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植木 太郎
Progress in Nuclear Energy, 159, p.104630_1 - 104630_9, 2023/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)一般化極値(GEV)は、極端な値の観測に関する統計モデルである。本論文では、GEVの方法論を、サンプリングの困難さで知られる弱結合体系のモンテカルロ臨界計算の例題に適用し、中性子実効増倍率(keff)分布の裾野の利用価値を評価したことを報告する。具体的には、核分裂源サイクルあたりの粒子数が十分に大きい場合に、keff分布の上限と下限に対する極値指数(EVI)が不確かさの範囲内で同じ値をとること、及びその値が境界値層としてのガンベル分布のEVIを含むワイブル分布の範囲内に収まることを示す。核分裂源サイクルあたりの粒子数が不十分な場合に対しては、一つの平衡状態から別の平衡状態への移行時に、keff分布の上下限のEVIが剥離し、一方がワイブル分布の範囲内に、もう一方がフレシェ分布の範囲内に入り、計算の異常診断に利用可能であることが示される。
多田 健一
JAEA-Data/Code 2020-014, 30 Pages, 2020/10
東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉は、我が国の最も重要な課題の一つである。この廃炉作業において重要な項目が、燃料デブリの取り出しである。この燃料デブリ取り出し時には、作業者の被ばく等を防ぐ観点から、燃料デブリの臨界防止が求められている。本研究では、燃料デブリの臨界解析に着目し、この燃料デブリの臨界解析に係る計算時間の短縮を目的に、簡易に燃料デブリの臨界性を解析することができる簡易燃料デブリ臨界性解析ツールHAND (Handy Criticality ANalysis tool for fuel Debris)を開発した。予備解析としてHANDを用いて詳細解析で解析すべき解析範囲を絞ることで、詳細解析の試行数の削減に貢献することが期待できる。HANDはExcelのマクロで動作するデータベースである。HANDの入力にはGUIが利用でき、また作図も自動で行うことができる。このようにHANDは誰でも簡単に利用することが可能であり、臨界性を直感的に理解しやすいという特徴を持っている。そのため、本ツールは原子炉物理学の初学者等に対し、臨界について理解するための教育ツールとしての利用も期待できる。本報告書では、HANDの概要と利用方法について説明する。
植木 太郎
Nuclear Science and Engineering, 194(6), p.422 - 432, 2020/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)モンテカルロ臨界計算におけるタリー平均値の分布収束は、自己相関係数減衰の観点から判定可能である。ただし、大きなラグ(世代差)での統計量の不確かさは大きく、標本自己相関係数の減衰評価に基づくアプローチは現実的でない。本論文は、この課題に対処するなめの汎用的な解決法を提供する。具体的には、タリーの標準化時系列を、確率微分方程式に基き、ブラウン運動に分布収束する時系列に変換する。ブラウン運動においては、期待値がゼロで差分が独立である。この性質を利用して、タリー平均値の分布収束判定法が構成される。判定基準の閾値は、スペクトル解析により決められる。この判定法の有効性は、極端に強相関な例題と標準的な例題に対して、連続エネルギーモンテカルロ計算により示される。
山本 俊弘; 三好 慶典
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(2), p.99 - 107, 2004/02
被引用回数:38 パーセンタイル:89.97(Nuclear Science & Technology)モンテカルロ法の臨界計算に決定論的方法の源反復で加速法として用いられるWielandt法を組み込むアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムでは、酔歩の過程で発生した核分裂中性子の一部もその世代内で追跡を行うので、次世代の核分裂源分布がより広範囲に広がる。従来のモンテカルロ法の臨界計算が苦手とする弱結合の配列系においても、この方法を用いることで中性子相互干渉効果を強める効果があり、より少ない世代数で核分裂中源が収束するようになる。しかし、世代内で核分裂中性子の追跡を行うために、一世代あたりの計算時間が増加し、収束までの計算時間は逆に増大する。また、Wielandt法を適用することでモンテカルロ計算での核分裂源分布の統計的変動が大きくなる。しかし、より少ない世代で収束するために、収束の遅い体系においても収束判定がより確実にできるようになり、不正確な臨界計算の排除に寄与することが期待できる。
野村 靖; 望月 弘樹*
JAERI-Tech 2002-068, 131 Pages, 2002/11
通常用いられるORIGEN2.1コードと付属ライブラリー及び原研で開発された最新のライブラリーを用いて、BWR燃料燃焼計算の結果に適用される核種組成補正因子の導出を行い、典型的なBWR使用済燃料棒の輸送あるいは貯蔵設備を模擬した無限配列体系に対して、ORIGEN2.1計算結果をそのまま入力とした場合,補正因子を適用した場合、さらにPIEデータを直接入力とした場合の臨界計算を行い、算出された中性子像倍率を比較検討した。その結果、補正因子を核種組成計算値に適用した場合には、他のいずれの場合よりも中性子像倍率が高く計算され、臨界安全解析上保守側の結果を与えることが確認された。
原子力コード研究委員会原子力コード評価専門部会
JAERI-Review 2002-003, 97 Pages, 2002/03
本報告書は、原子力コード評価専門部会の平成12年度の活動内容をまとめたものであり、燃焼度クレジット評価,モンテカルロ法コードによる臨界計算収束性問題,核データの誤差ファイルに基づく臨界計算結果の誤差評価の3トピックスについて、論文発表をもとに議論し、その結果を記載してある。
三好 慶典; 山本 俊弘
Transactions of the American Nuclear Society, 87, p.149 - 150, 2002/00
モンテカルロ法による臨界計算の中性子源収束問題に関するOECD/NEAで採用されているベンチマーク問題3の参加各機関による計算結果を示す。この問題は、二つの核分裂性の無限平板が水で隔離されているもので、水の厚さをパラメトリックに変化させることで、両者の結合度を変化させることができるようになっている。水厚さが30cmのほとんど隔離された状態から、水のない完全に結合した状態まで、参加各機関によりMCNP,VIM,KENOなどの代表的なモンテカルロコードによる解析が行われ、二つのユニットの核分裂中性子源の分布の相互比較を行った。いずれの計算コードもほぼ同等の結果となったがVIMだけが結合の弱い体系について収束性の悪い結果が得られた。
山本 俊弘; 中村 剛実*; 三好 慶典
JAERI-Data/Code 2001-001, 30 Pages, 2001/02
JCO臨界事故における投入反応度を臨界計算から推定するために、臨界計算手法のバイアス評価を行った。臨界計算にはMNCP4Bを使用し、断面積ライブラリーとしてはポイントワイズのJENDL-3.1,JENDL-3.2,ENDF/B-Vを用いた。これらを用いて濃縮度10wt.%の溶液ウランを用いたSTACYの臨界実験解析と、Rocky Flats Plantで行われた濃縮度93.2wt/%の臨界実験の解析を行った。その結果、JCOの溶液燃料の濃縮度18.8wt%に対してJENDL-3.1,JENDL-3.2,ENDF/B-Vを用いた場合の実効増倍率のバイアス値はそれぞれ0.0%,+1.2%,+0.6%となった。
中原 嘉則; 須山 賢也; 須崎 武則
JAERI-Tech 2000-071, 381 Pages, 2000/10
使用済燃料の貯蔵施設等の臨界安全設計における経済性向上を目的に、科学技術庁からの委託により燃焼度クレジット導入に関する技術開発「軽水炉使用済燃料臨界安全管理技術開発」を平成2年度から平成11年度まで実施した。本報告は、上記事業の成果をまとめたものである。本技術開発では、商用PWR/BWR燃料を使用した使用済燃料棒の軸方向ガンマスキャン測定、一部燃料資料の放射化学分析による核種組成の精密定量、及び集合体の未臨界実験を行い多くの実測データを取得した。また、これらの測定データを使用して燃焼/臨界計算コードの検証、線測定による燃焼度評価、及び貯蔵容器等の安全裕度を検討した。
山本 俊弘; 中村 剛実*; 三好 慶典
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(1), p.41 - 52, 2000/01
弱く結合した核燃料ユニット配列でモンテカルロ法により臨界計算を行うと核分裂中性子源の収束が悪くなることを示した。複数ユニットの配列系に結合係数を導入し、収束が、とりわけ対称的な配列系に対して悪いのは、正しい分布に戻そうとする復元力が弱いことと、その統計的変動が原因であることを定量的に示した。配列系における核分裂分布比を核分裂確率行列を用いて求める新たな方法を示した。この方法を用いれば単に比だけではなく、その統計誤差も与えられ、得られた結果の精度評価が可能となる。核分裂分布比がある値に強制的に収束するように領域別にウェイトを調整する方法を開発した。これを用いれば、非常に強い収束を得ることができる。臨界計算で得られた実効増倍率と核分裂分布比との相関を定式化した。二つのユニットからなる対称な系には両者には有意な相関がないことを理論的及び経験的に示した。一般的には、わずかばかり非対称になった系においては、実効増倍率は不正確な核分裂源の分布によってバイアスを持つことがわかった。弱く結合した配列系でモンテカルロ法により臨界計算を行う場合には、一世代あたりの中性子数を多くして計算したほうが望ましい。
J.Anno*; G.Poullot*; P.Grivot*; 山本 俊弘; 三好 慶典
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 3, p.1065 - 1074, 1999/00
フランスのIPSNで行われた円環形状の硝酸プルトニウム溶液の臨界実験から代表的なものを30ケース選び出した。原研とIPSNがそれぞれの計算手法で、それら30ケースの臨界解析を行った。プルトニウム濃度は25~80g/l、またPuの同位体組成は1.5~19wt%の範囲である。これらの実験の精度は0.003k以下でベンチマークデータとしては十分な精度を持っている。これらの解析をフランスはAPPOLLO-MORETコードシステムで、CEA86とCEA93ライブラリーで行った。原研側はJACSコードシステムとMCNP4Bで、それぞれJENDL-3.2を用いて行った。ボロン入りコンクリートを含む3ケースを除いて計算で求めた実効増倍率は実験とよく一致する結果を得た。MCNPとJENDL-3.2を用いた結果は、IPSNのそれより全般的に0.5%kほど大きい結果となった。
須崎 武則; 黒澤 正義; 広瀬 秀幸; 山本 俊弘; 中島 健; 金井塚 文雄; 小林 岩夫*; 金子 俊幸*
ICNC 95: 5th Int. Conf. on Nuclear Criticality Safety, Vol. I, 0, p.1B.11 - 1B.18, 1995/00
バーンアップクレジットを用いた使用済燃料の臨界安全管理を可能とするには、臨界安全評価に用いる計算手法の精度を確認するためのベンチマーク実験データが必要である。しかしながら、適切なデータは世界的にも皆無に近い状況である。原研燃料試験施設プールにおいて、PWR使用済燃料集合体2体に対して指数実験を行い、未臨界度に関する実験データを取得した。燃料組成を、照射後試験データ、運転管理データ、ORIGEN2による燃焼計算の三者を組合わせることにより推定し、それを用いて臨界計算を行ったところ、実験値を良い精度で再現した。このことから、既存の計算手法は使用済燃料に対しても妥当な精度を有すると考えられるが、さらなる精度向上を図るためには、核分裂生成物核種の含有量を測定する等の新たな努力が必要である。
板垣 正文; C.A.Brebbia*
Boundary Elements XIV, Vol.1; Field Problems and Applications, p.25 - 38, 1992/00
境界要素法を臨界計算に適用した場合に現れる領域積分項を境界積分に変換する二つの方法、二重相反法と多重相反法について記述する。二重相反法では、核分裂ソース分布をフーリエ級数に展開し、個々の展開項をソースとする拡散方程式の特解を利用して領域積分を等価な境界積分に変換する。必要な展開係数は別の境界積分により自動的に与えられる。多重相反法では中性子源反復の回数に応じた次数の高次基本解を用いて相反定理を繰り返し適用して境界積分のみによる定式化を行う。この方法では境界上の中性子束と中性子流を反復の度に記憶する必要があるが、精度の高い結果が得られやすい。二つの方法とも、本来、中性子束の領域積分の比で与えられる実効増倍率を境界積分のみによる表示とし、計算の効率化を図った。簡単な数値計算例について両者の得失を議論すると共に、今後の開発課題についても触れる。
下桶 敬則; 野村 靖; 内藤 俶孝
日本原子力学会誌, 22(4), p.223 - 230, 1980/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)最近原子炉の安全評価に続いて核燃料サイクルの上流および下流側に位置する核燃料取扱施設関連の安全性評価に対する関心が高まってきている。本稿はこれら核燃料施設に関連した安全性のうち特に臨界安全解析について現状のレビューをしている。I章のまえがきの後、II章で核燃料サイクル中、原子炉を除いて臨界安全上問題となる施設等の個別の例(国内の場合)を展望し、これらの施設の臨界安全解析の原子炉には見られない特徴点を述べた。III章ではこれら施設等に対する国の安全審査の基準について臨界安全を中心に紹介する。次にIV章で、これら国内の現状を踏まえて現在原研で開発中の臨界安全評価システムについて記述し、更にV章で、このシステムの精度を検証するため原研で実施しているKENOによるベンチマーク計算作業に触れている。最後VI章にまとめを述べた。
鈴木 友雄; 長谷川 明; 秋元 正幸; 宮本 喜晟; 桂木 学
JAERI 1247, 78 Pages, 1976/10
高速実験炉「常陽」の運転監視に必要な基本的な詳細データを提供できる計算プログラムを開発することを目的にして、詳細計算コードHONEYCOMB、FDCAL-2およびFATEC-3が作成された。HONEYCOMBは3次元六角格子体系を対象に、拡散モデルによる臨界計算を行う詳細核特性解析コードで、制御棒挿入深度予測と、熱水力コードへの入力する詳細熱出力分布も算出する。さらに燃料ピン毎の熱出力や燃焼の計算も可能である。FDCAL-2は炉容器内の下部プレナムから上部プレナムへ至る。すべての冷却材流路の流量配布を計算する。FATEC-3は指定された集合体(燃料、ブランケット)の内部で温度の詳細分布を計算し、安全性確認のための一つのデータであるホットスポット温度の算出も行う。これら三つのコードは連動してJOYPACシステム内の詳細計算サブシステムを形成して、第I部で述べられている簡易計算サブシステムで必要とする基本詳細データのファイルを作成する。本報告はこれらの計算手法を中心に述べている。
長谷川 明; 桂木 学; 東稔 達三
JAERI-M 4953, 72 Pages, 1972/08
JAERI-fast set 70群定数を70群のままの形で使用できる一次元拡散モデルにもとづく臨界計算及び摂動計算コードEXPANDA-70Dが開発された。コードはJAERI-fast 70群定数が使用できる他、J-Fast-70U system(utility code system)を使用することにより、70群以下の任意群での計算が可能となるように設計されている。現在のところ、JAERI-fast 70群定数を使用する詳細計算での標準となるコードである。又積分量計算に用いるべきコード XPRTCについても報告される。
鈴木 友雄; 桂木 学
JAERI 1210, 17 Pages, 1972/02
冷却材に燃料ピンが六方格子状に配列された領域における実効断面積を求めるさい、格子内の全中性子束に対する燃料内の中性子束の割合値が、エネルギーに殆ど依存しないとの仮定のもとに、格子内の燃料、冷却材の各部における中性子束を、全中性子束と各部分での割合との積で表示し、格子系で輸送方程式から値を求める方式が導かれる。この値を用いて六方カ格子素からなる高速炉領域における各核種の実効断面積がもとめられ、続けてて原子炉全件での一次元拡散モデルによる臨界計算をおこなうプログラムEXPANDAー5の入力定数の説明がなされた。炉定数ライブラリーは25群のJAERIーfastセットが用いられている。
鈴木 友雄
JAERI-M 4472, 26 Pages, 1971/06
JAERI-1118で報告されたEXPANDA-2、JAERI-memo3660で報告されたEXPANDA-4は、臨界調整のオプションとして任意一領域の厚さを変化させることが出来るが、元素の組成は固定されていた。本報告では、体系を固定して、一つ以上の領域で元素の濃度を変化させる臨界調整の機能を備えた二つのコードを作成したので、その概要と入力形式が述べられる。EXPANDA-3はABBN定数セット、EXPANDA-6はJAERI-fastセットを用いるが、後者はPu0-UO中のPu0冨化度のサーチも出来るようになっている。両者共、臨界調整を行わない単なる臨界計算も可能である。
植木 太郎
no journal, ,
モンテカルロ法臨界計算においては、世代間相関を考慮してタリー標本平均の確率論的分布収束を判定する必要がある。本発表では、確率微分方程式を通して導出された収束性基準とパワースペクトル評価による有効性確認を報告する。
植木 太郎
no journal, ,
モンテカルロ法による弱結合体系の臨界計算においては、核分裂源からの中性子サンプリングが非常に偏っている場合に、中性子集団の定常核分裂源状態への収束に不具合が起きて実効増倍率評価値にバイアスが生じることがある。この現象は米国のWhiesides氏による世界の実効増倍率問題として知られ、スウェーデンのMennerdahl氏によって現在の計算機能力の下でのチャレンジングな問題にアップグレードされている。このMennerdahl氏提唱の問題をベースとして、中性子集団のサイズが小さくて定常核分裂源分布の維持が困難な場合の不具合検出に関して、一般化極値統計が有効であることを報告する。具体的には、実効増倍率タリー分布の裾野の極値指数評価結果について示す。