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田中 琢朗*; 福岡 将史*; 戸田 賀奈子*; 中西 貴宏; 寺島 元基; 藤原 健壮; 庭野 佑真*; 加藤 弘亮*; 小林 奈通子*; 田野井 慶太朗*; et al.
ACS ES&T Water (Internet), 4(8), p.3579 - 3586, 2024/08
Radioactive cesium released by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident in March 2011 remains in the forest environment and is being transported to the ocean via residential areas by runoff into river systems. Most of the Cs in river water exists as suspended forms, being strongly fixed by micaceous clay minerals. If this fraction can change its form into dissolved forms, this results in additional input of bioavailable Cs. In this study, in-situ sampling of Cs at multiple rivers in Fukushima Prefecture was conducted using the DGT (diffusive gradient in thin film) devices to investigate the dynamics of radioactive cesium in river environments. At almost all sampling points, the DGT Cs concentrations exceeded dissolved Cs concentrations, revealing the existence of a flux from the suspended to the dissolved forms. This additional input was found to have higher Cs/ Cs ratios, compared those of Cs in the dissolved form. This study demonstrates that the bioavailability of Cs can be underestimated by assessing only the dissolved form due to Cs flux from the suspended particles likely caused by their dissolution.
田中 忠夫
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 5 Pages, 2015/05
原力発電所のサイト解放の際に行われる敷地残存放射能の検認にあたっては、1F事故フォールアウトの影響も含め、Csは重要なキー核種である。地表面に沈着したCsは土壌に含まれる粘土粒子等と結合して、雨水浸透とともに土壌深部へ移行する現象が指摘されている。本研究では、地表面における粒子状Cs種の生成挙動と移動挙動について実験的に検討した。Csで表面を標識した砂質土壌カラムへ7日間の乾燥を挟んで脱イオン水を流下させる溶脱操作を繰り返した結果、1回の脱イオン水の流下で地表から深部へ移動する粒子状Cs種の量は流下回数とともに徐々に減少した。一方、土壌微細粒子を取り除いた砂にCsを収着させた後、7日間の乾燥と脱イオン水による溶脱を繰り返すバッチ実験からは、Csを取り込んだ極微量の土壌微細粒子が風化によって一定量発生することを確認した。以上より、表層付近における粒子状Cs種の蓄積量は、非常にゆっくりと増加するものと推察された。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Proceedings of 16th International Corrosion Congress (CD-ROM), 6 Pages, 2005/09
耐候性鋼保護性さび層の構造的特徴と合金元素及び塩化物イオンとの関係を明らかにするために、塩化物環境下で大気暴露した純鉄、Fe-Cr及びFe-Ni合金の表面さび層のXANESを放射光を用いて測定した。Cl K吸収端XANES測定からこれらのさび層がアカガネアイト以外の塩化物を含むことがわかったが、その塩化物の特定には至っていない。Fe K吸収端XANES測定からこれらのさび層がゲーサイト,アカガネアイト,レピドクロサイト及びマグネタイトを主成分とすることがわかった。特にFe-Ni合金のさび層中のアカガネアイトの成分比はFe-Cr合金と比べて相対的に多い。またFe-Cr合金さび層のCr K吸収端XANESスペクトルはCr添加量に依存してわずかに変化するが、Fe-Ni合金さび層のNi K吸収端XANESにはそのような傾向は見られず、Ni添加量のある範囲においてNi周辺の局所構造は変化しないことがわかる。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Materials Transactions, 46(2), p.329 - 336, 2005/02
被引用回数:30 パーセンタイル:81.02(Materials Science, Multidisciplinary)少量のクロムを含む従来型耐候性鋼の耐食性は、塩分飛来環境下では著しく減少する。そのため合金元素としてニッケルを添加した耐候性鋼が、塩分飛来環境下での使用に耐える新型鋼材として注目される。このような耐候性鋼の保護性さび層の構造を知る手がかりとして、宮古島で大気暴露した鉄,鉄ニッケル合金,鉄クロム合金の各試料片の表面に生成したさび層の分析を放射光を用いたCl K-XANES, Fe K-XANESによって行った。Fe K-XANESスペクトルをパターンフィッティング解析することで、さび層の主要構成成分であるゲーサイト,アカガネイト,レピドクロサイト,マグネタイトの組成比を求めることができた。いずれのさび試料についても最も組成比の高い成分はアカガネイトであり、しかもFe-Ni合金のさび中のアカガネイト組成比はFe-Cr合金さび中のそれよりも高い結果となった。一般にアカガネイトは鋼材の腐食をより進行させるということを考えると、塩分環境でより耐食性が高いはずのFe-Ni合金でさび中のアカガネイト量が多いことは意外である。両者のさび中のアカガネイトが質的に異なるものであり、Fe-Ni合金さび中のアカガネイトは腐食の進行に関与しないと考えられる。一方、さび層のCl K-XANESスペクトルは人工育成アカガネイトのそれと極めてよく似ているが、主吸収ピークの立ち上がりにアカガネイトのスペクトルにはないショルダーピークが見られることから、さび層はアカガネイト以外にも何らかの塩化物を含んでいる。幾つかの参照用塩化物試料とスペクトルを比較したが、さび中の塩化物を特定するには至っていない。しかしこのことはClが直接CrやNiなどの添加合金元素と結合していないこと、したがって金属塩化物を生成することにより添加合金元素の耐食性に関する役割を阻害するものではないことがわかる。ショルダーピークは合金元素の添加量がそれぞれある値より低いときにのみ現れており、この塩化物の生成プロセスと鋼材の腐食率との間に関連性があると考えられる。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Materials Transactions, 45(12), p.3356 - 3359, 2004/12
被引用回数:10 パーセンタイル:52.56(Materials Science, Multidisciplinary)耐候性鋼中の添加合金元素であるNiやCr、環境中の腐食イオンであるClが耐候性鋼の耐食性に及ぼす働きを調べるために、飛来塩分量の多い試験場で大気暴露した純Fe,Fe-Ni合金,Fe-Cr合金から表面さび層を採取し、そのCl K吸収端XANESを放射光を用いて測定した。二元合金表面のさびのXANESスペクトルには吸収端近傍にショルダーピークが現れる。現時点でこのピークに対応した塩化物は特定できていない。そのピーク強度は暴露試験材中の合金元素の種類と量に依存するが、ピーク位置は一定であった。このことからさび中のClイオンは添加合金元素と直接結合しているのではないことがわかった。
永野 哲志; 磯部 博志*; 中嶋 悟*; 芦崎 翠*
Applied Spectroscopy, 56(5), p.651 - 657, 2002/05
被引用回数:11 パーセンタイル:52.63(Instruments & Instrumentation)本報は、風化花崗岩中に微量に存在する鉄酸化物を顕微可視分光法で分析した結果を報告したものである。顕微可視分光計は数十mの微細領域の可視光スペクトルを測定する装置であり、微視的に不均質な花崗岩に適用すれば構成鉱物毎の情報を得ることができる。従来からの拡散反射法により風化花崗岩中には結晶質の針鉄鉱が存在することが示されていたが、本分析法により結晶質相に加え非晶質水酸化鉄も存在していることを明らかにした。また、風化環境下における非晶質水酸化鉄及び針鉄鉱の生成速度を議論するとともに、風化環境下において熱力学的に不安定であり本来速やかに結晶化するはずの非晶質水酸化鉄が、有害元素を取り込んだ場合には長期に亘り安定に存在する可能性を指摘した。
永野 哲志; 中嶋 悟
Geochemical Journal, 23, p.75 - 83, 1989/00
被引用回数:41 パーセンタイル:70.84(Geochemistry & Geophysics)風化度の異なる花崗岩質岩石の粉末の色を研究するため、可視域の拡散反射法と色彩色差計を応用した。その結果、FeO(OH)が風化花崗岩の黄色を帯びる原因だと考えられた。このFeO(OH)を拡散反射法によって定量分析した結果、風化の進行に伴い明らかに増加することが分かった。従って、FeO(OH)は風化を示す定量的なパラメータになるであろう。
永野 哲志; 中嶋 悟
Water-Rock Interaction, p.511 - 513, 1989/00
花崗岩が風化を受けると全体が赤味を帯びて見えるが、これは構成鉱物である黒雲母の周辺に生じる褐色のにじみのためである。本研究では、風化花崗岩を路頭で調査する時、まず最初に観察される色の変化について、そのメカニズムを推定する為に、褐色部中の生成物を拡散反射法により、又その供給源である黒雲母をX線回折法により定量分析した。その結果、褐色部中にはFeO(OH)が生成され、これが風化に従い増加することが分かった。一方、黒雲母は風化に従い減少することも分かった。このことは、花崗岩の風化の際に、黒雲母中の鉄が溶出し、周辺にFeO(OH)として沈澱することを示唆しいてる。又、黒雲母の溶解速度はFeO(OH)の沈澱速度より圧倒的に小さく、従って、風化の際の鉄の反応を律速しているのは黒雲母の溶解反応であることが分かった。