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論文

Specific heat anomalies and local symmetry breaking in (anti-)fluorite materials; A Machine learning molecular dynamics study

小林 恵太; 中村 博樹; 奥村 雅彦; 板倉 充洋; 町田 昌彦

Journal of Chemical Physics, 162(24), p.244508_1 - 244508_11, 2025/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00

機械学習分子動力学法を用いて、(逆)蛍石構造における比熱異常の解析を行った。Farthest Point Sampling法とBootstrap法を活用し、効率的に第一原理教師データを生成することで、二酸化トリウム(蛍石構造)および酸化リチウム(逆蛍石構造)の機械学習ポテンシャルを構築した。これにより、機械学習分子動力学法は二酸化トリウムと酸化リチウムの報告されている熱物性を精度良く再現することが可能となった。これらの物質は、高温下において副格子の無秩序化に伴う比熱異常を示すが、そのメカニズムは複雑であり、完全には解明されていない。今回、液相・液相転移の解析に用いられる局所秩序変数の方法論を適用することで、(逆)蛍石構造における比熱異常が局所的な対称性の破れとして定式化できることを示した。

論文

Concentration dependence of constituent elements on grain boundary migration in high-entropy alloys

塩谷 光平; 新山 友暁*; 下川 智嗣*

Materials Transactions, 66(6), p.704 - 711, 2025/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

ハイエントロピー合金(HEA)は、ほぼ等量ずつの5種類以上の元素により構成される多元系合金である。本論文では、HEAにおける粒界移動の分子動力学シミュレーションを実施し、HEAの各構成元素の濃度が粒界移動挙動に及ぼす影響を系統的に調査した。解析の結果、HEAの粒界移動に必要な駆動力は、粒界の移動が間欠的になるか、あるいは粒界移動速度が低下する条件において最大になることがわかった。また、最大の駆動力は粒界への元素の偏析度合いが最大になるときに達成された。さらに、粒界偏析の度合いはHEAの構成元素組成によってさまざまに制御可能であり、粒界偏析は粒界の移動に必要な駆動力や粒界移動速度といった粒界の移動挙動に強く影響を与えることがわかった。本研究は、HEAの元素組成が粒界移動挙動を決定する上で重要な役割を果たすことを示し、得られた結果は優れた機械的特性を有するHEAの設計に貢献するものである。

論文

Solvation structure and thermodynamics for Ln(III), (Ln=Pr, Nd, Tb and Dy) complexes in phosphonium-based ionic liquids evaluated by Raman spectroscopy and DFT calculation

徳満 駿*; 三島 卓己*; 松宮 正彦*; 佐々木 祐二

Journal of Molecular Liquids, 414, Part A, p.126150_1 - 126150_8, 2024/11

希土類元素の電析による回収工程に用いる溶媒としてイオン液体が期待されている。リン酸系イオン液体は粘性が低く、高温で安定であるため、有望な溶媒である。イオン液体中の電析反応は金属イオンの溶存状態の影響を受けるが、回収工程で想定される高温条件での溶存状態と熱力学パラメータについては知見が不足している。そこで、本研究ではリン酸系イオン液体bis(trifluoromethyl sulfonyl)amide(TFSA)を用いて、ラマン分光により希土類元素(Pr, Nd, Tb, Dy)の溶存状態を調査し、温度依存性を取得することで熱力学パラメータを決定した。その結果、いずれの希土類元素もTFSAの5配位錯体を形成しやすく、錯体構造中ではTFSAはcis-異性体がより安定となることが分かった。加えて、密度汎関数法に基づく量子化学計算により錯体の結合エネルギー等を求め、実験により求めた熱力学的特性と矛盾しないことを確認した。

論文

Gravitational form factors of pion from top-down holographic QCD

藤井 大輔; 岩中 章紘*; 田中 満*

Physical Review D, 110(9), p.L091501_1 - L091501_8, 2024/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:85.74(Astronomy & Astrophysics)

トップダウンのホログラフィック量子色力学(QCD)アプローチから、パイ中間子の重力形状因子(GFF)を運動量移動依存性を含めて初めて計算した。ハドロンのGFFは内部応力分布に関する情報を持っており、QCDがハドロンを形成するメカニズムの解明につながる可能性があるため重要である。このGFFsの前方極限値、すなわちD項も得られた。さらに、このアプローチでは、パイ中間子が無限個のグルーボールスペクトルを介して重力相互作用をする、いわゆるグルーボールドミナンスを観測した。

論文

Novel first-order phase transition and critical points in SU(3) Yang-Mills theory with spatial compactification

藤井 大輔; 岩中 章紘*; 北澤 正清*; 末永 大輝*

Physical Review D, 110(9), p.094016_1 - 094016_16, 2024/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:29.56(Astronomy & Astrophysics)

ユークリッド時空の$$mathbb{T}^2timesmathbb{R}^2$$上の$$SU(3)$$ヤンミルズ理論の熱力学と相構造を有効模型によるアプローチで調べる。このモデルは、コンパクト化された2方向に沿った2つのポリアコフ・ループを力学変数として取り入れ、格子上で測定された$$mathbb{T}^2timesmathbb{R}^2$$上の熱力学を再現するように構成されている。モデル解析の結果、非閉じ込め相において$$mathbb{T}^2timesmathbb{R}^2$$上の新しい一次相転移が存在することが示され、この相転移は二次元$$Z_2$$普遍クラスに属するべき臨界点で終端する。この一次転移は、ポリアコフ・ループ・ポテンシャルにおける交差項によって誘起されるポリアコフ・ループの相互作用が原因であることを議論する。

論文

自己場支配領域におけるバンチドビーム輸送のエミッタンス増大計算

地村 幹

Proceedings of 21st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1064 - 1069, 2024/10

荷電粒子ビームはビーム自身が誘導する電磁場(自己場)の影響を受けながら加速器内を輸送される。特に、大強度イオン線形加速器の初段部に代表されるように、ビームが高密度かつ低速の場合には、ビームが単位距離を進む間にこの自己場から大きな力積を受け取るため、急速なビーム分布の変化が引き起こされる。自己場が有意に働くことによってハミルトニアンが線形項のみで表すことができない場合、その摂動項によってベータトロン振動の振幅が変動し、エミッタンスの増大を引き起こす可能性がある。特に大強度イオン加速器におけるエミッタンスの増大は、ビーム透過率の悪化及び機器の高放射化を引き起こし、大強度かつ高安定な加速器運転を阻害する。本研究では、大強度イオン線形加速器J-PARCリニアックの上流に位置する3MeVビーム輸送路をモデルとしたビーム軌道計算を行うことで、自己場支配領域におけるエミッタンス増大の評価を実施した。本ビーム輸送路は数m程度と短く周期的な収束構造を持たないことに加え、時間方向と横方向のビーム幅に大きな差はない球体に近いバンチドビームであるため、周期解や2次元ビーム形状を仮定しない解析方法が要求される。よって、本研究では自己場支配領域におけるエミッタンス変動についての理論式を提案し、その計算から既存Particle-in-Cellコードとの比較を示した。さらに、時間反転計算を行うことによってモニタ出力から初期分布を再構成した場合及び、非線形外場を導入した際の位相空間分布の変化についても同様の計算から評価を実施した。

論文

Probabilistic fracture mechanics analyses of a reactor pressure vessel using the irradiation embrittlement evaluation based on the Bayesian nonparametric method

高見澤 悠; Lu, K.*; Li, Y.

International Journal of Pressure Vessels and Piping, 210, p.105219_1 - 105219_7, 2024/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Multidisciplinary)

確率論的破壊力学(PFM)に基づく原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価では、RPVの中性子照射脆化について、脆化予測の平均値と不確かさの両方を考慮することが極めて重要である。通常、脆化予測の不確かさは正規分布で与えられ、その標準偏差は脆化予測手法の開発に使用されたすべてのデータの測定値と予測値の残差から決定される。したがって、中性子照射量、周辺のデータの数やばらつきにかかわらず、同一の標準偏差が仮定される。日本原子力研究開発機構では、機械学習とベイズ統計に基づくノンパラメトリックベイズ(BNP)法を用いた脆化評価手法を開発し、PFM解析コードに導入した。BNP法は、実測データのばらつきが大きく、データ数が少ない場合に有意な不確かさを推定するため、データの希少性に応じた確率分布を予測することができ、より合理的な不確かさを与えることができる。本研究では、高経年化した日本の加圧水型軽水炉におけるRPVを対象としたPFM解析を実施し、異なる脆化評価手法や不確かさがRPVの破損頻度に及ぼす影響について調べた。その結果、BNP法に基づく脆化評価手法を用いた場合に、破損頻度が高くなるものの、その差はわずかであることから、既存の脆化評価手法の妥当性を示した。

論文

Magnonic $$varphi$$ Josephson junctions and synchronized precession

仲田 光樹; Zou, J.*; Klinovaja, J.*; Loss, D.*

Physical Review Research (Internet), 6(3), p.033207_1 - 033207_11, 2024/08

We uncover theoretically that a surprisingly rich dynamics can emerge in magnetic junctions due to intrinsic non-local damping, using analytical and numerical methods. In particular, under microwave pumping, we show that coherent spin precession in the right and left insulating ferromagnet (FM) of the junction becomes synchronized by non-local damping and thereby a magnonic analog of the $$varphi$$ Josephson junction emerges, where $$varphi$$ stands here for the relative precession phase of right and left FM in the stationary limit. Remarkably, $$varphi$$ decreases monotonically from $$ pi$$ to $$pi/2$$ as the magnon-magnon interaction, arising from spin anisotropies, increases. Moreover, we also find a magnonic diode effect giving rise to rectification of magnon currents. Our predictions are readily testable with current device and measurement technologies at room temperatures.

論文

機械学習分子動力学法による高密度シリカガラスの構造解析

小林 恵太

New Glass, 39(2), p.13 - 17, 2024/07

ガラス構造には原子の配列に周期性がなく、実験的に得られる情報は平均的な構造を反映したものとなる。そのため、ガラス物質の三次元構造を推定するには、分子動力学法等の利用が有効である。分子動力学計算の結果は原子間ポテンシャルに強く依存するため、その設計は極めて重要である。我々は、シリカ物質に対する第一原理計算結果を学習した機械学習原子間ポテンシャルを作成した。本稿では、機械学習原子間ポテンシャルを用いた機械学習分子動力学法により、高密度シリカガラスの構造解析を行った研究成果を概説する。機械学習分子動力学法により、シリカガラスの実験データをよく再現できた。また、高密度シリカガラスにおける中距離秩序構造の変化は、ガラス構造の圧縮に伴うSi-O共有結合ネットワーク中のリング構造の変形挙動によって特徴付けられることが明らかになった。

論文

Dual chiral density wave induced oscillating Casimir effect

藤井 大輔; 中山 勝政*; 鈴木 渓

Physical Review D, 110(1), p.014039_1 - 014039_15, 2024/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:61.97(Astronomy & Astrophysics)

カシミア効果は、微小体積に閉じ込められた光子場から誘起されることが知られており、また、そのフェルミオン的な対応物も、幅広い量子系で予言されている。ここでは、薄い有限密度クォーク物質において、どのような種類のカシミア効果がクォーク場から起こりうるかを調べる。特に、有限密度クォーク物質の基底状態の候補である二重カイラル密度波において、カシミアエネルギーが物質の厚さの関数として振動することを見いだした。この振動するカシミア効果は、Weyl半金属におけるカシミア効果と類似しており、クォーク場の運動量空間におけるWeyl点に起因すると考えることができる。さらに、クォークのフェルミ海からも振動が誘起され、全カシミアエネルギーは複数の振動の重ね合わせから構成されることを示す。

論文

Small dispersion limit of momentum conservation law

佐々 成正

JSIAM Letters, 16, p.37 - 40, 2024/06

ハミルトン偏微分方程式系に対する数値的運動量保存則をシンプレクティック数値積分法を用いて考察した。非線形クラインーゴルドン系では、運動量がギリギリ保存する分散係数の臨界値が、全格子数の逆二乗に比例する事を示した。この結果は元の運動方程式の持つスケール普遍性からの帰結に矛盾しない。一方で、非線形シュレーディンガー方程式系の場合には分散係数の臨界値が運動方程式のスケール普遍性に一致していない事がわかった。

論文

Emergence of crack tip plasticity in semi-brittle $$alpha$$-Fe

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

Journal of Applied Physics, 135(7), p.075102_1 - 075102_7, 2024/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:62.70(Physics, Applied)

体心立方(bcc)金属および合金では延性脆性遷移温度以下において脆性的破壊が起きる。この事象は、脆性破壊を起こすき裂先端の臨界応力拡大係数が塑性変形を起こす臨界応力拡大係数よりも小さく塑性変形よりも脆性破壊が優先的に選択されるという考え方によって理論的に説明されている。この考え方は巨視的には正しいが、このような脆性破壊は常にき裂先端近傍での小規模な塑性変形、すなわちき裂先端塑性変形を伴う。この論文では、最近開発された$$alpha$$-Feの機械学習原子間ポテンシャルを用いて原子論的モデリングを行い、この塑性の発現メカニズムを解析した。その結果、高速なき裂進展によってき裂先端位置の原子群が動的に活性化され、それがき裂先端塑性の前駆体になっていることが判明した。

論文

Dirac Kondo effect under magnetic catalysis

服部 恒一*; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review B, 108(24), p.245110_1 - 245110_11, 2023/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:22.80(Materials Science, Multidisciplinary)

通常の近藤効果は、伝導電子と交換相互作用を行う不純物を含んだ金属中で起こり、伝導電子のフェルミ面の存在が重要となるが、フェルミ面を持たない系における類似した現象の解明は近藤効果の基礎的理解のために重要である。さらに、通常の近藤効果は磁場中で抑制されるが、とある条件の下では磁場によって増幅することも起こりえる。本論文では、フェルミ面を持たない系において強磁場の存在に起因する近藤効果を記述するための模型を構築・提案する。この模型では、物質中を伝導するディラック粒子と物質内部で局在する不純物から成る粒子対である「近藤凝縮」を平均場として仮定することで、それを秩序変数とする相図を決定することができる。一方で、ディラック粒子・反粒子の粒子対として定義される「カイラル凝縮」は、クォーク系においては古くから知られた基底状態であるが、相互作用するディラック電子系においても類似した基底状態の存在が期待されている。さらに、ディラック粒子・反粒子間に極小の引力相互作用さえあれば、磁場の大きさに伴ってカイラル凝縮が(一般的には)増幅する現象が知られており、magnetic catalysis(磁気触媒機構)と呼ばれている。このため、本研究ではカイラル凝縮と近藤凝縮との磁場中での競合効果に注目し、この競合効果によって磁場をパラメータとする相図上に量子臨界点が現れることを予言した。さらに、磁場だけでなく有限温度の相図の予言も行った。フェルミ面に起因する通常の近藤効果とは異なり、強磁場のみによって誘起される近藤系はモンテカルロ法における負符号問題を持たないため、モンテカルロシミュレーションによって将来的に高精度の検証がなされることが期待される。

論文

Machine learning molecular dynamics reveals the structural origin of the first sharp diffraction peak in high-density silica glasses

小林 恵太; 奥村 雅彦; 中村 博樹; 板倉 充洋; 町田 昌彦; 浦田 新吾*; 鈴谷 賢太郎

Scientific Reports (Internet), 13, p.18721_1 - 18721_12, 2023/11

 被引用回数:15 パーセンタイル:82.88(Multidisciplinary Sciences)

非晶質物質の構造因子に現れる鋭い第一ピークはFSDPと呼ばれ、非晶質物質中の中距離秩序構造を反映したものであると考えられているが、その構造的起源に関しては現在まで議論が続いている。今回、第一原理計算と同等の精度を持つ機械学習分子動力学を用いることにより、高密度シリカガラスにおけるFSDPの構造起源を解析した。まず、機械学習分子動力学を用いることにより、高密度シリカガラスの様々な実験データの再現に成功した。また、高密度シリカガラスにおけるFSDPの発達(減少)は、ガラス構造の圧縮に伴う、Si-O共有結合ネットワーク中のリング構造の変形挙動によって特徴付けられることを明らかにした。

論文

Magnon dynamics in a Skyrmion-textured domain wall of antiferromagnets

Lee, S.*; 仲田 光樹; Tchernyshyov, O.*; Kim, S. K.*

Physical Review B, 107(18), p.184432_1 - 184432_12, 2023/05

 被引用回数:13 パーセンタイル:82.62(Materials Science, Multidisciplinary)

超対称量子力学に基づき、反強磁性スカーミオン構造を有する磁壁中のマグノンのトポロジカル量子輸送物性を明らかにする。スカーミオン型の磁気構造を有する磁壁中を伝搬するマグノンは、一種のゲージ場として作用する有効磁場を獲得する。そこで、この有効磁場中でのマグノンの反射・屈折現象を超対称量子力学に基づいて解析し、その伝搬および束縛マグノン状態を明らかにする。そして、ラウダウアー公式を用いて、磁壁のカイラリティが増加するにつれてマグノンによる熱流が減少することを明らかにする。本研究はスピンホール効果を活用した熱流の制御方法を理論的に提案する。

論文

Strong decays of singly heavy baryons from a chiral effective theory of diquarks

Kim, Y.*; 岡 眞; 末永 大輝*; 鈴木 渓

Physical Review D, 107(7), p.074015_1 - 074015_15, 2023/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:69.85(Astronomy & Astrophysics)

重いクォークを1個含むバリオンは重クォークとダイクォークの束縛状態として記述できる。本研究では、ダイクォークのカイラル有効理論に基づき、ダイクォーク間のパイオン結合による遷移を模型化して、重バリオンの崩壊確率に関する研究を行った。

論文

Phase diagram of the QCD Kondo effect and inactivation of the magnetic catalysis

服部 恒一*; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

EPJ Web of Conferences, 276, p.01015_1 - 01015_5, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

本研究では、重い不純物クォークを含む強磁場中のQCD相図を調べ、特に、平均場解析の範囲でこの系の基底状態を決定した。本研究で扱う模型の基底状態は、軽いクォークとその反クォークの対として構成される「カイラル凝縮」と軽いクォークと重いクォークの対である「近藤凝縮」の二種類の秩序変数によって特徴付けられる。強磁場中のQCDではカイラル凝縮が磁場に依存して増加するmagnetic catalysis (磁気触媒効果)と呼ばれる現象が知られているが、本研究では二種類の凝縮が相関・競合することで誘起される新たな現象として、カイラル凝縮の大きさが磁場の大きさに依らずに一定の値となる(飽和する)現象や、温度の増加に伴ってカイラル凝縮が特異的に増加する現象などを提案した。

論文

Hierarchical aggregation in a complex fluid; The Role of isomeric interconversion

Massey, D.*; Williams, C. D.*; Mu, J.*; Masters, A. J.*; 元川 竜平; 青柳 登; 上田 祐生; Antonio, M. R.*

Journal of Physical Chemistry B, 127(9), p.2052 - 2065, 2023/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:12.55(Chemistry, Physical)

There is an ever-increasing body of evidence that metallic complexes, involving amphiphilic ligands, do not form normal solutions in organic solvents. Instead, they form complex fluids with intricate structures. For example, the metallic complexes may aggregate into clusters and these clusters themselves may aggregate into super-clusters. In order to gain a deeper insight into the mechanisms at play, we have used an improved force field to conduct extensive molecular dynamics simulations of a system composed of zirconium nitrate, water, nitric acid, tri-$$n$$-butyl phosphate and $$n$$-octane. The important new finding is that a dynamic equilibrium between the cis and trans isomers of the metal complex is likely to play a key role in the aggregation behavior. The isolated cis and trans isomers have similar energies but simulation indicates that the clusters consist predominantly of cis isomers. With increasing metal concentration, we hypothesize that more clustering occurs and the chemical equilibrium shifts towards the cis isomer. It is possible that such isomeric effects play a role in the liquid-liquid extraction of other species and the inclusion of such effects in flowsheet modelling may lead to a better description of the process.

論文

機械学習分子動力学法による核燃料物質の高温物性評価

小林 恵太; 中村 博樹; 板倉 充洋; 町田 昌彦; 奥村 雅彦

まてりあ, 62(3), p.175 - 181, 2023/03

核燃料の研究開発において、原子炉運転時からシビアアクシデント時の融点付近に至る温度領域まで、核燃料物質の高温物性を把握することが必須となるが、その取扱いの困難さから、実験研究を行うことは容易ではない。一方、シミュレーション研究は安全に実施可能であるが、高温物性評価のために必要である、高精度な大規模構造の長時間シミュレーションは、従来のシミュレーション手法では、実施が難しかった。我々は、最近開発された機械学習技術を応用して高精度な大規模構造の長時間シミュレーションが実施可能な「機械学習分子動力学法」を用いて、酸化トリウムの高温熱物性評価に成功した。本稿は、機械学習分子動力学法と我々の研究成果について概説する。

報告書

原子炉圧力容器用確率論的破壊力学解析コードPASCAL5の使用手引き及び解析手法

高見澤 悠; Lu, K.; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; 宮本 裕平*; Li, Y.

JAEA-Data/Code 2022-006, 221 Pages, 2023/02

JAEA-Data-Code-2022-006.pdf:4.79MB

原子炉圧力容器(RPV: Reactor Pressure Vessel)は原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する重要機器の1つであり、中性子照射等に伴う高経年化を考慮した構造健全性確保が極めて重要である。国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA: Japan Atomic Energy Agency)では、RPVの構造健全性評価に関する研究の一環として、確率論的破壊力学(PFM: Probabilistic Fracture Mechanics)解析コードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めている。本コードは、加圧水型軽水炉(PWR: Pressurized Water Reactor)及び沸騰水型軽水炉(BWR: Boiling Water Reactor)を対象に、影響因子が持つ不確実さを考慮し、加圧熱衝撃(PTS: Pressurized Thermal Shock)事象や低温過圧事象(LTOP: Low-Temperature Over Pressure)等の過渡によるRPVの炉心領域部の破損確率や破損頻度を求めるものである。破壊力学や確率論的計算手法等に関する最新知見や国内RPVに適した評価手法・評価モデルを踏まえ、新規解析機能の導入を進めるとともに、系統的なコード検証活動を通じて信頼性向上を図ってきた。平成12年度に公開したPASCALでは、PWRのPTS事象を対象に、RPVの破損確率を解析する基本的な枠組みを整備した。平成18年度に公開したPASCAL2では、内部亀裂の評価手法や様々な非破壊検査による亀裂の検出性に関する評価モデル等を導入し、過渡事象データベースを整備した。平成22年度に公開したPASCAL3では、肉盛溶接クラッド部に着目して、亀裂の評価機能等を改良した。平成29年度に公開したPASCAL4では、応力拡大係数解や破壊靭性の不確実さを考慮した評価モデル等の改良により解析機能の高度化を図るとともに、影響因子の不確実さを認識論的不確実さと偶然的不確実さに分類し、不確実さを考慮した信頼度評価機能等を整備した。平成30年度以降は、これまでPWRのPTS事象を対象としたRPV内面側亀裂の評価機能に加えて、BWRの起動事象、LTOP事象等を想定したRPV外面側亀裂の評価機能等の整備を進めてきた。これらの機能整備を踏まえ、国内PWR及びBWRのRPVを対象とした確率論的健全性評価に資する解析コードとして、PASCAL5へとバージョンアップした。PASCAL5はPFM解析モジュールであるPASCAL-RV、PASCAL-RVの入力データの生成やRPV炉心領域部を対象とした破損頻度の算出を行うモジュールであるPASCAL-Manager、付録として附属する簡易的な熱応力解析を

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