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諫山 明彦; 大山 直幸; 浦野 創; JT-60チーム
Proceedings of 21st IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2005) (CD-ROM), 4 Pages, 2006/00
JT-60の電子サイクロトロン放射(ECE)測定装置において、信号対雑音(SN)比の改善及び電子温度揺動のトロイダル構造の測定を目的として、新しい観測窓及び導波路を導入した。従来は1系統の導波路を分岐して3つのECE測定装置(フーリエ変換分光装置,回折格子型分光装置,ラジオメータ)に接続していたため、ラジオメータのSN比が十分得られない場合もあったが、今回導入した導波路をラジオメータ専用とすることにより、SN比を従来の5倍程度とすることができた。また、今回導入した観測窓は従来の観測窓とトロイダル方向に60度離れていることから、両観測窓から同時にECEを測定することにより、不安定性のトロイダル構造を測定することができる。今回、回折格子型分光装置とラジオメータの同時測定を行った結果、ECE計測装置のみでトロイダルモード数を決定することに成功した。また、負磁気シア放電のコラプス発生後には、トロイダル方向,ポロイダル方向に異なった構造が現れることが明らかになった。
佐藤 正泰; 諫山 明彦; 稲垣 滋*; 長山 好夫*; 川端 一男*; 岩間 尚文*
Review of Scientific Instruments, 75(10), p.3819 - 3821, 2004/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)LHD装置の高温プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果について、数値計算を行った結果について報告する。LHD装置のECE測定では、通常観測されている磁場に直角な視線では、視線に沿って磁場構造はベル型になり、プラズマ中心位置で磁場が最大になる。電子温度が高くなると相対論的効果が現れ、周波数のダウンシフトが起こり、プラズマ中心に対応する非相対論的EC周波数の位置に放射がなくなり、ECEで測定する電子温度が見かけ上小さくなることを定量的に明らかにした。電子密度110m,電子温度5keVにおいて、規格化小半径の0.1以内に見かけ上、減少する。また、LHDにおいて、この相対論的効果の温度測定への影響を実験的に検証するプラズマパラメーター領域を評価し、充分検証可能なことがわかった。
諫山 明彦; 岩間 尚文*; 正和 武志*; 細田 陽介*; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(9A), p.5787 - 5796, 2003/09
被引用回数:3 パーセンタイル:15.59(Physics, Applied)フーリエ変換分光装置(FTS)ではマイケルソン干渉計を用いて電子サイクロトロン放射(ECE)から電子温度分布を得ている。マイケルソン干渉計では走査鏡をスキャンする(走査時間:約20ms)ことにより干渉信号を得ていて、この間プラズマの電子温度は変化しないと仮定している。しかし、ELMy Hモードプラズマでは、ELMにより発生した非熱的放射パルス(パルス幅:100s程度)により干渉信号が歪み、電子温度分布測定が不可能になる。今回、非熱的放射パルスを検出・除去する手法を開発し、さらに、欠損の生じた干渉信号に最大エントロピー法(MEM)を適用して電子温度分布を得ることに成功した。また、最大エントロピー法を適用する際、スペクトルの平滑度を決めるパラメータ(「正規化パラメータ」)を最適化する必要があるが、今回は線形問題で用いられている最小GCV(GeneralizedCross Validation)規準を非線形問題であるMEMに適用した。その結果、最小GCV規準はMEMの正規化パラメータの決定に有用であることがわかった。今回開発した手法をJT-60U実験時の信号に適用した結果、一連のデータを放電間に自動処理できる可能性があることがわかった。
伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一; 佐藤 正泰; 及川 聡洋; 福田 武司; 長島 章; 岩間 尚文*; JT-60チーム
Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.213 - 220, 2001/11
被引用回数:16 パーセンタイル:73.04(Nuclear Science & Technology)JT-60Uプラズマの電子温度分布を、高時間・高空間分解能で測定することを目的として、ECE(電子サイクロトロン放射光)計測システムの開発を進めてきた。このシステムは、三つの異なったタイプのECE計測器から構成されている。フーリエ分光器は、絶対較正が施され、また、広い周波数領域の測定が可能であるが、時間分解能は、可動ミラーの駆動時間で制約されている。それに対し、回折格子型分光器は、高い時間分解能を有するが、絶対較正はできず、相対較正が適用される。また、ヘテロダインラジオメータは、高時間分解能と高空間分解能を合わせ持ち、さらに、SN比が非常に高いという特徴を有するが、周波数領域は、限られている。JT-60UにおけるECE計測システムでは、これらの機器を相補的に組み合わせて活用することにより、高分解能で信頼性の高い計測データを提供することに成功している。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一
Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.161 - 168, 2001/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)トカマクプラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定に関する克服すべき課題(相対論的効果、屈折効果、偏光の効果)のうち従来余り重要性が認識されていない偏光の効果について、偏光面の状態を数値解析で評価した結果について発表する。ここでは水平の視線に限定する。トカマクでは磁気軸を通る視線では、ファラディ回転が起こらない。しかし磁場のシアの効果により偏光面が回転する。数値計算の結果によれば、従来行われている一偏波の測定では、電子温度を過小評価する割合は安全係数が3で1%、1で8%である。偏光面の回転角と磁場の回転角はほぼ同じであるが、安全係数が小さくなると、そのずれは大きくなり、安全係数が1で3%ずれが生じる。磁気軸からかなり離れた視線ではファラディ回転がおもに効き、一偏波の測定では過小評価分の評価が困難となり、電子温度の測定ができない。
諫山 明彦; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰; 児玉 武弘*; 岩間 尚文*
JAERI-Research 99-021, 34 Pages, 1999/03
JT-60Uの電子サイクロトロン放射(ECE)測定装置ではフーリエ変換分光装置(FTS)で絶対較正を行い、他のECE測定装置ではFTSをもとに相対較正している。しかし、ELM付きHモード中には非熱的放射によるパルス状のノイズが干渉信号に入るために、FTSによるバルクプラズマの電子温度測定が困難になり他の測定装置を相対較正できなくなる。ELM付きHモード中でもFTSによる電子温度測定ができるようにするため、今回非熱的放射パルスを除去する処理ソフトを開発した。ソフト作成にあたっては、JT-60Uのショット間に自動的に行えるようにするため、簡略なアルゴリズムを用いるようにした。今回作成した処理ソフトでは、従来から用いられているものに比べて処理時間が10%長くなる程度であり、得られる電子温度は相対較正した回折格子型分光装置の結果と約5%以内の誤差で一致した。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一; 諫山 明彦
Journal of the Physical Society of Japan, 67(9), p.3090 - 3099, 1998/09
被引用回数:12 パーセンタイル:62.19(Physics, Multidisciplinary)電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定の空間位置決定における相対論的ダウンシフト効果と光学的厚さ効果について研究した。これらの効果は測定された電子温度分布のみかけ上の半径方向のずれとなって現れる。このずれについて物理的考察を行い、ずれのプラズマパラメーター依存性を考慮し、任意のトカマク装置に適用できるスケーリング則を導いた。得られたずれ()のスケーリング則は、光学的深さ()が5以上に対して(m)=0.0009R(m)Te(keV)(1+50/(4))である。(R:トカマクの大半径、Te:電子温度)大半径、小半径の異なる装置に対してプラズマの電子温度分布のみかけ上のずれを計算し、得られたずれとスケーリング則を比較してよい一致を得た。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一
JAERI-Research 97-011, 59 Pages, 1997/03
電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定の空間位置決定における相対論的ダウンシフト効果と光学的厚さ効果について研究した。これらの効果は測定された電子温度分布のみかけ上の半径方向のずれとなって現われる。このずれについて物理的考察を行い、ずれのプラズマパラメーター依存性を考慮し、任意のトカマク装置に適用できるスケーリング則を獲得した。得られたずれ()のスケーリング則は、光学的深さ()が5以上に対して、(m)=0.0009R(m)Te(keV)(1+50/4)である。(R:トカマクの大半径、Te:電子温度)。大半径、小半径の異なる装置に対してプラズマの電子温度分布のみかけ上のずれを計算し、得られたずれとスケーリング則を比較して良い一致を得た。
佐藤 正泰; 石田 真一; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 白井 浩; T.Oyevaar*; 寺西 大*; 岩間 尚文*; 内野 喜一郎*
Fusion Engineering and Design, 34-35, p.477 - 481, 1997/00
被引用回数:14 パーセンタイル:72.15(Nuclear Science & Technology)JT-60Uプラズマの閉じ込め・加熱機構の解明等に必要な電子温度分布の時間変化を測定するために、プラズマから放射される電子サイクロトロン放射(ECE)を測定する3つの装置からなるシステムを開発した。このシステムはそれぞれの3つの装置(フーリエ変化分光器、回折格子型分光器及びヘテロダインラジオメーター)の特徴を活かして世界最高レベルの高時間分解能と空間分解能を有する。その特徴は、長時間運転(半年以上)の極低温(4K)冷凍機の採用等により、将来の核融合炉における長時間炉心計測に対応できることである。核融合炉において重要性が認識されている相対論的効果のECE測定への影響は、現在のトカマクプラズマの電子温度領域においては無視されてきたが、詳細な解析の結果、その影響が電子温度分布のみかけ上のずれとして現われ、精密な電子温度分布測定を行う場合には、補正する必要があることを見い出した。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一; 白井 浩
Proc. of 1996 Int. Conf. on Plasma Physics, Vol.2, p.1438 - 1441, 1997/00
電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定の空間位置決定に関しては、内部磁場、相対論的ダウンシフト効果、光学的厚さ効果等が重要である。本講演では、相対論的ダウンシフト効果と相対論的効果と切り離して議論することが難しい光学的厚さ効果の電子温度分布測定の空間位置決定に及ぼす影響について評価した。これらの効果は測定された電子温度分布のみかけ上の半径方向のずれとなって現われる。JT-60Uプラズマに対して、このずれのプラズマパラメータ依存性を明らかにし、JT-60UプラズマのECE計測データに対して、これらの効果の補正を行った電子温度分布の測定結果及び任意のトカマク装置に適用できるずれのスケーリングについて発表する。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一
JAERI-Research 95-074, 56 Pages, 1995/11
JT-60Uトカマクプラズマに対して、相対論周波数ダウンシフト効果が電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定における空間位置決定に影響を与えることを調べた。ECEの2倍高調波の相対論的周波数ダウンシフト効果に起因する電子温度分布の空間的なずれはJT-60UのECE測定システムの空間分解能に比べて無視することができないことがわかり、電子温度分布を正しくするにはこのずれを補正する必要がある。一様な電子密度・放物線分布の電子温度のプラズマを想定し電子温度分布のずれの依存性を電子密度・電子温度・トロイダル磁場に関して調べた。その結果相対論的周波数ダウンシフト効果による分布のずれには光学的厚さによる効果も考慮する必要があることがわかった。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一
プラズマ・核融合学会誌, 71(8), p.748 - 759, 1995/08
トカマク装置においてプラズマからの電子サイクロトロン放射の2倍高調波を観測して電子温度を測定することが行われている。回折格子分光器を用いて行う場合に必要なことは、2倍高調波の信号に不要な2倍高調波以外の高次回折光の信号を回折格子分光器に入れないことである。R/a3cos(R:大半径、a:小半径、:視線と水平面がなす角度)のトカマクにおいて除去すべき放射を求めた。JT-60トカマク用回折格子フィルター(GF)の測定結果とエシェレット格子理論を比較して、電子温度測定用回折格子分光器のためのGFの最適設計を行った。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一
Japanese Journal of Applied Physics, 34(6A), p.L708 - L711, 1995/06
被引用回数:10 パーセンタイル:50.16(Physics, Applied)電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度測定は、トカマクプラズマにおいて有力な測定手段である。数keVトカマクプラズマにおける、相対論的拡がりによるECE計測の電子温度分布測定への影響について調べた。分布測定における周波数の拡がりに対応する半径方向のずれは、現在のECE測定システムの周波数分解能に対応するずれに比べて無視することが出来ない。よって数keVトカマクプラズマの詳細な電子温度分布測定において、相対論的効果によるずれを補正する必要がある。
佐藤 正泰; 石田 真一; 伊世井 宣明
Journal of the Physical Society of Japan, 62(9), p.3106 - 3113, 1993/09
被引用回数:15 パーセンタイル:69.46(Physics, Multidisciplinary)電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度測定は、トカマクプラズマの電子の情報を得る重要な測定手段となっている。炉心級トカマクプラズマにおいても、ECEによる電子温度測定は有力な測定手段の候補である。従来余り重要視されていない内部磁場、相対論的効果による周波数の拡がり、偏光面の回転が重要であることが最近分かって来ている。ここでは高温トカマクプラズマ(電子温度10keV以上)へECE計測を適用した場合の相対論的効果の電子温度測定への影響について調べた。相対論的効果の観点からは、電子温度分布測定には、低磁場側から磁気軸を通る視線で、基本波の正常波の観測が最も良い。高磁場側からの観測は、伝播経路の光学的厚さの情報がなければ、電子温度分布を測定することは、不可能である。
佐藤 正泰; 長島 章; 石田 真一; 伊世井 宣明
Japanese Journal of Applied Physics, 30(11B), p.L1989 - L1992, 1991/11
被引用回数:6 パーセンタイル:38.66(Physics, Applied)炉心級トカマクプラズマに対して、従来考慮されていないECEの偏光面の回転と楕円偏光化の効果について調べた。測定される偏光状態は、最初に放射された時の偏光状態とは異なり、プラズマ伝播中に偏光面が回転し、楕円変更になる。これらの効果はプラズマ電流が大きくなると顕著になる。2次元ECE計測による炉心級プラズマの電子温度測定には、ストークスパラメーターの様な偏光状態を規定する物理量の測定が必要である。
佐藤 正泰; 長島 章; 石田 真一; 伊世井 宣明
Time Resolved Two-and Three-dimensional Plasma Diagnostics, p.1 - 14, 1991/03
トカマクプラズマにおいて電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度測定は、電子の振舞いを研究する有力な測定手段となっている。炉心級トカマクプラズマにおいても、ECE測定は電子温度測定の有力な候補である。ECE測定において従来あまり重要視されなかった内部磁場、相対論的効果による周波数の拡がりそしてoff-axis測定の場合のファラディー回転と偏光の楕円化の影響が無視できない事がわかった。これらの効果の炉心級トカマクプラズマの2次元ECE計測への影響について発表する。
星野 克道
JAERI-M 89-133, 341 Pages, 1989/09
電子サイクロトロン周波数帯の電磁波を利用したトカマクプラズマの加熱と診断についてまとめた。
佐藤 正泰; 横溝 英明; 長島 章
核融合研究, 59(SPECIAL ISSUE), p.47 - 71, 1988/00
JT-60の電子温度計測のために製作稼動しているフーリエ変換分光器システムについて、計測装置として性能、現在までの主要成果等を中心に記述した。
佐藤 正泰; 横溝 英明; JT-60チーム
JAERI-M 87-198, 27 Pages, 1987/11
JT-60プラズマからの電子サイクロトロン放射は、LHCD等において、非サーマルな電子による放射となる。
山本 巧; 阿部 充志*; 平山 俊雄; 亀有 昭久*; 狐崎 晶雄; 児玉 幸三; 木島 滋; 永見 正幸; 仙石 盛夫; 嶋田 道也; et al.
Physical Review Letters, 55(1), p.83 - 86, 1985/00
被引用回数:7 パーセンタイル:58.84(Physics, Multidisciplinary)ダブレット-IIIトカマクプラズマからの電子サイクロトロン放射をフーリエ分光器によって測定した。2倍と3倍の高調波の強度比の電子温度及び密度の依存性を調べ、強度比が簡単なモデルで表わせることを明らかにした。さらに、モデルを使用して、強度比測定から、中心電子密度を評価し、COレーザー干渉計と矛盾しないことを示した。