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論文

Real time observation of martensite transformation for a 0.4C low alloyed steel by neutron diffraction

Wang, Y.*; 友田 陽*; 大村 孝仁*; 諸岡 聡; Gong, W.*; Harjo, S.

Acta Materialia, 184, p.30 - 40, 2020/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.87(Materials Science, Multidisciplinary)

A high-intensity and high-resolution neutron diffractometer with a thermomechanically controlled processing simulator was employed in-situ to investigate martensite transformation behavior with and without ausforming for a medium-carbon low-alloy steel. Serial neutron diffraction profiles have revealed that the transformation behavior could be successfully monitored during quenching with and without the ausforming process. The lattice parameter and the full width at half maximum of austenite peaks significantly decreases and increases upon martensite transformation, respectively. After ausforming, the data reveal that lattice parameters are larger in austenite whereas smaller in martensite compared with those in the non-ausformed case, which is ascribed to the introduced dislocations. The cutting-edge operant quantitative measurements with neutron diffraction for steel production is demonstrated.

論文

福島の環境回復に向けた取り組み,4; 汚染土壌の除染、減容化および再生利用を目指した物理処理及び新しい熱処理法開発への試み

矢板 毅; 本田 充紀; 下山 巖; 伊藤 健一*; 万福 裕蔵*; 辻 卓也; 松村 大樹

日本原子力学会誌, 59(8), p.483 - 487, 2017/08

福島第一原子力発電所事故後に伴う環境汚染に対して事故からの復興に向けて取り組んだ減容化除染と再生利用に関する研究の取り組みについて、日本原子力研究開発機構と国立環境研究所が取り組んできた吸着機構の基礎から物理的除染および減容化と熱処理に関する研究を紹介した内容である。一般的な物理処理、熱処理に関する紹介に加え、粘土鉱物へのセシウムの取り込みメカニズムや溶融処理のその場観察を放射光X線分光を利用した研究により詳細に解説している。

論文

福島汚染土壌の除染と再利用のためのセシウムフリー鉱化法の開発

下山 巖; 本田 充紀; 小暮 敏博*; 馬場 祐治; 平尾 法恵*; 岡本 芳浩; 矢板 毅; 鈴木 伸一

Photon Factory News, 35(1), p.17 - 22, 2017/05

福島放射性汚染土壌のCs除染と再生利用に対して提案しているセシウムフリー鉱化法(CFM)について紹介すると共に、PFのJAEA放射光ビームラインで実施している研究について報告する。本研究では風化黒雲母(WB)からのCs脱離機構を調べるため、非放射性Csを収着させたWBにNaCl-CaCl$$_{2}$$混合塩を添加し、低圧加熱処理前後での組成と構造変化を調べた。蛍光X線分析により塩無添加の場合でも700$$^{circ}$$Cで約3割のCsが除去され、塩添加時はほぼ全てのCsとKが除去された。一方、Caは温度と共に増加し、700$$^{circ}$$CではSiよりも多い主成分となった。さらにX線回折法、透過型電子顕微鏡による分析によりWBが普通輝石などの異なるケイ酸塩鉱物に相変化することを明らかにした。これらの結果は相変化に伴ってイオン半径の大きい1価陽イオンが排出されるメカニズムを示唆しており、我々はこれに基づいてCFMの着想に至った。また、X線吸収分光法を用いたClの化学状態分析により、塩由来のClが反応の初期段階で粘土鉱物の酸素とCl-O結合を形成しながら生成物の鉱物中に取り込まれることを明らかにした。

論文

High temperature annealing effects on deep-level defects in a high purity semi-insulating 4H-SiC substrate

岩本 直也*; Azarov, A.*; 大島 武; Moe, A. M. M.*; Svensson, B. G.*

Journal of Applied Physics, 118(4), p.045705_1 - 045705_8, 2015/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:86.61(Physics, Applied)

Influence of high-temperature annealing on deep-level defects in a high-purity semi-insulating hexagonal (4H) silicon carbide (SiC) substrates was studied. From secondary ion mass spectrometry, it was found that the substrates contained boron (B) with concentration in the mid 10$$^{15}$$ /cm$$^{3}$$ range while other impurities including nitrogen, aluminum, titanium, vanadium and chromium were below their detection limits. Schottky barrier diodes (SBDs) were fabricated on substrates annealed at 1400$$sim$$1700 $$^{circ}$$C. The series resistance of the SBDs decreased with increasing annealing temperature. Admittance spectroscopy results showed the presence of shallow B acceptors and deep-level defects. By 1400 $$^{circ}$$C annealing, the B acceptors were still compensated by deep-level defects. However, the concentration of deep-level defects decreased with increasing annealing temperature above 1400 $$^{circ}$$C. Therefore, the decreases in series resistance due to high temperature annealing can be interpreted in terms of annealing of deep-level defects which act as compensation centers for B acceptors.

論文

BおよびB+N添加した8Cr-2W(F82H)鋼の強度特性と微細組織に及ぼす熱処理効果

若井 栄一; 佐藤 通隆*; 大久保 成彰; 沢井 友次; 芝 清之; 實川 資朗

日本金属学会誌, 69(6), p.460 - 464, 2005/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:82.73(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

本研究ではFe-8Cr-2W-0.1C系のマルテンサイト鋼F82Hに約60ppmのBを添加させた材料と約60ppmのBと約200ppmのNを複合添加させた材料を作製し、その微細組織と強度特性を評価した。これらの鋼材中のBの偏析を防ぐために、熱処理に関しては950$$^{circ}$$Cまたは1000$$^{circ}$$Cで約10分間焼ならしを行った後、水中に急冷するなどの措置を施した。その後、約780$$^{circ}$$Cで30分間焼きもどしを行った。これらの熱処理後、各試料の微細組織観察やSIMSによるBやNの分布測定を行うとともに、引張試験とシャルピー衝撃試験等を行った。B添加材とB+N複合添加材の引張特性は添加していない材料とほぼ同一であったが、衝撃試験では無添加材に比べて空冷したB添加材の延性脆性遷移温度(DBTT)が70$$^{circ}$$C程度上昇するとともに、ボロンの分布の局在化がSIMSによって観察された。焼きならし温度から急冷したB添加材のDBTTの上昇量は30$$^{circ}$$C程度になり、ボロンの局在化の度合いも減少した。一方、BとNを複合添加した材料ではDBTTの上昇がなく、Bの局在的な偏りがさらに減少した。また、酸化物や窒化ボロンは観察されなかった。

論文

炭化ケイ素を用いた高性能半導体素子の開発を目指して

大島 武

放射線と産業, (105), p.12 - 18, 2005/03

炭化ケイ素(SiC)半導体素子の開発の現状を素子作製プロセス技術の観点からレビューした。素子作製プロセス技術としては、おもに高温不純物導入によるn型伝導SiCの形成技術及び水素燃焼酸化と酸化後熱処理の組合せによる界面特性向上技術について解説した。さらに、これらの素子作製プロセスを応用することで立方晶(3C)SiCエピタキシャル基板上に作製した金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の優れた電気特性、特に、世界最高チャンネル移動度,酸化膜の耐電圧について紹介した。

論文

Mechanical tests on the welding part of SS316LN after heat treatment for Nb$$_{3}$$Sn superconducting conductor

工藤 祐介; 逆井 章; 濱田 一弥; 高野 克敏*; 中嶋 秀夫; 奥野 清; 松川 誠; 玉井 広史; 石田 真一

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.634 - 638, 2004/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:89.27(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究の目的は現在設計を進めている超伝導磁石システムを用いたトカマク型核融合装置JT-60SCにおいて、センターソレノイドに用いるケーブルインコンジット型のNb$$_{3}$$Sn導体のコンジット材料SUS316LNに、汎用オーステナイト系ステンレスワイヤが適用可能であるかを解明することである。4Kで引張試験,破壊靱性試験,疲労き裂進展試験を溶接材について実施し、熱処理(923K$$times$$240時間)の有無で比較評価した。熱処理を施した溶接材の引張特性はJT-60SCの要求を満足した。疲労き裂進展試験は9.0$$times$$10e4回の運転要求を十分に保障した。しかし、熱処理を受けた溶接材の破壊靱性値は不安定にき裂が進展したために有効な値にならなかった。ゆえに、熱処理を受けた溶接材の破壊靱性の改善がセンターソレノイドコンジットにおける構造健全性の向上に必要である。

論文

Effect of initial heat treatment on tensile properties of F82H steel irradiated by neutrons

若井 栄一; 田口 富嗣; 山本 敏雄*; 加藤 佳明; 高田 文樹

Materials Transactions, 45(8), p.2638 - 2640, 2004/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉構造材料の第一候補材料である低放射化フェライト鋼の照射硬化に及ぼす熱遍歴効果を調べた。本研究ではF82H鋼を用いて、焼きならしを1040$$^{circ}$$Cで30分行った後、焼きもどしの温度と時間を変数にして、照射前後の引張り特性変化を調べた。焼きもどしの条件は750$$^{circ}$$C, 780$$^{circ}$$C, 800$$^{circ}$$Cの各温度で30分の熱処理した場合と750$$^{circ}$$Cで30分から10時間まで変化させた場合の試料を用意した。照射はJMTR炉で約250$$^{circ}$$Cにて1.9dpaまで照射した。引張試験にはSS-3タイプの微小試験片を用いて室温から400$$^{circ}$$Cまで試験した。また、照射前の微細組織をTEM観察した。その結果、この低照射量域での照射硬化の変化は焼きもどしの温度の低下とその時間の短縮に伴って減少する傾向にあることがわかった。また、この照射硬化量の低下の原因は焼きもどしの温度と時間によって変化する固溶炭素濃度の低下によって生じる欠陥クラスター形成の減少と転位密度の増加による欠陥クラスターの成長速度の低下によると考えられる。

報告書

結晶粒界構造制御による原子炉配管材料の粒界鋭敏化抑制効果,原子力基礎研究 H11-023(委託研究)

粉川 博之*; 嶋田 雅之*; Wang, Z.*; 佐藤 裕*; 佐藤 嘉洋*; 木内 清

JAERI-Tech 2003-014, 22 Pages, 2003/03

JAERI-Tech-2003-014.pdf:1.68MB

原子炉用SUS304ステンレス鋼やインコネル600などの原子炉配管材料の熱鋭敏化を抑制する手段として、結晶粒界構造の制御に着目した解析研究を実施した。鋭敏化と結晶粒界構造との相関性をTEM観察等により解析して、低エネルギー結晶粒界の構造を持つ場合には、鋭敏化が抑制されることを見いだした。さらに低エネルギー結晶粒界を持つような材料に改善するための加工熱処理法を検討して、鋭敏化を生じにくい材料を開発した。

論文

Post-implantation annealing effects on the surface morphology and electrical characteristics of 6H-SiC implanted with aluminum

大井 暁彦; 大島 武; 吉川 正人; Lee, K. K.; 岩見 基弘*; 伊藤 久義

Materials Science Forum, 389-393, p.831 - 834, 2002/05

Al注入(1$$times$$10$$^{18}$$/cm$$^{3}$$,室温)した六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)へ熱処理(Ar中、温度:1550から1750 $$^{circ}$$C、時間: 3から30分間)を行い、表面状態と注入層の電気特性を調べた。原子間力顕微鏡(AFM)により表面観察を行った結果、熱処理により直線的な溝や溝に沿ったスパイク状の突起が形成されることがわかった。また、溝は高温・長時間熱処理ほど深くなることが明らかになった。面方位を考慮して解析を行った結果、溝の片面は(0001)面であると決定できた。一方、電気特性に関しては、高温・長時間熱処理ほど正孔濃度は増加するが、移動度は1750 $$^{circ}$$Cで3分間程度の熱処理で飽和傾向を示し、それ以上の長時間熱処理条件では変化は見られなかった。この結果は、注入Al原子の電気的活性化には高温・長時間熱処理が有効であるが、結晶性の回復には高温・短時間熱処理で十分であることを示している。結晶性の低下や表面荒れがデバイス特性に悪影響を与えることを考えると、Al注入層の熱処理条件としては1750 $$^{circ}$$C,3分間が適切であると判断できる。

論文

Production of a 11 km long jerry roll processed Nb$$_{3}$$Al strand with high copper ratio of 4 for fusion magnets

細野 史一*; 岩城 源三*; 菊地 賢一*; 石田 真一; 安藤 俊就*; 木津 要; 三浦 友史; 逆井 章

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 12(1), p.1037 - 1040, 2002/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:63.61(Engineering, Electrical & Electronic)

核融合装置用トロイダル磁場コイルでは、超伝導コイルの大規模化から熱処理時の歪み劣化が小さいNb$$_{3}$$Al線材が着目されている。この良好な歪み特性を活かし、Nb$$_{3}$$Al線材をコイルに採用すると、化合物生成の熱処理後に巻線作業(リアクト&ワインド法)が可能となる。このため、熱処理時間の短縮化,大規模な熱処理炉不要,製作工程の簡素化等の大幅なコスト低減が見込め、大型コイルへの適用が期待されている。定常炉心試験装置として計画されているJT-60改修では、Nb$$_{3}$$Al線材のトロイダル磁場コイル適用のための設計・検討が進められている。そこで、JT-60改修計画に対応した銅比4のNb$$_{3}$$Al線材を、ジェリーロール法を用いて量産規模ベースで製造した。その結果、断線なしに11kmの線材を製造することに成功した。その諸特性について報告する。

論文

Positron annihilation study of vacancy-type defects in silicon carbide co-implanted with aluminum and carbon ions

大島 武; 上殿 明良*; 阿部 浩之; Chen, Z. Q.*; 伊藤 久義; 吉川 正人; 安部 功二*; 江龍 修*; 中嶋 賢志郎*

Physica B; Condensed Matter, 308-310, p.652 - 655, 2001/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:60.93(Physics, Condensed Matter)

六方晶シリコンカーバイド(6H-SiC)へアルミニウム(Al)及び炭素(C)の共注入を行い、注入後及び熱処理後に残留する空孔型欠陥を陽電子消滅法により調べた。Al注入(濃度:2E18/cm3)は室温で、炭素注入(濃度:1E18/cm3)は室温または800$$^{circ}C$$で行った。その結果、両試料ともに注入後に残留する空孔型欠陥は主に複空孔(VsiVc)であること,1000$$^{circ}C$$での熱処理により表面層の空孔欠陥はクラスター化するが、深部の欠陥はクラスター化が抑制されること,さらに1000$$^{circ}C$$以上の熱処理では空孔欠陥サイズは減少し、1400$$^{circ}C$$熱処理により結晶性が回復することがわかった。また、Al単独注入試料中の空孔欠陥においても同様な振る舞いが観測され、共注入による欠陥の特異な振る舞いは見出されなかった。一方、電気特性の結果、共注入試料の電子濃度の方がAl単独注入より高く、共注入の効果が見られた。上記より、共注入ではサイトコンペティション効果によりAlの活性化率が向上するというわれわれのモデルの妥当性が裏づけられた。

報告書

炭素繊維の加熱処理にともなう引張特性とX線パラメータの変化

斎藤 保; 馬場 信一; 衛藤 基邦

JAERI-Research 99-070, p.21 - 0, 2000/01

JAERI-Research-99-070.pdf:1.32MB

次世代の高性能材料の一つとしてC/C複合材料は原子力の分野でも注目されている。この材料のもつ軽量で機械的強度が高く、優れた熱特性を示すという利点は主原料となる炭素繊維の特性を生かしたもので、繊維を改良することによりC/C材の機能性をさらに高めることができる。本研究は炭素繊維の高性能化に必要な基礎データを得ることを目的としたもので、繊維の引張特性に及ぼす加熱処理温度の影響を検討した。最高2800$$^{circ}C$$までの所定の温度で加熱処理したPAN系繊維について引張強度とヤング率の変化を測定し、同繊維の熱処理にともなう結晶構造の変化との関係を検討した。その結果、炭素繊維のヤング率の増加を結晶子の配向性の変化と関連づける既存のモデルを改良したほか、繊維の破断強度の低下に及ぼす結晶成長の影響について論じた。

論文

SPM characterization of substrate surfaces prepared for carbon-related-film deposition

鳴海 一雅; 山本 春也; 楢本 洋

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.587, p.O8.4.1 - O8.4.6, 2000/00

空気中及び還元雰囲気中において、1000-1400$$^{circ}C$$、1-10時間の熱処理をしたサファイア表面の表面ステップを原子間力顕微鏡で観察した。熱処理した(0001)表面上では、いずれの条件においても原子レベルで滑らかなテラスと原子オーダーの段差を持つ表面ステップが観察されたが、ステップの形状は熱処理の条件に強く依存して変化した。(1120)表面においては、巨視的な表面と結晶学的な低指数面(1120)とのずれの角度が(0001)表面に比べると1桁程度大きく、高温・長時間の熱処理によって、原子オーダーの段差のステップをもつ表面構造から、より段差の大きいステップと広いテラスを持つ表面構造に変化することがわかった。原子配列の対称性による特徴的なステップの形状が(0001)表面において観察された。

論文

Precipitates of vanadium oxide formed by ion implantation and heat treatment, 2

鳴海 一雅; 山本 春也; 楢本 洋

JAERI-Review 99-025, TIARA Annual Report 1998, p.155 - 157, 1999/10

化学的に不活性なサファイア中に酸化バナジウム相を生成することを目的として、サファイアに酸素とバナジウムを注入し、熱処理の際の基板及び注入元素の挙動をラザフォード後方散乱法(RBS)で観察した。還元雰囲気中での800$$^{circ}C$$-1000$$^{circ}C$$の焼鈍に対してはバナジウムの量がほとんど変化しないのに対し、空気中に焼鈍した試料は800$$^{circ}C$$以上の温度でバナジウムの量が減少した。これに伴い、RBSにおけるチャネリング条件とランダム条件の収量の比が大きく減少した。これらの結果より、焼鈍雰囲気(酸素の有無)によってサファイア中でのバナジウムの挙動の違い、すなわち生成する酸化バナジウム相が異なることを明らかにした。

論文

Suppressed diffusion of implanted boron in 4H-SiC

M.Laube*; G.Pensl*; 伊藤 久義

Applied Physics Letters, 74(16), p.2292 - 2294, 1999/04

 被引用回数:53 パーセンタイル:12.07(Physics, Applied)

ホウ素(B)をイオン注入した炭化珪素(4H-SiC)半導体において、1700$$^{circ}$$CのアニールによりB原子の外方増速拡散が起こることを実験的に見いだした。また、この増速拡散は、C共注入あるいは900$$^{circ}$$Cでの予備加熱(アニール前熱処理)を行うことで抑制できることが判明した。これらの実験事実は、B原子の増速拡散には格子間Si原子が関与することを示唆している。さらに、SiC単結晶内部に拡散したB原子の深さ方向濃度分布から、B拡散係数の温度依存性D(T)=D$$_{0}$$exp(-E$$_{A}$$/kT):D$$_{0}$$=10$$^{-7}$$cm$$^{2}$$/s,E$$_{A}$$=4.7$$pm$$0.5eVを決定することができた。

論文

インコロイ908熱処理中の粒界割れ解析

菊地 賢司; 加藤 崇; 杉本 誠; 石尾 光太郎*; 深谷 清; 加治 芳行

材料, 48(2), p.152 - 158, 1999/02

オブジェクト指向材料であるインコロイ908は、超伝導コイルジャケット材として核融合炉で使用するために開発したNi-Fe基材料で、超伝導化熱処理条件温度650度、超伝導温度-269度で使用される先進材料である。本論文は、アルゴン雰囲気で実施された熱処理でジャケットが割れた原因究明のため、割れた材料の組織、強度の調査、及び計算機シミュレーションにより力学的原因解明を行った結果を報告している。亀裂は3次元的に粒界に沿って進展していること、酸素の関与が認められること、かなり高い引張りの残留応力が塑性加工時に発生した可能性があることなどを明らかにした。最後に今後の対策として、引張りの応力発生を抑止できない以上、550度の手前の温度で十分にベーキングして、酸素濃度を下げる必要があることを提言している。

報告書

ラジウムの吸着剤の開発研究

杉原 陽一郎*; 二宮 一郎*; 向井 克之*

PNC-TJ6357 98-002, 43 Pages, 1998/02

PNC-TJ6357-98-002.pdf:1.09MB

ラジウム吸着性能に優れたTi型吸着剤について詳細な製造方法を検討した。吸着剤の樹脂母体としては、吸着剤の水分率が50%程度になるポーラス型のイオン交換樹脂が処理性能の面で最も優れており、酸安定性を向上させる水熱処理条件は、95$$^{circ}C$$で1時間以上であった。通液条件については、通液速度、水温、ラジウム濃度、樹脂充填高の影響等について検討を行い、ラジウム吸着量は通液速度、樹脂充填高の影響が大きいことを明らかにした。繰り返し使用に関しては、吸着および塩酸-塩化マグネシウム混合液を使用した再生の過程で酸化剤、酸等の複合的な要因でラジウム吸着性能が低下し、再吸着するとラジウムが漏洩した。Ti-Zr型吸着剤は10-4Bq/mレベルの廃液を使用すると管理目標値を満足することができた。また、再生に塩酸と四塩化チタンの混合液を使用すると、10-3Bq/mの廃液を良好に処理できることが明らかになった。

報告書

ラジウム吸着材の開発研究

杉原 陽一郎*; 向井 克之*; 二宮 一朗*

PNC-TJ6357 97-001, 40 Pages, 1997/03

PNC-TJ6357-97-001.pdf:1.52MB

ダム廃水に含まれる微量のラジウムを対象として、高選択高性能ラジウム吸着剤の開発を行った。金属担持型の吸着剤数種を調整し、ラジウム吸着性能を比較した結果、従来のTi型吸着剤が最も優れていることが確認された。このためTi型吸着剤の詳細な製造条件の検討を実施した。吸着剤の母体としては、ポーラス型樹脂が廃水の処理速度の面でゲル型樹脂より優れていた。ポーラス型樹脂ベースのTi型吸着剤では、SV40の高流速条件下でも安定したラジウムの除去が可能で、破過容量も7500l/l-R以上であり、従来のゲル型と比べ3倍以上まで増加した。また、Ti型吸着剤を水熱処理することにより、吸着剤の酸安定性が著しく向上することを見出した。この結果、水熱処理した吸着剤の場合、脱離液として希塩酸とアリカリ土類金属塩の混合溶液を使用すると、Tiの溶出が1%以下になりラジウムを選択的に脱離することが可能となった。その他、ラジウムの吸着条件についても検討した結果、無機塩、pH及び通液速度の影響等が明らかとなった。

報告書

低誘導放射化フェライト鋼F-82HのHIP接合技術の開発及び接合体の機械的特性

小田 将広*; 倉沢 利昌; 黒田 敏公*; 秦野 歳久; 高津 英幸

JAERI-Tech 97-013, 141 Pages, 1997/03

JAERI-Tech-97-013.pdf:16.98MB

核融合原型炉のブランケット構造材料として低放射化フェライト鋼F-82Hが開発された。それを用いた構造体製作技術を確立することが必要である。原研ではブランケット構造体製作手法として高温静水圧接合(HIP)法を採用している。そこで、本研究ではF-82HをHIP接合させるための接合条件の選定及び接合材の機械的特性を取得することを目的とした。その結果、十分な接合を得ることのできるHIP条件及び後熱処理を見出した。また、適切なHIP処理による接合材は未処理母材と同程度の機械的特性を持つことを確認した。さらに、構造体製作を想定した溶接部の接合模擬試験では、溶融-再研磨面のHIP接合は最適接合条件に従えば十分な接合が得られることが示された。

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