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益子 真一*; 舘 義昭; 藤田 充苗*; 衣川 純一*; 辻 宏和*; 加治 芳行*; 志村 和樹*
JNC TY9400 2001-003, 111 Pages, 2000/11
金材技研、原研、サイクル機構およびJSTの4機関は、データフリーウェイを原子力用材料研究開発を支える基盤情報技術としてさらに有用なものにするために、システムの利用技術開発を目的とした第2期共同研究を平成7年度から平成11年度までの5カ年計画で実施した。この第2期共同研究において4機関は、データフリーウェイの利用技術開発として、インターネットを利用した分散データベース環境の整備、検索インターフェース等の基本システムの改良および材料データベースとしての付加価値を高めるためのデータ解析処理ツール等を開発するとともに、原子力用材料に関するデータを拡充し、システム全体のレベルアップを図った。さらに4機関は、システムの有効利用および利用者拡大の観点から、データフリーウェイを公開することを第2期共同研究の計画に組み入れ、その方法について検討を実施した。本報は、上記に示す目的に基づき実施した4機関の第2期共同研究の内容について報告するものであり、データフリーウェイの利用技術の開発により、以下のような成果を得ることができた。・インターネットの利用により、4機関を結ぶネットワーク環境が向上し、またインターネット上の情報通信技術を応用したデータ解析処理支援機能および画像データ機能等を開発・整備し、材料データベースシステムとしての付加価値を高めることができた。さらに検索インターフェースの改良による操作性の改善を行い、システムユーザの負担を軽減することが可能となった。・4機関は、それぞれ原子力用材料に関する特色あるデータを整備し、第2期共同研究終了時において合計36,000件あまりのデータを整備した。・データフリーウェイの公開方法に関しては、国内外の材料情報発信の現状を調査・検討し、システム公開のためのガイドラインを作成した。
小田 好博; 船坂 英之; 王 暁丹*; 小原 健司*; 和田 仁*
JNC TY8400 2000-002, 47 Pages, 2000/03
本報告書は、原子力分野における将来の高度化開発に資するために行った、原子力技術への超電導技術応用の一環としての磁気分離技術に関する共同研究の報告書である。すなわち、超電磁石による磁気分離技術の核燃料サイクルへの適用のうち、再処理工程における使用済み核燃料の清澄や成分分析に有望と考えられる、超電導磁気クロマトグラフィーの基本特性の研究を行った結果を報告する。この研究では計算機シミュレーションと基礎実験を行い、前者の結果、粒径が数100AのNd微粒子と、磁化率がその1/30あるいは1/5の放射性微粒子(Pu)を直接分離できることを示した。試作した磁気カラムに関する基礎実験では、弱磁性の微粒子の流れ速度に磁気力が影響を及ぼすことを確認することができた。特にシミュレーションの結果から二次廃棄物を伴わない超電導磁気クロマトグラフィー技術の適用は極めて有望であることを示した。
加治 芳行; 辻 宏和; 崎野 孝夫*; 藤田 充苗*; 衣川 純一*; 舘 義昭*; 斉藤 淳一*; 加納 茂機*; 志村 和樹*; 中島 律子*; et al.
JAERI-Tech 99-007, 32 Pages, 1999/02
科学技術庁金属材料技術研究所、日本原子力研究所及び動力炉・核燃料開発事業団は、機関間を越えて原子力材料情報を相互利用できる分散型材料データベースシステムである原子力用材料データベース(データフリーウェイ)の基本システムを平成6年度までに構築した。さらに新たに科学技術振興事業団を加えた4機関でデータフリーウェイの利用技術の開発に関する共同研究を平成7年度から開始し、平成11年度末に一般公開するスケジュールで研究開発を継続している。この共同研究では、インターネット上のパソコンからデータフリーウェイシステムを利用して、耐熱合金の諸特性に関しての検索を行い、新たな知見を得た。今後、平成11年度末の一般公開に向けて、使いやすさの向上のためのシステムの改良を行い、データ量の確保とデバッグを含むデータの拡充を進めていく予定である。
志村 和樹*; 中島 律子*; 藤田 充苗*; 栗原 豊*; 辻 宏和; 横山 憲夫; 舘 義昭*; 加納 茂機*; 岩田 修一*
JAERI-Tech 97-047, 22 Pages, 1997/10
金材技研、原研及び動燃は、機関間を越えて原子力材料情報を相互利用できる分散型材料データベース(データフリーウェイ)の基本システムを構築した。これをさらに発展させるため、新たにJSTを加えた4機関で利用技術の開発を柱とした共同研究を始めた。初期のシステムでは特定回線を確保してデータの相互利用を行っていたが、この共同研究では、最近の急速なインターネットの普及と高速電送回線の整備に対応してシステムの充実を図った。この共同研究の活動を、平成9年3月24日~26日に、東大で開催された日本原子力学会「1997年春の大会」において報告した。本報は、その発表記録として、学会発表要旨集に収録された要旨及び発表に用いたViewgraphを示すとともに、その各々のViewgraphに対する説明を収録したものである。併せて、学会発表会場における質疑応答も収録した。
加納 茂機; 舘 義昭; 藤田 充苗*; 栗原 豊*; 辻 宏和*; 新藤 雅美*; 横山 憲夫*; 志村 和樹*; 中島 律子*
PNC TY9449 97-001, 109 Pages, 1997/04
動燃、金属材料技術研究所、日本原子力研究所は、平成2年度から6年度にわたる共同研究で、機関間を越えて原子力材料情報を相互利用できる分散型材料データベースシステムである基盤原子力用材料データベースシステム(データフリーウエイ)の基本システムを構築した。しかしながら、本システムの更なる発展のためには、材料データを解析処理し付加価値を高めるための解析プログラムの開発・整備、インターネット技術及びマルチメディア活用技術等の最新の情報通信技術を活用した回線の高速化、多機能化、ネットワーク網・利用者の拡大、システムの使い勝手を改善するためのユーザインターフェースの高度化等の利用技術の開発を行なうとともに、最新データの拡充を図る必要がある。このため、平成7年度から11年度にかけ、新たにJSTを加えた4機関で、データフリーウエイの利用技術の開発を主要な柱とした共同研究を開始した。本報告書は、平成7年度および8年度に実施した4機関の共同研究により得られた研究成果を述べるものである。インターネット利用による情報通信技術として、新たにWWWホームページを作成するとともに、WWWサーバをたちあげた。データ入出力支援技術として、画像検索・表示機能、簡易グラフ作成機能、画像データと数値データのリンク機能、定型検索画面作成機能、検索条件保存・再現機能などの新しい機能を付加し、データベースとWWWの連携機能を強化した。また、セラミックスなどの新素材に専用のデータテーブルおよびデータ項目を追加することにより、データ構造を改良し、データ入力・検索を容易にした。さらに、ユーザ支援として、辞書と単位換算機能を付加した。
田中 千秋*; 八木 晃一*; 大場 敏夫*; 久保 清*; 金丸 修*
PNC TJ9502 89-001, 100 Pages, 1989/03
動力炉・核燃料開発事業団では、高速実証炉の燃料被覆管として、すでに開発を終えた改良SUS316鋼よりも強度及び耐スエリング性に優れた被覆管の開発が行われている。金属材料技術研究所は、開発中の被覆管の主として内圧クリープ特性を評価する同事業団クリープサブグループに参加し、試験の一部を分担している。本研究は、第13次、第14次及び第16次に引き続いて、開発中の改良オーステナイト鋼の昭和62年度試作被覆管2種類(62AS,62AK)について、750における内圧クリープ破断特性を調べること、及び同被覆管2種類について700における内圧クリープ試験によってクリープ変形データを取得することを目的として行ったものである。62AS材と62AK材の内圧クリープ破断強度は、短時間側で62AK材の方がやや高い強度を示したが、長時間側ではほぼ同等の強度を示した。本供試材(62AS材)は、昭和60年度試作被覆管(60AS材)に比べて高強度であり、固溶化熱処理温度を高めてNbを十分固溶させ、更に、冷間加工率を高めたことによる改善効果が認められた。昭和62年度試作被覆管は昭和60年度試作「もんじゅ」型被覆管に比べ太径・薄肉のものであるが、寸法の違いによる内圧クリープ破断強度への影響はないことがわかった。62AS材及び62AK材について700・フープ応力100MPa及び81MPaで断続内圧クリープ試験を行い、クリープ変形データを取得した。62AS材のふくれ率は一般的なクリープ曲線と同じく、遷移域そして定常域を示したが、62AK材は遷移域が明確でなかった。
鈴木 正*; 武藤 功*; 二瓶 勲*
PNC TY2502 87-001, 28 Pages, 1987/03
1986年10月から1987年3月までの金属材料技術研究所(NRIM)と動力炉・核燃料開発事業団(PNC)との共同研究の3回目の契約のもとに,PNC製高クロムフェライト系鋼4種類のNa中の共存性を調べた。フェライト系鋼は焼ならし及び焼もどしを行ったFe-11Cr-2(Mo,W)基合金で,少量のV,Nb及びNを含むものである。Na浸せきは700,1-2---酸素,及びNa速度4.0m/sで約3,000hまで行った。下流位置零における重量減少は冷間加工を加えた比較用316型ステンレス鋼,316(CW),の重量減少の約3/4,また焼ならし及び焼もどしを行ったFe-13Cr-1Moフェライト鋼,13Cr,あるいはこれに冷間加工を加えたもの,13Cr(CW),の重量減少よりわずかに大きかった。PNC鋼は表面に細かい腐食ノードを生成し,この数はタングステン濃度の増加とともに増加した。316(CW)鋼はPNC鋼よりも腐食ノードの数が多かった。表面の分析から,フェライト系鋼は316(CW)鋼のニッケル溶出とは反対にニッケルを吸着し,またクロムを選択的に溶出した。また,ケイ素及びマンガンは減少傾向を示した。PNC鋼の表面ではタングステンが増加し,バナジウムが減少した。PNC鋼の炭素の平均含有量が半分以下まで減少し,これは13Cr及び13Cr(CW)鋼の場合よりも著しかった。また,PNC鋼中の窒素の大部分がナトリウム中に失われた。温度を変えた実験を続けることが必要と考えられる。
鈴木 正*; 八木 隆雄
PNC TJ2502 86-003, 41 Pages, 1986/03
多くの国々でLMFBR燃料の倍増時間及び燃焼率を向上することができる,新しい燃料被覆管及びラッパ管用の合金の研究が必要になっている。この研究は新合金の高温流動ナトリウム中の共存性の研究を含んでいる。また,一次ナトリウム系中に放射性の腐食生成物が溶出し,これが沈着すると一次ナトリウム系の近傍が放射化して保守,修繕のために遠隔操作が必要になる場合がある。また,腐食量の低減は材料強度確保の点からも重要である。このため,燃料被覆管及びラッパ管用の合金の腐食及び質量移行は最小にする必要がある。日本では,新しい炉心材料の開発のために,動燃事業団が新しいオーステナイト系合金を設計して提案した。その後,これらの合金は検討委員会により承認され,1979年に製造されたこの検討委員会は金材技研の人間を含む外部の専門家で構成されていた。1980年8月から1983年3月まで,金材技研-動燃事業団の共同研究契約に基づき,これらの合金から選抜した10合金の薄板試験片について700のナトリウム環境中の1,000hまでの腐食及び質量移行を金材技研筑波支所において調べ,その結果は既に報告した(PNC SJ255 83-02)。1983年8月から1986年3月までの第2回共同研究契約では,これらの10合金及び比較用ステンレス鋼について同じナトリウム環境中の約4,000hまでの腐食挙動を金材技研筑波支所において調べたので,ここに結果を報告する。合金の下流位置零における腐食減量,及び表面近傍におけるCr,Ni及びFeの濃度を腐食時間の関数として調べた。合金のナトリウム腐食ではNi及びCrの選択的溶出が重要な役割を演じる。初期には,腐食速度が速く,Cr及びNiの選択的溶出が急速に進んだ。つぎの時期には,腐食速度及びCr及びNiの減少が時間経過とともに小さくなり,合金組成に依存して腐食速度及びCr,Ni及びFeの表面濃度が約2,000h後に定常になった。また,腐食速度は合金中のNiの初濃度の増加とともに大きくなった。ミクロ組織の観察から,Ni含有量が大きい合金,とくに2種類の析出強化型Fe-Ni合金,について表面の浸食が認められた。また,10合金はTiのような炭素及び窒素との親和性が強い金属添加元素を含むため炭素及び窒素の含有量が増加した。また,窒素を0.01wt%以上含む2合金は類似量のCr及びNi及び
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PNC TJ255 85-02, 25 Pages, 1985/03
動力炉・核燃料開発事業団よりN-1,N-3,N-13の3種の試料の支給を受けて,200K-Vのプロトン照射によって500,550,600の各照射温度によって温度依存性を,8.5dpa,20dpa,50dpa(550)照射によって照射線量依存性を,ボイドスエリング及び照射下析出等について,透過型電子顕微鏡を用いて調べた。 結論は以下の通りである。 1)ボイドスエリングの20dpaにおける照射温度依存性に関しては,3種の合金とも500においてのみボイドが観察された。 2)50020dpaで見られたボイドについて,3種の合金間で比較すると,ボイドの数密度は3種の合金でほぼ同程度であったがボイドの平均直径はNo1が最も大きく,次いでNo3,No13の順に小さくなった。スエリングの量もこれに対応してNo1,No3,No13の順に小さくなっており,ボイドの成長とスエリングが対応していることが示された。 3)550におけるボイドスエリングの照射線量依存性に関しては,No1合金の50dpo照射材においてのみボイドが見られた。この時のボイド分布は一様でなく,結晶粒によって,非常に大きな差が認められた。 4)今回ボイドが見られた試料におけるボイドの分布は,結晶粒による差はあるものの,粒界,介在物,大きな析出物といった界面上への優先析出のようなものは観察されなかった。
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PNC TJ255 85-01, 25 Pages, 1985/03
動力炉・核燃料開発事業団では,高速原型炉及び実証炉用の燃料被覆管について,現在よりも更に高性能が要求される場合に備えて,既に開発を終えたSUS316相当鋼よりも強度及び耐スエリング性に優れた被覆管の開発を行っている。金属材料技術研究所は,開発中の被覆管の,主として内圧クリープ特性を評価する同事業団クリープサブグループに参加している。 本報告は,同事業団からの委託を受け,第13次試験に引き続いて,開発中の改良オーステナイトステンレス鋼の58年度試作被覆管2種類について評価を行うことを目的として,700及び750において行った内圧クリープ破断試験結果を述べたものである。 58MS5材(15Cr-20Ni-2.5Mo-0.25Ti-0.1Nb鋼)と58MK6材(15Cr-30Ni-2.5Mo-0.25Ti-0.1Mb鋼)との内圧クリープ破断強度はほぼ等しかった。Tiのみを添加した57M材(第13次試験材)のクリープ破断強度と比較すると,20%Niで固溶化熱処理温度のやや高い57MK2材を除いて,クリープ破断強度はほぼ等しく,本供試材のTi及びNbの複合添加の効果はクリープ破断強度の向上の点では認められなかった。
田中 千秋*
PNC TN241 85-02, 105 Pages, 1984/12
316ステンレス鋼被覆管の改良は前回の第12次試験で完了し,優れたクリープ強度を有する316相当ステンレス鋼が得られた。今後は高速原型炉「もんじゅ」高燃焼度炉心用あるいは実証炉用被覆管の開発を目標として,316相当ステンレス鋼よりも耐スエリング性に優れていると考えられる改良オーステナイトステンレス鋼の開発(合金開発ワーキンググループによる)に連携して,管についての高温強度評価を行い,この開発に参加する。 今回の第13次試験では,改良オーステナイトステンレス鋼6鋼種のうち昭和57年度に試作した4鋼種15Cr-15Ni-2.5Mo-0.25Ti(57MS1),15Cr-20Ni-2.5Mo-0.20Ti(57MK2),15Cr-20Ni-2.5Mo-0.35Ti(57MS3),15Cr-25Ni-2.5Mo-0.25Ti(57MK4)について引張試験,バースト試験,内圧クリープ破断試験,金属組織観察及び硬さ試験を行った。 試験結果をまとめると以下のとおりである。 1)引張強さ,0.2%耐力及び伸びは4鋼種の間に大きな差はなかった。なお,これらの値は316相当ステンレス鋼と比較しても,大きな差はなかった。 2)バースト強度は今回試験した4鋼種のうち57MK2がやや高かった。 3)内圧クリープ破断強度は,高温,長時間側で4鋼種とも316相当ステンレス鋼を若干上まわった。その中でも,57MK2の強度が最も高かった。 クリープ破断強度の長時間推定値(67517,760h)は大きい順から57MK257MK457MS357MS1316相当ステンレス鋼となった。 なお,今回昭和55年度試作「もんじゅ」用炉心燃料被覆管55MKについての単軸クリープ試験及び内圧クリープ試験も実施し,得られたデータを今までに得られている55MK及び55MSのデータと合わせて評価し,クリープひずみ式を提案した。
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PNC TJ155 84-01, 54 Pages, 1984/03
回収クリプトンの高圧貯蔵シリンダの材料として用いられる316Lステンレス鋼は,クリプトン-85の崩壊によって生成するルビジウム,クリプトン中の酸素及びシリンダ内の吸着水による液体金属脆化,腐食及び応力腐食が懸念される。この研究は,316Lステンレス鋼のダブルU-ベンド型試験片を用いて実験を行い,316Lステンレス鋼の各種のルビジウム環境下における挙動を調べ,その健全性を評価しようとするものである。今年度は,ルビジウムならびにルビジウム-酸素,ルビジウム-水酸基及びルビジウム-酸素-水酸基溶液中に316Lステンレス鋼製及び比較用の304ステンレス鋼製のダブルU-ベンド型試験片を浸せきし,2000時間の加熱後,腐食評価を行った。高純度ルビジウム(200)及び水酸基を含むルビジウム(200及び130,水酸基約0.6wt.%)の場合には試験片に変化が認められなかった。この結果から,クリプトン中に酸素の混入がなく,しかもシリンダ中に吸着水がない場合には貯蔵シリンダがほぼ健全なこと,また吸着水がある場合には貯蔵シリンダの使用開始後約半年以降の環境条件下でほぼ健全なことを推定した。酸素を含むルビジウム(200,酸素約5wt.%)及び酸素と水酸基とを含むルビジウム(200,酸素約5wt.%,水酸基約0.7wt.%)の場合には試験片に全面腐食及びビット腐食が認められ,また水酸基を含む場合にはビット腐食が多少増加することが認められた。
田中 千秋*
PNC TN241 83-19, 93 Pages, 1983/12
第12次試験では昭和55年度試作の成分仕様にもとづき昭和56年度に大量製作した「常陽」MK-II第2次取替用炉心燃料被覆管56JK、56JSについて引張試験、バースト試験、内圧クリープ破断試験、金属組織観察及び硬さ試験を行った。本試験結果に基づき、仕様の評価を行ない、また「もんじゅ」初装荷用炉心燃料被覆管の設計データを得た。さらに昭和55年度に試作された高速原型炉「もんじゅ」用炉心燃料被覆管のうち55MSについて、単軸クリープ破断試験、単軸クリープ試験、内圧クリープ試験を行った。試験結果をまとめると以下のとおりである。(1)引張試験及びバースト試験結果では、56JKと56JSの間に顕著な差は認められなかった。また56JK、56JSは55MK、55MSと同程度の強度及び伸びを示した。(2)内圧クリープ破断試験結果では、56JKと56JSは同程度の強度を有していることがわかった。今回の内圧クリープ破断試験結果と第1次から第11次までの結果とを比べると、56JKと56JSの破断強度の長時間推定値(650度Cx7,560h、675度Cx17,760h)は、昭和54年度及び昭和55年度試作材と同程度の値を示しており、大量製作された場合においても被覆管の内圧クリープ破断強度はR&D試作被覆管のそれと同程度の高い値を示すことが確認された。(3)内圧クリープ試験では、各試験機関の間にデータの差異がみられた。しかし外径の連続測定により得られたクリープ曲線は単軸クリープ曲線とほぼ対応し、外径の断続測定よりも良好であると考えられる。(4)試験温度750度Cでの単軸クリープ破断強度は、内圧クリープ破断強度より若干低い値を示した。単軸クリープ試験の結果、最小クリープ速度は55MSと55MKで同程度であった。(5)昭和55年度試作の仕様について、約9,000本という大量に製作された被覆管について、内圧クリープ破断試験を主とした各種試験を行った結果、量産化された被覆管の諸性質は、安定した品質のもとに供給され得るものと思われる。
横井 信*; 門馬 義雄*; 近藤 達男; 小川 豊; 倉田 有司
JAERI-M 83-138, 121 Pages, 1983/09
ハステロイXRについて、800~1000Cで最長23,600hのクリープ試験を行ない、高温構造設計のデータとして評価した。(1)延べ試験時間は31万h以上に達し、これはハステロイX系合金に関する国内最長の試験である。(2)データの統計処理で、同時許容区間の下限値を算出する等の新しい手法を用いた。(3)クリープ構成方程式、等時応力-ひずみ曲線を求めた。(4)データの統計的解析結果をもとに、ASMEの設計コードで規定されている許容応力を算出した。(5)素材の製品形状(管、板、棒)については、管材のクリープ特性が劣り、これは析出炭化物の縞状分布に起因することを確認した。(6)環境(大気とヘリウム)、試験片寸法(平行部が3と6)等の間に有意差は認められなかった。(7)中性子照射(8.710n/cm、th、60C)により、900Cの破断寿命は非照射材の約20以下に低下した。
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PNC TJ155 83-01, 26 Pages, 1983/03
核燃料の核分裂生成物としてクリプトンの同位元素が生成し,これらのうちのクリプトン-85(85Kr)は半減期10.76年で崩壊してルビジウム-85(85Rb)を生成する。たとえば,軽水炉で燃焼率30-40GWd/tの燃料1,400tを再処理すれば,クリプトンの生成量は標準状態で150-200m3となり,その6-7%が85Krで,放射能は15-20MCiになる(1)。この85Krは使用済燃料の再処理にさいし,大気中に放出されるが,環境から受ける放射線被曝量を低減化するため,各国でクリプトンの回収,貯蔵技術の開発が進められている。回収クリプトンの貯蔵法として「高圧シリンダ法」,「ゼオライト封入法」などが検討されている。前者は高圧ガスのままシリンダ中に貯蔵する方法であり,後者はゼオライト(xM2/nO・Al2O3・ySiO2・zH2O,ここでx,y,zは係数,Mはアルカリまたはアルカリ土類金属,nはその原子価)に高温(約600),高圧(約1000気圧)でクリプトンガスを作用させ,ゼオライトの細孔中にクリプトンを閉じこめ,温度を下げて貯蔵する方法である。この方法では,高温高圧取扱い技術などについてなお検討課題が残されている。本研究は上記の「高圧シリンダ法」におけるシリンダの健全性を評価することを目的としている。本年度は文献調査,実験方法の検討及び実験準備を行った。
横井 信*; 門馬 義雄*; 藤村 理人; 菊山 紀彦; 伊丹 宏治
JAERI-M 5651, 27 Pages, 1974/03
OGL-1内壁管用ハステロイ-Xのクリープ破断試験を金材技研との共同研究で実施した。鍛造母材について800C,900C,1000Cでまた電子ビーム溶接材およびTIG溶接材について900C,1000Cで破断時間最高10時間までの試験を実施した。その結果得られたLarson-Millerパラメーターを用いたクリープマスターカーブは母材については6.2kg/mmから1.0kg/mmの範囲で直線関係が得られ、また電子ビーム溶接材も母材と同等の破断寿命をもつことが認められたがTIG溶接材は1000Cで母材より短時間で破断した。破断後試験片の金相観察およびXMAを用いた析出物の元素分析を行った結果母材に発生するマイクロクラックは破断寿命に近ずいてから現れるのに対しTIG溶接材では比較的初期に溶着金属の中の析出物に沿ってマイクロクラックが発生伝播することがわかった。また母材に現れる析出物は短時間側ではMo化合物で、長時間側になるにつれCr-Moの複合化合物となって結晶粒界に粗大化する傾向が確認された。
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PNC TJ255 73-02, 15 Pages, 1973/05
本報告書は科学技術庁 金属材料技術研究所と動力炉・核燃料開発事業団との共同研究に関する基本契約に基づいて実施された昭和46年度共同研究「高速炉構造材料の切欠クリープ破断試験に関する研究」の中間報告である。本研究は高速炉の主要な構造材料であるSUS304-HP厚板材の母材および溶接継手について平滑材と切欠材のクリープ破断試験をおこない両者のクリープ破断強さの比較を行なうものであるが,現在約1万時間までの試験結果を得ているので,試験データを主とする中間報告をおこなう。
横井 信*; 門馬 義雄*; 藤村 理人; 古平 恒夫
JAERI-M 5269, 35 Pages, 1973/05
動燃事業団が発足する以前、原研が高速炉開発計画を推進していたが、その当時、炉容器材料として、ステンレス鋼SUS316が考えられていた。そのため、原研は金属材料技術研究所と共同研究契約を結び、クリープ試験をすすめてきた。その成果は、JAERI-memo4097によって報告してあるが、クリープ試験は長時間を費すため、さらに、試験が続行され、最終的結果が得られたのでここに報告をまとめた。本試験結果は、原型炉「もんじゅ」の設計に役立つばかりでなく、高温ガスループOGL-1の構造設計に役立つであろう。
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PNC TJ255 73-01, 43 Pages, 1973/02
高速炉用蒸気発生器の伝熱管に微細な割れやピンホールなどの欠陥が発生して水蒸気がジェット状にNa中に噴出するいわゆる小リークではNa-水反応による高温の生成物が隣接した伝熱管に衝突して著しい損耗を与える。そこで動燃において行なはれている蒸気発生器を模した環境のリーク試験に協力して伝熱管から噴出する水蒸気の噴出量,噴出方向などが隣接した伝熱管にどのような損耗を与えるかを計測した。