HOMカップラーは大電力の場合に内軸での発熱が問題となっている。そこで新たにC形導波管を考案した。このC形導波管は導波管を丸めることにより同軸管のような構造をしているが、内軸と外軸が仕切板で結合しているため、内軸を効率よく冷却することができる。このC形導波管を用いたHOMカップラーモデルの測定を行っているので、その結果を報告する。
野村 昌弘; 山本 昌亘; 島田 太平; 田村 文彦; 大森 千広*; 戸田 信*; 長谷川 豪志*; 原 圭吾*; 吉井 正人*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1096 - 1110, 2015/09
J-PARCの2つのシンクロトロン(RCS, MR)では高い加速電圧を発生させるために、加速空胴に金属磁性体コア(FINMET)を採用している。更に大強度の陽子ビームを加速するためには、この金属磁性体コアのシャントインピーダンスを高めることが重要である。Ring RFグループでは磁場中熱処理を行うことにより、高いシャントインピーダンスを持った加速器用の大型の金属磁性体コア(FT3L)の開発に成功している。磁場中熱処理を行うことにより磁化過程が主に磁化回転となることは知られており、FT3L金属磁性体コアのシャントインピーダンスは磁化過程が磁化回転となることにより高くなっている。本発表では理想的な磁化回転の場合のコアのシャントインピーダンスに対する考察を行う。具体的には、シャントインピーダンスで表されるコアの等価回路の損失と磁化回転の場合のコアの損失の計算を対応させることにより、シャントインピーダンスに対応する物理量を考察する。更にその結果から、シャントインピーダンスのコアを構成しているリボンの板厚及び透磁率依存性を示す。
高橋 博樹; 成田 隆宏; 宇佐美 潤紀; 榊 泰直; 小島 敏行*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.756 - 759, 2015/09
IFMIF/EVEDA加速器(LIPAc)制御系の人員保護システム(PPS)では、人員の加速器室への入退出を管理するだけなく、ビーム運転時に発生する放射線により運転員などが不要に被ばくすることがないよう、許認可に基づいてビーム発生量の管理を行う必要がある。そのため、入射器のコミッショニングにおいては、入射器からのビーム発生量を、ビーム発生時間を計測することで管理することとなった。そこでビーム発生時間を管理するために、PPSのサブシステムとしてPulse Duty管理システム(PDMS)を設計し開発し、その機能試験を入射器のコミッショニング試験においてHビームを用いて実施した。その結果、開発したPDMSが、PPSが入射器のビーム運転許可信号をキャンセルした後、入射器のビームが実際に停止するまでの遅れ時間をも十分考慮した機能を有しており、安全を十分考慮したPulse Duty管理が実現できることを確認した。本件では、PDMSの概要を説明するとともに、入射器のコミッショニングにおける試験結果を示し、本システムの開発状況について報告する。
柏木 啓次; 宮脇 信正; 倉島 俊; 奥村 進
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.703 - 705, 2015/09
原子力機構高崎量子応用研究所では、AVFサイクロトロンの加速可能位相空間領域(アクセプタンス)に入射ビームの位相空間領域(エミッタンス)を重ね合わせて加速ビーム電流を最大にする入射調整のために、エミッタンスとアクセプタンスを計測する装置を開発した。本装置による測定結果を基にしたビーム入射調整が加速ビーム電流の増加に有効であることを確かめるため、測定したエミッタンスとアクセプタンスを2台のステアリング電磁石を用いてそれぞれ位相平面上で平行移動させ、エミッタンスの高輝度部にアクセプタンスの高透過率部を重ね合わせて加速ビーム電流を測定する試験を行った。具体的には、まず任意位置への平行移動を可能にするため、エミッタンス・アクセプタンス測定位置の直前・直後の2台のステアリング電磁石の励磁電流とエミッタンス及びアクセプタンスの位相平面座標の変化を測定し、位相平面上の軌道及び偏向角と励磁電流の関係を明らかにした。次に、この関係を用いて、測定したエミッタンスの高輝度部とアクセプタンスの高透過率部を重ね合わせるようにステアリング電磁石の励磁電流を設定し微調整を行った。その結果、加速ビーム電流を調整前と比べて有意に増加(約30%)させることができた。以上より、エミッタンス・アクセプタンス測定結果を基にした調整が有効であることを確認した。
加藤 新一; 高柳 智弘; 原田 寛之; 堀野 光喜; 飛田 教光; 植野 智晶*; 金正 倫計
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1180 - 1184, 2015/09
大強度陽子加速器であるJ-PARC 3GeV RCSでは、ビームロスの原因となる空間電荷力を緩和するために、多重入射中にLinacからの入射ビームを位相空間上の任意の範囲に意図的に広げて入射するペイント入射を行っている。水平方向のペイントは、個別に電源を持つ4台の水平ペイントバンプ電磁石の出力を多重入射時間の0.5msで立ち下げ、入射点での周回軌道の位置と傾きを時間的に変動させることで行われる。ビームロス低減のためには、シミュレーションと実験から検討した時間変動パターンを、低出力の領域まで正確に再現する必要がある。また、閉軌道変動を抑制するために、4台の水平ペイントバンプ電磁石の出力バランスを保つ必要がある。そのため、高精度の出力調整が必須である。水平ペイントバンプ電磁石用電源は、電流と電圧の指令値を制御回路に入力することで電流を出力する。そこで、指令電圧値を変化させた時の出力電流の応答特性を調査した。この結果、再現したい時間変動パターンからの誤差を補正するために必要な、指令電圧値の微小量が判明し、高精度の出力調整が可能となった。また、現在RCSで用いている時間変動パターン以外のパターンにおいても、出力電流の応答特性は同一であることを明らかにし、様々な時間変動パターンに対しても高精度の出力調整が可能であることを示した。さらに、調整時間の大幅な短縮を目的として、自動的に出力調整を行うルーチンを現在開発中である。
山本 風海; 金正 倫計
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.377 - 381, 2015/09
J-PARCでは2014年夏季にイオン源の増強を行い、リニアックは設計性能のピーク電流50mAでの運転が可能となった。3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)でも夏の保守作業期間に大強度ビームを受け入れるための準備作業を進め、作業後に設計最大出力である1MW相当の出力を達成すべく調整を開始した。調整の初期段階において、800kW相当を超えた加速粒子数での運転時に高周波加速空胴の電源出力が不足し、バケツが維持できずほとんどのビームが失われることが判明した。そのため、空胴共振点を変更し必要な電流値を下げる、電源出力の余裕分を使用しインターロックの値を見直す、等の対処を行い、年明けの調整運転時に1MW相当の試験運転に成功した。また、供用運転としても段階的にビーム出力を増加していき、物質生命科学実験施設(MLF)に向けて500kWの出力での連続運転を達成した。本件では、このような大強度運転を達成するためにRCSで実施した作業内容と、大強度運転条件の下での加速器の状況について報告する。
松田 誠; 長 明彦; 阿部 信市; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.357 - 360, 2015/09
原子力機構-東海タンデム加速器施設における2014年度の加速器の運転・開発状況およびビーム利用開発について報告する。2014年度の加速器の運転日数は156日であり、最高運転電圧は18MVで8日間の利用があった。利用されたイオン種は15元素(19核種)である。高電圧端子内イオン源からのビーム利用は30%であり、原子あたり3.5MeVのエネルギーでC分子イオンの利用があった。近年、需要の増えた非密封RIや核燃料を標的とした実験に対応するため、これらの標的を扱える照射室(第2照射室)を新たに整備した。2014年11月にビーム試験を実施し、2015年2月より実験利用が開始された。現在RI標的の利用が可能であり、今後、核燃料標的に拡大する予定である。東海タンデム加速器では高電圧端子内機器への電力供給のために地上電位にある40HPおよび30HPのモーター出力を動力伝達用アクリルシャフトを介して端子内の10kVAおよび15kVAの発電機を駆動している。このシャフトの軸受マウント部を改良しベアリング寿命を大幅に伸ばすことに成功した。大型静電加速器としての特徴を活かすべくビーム開発を実施しているところである。
宮尾 智章*; 三浦 昭彦; 川根 祐輔; 田村 潤; 根本 康雄; 青 寛幸*; 林 直樹; 小栗 英知; 大内 伸夫; 真山 実*; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1338 - 1341, 2015/09
J-PARCリニアックでは、イオン源で生成した負水素イオンビームを324MHzの加速周波数をもつ加速空洞で191MeVまで加速し、ACS(Annular Coupled Structure)空洞に入射し、400MeVまで加速している。ACS空洞の加速周波数は972MHzであるため、位相方向の不安定性の原因になる。このため、ビーム位相方向のプロファイルを測定するバンチシェイプモニタ(BSM)を開発した。ACS空洞をインストールする前のビームラインにインストールし、動作確認を行ったところ、そのプロファイル測定に関する性能は十分であることが確認されたが、測定時に発生するアウトガスによりBSM近傍の真空圧力が10Pa台まで上昇した。これは、加速空洞内で放電を起こす原因となることが考えられるため、真空試験、ベーキングを実施してきた。さらに、ビームライン設置後の真空圧力を低下を加速するために、ビームライン上でのベーキングを行うとともに、BSM本体及び周辺のビームダクトを改造して真空ポンプを増設した。その結果、測定時のBSM近傍の真空圧力が10
Paまで改善された。本発表では、これまでの真空試験の経緯をまとめるとともに、ビームライン上で実施したベーキングの結果について報告する。
二ツ川 健太*; 川根 祐輔; 田村 潤; 根本 康雄; 林 直樹; 福岡 翔太*; 真山 実*; 三浦 昭彦; 宮尾 智章*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1246 - 1250, 2015/09
J-PARCリニアックでは、加速周波数が324MHzのRFQ, DTL, SDTL空洞と972MHzのACS空洞で負水素イオンビームを400MeVまで加速している。SDTLとACSの間にあるビーム輸送路(MEBT2)では、2式のバンチャー空洞で位相方向のマッチングを行う必要があるが、リニアックにはビーム位相方向の形状を測定するモニタがなかった。そこで、ロシア原子核研究所と共同でバンチ・シェープ・モニタ(BSM)を開発し、SDTLの下流に設置して試験を行った。しかし、このBSMは真空特性が悪かったため、ACS空洞をインストールするときにビームラインから取り外し、試験・ベーキングを実施したが、高い真空度を確保するために、ポンプの追加などの増強が不可欠であった。そこで、J-PARC独自でのBSMの開発を開始し、BSM本体の真空対策だけでなく、ビームライン上でベーキングが行えるように設置場所を変更した。また、二次電子の輸送に関してもシミュレーションを実施し、形状の最適化も実施した。本件では、新規に製作したJ-PARC製のBSMの真空特性とオフラインの試験結果を報告する。
林 直樹; 發知 英明; 原田 寛之
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1206 - 1209, 2015/09
BPMのBeam-Based Alignmentは、近くの四極電磁石中心からのオフセットを決めることで、非常に重要な校正である。J-PARC RCSでは、四極電磁石は、個別電流制御ができないが、グループで収束力が変化しても、BBAが可能な方法を考案し実施している。この方法は、非常に精度よく光学モデルが、決定できているので、それをベースに計算し、四極電磁石内部でのビーム絶対位置を決め、測定位置と比較することにより行っている。今回は、光学モデルを別の方法、全ての補正電磁石によるキックのデータから疑似的にローカルバンプを1台の四極電磁石の場所に立てて、その収束力の変化したときの全周のBPMでの軌道変化(応答)を記録するようにした。まず、1つの四極電磁石ファミリーについて実施し、光学モデルと比較などその結果を報告する。
丸田 朋史*; Liu, Y.*; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*; 三浦 昭彦; 池上 雅紀*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.432 - 436, 2015/09
J-PARCリニアックは2013年と2014年の2年にわたり、ビームの大強度化のために加速器本体の増強を実施した。2013年には既設加速器の下流に25台のACS空洞を増設し、ビームエネルギーを181MeVから400MeVに増強した。2014年はフロントエンド部(イオン源とRFQ)を交換し、最大ピーク電流を30mAから50mAとした。フロントエンド交換後初となるリニアックの単独ビーム試験を2014年10月に実施し、約2週間の試験を経た10月15日に50mAビームの加速に成功した。設計ピーク電流50mAの加速に成功したことは、J-PARC加速器の1MW利用運転に向けた重要な一歩である。ビーム試験修了以降、現在まで30mAのビームを安定的に下流に供給している。本発表では、フロントエンド部交換後のリニアック単独のビーム試験結果、ビームプロファイル、ロスの状況について報告する。
奥村 義和; Ayala, J.-M.*; Bolzon, B.*; Cara, P.*; Chauvin, N.*; Chel, S.*; Gex, D.*; Gobin, R.*; Harrault, F.*; Heidinger, R.*; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.203 - 205, 2015/09
日欧協力のもと、国際核融合中性子照射施設(IFMIF)の工学設計工学実証活動(EVEDA)が2007年から開始されている。IFMIFにおける最大の開発課題は、40MeV/250mA/CWの重水素イオンビームを発生できる大電流加速器であり、現在、その原型加速器(9MeV/125mA/CW)の試験を六ヶ所村の国際核融合研究センターにおいて段階的に実施している。試験は日欧の事業チームメンバーと、入射器を担当したフランスサクレー研究所などの欧州ホームチーム,日本ホームチームのメンバーから構成される原型加速器統合チームが担当している。入射器については、2014年から試験を開始し、現在までに100keV/120mA/CWの水素イオンビームを0.3mm.mrad以下のエミッタンスで生成することに成功している。2015年には、高周波四重極加速器(RFQ)用高周波電源の搬入据付が開始され、入射器の試験の終了とともにRFQ本体の据付も開始される予定である。本稿では、入射器の実証試験の結果とともに、RFQ,超伝導リニアック,高周波電源,ビームダンプ等の現状について報告する。
百合 庸介; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 江夏 昌志; 山田 尚人
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.420 - 423, 2015/09
高崎量子応用研究所イオン照射研究施設TIARAのAVFサイクロトロンでは、多重極電磁石を用いて大面積で均一な強度分布を有するイオンビームを形成するための技術開発を進めているが、材料照射試験等で要求される高強度(110nA/cm
)でのビーム強度分布が調整時の低強度(約10pA/cm
)の分布とは異なる場合があった。これは、通常ビーム調整に利用している蛍光板(三菱化学製DRZ-High)の発光強度が飽和しないようビーム電流を大幅に下げるために用いるアテネータ(多孔金属板)によってビームの位相空間分布が変化することに起因すると考えられる。そこで本研究では、様々なビーム強度においてリアルタイムでの強度分布調整を可能にするため、数10
数100cm
の大面積での利用が可能な蛍光体を探索した。実験では、10MeV陽子ビームを用いて、フッ化カルシウム結晶やポリエチレンナフタレートフィルム等の発光強度を調べた。その結果、これらの蛍光体がDRZ-Highと比べてより高い強度のビームで利用可能であり、複数の蛍光体を使い分けることによって、
nA/cm
の広範な強度においてリアルタイムでのビーム調整が可能となった。
宮脇 信正; 福田 光宏*; 倉島 俊; 柏木 啓次; 奥村 進
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.706 - 708, 2015/09
サイクロトロンのビームエネルギー幅を狭くすることは、ビーム引出し効率の改善やマイクロビーム等のビーム応用に必要である。一般にサイクロトロンでは、ビームの位相幅を狭くすることでビームのエネルギー幅を狭くでき、そのためには位相制限スリットによるビーム位相幅の制限が有効である。そこで、幾何軌道解析モデルを構築してビーム位相幅の制限に必要な半径方向のビーム位置と位相の関係を定式化した。このモデルの正しさを実証するため、JAEA AVFサイクロトロンにおいて、位相制限スリットの半径方向の位置と通過したビームの位相分布の関係を測定し、モデル計算の結果と比較した結果、両者はほぼ一致した。これにより、加速ハーモニックス()1ではスリット位置に依存してビーム位相とその幅が変化するが、
=2では最初の加速の位相差による電圧差でビーム位相幅が圧縮する位相バンチング効果が生じてスリット位置の変化に伴うビームの位相とその幅の変化が小さくなることが分かった。ビーム位相幅を狭くするためには、
毎に位相制限スリットの半径方向の位置とビーム位相分布の関係に基づいてスリット位置を変更する必要があることが判明した。
池田 浩; 菊澤 信宏; 吉位 明伸*; 加藤 裕子
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1312 - 1316, 2015/09
J-PARCのLINAC, RCSから得られる制御に必要な大量なデータは、現在PostgreSQLに格納しているが、これをHBaseに格納する計画を進めている。HBaseはいわゆるNoSQLと呼ばれるデータストアで、大量のデータをスケーラブルに扱うことが可能である。HBaseはHadoopの分散ファイルシステム上で構築され、複数のマシンで構成するクラスタを使用し、障害時の自動復旧や容量増設の容易性が利点として挙げられる。前回の発表では、Hadoopのバージョンアップによって単一障害点であったマスタノードを冗長化し、この新しいバージョンに対する我々のツールの対応と課題について述べたが、同時に、クラスタの構成そのものに対しても幾つかの問題点も述べた。今回の発表では、この問題への対応を含みクラスタの再構築で行ったことについて述べる。具体的には、マスタノード用ハードウェアの強化やノード構築の自動化スクリプトの作成、ノードのモニタリングの導入が挙げられる。また、新規ハードウェアや構成の変更から必要に応じてHadoop/HBaseの設定を調整し、システムのパフォーマンスの測定を行い、その結果と検討を報告する。
羽島 良一; 沢村 勝; 永井 良治; 西森 信行; 早川 岳人; 静間 俊行; Angell, C.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.79 - 83, 2015/09
レーザー・コンプトン散乱で発生する線は、エネルギー可変かつ狭帯域の特徴を有する。電子加速器とレーザーの先端技術を組み合わせることで、高輝度
線源を実現することができる。このような高輝度
線源は、核物質の非破壊測定をはじめとした産業利用、原子核物理の基礎研究に革新的な進歩をもたらすと期待されている。ヨーロッパでは、次世代
線源としてELI-NPの建設が始まっており、2018年の運転開始の予定である。われわれは、エネルギー回収型リニアック(ERL)を用いることで、ELI-NPを超える輝度、強度を持った
線源を提案しており、基盤技術の開発を行っている。本発表では、ERLに基づくレーザー・コンプトン散乱
線源の特徴、産業利用、学術利用の展開について述べる。
前原 直; 助川 圭一*; 只野 秀哉*; 春日井 敦; 鈴木 寛光; 阿部 和彦*; 奥 隆司*; 杉本 昌義
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1140 - 1142, 2015/09
国際核融合中性子照射施設(IFMIF)加速器系の工学設計工学実証活動((EVEDA)では、重陽子イオンビーム125mAを9MeVまで定常運転で加速するためにInjector(100kV-140mA)、運転周波数175MHzを採用したRFQライナック(0.1-5.0MeV-130mA)と超伝導RFライナック(5.0MeV-9MeV-125mA)の開発を進めている。RFQライナックでは8つのRFインプットカプラーを用いて1.4MWレベルのRF電力入射が要求されている。このために6 1/8インチ同軸導波管をベースにループアンテナを採用した定常化RFカプラーの設計を行った。この設計ではループアンテナ内部、内部導体及び高周波窓に冷却チャンネルを設けて常水圧にて数kWレベルの熱除去を施した。試作したRFカプラーの耐電力試験ではHigh-Q load circuitを用いて定在波による耐電力試験を行い、等価的なRFパワー200kW-14秒のCW運転を実証した。この200kW-CW運転のためにはパルス幅1msec Duty 1/2において5日間のRFエージングよる脱ガスを行いカプラーの高周波窓やRFコンタクト部からのガス放出に問題無いことを実証した。本講演では、試作したRFインプットカプラーのHigh-Q load circuitを用いた耐電力試験について発表する。
平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 川根 祐輔; 篠崎 信一; 三浦 昭彦; 森下 卓俊; 澤邊 祐希; 杉村 高志*; 内藤 富士雄*; Fang, Z.*; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.944 - 947, 2015/09
J-PARC加速器リニアックの運転には、ビーム電流を50mAに増強する必要があるため、2014年にJ-PARCリニアックのイオン源、RFQ、及び、MEBT1の改造を行った。RFチョパ空洞とビームスクレーパがRFQとDTLの間にあるMEBT1の領域に設置されている。50mAビーム運転においてビームロスが増加するため、電極の間隔やビームパイプの内径を拡げた新RFチョッパ空洞を製作して、置き換えを行った。また、RFチョッパによって蹴られた高負荷ビームを受けるため、2台の新しいスクレーパを設置した。本件では、RFチョッパシステムとスクレーパのビーム照射試験結果について報告する。