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El-Jaby, S.*; Tomi, L.*; Sihver, L.*; 佐藤 達彦; Richardson, R. B.*; Lewis, B. J.*
Advances in Space Research, 53(5), p.810 - 817, 2014/03
被引用回数:2 パーセンタイル:17.82(Engineering, Aerospace)国際宇宙ステーション(ISS)では、組織等価比例計数管(TEPC)を用いてその内部の周辺線量当量が常時モニタリングされているが、TEPCの測定値より乗組員の実効線量当量を簡便に導出する手法はこれまで存在しなかった。そこで、本研究では、PHITSを用いて計算した銀河宇宙線と捕捉陽子線のアルミ遮へい体内でのフラックスと、陽子・中性子・粒子に対する線量換算係数より、周辺線量当量から実効線量当量に変換する手法を構築した。この手法を用いた解析により、ISS乗組員の実効線量当量は、TEPCで測定した周辺線量当量よりも10%から30%低く、その大部分は銀河宇宙線による寄与であることが分かった。
佐藤 達彦; 遠藤 章; 仁井田 浩二*
Advances in Space Research, 52(1), p.79 - 85, 2013/07
被引用回数:8 パーセンタイル:44.09(Engineering, Aerospace)宇宙飛行士の宇宙線被ばくリスクを適切に評価するためには、各臓器の吸収線量のみならず、放射線の違いによる被ばくリスクの違いを表す線質係数を計算する必要がある。その線質係数として、国際放射線防護委員会(ICRP),国際放射線単位測定委員会(ICRU)及び米国航空宇宙局(NASA)がそれぞれ独自の関係式を提案してきたが、これまでその相互比較は行われていなかった。報告者らは、PHITSとボクセルファントムを組合せ、さまざまな放射線が人体に入射したときの各臓器内の平均線質係数を、ICRP, ICRU及びNASAが提案するそれぞれの関係式を用いて計算した。その結果、NASAが提案する線質係数は、他の線質係数と比較して20%程度大きいことが判明した。これらの成果は、報告者らが作成しているICRP宇宙放射線防護指針において、極めて重要なデータとなる。
Puchalska, M.*; Sihver, L.*; 佐藤 達彦; Berger, T.*; Reitz, G.*
Advances in Space Research, 50(4), p.489 - 495, 2012/08
被引用回数:14 パーセンタイル:65.72(Engineering, Aerospace)粒子線輸送計算コードPHITSを用いて、国際宇宙ステーション(ISS)において行ったMATROSHKA実験に対するシミュレーションを実施し、PHITSの宇宙飛行士に対する被ばく線量計算精度を検証した。MATROSHKA実験とは、約6000個の放射線検出器を埋め込んだ人体模型をISSの内外に設置し、人体内における宇宙線被ばく線量分布を精緻に測定する欧州宇宙局(ESA)主導のプロジェクトである。MATROSHKA実験により測定した人体内の被ばく線量分布と、PHITSにより計算した結果を比較したところ、両者は、比較的よく一致することがわかった。このことから、PHITSは、宇宙飛行士の被ばく線量評価の際に有用なツールであることが示された。
Kolskov
(Mr
zov
), Z.*; Sihver, L.*; Ambro
ov
, I.*; 佐藤 達彦; Spurn
, F.*; Shurshakov, V. A.*
Advances in Space Research, 49(2), p.230 - 236, 2012/01
被引用回数:12 パーセンタイル:61.44(Engineering, Aerospace)粒子輸送計算コードPHITSを用いて、国際宇宙ステーション内で実施したMATROSHKA-R実験に対するシミュレーションを行い、PHITSの宇宙飛行士に対する被ばく線量計算精度を検証した。MATROSHKA-R実験とは、数種類の放射線検出器を埋め込んだ球状のファントムをISS乗組員が常時滞在するモジュール内に設置し、宇宙飛行士の居住環境における宇宙線被ばく線量を測定するロシア主導のプロジェクトである。発表では、ファントム内に埋め込んだTLDや固体飛跡検出器による測定結果の概要を紹介するとともに、測定値とPHITSによる計算値を比較した結果について説明する。
Gustafsson, K.*; Sihver, L.*; Mancusi, D.*; 佐藤 達彦; Reitz, G.*; Berger, T.*
Advances in Space Research, 46(10), p.1266 - 1272, 2010/11
被引用回数:12 パーセンタイル:56.40(Engineering, Aerospace)宇宙機内外における宇宙飛行士の被ばく線量を評価するため、数多くの線量計を埋め込んだ人体ファントムMatroshkaが宇宙ステーション内外に数か月間設置され、先日、地上に帰還した。われわれは、Matroshkaが設置された環境をPHITSシミュレーションで再現し、各線量計の位置における吸収線量や線量当量を予測した。そして、得られた計算値と測定値を比較することにより、PHITSを用いた宇宙機遮へい設計の可能性について検討した。発表では、PHITSシミュレーション手法の詳細について説明する。
Sihver, L.*; 佐藤 達彦; Gustafsson, K.*; Mancusi, D.*; 岩瀬 広*; 仁井田 浩二*; 中島 宏; 坂本 幸夫; 岩元 洋介; 松田 規宏
Advances in Space Research, 45(7), p.892 - 899, 2010/04
被引用回数:26 パーセンタイル:78.99(Engineering, Aerospace)宇宙開発分野にも応用可能な汎用放射線輸送計算コードPHITSの最新の開発・利用状況について報告する。具体的には、PHITSが従来使用していた重イオン核反応モデルJQMDに、相対論的な共分散を組み込んだ新しい重イオン核反応モデルR-JQMDのベンチマーク計算結果について紹介する。また、大気圏内における宇宙線被ばく線量計算ソフトウェアEXPACSの詳細について説明する。EXPACSは、PHITSを用いて計算した大気圏内における宇宙線スペクトルを再現可能な解析モデルPARMAを基本としたソフトウェアであり、緯度・経度・高度・時間情報を与えれば、その条件に対する宇宙線被ばく線量を瞬時に計算することができる。さらに、PHITSを用いた宇宙機遮へい設計の例として、船壁の素材や厚さの違いによる宇宙機内の被ばく線量率変化に対する検討結果について報告する。
Sihver, L.*; Mancusi, D.*; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 岩瀬 宏*; 岩元 洋介; 松田 規宏; 中島 宏; 坂本 幸夫
Advances in Space Research, 40(9), p.1320 - 1331, 2007/00
被引用回数:33 パーセンタイル:84.17(Engineering, Aerospace)PHITSは、NMTC及びMCNPモデルを用いて核子・中間子輸送過程を、JAM, JQMD及びGEMモデルを用いて核反応過程を模擬できる汎用粒子輸送計算コードである。近年行ったベンチマーク試験の結果、PHITSは、電荷変換核反応断面積をやや過小評価することが判明した。本発表では、そのベンチマーク試験結果について述べるとともに、PHITSの精度向上のために行った核反応モデルの改良について詳しく説明する。
佐藤 達彦; Sihver, L.*; 岩瀬 宏*; 中島 宏; 仁井田 浩二*
Advances in Space Research, 35(2), p.208 - 213, 2005/06
被引用回数:26 パーセンタイル:81.70(Engineering, Aerospace)宇宙船内における重粒子被ばく線量を評価するためには、重粒子の核反応を精度よく再現するモデルの検討を行った。核子あたり1GeVの鉄イオンがポリエチレン,アルミニウム,鉛ターゲットに入射したときに生成されるフラグメント測定実験を、重イオン輸送計算コードPHITSを用いて解析した。その結果、軽核同士が衝突する反応に対しては、核反応モデルJQMDの限界から実験値との不一致が見られたが、それ以外の反応に対して、PHITSは精度よく実験値を再現できることが明らかとなった。
小林 泰彦; 渡辺 宏; 菊地 正博; 鳴海 一成
Advances in Space Research, 25(10), p.2103 - 2106, 2000/00
被引用回数:11 パーセンタイル:81.21(Engineering, Aerospace)1994年7月にスペースシャトル・コロンビアを用いて実施された第2次国際微小重力実験室(IML-2)において、放射線抵抗性細菌Deinococcus radioduransの放射線障害からの回復が地上よりも宇宙環境で促進されることを見いだした。そこで、1996年9月にシャトル/ミール・ミッション4号機を用いて実施された宇宙放射線計測プロジェクトにおいて、本細菌のDNA修復系蛋白質の誘導に及ぼす宇宙環境の影響を調べたところ、宇宙環境下では、本細菌においてわれわれが新たに発見した新規DNA修復系遺伝子pprAにコードされる蛋白質の誘導合成が地上よりも促進されることを見いだした。また、本細菌の放射線感受性変異株rec30では、その促進効果が現れないことが明らかになった。