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廃炉国際共同研究センター; 茨城大学*
JAEA-Review 2019-041, 71 Pages, 2020/03
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度「放射性微粒子の基礎物性解明による廃炉作業リスク低減への貢献」について取りまとめたものである。福島第一原発事故にて放出された放射性微粒子が廃炉手順の確立(溶融燃料等の回収、炉内除染、作業員の安全確保等)に関し重要な炉内事故事象解明のための情報源ともなっている。本研究は、これら粒子の基礎的な物性(粒径, 組成, 電気的性質, 光学的性質など)につき詳細な知見を得るとともに、日英のシナジー研究により放射体の量的評価を含む放射性微粒子の諸特性をさらに解明して、「廃炉」計画のリスク低減にむけた作業全般に寄与する研究・開発を行う。
若井田 育夫; 大場 弘則; 宮部 昌文; 赤岡 克昭; 大場 正規; 田村 浩司; 佐伯 盛久
光学, 48(1), p.13 - 20, 2019/01
レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)や関連技術である共鳴吸収分光の原子力分野での応用について紹介する。放射性物質を多く含有した次世代低除染MOX燃料への適用や、福島第一原子力発電所の損傷炉内といった高放射線・過酷環境における燃料出渕のその場サーベランスにおいては、光ファイバーを活用したLIBS技術や共鳴吸収分光技術は、遠隔分析手法として最も有力な手法の一つとして期待されている。これらの技術の基本及び性能について現状を紹介し、LIBS技術などの原子力分野への適用についてレビューする。
宮部 昌文; 大場 正規; 加藤 政明; 若井田 育夫; 渡部 和男
Journal of Nuclear Science and Technology, 43(4), p.305 - 310, 2006/04
被引用回数:13 パーセンタイル:64.97(Nuclear Science & Technology)放射性廃棄物中の長寿命難分析核種であるCaを共鳴イオン化法で分析するために、光源装置の開発を行った。ルビジウム同位体のドップラーフリー吸収線に波長を固定した周波数基準レーザーと、干渉縞の相対位置からコンピューターで複数のレーザーの相対周波数を制御する機構を用いて、共鳴イオン化用レーザーの周波数制御を行う装置を開発した。ヘテロダイン分光法やカルシウムの共鳴蛍光分光法を用いて装置の周波数安定度や周波数同調精度を評価し、開発した光源が共鳴イオン化分析に十分な性能を有することを確認した。
井口 一成; 江坂 木の実; Lee, C. G.; 伊奈川 潤; 江坂 文孝; 小野寺 貴史; 福山 裕康; 鈴木 大輔; 桜井 聡; 渡部 和男; et al.
Radiation Measurements, 40(2-6), p.363 - 366, 2005/11
被引用回数:11 パーセンタイル:59.19(Nuclear Science & Technology)保障措置環境試料のパーティクル分析において、フィッショントラック法による核分裂性物質を含む粒子の検出法はサブミクロン粒子まで対応できることから特に重要である。演者が開発した方法は、粒子をポリカーボネートフィルタの上に捕集した後、フィルタを溶解,乾燥してフィルム(検出器)にすることで粒子を検出器の中に閉じ込める。熱中性子照射した後、検出器をエッチングすることで粒子を検出する。この方法は操作が簡単であり、粒子を容易に高感度で検出することができる。しかし、エッチングにより、フィルムの表面近傍に存在している粒子が脱落する可能性があるので、適切なエッチング条件を決めることは重要である。今回は、エッチング時間とウランの濃縮度の関係を調べた結果、高濃縮度ほどエッチング時間を短くする必要があることがわかった。
桜井 聡; 間柄 正明; 臼田 重和; 渡部 和男; 江坂 文孝; 平山 文夫; Lee, C. G.; 安田 健一郎; 河野 信昭; 伊奈川 潤; et al.
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
IAEAが保障措置の強化策として導入した環境試料分析に対応するため、原研はクリーンルーム施設である高度環境分析研究棟を建設し、極微量核物質の分析技術の開発を進めてきた。2003年までに基本的な技術を開発し、バルク,パーティクル分析双方についてIAEAのネットワーク分析所として認定された。その後、原研は第2期計画として分析技術の高度化開発に取り組んでいる。これまでに、ウラン不純物含有量の少ないスワイプ素材や効果的な粒子回収法などを開発しており、これらは技術的側面からIAEA保障措置制度の強化に貢献している。
原研・大学プロジェクト共同研究放射線高度利用研究プロジェクト専門部会; 大学・原研プロジェクト共同研究放射線高度利用研究専門委員会
JAERI-Conf 2000-008, 113 Pages, 2000/06
本報告は、平成11年1月27日、東京において開催された「原研・大学プロジェクト共同研究シンポジウム; 放射線高度利用研究の成果と今後の展望」をまとめたものである。これまでも研究成果を発表する機会を設けてきたが、今回のシンポジウムではさらに放射線高度利用研究プロジェクトの将来を議論するという試みを初めて行った。研究発表では、(1)オンライン同位体分離器を用いた核分光・核物性、(2)加速器放射線に関する研究(線源評価及び遮蔽)、(3)イオンビーム利用による材料開発法の研究、(4)高分子材料のイオン照射ミクロ構造に関する研究、(5)核融合炉材料に対する核変換生成物の影響に関する研究、(6)ポジトロン放出核種を用いた植物の生体機能解明、の各研究テーマで最近得られた成果が発表された。新しい研究テーマとして、「大気マイクロPIXE分析システムの開発とその応用」が提案され、8人のパネリストによって、本プロジェクトのこれまでの歩みと将来が議論された。
奥野 健二; 宇田 達彦*; 大平 茂; 成瀬 雄二
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(6), p.509 - 516, 1991/06
核融合の燃料プロセスにおいてプロセスガスを「その場」で分析測定する技術を開発するため、水素同位体ガスの測定によってレーザーラマン散乱分光法の適用性を調べた。波長488nm、出力700mWのArレーザーをシングルパス法で照射し、水素同位体ガスのストークス回転線とQブランチのラマン散乱強度を求めた。このうち、分析に適したラマン散乱としてストークス回転線を選定し、H:HD:Dの強度比として、100:58:47を得た。水素ガスの検出限界はシングルパス法で測定したときは分圧0.05kPa、1気圧のガス中濃度にして500ppmであった。また、マルチパス法を使うと検出限界レベルは更に100ppm程度まで下げられることが判明した。この結果から、レーザーラマン散乱法がトリチウムプロセスにおける「その場」分析計として有効である見通しを得た。
進 純郎*; 鈴木 康之; 中村 恒穂*; 仁志田 博司*; 山林 尚道; 出雲 三四六; 本木 良蔵
医学のあゆみ, 130(6-7), p.437 - 439, 1984/00
循環血液量の測定には色素法や放射性物質が用いられていたが、色素法では色素が組織にとり込まれるため正確性に欠け、放射性物質は生体に放射線被曝の問題があった。我々は生体への問題のない安定同位元素Crを使用して新生児循環血液量の測定方法を検討した。乾燥した赤血球を原研の原子炉で照射し、放射化分析後同位体希釈放により赤血球量を求めた。基礎的検討により血液1ml当り10gのCr量でほぼ赤血球に90%標識され、かつ赤血球洗浄が不必要であることが判った。保原中央病院および北里大学病院において出生した正常新生児4名と重症RDS児1名について循環血液量および赤血球量測定を行った。正常成熟新生児では比較的安定した値を示したが、病児の場合には大きく変動することが示唆された。
米澤 仲四郎; 小森 卓二
Anal. Chem., 55(13), p.2059 - 2062, 1983/00
被引用回数:13 パーセンタイル:61.73(Chemistry, Analytical)同位体希釈法を用いた中性子放射化分析法を確立し、ジルコニウムおよびジルカロイ中のこん跡ハフニウムの定量に適用した。試料に既知量のHf濃縮ハフニウム溶液をスパイクとして加える。混合物を溶解した後、天然、スパイクハフニウム溶液とともに原子炉で照射をする。冷却後、スパイクした試料中のハフニウムを分離し、線スペクトルを測定する。天然およびスパイクハフンウム溶液はそのまま取り出し、同一条件下で線スペクトルを測定する。試料、天然、スパイクハフニウムから得られたHf/Hfの放射能の比からハフニウム含量を求める。ハフニウム数ppmのジルコニウム中のハフニウムは相対標準偏差0.93%で定量された。本法を原研および米国NBSで調整したジルコニウム、ジルカロイ標準試料の標示値を決めるための分析に適用した。
牧島 章泰*; 武谷 汎*; 足立 実*; 小川 雅生*; 石井 三彦; 大島 真澄; 菊池 士郎; 峰原 英介
JAERI-M 9901, 14 Pages, 1982/01
この回転式バンドパスフィルターは、反跳核を収集する時間々隔の1/5から5倍の半減期をもつ核種を選択的に効率よく分析することを可能にする。装置は回転円板上に配置した3枚の金属箔からなる。これらの箔は一定時間、反跳核を捕獲したのち、2箇の線検出器でひきつづき各線の減衰の程度を計測する。順次各箔に一連のプロセスを周期的に繰返させてデータの集積を計る。この装置を用いてSeアイソトープのEO遷移の探査を行い、Seに於て新しい遷移を発見した。
田村 肇; 國分 陽子; 梅田 浩司
no journal, ,
原子力機構は、地質環境長期安定性評価確証技術開発の一環として、ヘリウムの蓄積年代およびネオン同位体組成の測定のために、東濃地科学センターにIsotopX製NGX希ガス質量分析計を導入した。Morikawa (2004)では、瑞浪層群・瀬戸層群、土岐花崗岩中の地下水について、岩石中の生成比から、原子核反応由来のの変動は0.5%と見積もっており、この差を識別できる性能が必要である。NGX-004はネオン同位体の同時分析が行えるように、1m/zずつ離したファラデーカップ2基および二次電子増倍管1基を有している。本報告ではその性能評価結果を報告する。大気を希釈した試料のネオン同位体を分析した結果、0.2%の不確かさでネオン同位体組成を得ることができた。
若井田 育夫; 赤岡 克昭; 宮部 昌文; 大場 弘則; 佐伯 盛久; 大場 正規; 伊藤 主税; 加藤 政明
no journal, ,
次世代MA含有低除染MOX燃料物質を対象として、レーザー誘起発光分光法(LIBS)による元素組成分析技術と、レーザーアブレーション共鳴吸分光法(LARAS)による同位体分析手法を組み合わせた遠隔分析法を開発した。また、その応用として、福島第一原子力発電所過酷事故炉内のデブリや汚染物のその場遠隔分析手法の開発を行っている。レーザー遠隔分光用にグローブボックスを準備し、未照射MOX燃料の分析試験を実施した。この結果、MOX中のPu量で数千ppm、Puの超微細構造の観測が可能となった。炉心損傷炉内のモニタリング技術開発では、耐放射線性光ファイバを用いた可搬型LIBS装置を製作し、水中の模擬デブリ分析に適用した。その結果、元素特有のスペクトル観測に成功した。高放射線環境下の光ファイバを介したLIBS試験も実施し、炉内元素分析プローブとしての有用性が示唆された。
宮部 昌文; 岩田 圭弘; 長谷川 秀一*
no journal, ,
レーザーアブレーションは材料科学や原子力産業など多くの分野で応用が研究されている技術である。東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業では、燃料デブリ等の遠隔分析にレーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)の利用が望まれているが、同位体の組成情報が求められる場合には、LIBSでは十分な同位体選択性が得られないことが懸念されている。本研究では、ガスで冷却したレーザープラズマに2台の外部共振器型半導体レーザーの光を対向照射して、原子を2段共鳴励起し、生成された2段目の励起状態からの脱励起によって生じる蛍光を観測することで高分解能分光を試みた。CaやSrのドップラー幅が約2GHzであるのに対し、この高分解能分光による蛍光ピークの線幅は約70MHzまで減少することが分った。その結果、天然存在比0.647%の42Caや天然存在比0.56%の84Srの蛍光ピークが他の主要同位体の信号に隠されることなく観測できることが分った。これにより、従来のドップラー拡がりのある蛍光分光法では測定が困難だったCaやSrのような同位体シフトの小さい核種でも、遠隔核種分析が可能であることが示された。