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奥村 義和; Gobin, R.*; Knaster, J.*; Heidinger, R.*; Ayala, J.-M.*; Bolzon, B.*; Cara, P.*; Chauvin, N.*; Chel, S.*; Gex, D.*; et al.
Review of Scientific Instruments, 87(2), p.02A739_1 - 02A739_3, 2016/02
被引用回数:8 パーセンタイル:37.54(Instruments & Instrumentation)IFMIFは40MeV/125mAの重水素ビームを発生する2基の線形加速器を用いた核融合材料照射施設である。日欧の幅広いアプローチ活動のもとで、原型加速器(LIPAc)を用いた実証試験が開始されており、その目標は9MeV/125mAの連続重水素ビームを発生することである。フランスで開発された入射器は、既に日本の六ヶ所の国際核融合研究開発センターに搬入され、2014年から運転と試験が開始されている。これまでに、100keV/120mAの連続水素ビームを0.2.mm.mradのエミッタンスのもとで生成することに成功している。
奥村 義和; Ayala, J.-M.*; Bolzon, B.*; Cara, P.*; Chauvin, N.*; Chel, S.*; Gex, D.*; Gobin, R.*; Harrault, F.*; Heidinger, R.*; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.203 - 205, 2015/09
日欧協力のもと、国際核融合中性子照射施設(IFMIF)の工学設計工学実証活動(EVEDA)が2007年から開始されている。IFMIFにおける最大の開発課題は、40MeV/250mA/CWの重水素イオンビームを発生できる大電流加速器であり、現在、その原型加速器(9MeV/125mA/CW)の試験を六ヶ所村の国際核融合研究センターにおいて段階的に実施している。試験は日欧の事業チームメンバーと、入射器を担当したフランスサクレー研究所などの欧州ホームチーム,日本ホームチームのメンバーから構成される原型加速器統合チームが担当している。入射器については、2014年から試験を開始し、現在までに100keV/120mA/CWの水素イオンビームを0.3mm.mrad以下のエミッタンスで生成することに成功している。2015年には、高周波四重極加速器(RFQ)用高周波電源の搬入据付が開始され、入射器の試験の終了とともにRFQ本体の据付も開始される予定である。本稿では、入射器の実証試験の結果とともに、RFQ,超伝導リニアック,高周波電源,ビームダンプ等の現状について報告する。
核融合工学部
JAERI-Review 2005-011, 139 Pages, 2005/03
我が国の核融合工学研究開発は原子力委員会策定の「第三段階核融合研究開発本計画」に基づき、国際熱核融合実験炉(ITER)に必要な主要構成機器の開発・高性能化を図ること、及び核融合炉開発に必要な炉工学技術の基盤を構築すること、の2項目の実現を目標とする。原研は、これらにかかわる研究開発の中心的機関として、ITER工学技術開発及び建設・運転に向けた研究開発,ITERでの工学試験及び発電実証プラントに向けた研究開発、及び核融合工学基盤研究を実施している。本報告は、ITERでの工学試験及び発電実証プラントに向けた研究開発の現状と今後の展開を、核融合工学基盤研究を含めて取り纏めるものであり、これまでの核融合炉工学研究開発の進捗をレビューするとともに、発電実証プラントに向けた研究開発中核である発電ブランケット開発,材料開発,IFMIF計画について、その計画目標,技術課題及び研究開発計画について述べる。また各種炉工学機器の高度化及び核融合基盤研究に関する展開を紹介する。
飯島 北斗; 上坂 充*; 坂本 文人*; 上田 徹*; 熊谷 教孝*; Serafini, L.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 44(7A), p.5249 - 5253, 2005/01
被引用回数:8 パーセンタイル:31.88(Physics, Applied)「速度集群」と呼ばれる圧縮方法の実験的な検証を報告する。 線形圧縮に基づく速度集群は圧縮器として進行波型の加速管を使用する。 実験は東京大学の原子力工学研究施設にあるS-バンドのフォトカソードRF電子銃と線形加速器を用いて行われた。1バンチごとのバンチ長はフェムト秒ストリークカメラにより、バンチあたりの電荷量1nCに対して、平均0.50.1ps(rms)と測定された。この結果はPARMELAによるシミュレーションとよく一致している。
羽島 良一; 峰原 英介; 永井 良治
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 528(1-2), p.340 - 344, 2004/08
被引用回数:1 パーセンタイル:10.19(Instruments & Instrumentation)エネルギー回収型リニアックのための全直流入射加速器を提案し、設計を行った。商業的に生産されている2MeV級の直流加速器(ダイナミトロン型)と光陰極を組合せてバンチビームを生成する。このビームを周回軌道に合流後、超伝導のバンチャーブースターで20MeVまで加速する。このバンチャーブースターを、部分的なエネルギー回収モードで動作させることで、超伝導空洞の結合器容量を大幅に低減することが可能になる。本稿では、ビーム軌道計算とRFシステムの最適化の結果を報告する。
小瀧 秀行
JAERI-Research 2002-031, 88 Pages, 2002/12
レーザープラズマ相互作用の非線形現象、高強度レーザーによるウェーク場励起及び高ピーク電流電子発生について調べた。自己集束をともなってのガスのイオン化によって、広い連続波長のブルーシフトが起こる。この通常ブルーシフトは、レーザー強度,プラズマ密度に依存する。しかし、レーザーのスペクトルが、レーザー強度やプラズマ密度に無関係に一定の波長にシフトする現象を発見した。この現象をわれわれは「異常ブルーシフト」と呼んだ。高強度レーザーはプラズマ中にウェーク場を励起する。2TW,50fsのレーザーにより励起したガスジェットプラズマ中のウェーク場の時間分解周波数干渉測定を行い、この測定に世界で初めて成功し、20GeV/mという高エネルギー加速のための高いウェーク場を測定できた。周波数干渉計によるポンプ-プローブシステムと異常ブルーシフトは、高エネルギー電子ビームのインジェクターとしてのオプティカルインジェクションに成り得る。1次元の粒子シミュレーションにより、高品質電子ビーム加速の結果を得、これによりレーザーウェーク場による、高品質高エネルギー電子加速の可能性を示すことができた。
平塚 一; 市毛 尚志; 木津 要; 本田 正男; 宮 直之
JAERI-Tech 2002-076, 37 Pages, 2002/10
臨界プラズマ試験装置では、遠心加速方式ペレット入射装置を用いて重水素ペレットの連続入射による高密度プラズマの実験運転を行っているが、プラズマの状態によりペレット入射の停止や入射個数制御が要求されている。その手法として高速シャッター弁による動作が有効である。しかし、従来の高速シャッター弁は、その動作速度や真空性能に問題があったため、飛行ペレットの停止,ペレット入射個数制御及び真空維持などのシャッター機能及び真空シール機構を有するゲートバルブを開発した。開発した高速動作ゲートバルブは、衝撃吸収タイプの電磁弁構造適用により、気密性110-8Pam/s以下、弁体ストローク20mm以上及び動作応答時間100ms以下の仕様を満足する結果を得た。この結果、遠心加速方式ペレット入射装置に適用可能であることが確認された。
木津 要; 平塚 一; 三代 康彦; 市毛 尚志; 笹島 唯之; 西山 友和; 正木 圭; 本田 正男; 宮 直之; 細金 延幸
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.396 - 409, 2002/09
被引用回数:4 パーセンタイル:28.81(Nuclear Science & Technology)この論文では、JT-60のガス及びペレット入射システムの開発と運転について述べている。ガス注入システムの主要機器であるガス注入バルブは、積層型圧電素子を用いて開発した。このシステムの最大流速は43.3Pam/sである。このバルブは、JT-60真空容器内を大気圧にすることなく修理と調整ができるように調整機構を大気側に備えている。ペレット入射システムでは圧空加速式と遠心加速式の2種類の入射方式を開発してきた。圧空式は1988年当時の世界最高記録である2.3km/sのペレット速度を達成した。一方、遠心式は1998年に開発され、40個の2.1mm角立方体ペレットを110Hzで0.11.0km/sの速度で連続的に射出可能である。1999年には高磁場側(上側)入射用のガイド管を開発し、ペレット入射実験を2000年より開始した。加えて高磁場側(水平)入射のためのガイド管を新規に2001年3月に開発した。
木津 要; 平塚 一; 市毛 尚志; 岩橋 孝明*; 笹島 唯之; 正木 圭; 佐々木 昇*; 本田 正男; 宮 直之; 細金 延幸
JAERI-Tech 2001-022, 20 Pages, 2001/03
JT-60Uプラズマ中心への燃料供給のために重水素固体ペレット入射装置を開発した。本装置は直線型のロッドを回転させ遠心力によってペレットを加速する機構となっており、0.3~1.0km/sの速度で最大40個(1~10Hz)で射出可能である。0.7km/s以下の速度でのペレット1個あたりの平均的な原子数は3.610個である。加速中にペレットからの昇華ガスにより、ペレットの運動が乱されるのを防ぐために加速部品にメッシュ構造を取り入れ、また射出されたペレットを破壊せずにプラズマまで導くために適切な角度を持ったファンネル(テーパー管)を開発したことにより、破壊なく高い確率でのペレット入射が可能となった。オーム加熱(OH)プラズマへの低磁場側からのペレット入射実験を行ったところ、ガスパフに比べて中心領域に供給が行えること、ダイバーター領域のD発光強度も小さく押さえられ低リサイクリングを維持していることを確認した。
西森 信行; 羽島 良一; 永井 良治; 静間 俊行; 沢村 勝; 菊澤 信宏; 峰原 英介
Proceedings of 13th Symposium on Accelerator Science and Technology, p.458 - 460, 2001/00
原研FELオシレーターでは、高出力FEL発振を実現するために、入射システムの最適化を行いアンジュレーター内で、ピーク電流100A以上(電荷0.5nC),ジッター100fs以下を実現した。電子バンチは10.4MHzの間隔で生成され、マクロパルスあたり5000個以上の多重バンチを生成する。この高輝度マルチバンチを用いて、0-detuning発振等ユニークな成果を挙げている。ここでは、原研FELのユニークなRF圧縮システムの紹介と、今後のエネルギー回収システムに対応した電子銃の開発について述べる。
平塚 一; 木津 要; 市毛 尚志; 本田 正男; 岩橋 孝明*; 佐々木 昇*; 宮 直之; 細金 延幸; 小田 泰嗣*; 吉田 和人*
プラズマ・核融合学会誌, 76(11), p.1189 - 1197, 2000/11
JT-60Uでは、高密度プラズマの長時間保持を目的として、直線型加速方式、エクスツルーダー型生成方式を用いた遠心加速方式ペレット入射装置を開発した。この方式は、低温状態での重水素ガスペレット化制御、ペレットが発生するアブレーションガスの対策、射出方向の安定化、衝突対策等が重要である。そのため、ペレット生成中の観察が行えるようにしたうえで、固体燃料供給管等の冷却強化、排気口の設置による発生ガスの排気、遠心加速部分からの飛び出し防止及び飛行過程での衝突破損防止等の工夫・開発を行った。その結果、固い透明な重水素の氷の生成を観察でき、2.1mmの立方体(キュービック)のペレットを的確に切断・装填し、加速・射出することができた。以上により、ペレット射出速度410m/sにおいて、周波数5Hzで7s間、周波数10Hzで3.5s間の連続射出に成功した。本論文は、装置の原理、構造、試験結果等について報告する。
藤原 幸雄; 花田 磨砂也; 河合 憲一*; 北川 禎*; 宮本 賢治; 奥村 義和; 渡邊 和弘
JAERI-Research 99-013, 32 Pages, 1999/02
多孔電極から水素負イオンを引出・加速する際のビームレット同士の相互作用を実験により調べた。その結果、周辺部のビームレットほど外側に偏向されることが明らかとなった。また、パービアンス一定条件におけるビームエネルギー依存性を86keV~178keVの範囲で調べ相互作用の影響はビームエネルギーにほとんど依存しないこともわかった。さらに、負イオンに付随する電子の影響は極めて小さいことも確認された。反発力の重ね合わせを考慮する場合には、半径方向の反発力と距離rの関係は1/rで近似できることを示した。得られた結果をJT-60用大型負イオン源に適用すると、両端のビームレットは、6.6mrad程度外側に偏向を受けるものと算出された。相互作用の補正法として電極のshapingを検討し、2次元ビーム軌道計算によりその有効性を示した。
鈴木 康夫*
JAERI-Research 97-067, 17 Pages, 1997/10
蓄積リングに入射するための磁場と光による新しい入射装置の最適設計を報告する。この入射装置は、ニュートラライザーとアイオナイザーにより構成されるが、本稿では後者について検討する。アイオナイザーはリング内の直線部に設置されるアンジュレーター磁場と光共振器からなり、Hをイオン化するものである。ドップラー効果及びレーザー光の共鳴吸収により励起されたHビームを、入射粒子の相対論的速度と磁場との相互作用によるローレンツ電場で効率的にイオン化するものである。アンジュレーター磁場による強いローレンツ電場は、励起水素の荷電変換効率を格段に上昇させ、約485nm、1kW以下の色素レーザーで可能となる。従来のようにフォイルによる散乱もなくまた、周回しているイオンへの影響もない。したがって、この装置は陽子蓄積リング入射装置部でのビーム・スピルを無くし低放射化に極めて有効である。
藤原 幸雄; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 宮本 賢治; 宮本 直樹*; 小原 祥裕; 奥村 義和; 渡邊 和弘
Proc. of Joint Meeting of 8th Int. Symp. on the Production and Neutralization of Negative Ions & Beams, p.205 - 215, 1997/00
現在進められているITER工学設計では、装置のコンパクト化を図る目的でイオン源と加速器の周囲に絶縁ガスを充填することが検討されている。一方、核融合装置は強力な放射線発生源となるため、絶縁ガスの使用にあたっては放射線の影響を考慮しなければならない。本研究では、コバルト60線を用いた絶縁ガスへの照射実験を行い、高電圧環境下の各種絶縁ガス(SF,CF,CO,空気,SFと空気の混合ガス)に対する線の影響を調べた。絶縁ガス中を流れる電離電流は、ガスの体積、ガスの圧力、吸収線量、ガスの分子量に比例することが明らかとなった。また、線照射による絶縁破壊電圧の低下は高々10%程度であった。
奥村 義和; 藤原 幸雄; 井上 多加志; 宮本 賢治; 宮本 直樹*; 永瀬 昭仁*; 小原 祥裕; 渡邊 和弘
Review of Scientific Instruments, 67(3), p.1092 - 1097, 1996/03
被引用回数:31 パーセンタイル:87.23(Instruments & Instrumentation)原研においては1984年以来、負イオン源の研究開発が精力的に実施され、1990年には10A級の負イオン源の開発に世界で初めて成功したのをはじめ、1992年には2A、100keVの重水素負イオン源、1994年には0.5A、350keVの水素負イオン源の開発に成功した。これらの成果をもとに、JT-60U中性粒子入射装置用の大型負イオン源が開発され、定格出力である、500keV、22Aの重水素イオンビーム生成を目指して調整試験が開始されている。更にITER用の負イオンNBIのために、1MeV、1Aの水素負イオンビームの加速を目指したMeV級試験体が製作され、加速原理実証試験が始まった。これまでに、JT-60Uでは340keV、3.6Aの重水素負イオンビームを、またMeV級試験体では700keVのビームエネルギーで加速電流0.23Aを得ている。
奥村 義和; 藤原 幸雄; 本田 敦; 井上 多加志; 栗山 正明; 宮本 賢治; 宮本 直樹*; 藻垣 和彦; 永瀬 昭仁*; 小原 祥裕; et al.
Review of Scientific Instruments, 67(3), p.1018 - 1020, 1996/03
被引用回数:29 パーセンタイル:86.20(Instruments & Instrumentation)JT-60U用負イオン中性粒子入射装置のために、500keV、22Aの重水素負イオンビームを10秒間発生できる大型負イオン源の開発を進めている。負イオンはセシウム添加体積生成型のプラズマ源で生成され、110cm45cmの引き出し領域に1080個の電極孔を持つ多孔型3段加速系で500keVまで加速される。全体のサイズは直径約2m、高さ1.7mである。テストスタンドでの負イオン生成試験と高電圧試験を済ませた後、負イオン源は中性粒子入射装置全体に装着され、500keVビーム生成試験に供されている。これまでに、340keV 3.6A(1.2MW)の重水素負イオンビームとしては世界最高の電流値とパワーを記録した。
奥村 義和; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 真木 紘一*; 前野 修一*; 宮本 賢治; 小原 祥裕; 渡邊 和弘; S.Zimin*
JAERI-Tech 95-018, 104 Pages, 1995/03
国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計の一環として、負イオンを用いた高エネルギー中性粒子入射装置の設計検討を行った。負イオン源開発における最新の成果を取り入れて大幅なコンパクト化を図るとともに、炉との整合性や安全性、保守方法等を中心に設計検討を進めた。本設計においては、1MeV、25Aの重水素負イオンビーム出力を持つ負イオン源/加速器を用いて、NBI1モジュールあたり12.5MWの中性粒子ビームを入射する。ITERでは、4モジュールを用いて50MWの入射を行う設計となっている。
井上 多加志; 宮本 賢治; 水野 誠; 奥村 義和; 小原 祥裕; G.D.Ackerman*; C.F.Chan*; W.S.Cooper*; J.W.Kwan*; M.C.Vella*
15th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering,Vol. 1, 0, p.474 - 477, 1994/00
強力負イオンビームを集束するイオン引出し系の開発を行っている。この引出し系は、球面状に湾曲した電極からマルチビームレットを生成し、加速しつつ集束して1本のビームを形成してさらに高エネルギーまで加速するものである。この集束技術を中性粒子入射装置に適用すると、1)コンパクトなビームライン,2)高効率加速,3)ビームエネルギーを上げ、高い電流駆動性能、が得られる可能性がある。原研における最近の実験では、7個の引出し孔から発生したマルチビームレットを集束し、100keV、60mAのシングルビームを生成、ビーム外縁径20mm、ビーム発散角30mradとすることに成功した。このビーム条件は静電四重極(ESQ)加速器の入射条件をほぼ満たしており、原研の負イオン源と集束引出し系を米国ローレンスバークレー研究所(LBL)に持ち込み、ESQ加速器との組合せ試験を行う予定である。
奥村 義和; Fumelli, M.*; 花田 磨砂也; Jequier, F.*; Pamela, J.*; 渡邊 和弘
Fusion Technology 1992, Vol.1, p.594 - 598, 1994/00
セシウム添加型体積生成負イオン源を用いて、アンペア級の重水素負イオンビームの生成に成功した。負イオンは直径34cm、長さ129cmの半円筒形の多極磁場プラズマ源中で生成され、120cm6cmの領域に1cmの引き出し孔240個をもつ多孔型電極によって100keVまで加速された。加速された重水素負イオンビームは、狭い中性化セル(3m下流で幅13cm)を通過した後、ターゲットにおいて熱的に電流値が測定された。ビーム電流はアーク電流に比例して増加し、最大100keV、2.2A、5秒の重水素負イオンビームが得られた。これは重水素負イオンビームとして世界最高値である。
奥村 義和; 荒木 政則; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 国枝 俊介; 栗山 正明; 松岡 守; 水野 誠; 小原 祥裕; 田中 政信*; et al.
Production and Neutralization of Negative Ions and Beams; AIP Conference Proceedings 287, p.839 - 848, 1994/00
JT-60Uのための、負イオンを用いた中性粒子入射装置(NBI)の設計と開発の現状について解説する。このNBIは500keV、22Aの重水素負イオンビームを発生できる負イオン源2台を用いて、10MWの中性粒子ビームを入射するものであり、世界で初めての負イオンNBIである。負イオン源は、セシウム添加型体積生成方式であり、広い範囲に一様に負イオンを生成するため、原研で開発したPGフィルターを用いている。また、3段の静電加速系を用いて、負イオンのみを収束性良く加速する設計となっている。加速された負イオンは、ガス中性化された後、長いビームラインを通して入射される。システムの全体効率は、40%である。