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橋本 和幸; 松岡 弘充; 出雲 三四六
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 2(1-2), p.5 - 9, 2001/12
リン酸基を含む化合物を配位子とする放射性レニウム錯体は骨集積性を示し、転移性骨がんの疼痛緩和効果が期待されている。本研究では、新たに最適合成条件を明らかにしたアミノメチレンリン酸(EDTMP,EDBMP,NTMP)を配位子とするRe錯体の骨集積機構の基礎的な検討として、骨の無機質の主成分であるヒドロキシアパタイト(HAP)へのRe錯体の吸着挙動を調べ、吸着係数に対するpH,イオン強度等の影響を調べた。その結果、Re-EDTMPのHAPへの吸着係数は、溶液のpHに大きく依存しており、実験を行ったpH範囲(3~4)ではpHが低いほど大きいことがわかった。また、イオン強度が低いほど吸着係数が大きいことが認められた。さらに、配位子の違いによるRe錯体の吸着挙動を比較した結果、同一条件下では、Re-EDBMPRe-NTMPRe-EDTMPの順に吸着係数が増大することが明らかになった。
橋本 和幸
Applied Radiation and Isotopes, 51(3), p.307 - 313, 1999/00
被引用回数:12 パーセンタイル:66.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)放射性レニウム(Re)で標識したリン酸系化合物は、骨への集積が認められ、骨がんの痛みの緩和薬としての利用が期待されている。これまでに、Re-MDP及びRe-HEDPの合成条件を明らかにしてきた。一方、サマリウム-153で標識したアミノメチレンリン酸化合物(EDTMP)も骨がんの痛みの緩和薬としての有効性が見いだされてきた。そこで本研究では、ジェネレータから得られる無担体のReを用いて、アミノメチレンリン酸誘導体(EDTMP,EDBMP及びNTMP)の標識条件の検討を行った。その結果、最適条件下では、95%以上の高い標識率が得られた。次に、得られた標識化合物のpH変化及び生理食塩水による希釈に対する安定性について調べた。その結果、Re-NTMPRe-EDBMPRe-EDTMPの順で安定性が増大することが明らかとなった。
新井 貴; 清水 正亜
プラズマ・核融合学会誌, 71(8), p.726 - 731, 1995/08
大型磁場閉じ込め核融合装置の排気系は大排気速度を有するとともに良質な真空を得るために、大気圧から超高真空まで排気するのはもちろん、間欠的なプラズマ放電運転に対応して、プラズマ消滅後次回運転までにバックグラウンドまで排気するものである。本排気系には、また磁場中で使用されるための制約、プラズマ・壁相互作用等を考慮する必要がある。大型磁場閉じ込め核融合装置であるJT-60において有効に活用できている排気(ターボ分子ポンプを主排気とし、かつ液体窒素トラップを有する)と既設備の老朽化対策としての改造計画について述べる。
細野 史一*; 杉本 誠; 塚本 英雄*; 押切 雅幸*; 塙 博美*; 関 秀一*; 佐々木 知之*; 小泉 徳潔; 礒野 高明; 高橋 良和; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 3(1), p.535 - 538, 1993/03
被引用回数:1 パーセンタイル:23.76(Engineering, Electrical & Electronic)TMPは、ITER/FER用トロイダル磁場コイルへの適用を目指して開発が進められた。トロイダル磁場コイルは、CSコイルと同様にプラズマディスラプションの観点からACロスを低減することが重要な課題となる。TMPは、ホロー型強制冷凍導体が用いられ、素線は、フィラメント径4mのブロンズ泡NbSmを用いた。これは、ヒステリシス損失を低減することを目的としている。また、安定化材は、渦電流損失を低減するために、12分割した。ただし、この導体の場合、カップリングロスは大きいことが予想されるので、十分な調査が必要となる。TMPのACロス測定及び解析の結果、有効フィラメント径4m(フィラメント径と等しい値)及び損失時定数~1secであることが分った。この損失時定数は、バンドル導体のものと比較して大きな値である。
阿部 哲也; 村上 義夫; 高澤 国夫*; 森井 茂樹*
真空, 30(5), p.221 - 225, 1987/05
耐磁場・耐放射線性等を有する回転真空ポンプの開発を目的として、回転体をセラミックス(SiN)製、軸受をガスベアリング、シールを非接触ネジシール、回転駆動源をガスタービンとした試験機を試作し各種性能試験を行った。 その結果、耐磁場性に関しては回転数30,000r.p.m.の状態で、正常磁場0.046T(テスラ)(磁場発生装置の最大値)・1時間印加、同様にパルス磁場0.02T(msec),10分間(60パルス)印加しても回転数の低下、回転体の温度上昇は認められなかった。