Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
under high temperatures and various water vapor concentrationsMohamad, A. B.; 中島 邦久; 井元 純平*; 高野 公秀
Journal of Nuclear Materials, 631, p.156826_1 - 156826_12, 2026/09
It is estimated that considerable amounts of Cs remain in the reactors at the Fukushima Daiichi nuclear power plant and may react with the reactor materials such as UO
fuel as reported by our previous paper. In order to understand the chemisorption behavior of CsOH vapor on UO
fuel, chemisorption tests between CsOH vapor on UO
under different water vapor concentrations and temperatures were performed. As predicted by the thermodynamic analysis, the experimental result indicated that, under the poor water vapor condition, chemisorption to form Cs
UO
occurred even at 1273 K. On the other hand, as predicted by the thermodynamic analysis, the experimental result indicated that, under the rich water vapor condition, chemisorption to form Cs
U
O
occurred at 1273 K and 1473 K. Therefore, this study demonstrates the crucial role of thermodynamics in predicting the conditions under which chemisorption occurs. In addition, it was suggested that the chemisorption rate of CsOH vapor on UO
pellet was considerably higher than that onto type 304 stainless steel.
Shi, W.*; 町田 昌彦; 岡本 孝司*; Luo, X.*; Feng, W.*; Liu, X.*
Reliability Engineering & System Safety, 272, Part1, p.112538_1 - 112538_18, 2026/08
深刻な原子力事故時における緊急対応の信頼性は、放射性線源分布をリアルタイムで確実に監視できるかどうかに大きく依存する。しかし、この安全機能は、監視の死角を生じさせる物理的制約や動的な放出を追跡するには静的手法が不十分であるという問題によって大きく制約されている。本研究では、線源推定の信頼性およびロバスト性を向上させるため、時間正則化を導入したLASSO回帰に基づく動的再構成フレームワークを提案する。具体的には、スライディングウィンドウ型の時間ペナルティ機構を導入し、時間ステップ間の線源変化に対して
ノルム制約を課すことで、物理的連続性を確保する。また、放射線遮蔽や時間的に変動する強度によるバイアスを補正するため、寄与行列および測定ベクトルを正規化した。検証には、内部遮蔽を有する二室モデルを用い、PHITS(モンテカルロシミュレーション)を用いて実施した結果、遠隔測定データから動的線源を高精度に再構成できることが示された。時間正則化は、空間エイリアシングを抑制し、状況認識能力を向上させる。スライディングウィンドウ幅
(正則化なし)の場合、ホットスポット位置は大きく変動し、平均絶対誤差の変動量は約
であった。一方、
では空間的一貫性が改善され、誤差変動量は
程度まで低減した。比較解析の結果、精度と計算コストのバランスの観点から
が最適であることが示された。本研究は、困難な条件下においても線源位置および強度を高精度で追跡可能とする、動的ハザード評価のためのより信頼性の高い手法を提示するものである。提案手法は、原子力施設における緊急時管理のレジリエンスと安全性を向上させる意思決定支援ツールとしての活用が期待される。
阿部 拓海; 鈴木 大河*; 岡村 知拓*; 中瀬 正彦*
Annals of Nuclear Energy, 232, p.112224_1 - 112224_7, 2026/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)Reprocessed uranium is important for sustainable nuclear fuel use. It contains isotopes such as U-232, U-234, and U-236, which influence enrichment and later nuclear fuel cycle steps. To evaluate these effects, nuclear fuel cycle simulators require cascade models capable of handling multi-isotopic uranium. In this study, an ideal cascade model based on the matched abundance ratio cascade was implemented in a nuclear fuel cycle simulator NMB4, developed by the Institute of Science Tokyo and Japan Atomic Energy Agency. A three-component approximation was introduced to simplify calculations. Validation against numerical solutions and experimental data showed good agreement. Compared with the simple coefficient method, the ideal cascade model improved predictions for isotopes such as U-232 and U-236, which affect radiation, separative work, and actinide production. These results demonstrate that the new model enhances the accuracy of reprocessed uranium evaluation, aiding future fuel cycle planning.
三原 武; 浦野 建太; 宇田川 豊; 垣内 一雄
JAEA-Technology 2026-009, 15 Pages, 2026/06
反応度事故(RIA)条件下で生じる照射済燃料の破損に伴って生じる機械的エネルギー(衝撃圧力や水撃力)は、燃料の細片化状態及び温度に強く依存する。低温で急速に破損するペレット/被覆管機械的相互作用(Pellet/Cladding Mechanical Interaction: PCMI)を原因とする破損では、FPガスの放出に伴ってペレット細片が水中を高速で移動し、水との超高効率な熱伝達により急激な蒸気発生が生じ、衝撃的なエネルギーが発生する。このことから、粒子表面積及びペレット細片の高速移動による極めて高い効率での熱伝達が重要な影響因子と考えられる。264-2実験及び264-24実験では、このようなRIA時に特有のペレット細片運動の駆動力が介在しない条件での燃料-水接触を模擬できるよう、試験条件を設計した。他方、264-24実験では、ペレット粒子の比表面積(単位重量あたりの表面積)を、これまで最も高かった高燃焼度燃料よりもさらに大きくなるように設計した。さらに、燃料エンタルピー(単位質量あたりの熱エネルギー)についても、従来の観測結果を踏まえ、高い機械的エネルギーの発生が期待される条件に設定した。この結果、バースト的なFPガス放出を駆動力としてペレット細片が急速に分散すると考えられる高燃焼度燃料のPCMI破損ケースと比較して、衝撃圧力及び水撃力のエネルギーのいずれも大きく下回り、機械的エネルギーの発生におけるペレット細片運動の駆動力の重要性が明瞭に示された。
原子力科学研究所 工務技術部
JAEA-Review 2026-011, 97 Pages, 2026/06
工務技術部は、原子力科学研究所及びJ-PARCの水、電気、蒸気、排水等のユーティリティ施設、原子炉施設、核燃料物質使用施設等の特定施設(受変電設備、非常用電源設備、気体・液体廃棄設備、圧縮空気設備)並びに一般施設の機械室設備の運転、保守管理を担っている。さらに、建物・設備の補修・改修工事及び点検・整備業務、電子装置及び機械装置の工作業務も担っている。本報告書は、令和6年度の当部の業務実績の概況、主な管理データ及び技術開発の概要を記録したものであり、今後の業務の推進に役立てられることを期待する。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京科学大学*
JAEA-Review 2026-007, 65 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高線量かつ不可視環境下での炉内可視化を可能とするレーザ偏向検出型超音波広帯域3Dイメージングシステムの開発」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、デブリ切り出し作業の安全性を最大限保証するため、作業中におけるダストおよび濁水環境下での炉内構造物/燃料デブリ形状および飛散物の可視化を数メートルオーダーの距離で可能とし、ロボットや作業アームへの搭載を鑑みて、小型かつ可搬性に優れた超音波装置を用いたレーザ偏向検出型超音波広帯域3Dイメージングシステムの開発を目的としている。令和6年度は、超音波イメージングシステムのイメージング性能評価および高度化/高速化検討、数値シミュレーション、システム試作と実スケール検証、耐放射線性検証、超音波サブミリ測距システムの構築、LIBSへの超音波サブミリ測距システムの適用、計測システムのバッテリ駆動遠隔化などを行い、本報告書に取りまとめた。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*
JAEA-Review 2026-001, 140 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「燃料デブリ取り出しに向けた遠隔ロボット-計測技術の統合のための研究教育人材育成」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fにおける燃料デブリ取り出しに関して、性状把握・キャラクタリゼーションを遠隔で実現するためのロボット技術やセンサ及び放射線計測技術の開発、そして、それらの技術をシステムとして統合できる人材の育成を目指す。また、関連する研究実績や講義等のリソースを再整理することでSEEM学の構築を目指すとともに、実際の教育現場へ展開する。令和6年度の実績としては、過酷環境での放射線計測・センサ技術において、高い放射線耐性が見込める中性子検出器の最適化や放射線の入射イベントを適切に生成できるシミュレータの構築、3次元体積モデル生成のためのローバーの設計・開発を行った。また、取り出し工法に調和した遠隔ロボット技術では、遠隔操作支援のためのシミュレーション及び実機環境の構築と放射線分布推定を実現するためのセンサ構成の検討を行うとともに、運搬機能を備えたモジュール分割型軌道構造体として吊下式多腕型軌道構造体の提案、デブリサンプリングのための軽量化アームの検討、多視点遠隔操縦システム及び軌道計画器に入力するインタフェースを検討した。計測-遠隔ロボット統合技術と実証では、実スケール環境構造モデリングのための画像処理手法の開発や画像データ伝送法の検討、統合DXプラットフォームの開発、センサ・ロボットのモジュール化の基礎検討を行った。そして、廃炉工程を俯瞰した性状把握、キャラクタリゼーションでは、燃料デブリ分布推定に向けた剛体・弾性体解析手法の開発に着手するとともに、気中工法における性状把握・廃棄物管理方針を検討し、ジオポリマーの充填材として適用性を検討した。また、SEEM学の構築では、未知の課題の抽出並びに課題解決方法や高等専門学校におけるSEEM学教育を検討した。
システム計算科学センター
JAEA-Evaluation 2026-003, 41 Pages, 2026/06
システム計算科学センターでは、「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の中長期目標を達成するための計画(中長期計画)」に基づき、原子力分野における計算科学技術研究に関する研究開発を実施してきた。その計算科学技術研究の実績については、計算科学技術研究・評価委員会(以下「委員会」という。)により評価された。本報告は、システム計算科学センターにおいて実施された計算科学技術研究の、令和6年度における業務の実績及びそれらに対する委員会による評価結果をとりまとめたものである。
櫻井 健; 福島 昌宏
JAEA-Data/Code 2026-001, 235 Pages, 2026/06
高速炉臨界実験装置FCAを用いて高転換軽水炉の核特性を模擬するために実施した臨界実験のうち、プルトニウム燃料を主として用いた第2フェーズ実験のXV炉心系の臨界性の評価を行い、核データライブラリーJENDL-4.0とJENDL-5及び連続エネルギー法による中性子輸送計算モンテカルロコードMVP3による解析を行った。臨界性の評価では、FCAのウランとプルトニウムの燃料板や減速材等の模擬物質板の重量や組成の不確かさの影響を取り入れた詳細な不確かさ評価を実施した。解析では、FCAの燃料や格子管の構造を詳細に模擬して計算を行った。JENDL-4.0とJENDL-5のいずれを用いても、実効増倍率の計算結果は実験結果を0.4%から0.8%過大評価した。
Luu, V. N.; 谷口 良徳; 宇田川 豊; 田崎 雄大; 勝山 仁哉
Annals of Nuclear Energy, 230, p.112114_1 - 112114_14, 2026/06
被引用回数:1 パーセンタイル:94.63(Nuclear Science & Technology)Fracture behavior of chromium (Cr) coated cladding under loss of coolant accident (LOCA) conditions was investigated utilizing the FEMAXI fuel performance code. Cr coating degradation models were introduced to FEMAXI to calculate oxygen diffusion behavior within the cladding tube. The FEMAXI code reasonably simulated the observed evolution of cladding metallic and oxide layers under the simulated LOCA conditions, accounting for factors such as wall thinning due to cladding high temperature creep, Cr layer thinning by Cr
O
formation and Cr/Zr interdiffusion, weight increase by oxygen absorption, associated oxide growth, and increased oxygen concentration in
-Zr phase. According to sensitivity analyses of the cladding oxygen concentration, where the effects of wall thickness change and eutectic reactions were taken into account, the fracture condition of the Cr-coated cladding samples can be reasonably modelled by the fracture criteria based on the remaining
-Zr thickness with an oxygen concentration of
0.9 wt%.
Nguyen, H. H.
Annals of Nuclear Energy, 230, p.112171_1 - 112171_13, 2026/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)本研究では、炉心中心部の燃料集合体は溶融して燃料デブリとなる一方、外周部の燃料集合体は損傷を受けていない状態にある、部分的に損傷した原子炉モデルの中性子特性に、減速材と燃料の体積比、燃料デブリの形状、および損傷した燃料集合体の数が及ぼす影響を調べた。調査は、SerpentコードとJENDL-5ライブラリを用いて実施した。結果、燃料デブリが損傷のない燃料集合体に囲まれている場合、k
は燃料デブリの形状に基づいて2つのグループに分類できることが示された。逆に、燃料デブリが損傷のない燃料集合体に完全に囲まれていない場合、燃料デブリの形状はk
にほとんど影響を与えない。さらに、燃料デブリに出入りする中性子数の関係によって、燃料デブリの形状がk
にどのように影響するかが決まる。
谷口 良徳; Luu, V. N.; 田崎 雄大; 宇田川 豊; 勝山 仁哉
Annals of Nuclear Energy, 231, p.112177_1 - 112177_16, 2026/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)Advanced technology fuels (ATF) with improved oxidation resistance are under development to enhance the safety of light water reactors. Cr-coated Zr alloy cladding, a promising near-term ATF, exhibits excellent oxidation resistance below the Cr-Zr eutectic temperature. However, its gradual loss of protective effect over time, even without mechanical damage, indicates the need to understand its degradation mechanisms. This article presents a phenomenological model describing degradation due to high-temperature oxidation, focusing on Zr ingress into the Cr coating and the formation of oxygen pathways that accelerate oxygen uptake into the Zr matrix. The model was validated against experimental data at 1200
C and 1300
C, reproducing key trends such as oxide growth, weight gain, and oxygen concentration profiles. Applying the same parameters to a different PVD-coated cladding test gave reasonable agreement at 1200
C, while discrepancies at 1300
C suggest Cr-Zr eutectic reactions from local temperature variations, highlighting the model's sensitivity near the eutectic point.
相馬 康孝; 小松 篤史; 五十嵐 誉廣
Corrosion Science, 265, p.113182_1 - 113182_13, 2026/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)This study investigates the ion enrichment behavior inside stainless steel crevices in a very dilute solution (water containing 10~ppb Cl
), under conditions where no localized corrosion occurred. In~situ measurements of the crevice potential (
) and solution conductivity (
) were performed and analyzed using a finite element model. In crevices with sufficiently large depth-to-gap ratios (
), an initial decrease in
increased the potential difference between the crevice interior and the external surface (
), thereby promoting an increase in
due to chloride accumulation. At later stages,
increased owing to a decrease in pH and a reduction in the IR drop, causing
to peak and subsequently decrease. Larger
ratios resulted in lower
and higher
. For the largest
condition investigated (
~mm,
m),
and
reached 0.218~V and 195.3~
S
cm
, respectively, after
~s, corresponding to an estimated chloride enrichment factor exceeding
. These results indicate that a driving force for chloride enrichment can be sustained for long durations even in passive crevices.
山口 雄司; 近藤 恭弘; 明午 伸一郎; 小栗 英知; 大井 元貴; Saha, P. K.; 篠崎 信一; 高柳 智弘; 山本 風海
JPS Conference Proceedings (Internet), 45, p.011162_1 - 011162_7, 2026/06
J-PARCでは、3GeV陽子ビーム輸送施設によって3GeVシンクロトロンから物質・生命科学実験施設へ大強度陽子ビームを輸送しており、最近、設計出力1MWを達成した。この成果を受けて、MLFでは将来計画として中性子、ミュオンビームのさらなる輝度の増大を目指す第2ターゲットステーション(TS2)の建設が検討されている。TS2の計画には新しい陽子ビーム輸送ラインが必要となるため、設計検討を開始した。本発表では、ビームラインの光学や遮蔽等、設計検討の現状を報告する。
原田 正英; 田島 考浩*; 伊藤 卓*; 増田 志歩; 木下 秀孝; 酒井 健二; 武藤 儀一*; 鈴木 彰夫*; 羽賀 勝洋
JPS Conference Proceedings (Internet), 45, p.011053_1 - 011053_5, 2026/06
J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)では、大強度核破砕中性子源の水銀ターゲットに3GeV・1MWの陽子ビームを照射し、大強度の中性子ビームを中性子実験装置に供給する。水銀ターゲットと水銀循環システムから漏洩する放射性物質をゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線エネルギー分析で検出し、水銀ターゲットと水銀循環システムの故障の兆候を見つけるための統合水銀放射能モニター(UHAM)が設置されている。サンプリングポートと放射線モニタからなる3つのユニットで構成される: 1)ターゲット容器とセーフティハルとの間のヘリウムガス層を測定するHAM、2)水銀循環システムが設置されているホットセル内の雰囲気を測定するCAM、3)ターゲット容器が設置されるヘリウム容器内のヘリウムガスを測定するVAMである。放射性物質の漏えいが検出されると、直ちに加速器制御システムに警報信号が発せられ、ビーム運転が停止される。ソフトウェアとハードウェアは毎年アップグレードされている。例えば、HAMには冗長性を持たせるために2台のGe検出器が使用されており、高計数率事象に対するシステムの可用性を維持するためにGe検出器の補助としてNaIシンチレーション検出器も使用されている。さらに、CAMにはトリチウムを検出するためのガスモニターが設置されている。現在までに以下のような運転実績がある。1)CAMではXe-121とXe-123ガスを検出できる。これらの放射性ガス状放射性核種は、水銀ターゲットのカバーガスからわずかに漏洩する。2)VAMでは、ヘリウム容器内の湿度が検出され、消滅ガンマ線とN-15の検出が増加した。3)Ar-41の検出は、ヘリウム雰囲気中の空気の混合を示す。
Ag(p,X) reaction at J-PARC杉原 健太*; 明午 伸一郎; 岩元 大樹; 前川 藤夫
JPS Conference Proceedings (Internet), 45, p.011181_1 - 011181_10, 2026/06
加速器駆動システムなどの加速器施設では、残留ガンマ線量率を見積もることが不可欠である。計算機性能の向上により、物理モデルによる核種生成断面積の予測が可能になったが、モデルの予測精度をさらに確認する必要がある。そこで、われわれは、J-PARCで放射化技法を用いて様々な標的に陽子を照射し、核種生成断面積を測定してきた。本研究では、
Ag(p,X)反応の核種生成断面積を測定した。
武井 早憲
JPS Conference Proceedings (Internet), 45, p.011175_1 - 011175_7, 2026/06
原子力機構(JAEA)はマイナーアクチニドを効率的に核変換するADSの研究開発を行っている。JAEAが提案するADSは、未臨界炉と大強度超伝導陽子線形加速器の組み合わせである。ADS用陽子加速器の開発課題の一つとしてビームトリップ事象の低減がある。すなわち、ビームトリップ事象により未臨界炉の機器が熱サイクル疲労で損傷するおそれがあるからである。この損傷を防ぐため、ADS用陽子加速器のビームトリップ頻度を許容ビームトリップ頻度以下まで低減させる必要がある。武井らはADS用陽子加速器の許容ビームトリップ頻度を算出するとともに、J-PARCリニアックの運転データを用いてADS用陽子加速器のビームトリップ頻度を推測した。推測では、J-PARCリニアックのイオン源、RFQ、常伝導加速空洞における5年分の運転データを用いた。その結果、ビームトリップ時間が10秒を超えるビームトリップ頻度は許容ビームトリップ頻度を満たさないことがわかった。ところで、大強度陽子リニアックの一つであるSNSの超伝導加速空洞におけるビームトリップ事象のデータが公表された。このデータは超伝導空洞を用いるADS用陽子加速器のビームトリップ頻度を推測するうえで重要となる。そこで、本研究では、J-PARCリニアックにおける常伝導加速空洞とSNSリニアックの超伝導加速空洞における平均ビームトリップ間隔を比較し、両者の相違などについて述べる。
直江 崇; McClintock, D.*
JPS Conference Proceedings (Internet), 45, p.011169_1 - 011169_7, 2026/06
パルス核破砕中性子源の水銀標的は、運転中に2種類の繰返し応力を受ける。一つは内部発熱による熱応力がビームトリップによって除荷される応力、もう一つは陽子ビーム入射によって生じる圧力波による衝撃応力である。J-PARCの水銀ターゲットにおける2年間の運転での応力の負荷回数は、前者が2万回、後者が8億回に達する。水銀ターゲット容器はSUS316L製であり、電子ビーム溶接とTIG溶接による溶接構造物である。しかしながら、SUS316Lの溶接材のギガサイクルまでの疲労データは十分整備されていない。溶接材のギガサイクルまでの疲労挙動を評価するために、超音波共振によって応力を負荷する超音波疲労試験によりSUS316L溶接材の疲労試験を実施した。発表では、電子ビーム溶接、電子ビーム溶接とTIG溶接の複合溶接における疲労強度について、溶接ビードの影響を含めて議論する。
佐久間 一幸; 吉村 和也
Journal of Environmental Radioactivity, 297, p.108055_1 - 108055_4, 2026/06
トリチウム(
H)は、福島第一原子力発電所(FDNPP)から放出されるALPS処理水中に残留する主要な放射性核種であり、その環境への潜在的な影響は大きな注目を集めている。陸域への影響を評価するため、福島県内の太田川上流域において、降水、地下水、河川水中の
H濃度をモニタリングした。2023年8月の海洋放出開始前後に、月次で試料を採取した。時系列比較の結果、放出開始後、いずれの環境水においても
H濃度の顕著な上昇は認められなかった。非パラメトリック統計解析により、地下水および河川水において有意な差がないことが確認された。観測された変動は、日本の降水における自然のバックグラウンドレベルおよび既知の季節的パターンと一致していた。これらの結果は、ALPS処理水の放出が、調査地域の陸域水に対して検出可能な影響を与えていないことを示している。
宮崎 加奈子*; 笛田 和希*; 門脇 正尚; 寺田 宏明; 香西 直文; 岩田 孟; 堀江 憲路*; 竹原 真美*; 山崎 信哉*; Grambow, B.*; et al.
Journal of Hazardous Materials, 511, p.142180_1 - 142180_17, 2026/06
被引用回数:0Radioactive cesium-rich microparticles (CsMPs) released from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (FDNPP) in 2011 pose a persistent environmental concern, yet their initial atmospheric dispersion has remained poorly constrained. To elucidate their release dynamics, we quantified CsMPs in 100 surface soil samples collected across Fukushima Prefecture in July 2011. CsMP abundance and radioactive fraction (RF) ranged from 0 to 52,300 particles kg
; (dry weight) and 0-61.85% of deposited
Cs, respectively. Integrating these results with WSPEEDI atmospheric simulations reveals a major formation event of CsMPs around 03:00 JST on 15th March 2011. The plume emitted at this time was heavily enriched in CsMPs, whereas plumes released after 00:00 JST on 16th March 2011 contained no detectable CsMPs, indicating that particle formation had ceased by then. The widespread distribution of CsMPs across Fukushima Prefecture is therefore attributed primarily to this single plume on 15th March 2011. Directional differences in CsMP abundance reflect temporal variations in CsMP density within the plume, with maximum estimated concentrations of 2,070 particles m
; toward the southwest and 4,700 particles m
; toward the northwest. Additionally, elevated CsMP densities coupled with relatively low RF in the northwest suggest supplementary deposition of water-soluble cesium between 17:00 and 23:00 JST on 15 March. These findings constrain the timing and mechanisms of CsMP formation and dispersion, providing essential insights for environmental reconstruction and future radiological risk assessment.