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太田垣 隆夫*; 石川 泰史*
JNC TJ8420 2000-016, 427 Pages, 2000/03
(1)・英国BNFLでは核燃料サイクル施設から発生する中・低レベル廃棄物を処理する各施設の運転・建設計画を策定し、これを進めている。・放射性廃棄物の処理が計画されておりスイスのヴュレンリンゲン集中中間貯蔵施設(ZWILAG)では、受入廃棄物を処理し廃棄体にするとともに、除染により放射能レベルが低下できた廃棄物は、再利用される。・原子力発電所の廃止措置の費用削減を目的に、化学除染法が開発されている。・廃止措置に係わる被曝、廃棄物発生量、費用、これらを軽減するため、米国トロージャン発電所の廃止措置において原子炉圧力容器を解体せず、圧力容器そのものを輸送コンテナとして、この中に炉内構造物を入れたまま廃棄物処分場に搬出した。(2)米国・電力会社からDOE(エネルギー省)に対する使用済燃料の引き取りに関する訴訟について、連邦控訴裁判所は電力会社に対し、引き取りに関する契約に基づいて「救済措置」を要求すべきとの裁定を下した。・TRU廃棄物の処分施設であるWIPPへの廃棄物輸送禁止命令の申し立てについて、コロンビア特別区地方裁判所は、申し立てを棄却する裁定を下した。これにより、WIPPでの処分開始の見通しが立った。英国・Nirex社の計画を前保守党政権が却下しそして、英国内の廃棄物管理に関する組織の改編準備が進んだ。・BNFLの一部について民営化が決定された。フランス:・ムーズ県の粘土層を有する地域に対して、高レベル放射性廃棄物の地下研究所の建設・運転許可政令が発給された。・原子力規制体制の再編について、政府や議員により検討された。ドイツ・連立政権内で原子力政策の対立が続いていたが、原子炉の運転期間を制限することで政策内容について合意した。・コンラート処分場での中・低レベル廃棄物処分について、連邦政府の環境相と地元州の環境相が消極的なため、処分場の許可発給が遅れている。スイス・ヴュレンリゲン中間貯蔵施設(ZWILAG)の貯蔵施設について建設・運転許可が終了した。
太田垣 隆夫*
JNC TJ1420 2000-004, 159 Pages, 2000/03
欧州諸国と日本においては、核物質を最大限に利用するという目的の下、使用済燃料管理戦略として再処理オプションが執られたが、高速炉開発の大幅な遅れによって、再処理で回収されたプルトニウムは軽水炉でリサイクルされることになった。欧州においては既に多くのプルトニウム・リサイクル実績があることから、本調査では以下の項目について、フランス、ドイツ、英国、ベルギー、スイス等の主要国における1999年末現在までのプルトニウム・リサイクル状況を調査した。(1)主要国におけるプルトニウム・リサイクルの基本政策と現状 フランス、ドイツ、英国、ベルギー、スイス、およびブルトニウムの一部をリサイクルしようとする動きが最近見られるスウェーデン、といった欧州の主要国のバックエンド政策および使用済燃料管理の状況を調査し、その中でのプルトニウム・リサイクルの位置付けと開発の現状を総合的に分析・評価する。(2)MOX燃料加工、再処理に関する計画および実績 海外のMOX燃料加工計画、加工実績および再処理計画、再処理実績に関するデータを調査し、まとめる。(3)プルトニウム在庫 世界各国のプルトニウム在庫に係わるデータを調査・集計する。
Savage, D.*; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和
JNC TN8400 2000-003, 56 Pages, 2000/01
欧州(ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、スイスおよびイギリス)や北米(カナダおよびアメリカ)における高レベル廃棄物処分のプログラムでは、処分場のサイト選定において、社会的・経済的な観点だけでなく、地質工学的な観点も重視されている。本報告書では、これら諸外国で進められている廃棄物処分のプログラムをもとに、特に地球化学的な観点で、サイト選定における技術的要件をまとめた。その結果、サイト選定における地球化学的な観点での技術的要件は、諸外国のサイト選定プログラムにおいては、地質工学的な観点での技術的要件に付随する程度のものであった。また、サイト選定において、地球化学的な観点で技術的要件を考慮している国々では、定性的な記述に留められているものの、人工バリアの安定性や核種移行に影響を与える要因に焦点をおいていることが判った。しかしながら、地球化学的条件の長期的安定性や核種移行挙動を支配する地球化学的特性については、明確には記述されていなかった。この様な定性的評価のアプローチは、サイト候補地のスクリーニングには適しているかもしれない。一方、(安全評価の)シナリオで考慮する時間スケールを超える様な長期的な地球化学的変化を支配する最も重要なサイト特性についての理解を深めれば、サイトの適性という観点からサイト候補地をランク付けすることができるかもしれない。
加川 昭夫
JNC TN8200 2000-001, 40 Pages, 1999/10
1999年6月29日から7月2日までチェコ近郊のRez原子力研究所で、放射性廃棄物のビチューメン固化プロセスに関する安全性及び挙動評価に関する国際ワークショップが開催された。ワークショップの目的は、ビチューメン固化処理プロセスの実用的経験、新しいビチューメン固化処理技術の研究、開発及び実証、ビチューメン固化処理プロセスの安全性評価、中間貯蔵及び最終処分環境でのビチューメン固化体の安全性と適合性に関する情報交換である。本ワークショップでは、27件の研究成果の発表と討議が行われた。当方の発表題目は、「Influence of chemical and radiolytic degradation of bitumen on disposal」であり、機構におけるビチューメン固化体の処分に向けての研究成果を発表した。一方、他研究機関におけるビチューメン固化体の長期安定性に関する情報の収集を行った。また、ワークショップ終了後、チェコ、ベルギー、フランス、イギリスの原子力施設の見学を行った。本報告は、当方が発表し、聴講したセッションのビチューメン固化体の長期間の評価に関する報告と施設訪問の概をまとめたものである。
有井 祥夫
JNC TN9200 99-009, 432 Pages, 1999/07
平成11年5月18日19日に、オーストリア・ウィーンのIAEA本部で開催された第32回IAEA/IWGFR定例年会に日本委員(代理)として出席した。出席国は、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、カザフスタン、韓国、ロシア、アメリカ、イギリス、イタリアおよびスイスの12カ国から13人、IAEAから4人であった。会議では、IAEAの高速炉に関する1998年の活動のレビュー、19992000年の活動計画の審議・調整を行うとともに、メンバー各国における高速炉開発の状況について、報告・討論が行われた。各国の主な状況は以下の通り。・フランスからは、PHX、SPXの現況とR&Dへの取組み状況のほか、1994年3月にRapsodieで発生したNaタンクでの事故の解析結果についての報告があった。・中国からは、実験炉CEFRの設計の概略と建設工事の進捗状況報告があった。2003年臨界の予定とのこと。・インド、ロシア、カザフスタンからは、それぞれ自国の高速炉の現況報告があった。・各国の活動状況や関心を簡単にまとめると、高速炉先進国(主に欧米諸国)の関心はデコミッショニングや新しい原子炉開発に関する研究に、ロシア、カザフスタンは研究協力による支援への期待が、そして、アジア諸国は高速炉開発への取組みに前向きとの印象であった。また、各国ともNaに替わる冷却材とそれを用いた液体金属冷却(高速)炉に関するR&Dへの関心が高かった。2000年のTechnical Committee Meetingのテーマは、"Design and Performance of Reactor and Subcritical Blanket with Lead,Lead-Bithmuth as Coolant and/or Target Material"に、また、炉物理関連のResearch Co-ordination MeetingとSpecialist Meetingが1999年11月頃にウィーンで開催されることとなった。このほか、IAEA事務局から、加速器による消滅処理に関する研究(ADS)をIAEA/IWGFRのスコープの中に含めたいとの提案があり、了承された。次回は、来月5月16日18日頃にIAEA本部で開催されることとなった。
重留 義明; 加藤 良幸; 鈴木 弘; 三浦 昭彦; 佐藤 嘉彦; 小山 智造
JNC TN8200 99-001, 128 Pages, 1999/07
再処理施設安全対策班では、アスファルト固化処理施設火災爆発事故の原因究明作業を続けた結果、その原因を特定するに至り、この内容を"International Workshop on the Safety andPerformance Evaluation of Bituminization Processes for Radioactive Wastes"(1999年6月29日7月2日、チェコ共和国Rezにて開催)にて報告した。また、現在もアスファルト固化処理を継続しているベルギー、フランス両国の関係者とさらに詳細な議論を行うため、両国を訪問し、技術会議を実施した。また最新の再処理施設の情報を得るため、COGEMA(フランス)及びBNFL(イギリス)の再処理プラントを訪問した。
太田垣 隆夫*
JNC TJ1420 99-002, 138 Pages, 1999/03
欧州諸国と日本においては、核物質を最大限に利用するという目的の下、使用済燃料管理戦略として再処理オプションが執られたが、高速炉開発の大幅な遅れによって、再処理で回収されたプルトニウムは軽水炉でリサイクルされることになった。欧州においては既に多くのプルトニウム・リサイクル実績があることから、本調査では以下の項目について、フランス、ドイツ、英国、ベルギー、スイス等の主要国における1998年末現在までのプルトニウム・リサイクル状況を調査した。(1)主要国におけるプルトニウム・リサイクルの基本政策と現状 主要国のバックエンド政策および使用済燃料管理の状況を調査し、その中でのプルトニウム・リサイクルの位置付けおよび関発の現状を総合的に分析・評価する。(2)MOX燃料加工、再処理に関する計画および実績 海外のMOX燃料加工計画、加工実績および再処理計画、再処理実績に関するデータを調査し、まとめる。(3)プルトニウム在庫 各国のプルトニウム在庫に係わるデータを調査・集計する。
山下 英俊
PNC TN1410 98-009, 400 Pages, 1998/05
本年会では、IAEAの高速炉に関する1997年の活動レビュー、19981999年の活動計画の審議・調整を行うとともに、メンバー各国における高速炉開発状況について報告・討論を行った。日本からは、高速増殖炉開発の在り方に関する議論の結果、動燃改革の状況について報告するとともに、1997年4月から1998年3月の期間における「常陽」、「もんじゅ」、実証炉開発の状況及び関連する研究開発概況をレビューした。今後の活動計画では、「高速炉における炉物理評価、及び炉内・炉外中性子束の測定」を候補テーマとするIAEA主催の技術会議を、1999年秋頃、日本で開催する予定となった。海外の主な状況は以下のとおり。○イギリス、ドイツは、CAPRA計画に参加し基礎的な研究を進めている。また、原型炉PFRやSNR-300の廃止措置を進めている。○フランスは、フェニックスの第50サイクル運転の準備を行うとともに、CAPRA計画の見直しやスーパーフェニックスの廃止計画の検討を進めている。放棄決定の影響を受け、EFRの設計成果とりまとめを1998年末までに行う。○ロシアは、実験炉BOR-60で振動充填燃料を装荷し照射を進めている。特にBN-600は、ロシア国内の原子力プラントの中で最高の稼働実績をあげている。○インドは、1997年7月に実験炉FBTRの発動運転に初めて成功し、今後出力を上昇させていく予定。原型炉PFBRは2001年の建設開始を目標に詳細設計を実施中。○中国は、1997年8月に実験炉CEFRの基本設計を終了し、現在詳細設計を実施中。1999年4月のコンクリート打設開始、2003年7月の初臨界達成を計画している。○韓国は、原型炉KALIMERの概念設計研究を行っているが、1997年7月に計画を見直し、建設完了予定を2010年代中頃に修正した。次回、第32会定例年回は、1999年5月18日19日、ウイーンのIAEA本部で開催されることとなった。
三ツ井 誠一郎; 青木 里栄子*
PNC TN8420 97-013, 24 Pages, 1997/10
岩盤地下水中での人工バリア材、特に廃棄物ガラスの耐久性を評価する目的で、各国で原位置試験が実施されている。今回、アメリカ、イギリス、カナダ、スウェーデン、日本、ベルギーにおける原位置試験の現状を把握するため、文献調査を実施し、調査表としてまとめた。アメリカ、イギリス、スウェーデンでは一つの試験孔に異なった種類の材料を入れて試験しているが、この方法では環境条件が非常に複雑になり、材料の変質挙動を評価するのは困難である。原位置試験を行う場合は環境条件の長期安定性、それに加えて環境条件の制御可能な室内試験の重視などを考慮すべきである。
秋好 賢治
PNC TN1420 95-023, 20 Pages, 1995/12
高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発を進めている欧米各国における、人工バリアシステムおよび最終処分場の概念等について、1995年11月までの時点に刊行された文献資料に基づき取りまとめた。調査対象は、以下の11カ国である。(1)米国(2)ドイツ(3)ベルギー(4)スイス(5)スウェーデン(6)フィンランド(7)カナダ(8)英国(9)フランス(10)スペイン(11)オランダ
伊藤 和元
PNC TN1600 95-001, 641 Pages, 1995/05
平成5年5月911日、IAEA本部(ウィーン)で開催された第28回IAEA/IWGR年会(出席国:日、英、仏、伊、ロ、中、印、カザフスタン、韓国、スイス、(ブラジルがレポート提出)(欠席:米、EC)に、IAEA/IWGER(国際原子力機関/高速炉の国際ワーキンググループ)の日本委員として出席し、1994年の活動(技術委員会、専門家会議、専門家会議、共同研究、Topical Meeting等)、各国高速炉の現状・計画のレビューおよび19956年の技術会合などの計画を審議、決定した。この会議においては、FBR先進国(米国、英国、独国等)の開発が減速する一方、開発を推進している国(日本、ロシア、インド)や開発を開始し始めた国(中国、韓国、ブラジル)の活動が相対的に活発になってきており、高速炉に関する国際的な情報交換を推進することが益々重要になって来ているとの印象を受けた。次回(第29回)のIAEA/IWGER年会は、1996年5月1417日、カザフスタン(アクタ市、旧名シェフチェンコ)で開催されることとなった。
服部 弘己*; 大久保 博生*
PNC TJ9222 94-003, 120 Pages, 1994/06
軽水炉から発生する使用済燃料の取扱い方については、(1)直接処分、(2)再処理-Puリサイクル利用の2つのシナリオがある。現在、日本では再処理-Puリサイクル利用路線を進めているが、世界的にPu利用に対する見直しの動きが広がっており、今後、世論や海外からの圧力が増すことが予想される。このためわが国としても両者を比較して、Puリサイクルの意義を明確にしておく必要がある。このために本調査では、まず、海外における使用済燃料処分の考え方とその動向の調査を行い、どのような要因が各国の使用済燃料政策において重視されているかを整理した。さらに直接処分についての各国の検討結果を比較評価し、直接処分とPuリサイクルの間に有意なメリット、デメリットが存在するか否か、海外諸国の直接処分に関する検討が一般性をもって日本にも適用できるかといった点について検討を行った。調査の結果、使用済燃料処分政策に影響を与える要因としては、技術、エネルギー・資源、経済性、環境、制度、安全性などの要因があるが、現在世界で明確に直接処分を政策として取り上げている米国、スウェーデン等5ヵ国は、それぞれ各国の国情に応じて異なった要因を重視して、政策を決めていることが分析された。また、直接処分とPuリサイクルの場合の経済性、安全性等に関する比較評価では、両者の差は小さく、一方が有意といえるほどのメリット、デメリットはないといえることが明らかになった。また処分概念にしても各国の国情による違いが大きいことから、日本については日本の国情にあった処分概念を検討の上、直接処分とPuリサイクルの比較評価を行う必要があろうと考えられる。
大和 愛司; 佐々木 憲明; 原 啓二; 宮原 要
PNC TN1100 94-002, 85 Pages, 1993/11
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福本 雅弘; 宮本 陽一; 中西 芳雄
PNC TN8420 92-017, 102 Pages, 1992/09
平成3年7月30日 原子力委員会 放射性廃棄物対策専門部会 がとりまとめた「TRU核種を含む放射性廃棄物の処理処分について」のなかで,固化体の品質保証技術開発が具体的研究開発課題として示されたことなどからも明らかなように,放射性廃棄物の処分の観点から廃棄体(固型化した廃棄物及びその容器)の品質保証技術を確立することが現在重要となっている。よって,ここでは,海外における廃棄体の処分場受け入れ基準及び処理施設における品質保証方法の状況を文献調査し,今後の検討の参考に資するものとした。また,以下の文献については,邦訳をAppendixに付した。Appendix 1:Requirements on Radioactive Wastes for Disposal(Preliminary Waste Acceptance Requirements,November l986)-Konrad Repository-,PTB-SE-17,ISSN 0721-0892, ISBN 3-88 314-614-5,P.Brennecke,E.Warnecke,1987Appendix 2:TRU Waste Acceptance Criteria for the Waste Isolation Pilot P1ant,WIPP/DOE-069 Revision 3,1989 尚,参考として,日本の原子炉施設を設置した工場又は事業所において生じた廃棄体が満たすべき要件についてまとめた。
三好 正彦*; 藤村 正恒*
PNC TJ1409 91-001, 278 Pages, 1991/02
本報告書は、日本、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ各国の再処理施設等の核燃料サイクル施設に関する安全審査資料等について参照が容易なように分類・整理し、とりまとめたものである。
藤田 朝雄
PNC TN8420 90-001, 66 Pages, 1990/02
本報は,地層処分の研究を積極的に進めている諸外国(アメリカ,イギリス,フランス,西ドイツ,カナダ,スウェーデン,スイス,ベルギー)の基本計画や,基準・指針,地層処分の概念,処分場の仕様,地下研究施設等の地層処分システムの現状を我が国の地層処分システムの研究開発を行っていくうえでの参考資料としてまとめたものである。
石上*
PNC TN142 84-01, 14 Pages, 1982/04
1. アメリカの高速増殖炉開発費は、週間紙に発表されたDOE予算を示し、次年度要求時の当該年度予算を摘出した。最近のアメリカの増殖炉開発費には、水冷却型増殖炉、ガス冷却型増殖炉、燃料サイクルR&D、計画管理等を含めているが、ここでは水冷却型増殖炉、ガス冷却増殖炉を削除し、LMFBR開発費とした。2. イギリスの高速増殖炉開発費はUKAEA年報より転記した。3. フランスの高速増殖炉開発費は、最近のものについては動力炉開発費のパーセンテージがCEA年報に示されているので、これから計算した。以前のものは国際会議等で発表されたものを採用した。4. 西ドイツの高速増殖炉開発費は,第4次原子力計画(1973-76年)、第1次エネルギー研究計画(1977-80),第2次エネルギー研究計画(1981-1985)に示された予算である。1972年以前については国際会議等で発表され5. 日本の高速増殖炉開発費は、原研分(1958-67年)、動燃分(1967以降)の認可予算を示した。1980年以降は一般会計と特別会計を分けて示した。6. 外国の国民生産は、日本銀行統計局発行「経済統計月報」および「外国経済統計季報」によった。7. 外国の電力料金収入は、海外電力調査会発行の「海外電気事業統計」によった。8. 日本の電力料金収入は,日本電気協会電力年報委員会発行の「電気事業の現状」によった9電力分である。
石上*
PNC TN142 82-01, 45 Pages, 1981/07
高速増殖炉実証炉(以下実証炉と呼ぶ)の計画が最も進んでいるのはフランスである。1,200MWeSuper‐Phe'nixI(Creys‐Marville発電所)の建設は順調に進み,臨界は1983年末の予定である。Mitterrand政権の出現により今後の計画は見直しを受けることになるが,これまでの計画によれば,1985年より21,500MWeプラントを1年半おきに6基建設し,2000年には高速増殖炉の設備容量を1015GWeとすることになっていた。ヨーロッパでは,実証炉建設費資金分担の観点からフランスに1基(Super‐Phe'nixI)西ドイツに1基(SNR‐2)の建設にそれぞれ相手国が建設費を分担して,国際プロジェクトとする協定が成立し,後にイタリヤがこの協定に参加することになった。但しイタリヤはこの協定による実証炉は建設されない。さらにこの電力会社協定と並んで実証炉研究開発成果の交換,共同所有を目的としたエンジニアリング会社,国立研究所の協定の協定も成立し,実証炉技術の早期確立をはかっている。アメリカでは,古くから実証炉の概念設計研究が行われてきた。最新のものは「LMFBRConceptualDesingStudy」(以下CDSと呼ぶ)で,CRBR中止に対する議会と行政府の妥協案として発足した。CDSは1978年10月から開始され,1981年3月最終報告書が議会に提出され,現在議会で検討中である。当初の計画では,この検討結果により,問題のCRBRをスキップして実証炉(CDSではDevelopmentalPlantと呼ばれている)に進むかなど今後の進め方を決めることになっていた。CDSに対する議会の検討は1981年秋に完了する予定である。西ドイツは,300MWe原型炉SNR‐300の設計を発展させた1,300MWeの実証炉SNR‐2の概念設計およびこれに必要な研究開発が行われている。当初の計画では,SNR‐300運転1年後にSNR‐2を着工することになっていたが,SNR‐300完成の大幅な遅延(現在の見通しでは臨界は1985年もしくは1986年)および原子力に対する一般的な政策が確定できないため,SNR‐2の建設は具体化していない。イギリスは,250MWe原型炉PFRを発展させた1,300MWe実証炉CDFR(CommercialDemonstration